JP2000293105A - 光識別ラベル、識別ラベル付き物品およびラベル識別装置 - Google Patents

光識別ラベル、識別ラベル付き物品およびラベル識別装置

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JP2000293105A
JP2000293105A JP11096437A JP9643799A JP2000293105A JP 2000293105 A JP2000293105 A JP 2000293105A JP 11096437 A JP11096437 A JP 11096437A JP 9643799 A JP9643799 A JP 9643799A JP 2000293105 A JP2000293105 A JP 2000293105A
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light
label
identification label
reflector
film
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JP11096437A
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Toshitaka Nakajima
敏隆 中嶌
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3M Co
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Minnesota Mining and Manufacturing Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 最適な応答特性をそれぞれ有する複数の光成
分を含む応答光の形成が可能であり、それにより偽造困
難性を効果的に高めることができる光識別ラベルを提供
する。 【解決手段】 照射された光を受光し、その受光した光
の少なくとも一部を反射する反射体を含んでなる光識別
ラベルであり、前記反射体は、前記光を受光して、
(a)所定の反射角度で反射された第1光成分と、
(b)第1光成分とは異なる進行方向を有する反射また
は透過光からなる第2光成分とを含んでなる応答光を形
成することができる光識別ラベル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光識別ラベル、識
別ラベル付き物品およびラベル識別装置に関し、さらに
詳しくは、受光した光に対して応答(反射または透過)
し、複数の光成分からなる応答光(2以上の反射光、ま
たは反射光と透過光との組合せ)を所定の方法にしたが
って、ラベル識別装置等の装置が検出することにより、
光識別ラベルが存在するか否かが検出され、かつ真正な
ラベルであるかが識別され得る、光識別ラベル、すなわ
ち反射光または/および透過光、すなわち応答光により
検出および識別可能なラベルに関する。さらに、本発明
は、上記光識別ラベルが固定的に備え付けられた識別ラ
ベル付き物品、およびその様な識別ラベルを識別するラ
ベル識別装置に関する。
【0002】この様な光識別ラベルは、たとえば、クレ
ジットカード等の、偽造防止機能の付与が要求される物
品に備え付けられて使用された場合、偽造防止ラベルと
して機能する。すなわち、上記光識別ラベルを備え付け
ずに偽造した物品は、ラベル識別装置(真贋識別装置
等)によって、真正品とはみなされず、偽造を見破るこ
とができる。また、光識別ラベルは、通常、予め決めら
れた応答特性を持つ様に設計される。したがって、その
様な特性を持たない偽ラベルが備え付けられた物品は、
ラベル識別装置によって、やはり真正品とはみなされ
ず、偽造を見破ることができる。
【0003】
【従来の技術】通常、クレジットカード等の物品に偽造
防止機能を付与するために、光識別ラベルが使用されて
いる。この様な場合、光識別ラベルは、「真贋識別ラベ
ル」、「偽造防止ラベル」等として機能する。たとえ
ば、特開昭55−93192号公報には、支持シートに
付着したフイルムを含み、そのフイルムは、可視的に検
出可能(すなわち、光検出可能)な要素を含むことを特
徴とする、光識別ラベルとしての安全ラベルが開示され
ている。この安全ラベルの好適な例では、前記フイルム
は、ガラス微小球の単一層と、その微小球の下にある像
に形取つた誘電反射鏡とを含んでなり、前記検出可能要
素は再帰反射性の潜像を有している。誘電反射鏡は、ハ
ーフミラーとして機能し、前記フイルムは光透過性の再
帰反射フィルムとして機能する。
【0004】この安全ラベルにおける偽造防止機構は、
次のとおりである。拡散反射条件(たとえば、日光また
は室内照明の)下では、ラベルの下にある写真や図等を
認識できる。一方、再帰反射条件下では、ラベルに含ま
れた前記潜像(文字等の隠し情報)が浮かび上がり、目
視で認識できる。したがって、上記潜像が視覚的に同一
に見える様に偽造しない限り、ラベルの真贋が識別可能
である。
【0005】また、潜像を含む光識別ラベルとして、ホ
ログラムラベルを用いたものも知られている(たとえ
ば、特開平10−91071号公報)。この様なホログ
ラムラベルにおける偽造防止機構は、次のとおりであ
る。参照光をホログラムに当てることにより、潜像を三
次元画像として再生できる。したがって、上記潜像が視
覚的に同一に見える様に偽造しない限り、ラベルの真贋
が判別可能である。上記の様な光識別ラベルでは、その
偽造は比較的困難であるものの、通常は人間が目で真贋
を識別しており、識別精度の向上は困難である。
【0006】一方、ラベルの検出および識別に、偏光さ
れた光(偏光光)を用いるものも知られている。たとえ
ば、特開平9−68926号公報に開示の光識別ラベル
では、位相差フィルムを用い、相差相違領域の形成手段
により隠しマークを形成している。この様な隠しマーク
は、通常の可視光線を投光した時の反射光では視認でき
ないが、偏光板を介して見た場合には視認できる。位相
差フィルムは、たとえば、一軸配向されたポリマー分子
を含む平坦な表面を有するフィルムである。位相差フィ
ルムは、それを透過した偏光光の振動(偏光)方向を所
定の角度だけ回転させる性質があるので、位相差フィル
ムのある第1部分(たとえば、文字部分)と、それが無
い第2部分とでは、反射された偏光光の振動方向が異な
る。したがって、偏光板を介して観察した場合、第1部
分と第2部分とでは見え方(色等)が異なり、それら2
つの部分のコントラストによって文字等が視認できる。
【0007】また、特開平8−194411号公報に開
示の光識別ラベルでは、偏向面の方向が異なる複数の偏
光フイルムからなり、これを特定原稿(偽造防止機能を
付与すべき物品、たとえば、紙幣等。)に貼り付けて使
用し、複写による偽造を防止するものである。この光識
別ラベルを、走行移動するランプで露光走査し、ランプ
光をラベルで反射させ、この反射光を複数のミラーと、
偏光フィルターと、結像レンズとを介して受光体上に結
像させる。この時、特定原稿の偏光フイルムが貼着され
た部分であって、その偏向面の方向が偏光フィルターの
偏光面とほぼ平行となる第2部分では、像光が偏光フィ
ルターを通過できるが、その偏向面の方向が偏光フィル
ターの偏光面とほぼ垂直となる第1部分では、像光が偏
光フィルターを通過できず、受光体には届かない。した
がって、複写して得られる画像に欠陥が生じ、複写によ
る偽造が防止できる。これらの、偏光光を用いた検出ラ
ベルも、その偽造は比較的困難であるものの、通常は人
間が目で(複写された物品を目視することも含む。)、
ラベルの真贋を識別しており、識別精度の向上は困難で
ある。
【0008】さらに、光により検出可能なラベルとラベ
ル検出装置を用いたラベル検出システムおよび方法も知
られている。特開平6−234228号公報には、回折
格子を含んでなるラベルの有無の検出を行うことができ
る、回折格子検出装置が開示されている。この装置で
は、発光ダイオードから出力される非単一波長の可視光
を、光識別ラベルの上のホロマーク(回折格子を含んで
なる文字等)に照射し、これにより生じる所定の特性を
有する様に回折された反射光をセンサに導き、ホロマー
クの有無を検出できる。すなわち、上記センサが所定の
回折特性を有する反射光を感知した時のみホロマークの
存在を認識し、それ以外の場合、たとえば、ただの鏡面
反射光のみを感知した場合は、ホロマークが無いと認識
する。
【0009】また、特開平6−160301号公報に
は、一度にかつ連続的に多品種、大量のホログラムの検
査処理を自動的に行えるホログラムカード検査装置と検
査方法が開示されている。ここに開示の検査方法は、検
出用ラベルとして機能するホログラム画像を形成したホ
ログラムシートをカードの表面に貼着して形成したホロ
グラムカードの表面状態を検査する方法である。上記検
査装置は、ホログラムシートおよびホログラム画像を再
生する第1光源手段と、得られた再生像を検出する第1
検出手段と、得られた再生像を基準再生像と照合比較し
て適正か否かを判定する第1の照合判定手段と、ホログ
ラムシートの反射像を形成する第2光源手段と、得られ
た反射像を検出する第2検出手段と、得られた反射像を
基準反射像と照合比較し、ホログラムシートが適正に貼
着されているか否かを判定する第2の照合判定手段とを
有する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述の様に、光識別ラ
ベルや検出用ラベルとしては、再帰反射フィルム、ホロ
グラム、回折格子等を用いた通常光(偏光されていない
光)反射型に加えて、位相差フィルムや偏光フイルムを
用いた偏光光反射型ラベルも知られている。ところが、
従来技術では、次の様な点がいまだ検討されていなかっ
た。偽造防止機能を付与するために用いられる光識別ラ
ベルでは、真贋識別精度、すなわち偽造困難性の向上の
ため、2またはそれ以上の光成分を含む応答光(反射
光、または反射光+透過光)を識別装置のセンサ部(2
またはそれ以上のセンサを含む検出部)に送るのが好適
なことが、本発明者らの研究の結果判明した。しかしな
がら、上記公報には、この様な複数の光成分を含む応答
光を効果的に形成し、これらの光成分の応答特性(たと
えば、進行方向)を最適に決定し、偽造困難性を向上さ
せる具体的な手段については、何ら示唆されていない。
すなわち、本発明の目的は、最適な応答特性をそれぞれ
有する複数の光成分を含む応答光の形成が可能であり、
それにより偽造困難性が効果的に高められた光識別ラベ
ルを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、照射された光を受光し、その受光した光
の少なくとも一部を反射する反射体を含んでなる光識別
ラベルにおいて、前記反射体は、前記光を受光して、
(a)所定の反射角度で反射された第1光成分と、
(b)第1光成分とは異なる進行方向を有する反射また
は透過光からなる第2光成分、とを含んでなる応答光を
形成することを特徴とする光識別ラベルを提供する。
【0012】本発明の光識別ラベルは、上記の様な反射
体を含むので、偽造困難性が効果的に高められる。その
理由は、次の様に説明される。もし、光識別ラベルの反
射体(真正反射体)が、従来の様に、1つの反射光しか
形成できない場合、それと同一の反射体でなくても、実
質的に同一の応答特性(反射特性)を有する偽反射体を
形成することは容易である。たとえば、真正反射体が金
(ゴールド)からなる場合、銀色の反射膜表面に黄色の
半透明膜を設けることにより、実質的に同一の応答特性
を有する偽反射体を容易に形成できるであろう。赤いフ
ィルムを真正反射体として用いた場合、赤い塗料を塗っ
て偽反射体を作ることができる。これらは、識別ラベル
の真正反射体の色や反射の特性(見た目の反射率等)を
肉眼で人が認識し、これと同様の特性を有する別の材料
を探し出すことが容易であることに起因する。
【0013】また、所定の反射角度の1つの反射光から
なる応答光が形成される様な反射体の偽造は、比較的困
難であるものの、次の様な方法で偽造される可能性が高
い。たとえば、真正反射体が、1つの反射光からなる応
答光が形成される様なプリズム状反射突起を含むプリズ
ムフィルム(またはシート)である場合、どの様な応答
特性(反射特性)を持っているものかを、人が肉眼で認
識することは非常に困難である。しかしながら、金属フ
ィルム等の鏡面反射体の表面にいろいろな形や深さの傷
をつけて、散乱性の反射体を作った場合、真正反射体と
同様な応答特性を有する部分を含む偽反射体が、偶発的
にできる可能性は比較的高い。しかしながら、それぞれ
所定の反射角度を有する2または2以上の反射光からな
る応答光が形成される様な、偽反射体を上記の様にして
偽造しようとした場合、上記の様な偶発性は極めて低く
なる。したがって、偽造困難性を効果的に高めることが
できる。
【0014】一方、反射体が形成する応答光が、(a)
所定の反射角度で反射された第1光成分と、(b)第1
光成分とは異なる進行方向を有する反射または透過光か
らなる第2光成分とを含んでなることは、上記の様な類
似した模倣品を偽造することを困難にするとともに、類
似品識別精度、すなわち、ある型の真正反射体と別の型
の真正反射体とを区別する精度の向上にも効果的に寄与
する。ある型の真正反射体と別の型の真正反射体とを区
別することは、たとえば、第1のプリズム反射体を含む
識別ラベル付き物品(たとえば、ある会社のIDカー
ド)と、第2のプリズム反射体を含む識別ラベル付き物
品(たとえば、別の会社のIDカード)とを、ラベル識
別装置で容易に識別したい場合に必要になる。
【0015】この様な類似品識別精度の向上は、次の様
に説明できる。たとえば、所定の反射角度の1つの反射
光からなる応答光が形成される様な反射体では、類似品
識別精度を高めるためには、1つの型の真正反射体にお
ける反射角度と、別の型における反射角度との差を比較
的大きくする必要がある。しかしながら、この様なタイ
プの光識別ラベルを、比較的多数普及させようとした場
合、2つの型の反射角度の差を大きくすることは困難に
なる。これに対して、進行方向が互いに異なる2つの光
成分を組み合わせて応答光を形成する場合、その組み合
わせの数(場合の数)が、1つの光成分からなる応答光
を用いた場合に比べて、飛躍的に大きくなる。したがっ
て、2つの型の反射角度の差を大きく保ったまま、すな
わち、類似品識別精度を向上させて、比較的多数のタイ
プの反射体(すなわち、光識別ラベル)を普及させるこ
とが極めて容易になる。
【0016】上記の様な、偽造困難性および類似品識別
精度のさらなる向上には、反射体が受光する光が偏光さ
れた光(偏光光)であり、上記第1光成分の偏光方向
(振動方向)と、上記第2光成分の偏光方向(振動方
向)とが、互いに異なる様に反射体を設計するのが好適
である。この様な反射体は、少なくとも一方の主要面に
形成された複数のプリズムを含んでなる反射フィルムか
ら形成するのが好適である(詳細は後述する)。
【0017】また、上記反射体として、誘電反射フィル
ムを用いた場合、応答光の2つの光成分を、透過光と反
射光との組合せから形成できる。当然のことながら、透
過光と反射光とは、進行方向が互いに異なる。なお、
「誘電反射フィルム」とは、波長選択性反射フィルムお
よび反射性偏光フィルムを包含する(詳細は後述す
る)。また、誘電反射フィルムと複数のプリズムフィル
ムとを組み合わせることもできる。
【0018】本発明の光識別ラベルは、上記の様な効果
を有するので、それを物品に固定的に備え付けて、識別
ラベル付き物品を形成した場合、その物品にすぐれた偽
造防止機能を付与することができる。
【0019】また、本発明の光識別ラベルは、次の様な
ラベル識別装置を用いて、極めて容易に真贋を識別でき
る。すなわち、光識別ラベルの反射体に光を供給する光
源と、その光識別ラベルの反射体が形成した前記光源の
光に対する応答光を受光する検出部とを備え、前記光識
別ラベルを識別するラベル識別装置において、前記光識
別ラベルは本発明の光識別ラベルであり、前記検出部
が、前記応答光に含まれる前記第1光成分を感知可能な
第1センサと、前記第2光成分を感知可能な第2センサ
とを含んでなる、ラベル識別装置である。本発明のラベ
ル識別装置は、識別ラベル付き物品と組み合わせること
により、すぐれた偽造防止機能を有する真贋識別システ
ムまたは真贋識別方法を提供できる。
【0020】
【発明の実施の形態】[光識別ラベル]本発明の光識別
ラベルは、前述の様に照射(供給)された光に対して応
答し、複数の光成分からなる応答光を形成可能である。
この応答光を、所定の方法にしたがって、たとえば、ラ
ベル識別装置により検出することにより、ラベルが存在
するか否かを認識し、さらには、それが真正品か偽造品
かどうかを識別できる。応答光は、2またはそれ以上
の反射光、または少なくとも1つの反射光と、少なく
とも1つの透過光との組合せである。
【0021】本発明の光識別ラベルの好適な1形態につ
いて、図1を参照して説明する。図1の形態では、光識
別ラベル1(偽造防止ラベル)は、(i)一方の主要面
に形成された複数のプリズムを含んでなるプリズムフィ
ルム2と、(ii)そのプリズムの表面の実質的に全面
を被覆した反射層(図示せず)、とからなる反射フィル
ムを、反射体として含む。すなわち、この反射層の表面
が光を受光する受光面3となる。光識別ラベルの厚さ
は、光識別ラベルを備え付けられた物品の使用の際に、
ラベルが邪魔にならない様に決定される。通常20〜
2,000μmである。また、反射体の厚さも同様に、
光識別ラベルを備え付けられた物品の使用の際に、ラベ
ルが邪魔にならない様に決定される。通常15〜1,0
00μmである。
【0022】また、カード等の物品の表面に固定的に備
え付けるための接着層(図示せず)が、反射フィルムの
裏面(すなわち、プリズムフィルムの他方の主要面)に
配置されている。したがって、図示の形態のラベルは、
反射層/プリズムフィルム/接着層の三層構造を有す
る。接着層は、たとえば、粘着剤、感熱型接着剤、ホッ
トメルト接着剤、硬化型接着剤、溶剤揮発型接着剤等、
通常のものであってよい。接着層の厚みは、通常5〜2
00μmである。
【0023】図1に示す様に、光識別ラベル1は、物
品、たとえばカード4に固定的に備え付けられ、本発明
の光識別ラベル付き物品を形成することができる。物品
の種類は、特に限定されないが、プリペイドカード、I
Dカード、キャッシュカード、クレジットカード等のカ
ード類が好適である。この様なカード類は、通常、偽造
防止機能を有することが求められるからである。この様
な場合、光識別ラベルは、偽造防止ラベルとして機能す
る。
【0024】図1に示す様に、光識別ラベル1の反射体
の受光面に、1つの光源10(投光部)からビーム光が
供給(照射)される。光源は、通常、後述するラベル識
別装置内に内蔵される。反射体の受光面は、ビーム光を
2つの反射光に転換し、これら反射光を2つの光成分と
して含む応答光を形成する。図1の場合、第1光成分A
は、識別装置内部の第1センサ11に向けて送られ、第
2光成分Bは、識別装置内部の第2センサ12に向けて
送られる。すなわち、ラベル識別装置の2つのセンサの
配置に合わせて、反射体のプリズムの形状や寸法は決定
される。あるいは、反射体のプリズムの形状や寸法が予
め決定されている場合、それらに合わせてラベル識別装
置の2つのセンサの配置を設計することができる。
【0025】図1に示す形態の識別ラベル、すなわち、
応答光が反射光成分のみからなる場合は、ラベルを含ま
ない形で予め製造された物品に、後から識別ラベルを備
え付けるのに適する。一方、物品製造の工程中に、識別
ラベルを備え付けることもできる。これを、識別ラベル
付き物品としての識別ラベル付きカードを製造する場合
を例にとって説明する。たとえば、2枚のカード前駆体
を用意し、前駆体それぞれの一部分で、2枚を重ね合わ
せた場合に重なり合う部分に識別ラベルを配置するため
の開口を形成しておく。このカード前駆体の平面寸法お
よび形状が実質的に同じである識別ラベルを1枚用意
し、これを2枚のカード前駆体の間に挟み込み、これら
3枚を固定的に積層し、識別ラベル付きカードを製造す
る。このようにすると、反射光成分および透過光成分を
含んでなる応答光を形成するタイプの光識別ラベルの使
用が可能になる。この様なタイプの光識別ラベルの反射
体として、誘電反射フィルムを含んでなるものが使用で
きる。また、この様な場合、接着層を光識別ラベルに予
め備え付けておくことは必ずしも必要ではない。したが
って、反射体からなる光識別ラベルを使用することもで
きる。
【0026】図1に示す様に、プリズム反射体を使用す
る場合、反射層としては、通常は金属等からなる光透過
性の低いものが使用される。しかしながら、本発明の効
果を損なわない限り、半透明の反射層でも良い。この場
合、プリズムフィルムおよび接着層が十分な透明性を有
する様にすれば、接着された識別ラベルの下の物品表面
の文字や図案等のイメージが、識別ラベルを通して視認
できる。したがって、このイメージに目視で識別可能な
情報を含ませることにより、識別装置と人の目の両方と
で、真贋識別することも可能である。半透明の反射材料
としては、後述するITOや誘電反射物質等が使用でき
る。
【0027】[反射体]図1の形態の場合、反射体(反
射フィルム)は、一方の主要面がプリズム面であり、他
方の主要面が平滑面であるプリズムフィルムを含んでな
る。光源からの光に対するプリズム表面の反射率が十分
に高い場合、上記の様な反射層は必ずしも必要ではない
が、反射率を高めるために、通常は反射層を用いる。な
ぜならば、光源が発するビーム光のほとんど全部を、2
つの光成分として含む応答光に転換することも可能だか
らである。この様な場合、比較的感度の低いセンサを用
いた場合でも、光源の光強度(たとえば、消費電力)を
不要に高めることなく、真贋識別性を高めることができ
る。この様な観点から、反射層の反射率は、好適には8
0%以上、特に好適には90%以上である。なお、本明
細書における「反射率」は、分光光度計を用い、検出部
のセンサが検出可能な波長の光について測定した値であ
る。
【0028】反射層の材料は、本発明の効果を損なわな
い限り特に限定されない。たとえば、アルミニウム、
金、銀、銅、クロム等の金属、ニッケル−クロム、IT
O(インジウム錫オキサイド)等の合金類または金属酸
化物が使用できる。また、誘電反射物質、たとえば、N
3AlF6およびZnSを交互に複数積層してなる積層
物も使用できる。反射層の厚さは、本発明の効果を損な
わない限り特に限定されないが、通常0.02〜100
μmである。
【0029】反射体は、上記の様なプリズム型の反射フ
ィルムの他、前述の様に誘電反射フィルムを用いても形
成できる。また、本発明を損なわない限り、すなわち、
反射体が形成する応答光が、(a)所定の反射角度で反
射された第1光成分と、(b)第1光成分とは異なる進
行方向を有する反射または透過光からなる第2光成分と
を含んでなる様にできる限り、これら以外のフィルムを
用いることもできる。たとえば、上記の様な応答特性を
有する様に設計されたホログラムフィルムや、回折格子
を含むフィルムである。
【0030】通常、プリズムフィルムのプリズム面を受
光面とするが、本発明の効果を損なわない限り、反対側
の平滑面を受光面とすることもできる。この場合、平滑
面で受光した光の全部または一部は、プリズムフィルム
内部に進入し、プリズムの内側面で反射し、平滑面を再
び透過し、フィルム外部に出射され、応答光を形成する
ことができる。また、プリズムフィルムの両方の主要面
が、ともにプリズム面であるものも使用できる。
【0031】反射体の受光面を、光透過性の樹脂層で被
覆することは、受光面を保護するために好適である。こ
の場合、通常、受光面と樹脂層との間に空気層が存在す
る様にするのが良い。しかしながら、所定の応答光が形
成される限り、受光面と樹脂層とが密着していても良
い。
【0032】[プリズムフィルム]反射体に用いられる
プリズムフィルムの好適な1例を挙げれば、図1に示さ
れる様に、複数の平行プリズムが、フィルムの一方の主
要面(プリズム面)に配置されたものである。プリズム
面と対向する反対面は、平滑面である。平行プリズムと
は、複数の微小プリズムが、フィルム主要面上に互いに
平行に並ぶ様に配置されたものである。この様なプリズ
ムフィルムの例として、たとえば、液晶用バックライト
の輝度や、発光の均一性を改良するために使用できるも
のを挙げることができる。この様なプリズムフィルムの
具体例として、たとえば、3M社製のプリズムフィルム
「BEF(商標)」、「TRAF(商標)」、「IDF
II(商標)」等、の製品を挙げることができる。プリズ
ムフィルム全体の厚みは、通常5〜1,000μmであ
る。
【0033】プリズムフィルムは、たとえば、ポリカー
ボネート、アクリル樹脂、ポリエステル、エポキシ樹
脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリオレフィン等の樹
脂を含んでなる樹脂組成物を用いて形成することができ
る。たとえば、所定の頂角及び頂角(頂上)間距離(ピ
ッチ)を有するプリズムのネガ形状に相当する多数の凹
凸を有するネガ型と、上記樹脂組成物とを用い、射出ま
たは押出成形により形成することができる。また、プリ
ズムフィルムは、重合または/および架橋後に上記樹脂
を形成するモノマー等の前駆体を含む組成物と、上記ネ
ガ型とを用い、反応成形法により形成することもでき
る。たとえば、上記前駆体を含む組成物からなる層の一
方の面を上記ネガ型に接触させ、その層の他方の面に支
持体(ポリマーフィルム等)を積層し、ポジとしてのプ
リズム形状をその層に転写した後、その層を重合または
/および架橋させ、上記支持体と、プリズム面を有する
上記層との積層体からなるプリズムフィルムを形成する
ことができる。また、上記前駆体を含む組成物からなる
塗膜を物品の表面に配置した後、その塗膜に上記ネガ型
を接触させ、ポジとしてのプリズム形状をその塗膜に転
写した後、その塗膜を重合または/および架橋させるこ
ともできる。
【0034】好適に使用できるプリズムフィルムにおけ
るプリズムの形状および寸法について、図2を参照して
説明する。図2は、プリズムの長さ方向に垂直な横断面
の拡大図である。図示のプリズムは、いわゆる三角柱プ
リズム(横断面が三角形)である。プリズムの頂角cは
特に限定されないが、好適には55〜130度、特に好
適には65〜120度の範囲である。頂角cがこの範囲
であれば、後述する様な原理により、1つの光を反射し
て2つの反射光成分を形成するのが容易になる。また、
プリズム頂上間の距離(ピッチ)は、通常20〜500
μm、好適には30〜400μmである。なお、プリズ
ムピッチは、光の照射寸法(円形のビームスポット照射
の場合は、そのビーム径)よりも小さければ良い。ま
た、互いに隣接するプリズム間の谷間の深さは、所定の
応答光が形成される範囲において特に限定されないが、
たとえば、1〜300μmである。
【0035】図1に示す様に、ラベル識別装置内の光源
から、所定の入射角で反射体の受光面に照射された光
が、互いに隣接するプリズム間の谷間で反射された場
合、比較的緩やかに傾斜した(プリズムフィルムの平滑
面に対して)第1側面で反射された光の一部は、そのま
ま第1光成分Aを形成し、第1センサ11で受光され
る。一方、通常、照射光は所定のスポット径(面積)を
有するビーム光であるので、上記側面で反射された光の
残りは、比較的急峻に傾斜した第2側面でさらに反射さ
れ、第1光成分Aとは異なる進行方向(反射角度)を有
する第2光成分Bを形成し、第2センサ12で受光され
る。すなわち、第2光成分は、上記谷間を介して隣接す
る2つの側面で1回ずつ、すなわち、受光面で合計2回
反射された後、センサにて受光される。
【0036】ここで「反射角度」は、プリズムフィルム
の平滑面に垂直な線(法線)から傾いた角度であり、法
線を挟んで互いに隣接する2つの領域の、一方において
正(+)、他方において負(−)の角度で表す。たとえ
ば、図3を参照してこれを説明すると、次の様になる。
反射フィルムPに照射された光Lは、フィルムPの受光
面で反射され、第1光成分Aと第2光成分Bとを含んで
なる応答光を形成する。通常、それぞれの反射光成分の
反射角度は、(図面上)法線Nに対して右側に傾いた角
度を正、左側に傾いた角度を負で表す。図2の例では、
第1光成分Aの反射角度xが負、第2光成分Bの反射角
度yの値が正となる。1例を挙げると、図1に示す様な
光識別ラベル付きカードおよびラベル識別装置を用い、
頂角c=約71度、第1底角a=約32度、および第2
底角b=約77度であり、プリズムピッチ=50μmで
あり、光の入射角(法線からの傾き)=約+5度の場
合、第1光成分Aの反射角度x=約−70度、および第
2光成分Bの反射角度y=約+43度になる。
【0037】プリズム横断面の三角形の2つの底角(第
1底角aおよび第2底角b)は、互いに等しくてもよい
が、好適には互いに異なる。これにより、応答光に含ま
れる2つの反射光のそれぞれの反射角度の差(y−x)
を容易に大きくすることができる。反射角度の差を大き
くすることにより、2つのセンサの間の水平方向距離を
大きくすることができ、したがって、識別装置内の検出
部(2つのセンサ)をラベル受光面に近接して配置する
ことが可能になる。この様な観点から、2つの光成分の
反射角度の差は、好適には90度以上、特に好適には1
00度以上である。
【0038】従来の識別ラベルでは、それに使用する識
別装置において、検出部を、光識別ラベルに近接して配
置することはできなかった。たとえば、前述の再帰反射
性安全ラベルを用いた場合、ラベル表面(反射体の受光
面)と、センサ部とを約5cmほど離す必要がある。こ
れ以上近接させると、検出および識別が不可能である。
本発明の光識別ラベルでは、光識別ラベルに直接触れる
ほどに近接して(たとえば、5mm以下の距離に)配置
しても、ラベルの識別が可能である。
【0039】プリズムの形状は、本発明の効果を損なわ
ない限り、図示の様な三角形断面のものに限らない。た
とえば、断面が、台形、半円または円弧状のものや、三
角形の頂角部分が、上に凸または凹に丸められた形、三
角形の頂角部分にV字状の凹部設けられた形のものも使
用できる。また、プリズム面の複数のプリズムが、異な
る形状または/および異なる大きさのものを含んでいて
も良い。
【0040】また、プリズムフィルムは、三角柱タイプ
の他、複数のピラミッド型(三角錐、四角錐等)プリズ
ムが、プリズム面の縦横に互いに隣接して配置されたも
のも使用できる。また、ピラミッド型プリズムに代え
て、角錐台、円錐台、半球の頂部が切り取られた立体等
の変形プリズムを採用することもできる。
【0041】[誘電反射フィルム]誘電反射フィルム
は、受光した光のほとんど全部を、2つの光成分(透過
成分と反射成分)として含む応答光に転換することも可
能である。したがって、比較的感度の低いセンサを用い
た場合でも、光源の光強度(たとえば、消費電力)を不
必要に高めることなく、真贋識別性を高めることができ
る。
【0042】誘電反射フィルムは、「複数の誘電反射層
を含み、特定波長帯域の光を所定の割合で反射しかつ可
視光帯域の光を所定の割合で透過する」ものであり、
「反射性偏光フィルム」または「波長選択性反射フィル
ム」としても利用される光学フィルムである。この様な
誘電反射フィルムとして、特表平9−507308号等
に開示された多層光学フィルムが好適に使用できる。た
とえば、誘電反射層が、第1ポリマーからなる層の複数
から構成された第1組誘電反射層単位と、前記第1ポリ
マーと異なる屈折率を有する第2ポリマーからなる層の
複数から構成された第2組誘電反射層単位とを組み合わ
せて含み、その際、前記第1組及び第2組の誘電反射層
単位は、第1ポリマーの層と第2ポリマーの層とを交互
に積層することにより組み合わせており、前記第1組及
び第2組の誘電反射層単位の少なくともいずれか一方
は、厚み(d、単位は[nm])とポリマーの屈折率
(n)との積(n・d)が反射する光の波長の4分の1
である4分の1波長層を含む様に構成される。この時、
第1ポリマー層および第2ポリマー層がともに、受光面
内において光学的に等方性を保持している場合(たとえ
ば、それらの層を2軸延伸した場合、または延伸操作を
行わなかった場合)、この様な誘電反射フィルムは、波
長選択性反射フィルムとして機能する。好適な形態で
は、前記誘電反射層は、上記の反射する光の反射率が7
0%以上であり、透過する光の透過率が60%以上であ
る。
【0043】ここで、この様な波長選択性反射フィルム
を光識別ラベルの反射体として用いた1形態について説
明する。たとえば、ラベルの受光面に、所定幅の波長帯
域の光を含む混色光(たとえば、白色光)が照射された
場合、上記の反射する光からなる反射光成分(たとえ
ば、第1光成分)と、上記透過する光からなる透過光成
分(たとえば、第2光成分)とを含んでなる応答光が形
成される。通常、波長選択性反射フィルムでは、受光面
に対する入射角によって透過する波長が異なる。たとえ
ば、可視光帯域に反射帯域がある波長選択性反射フィル
ムは、透かして見る角度によって色が変わる。したがっ
て、光の入射角度によって、応答光に含まれる反射光成
分と透過光成分の波長帯域が変化する。すなわち、ラベ
ル識別装置内での光の入射角度を知らない限り、応答光
に関する詳細な情報は一切知ることができない。一方、
ラベル識別装置内での光源や検出部の配置は、通常、装
置外観からは分からない。したがって、波長選択性反射
フィルムの見た色や反射の具合を肉眼で判断し、波長選
択性反射フィルム以外の材料(たとえば、着色半透明フ
ィルム)を用いて、偽反射体を偽造することは、実質的
に不可能である。
【0044】一方、反射性偏光フィルムは、波長選択性
反射フィルムと同様にして、2種の異なるポリマー(A
およびB)を交互に積層(ABAB…)して作製され
る。この時、これら2種のポリマーを含んでなる多層フ
ィルム(ABAB…)では、1つの軸(X軸)に沿って
延伸(たとえば、延伸比率=約5:1)されるが、他の
軸(X軸と直交するY軸)に沿って、実質的に延伸
(1:1)されることはない。以下、このX軸を「延伸
方向」と記し、Y軸を「横方向」と記す。
【0045】通常、前記一方のポリマー(B)には、見
かけ屈折率を有し、その値は延伸プロセスにより実質的
に変化しない(光学的に等方性の)ものを用いる。前記
他方のポリマー(A)は、延伸プロセスにより屈折率が
変化する性質を有する。たとえば、ポリマーAの一軸延
伸されたシートは、延伸方向においては、ポリマー
(B)の見かけ屈折率よりも大きな第1の屈折率を有
し、横方向においては、ポリマー(B)の見かけ屈折率
とほぼ同じである第2の屈折率を有する。
【0046】ポリマーの多層フィルム(ABAB…)に
おいて、面内軸(フィルムの表面に平行な軸)に係る屈
折率は、面偏光された入射光に対する有効な屈折率であ
ると定義され、この偏光面は、前記面内軸に平行であ
る。したがって、延伸後、多層フィルム(ABAB…)
は、延伸方向における層間屈折率差は大きく、しかし横
方向においては層間屈折率は実質的に同一である。これ
により、この多層フィルムは、入射光の偏光成分を伝播
する反射性(反射型)偏光フィルムとして機能する。上
記Y軸は伝播(透過)軸として定義され、反射性偏光フ
ィルムを透過する光は、第1振動方向を有する。一方、
反射性偏光フィルムを通過しない光は、第1振動方向に
対して、直交する第2振動方向を有する偏光光である。
第2振動方向を有する偏光光は、上記X軸に沿ってフィ
ルムの面内に入射し、上記層間屈折率差の作用により反
射される。したがって、上記X軸を、反射軸と定義す
る。このような形態において、反射性偏光フィルムは、
選択された振動方向(または偏光軸)を有する光のみを
通過させる。
【0047】ここで、この様な反射性偏光フィルムを光
識別ラベルの反射体として用いた1形態について説明す
る。たとえば、ラベルの受光面に、上記第1および第2
振動方向をそれぞれ有する2つの偏光光成分を含んでな
る光が照射された場合、上記の第2振動方向を有する反
射光成分(たとえば、第1光成分)と、上記第1振動方
向を有する偏光光を含んでなる透過光成分(たとえば、
第2光成分)とを含んでなる応答光が形成される。通
常、反射性偏光フィルムでも、受光面に対する入射角に
よって透過する光の波長が異なる。したがって、波長選
択性反射フィルムと同様に、ラベル識別装置内での光の
入射角度を知らない限り、偽反射体を偽造することは、
実質的に不可能である。
【0048】誘電反射フィルム内のポリマー層の数は、
可及的に少なくして、所望の光学特性を得るように選択
するのが良い。偏光フィルムおよびミラーフィルムの両
者において、層の数は10,000未満であり、より好
ましくは5,000未満であり、さらに好ましくは、
2,000未満である。また、誘電反射フィルムの厚さ
は、通常15〜1,000μmである。
【0049】誘電反射フィルムの受光面の形状は、通常
は平滑面であるが、反射角度を調節し、識別装置内の光
源およびセンサの配置を、装置の薄型化にとって有利な
ものにするために、凹凸面にすることが好適である。こ
の場合の凸部の形状は、たとえば、前述のプリズムフィ
ルムの場合と同様に、所定のプリズム形状である。この
様な、誘電反射性のプリズムを持つプリズムフィルムを
用いた場合、応答光を、2つの反射光と、1つまたは2
つの透過光とを含むものにすることができ、偽造困難性
および類似品識別性をさらに高めることができる。
【0050】[ラベル識別装置]本発明のラベル識別装
置は、たとえば、図1に示される様な構成を有する。す
なわち、 a.識別ラベルの反射体に光を供給する光源と、 b.その識別ラベルの反射体が形成した前記光源の光に
対する応答光を受光する検出部とを備えてなる。検出部
は、前記応答光に含まれる前記第1光成分を感知可能な
第1センサと、前記第2光成分を感知可能な第2センサ
とを含んでなる。通常、第1センサは、前記第2光成分
を実質的に感知不可能にし、第2センサは、前記第1光
成分を実質的に感知不可能にするのが良い。
【0051】本発明の識別装置は、本発明の光識別ラベ
ルと組み合わせて用いることにより、偽造困難性および
類似品識別性が効果的に高められる。また、前述の様
に、本発明の光識別ラベルの好適な形態と組み合わせて
用いることにより、光識別ラベルに直接触れるほどに近
接して(たとえば、5mm以下の距離に)配置しても、
ラベルの識別を可能にする。これにより、装置のうす型
化が極めて容易になる。
【0052】たとえば、前述の例、すなわち、図1に示
される様な光識別ラベル付きカード、およびラベル識別
装置の組み合わせにおいて、光源10、第1センサ11
および第2センサ12と、ラベル受光面3との直線距離
(それぞれ、L、D1およびD2)は、L=約2mm、
D1=約4mm、およびD2=約2mmとすることがで
きる。なお、この例において、プリズム形状は、頂角c
=約71度、第1底角a=約32度、および第2底角b
=約77度であり、プリズムピッチ=約50μmであ
り、光の入射角(法線からの傾き)=約+5度である。
【0053】光源が発する光は、通常はビーム光であ
り、ビームの広がりを可及的に小さくするのが好適であ
る。特に好適には平行光である。光源の種類は特に限定
されないが、レーザー、LED(発光ダイオード)等の
比較的小型かつ安価なものが、装置の薄型化および低価
格化のためには良い。光の入射角は、ラベルの光応答特
性に対応して適宜決定されるが、通常−45〜+45
°、好適には−30〜+30°である。光の波長(また
は波長帯域)は、受光面が応答可能であり、複数の光成
分を含んでなる応答光を形成可能であれば特に限定され
ない。たとえば、図1に示される形態の場合、アルミニ
ウム等からなる金属層で反射できる波長(または波長帯
域)であれば良い。また、識別ラベルの反射体が、波長
選択反射性フィルムを含んでなる場合、比較的広い帯域
の波長成分を含むのが良い。さらに、LED等の比較的
小型かつ安価な光源が、発することができる光であれば
なお良い。なお、光は通常光または偏光光のどちらでも
使用できる。
【0054】光のビーム寸法(たとえば、円形ビームの
場合のビーム径)は、本発明の効果を損なわない限り特
に限定されない。たとえば、プリズム型反射フィルムを
ラベルの反射体として用いた場合、投光面(ビームスポ
ット)が、1つ以上のプリズムを含む様にすれば良い。
たとえば、円形ビームの場合、スポット面の直径または
入射方向に沿って測定した寸法が、プリズムピッチ以上
であれば良い。直径または入射方向寸法は、通常40μ
m〜1mmである。
【0055】識別ラベルに対して光を照射する時、好適
には、装置内の所定位置に、識別ラベル付き物品を固定
し、物品と光学部(光源および検出部)とが相対的に動
かない様にして照射する。ラベルの検出感度(ひいて
は、類似品識別精度)を効果的に高めることができるか
らである。通常は、物品が所定位置に納まると、光源の
スイッチが入り、2つのセンサがともに、所定値以上の
光量の光を感知して初めて、識別装置が識別ラベル付き
物品が真正品であることを認識する様にする。また、通
常は、識別装置と、主体装置(たとえば、IDカードに
対するロック解除装置、など)とを連動させておく。す
なわち、識別装置の認識動作に伴い、認識信号を識別装
置が主体装置に送信する様にしておき、主体装置が認識
信号を受信して初めて、目的とする動作(たとえば、ロ
ック解除)を行う様にしておくのが良い。
【0056】検出部のセンサは、通常の光電素子(光セ
ンサ)等を用いることができるセンサの受光面積は、光
源のビームのスポット面積と実質的に同じであるのが好
適である。受光面積が小さすぎると、受光光量が減り、
受光効率が悪くなるおそれがあり、反対に大きすぎる
と、受光軸(応答光の進行方向に沿った軸)に対して、
センサ受光窓が相対的に大きくなるので、測定誤差が生
じ易くなる傾向がある。
【0057】光識別ラベルの面積は、ビームスポット面
積以上であるのが良い。また、物品を所定位置に納めた
時に、その位置での納まり誤差(位置誤差)を加味し、
スポット面積よりも大きい方が好適である。光識別ラベ
ルの平面形状は、三角形、四角形、丸、楕円等の幾何学
図形でも、無定型でも良いが、加工が容易な点からは四
角形が好適である。
【0058】本発明の識別装置において、ラベルの偽造
困難性をさらに向上するには、前述の様に、反射体が受
光する光が偏光された光(偏光光)であり、上記第1光
成分の偏光方向(振動方向)と、上記第2光成分の偏光
方向(振動方向)とが、互いに異なる様に反射体を設計
するのが好適である。この様な反射体は、前述のプリズ
ムフィルムを含んでなる反射フィルムから形成するのが
好適である。この様なプリズム型反射フィルムを用いた
場合の作用について、ここで説明する。前述の様に、ラ
ベル受光面は入射された偏光光を反射して、(1)第1
反射光成分と、(2)その第1反射光成分とは異なる進
行方向を有する第2反射光成分とを含んでなる反射光を
形成可能である。この時、前述の様に、受光面に照射さ
れた光が、互いに隣接するプリズム間の谷間で反射され
た場合、第1側面で反射された光の一部は、そのまま第
1光成分Aとなる。一方、上記第1側面で反射された光
の残りは、比較的急峻に傾斜した第2側面でさらに反射
され、第1光成分Aとは異なる進行方向(反射角度)を
有する第2光成分Bとなる。
【0059】この時の様子を模式的に示したのが、図4
および図5である。図4に示される様に、受光面(反射
面)で1回反射した偏光光(たとえば、入射面に対して
45度回転させた偏光光)の偏光面(振動方向)は、観
測上同じである。光の偏光面は、反射によって変化しな
いからである。一方、図5に示される様に、V字状の谷
間を介して対向する2つの反射面(プリズムの2つの側
面)で各1回、合計2回反射された偏光光の偏光面(振
動方向)は、見た目上90度回転され、1回反射の偏光
光(第1光成分)とは異なる振動方向を有することにな
る。この現象は、対向する2枚の鏡において、一方の鏡
に映った像が、他方の鏡の左右対称の鏡像を作るのと同
じである。したがって、第2光成分は、その第1反射光
成分とは異なる進行方向(反射角度)と振動方向とを有
する。この様な偏光光を利用した場合、前述の散乱性反
射体を用いて偽反射体の作製を試みた場合の、前述の様
な偶発性をさらに低減し、ラベルの偽造困難性が一段と
向上する。
【0060】この様な偏光光を利用した識別装置では、
前記検出部は、前記第1反射光成分を感知可能である
が、前記第2反射光成分を感知しない第1偏光センサ
と、前記第2反射光成分を感知可能であるが、前記第1
反射光成分を感知しない第2偏光センサとを含んでなる
様にする。そして、前記第1偏光センサおよび第2偏光
センサの両方が前記反射光を感知した場合にのみ、前記
光識別ラベルを真正であると認識する様にする。
【0061】偏光光を作るには、たとえば、通常光を発
する光源の発光面に、偏光板または偏光フィルムを配置
し、光が偏光板等を透過した後、ラベル受光面に照射さ
れる様にする。偏光板または偏光フィルムは、吸収型偏
光素子や、前述の反射性偏光フィルムを含んでなるもの
を用いることができる。また、前記偏光センサは、通常
光を感知するセンサの受光面に、同様にして偏光板また
は偏光フィルムを配置して形成する。センサの受光面に
は、応答光が偏光板等を透過した後、センサ受光面に入
射される様にする。また、第1偏光センサと第2偏光セ
ンサとでは、偏光板等の反射軸の方向は互いに90度回
転された回転対称の位置になる様に配置される。
【0062】
【実施例】実施例 (光識別ラベルの作製)次の様にして、本例の光識別ラ
ベルを作製した。まず、図1および図2に示される構造
のプリズムフィルム(3M社製プリズムフィルム「ID
FII(商標)」のプリズム面全体に、アルミニウムを蒸
着して金属層を形成し、本例で使用するプリズム型反射
体を得た。アルミニウムの蒸着は、真空度(チャンバー
内圧力)3.0×10-4〜5.0×10-4Torr、ラ
インスピード90m/分の条件で行った。なお、プリズ
ムフィルムの厚さ(横断面における、プリズム面に対向
する平滑面から、プリズム頂角の頂点(頂上の線、稜
線)までの距離)は、150μmであった。
【0063】続いて、ライナーにアクリル系粘着剤を塗
布して接着層を形成し、このライナー付き接着層と、上
記反射体とを貼り合わせ、本例の光識別ラベルを得た。
接着層は、反射体のプリズムフィルムの平滑面に配置し
た。本例の光識別ラベルからライナーを剥離し、クレジ
ットカードと同形、同寸法のプラスチックカードに、接
着層を介してラベルを固着し、識別ラベル付きカードを
作製した。
【0064】(光識別ラベルの応答光の反射角)まず、
上記の様にして作製した、光識別ラベルの応答光の反射
角を測定した。これは、図6に示した反射輝度測定装置
を用い、光識別ラベルの反射輝度の角度特性を測定し
た。この装置では、光源、受光部および受光部の配
置角度はそれぞれ独立して変更可能である。また、光源
の発光面(出光面)、および2つの受光部の受光面の前
には、偏光フィルターを配置した。偏光フィルターとし
て、3M社製反射型偏光フィルム「DBEF(商標)」
を用いた。これにより、本装置は偏光光を光識別ラベル
に照射可能であり、受光部は偏光センサとして機能す
る。なお、2つの受光部と受光部とでは、偏光フィ
ルムの反射軸の方向は互いに90度回転された回転対称
の位置になる様に配置した。すなわち、受光部では、
プリズム反射体の側面で1回反射された偏光光(振動方
向はラベル受光面に照射された光と同じ)が入射された
場合に、最も良く光を透過する様にし、反対に、受光部
では、プリズム反射体の側面で2回反射された偏光光
(振動方向は、ラベル照射光のそれに対して90度回転
された方向)が入射された場合に、最も良く光を透過す
る様にした。測定結果を、表1に示す。
【0065】
【表1】
【0066】本例の光識別ラベルでは、光源を、入射角
度が-5度になる様に配置した場合、受光部の測定値
(反射輝度)は、+70度の配置角度の場合に最も高
く、+65度および+75度の場合の約60倍であっ
た。また、受光部の測定値は−42.5度の配置角度
の場合に最も高く、−45度および−40度の場合の約
5倍以上であった。
【0067】(ラベル識別装置の作製)光源(LED)
と、2つのオムロン(株)社製の光電センサ(品番:E
32−T21)と、オムロン(株)社製のアンプ(品
番:E3X−NT11)とを組み合わせ、図1および図
3に示したラベル用の識別装置を作製した。ただし、光
源の発光面(出光面)およびセンサの受光面の前には、
偏光フィルターを配置した。偏光フィルターは、前述の
3M社製反射型偏光フィルム「DBEF(商標)」を用
いた。これにより、本装置は、偏光光を光識別ラベルに
照射可能であり、センサは偏光センサとして機能する。
なお、2つのセンサすなわち、第1偏光センサと第2偏
光センサとでは、偏光フィルムの反射軸の方向は互いに
90度回転された回転対称の位置になる様に配置した。
すなわち、第1センサでは、プリズム反射体での1回反
射光(振動方向はラベル受光面に照射された光と同じ)
を感知可能であり、反対に、第2センサでは、2回反射
光(振動方向は、ラベル照射光のそれに対して90度回
転された方向)を感知可能にした。
【0068】図1に示した様にして(各光学部位との距
離および角度関係も同じ)、上述の様にして作製した識
別ラベル付きカードを、本例の識別装置に配置し、識別
装置を作動させたところ、2つのセンサが同時に、識別
ラベルからの応答光を正しく感知することが確認され
た。また、これらのセンサはともに、上記の様に設定さ
れた位置でのみ識別ラベルからの応答光を感知可能であ
り、センサの位置(配置角度)をずらすと、ある一定以
上の光量の応答光をセンサが受光できず、ラベルを検出
(識別)できないことも分かった。
【0069】一方、上記識別ラベルの偽造を試みて、上
記で使用した形状および寸法を持たない「偽プリズムフ
ィルム」を使用しても、2つのセンサは同時には応答光
を正しく感知できなかった。たとえば、プリズムピッチ
が光のビーム径よりも大きいと、2つのセンサは同時に
は応答光を正しく感知できなかった。また、プリズムピ
ッチが光のビーム径に対して十分小さくても、プリズム
頂角が異なり、2つのセンサがともに、プリズム側面で
の1回反射光(振動方向は照射光のそれと同じ)を受光
した場合、一方のセンサしか応答光を感知できなかっ
た。他方のセンサでは、偏光フィルムの表面で応答光が
反射されるからである。また、プリズム頂角がさらに別
の異なる角度を有し、2つのセンサがともに、プリズム
側面での2回反射光(振動方向は照射光とは異なり、振
動方向が90度回転された偏光光)を受光した場合も同
様に、他方のセンサしか応答光を感知できなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光識別ラベルを用いてラベルの真贋
を調べる方法を示す模式図である。
【図2】 本発明の識別ラベルのプリズムフィルムの部
分拡大図である。
【図3】 反射角度を説明する図である。
【図4】 偏光した光が一回反射された場合の反射状態
を示す図である。
【図5】 偏光した光がV字状に合わされた面で二回反
射された場合の反射状態を示す図である。
【図6】 光識別ラベルの反射輝度の角度特性を測定す
る反射輝度測定装置の模式図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照射された光を受光し、その受光した光
    の少なくとも一部を反射する反射体を含んでなる光識別
    ラベルにおいて、 前記反射体は、前記光を受光して、 (a)所定の反射角度で反射された第1光成分と、 (b)第1光成分とは異なる進行方向を有する反射また
    は透過光からなる第2光成分、とを含んでなる応答光を
    形成することを特徴とする光識別ラベル。
  2. 【請求項2】 物品本体と、物品本体に固定的に備え付
    けられた請求項1に記載の光識別ラベルとを含んでなる
    識別ラベル付き物品。
  3. 【請求項3】 光識別ラベルの反射体に光を供給する光
    源と、その光識別ラベルの反射体が形成した前記光源の
    光に対する応答光を受光する検出部とを備え、前記光識
    別ラベルを識別するラベル識別装置において、 前記光識別ラベルは請求項1に記載の光識別ラベルであ
    り、 前記検出部が、前記応答光に含まれる前記第1光成分を
    感知可能な第1センサと、前記第2光成分を感知可能な
    第2センサとを含んでなる、ラベル識別装置。
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