JP2000292910A - ペリクルフレームおよびこれを用いたリソグラフィー用ペリクル - Google Patents

ペリクルフレームおよびこれを用いたリソグラフィー用ペリクル

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JP2000292910A JP10268899A JP10268899A JP2000292910A JP 2000292910 A JP2000292910 A JP 2000292910A JP 10268899 A JP10268899 A JP 10268899A JP 10268899 A JP10268899 A JP 10268899A JP 2000292910 A JP2000292910 A JP 2000292910A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ペリクルと露光用原版とを貼り付けする場合
に必要十分な貼り付け力を確保すると共に、貼り付け時
に生じ易いエアーだまりの発生を防止し、露光用原版か
らペリクルを容易に剥離することができるペリクルフレ
ームおよびこれを用いたリソグラフィー用ペリクルを提
供する。 【解決手段】 上面にペリクル膜を、底面に露光用原版
を貼り付けるペリクルフレームにおいて、該底面の全周
に溝、突起または段差を設けたことを特徴とするペリク
ルフレーム、および粘着剤を塗布して露光用原版に貼り
付けるペリクルフレームにおいて、該ペリクルフレーム
の底面に形成された粘着剤層が、底面全周に亘って内側
から所定の幅となるように障壁となる構造を設けたこと
を特徴とするペリクルフレーム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ペリクルフレーム
およびこれを用いたリソグラフィー用ペリクル、特にL
SI、超LSI等の半導体装置あるいは液晶表示板等を
製造する際のゴミよけとして使用され、かつ500nm
以下の光を用いる露光方式に使用されるペリクルフレー
ムおよびこれを用いたリソグラフィー用ペリクルに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、LSI、超LSI等の半導体
装置あるいは液晶表示板等の製造においては、半導体ウ
ェーハあるいは液晶用原版に光を照射してパターニング
をするのであるが、この場合に用いる露光用原版にゴミ
が付着していると、ゴミが光を吸収したり、光を曲げて
しまうため、転写したパターンが変形したり、エッジ
が、がさついたものとなるほか、白地が黒く汚れたりし
て、寸法、品質、外観等が損なわれ、半導体装置や液晶
表示板等の性能や製造歩留りの低下を来すという問題が
あった。
【0003】このため、これらの作業は通常クリーンル
ームで行われているが、このクリンルーム内でも露光用
原版を常に清浄に保つことが難しいので、露光用原版の
表面にゴミよけのための露光用の光をよく通過させるペ
リクルを貼着けする方法が行われている。
【0004】この場合、ゴミは露光用原版の表面には直
接付着せず、ペリクル上に付着するため、リソグラフィ
ー時に焦点を露光用原版のパターン上に合わせておけ
ば、ペリクル上のゴミは転写に無関係となる。このペリ
クルのペリクル膜は光をよく通過させるニトロセルロー
ス、酢酸セルロース等からなる透明な膜をアルミニウ
ム、ステンレス、ポリエチレン等からなるペリクル枠の
上部にペリクル膜の良溶媒を塗布し、風乾して接着する
(特開昭58−219023号公報参照)か、アクリル
樹脂やエポキシ樹脂等の接着剤で接着し(米国特許第4
861402号公報、特公昭63−27707号公報参
照)、ペリクル枠の下部には露光用原版が装着されるた
めに、ポリブテン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、アクリル
樹脂等からなる粘着層、および粘着層の保護を目的とし
たセパレーターで構成されている。
【0005】ところで、このペリクルを構成する粘着層
は、上記のようにペリクルを使用する前に露光用原版に
貼り付けに供されるものであり極めて重要である。近
年、ペリクルサイズの拡大に伴い、歪みや変形を防止す
るためペリクルフレーム(以下、「フレーム」という場
合がある。)の幅が広くなりつつある。そのため、ペリ
クル貼付後のパターン面で、検査装置によって検査でき
ないエリア(以下、「ダークエリア」という。)が増加
する傾向がある。そこで、このダークエリアを減らすこ
とを目的として、ペリクルフレームの断面形状が図6に
示すような台形であって、ペリクル内側に裾野を持ち、
露光用原版とフレーム11との貼り付けに供する面(フ
レームの底面)の幅の広いペリクルが製造されるように
なってきた。
【0006】このようなペリクルフレーム11と露光用
原版とを粘着剤12を用いて貼り付ける場合には、当然
ペリクル貼付内部の清浄度を確保するため、粘着剤12
はフレーム11底面の内側いっぱいに寄せて塗布するこ
とが必要である。そして、このフレーム11にペリクル
膜10を貼り付けてペリクルが得られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この場合、粘
着剤を塗布する層の幅が必要以上に広すぎると、貼付時
にエアーだまり(以下、「エアパス」という。)が発生
し易くなるだけでなく、ペリクルを交換するため露光用
原版からペリクルを剥離する時に、粘着剤層の接着面積
が増加することによって剥離が非常に困難になることが
ある。さらに、この場合、剥離する時強い力が必要にな
って、無理な剥離が原因で露光用原版あるいはペリクル
を傷つけてしまう危険性もある。また、剥離後の粘着剤
の糊残りが増大し洗浄工程の負担が増加するといった問
題も発生した。
【0008】本発明は、このような問題点に鑑みなされ
たもので、ペリクルと露光用原版とを貼り付けする場合
に必要十分な貼り付け力を確保すると共に、貼り付け時
に生じ易いエアーだまりの発生を防止し、露光用原版か
らペリクルを容易に剥離することができるペリクルフレ
ームおよびこれを用いたリソグラフィー用ペリクルを提
供することを主目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされたもので、本発明の請求項1に記載
した発明は、上面にペリクル膜を、底面に露光用原版を
貼り付けるペリクルフレームにおいて、該底面の全周に
溝、突起または段差を設けたことを特徴とするペリクル
フレームである。
【0010】このように、ペリクルフレームの底面全周
に溝、突起または段差を設ければ、露光用原版との貼り
付けに供されるフレーム底面の面積を減少させることが
できると共に、貼り付けに使用される粘着剤溶液の広が
りを防止することができるので、粘着層の幅を減少させ
ることができる。従って、エアパスの発生や露光用原版
からペリクルを剥離する際の力を軽減することができ
る。
【0011】また、請求項2に記載した発明は、粘着剤
を塗布して露光用原版に貼り付けるペリクルフレームに
おいて、該ペリクルフレームの底面に形成された粘着剤
層が、底面全周に亘って内側から所定の幅となるように
障壁となる構造を設けたことを特徴とするペリクルフレ
ームである。
【0012】このように、ペリクルフレームの底面に形
成された粘着剤層が、底面全周に亘って内側から所定の
幅となるように障壁となる構造を設ければ、粘着剤がフ
レーム底面全体に広がることを防止することができるた
め、容易に所望の幅を有する粘着層を形成させることが
できる。また、必要十分な粘着剤層をペリクルフレーム
底面内側から形成させることができるため、貼り付けの
精度の向上や接着力のコントロールが可能となる。従っ
て、エアパスの発生の防止や露光用原版からペリクルを
剥離する際の力を軽減させることができる。
【0013】この場合、請求項3に記載したように、障
壁となる構造を、溝、突起または段差とすることができ
る。このように、障壁となる構造を、溝、突起または段
差とすれば、上記効果を簡単かつ確実に奏することがで
きる。
【0014】そして、本発明の請求項4に記載した発明
は、ペリクルフレームの底面の幅が、上面よりも広いこ
とを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に
記載のペリクルフレームである。このように、ペリクル
フレームの底面の幅が上面よりも広ければ、ペリクル貼
り付け後のパターン面の検査で、ダークエリアの少ない
ペリクルとすることができるので、検査を正確かつ迅速
に行うことができると共に、大型のペリクルフレームで
あっても必要強度を保つことができる。
【0015】そして、請求項1から請求項4までのいず
れかの請求項に記載されたペリクルフレームにペリクル
膜を貼り付けたリソグラフィー用ペリクルとすれば、ペ
リクルと露光用原版とを貼り付けする場合に必要十分な
貼り付け力を確保できると共に、貼り付け時に生じ易い
エアーだまりの発生を防止し、露光用原版からペリクル
を剥離する時に露光用原版を傷つけてしまう危険性を回
避されたペリクルとすることができる(請求項5)。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。本発明者らは、ペリクルフレーム底面に形成される
粘着剤層の幅を適正にコントロールしながらも底面の内
側いっぱいまで形成するため種々検討した結果、ペリク
ルフレームの底面に所定の構造を施せば、粘着溶液の塗
布面積を減少させるだけでなく、該構造に基づく面の変
わり目で表面張力等により、粘着剤溶液の広がりが抑制
されることを見出し本発明を完成するに至ったものであ
る。すなわち、ペリクルフレームの底面全周に障害物と
しての溝、突起または段差を設けることにより、粘着剤
層が底面全面に亘って広がることを防止することがで
き、例えば内側にのみ形成することが可能となるため、
エアパスの発生や露光用原版からペリクルを剥離する際
の力を軽減することが達成された。
【0017】以下、本発明のペリクルフレームを詳細に
説明する。まず、ペリクルフレームの底面全周に溝を設
けた場合の例としては、図1に示すようなものが挙げら
れる。一般に粘着剤溶液は、面の変わり目で表面張力等
により、液の広がりが抑制される傾向にある。従って、
溝1は粘着剤溶液塗布時に粘着剤の流出、広がりをくい
止め、粘着剤層を塗布面2の領域に限定することができ
る。この溝1の断面形状は三角形のみならず、これと同
様な効果を奏する形状、例えば四角形、半円形あるいは
楕円形等であっても構わない。なお、溝1の深さおよび
幅は、ペリクルフレームの大きさによって異なるため一
概に言うことはできないが、溝の深さは、1.0μm以
上とすることが好ましい。また、溝の幅は、1.0μm
以上とすることが好ましい。
【0018】また、粘着剤溶液の広がりを、より一層効
果的に防止することを望む場合には、図2に示すような
突起1をペリクルフレームの底面全周に設けることがで
きる。この断面形状も、溝と同様に三角形のみならず、
これと同様な効果を奏する形状、例えば四角形、半円形
あるいは楕円形等とすることができる。なお、突起1の
高さは、高すぎるとペリクルの貼り付けが良好に行うこ
とができなくなるため、粘着剤層の厚み以下とする必要
がある。また、突起1の幅は、1.0μm以上とするこ
とが好ましい。
【0019】さらに、ペリクルフレームの底面全周に段
差を設けるようにしてもよい。この場合も上記同様の効
果を得ることが可能である。この断面形状は、図3に示
すようなペリクル内側が段差1により高くなっている形
状のみならず、より一層所望の効果が得られる図4に示
すペリクル内側が低くなっている形状とすることもでき
る。なお、図4の場合、段差1の高さは、粘着剤層の厚
み以下とすることが必要である。
【0020】そして、ペリクルフレームと露光用原版と
の貼り付ける際の精度を向上させると共に、所望の接着
力を獲得し、かつコントロールできるようにするには、
粘着剤層が底面全周に亘って内側から所定の幅となるよ
うに、ペリクルフレームの底面に設けられた構造を所定
の位置に設ければよい。
【0021】すなわち、これらの構造をペリクルフレー
ムに施す位置は、いずれの構造であっても、粘着剤層の
幅2を十分得ると共に、必要以上の幅とならないように
することによって上記効果を確実に奏するため、ペリク
ルフレームの内側から0.5〜2mm離れていることが
好ましい。さらに、このような構造とすることにより、
ペリクルフレーム内側いっぱいから所定の構造までの幅
に粘着剤を塗布することができることから、ペリクルを
露光用原版から剥離した後の糊残りや剥離力の軽減を確
実に達成できると共に、露光用原版への異物の混入も最
小限に押さえることが出来る。
【0022】また、本発明のペリクルフレームは、該底
面の幅が、上面よりも広い、角錐台であることが好まし
い。特に、このような角錐台であって、ペリクルの内側
に裾野を持った形状であれば、ペリクル貼り付け後のパ
ターン面の検査で、ダークエリアの少ないペリクルとす
ることができるので、検査を正確かつ迅速に行うことが
できるからである。また、近年のペリクルの大型化にも
十分対応した強度を有するものとなる。
【0023】なお、本発明のペリクルフレームの材質と
して、従来公知のアルミニウム、ステンレスまたはジュ
ラルミン等を使用することができる。また、必要に応じ
てアルマイト等で表面を処理しても構わない。
【0024】上記本発明のペリクルフレームを用いたリ
ソグラフィー用ペリクルは、上面に従来公知のシリコー
ン系接着剤等の接着剤を用いてパーフルオロポリマー等
からなるペリクル膜を貼り付け、底面に所定の構造を設
けたペリクルフレームに粘着剤を塗布して露光用原版に
貼り付けて用いられるが、ペリクルフレームと露光用原
版とを貼り付けする場合に必要十分な貼り付け力を確保
できると共に、貼り付け時に生じ易いエアーだまりの発
生を防止し、露光用原版からペリクルを剥離する時に露
光用原版を傷つけてしまう危険性を回避することができ
る。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例を挙げて
説明する。
【0026】(実施例1)高さが4mm、上面2mm、
底面6mm、外周が縦122mm、横149mmであっ
て、表面をアルマイト処理したジュラルミン製のペリク
ルフレームの底面に、内側から2mmのところに、幅
0.5mm、深さ0.55mmの図1に示すような溝1
を設けた。
【0027】このフレーム底面に設けた溝1で仕切られ
た内側に、粘着剤としてシリコーン粘着剤X−40−3
068(信越化学工業(株)製)の60%トルエン溶液
を、内径0.8mmのニードルを用い、厚みが0.8m
mで表面が平滑になるようにディスペンサーを用いて塗
布した。次いで、120℃にて30分間加熱し粘着剤を
キュアしたところ、粘着剤層はフレームの全周に亘り内
側から溝端まで最大幅1.8mmで、きれいに形成され
ていた。
【0028】一方、フレームの上面に接着剤としてシリ
コーン系接着剤を塗布し、ペリクル膜として1.62μ
m厚のサイトップCTX−S type(旭硝子(株)
製)の薄膜を固定した。このようにして得られたペリク
ルを露光用原版上に置き、ペリクルフレーム上端面に2
0kgの荷重で貼り付けた。
【0029】このような条件で貼り付けを行っても、露
光用原版とフレームとの接着面にエアーパス等の隙間は
見られなかった。さらに、1カ月後にこの接着面を観察
したところ、良好な状態を保っていた。次に、剥離性を
調べるため、露光用原版上に2ccのIPAをフレーム
に沿って滴下し、1分後にペリクルを剥離したところ、
剥離スピード3mm/分で0.92kgの力で剥離する
ことが出来た。露光用原版上に残った糊残りの痕も非常
に少ないもので、洗浄により容易に除去可能であった。
【0030】(実施例2)表面をアルマイト処理したジ
ュラルミン製のペリクルフレームの底面に、内側から2
mmのところに、幅0.5mm、高さ0.5mmの図2
に示すような突起1を設けた以外、実施例1と同一のペ
リクルフレームを用意した。このフレーム底面に設けた
突起1で仕切られた内側に、実施例1と同様にしてシリ
コーン粘着剤を塗布し、120℃にて30分間加熱し粘
着剤をキュアしたところ、粘着剤層はフレーム内側から
最大幅1.7mmで全周に亘って形成されていた。
【0031】実施例1と同様にして、フレームの上面に
ペリクル膜として1.62μm厚のサイトップCTX−
S type(旭硝子(株)製)の薄膜を固定し、次い
で、得られたペリクルを露光用原版上に置き、ペリクル
フレーム上端面に20kgの荷重で貼り付けたところ、
露光用原版とフレームとの接着面にエアーパス等の隙間
は見られなかった。さらに、1カ月後にこの接着面を観
察したところ、良好な状態を保っていた。次に、剥離性
を調べるため、実施例1と同様にして、ペリクルを剥離
したところ、剥離スピード3mm/分で0.85kgの
力で剥離することが出来た。露光用原版上に残った糊残
りの痕も非常に少ないもので、洗浄により容易に除去可
能であった。
【0032】(実施例3)表面をアルマイト処理したジ
ュラルミン製のペリクルフレームの底面に、図3に示す
ように、内側から2mmのところに段差1を設けて内側
が高くなっていること以外、実施例1と同一のペリクル
フレームを用意した。なお、この段差1は、高さを0.
5mm、傾斜を45°とした。このフレーム底面に設け
た段差1によって仕切られた内側に、実施例1と同様に
してシリコーン粘着剤を塗布し、120℃にて30分間
加熱し粘着剤をキュアしたところ、粘着剤層はフレーム
内側から最大幅1.7mmで全周に亘って形成されてい
た。
【0033】実施例1と同様にして、フレームの上面に
ペリクル膜として1.62μm厚のサイトップCTX−
S type(旭硝子(株)製)の薄膜を固定し、次い
で、得られたペリクルを露光用原版上に置き、ペリクル
フレーム上端面に20kgの荷重で貼り付けたところ、
露光用原版とフレームとの接着面にエアーパス等の隙間
は見られなかった。さらに、1カ月後にこの接着面を観
察したところ、良好な状態を保っていた。次に、剥離性
を調べるため、実施例1と同様にして、ペリクルを剥離
したところ、剥離スピード3mm/分で0.87kgの
力で剥離することが出来た。露光用原版上に残った糊残
りの痕も非常に少ないもので、洗浄により容易に除去可
能であった。
【0034】(実施例4)表面をアルマイト処理したジ
ュラルミン製のペリクルフレームの底面に、図4に示す
ように、内側から2mmのところに段差1を設けて内側
が低くなっていること以外、実施例1と同一のペリクル
フレームを用意した。なお、この段差1は、高さを0.
5mm、傾斜を45°とした。このフレーム底面に設け
た段差1で仕切られた内側に、実施例1と同様にしてシ
リコーン粘着剤を塗布し、120℃にて30分間加熱し
粘着剤をキュアしたところ、粘着剤層はフレーム内側か
ら最大幅1.9mmで全周に亘って形成されていた。
【0035】実施例1と同様にして、フレームの上面に
ペリクル膜として1.62μm厚のサイトップCTX−
S type(旭硝子(株)製)の薄膜を固定し、次い
で、得られたペリクルを露光用原版上に置き、ペリクル
フレーム上端面に20kgの荷重で貼り付けたところ、
露光用原版とフレームとの接着面にエアーパス等の隙間
は見られなかった。さらに、1カ月後にこの接着面を観
察したところ、良好な状態を保っていた。次に、剥離性
を調べるため、実施例1と同様にして、ペリクルを剥離
したところ、剥離スピード3mm/分で1.1kgの力
で剥離することが出来た。露光用原版上に残った糊残り
の痕も非常に少ないもので、洗浄により容易に除去可能
であった。
【0036】(比較例1)表面をアルマイト処理したジ
ュラルミン製のペリクルフレームの底面に、図5に示す
ように、特定の構造を設けなかったこと以外、実施例1
と同一のペリクルフレームを用意した。このフレーム底
面の内側に、粘着剤としてシリコーン粘着剤X−40−
3068(信越化学工業(株)製)の60%トルエン溶
液を、内径2.5mmのニードルを用い、厚みが0.8
mmで表面が平滑になるようにディスペンサーを用いて
塗布した。次いで、120℃にて30分間加熱し粘着剤
をキュアしたところ、粘着剤層はフレーム内側から外側
まで完全に形成されており、最大幅は6.0mmであっ
た。
【0037】実施例1と同様にして、フレームの上面に
ペリクル膜として1.62μm厚のサイトップCTX−
S type(旭硝子(株)製)の薄膜を固定した。次
いで、得られたペリクルを露光用原版上に置き、ペリク
ルフレーム上端面に20kgの荷重で貼り付けたとこ
ろ、露光用原版とフレームとの接着面に、最大2mmも
のエアーパス等の隙間が3箇所見られた。さらに、1カ
月後にこの接着面を観察したところ、エアーパス等の隙
間が最大2.5mmに拡大していた。次に、剥離性を調
べるため、実施例1と同様にして、ペリクルを剥離した
ところ、剥離スピード3mm/分で4.0kgの力をか
けないと剥離することが出来なかった。露光用原版上に
残った糊残りの痕も非常に多く、通常の洗浄条件では完
全に除去することができなかった。
【0038】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術思想と実質的に同一
な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかな
るものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0039】例えば、本発明において、粘着剤層をペリ
クルフレームの底面の内側から所定の幅に形成させる構
造として、溝、突起あるいは段差について具体的に説明
したが、粘着剤溶液の広がりを防止する効果を奏する形
状であれば他の形状であってもよく本発明の技術的範囲
に包含される。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、ペリクルフレーム底面
の所定の位置に溝、突起あるいは段差等を設けること
で、幅の広い底面のフレームに対しても必要十分な幅の
粘着剤層を底面内側に塗布することが可能である。従っ
て、ペリクルフレームを露光用原版に貼り付ける際の精
度向上、ペリクルフレームの露光用原版への接着力をコ
ントロールすることができ、ペリクルの剥離後の糊残り
及び剥離力の低減が可能で、露光用原版に対する悪影響
を最小限に押さえることが出来る。加えて、ペリクルフ
レーム端面内側いっぱいに粘着剤が塗布可能なことか
ら、パターンエリアへの異物の混入も最小限に押さえる
ことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、底面に溝を設けた本発明のペリクル
フレームの底面図、(B)は、断面図の一例である。
【図2】(A)は、底面に突起を設けた本発明のペリク
ルフレームの底面図、(B)は、断面図の一例である。
【図3】(A)は、底面に段差を設けた本発明のペリク
ルフレームの底面図、(B)は、断面図の一例である。
【図4】(A)は、底面に段差を設けた本発明のペリク
ルフレームの底面図、(B)は、断面図の他の例であ
る。
【図5】(A)は、従来のペリクルフレームの底面図、
(B)は、従来のペリクルフレームの断面図の一例であ
る。
【図6】従来のリソグラフィー用ペリクルの断面図の一
例である。
【符号の説明】
1 ・・・障壁となる構造、 2 ・・・粘着剤塗布面(粘着剤
層の幅)、10 ・・・ペリクル膜、 11 ・・・ペリクルフ
レーム、 12 ・・・粘着剤。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白崎 享 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越化 学工業株式会社精密機能材料研究所内 Fターム(参考) 2H095 BC38 BC39

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面にペリクル膜を、底面に露光用原版
    を貼り付けるペリクルフレームにおいて、該底面の全周
    に溝、突起または段差を設けたことを特徴とするペリク
    ルフレーム。
  2. 【請求項2】 粘着剤を塗布して露光用原版に貼り付け
    るペリクルフレームにおいて、該ペリクルフレームの底
    面に形成された粘着剤層が、底面全周に亘って内側から
    所定の幅となるように障壁となる構造を設けたことを特
    徴とするペリクルフレーム。
  3. 【請求項3】 前記障壁となる構造が、溝、突起または
    段差であることを特徴とする請求項2に記載のペリクル
    フレーム。
  4. 【請求項4】 前記ペリクルフレームの底面の幅が、上
    面よりも広いことを特徴とする請求項1乃至請求項3の
    いずれか1項に記載のペリクルフレーム。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に
    記載のペリクルフレームにペリクル膜を貼り付けたもの
    であることを特徴とするリソグラフィー用ペリクル。
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