JP2000292065A - 表面溶融炉 - Google Patents

表面溶融炉

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JP2000292065A
JP2000292065A JP11096262A JP9626299A JP2000292065A JP 2000292065 A JP2000292065 A JP 2000292065A JP 11096262 A JP11096262 A JP 11096262A JP 9626299 A JP9626299 A JP 9626299A JP 2000292065 A JP2000292065 A JP 2000292065A
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JP
Japan
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slag port
closed state
slag
port
melting
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JP11096262A
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English (en)
Inventor
Masataka Shichiri
雅隆 七里
Satoshi Kuroishi
智 黒石
Hirohito Yoshioka
洋仁 吉岡
Shinji Ozaki
真司 尾崎
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)
  • Vertical, Hearth, Or Arc Furnaces (AREA)
  • Tunnel Furnaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 的確にスラグポートの閉塞状態を検知でき、
かつ、効率的にスラグポートの閉塞状態を防ぐことがで
きる表面溶融炉を提供すること。 【解決手段】 スラグポートの周辺の溶融物を加熱する
スラグポート加熱手段と、スラグポートの閉塞状態を検
知するスラグポート閉塞状態検知手段と、スラグポート
閉塞状態検知手段によりスラグポートの閉塞状態にある
ことが検出されたときに、スラグポート加熱手段により
スラグポートを加熱する第一制御手段を設けてある表面
溶融炉。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、処理物を溶融処理
し、溶融処理後の溶融物をスラグポートから排出する表
面溶融炉に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の表面溶融炉は、処理物を溶融処
理する主燃焼室と、溶融処理後の溶融物を排出するスラ
グポートと、前記スラグポートの下流側に設けられ、か
つ、処理物の溶融処理で発生する燃焼ガスを処理する後
処理部と、前記燃焼ガスを前記後処理部まで誘引する誘
引部とを含む構成とされていた。
【0003】処理物の溶融処理は、主燃焼室の天井部に
設けられた助燃装置を点火することで、主燃焼室の温度
を上昇させ、処理物の溶融が始まったら、助燃装置の点
火を止め、溶融炉の炉体を回転させ、処理物を主燃焼室
に供給しながら行う。溶融物は、処理物の溶融処理に伴
ない発生する高温の燃焼ガスともに、主燃焼室の底部に
設けられたスラグポートから連続的に流下する。また、
主燃焼室で発生した燃焼ガスは、ファン等で構成される
誘引部で、前記後処理部まで誘引され、そして、燃焼ガ
スは前記後処理部で完全燃焼され、その後、余熱利用設
備等で利用され、排気される。
【0004】ところで、処理物の融点が高い場合や、溶
融物の粘性が高くて溶流性が悪い場合、スラグポートで
溶融物が冷却され固化することで、スラグポートの開口
部の開口面積が狭まる場合があり、かかる場合、主燃焼
室内の圧力が上昇し、主燃焼室から高温の燃焼ガス等が
炉外にリークするおそれがあり、緊急時には炉を停止さ
せる場合もあった。かかる場合には、炉の再稼動に時間
を費やし、処理作業が停滞することになる。
【0005】従来の溶融炉では、スラグポートの閉塞状
態を、即ち、スラグポートの開口面積が狭まり、上述し
た異常状態に至る危険性のある状態を、処理物の主燃焼
室への単位時間当りの搬送供給量、主燃焼室の温度、前
記溶融物が冷却水を蓄えた水冷槽中に滴下し急冷されて
できた水砕スラグの排出量、排ガス中の酸素濃度、一酸
化炭素濃度等を測定することで間接的に検知したり、運
転者が炉内を目視で確認していた。そして、スラグポー
トの閉塞状態が検知された場合にあっては、溶融炉の炉
体の回転速度を減少させ、処理物の主燃焼室への供給量
を減少させて処理物の供給量を減らすことで、スラグポ
ートの開口部へ集まる溶融物の量を軽減させたり、ま
た、助燃装置を点火し、主燃焼室の温度を上昇させ、溶
融物の溶流性を上昇させることで、スラグポートの閉塞
状態を適正に回復させる制御を行っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の従来の
溶融炉では、溶融処理に係る制御を、上述の如く専ら、
処理物の主燃焼室への単位時間当りの搬送供給量、前記
水砕スラグ排出量、或いは、前記炉内温度の検出結果等
に依っているため、即時に溶融処理状態を把握すること
ができず、また、処理物の溶融炉内への投入からスラグ
排出までの時間遅れが大きいため、溶融炉内への供給系
をきめ細かく制御できず、処理物の溶融難易度の変化に
適応したきめ細かな制御が極めて困難であった。一方、
処理物の主燃焼室への供給量を減少させることで、スラ
グポートの閉塞状態を解除させる制御を行う場合にあっ
ては、単位時間当りの処理物の処理量が減少するため、
効率的な溶融炉の運転が達成できない。また、助燃装置
を点火し、主燃焼室の温度を上昇させ、スラグポートの
閉塞状態を解除させる制御を行う場合にあっては、助燃
装置の点火に使用する燃料を新たに供給する必要があ
り、さらに、閉塞状態が発生しているスラグポート部分
以外も加熱することにもなるため、ランニングコストが
上昇し、効率的な溶融炉の運転が達成できない。
【0007】従って、本発明の目的は、上記問題点に鑑
み、処理物が高融点の場合や、溶融物の溶流性が悪い場
合、的確にスラグポートの閉塞状態を検知でき、かつ、
効率的にスラグポートの閉塞状態を防ぐことができる表
面溶融炉を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明に係る表面溶融炉の特徴構成は、処理物を溶融
処理する主燃焼室と、溶融処理後の溶融物を排出するス
ラグポートを有する表面溶融炉であって、前記スラグポ
ートの周辺の溶融物を加熱するスラグポート加熱手段
と、前記スラグポートの閉塞状態を検知するスラグポー
ト閉塞状態検知手段と、前記スラグポート閉塞状態検知
手段により前記スラグポートの閉塞状態にあることが検
出されたときに、前記スラグポート加熱手段により前記
スラグポートを加熱する第一制御手段を設けてあること
にある。
【0009】また、この目的を達成するための本発明に
係る表面溶融炉の特徴構成は、処理物を溶融処理する主
燃焼室と、溶融処理後の溶融物を排出するスラグポート
を有する表面溶融炉であって、前記処理物の融点を降下
させる融点降下剤を投入する融点降下剤投入手段と、前
記スラグポートの閉塞状態を検知するスラグポート閉塞
状態検知手段と、前記スラグポート閉塞状態検知手段に
より前記スラグポートの閉塞状態にあることが検出され
たときに、前記融点降下剤投入手段により前記融点降下
剤を前記処理物に投入する第二制御手段を設けてあるこ
とにある。
【0010】また、前記スラグポート加熱手段が、加熱
バーナであっても良い。また、前記加熱バーナが、前記
主燃焼室に対して出退自在に構成されていても良い。
【0011】また、前記スラグポート閉塞状態検知手段
が、前記スラグポートの開口部の開口面積を測定し、前
記開口面積が所定の値よりも小さい場合、前記スラグポ
ートの閉塞状態を検知する第一スラグポート閉塞状態検
知手段であっても良い。
【0012】また、前記スラグポート閉塞状態検知手段
が、前記スラグポートから落下する前記溶融物の形態に
基づいて、前記スラグポートの閉塞状態を検知する第二
スラグポート閉塞状態検知手段であっても良い。
【0013】また、前記スラグポートの下流側に、処理
物の溶融処理で発生する燃焼ガスを誘引する誘引部を備
え、前記スラグポート閉塞状態検知手段が、前記スラグ
ポートの上流側と下流側の差圧を測定し、前記差圧が所
定の値より大になった場合、前記スラグポートの閉塞状
態を検知する第三スラグポート閉塞状態検知手段であっ
ても良い。
【0014】[作用]前記スラグポート閉塞状態検知手段
で、前記スラグポートの閉塞状態を検知した場合、前記
第一制御手段が、前記スラグポート加熱手段を稼動さ
せ、前記スラグポートの周辺の溶融物を加熱し、スラグ
ポート周辺の溶融物の溶流性を増加させるから、前記ス
ラグポート閉塞状態を速やかに解除させることができ
る。ここで、スラグポートの閉塞状態とは、スラグポー
トに溶融物が冷却し固化することで、スラグポートの開
口部の開口面積が狭まり、主燃焼室内の圧力上昇等の異
常状態に至る危険性のある状態を場合をいう。
【0015】また、前記スラグポート閉塞状態検知手段
で、前記スラグポートの閉塞状態を検知した場合、前記
第二制御手段が、前記融点降下剤投入手段を稼動させ、
前記融点降下剤を前記処理物に投入し、前記処理物の融
点を降下させるから、前記主燃焼室の温度を比較的高温
にさせること無しに、溶融物の溶流性を担保でき、前記
スラグポート閉塞状態を解除させることができる。
【0016】また、前記スラグポート加熱手段として、
加熱バーナを採用する場合にあっては、直接的にスラグ
ポート周辺の溶融物を加熱することができ、従って、ス
ラグポートの閉塞状態に対応して、応答性良く、周辺溶
融物を加熱することができる。
【0017】また、前記加熱バーナを出退自在に構成す
る場合にあっては、スラグポートの閉塞状態を検知した
場合は、前記加熱バーナを前記スラグポート近傍に接近
させて、スラグポート周辺の溶融物を加熱することがで
き、一方、スラグポートの閉塞状態が発生しない場合
は、前記加熱バーナを前記スラグポートから離脱させる
ことで、溶融物の高熱で、前記加熱バーナが損傷するの
を防止させることができる。
【0018】また、前記スラグポート閉塞状態検知手段
として、前記スラグポートの開口部の開口面積を測定
し、前記開口面積が所定の値よりも小さい場合、前記ス
ラグポートの閉塞状態を検知する第一スラグポート閉塞
状態検知手段を採用すれば、溶融物は、スラグポートの
開口部の縁に沿って流入するので、溶融物の溶流性が悪
い場合、スラグポートの開口部の口径より稍小さな径の
開口面積が得られ、開口面積の大小によって溶融処理状
態を把握でき、適切な運転制御を行うことができる。
【0019】また、前記スラグポート閉塞状態検知手段
が、前記スラグポートから落下する溶融処理後の処理物
の形態に基づいて、前記スラグポートの閉塞状態を検知
する第二スラグポート閉塞状態検知手段を採用すれば、
前記処理物の溶融難易度に差異がある場合には、その溶
融状態において外観上の差異が現れるため、前記スラグ
ポートから落下する溶融物の形態から、その溶融難易度
を判定することで、現在進行中の溶融処理状況をその溶
融難易度から即時に推測でき、その推測結果に基づいて
前記主燃焼室内の炉内温度等の溶融条件を適正に制御で
きる。
【0020】また、前記スラグポートに閉塞状態が発生
した場合、前記誘引部が前記主燃焼室から、燃焼ガスを
誘引することが困難になり、前記後処理部の圧力が前記
主燃焼室の圧力よりも負圧になるから、前記スラグポー
トの閉塞状態を検知する第三スラグポート閉塞状態検知
手段で、前記スラグポートの閉塞状態の発生を検知し、
前記閉塞状態解除手段で、スラグポートの閉塞状態を解
除させることができる。
【0021】
【発明の効果】その結果、処理物が高融点の場合や、溶
融物の溶流性が悪い場合でも、的確にスラグポートの閉
塞状態を検知し、単位時間当りの処理量を減少させるこ
と無しに、流動状態の悪い部分を直接的に加熱すること
で、効率的にスラグポートの閉塞状態を防ぐことができ
る表面溶融炉を提供することができた。また、主燃焼室
の温度を上昇させること無しに、処理物自体の融点を下
げるため、余剰熱量の供給を抑えることができ、ランニ
ングコストの減少を図りながら、スラグポートの閉塞状
態を防ぐことができる表面溶融炉を提供することができ
た。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を示す
が、本発明はこれらによって限定されるものではない。
図1に示すように、表面溶融炉は、燃焼器1としてのバ
ーナーが配置された天井部2の周囲に円筒状の内筒3を
立設するとともに、底部中心部にスラグポート開口部4
を形成してある円筒状に有底の外筒5を内筒3の外側に
配して、天井部2の下部空間に主燃焼室6を形成し、外
筒5と内筒3の間に処理物の堆積部7を形成し、堆積部
7の下部と主燃焼室6を連通させて堆積部7の上部から
主燃焼室6にかけて処理物を供給する環状供給路8を形
成し、内筒3の外壁部に堆積部7の処理物を切り出す切
出手段9を設け、外筒5が内筒3の周りを回転すると上
方より堆積部7に供給された処理物も内筒3に対して回
転移動し、処理物が内筒3側に固定された切出手段9に
よって切り出され主燃焼室6に向けて搬送される構造と
なっている。切出手段9は、堆積部7に向けて突出した
複数の切出片10を内筒3の下端部に取り付けて構成し
てある。また、外筒5の外壁面に回転ローラを当接させ
て外筒5を回転させる回転駆動手段11が設けられてい
る。外筒5の回転数を計測する回転計24は回転駆動手
段11中のギヤ等を対象として計測するものとする。
【0023】更に、環状供給路8を経て主燃焼室6内に
搬送供給された処理物のバーナー1に面した露出面は、
ほぼ逆円錐曲面或いは逆楕円面状のもので、バーナー1
によって主燃焼室6に形成される燃焼火炎の熱によって
溶融して溶融面12を形成し、その溶融物である溶融ス
ラグが溶融面12に沿って流下し、スラグポート開口部
4から滴下して、後処理領域内の下方に備える二次室1
3で捕集処理される構成となっている。
【0024】スラグポート開口部4に連続してその下方
部に形成された溶融物が滴下していく通路としてスラグ
ポート14が形成されており、そのスラグポート14
は、二次室13に対して回転自在且つ気密に連結してい
る。二次室13は、滴下してきた溶融物を急冷固化する
冷却水を蓄えた水冷槽15をスラグポート14の下方に
備えており、その水冷槽15で急冷されてできた水砕ス
ラグが搬送装置(図示せず)により連続的に回収される
構成となっている。また、主燃焼室6で発生した燃焼ガ
スは、スラグポート14を介して二次煙道16から、燃
焼ガスの後処理を行う後処理部45に排気される。
【0025】[開口面積に基づく第一スラグポート閉塞
状態検知手段による制御]天井部2には、炉内温度を計
測する熱電対式又は放射式の温度計23が設けてあると
ともに光を透過可能な窓17が設けられており、窓17
の外側には、スラグポート開口部4の部分を画像として
映し出すCCDカメラ18が設けられている。このCC
Dカメラ18で写し出す対象となるのは、スラグポート
開口部4の口縁より滴下する溶融物が作り出す内周縁の
開口状態である。
【0026】図1に示すように、第一スラグポート閉塞
状態検知手段21は、前記CCDカメラ18と溶融難易
度判定手段28によって構成されている。CCDカメラ
18は、スラグポート開口部4を含む近傍を写し出し、
CCDカメラ18から送られる画像データは、開口面積
測定手段28によって、赤色(R)緑色(G)青色
(B)に分解され、分解された青色(B)成分に基づい
て二値化処理が施される。青色(B)成分のエネルギー
強度が一定以上の画素領域を溶融面とし、一定以下の画
素領域を溶融スラグのスラグポート開口部4における内
周縁が作る開口部として認識することができる。そし
て、開口面積測定手段28は、開口部の開口面積SF
算出し、第一制御手段40は、その算出結果に基づい
て、スラグポートの閉塞状態を解除する制御を行うこと
ができる。即ち、前記開口面積SF が、一定値以下の場
合、前記第一制御手段40で、前記加熱バーナ41を点
火させる制御を行うことが可能であり、また、前記第二
制御手段42で、前記融点降下剤投入手段44を稼動さ
せ、前記融点降下剤43を前記処理物に投入する制御を
行うことも可能である。
【0027】[溶融物の形態に基づく第二スラグポート
閉塞状態検知手段による制御]図1に示すように、第二
スラグポート閉塞状態検知手段22は、前記CCDカメ
ラ32と溶融難易度判定手段34によって構成されてい
る。前記二次室13には、前記スラグポート14から前
記水冷槽15に滴下していく前記溶融物を観測可能な観
測窓31が設けられており、その外側に、その滴下状況
を撮影するCCDカメラ32が設置されている。更に、
前記CCDカメラ32から出力される画像信号に基づい
て前記処理物の溶融難易度(溶融し易さの程度)を判定
する溶融難易度判定手段34が設けられている。
【0028】図1に示すように、前記溶融難易度判定手
段34は、前記画像信号の画像データから瞬時画像を抽
出する瞬時画像抽出部35と、その瞬時画像を2値化処
理して液滴状態の前記溶融スラグの形状を抽出するスラ
グ形状抽出部36と、抽出された前記溶融スラグの形状
からその外形寸法の縦横比を算出する縦横比算出部37
と、標準的な溶融難易度の処理物が溶融して生成される
溶融物の縦横比として定義される標準縦横比と前記縦横
比算出部37で算出された縦横比とを比較して、前記縦
横比が前記標準縦横比より大きい場合は前記処理物が溶
融し難いと判定し、前記縦横比が前記標準縦横比より小
さい場合は前記処理物が溶融し易いと判定する判定部3
8とから構成されている。そして、前記溶融難易度判定
手段34の判定結果に基づいて、第二制御手段42は、
スラグポートの閉塞状態を解除する制御を行うことがで
きる。即ち、前記処理物が溶融し難いと判定された場合
は、前記第一制御手段40で、前記加熱バーナ41を点
火させる制御を行うことが可能であり、また、前記第二
制御手段42で、前記融点降下剤投入手段44を稼動さ
せ、前記融点降下剤43を前記処理物に投入する制御を
行うことも可能である。
【0029】尚、前記標準的な溶融難易度は、前記廃棄
物溶融炉の処理対象である前記処理物の標準的なものを
予め設定しておき、その標準的な処理物の溶融難易度で
ある。例えば、前記処理物が焼却飛灰等の灰である場
合、その塩基度が高いほど溶融し難くなる特徴を有する
が、この場合は、標準的な塩基度の焼却飛灰の溶融難易
度が前記標準的な溶融難易度として定義される。また、
上述の如く、前記標準的な溶融難易度は標準縦横比とし
て定量的に把握されるが、この標準縦横比も予め設定さ
れ、前記溶融難易度判定手段34内の所定の記憶手段に
記憶されている。また、前記標準的な溶融難易度として
所定の変動範囲を許容する場合は、前記標準縦横比も一
定の数値範囲を有するため、上記の縦横比の比較判定時
には、その上限値或いは下限値を適宜使用する。
【0030】[差圧に基づく前記第三スラグポート閉塞
状態検知手段による制御]前記スラグポート14の下流
側には、前記主燃焼室6での処理物の溶融処理に伴ない
発生する燃焼ガスの完全燃焼を行う後処理部45と、前
記燃焼ガスを前記後処理部45に誘引する誘引ファン4
6が設けられている。また、前記主燃焼室6には、前記
主燃焼室6内の圧力を測定する主燃焼室圧力測定装置4
7が設けられ、二次煙道16の壁面部には、前記二次煙
道16内の圧力を測定する二次煙道圧力測定装置48が
設けられている。そして、前記第三スラグポート閉塞状
態検知手段25は、前記主燃焼室圧力測定装置47で測
定した圧力と前記二次煙道圧力測定装置48で測定した
圧力の差を、圧力差測定装置49で測定し、所定の値以
上になった場合に、スラグポート14の閉塞状態を検知
することができ、第三制御手段27で、スラグポート1
4の閉塞状態を解除する制御を行うことができる。スラ
グポート14の閉塞状態の解除手段としては、前記加熱
バーナ41を用いても良いし、また、前記融点降下剤投
入手段44を用いても良い。
【0031】[スラグポート加熱手段]前記加熱バーナ4
1は、前記主燃焼室6の天井部2の中央部近傍に設けら
れている。前記加熱バーナ41は、輝炎状態の炎を形成
するバーナであることが好適であり、その温度は170
0〜1800℃の範囲に保たれていることが好ましい。
また、前記加熱バーナ41としては、低空気比燃焼バー
ナや、酸素バーナ等を使用することができる。尚、前記
加熱バーナ41の炎の形状としては、炎の先が、スラグ
ポート14の上部、即ち、主燃焼室6の炉底部に設けら
れ、溶融物が排出されるスラグポート開口部4に届く程
度の形状が好ましい。
【0032】また、加熱バーナ41は、図2に示すよう
に、燃料ガスを内部で流動させて先端部に設けたバーナ
チップ50から放出する第1管部51と、その第1管部
51の外周部を包囲しつつ、包囲された空間内部で酸素
含有ガスを流動させて先端側から放出する第2管部52
と、その第2管部52の外周部を包囲して設けられ、か
つ冷却媒体の往路と復路が形成された冷却管部53とを
具備するものである。そして、前記加熱バーナ41に
は、前記加熱バーナ41の上下位置を調節することがで
きる位置調節機構54が取り付けられており、図3に示
すように、上下位置を変えることができる。即ち、図3
(イ)は、前記加熱バーナ41が、主燃焼室6に対して
退出した状態を示すもので、スラグポート14の閉塞状
態が発生していない場合は、このように前記加熱バーナ
41を主燃焼室6に対して退出させることで、前記加熱
バーナ41の焼損を防ぐことができる。一方、図3
(ロ)は、前記加熱バーナ41が、主燃焼室6に対して
突出した状態を示すもので、スラグポート14の閉塞状
態が発生した場合は、このように前記加熱バーナ41を
主燃焼室6に対して突出させて、前記スラグポート14
を加熱することで、スラグポート閉塞状態を適正に回復
させることができる。
【0033】バーナチップ50はセラミック材料で形成
してあるが、セラミック材料としては耐熱性の種々のセ
ラミック材料が使用可能であり、具体的にはアルミナ
系、ムライト系、又はジルコニア系のセラミック材料の
他、炭化ケイ素、窒化ケイ素、サイアロン等が挙げられ
る。但し、前述のようにバーナチップがアルミナ系、ム
ライト系、又はジルコニア系のセラミック材料で形成し
てあることが好ましく、その純度が60%以上で、より
高純度であることがより好ましい。
【0034】[融点降下剤投入手段]前記外筒5と前記内
筒3の間に処理物の前記堆積部7に、パイプを経由し
て、前記処理物の融点を降下させる融点降下剤を投入す
る融点降下剤投入手段44が設けられている。前記融点
降下剤43としては、ほう酸系化合物を使用することが
できる。また、前記処理物の塩基度が比較的高い場合に
あっては、前記融点降下剤43として、ガラスカレッ
ト、珪藻土等を使用することができ、前記処理物の塩基
度が比較的低い場合にあっては、前記融点降下剤43と
して、消石灰、生石灰等を使用することができる。
【0035】[別実施形態]上記加熱バーナ41を、通常
は主燃焼室6の天井部2に設置されているが、前記スラ
グポート14の閉塞状態が検知されない場合は、前記天
井部2から取り外し可能なように、取り外し自在に構成
することも可能である。このように構成することでも、
スラグポート14の閉塞状態が発生しない場合は、前記
加熱バーナ41を前記スラグポート14から離脱させ
て、高温の溶融物で、前記加熱バーナ41が損傷するの
を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る表面溶融炉を示す図
【図2】加熱バーナを示す図
【図3】加熱バーナの上下位置を示す図
【符号の説明】
1 燃焼器 4 スラグポート開口部 6 主燃焼室 14 スラグポート 20 スラグポート加熱手段 21 第一スラグポート閉塞状態検知手段 22 第二スラグポート閉塞状態検知手段 25 第三スラグポート閉塞状態検知手段 26 スラグポート閉塞状態検知手段 27 第三制御手段 28 開口面積測定手段 34 溶融難易度判定手段 40 第一制御手段 41 加熱バーナ 42 第二制御手段 44 融点降下剤投入手段 45 後処理部 46 誘引ファン 49 圧力差測定装置 54 位置調節機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉岡 洋仁 兵庫県尼崎市浜1丁目1番1号 株式会社 クボタ技術開発研究所内 (72)発明者 尾崎 真司 兵庫県尼崎市浜1丁目1番1号 株式会社 クボタ技術開発研究所内 Fターム(参考) 3K061 PB11 PB15 4K045 AA03 AA04 BA10 DA04 DA06 GD02 GD08 RB12 RC12 RC20 4K050 AA07 CF11 EA01 EA03 EA06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理物を溶融処理する主燃焼室(6)
    と、溶融処理後の溶融物を排出するスラグポート(1
    4)を有する表面溶融炉であって、 前記スラグポート(14)の周辺の溶融物を加熱するス
    ラグポート加熱手段(20)と、前記スラグポート(1
    4)の閉塞状態を検知するスラグポート閉塞状態検知手
    段(26)と、前記スラグポート閉塞状態検知手段(2
    6)により前記スラグポートの閉塞状態にあることが検
    出されたときに、前記スラグポート加熱手段(20)に
    より前記スラグポート(14)を加熱する第一制御手段
    (40)を設けてある表面溶融炉。
  2. 【請求項2】 処理物を溶融処理する主燃焼室(6)
    と、溶融処理後の溶融物を排出するスラグポート(1
    4)を有する表面溶融炉であって、 前記処理物の融点を降下させる融点降下剤(43)を投
    入する融点降下剤投入手段(44)と、前記スラグポー
    ト(14)の閉塞状態を検知するスラグポート閉塞状態
    検知手段(26)と、前記スラグポート閉塞状態検知手
    段(26)により前記スラグポート(14)の閉塞状態
    にあることが検出されたときに、前記融点降下剤投入手
    段(44)により前記融点降下剤(43)を前記処理物
    に投入する第二制御手段(42)を設けてある表面溶融
    炉。
  3. 【請求項3】 前記スラグポート加熱手段(20)が、
    加熱バーナ(41)である請求項1記載の表面溶融炉。
  4. 【請求項4】 前記加熱バーナ(41)が、前記主燃焼
    室(6)に対して出退自在に構成されている請求項3記
    載の表面溶融炉。
  5. 【請求項5】 前記スラグポート閉塞状態検知手段(2
    6)が、前記スラグポート開口部(4)の開口面積を測
    定し、前記開口面積が所定の値よりも小さい場合、前記
    スラグポート(14)の閉塞状態を検知する第一スラグ
    ポート閉塞状態検知手段(21)である請求項1〜4記
    載の表面溶融炉。
  6. 【請求項6】 前記スラグポート閉塞状態検知手段(2
    6)が、前記スラグポート(14)から落下する前記溶
    融物の形態に基づいて、前記スラグポート(14)の閉
    塞状態を検知する第二スラグポート閉塞状態検知手段
    (22)である請求項1〜4記載の表面溶融炉。
  7. 【請求項7】 前記スラグポート(14)の下流側に、
    処理物の溶融処理で発生する燃焼ガスを誘引する誘引部
    (46)を備え、 前記スラグポート閉塞状態検知手段(26)が、前記ス
    ラグポート(14)の上流側と下流側の差圧を測定し、
    前記差圧が所定の値より大になった場合、前記スラグポ
    ート(14)の閉塞状態を検知する第三スラグポート閉
    塞状態検知手段(25)である請求項1〜4記載の表面
    溶融炉。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007085623A (ja) * 2005-09-21 2007-04-05 Takuma Co Ltd 表面溶融炉
JP2011252695A (ja) * 2010-05-31 2011-12-15 Gs Engineering & Construction スラグ溶融酸素バーナー及びこれを用いた溶融炉
JP2016188709A (ja) * 2015-03-30 2016-11-04 株式会社クボタ 表面溶融炉の耐火壁修復方法及び表面溶融炉
US11353264B2 (en) 2017-04-28 2022-06-07 Mitsubishi Heavy Industries Environmental & Chemical Engineering Co., Ltd Blocking prevention device for gasification melting system and blocking prevention method for gasification melting system

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