JP2000291403A - 蒸気タービン - Google Patents

蒸気タービン

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JP2000291403A
JP2000291403A JP11097083A JP9708399A JP2000291403A JP 2000291403 A JP2000291403 A JP 2000291403A JP 11097083 A JP11097083 A JP 11097083A JP 9708399 A JP9708399 A JP 9708399A JP 2000291403 A JP2000291403 A JP 2000291403A
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Japan
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turbine
pressure
steam
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blade
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JP11097083A
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English (en)
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Koichi Kitaguchi
公一 北口
Masataka Kikuchi
正孝 菊地
Minoru Matsuda
實 松田
Nobuo Okita
信雄 沖田
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Original Assignee
Toshiba Corp
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01DNON-POSITIVE DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, e.g. STEAM TURBINES
    • F01D25/00Component parts, details, or accessories, not provided for in, or of interest apart from, other groups
    • F01D25/24Casings; Casing parts, e.g. diaphragms, casing fastenings
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01DNON-POSITIVE DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, e.g. STEAM TURBINES
    • F01D1/00Non-positive-displacement machines or engines, e.g. steam turbines
    • F01D1/02Non-positive-displacement machines or engines, e.g. steam turbines with stationary working-fluid guiding means and bladed or like rotor, e.g. multi-bladed impulse steam turbines
    • F01D1/04Non-positive-displacement machines or engines, e.g. steam turbines with stationary working-fluid guiding means and bladed or like rotor, e.g. multi-bladed impulse steam turbines traversed by the working-fluid substantially axially
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01DNON-POSITIVE DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, e.g. STEAM TURBINES
    • F01D3/00Machines or engines with axial-thrust balancing effected by working-fluid
    • F01D3/02Machines or engines with axial-thrust balancing effected by working-fluid characterised by having one fluid flow in one axial direction and another fluid flow in the opposite direction

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Abstract

(57)【要約】 【課題】タービンの段落あたりの仕事をより多く行わせ
るとともに、軸受スパンを短くして、安定した運転を行
わせることができる蒸気タービンを提供する。 【解決手段】本発明に係る蒸気タービンは、一つの高中
低圧一体タービンケーシング15に収容した高圧タービ
ン部16、中圧タービン部17、低圧タービン部18
の、その低圧タービン部18のタービン排気室23を上
記高中低圧一体タービンケーシング15の横断面方向の
両側に向って延びる構成にしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高圧タービン部、
中圧タービン部、および低圧タービン部のうち、いずれ
か少なくとも二つ以上の各タービン部を組み合わせて一
つのタービンケーシング内に収容させた蒸気タービンに
関する。
【0002】
【従来の技術】主蒸気圧力100kg/cm以上、主
蒸気温度500℃以上、定格出力100MW以上、翼有
効長が36インチ以上のタービン最終段動翼を備えた回
転数3000rpm機または翼有効長が33.5インチ
以上のタービン最終段動翼を備えた回転数3600rp
m機であって、基礎台上に配置された2個のジャーナル
軸受で支持された1本のタービンロータ(タービン軸)
上に高圧タービン部、中圧タービン部および低圧タービ
ン部、または高圧タービン部と低圧タービン部とが形成
され、これら各タービン部が一体となった一つのタービ
ンケーシング内に収容された蒸気タービンでは、その技
術的困難性、特に軸受スパンが長くなることに伴って軸
系の剛性不足による軸振動防止策の困難性から計画段階
にとどまり、未だ実用化に至っていない。
【0003】このような設計要項を持った蒸気タービン
は、例えば、図17に示す構造になっている。
【0004】この蒸気タービンは、タービンケーシング
1を外部ケーシング1aと内部ケーシング1bとの二重
構造にするとともに、例えば、二重構造の内部ケーシン
グ1bに高圧タービン部2と中圧タービン部3とを備え
た高中圧一体タービンロータ4を収容させる一方、低圧
タービンケーシング5も上述と同様に、外部ケーシング
5aと内部ケーシング5bの二重構造にし、二重構造の
内部ケーシング5bに蒸気流れを対向流に形成した低圧
タービン部6a,6bを備えた低圧タービンロータ7を
収容させ、低圧タービンロータ7と高中圧一体タービン
ロータ4とをカップリング8を介して接続させている。
【0005】また、他の別の蒸気タービンでは、例え
ば、図18に示すように、高中圧一体タービンロータ4
を上述と同様に二重構造の内部ケーシング5bに収容さ
せるとともに、低圧タービンケーシング5の内部ケーシ
ング5bに蒸気の流れを単流に形成した低圧タービン部
6を備えた低圧タービンロータ7に収容させている。
【0006】また、図17および図18で示した低圧タ
ービンケーシング5は、ともに隔壁9で画成したタービ
ン排気室10の低圧タービンロータ7を挿通させる部分
に円錐状の凹陥部11を形成してジャーナル軸受12の
設置面積を確保するとともに、そのタービン排気室10
の下流側を復水器(図示せず)に接続している。
【0007】また、図17および図18で示した蒸気タ
ービンでは、高中圧一体タービンロータ4および低圧タ
ービンロータ7を、3個または4個のジャーナル軸受1
2で軸支させている。
【0008】他方、上述の設計要項を満たしていない例
えば高中低圧一体タイプを採用する蒸気タービンでも、
例えば、図19に示すように、高圧タービン2、中圧タ
ービン部3、および低圧タービン部6を備えた高、中、
低圧一体タービンロータ4aを基礎台13a,13bに
載設したジャーナル軸受12で軸支させるとともに、隔
壁9で画成したタービン排気室10を円錐状の凹陥部1
1に形成し、その下流側を復水器(図示せず)に接続し
ている。この場合、高、中、低圧一体タービンロータ4
aを軸支するジャーナル軸受12の軸受スパンSは、比
較的短いので、運転中に発生する振動にも充分に対処で
きるようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】一般に、蒸気タービン
は、供給される蒸気の圧力、温度が高くなってその出力
が増加すると、タービンノズルおよびタービン動翼を組
み合わせたタービン段落を増やして対応させるため、タ
ービンロータの軸受スパンSが長くなる傾向にある。こ
のため、一つの軸に、例えば高圧タービン部2、中圧タ
ービン部3、および低圧タービン部6を備えた高中低圧
一体タービンロータ4aでは、軸受スパンSが長くな
り、高、中、低圧一体タービンロータ4aの軸径をD
とすると、軸受スパンSに対する軸径比S/Dが大き
くなるにつれ、軸の剛性が低くなり、軸系の固有振動数
の低下に伴い、例えば危険速度が低くなり、良好な運転
が難しくなる。
【0010】特に、主蒸気圧力100kg/cm
上、主蒸気温度500℃以上、定格出力100MW以
上、翼有効長が36インチ以上のタービン最終段動翼を
備えている回転数3600rpm機または翼有効長が3
3.5インチ以上のタービン最終段動翼を備えている回
転数3600rpm機であって、基礎台上に配置された
2個のジャーナル軸受で軸支された1本のタービンロー
タを使用する蒸気タービンの実用化にあたっては、従来
技術をそのまま適用したのでは軸受スパンSが長くなっ
て危険速度が低下し、特に二次危険速度が定格回転速度
に対して接近することにより軸振動が増加し、運転に支
障をきたすおそれがある。
【0011】本発明は、このような事情に基づいてなさ
れたもので、タービンの段落あたりの仕事をより多く行
わせるとともに、軸受スパンを短くして、安定した運転
を行わせることができる蒸気タービンを提供することを
目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る蒸気タービ
ンは、上記目的を達成するために、請求項1に記載した
ように、高圧タービン部、中圧タービン部および低圧タ
ービン部のうち、少なくとも二つ以上を組み合わせて一
つのタービンケーシングに収容する一方、主蒸気圧力1
00kg/cm以上、主蒸気温度500℃以上、定格
出力100MW以上、翼有効長が36インチ以上のター
ビン最終段動翼を備えた回転数3000rpm機または
翼有効長が33.5インチ以上のタービン最終段動翼を
備えた回転数3600rpm機を設計要項とする蒸気タ
ービンにおいて、上記低圧タービン部のタービン排気室
をタービンケーシングの横断面方向の両側に向って延び
る構成にしたものである。
【0013】また、本発明に係る蒸気タービンは、上記
目的を達成するために、請求項2に記載したように、高
圧タービン部、中圧タービン部および低圧タービン部の
うち、少なくとも二つ以上を組み合わせて一つのタービ
ンケーシングに収容する一方、主蒸気圧力100kg/
cm以上、主蒸気温度500℃以上、定格出力100
MW以上、翼有効長が36インチ以上のタービン最終段
動翼を備えた回転数3000rpm機または翼有効長が
33.5インチ以上のタービン最終段動翼を備えた回転
数3600rpm機を設計要項とする蒸気タービンにお
いて、上記低圧タービン部のタービン排気室をタービン
ケーシングの頭部側に向って延びる構成にしたものであ
る。
【0014】また、本発明に係る蒸気タービンは、上記
目的を達成するために、請求項3に記載したように、高
圧タービン部、中圧タービン部および低圧タービン部の
うち、少なくとも二つ以上を組み合わせて一つのタービ
ンケーシングに収容する一方、主蒸気圧力100kg/
cm以上、主蒸気温度500℃以上、定格出力100
MW以上、翼有効長が36インチ以上のタービン最終段
動翼を備えた回転数3000rpm機または翼有効長が
33.5インチ以上のタービン最終段動翼を備えた回転
数3600rpm機を設計要項とする蒸気タービンにお
いて、上記低圧タービン部のタービン排気室を軸方向に
向って延びる構成にしたものである。
【0015】また、本発明に係る蒸気タービンは、上記
目的を達成するために、請求項4に記載したように、タ
ービン排気室に外周壁部と内周壁部とで画成した拡開通
路を形成するとともに、上記内周壁部に円錐状の凹陥部
を形成してジャーナル軸受を設置したものである。
【0016】また、本発明に係る蒸気タービンは、上記
目的を達成するために、請求項5に記載したように、高
圧タービン部、中圧タービン部および低圧タービン部の
うち、少なくとも二つ以上を組み合わせて一つのタービ
ンケーシングに収容する一方、主蒸気圧力100kg/
cm以上、主蒸気温度500℃以上、定格出力100
MW以上、翼有効長が36インチ以上のタービン最終段
動翼を備えた回転数3000rpm機または翼有効長が
33.5インチ以上のタービン最終段動翼を備えた回転
数3600rpm機を設計要項とする蒸気タービンにお
いて、上記高圧タービン部のタービンノズルのスロート
面積をAとし、タービン動翼のスロート面積をA
するとき、スロート面積比(A/A)を、
【数8】1.6≦A/A≦1.8 の範囲に設定したものである。
【0017】また、本発明に係る蒸気タービンは、上記
目的を達成するために、請求項6に記載したように、高
圧タービン部、中圧タービン部および低圧タービン部の
うち、少なくとも二つ以上を組み合わせて一つのタービ
ンケーシングに収容する一方、主蒸気圧力100kg/
cm以上、主蒸気温度500℃以上、定格出力100
MW以上、翼有効長が36インチ以上のタービン最終段
動翼を備えた回転数3000rpm機または翼有効長が
33.5インチ以上のタービン最終段動翼を備えた回転
数3600rpm機を設計要項とする蒸気タービンにお
いて、上記高圧タービン部のタービン段落におけるター
ビン動翼の内周半径を蒸気の流れ方向に沿って徐々に拡
大させるとともに、上記タービン動翼の内周半径をR
とし、上記高圧タービン部のタービン次段落におけるタ
ービン動翼の内周半径をRrnとするとき、その半径比
(Rrn/R)を、
【数9】1<Rrn/R≦1.05 の範囲に設定したものである。
【0018】また、本発明に係る蒸気タービンは、上記
目的を達成するために、請求項7に記載したように、高
圧タービン部、中圧タービン部および低圧タービン部の
うち、少なくとも二つ以上を組み合わせて一つのタービ
ンケーシングに収容する一方、主蒸気圧力100kg/
cm以上、主蒸気温度500℃以上、定格出力100
MW以上、翼有効長が36インチ以上のタービン最終段
動翼を備えた回転数3000rpm機または翼有効長が
33.5インチ以上のタービン最終段動翼を備えた回転
数3600rpm機を設計要項とする蒸気タービンにお
いて、上記中圧タービン部のタービン段落におけるター
ビン動翼の内周半径を蒸気の流れ方向に沿って徐々に拡
大させるとともに、上記タービン動翼の内周半径をR
とし、上記中圧タービン部のタービン次段落におけるタ
ービン動翼の内周半径をRrnとするとき、その半径比
(Rrn/R)を、
【数10】1<Rrn/R≦1.1 の範囲に設定したものである。
【0019】また、本発明に係る蒸気タービンは、上記
目的を達成するために、請求項8に記載したように、高
圧タービン部、中圧タービン部および低圧タービン部の
うち、少なくとも二つ以上を組み合わせて一つのタービ
ンケーシングに収容する一方、主蒸気圧力100kg/
cm以上、主蒸気温度500℃以上、定格出力100
MW以上、翼有効長が36インチ以上のタービン最終段
動翼を備えた回転数3000rpm機または翼有効長が
33.5インチ以上のタービン最終段動翼を備えた回転
数3600rpm機を設計要項とする蒸気タービンにお
いて、上記高圧タービン部のタービン段落数を7〜10
にし、上記中圧タービン部のタービン段落数を4〜7に
し、上記低圧タービン部のタービン段落数を5〜7に設
定したものである。
【0020】また、本発明に係る蒸気タービンは、上記
目的を達成するために、請求項9に記載したように、高
圧タービン部、中圧タービン部および低圧タービン部の
うち、少なくとも二つ以上を組み合わせて一つのタービ
ンケーシングに収容する一方、主蒸気圧力100kg/
cm以上、主蒸気温度500℃以上、定格出力100
MW以上、翼有効長が36インチ以上のタービン最終段
動翼を備えた回転数3000rpm機または翼有効長が
33.5インチ以上のタービン最終段動翼を備えた回転
数3600rpm機を設計要項とする蒸気タービンにお
いて、上記高圧タービン部のタービンノズルの平均径に
おけるスロート/ピッチ比(S/t)を、
【数11】S/t=0.15〜0.21 に設定するとともに、上記高圧タービン部のタービン動
翼の平均径におけるスロート/ピッチ比(S/t
【数12】S/t=0.27〜0.33 に設定したものである。
【0021】また、本発明に係る蒸気タービンは、上記
目的を達成するために、請求項10に記載したように、
高圧タービン部、中圧タービン部および低圧タービン部
のうち、少なくとも二つ以上を組み合わせて一つのター
ビンケーシングに収容する一方、主蒸気圧力100kg
/cm以上、主蒸気温度500℃以上、定格出力10
0MW以上、翼有効長が36インチ以上のタービン最終
段動翼を備えた回転数3000rpm機または翼有効長
が33.5インチ以上のタービン最終段動翼を備えた回
転数3600rpm機を設計要項とする蒸気タービンに
おいて、上記高圧タービンのタービン段落を流れる蒸気
の流れ方向と上記中圧タービンのタービン段落を流れる
蒸気の流れ方向とが互いに反対方向に向くように形成す
る一方、上記高圧タービン部と上記中圧タービン部とを
画成する高中圧中間グランド部の直径をφDとし、上
記高圧タービン部の高圧タービン第2段落用グランド部
の直径をφDとするとき、上記高中圧中間グランド部
の直径φDを、
【数13】φD=(0.95〜0.98)×φD に設定したものである。
【0022】また、本発明に係る蒸気タービンは、上記
目的を達成するために、請求項11に記載したように、
高圧タービン部、中圧タービン部および低圧タービン部
のうち、少なくとも二つ以上を組み合わせて一つのター
ビンケーシングに収容する一方、主蒸気圧力100kg
/cm以上、主蒸気温度500℃以上、定格出力10
0MW以上、翼有効長が36インチ以上のタービン最終
段動翼を備えた回転数3000rpm機または翼有効長
が33.5インチ以上のタービン最終段動翼を備えた回
転数3600rpm機を設計要項とする蒸気タービンに
おいて、上記高圧タービン部の高圧2段落部における蒸
気通路部の内周直径をφDHPとし、上記中圧タービン
部の中圧初段落部における蒸気通路部の内周直径をφD
IPとすると、その内周直径比(φDIP/φDHP
を、
【数14】1.2≦φDIP/φDHP≦1.5 の範囲に設定したものである。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る蒸気タービン
の実施形態を図面および図面に付した符号を引用して説
明する。なお、本発明に係る蒸気タービンは、主蒸気圧
力100kg/cm以上、主蒸気温度500℃以上、
定格出力100MW以上、翼有効長が36インチ以上の
タービン最終段動翼を備えた回転数3000rpm機ま
たは翼有効長が33.5インチ以上のタービン最終段動
翼を備えた回転数3600rpm機を設計要項としてい
る。
【0024】図1は、本発明に係る蒸気タービンの第1
実施形態を示す概略横断面図である。
【0025】本実施形態に係る蒸気タービンは、例えば
高中低圧一体タイプに適用したもので、高中低圧一体タ
ービンケーシング15に高圧タービン部16、中圧ター
ビン部17および低圧タービン部18を備えた高中低圧
一体タービンロータ19を収容する一方、高中低圧一体
タービンロータ19の両端のうち、高圧タービン部16
側の高中低圧一体タービンロータ19の一端を、基礎台
20aに載設した高圧軸受箱21aに収容した高圧側ジ
ャーナル軸受22aに軸支させるとともに、低圧タービ
ン部18側の高中低圧一体タービンロータ19の一端
を、基礎台20bに載設した低圧軸受箱21bに収容し
た低圧側ジャーナル軸受22bに軸支させたものであ
る。
【0026】また、本実施形態に係る蒸気タービンは、
高中低圧一体タービンケーシング15の横断方向の両側
に、いわゆる側方排気形成としてのタービン排気室23
の開口部23a,23bを設け、タービン排気室23の
低圧側ジャーナル軸受22b側を円錐状に形成した凹陥
部25の底部側に設けられ、復水器(図示せず)を接続
させる接続胴体壁24を高圧側ジャーナル軸受22a側
に近づけ、軸受スパンSを従来よりも短くさせたもので
ある。
【0027】このように、本実施形態では、タービン排
気室23を高中低圧一体タービンケーシング15の横断
面方向の両側に設け、タービン排気室23に復水器を接
続される接続胴体壁24を高圧側ジャーナル軸受22a
側に近づけ、軸受スパンSを短くさせたので、軸系の剛
性を高くして軸振動を低く抑えることができ、蒸気ター
ビンに安定運転を行わせることができる。
【0028】図2および図3は、本発明に係る蒸気ター
ビンの第2実施形態を示す概略図である。なお、図2
は、蒸気タービンの概略縦断面図を、図3は蒸気タービ
ンの概略横断面図をそれぞれ示している。また、第1実
施形態の構成部分と同一部分には同一符号を付す。
【0029】本実施形態に係る蒸気タービンは、図2に
示すように、高中低圧一体タービンケーシング15の底
部側を閉塞板26で閉塞させ、頭部側を開口部27に形
成した、いわゆる頭部排気形式としてのタービン排気室
23を設けるとともに、図3に示すように、タービン排
気室23の低圧ジャーナル軸受22b側を円錐状に形成
した凹陥部25の底部側に設けられ、復水器(図示せ
ず)を接続させる接続胴体壁24を高圧側ジャーナル軸
受22a側に近づけ、軸受スパンSを従来よりも短くさ
せたものである。
【0030】このように、本実施形態では、高中低圧一
体タービンケーシングの底部側を閉塞板26で閉塞さ
せ、その頭部側を開口部27に形成したタービン排気室
23を設け、タービン排気室23に復水器を接続させる
接続胴体壁24を高圧側ジャーナル軸受22a側に近づ
け、軸受スパンSを短くさせたので、軸系の剛性を高く
して軸振動を低く抑えることができ、蒸気タービンに安
定運転を行わせることができる。
【0031】図4は、本発明に係る蒸気タービンの第3
実施形態を示す概略縦断面図である。なお、第1実施形
態の構成部分と同一部分には同一符号を付す。
【0032】本実施形態に係る蒸気タービンは、タービ
ン排気室23を、いわゆる軸流排気式に形成したもので
ある。
【0033】このタービン排気室23は、低圧タービン
部18の出口側から高中低圧タービンロータ19の軸方
向に沿って延び、円錐状の凹陥部25に形成した環状の
内周壁部28と、この内周壁部28からストラット29
を介して外側を拡開通路30に形成した外周壁部31と
で構成される。なお、外周壁部31は、サポート部32
を介して基礎台20bで支持される。
【0034】このように、本実施形態では、タービン排
気室23を、高中低圧タービンロータ19の軸方向に沿
って長く延ばす軸流排気式に形成するとともに、円錐状
の凹陥部25を形成する内周壁部28内に設置され、低
圧側ジャーナル軸受22bを支持する基礎台20bを高
圧側ジャーナル軸受22a側に近づけ、軸受スパンSを
短くさせたので、軸系の剛性を高くして軸振動を低く抑
えることができ、蒸気タービンに安定運転を行わせるこ
とができる。
【0035】図5は、本発明に係る蒸気タービンの高圧
タービン部におけるタービン段落の反動度Rとスロー
ト面積比A/Aとの関係を示す反動度分布線図であ
る。ここで、スロート面積比A/Aとは、タービン
ノズルとタービン動翼とを組み合わせた一つのタービン
段落のうち、タービン動翼のスロート面積をAとし、
タービンノズルのスロート面積をAとするときの比率
をいう。また、図5中、斜線で示す反動度分布領域RP
は、タービン段落平均径(ピッチ・サークル径)を、
斜線で示す反動度分布領域RPはタービン段落内周径
(翼ルート部径)をそれぞれ示している。
【0036】今、タービン段落の出力の平方根に比例す
る理論速度をCとし、タービン段落平均径Rにおけ
る回転周速をUとし、タービン段落平均径Rにおける
反動度をRxmとし、速度比をU/Cとするとき、タ
ービン段落の効率を最大にする速度比(U/C
OPT は、(1−Rxm)の平方根に反比例すること
が知られている(ア・ヴェ・シチェグリヤエフ、ベェ・
エス・トロヤノフスキー共著、「蒸気タービン(理論と
基礎)」、1982年、(株)三宝社発行)。
【0037】このように、タービン段落の効率を最大に
する速度比(U/COPTが(1−Rxm)の平方
根に反比例するので、タービン段落平均径Rにおける
反動度Rxmを小さくすると、速度比(U/C
OPTが小さくなり、タービン段落あたりの出力が大き
くなっても高いタービン段落効率を維持することができ
る。
【0038】本実施形態は、このような点に着目したも
ので、主蒸気圧力100kg/cm 以上、主蒸気温度
500℃以上、定格出力100MW以上、翼有効長が3
6インチ以上のタービン最終段動翼を備えた回転数30
00rpm機または翼有効長が33.5インチ以上のタ
ービン最終段動翼を備えた回転数3600rpm機にお
いて、タービン段落数を少なくして軸受スパンを短くす
るために、速度比(U/COPTに対応するタービ
ン段落平均半径Rにおける反動度Rを図5からR
=0.13以下にし、反動度R=0.13と反動度分
布領域RPとの交点Xからスロート面積比A/A
を、A/A=1.6以上に設定したものである。
【0039】他方、タービン段落平均半径Rにおける
反動度Rを小さくしすぎてタービン段落内周径におけ
る反動度Rをマイナス値にすると、蒸気が逆流し、タ
ービン段落効率が低下するので、反動度Rを図5から
=0.08にし、反動度R=0.08と反動度分
布領域RPとの交点Xからスロート面積比A/A
を、A/A=1.8以下、つまり反動度Rがマ
イナスにならない値に設定したものである。
【0040】スロート面積比A/Aを、
【数15】1.6≦A/A≦1.8 の範囲はモデルタービンで確認した最も好ましい適用範
囲である。
【0041】このように、本実施形態では、スロート面
積比A/Aを、1.6≦A/A≦1.8の範囲
に設定し、タービン段落あたりの出力を増加させ軸受ス
パンを短くさせたので、軸系の剛性を高くして軸振動を
低く抑えることができ、蒸気タービンに安定運転を行わ
せることができる。
【0042】図6は、本発明に係る蒸気タービンの第4
実施形態を示す概略模式図である。なお、第1実施形態
の構成部分と同一部分には同一符号を付す。
【0043】本実施形態に係る蒸気タービンは、高圧タ
ービン部16および中圧タービン部17を適用対象とす
るもので、タービンノズル33とタービン動翼34とで
構成するタービン段落35を蒸気STの流れに沿って複
数段に配置するとともに、タービン軸(図示せず)の中
心からタービン動翼34の外周(翼チップ部)までの半
径をRとし、タービン動翼34の内周(翼ルート部)
までの半径をRとし、タービン動翼34の外周と内周
との平均径(ピッチサークル径)をRとすると、各半
径R,R,Rを蒸気STの流れに沿って徐々に大
きく設定したものである。なお、各半径R,R,R
のそれぞれは、タービン動翼34の出口端を基準に設
定される。
【0044】ところで、最近の蒸気タービンは、タービ
ン段落35の全体が衝動段であっても、タービンノズル
33のほかにタービン動翼34にも反動度Rを採り入
れた衝動・反動折中タイプのものが出現している。この
タイプは、タービンノズル33で蒸気STを膨張・加速
させ、その際に発生する速度エネルギをタービン動翼3
4で回転エネルギに変換させると同時に、タービン動翼
34でも膨張・加速させ、その際に発生する速度エネル
ギを回転エネルギに加えるものである。
【0045】このような衝動・反動折中タイプの蒸気タ
ービンでは、タービン段落35を設計するにあたり、図
20に示すように、タービン動翼34の内周半径R
蒸気STの流れ方向に沿って一定にし、タービン動翼3
4の平均半径Rおよび外周半径Rを蒸気STの流れ
方向に沿って徐々に拡開させていた。その際、タービン
動翼34の内周半径Rにおける反動度Rxrを0%か
ら5%の範囲内に設定するとともに、タービン段落35
の効率を任意にする実速度比(U/C)およびタービ
ン段落35の効率を最大にする最適速度比(U/C
OPTをともに0.5程度に設定していた。
【0046】また、翼長の比較的短い高圧タービン部1
6の各半径R,R,Rにおける反動度をそれぞれ
xr,Rxm,Rxtとすると、図21に示すよう
に、内周半径Rから外周半径Rに向って直線状に増
加させていた。
【0047】しかし、主蒸気圧力100kg/cm
上、主蒸気温度500℃以上、定格出力100MW以
上、翼有効長が36インチ以上のタービン最終段動翼を
備え回転数3000rpm機または翼有効長が33.5
インチ以上のタービン最終段動翼を備えた回転数360
0rpm機を設計要項とし、タービン高圧部16および
タービン中圧部17を適用対象とする本実施形態に係る
蒸気タービンでは、図19で示したタービン動翼34の
内周半径Rを蒸気STの流れの方向に沿って一定にす
ると、タービン段落あたりの出力を増加させているため
に、蒸気流れの下流側段落で速度比(U/C)が0.
45程度に低下するとともに、平均半径R における反
動度Rxmの増加により最適速度比(U/COPT
が逆に0.55程度に増加し、タービン段落35の効率
を低下させる不具合・不都合があった。
【0048】本実施形態は、このような点を考慮したも
ので、タービン動翼34の内周半径Rを図6に示すよ
うに、蒸気STの流れ方向に沿って徐々に大きくすれ
ば、タービン動翼34の内周半径Rの増加により、図
7に示すように、タービン動翼34の平均半径Rm2
従来による平均半径Rm1よりも大きくなるので、回転
周速Uが増加すると同時に、翼長が短くなってタービン
動翼34の平均半径Rにおける反動度Rxm2も従来
による反動度Rxm1よりも小さくなる。したがって、
実速度比(U/C)と最適速度比(U/COPT
をほぼ一致させてタービン段落35の効率を高く維持さ
せることができ、上述の設計要項を満す蒸気タービンを
実現することができる。なお、図7は、タービン動翼3
4の内周半径Rを蒸気STの流れ方向に沿って徐々に
大きくしたときの本実施形態による反動度分布線Rx2
と、タービン動翼34の内周半径Rを蒸気STの流れ
方向に沿って一定にしたときの従来による反動度分布線
x1とを対比したもので、下添字2は本実施形態を、
下添字1は従来をそれぞれ意味している。
【0049】他方、タービン動翼34の内周半径R
蒸気STの流れ方向に沿って大きく設定しすぎると、逆
に実速度比(U/C)が最適速度比(U/C
OPTよりも大きくなり、かえってタービン段落35の
効率が低下する。
【0050】本実施形態は、このような点を考慮し、高
圧タービン部16において、該当するタービン動翼34
の内周半径Rとし、次段落のタービン動翼34の内周
半径Rrnとし、タービン段落効率ηとするとき、図8
に示すように、タービン動翼34の内周半径比Rrn
を、破線で示す設定した段落効率ηとタービン段
落効率分布線ηとの交点J,Kである領域S内の、
【数16】1<Rrn/R≦1.05 の範囲に設定したものである。この範囲は、モデルター
ビンにより確認された。なお、図8中、領域Sは、実
速度比(U/C)と最適速度比(U/C PT
がほぼ一致する領域であり、領域Sは実速度比(U/
)が最適速度比(U/COPTよりも大きく
なる領域であり、さらに領域Sは実速度比(U/
)が最適速度比(U/COPTよりも小さくな
る領域である。
【0051】このように、本実施形態では、高圧タービ
ン部16におけるタービン動翼34の該当するタービン
段落と次段落との内周半径比Rrn/Rを、実速度比
(U/C)と最適速度比(U/COPTとがほぼ
一致する領域である1<R /R≦1.05の範囲
内に設定したので、タービン段落35の効率を高く維持
させることができる。
【0052】また、本実施形態では、中圧タービン部1
7を流れる蒸気STの体積流量が高圧タービン部16の
それに較べて大きいので、中圧タービン部17における
タービン動翼34の内周半径比Rrn/Rを検討・考
察を加える必要がある。
【0053】本実施形態では、中圧タービン部17にお
けるタービン動翼34の内周半径比Rrn/Rを、図
9に示すように、破線で示す設定したタービン段落効率
ηとタービン段落効率分布線ηとの交点L,Mであ
る領域S内の、
【数17】1<Rrn/R≦1.1 の範囲に設定したものである。この範囲もモデルタービ
ンにより確認された。
【0054】このように、本実施形態では、中圧タービ
ン部17におけるタービン動翼34の該当するタービン
段落と次段落との内周半径比Rrn/Rを、実速度比
(U/C)と最適速度比(U/COPTとがほぼ
一致する領域である1<R /R≦1.1の範囲内
に設定したので、タービン段落35の効率を高く維持さ
せることができる。
【0055】図10は、本発明に係る蒸気タービンの高
圧タービン部における高圧タービン部全体効率ηHP
タービン動翼34の内周半径Rとの関係から最適なタ
ービン段落数を選定するタービン段落数選定線図であ
る。
【0056】タービン段落効率は、速度比(U/C
の関数になっているので、タービン段落数が少ないほど
タービン段落あたりの出力は大きくなる。このため、高
圧タービン全体効率ηHPが最大になるタービン動翼3
4の内周半径Rは大きくなる。
【0057】また、タービンロータ(タービン軸)の強
度の点から考察した場合、タービン動翼34の内周半径
が小さすぎると、タービン動翼34の植込み部が形
成できなくなり、逆にタービン動翼34の内周半径R
が大きすぎると、タービン動翼34およびその植込み部
の応力が許容値を上廻るので、高圧タービン部16に使
用されるタービン動翼34の内周半径Rは自ずと制限
される。このため、高圧タービン部16で使用できるタ
ービン動翼34の内周半径Rの範囲は、図10に示す
ように、領域SHPになる。
【0058】その際、タービン段落数が多く採れる場
合、タービン段落数は、タービン動翼34の内周半径R
が小さい方で、高圧タービン部全体効率ηHPが最大
となる点A、つまり10段落が選定される。
【0059】また、タービン段落数がそれほど多く採れ
ない場合、タービン段落数は、タービン動翼34の内周
半径Rを大きくし、高圧タービン部全体効率ηHP
高い点B、つまり8〜9段落が選定される。さらに、タ
ービン動翼34の内周半径R を領域SHPの上限に近
づける場合、タービン段落数は、高圧タービン部全体効
率ηHPが最大となる点C、つまり7段落が選定され
る。
【0060】このように、本実施形態では、高圧タービ
ン部16のタービン段落数を、7段落数から10段落数
の範囲に選定したので、高圧タービン部16を高いター
ビン段落効率で運転させることができる。
【0061】図11は、本発明に係る蒸気タービンの中
圧タービン部における中圧タービン部全体効率ηIP
タービン動翼34の内周半径Rとの関係から最適なタ
ービン段落数を選定するタービン段落数選定線図であ
る。
【0062】中圧タービン部17のタービン段落数を選
定する場合、上述の高圧タービン部16の場合と同様
に、中圧タービン部17で使用できるタービン動翼34
の内周半径Rの範囲は、図11に示すように、領域S
IPになる。
【0063】その際、タービン段落数が多く採れる場
合、タービン段落数は、タービン動翼34の内周半径R
が小さい方で、中圧タービン部全体効率ηIPが最大
となる点A、つまり6〜7段落が選定される。
【0064】また、タービン段落数がそれほど多く採れ
ない場合、タービン段落数は、タービン動翼34の内周
半径Rを大きくし、中圧タービン部全体効率ηIP
高い点B、つまり4〜5段落が選定される。
【0065】このように、本実施形態では、中圧タービ
ン部17のタービン段落数を、4段落数から7段階数の
範囲に選定したので、中圧タービン部17を高いタービ
ン段落効率で運転させることができる。
【0066】図12は、本発明に係る蒸気タービンの低
圧タービン部における低圧タービン部全体効率ηLP
タービン動翼34の内周半径Rとの関係から最適なタ
ービン段落数を選定するタービン段落数選定線図であ
る。
【0067】低圧タービン部18のタービン段落数を選
定する場合、上述の高圧タービン部16の場合と同様
に、低圧タービン部18で使用できるタービン動翼34
の内周半径Rの範囲は、図12に示すように、領域S
LPになる。
【0068】その際、タービン段落数が多く採れる場
合、タービン段落数は、タービン動翼34の内周半径R
が小さい方で、低圧タービン部全体効率ηLPが最大
となる点A、つまり6〜7段落が選定される。
【0069】また、タービン段落数がそれほど多く採れ
ない場合、タービン段落数は、タービン動翼34の内周
半径Rを大きくし、低圧タービン部全体効率ηLP
高い点B、つまり5段落が選定される。
【0070】このように、本実施形態では、低圧タービ
ン部18のタービン段落数を、5段落数から7段落数の
範囲に選定したので、低圧タービン部18を高いタービ
ン段落効率で運転させることができる。
【0071】したがって、主蒸気圧力100kg/cm
以上、主蒸気温度500℃以上、定格出力100MW
以上、翼有効長が36インチ以上のタービン最終段動翼
を備えた回転数3000rpm機または翼有効長が3
3.5インチ以上のタービン最終段動翼を備えた回転数
3600rpm機を設計要項とする本実施形態に係る蒸
気タービンでは、高圧タービン部16のタービン段落数
を7〜10、中圧タービン部17のタービン段落数を4
〜7、低圧タービン部18のタービン段落数を5〜7に
選定することが高いタービン全体効率で運転するうえで
最も好ましい適用範囲である。
【0072】図13は、翼形損失係数を、流入角、流出
角に対してまとめた一般的な翼形損失係数線図である
(ターボ機械協会、「蒸気タービン」、1990年、日
本工業出版(株)発行)。また、図14は、Uを周速
度、Cを絶対速度、Wを相対速度、αを流入角、βを流
出角、Sをスロート(翼間最狭通路部)、tを翼間ピッ
チ、下添字1,2および3をそれぞれタービンノズル入
口、タービンノズル出口でかつタービン動翼入口、ター
ビン動翼出口、下添字Nをタービンノズルのスロートお
よびピッチ、下添字Bをタービン動翼のスロートおよび
ピッチとして表わしたときの蒸気がタービンノズルおよ
びタービン動翼を流れる蒸気の一般的な段の平均径(ピ
ッチ・サークル径)における速度三角形のベクトル線図
である。また、図14中、スロート/ピッチ(S/T)
は、ほぼsin(流出角=α)に等しいので、その流
出角αは、α=sin−1(S/T)として簡易的
に取り扱っている。
【0073】従来、例えば高中低圧一体蒸気タービンの
高圧タービン部16では、図13および図14に示すよ
うに、タービンノズルの流入角(α)が90゜に近い
場合、その流出角(α)を13゜よりも小さく設定す
ると、翼形損失係数が著しく増え、さらにタービン動翼
の流入角(β)を50゜程度にし、翼形損失係数が3
%を超えないようにするため、タービンノズルの流出角
(α)を15゜程度(この流出角(α)が15゜の
場合、タービン段落平均径におけるスロート/ピッチ比
(S/t)換算は0.259)とし、タービン動翼
の流出角(β)を24゜程度(この流出角(β)が
24゜の場合、タービン段落平均径におけるスロット/
ピッチ比(S/t)換算は0.406)で設計して
いた。
【0074】しかし、高圧タービン部16の翼長は、2
0mm〜30mm程度の短いものなので、二次流れ損失
が大きく、タービン段落効率が低くなっていた。ここ
で、二次流れ損失とは、タービンノズルおよびタービン
動翼の内周壁と外周壁とにおける境界層の翼背側に向う
流れによって生じる損失と称される。この二次流れ損失
を低く抑えるには、タービンノズルおよびタービン動翼
の翼長を長くすれば良いことが知られている(ア・ヴェ
・シチェグリヤエフ、ベェ・エス・トロヤノフキー共
著、「蒸気タービン(理論と基礎)」、1982年
(株)三宝社発行)。
【0075】ところが、最近のコンピュータによる解析
技術の進歩により、タービンノズルおよびタービン動翼
の流出角(α,β)を従来よりも小さくしても翼形
損失係数が大きくならない新たな翼形が開発されてい
る。具体的には、タービンノズルの流出角(α)を9
゜〜12゜(タービン段落平均径におけるスロート/ピ
ッチ比(S/t)換算は0.156〜0.208)
とし、タービン動翼の流出角(β)を16゜〜19゜
(タービン段落平均径における)スロート/ピッチ比
(S/t)換算は0.276〜0.326)として
設定できる新たな翼形が開発されている。
【0076】流出角(α,β)を小さくできる翼形
は、従来と同一蒸気条件の下、翼長を30mm〜45m
m程度に長くできるから、翼長が増加した分だけ、2次
流れ損失を低く抑えることができる。
【0077】本実施形態は、このような利点を巧みに活
用したもので、主蒸気圧力100kg/cm以上、主
蒸気温度500℃、定格出力100MW以上、翼有効長
が36インチ以上のタービン最終段動翼を備えた回転数
3000rpm機または翼有効長が33.5インチ以上
のタービン最終段動翼を備えた回転数3600rpm機
を設計要項とする蒸気タービンにおける高圧タービン部
16に、タービンノズル33の平均径におけるスロート
/ピッチ比(S/t)を0.15〜0.21の範囲
に設定できるとともに、タービン動翼34の平均径にお
けるスロート/ピッチ比(S/t)を0.27〜
0.33の範囲に設定できる翼形を組み込んだものであ
る。
【0078】したがって、本実施形態によれば、タービ
ンノズル33の平均径におけるスロート/ピッチ比(S
/t)を0.15〜0.21の範囲に設定でき、タ
ービン動翼34の平均径におけるスロート/ピッチ比
(S/t)を0.27〜0.33の範囲に設定でき
る新たな翼形を高圧タービン部16に組み込んだので、
高いタービン段落効率で高圧タービン部16を運転させ
ることができる。
【0079】図15は、本発明に係る蒸気タービンの第
5実施形態を示す一部切欠き概略縦断面図である。
【0080】本実施形態に係る蒸気タービンは、高圧タ
ービン部16の高圧初段落部36aを適用対象とするも
ので、高中圧中間グランド部37の直径をφDとし、
高圧2段落部36bにおける高圧タービン第2段落用グ
ランド部38の直径をφDとするとき、各グランド部
37,38の直径φD,φDをφD<φD
し、タービンロータ(タービン軸)39を運転中に発生
するスラスト力に対処できる軸径に設定したものであ
る。
【0081】本実施形態に係る高圧タービン部16は、
軸流タイプになっており、蒸気STの流れ方向に沿って
順に高圧初段落部36a、高圧2段落部36b等を配置
した構成になっている。
【0082】高圧初段落部36aおよび高圧2段落部3
6bは、ともにタービンノズル33とタービン動翼34
とを組み合わせて備え、タービンノズル33およびター
ビン動翼34をタービンロータ39の周方向に沿って環
状列に配置している。また、タービンノズル33は、そ
の両端をリング状のダイヤフラム外輪40とダイヤフラ
ム内輪41とで支持されている。さらに、タービン動翼
34は、タービンロータ39に連続一体に形成したター
ビンホイール42に植設されている。
【0083】また、本実施形態に係る高圧タービン部1
6は、蒸気STの入口側に連接する中圧タービン部(図
示せず)を備えるとともに、中圧タービン部と区画する
高中圧中間グランド部37を備えている。この高中圧中
間グランド部37は、その直径φDを高圧タービン部
第2段落用グランド部38の直径φDよりも小さくし
ている。
【0084】ところで、タービンロータ39に発生する
スラスト力は、タービン動翼34を植設するタービンホ
イール42に作用する圧力差により発生し、蒸気STの
上流側の圧力Pがその下流側の圧力Pよりも大きい
とき、蒸気STの流れ方向と同じ方向に発生する。この
ため、図17で示した蒸気タービンは、低圧タービン部
6a,6bが複流タイプの対向流になっていてスラスト
力が互いに相殺されるから、結局、高圧タービン部2と
中圧タービン部3とのスラスト力の差を考慮して高中圧
一体タービンロータ4の軸径を設定すればよいことにな
る。
【0085】ところが、図18で示した蒸気タービン
は、高圧タービン部2と中圧タービン部3とが対向流に
なっているものの、低圧タービン部6が単流になってい
るので、低圧タービン部6に作用するスラスト力が中圧
タービン部6のそれと同一方向になる。このため、高中
圧一体タービンロータ4および低圧タービン7の全体に
作用するスラスト力は、(高圧タービン部16に作用す
るスラスト力)−(中圧タービン部17に作用するスラ
スト力+低圧タービン部18に作用するスラスト力)と
なり、結局、低圧タービン部6に向うスラスト力が増加
する。低圧タービン部6に向うスラスト力が増加する
と、低圧タービンロータ7の軸径の設定には、その増加
するスラスト力を加えて充分に考察する必要がある。
【0086】特に、主蒸気圧力100kg/cm
上、主蒸気温度500℃以上、定格出力100MW以
上、翼有効長が36インチ以上のタービン最終段動翼を
備えた回転数3000rpm機または翼有効長が33.
5インチ以上のタービン最終段動翼を備えた回転数36
00rpm機を設計要項とする蒸気タービンでは、最終
段動翼の長翼化により低圧タービン部6に向うスラスト
力が増加し、タービンロータ全体を軸支するスラスト軸
受の大型化に伴うスラスト軸受損失とともに、タービン
出力の減少を考えると、タービンロータ全体の軸径設定
を充分に考察・検討する必要がある。
【0087】本実施形態に係る蒸気タービンは、高中圧
中間グランド部37の直径φDを高圧タービン第2段
落用グランド部38の直径φDよりも小さくすれば、
高圧初段落部36aにおけるタービンホイール42の上
流側の圧力Pが作用する面積が増加するので、高圧初
段落部36aで高圧側に向うスラスト力が増加し、その
増加分だけ低圧側に向うスラスト力が少なくなってター
ビン出力低下を低く抑えることができると考えられる。
このような考えは、他の段落部、例えば第2段落、第3
段落等にも適用することができるけれども、タービン出
力低下を低く抑える効果を考えると、高圧初段落部36
aへの適用が最も効果的である。もっとも、高中圧中間
グランド部37は、その直径φDを小さくしすぎる
と、強度の低下と軸振動を招く。
【0088】本実施形態は、上述の設計要項を持った蒸
気タービンに対し、高中圧中間グランド部37の直径を
φDとし、高圧タービン第2段落用グランド部38の
直径をφDとするとき、高中圧中間グランド部37の
直径φDを、
【数18】φD=(0.95〜0.98)×φD に設定したものである。
【0089】上述の直径φDは、強度、軸振動等を充
分に考察してモデルタービンで確認した好ましい適用数
値である。
【0090】このように、本実施形態は高中圧中間グラ
ンド部37の直径φDと高圧タービン第2段落用グラ
ンド部38の直径φDとの関係式を、φD=(0.
95〜0.98)φDにしたので、運転中に発生する
スラスト力に対して蒸気タービンを安定運転させること
ができ、運転中のタービン出力低下を低く抑えることが
できる。
【0091】図16は、本発明に係る蒸気タービンの第
6実施形態を示す概略縦断面図である。
【0092】本実施形態に係る蒸気タービンは、例えば
高中低圧一体タイプを適用対象としもので、高中低圧一
体タービンケーシング15に高圧タービン部16、中圧
タービン部17および低圧タービン部18を備えた高中
低圧一体タービンロータ19を収容する一方、高中低圧
一体タービンロータ19の両端のうち、高圧タービン部
16側の高中低圧一体タービンロータ19の一端を、基
礎台20aに載設した高圧軸受箱21aに収容した高圧
側ジャーナル軸受22aに軸支させるとともに、低圧タ
ービン部18側の高中低圧一体タービンロータ19の一
端を、基礎台20bに載設した低圧軸受箱21bに収容
したジャーナル軸受22bに軸支させた構成になってい
る。
【0093】また、本実施形態に係る蒸気タービンは、
高中低圧一体タービンケーシング15の下流側に、いわ
ゆる下方排気式としてのタービン排気室23の開口部4
3を設け、タービン排気室23の低圧側ジャーナル軸受
22側を円錐状に形成した凹陥部25の底部側を復水器
(図示せず)に接続する接続胴体壁24を設けた構成に
なっている。
【0094】このような構成を備えた本実施形態に係る
蒸気タービンは、高圧タービン部16の高圧2段落部3
6bにおける蒸気通路部44の内周直径をφDHP
し、中圧タービン部17の中圧初段落部45における蒸
気通路部46の内周直径をφD IPとすると、その内周
直径比(φDIP/φDHP)を、
【数19】1.2≦φDIP/φDHP≦1.5 の範囲に設定したものである。
【0095】主蒸気圧力100kg/cm以上、主蒸
気温度500℃以上、定格出力100MW以上、翼有効
長が36インチ以上のタービン最終段動翼を備えた回転
数3000rpm機または翼有効長が33.5インチ以
上のタービン最終段動翼を備えた回転数3600rpm
機を設計要項とする本実施形態に係る蒸気タービンは、
高圧タービン部16で膨張仕事を終えると、蒸気温度が
360℃に下り、そのときの比容積が当初に較べて4倍
に増加している。
【0096】また、高圧タービン部16を出た蒸気は、
再熱されて再び500℃以上になり、このときの比容積
が高圧タービン部16の出口時よりも1.4倍以上に増
加するけれども、高圧タービン部16から一部抽気され
るので、中圧タービン部17における中圧初段落部45
の蒸気通路部46に流れるとき、その体積流量が高圧タ
ービン部16における高圧2段落部36bの蒸気通路部
44のそれに較べて3倍になっている。
【0097】また、高圧タービン部16を流れる主蒸気
圧力が100kg/cm以上であるのに対し、中圧タ
ービン部17を流れる主蒸気圧力が数十kg/cm
あり、タービン翼列の前後の圧力比が同じとしても圧力
差は数分の一に下るため、中圧タービン部17における
中圧初段落部45の翼長は、高圧タービン部16におけ
る高圧2段落部36bのそれよりも2〜2.5倍長くす
ることができる。
【0098】したがって、本実施形態は、翼の設計を半
径方向(翼長方向)に向って軸流速度を一定にしている
ので、高圧タービン部16における高圧2段落部36b
の蒸気通路部44の内周直径φDHPと中圧タービン部
17における中圧初段落部45の蒸気通路部46の内周
直径φDIPとの内周直径比φDIP/φDHPを、
1.2≦φDIP/φDHP≦1.5の範囲にすること
が最も好ましい。この範囲は、モデルタービンでも確認
されている。
【0099】このように、本実施形態は、内周直径比
(φDIP/φDHP)を、1.2≦(φDIP/φD
HP)≦1.5の範囲に設定したので、高いタービン段
落効率に維持させて蒸気タービンを運転することができ
る。
【0100】
【発明の効果】以上の説明のとおり、主蒸気圧力100
kg/cm以上、主蒸気温度500℃以上、定格出力
100MW以上、翼有効長が36インチ以上のタービン
最終段動翼を備えた回転数3000rpm機または翼有
効長が33.5インチ以上のタービン最終段動翼を備え
た回転数3600rpm機を設計要項とする本発明に係
る蒸気タービンは、タービン排気室の開口部の方向を変
更させて軸受スパンを短くさせたので、軸系の剛性を高
くして軸振動を低く抑えることができる。
【0101】また、上述の設計要項を満たす本発明に係
る蒸気タービンは、タービンノズルとタービン動翼との
スロート面積比の適正設定、蒸気通路部の内周半径の適
正設定、高圧タービン部、中圧タービン部および低圧タ
ービン部の各段落数の適正設定、タービンノズルおよび
タービン動翼のそれぞれのスロート/ピッチ比の適正設
定、タービンロータの直径の適正設定のうち、いずれか
を選択したので、高いタービン段落効率を維持させて運
転することができ、安定した安全な運転を行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る蒸気タービンの第1実施形態を示
す概略横断面図。
【図2】本発明に係る蒸気タービンの第2実施形態を示
す概略縦断面図。
【図3】本発明に係る蒸気タービンの第2実施形態を示
す概略横断面図。
【図4】本発明に係る蒸気タービンの第3実施形態を示
す概略縦断面図。
【図5】本発明に係る蒸気タービンの高圧タービン部に
適用される反動度分布線図。
【図6】本発明に係る蒸気タービンの第4実施形態を示
す概略模式図。
【図7】本発明に係る蒸気タービンと従来の蒸気タービ
ンとの反動度を対比させた反動度分布線図。
【図8】タービン段落効率と内周半径比との関係を示す
本発明に係る蒸気タービンにおける高圧タービン部に適
用されるタービン段落効率分布線図。
【図9】タービン段落効率と内周半径比との関係を示す
本発明に係る蒸気タービンにおける中圧タービン部に適
用されるタービン段落効率分布線図。
【図10】高圧タービン部全体効率とタービン動翼の内
周半径との関係からタービン段落数を示す本発明に係る
蒸気タービンにおける高圧タービン部に適用されるター
ビン段落数選定線図。
【図11】中圧タービン部全体効率とタービン動翼の内
周半径との関係からタービン段落数を示す本発明に係る
蒸気タービンにおける中圧タービン部に適用されるター
ビン段落数選定線図。
【図12】低圧タービン部全体効率とタービン動翼の内
周半径との関係からタービン段落数を示す本発明に係る
蒸気タービンにおける低圧タービン部に適用されるター
ビン段落数選定線図。
【図13】翼形損失係数を、流入角、流出角に対してま
とめた一般的な翼形損失係数線図。
【図14】タービンノズル、タービン動翼を流れる蒸気
の一般的な段の平均径における速度三角形を示すベクト
ル線図。
【図15】本発明に係る蒸気タービンの第5実施形態を
示す一部切欠き概略縦断面図。
【図16】本発明に係る蒸気タービンの第6実施形態を
示す概略縦断面図。
【図17】高中圧一体タイプの蒸気タービンと複流タイ
プの蒸気タービンとを組み合わせた従来の蒸気タービン
を示す概略模式図。
【図18】高中圧一体タイプの蒸気タービンと単流タイ
プの蒸気タービンとを組み合わせた従来の蒸気タービン
を示す概略模式図。
【図19】従来の高中低圧一体タイプの蒸気タービンを
示す概略組立縦断面図。
【図20】タービン段落の内周半径を一定とする従来の
蒸気タービンを示す概略模式図。
【図21】従来の蒸気タービンの反動度を示す反動度分
布線図。
【符号の説明】
1 タービンケーシング 1a 外部ケーシング 1b 内部ケーシング 2 高圧タービン部 3 中圧タービン部 4 高中圧一体タービンロータ 4a 高中低圧一体タービンロータ 5 低圧タービンケーシング 5a 外部ケーシング 5b 内部ケーシング 6 低圧タービン部 6a 低圧タービン部 6b 低圧タービン部 7 低圧タービンロータ 8 カップリング 9 隔壁 10 タービン排気室 11 凹陥部 12 ジャーナル軸受 13a 基礎台 13b 基礎台 15 高中低圧一体タービンケーシング 16 高圧タービン部 17 中圧タービン部 18 低圧タービン部 19 高中低圧一体タービンロータ 20a,20b 基礎台 21a 高圧軸受箱 21b 低圧軸受箱 22a 高圧側ジャーナル軸受 22b 低圧側ジャーナル軸受 23 タービン排気室 23a,23b 開口部 24 接続胴体壁 25 凹陥部 26 閉塞板 27 開口部 28 内周壁部 29 ストラット 30 拡開通路 31 外周壁部 32 サポート部 33 タービンノズル 34 タービン動翼 35 タービン段落 36a 高圧初段落部 36b 高圧2段落部 37 高中圧中間グランド部 38 高圧タービン第2段落用グランド部 39 タービンロータ 40 ダイヤフラム外輪 41 ダイヤフラム内輪 42 タービンホイール 43 開口部 44 蒸気通路部 45 中圧初段落部 46 蒸気通路部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 實 神奈川県横浜市鶴見区末広町二丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 沖田 信雄 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 Fターム(参考) 3G002 BA02 BB03 GA07

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧タービン部、中圧タービン部および
    低圧タービン部のうち、少なくとも二つ以上を組み合わ
    せて一つのタービンケーシングに収容する一方、主蒸気
    圧力100kg/cm以上、主蒸気温度500℃以
    上、定格出力100MW以上、翼有効長が36インチ以
    上のタービン最終段動翼を備えた回転数3000rpm
    機または翼有効長が33.5インチ以上のタービン最終
    段動翼を備えた回転数3600rpm機を設計要項とす
    る蒸気タービンにおいて、上記低圧タービン部のタービ
    ン排気室をタービンケーシングの横断面方向の両側に向
    って延びる構成にしたことを特徴とする蒸気タービン。
  2. 【請求項2】 高圧タービン部、中圧タービン部および
    低圧タービン部のうち、少なくとも二つ以上を組み合わ
    せて一つのタービンケーシングに収容する一方、主蒸気
    圧力100kg/cm以上、主蒸気温度500℃以
    上、定格出力100MW以上、翼有効長が36インチ以
    上のタービン最終段動翼を備えた回転数3000rpm
    機または翼有効長が33.5インチ以上のタービン最終
    段動翼を備えた回転数3600rpm機を設計要項とす
    る蒸気タービンにおいて、上記低圧タービン部のタービ
    ン排気室をタービンケーシングの頭部側に向って延びる
    構成にしたことを特徴とする蒸気タービン。
  3. 【請求項3】 高圧タービン部、中圧タービン部および
    低圧タービン部のうち、少なくとも二つ以上を組み合わ
    せて一つのタービンケーシングに収容する一方、主蒸気
    圧力100kg/cm以上、主蒸気温度500℃以
    上、定格出力100MW以上、翼有効長が36インチ以
    上のタービン最終段動翼を備えた回転数3000rpm
    機または翼有効長が33.5インチ以上のタービン最終
    段動翼を備えた回転数3600rpm機を設計要項とす
    る蒸気タービンにおいて、上記低圧タービン部のタービ
    ン排気室を軸方向に向って延びる構成にしたことを特徴
    とする蒸気タービン。
  4. 【請求項4】 タービン排気室に外周壁部と内周壁部と
    で画成した拡開通路を形成するとともに、上記内周壁部
    に円錐状の凹陥部を形成してジャーナル軸受を設置した
    ことを特徴とする請求項3に記載の蒸気タービン。
  5. 【請求項5】 高圧タービン部、中圧タービン部および
    低圧タービン部のうち、少なくとも二つ以上を組み合わ
    せて一つのタービンケーシングに収容する一方、主蒸気
    圧力100kg/cm以上、主蒸気温度500℃以
    上、定格出力100MW以上、翼有効長が36インチ以
    上のタービン最終段動翼を備えた回転数3000rpm
    機または翼有効長が33.5インチ以上のタービン最終
    段動翼を備えた回転数3600rpm機を設計要項とす
    る蒸気タービンにおいて、上記高圧タービン部のタービ
    ンノズルのスロート面積をAとし、タービン動翼のス
    ロート面積をAとするとき、スロート面積比(A
    )を、 【数1】1.6≦A/A≦1.8 の範囲に設定したことを特徴とする蒸気タービン。
  6. 【請求項6】 高圧タービン部、中圧タービン部および
    低圧タービン部のうち、少なくとも二つ以上を組み合わ
    せて一つのタービンケーシングに収容する一方、主蒸気
    圧力100kg/cm以上、主蒸気温度500℃以
    上、定格出力100MW以上、翼有効長が36インチ以
    上のタービン最終段動翼を備えた回転数3000rpm
    機または翼有効長が33.5インチ以上のタービン最終
    段動翼を備えた回転数3600rpm機を設計要項とす
    る蒸気タービンにおいて、上記高圧タービン部のタービ
    ン段落におけるタービン動翼の内周半径を蒸気の流れ方
    向に沿って徐々に拡大させるとともに、上記タービン動
    翼の内周半径をRとし、上記高圧タービン部のタービ
    ン次段落におけるタービン動翼の内周半径をRrnとす
    るとき、その半径比(Rrn/R)を、 【数2】1<Rrn/R≦1.05 の範囲に設定したことを特徴とする蒸気タービン。
  7. 【請求項7】 高圧タービン部、中圧タービン部および
    低圧タービン部のうち、少なくとも二つ以上を組み合わ
    せて一つのタービンケーシングに収容する一方、主蒸気
    圧力100kg/cm以上、主蒸気温度500℃以
    上、定格出力100MW以上、翼有効長が36インチ以
    上のタービン最終段動翼を備えた回転数3000rpm
    機または翼有効長が33.5インチ以上のタービン最終
    段動翼を備えた回転数3600rpm機を設計要項とす
    る蒸気タービンにおいて、上記中圧タービン部のタービ
    ン段落におけるタービン動翼の内周半径を蒸気の流れ方
    向に沿って徐々に拡大させるとともに、上記タービン動
    翼の内周半径をRとし、上記中圧タービン部のタービ
    ン次段落におけるタービン動翼の内周半径をRrnとす
    るとき、その半径比(Rrn/R)を、 【数3】1<Rrn/R≦1.1 の範囲に設定したことを特徴とする蒸気タービン。
  8. 【請求項8】 高圧タービン部、中圧タービン部および
    低圧タービン部のうち、少なくとも二つ以上を組み合わ
    せて一つのタービンケーシングに収容する一方、主蒸気
    圧力100kg/cm以上、主蒸気温度500℃以
    上、定格出力100MW以上、翼有効長が36インチ以
    上のタービン最終段動翼を備えた回転数3000rpm
    機または翼有効長が33.5インチ以上のタービン最終
    段動翼を備えた回転数3600rpm機を設計要項とす
    る蒸気タービンにおいて、上記高圧タービン部のタービ
    ン段落数を7〜10にし、上記中圧タービン部のタービ
    ン段落数を4〜7にし、上記低圧タービン部のタービン
    段落数を5〜7に設定したことを特徴とする蒸気タービ
    ン。
  9. 【請求項9】 高圧タービン部、中圧タービン部および
    低圧タービン部のうち、少なくとも二つ以上を組み合わ
    せて一つのタービンケーシングに収容する一方、主蒸気
    圧力100kg/cm以上、主蒸気温度500℃以
    上、定格出力100MW以上、翼有効長が36インチ以
    上のタービン最終段動翼を備えた回転数3000rpm
    機または翼有効長が33.5インチ以上のタービン最終
    段動翼を備えた回転数3600rpm機を設計要項とす
    る蒸気タービンにおいて、上記高圧タービン部のタービ
    ンノズルの平均径におけるスロート/ピッチ比(S
    )を、 【数4】S/t=0.15〜0.21 に設定するとともに、上記高圧タービン部のタービン動
    翼の平均径におけるスロート/ピッチ比(S/t
    を 【数5】S/t=0.27〜0.33 に設定したことを特徴とする蒸気タービン。
  10. 【請求項10】 高圧タービン部、中圧タービン部およ
    び低圧タービン部のうち、少なくとも二つ以上を組み合
    わせて一つのタービンケーシングに収容する一方、主蒸
    気圧力100kg/cm以上、主蒸気温度500℃以
    上、定格出力100MW以上、翼有効長が36インチ以
    上のタービン最終段動翼を備えた回転数3000rpm
    機または翼有効長が33.5インチ以上のタービン最終
    段動翼を備えた回転数3600rpm機を設計要項とす
    る蒸気タービンにおいて、上記高圧タービンのタービン
    段落を流れる蒸気の流れ方向と上記中圧タービンのター
    ビン段落を流れる蒸気の流れ方向とが互いに反対方向に
    向くように形成する一方、上記高圧タービン部と上記中
    圧タービン部とを画成する高中圧中間グランド部の直径
    をφDとし、上記高圧タービン部の高圧タービン第2
    段落用グランド部の直径をφDとするとき、上記高中
    圧中間グランド部の直径φDを、 【数6】φD=(0.95〜0.98)×φD に設定したことを特徴とする蒸気タービン。
  11. 【請求項11】 高圧タービン部、中圧タービン部およ
    び低圧タービン部のうち、少なくとも二つ以上を組み合
    わせて一つのタービンケーシングに収容する一方、主蒸
    気圧力100kg/cm以上、主蒸気温度500℃以
    上、定格出力100MW以上、翼有効長が36インチ以
    上のタービン最終段動翼を備えた回転数3000rpm
    機または翼有効長が33.5インチ以上のタービン最終
    段動翼を備えた回転数3600rpm機を設計要項とす
    る蒸気タービンにおいて、上記高圧タービン部の高圧2
    段落部における蒸気通路部の内周直径をφDHPとし、
    上記中圧タービン部の中圧初段落部における蒸気通路部
    の内周直径をφDIPとすると、その内周直径比(φD
    IP/φDHP)を、 【数7】1.2≦φDIP/φDHP≦1.5 の範囲に設定したことを特徴とする蒸気タービン。
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