JPH11229805A - タービン動翼及び蒸気タービン - Google Patents

タービン動翼及び蒸気タービン

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JPH11229805A
JPH11229805A JP2949098A JP2949098A JPH11229805A JP H11229805 A JPH11229805 A JP H11229805A JP 2949098 A JP2949098 A JP 2949098A JP 2949098 A JP2949098 A JP 2949098A JP H11229805 A JPH11229805 A JP H11229805A
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JP
Japan
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blade
shroud
turbine
face
back side
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Application number
JP2949098A
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English (en)
Inventor
Eiji Saito
英治 齊藤
Kiyoshi Namura
清 名村
Minoru Yamashita
穣 山下
Masakazu Takazumi
正和 高住
Shinichi Nakahara
信一 中原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の課題は、シュラウドの端面の方向を規
定することにより、シュラウドの端面同士が接触して形
成される接触面における拘束力を増加し、振動強度に対
する信頼性を向上したタービン動翼及び蒸気タービンを
提供することにある。 【解決手段】上記課題を解決するために、本発明のター
ビン動翼は、背側と腹側とに夫々伸延したシュラウドを
その先端部に備え、かつその根元部から先端部にかけて
ねじれ、さらに、前記背側に伸延したシュラウド21
は、シュラウド外周面の周方向長さl1 がシュラウド内
周面の周方向長さl2 よりも長い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、その先端部又は/
及びその中間部(先端部と根元端部との間)に連結部材
を有し、かつ、その根元から先端にかけてねじれたター
ビン動翼及びそのタービン翼を有する蒸気タービンに係
り、特に、火力発電所又は原子力発電所で使用される翼
長が長いタービン動翼及び蒸気タービンに関する。
【0002】
【従来の技術】一般にタービン動翼は、作動流体の流れ
及びその乱れ成分によって、広範な周波数範囲で絶えず
励振されている。これらの励振力に対する翼構造の振動
応答は、各振動モードにおける固有振動数や減衰の大き
さが関連する。そこで、共振応答の大きい低次振動モー
ドの共振は避ける一方、共振応答の小さい高次振動モー
ドでは共振しても信頼性のおける翼構造を設計するため
に、隣り合う翼をシュラウドなどで連結する手段が数多
く採用されている。隣り合う翼を連結すれば、翼構造の
剛性の増加と振動減衰の付加効果が期待できるからであ
る。
【0003】従来の技術として、例えば実開平6−8702
号公報や実開平5−78901号公報などには、タービン動翼
の翼先端にシュラウドを設け、かつタービン動翼の半径
方向重心位置を半径方向に対して傾斜させることによ
り、回転時にタービン動翼が起き上がるようにして、隣
り合う動翼を互いのシュラウド部で接触し、互いの翼連
結作用を高めていることが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】タービン動翼の比較的
翼長の長い翼では、半径方向の各翼断面で周方向速度が
異なるので、翼プロフィルは翼根元から翼先端にかけて
次第にねじれた形状を備えたねじれ翼を形成する。この
ねじれ翼の場合、遠心力の作用によりねじれ戻りを生じ
ることは良く知られているが、翼プロフィルの変形を詳
細に調べれば、翼はねじれ戻りの作用を受けながら翼背
側に大きく傾斜してしまう現象も伴う。この現象は、ね
じれ翼であれば、翼重心を半径方向に対して傾斜するこ
となく生じる。そのため、タービン回転中に隣接するシ
ュラウドに作用するねじれ戻りを拘束するようにシュラ
ウド接触面を形成する場合、3次元的な変形を考慮しな
ければシュラウドの接触面が一様に拘束されず、シュラ
ウドに作用する接触力が低減され、強度的に信頼性の劣
る構造となる。また、シュラウド接触部に段差を生じ、
翼先端のシュラウドとタービンを覆うケーシング部の片
あたりが生じ、シュラウド部が破損する恐れがある。し
かし、これらの問題について上記従来の技術では、考慮
がされていない。
【0005】本発明の第1の目的は、シュラウドの端面
又は突起部の端面の方向を規定することにより、シュラ
ウド又は/及び突起部の端面同士が接触して形成される
接触面における拘束力を増加し、振動強度に対する信頼
性を向上したタービン動翼及び蒸気タービンを提供する
ことにある。
【0006】本発明の第2の目的は、シュラウドの端面
又は突起部の端面の方向を規定することにより、タービ
ン動翼の回転に伴うシュラウド又は突起部の半径方向の
変形を拘束して、シュラウド又は突起部の端面同士が接
触するときに互いに段差が生じるのを抑制したタービン
動翼及び蒸気タービンを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的又は第2
の目的を達成するために、本発明のタービン動翼は、背
側と腹側とに夫々伸延したシュラウドをその先端部に備
え、かつその根元部から先端部にかけてねじれ、さら
に、前記背側に伸延したシュラウドは、シュラウド外周
面の周方向長さがシュラウド内周面の周方向長さよりも
長い。さらに、好ましくは、前記腹側に伸延したシュラ
ウドは、シュラウド外周面の周方向長さがシュラウド内
周面の周方向長さよりも短いほうがよい。
【0008】又は、上記第1の目的又は第2の目的を達
成するために、本発明のタービン動翼は、背側と腹側と
に夫々突出した突起部をその根元部と先端部との間に備
え、かつその根元部から先端部にかけてねじれ、さら
に、前記背側に突出した突起部は、突起部外周面の周方
向長さが突起部内周面の周方向長さよりも長い。さら
に、好ましくは、前記腹側に突出した突起部は、突起部
外周面の周方向長さが突起部内周面の周方向長さよりも
短いほうがよい。
【0009】又は、上記第1の目的又は第2の目的を達
成するために、本発明の蒸気タービンは、タービンロー
タと、前記タービンロータの回転方向に複数個形成され
その根元部から先端部にわたってねじれたタービン動翼
と、前記タービン動翼の先端部に形成され前記タービン
動翼の背側と腹側とに夫々伸延したシュラウドとを備
え、かつ、前記背側に伸延したシュラウドは、シュラウ
ド外周面の周方向長さがシュラウド内周面の周方向長さ
よりも長い。さらに、好ましくは、前記腹側に伸延した
シュラウドは、シュラウド外周面の周方向長さがシュラ
ウド内周面の周方向長さよりも短いほうがよい。
【0010】又は、上記第1の目的又は第2の目的を達
成するために、本発明の蒸気タービンは、タービンロー
タと、前記タービンロータの回転方向に複数個形成され
その根元部から先端部にわたってねじれたタービン動翼
と、前記タービン動翼の先端部に形成され前記タービン
動翼の背側と腹側とに夫々伸延したシュラウドとを備
え、かつ、前記背側に伸延したシュラウドのシュラウド
外周面と、前記背側に伸延したシュラウドの端面のうち
回転方向に隣接して配置されるタービン動翼の腹側に伸
延したシュラウドに対面する端面とのなす角度が60°
以上85°以下である。
【0011】又は、上記第1の目的又は第2の目的を達
成するために、本発明の蒸気タービンは、タービンロー
タと、前記タービンロータの回転方向に複数個形成され
その根元部から先端部にわたってねじれたタービン動翼
と、前記タービン動翼の先端部に形成され前記タービン
動翼の背側と腹側とに夫々伸延したシュラウドとを備
え、かつ、前記背側に伸延したシュラウドのシュラウド
内周面と、前記背側に伸延したシュラウドの端面のうち
回転方向に隣接して配置されるタービン動翼の腹側に伸
延したシュラウドに対面する端面とのなす角度が95°
以上120°以下である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のタービン動翼は、遠心力
によるねじり戻りを生じる際、一般的にタービン動翼が
その背側に傾斜する現象を利用してシュラウドの端面を
形成することにより、シュラウドのめくれあがり(隣接
するタービン動翼のシュラウド同士のずれ)を防止する
ことが可能であるという着想に基づき考案されたもので
ある。はじめに、ねじり戻りにより、タービン動翼が背
側に傾斜する原因について、図2,図5,図6および図
10を用いて詳細に説明する。
【0013】図2はシュラウドを持つタービン動翼の構
成図、図5はタービン動翼がねじり戻りを生じた際の挙
動を表す模式図、図6はタービン動翼の変形を軸方向か
ら見た変形を示す模式図、図10はタービン動翼の変形
を半径方向外周側から見た変形を示す模式図を示す。タ
ービン動翼の先端部に形成されるシュラウドは、タービ
ン動翼の回転方向(タービンロータの回転方向でもあ
り、以下「周方向」と称す。)に互いに隣接するタービ
ン動翼同士を、その先端部で連結することにより、ター
ビン動翼群としての剛性を高め、回転に伴うタービン動
翼の振動に対する減衰効果を持たせている。また、シュ
ラウドは、タービン動翼の先端とタービン車室との間の
間隙から、タービン動翼の後流側に漏洩する蒸気を低減
する。そして、シュラウドは、タービン動翼と一体成型
にし、又はタービン動翼にテノンかしめにより固定され
る。一般に、タービン動翼と一体成型されるシュラウド
は、「インテグラルシュラウド」又は「インテグラルカ
バー」又は「コンティニュアスシュラウド」又は「コン
ティニュアスカバー」と称される。図2,図5,図6お
よび図10において、11はタービン動翼の翼部の凸形
状部を示す翼背側部、12はタービン動翼の翼部の凹形
状部を示す翼腹側部、13はタービン動翼への蒸気の流
入方向、21はシュラウドのうち翼背側部11に伸延し
た翼背側シュラウド部、22はシュラウドのうちタービ
ン動翼に伸延した翼腹側シュラウド部、4はタービン動
翼のうちタービンロータの半径方向(以下、単に「半径
方向」と称す。)の内周側に位置する翼根元部、9はね
じり戻り方向(ねじりモーメントMの作用方向)、1及
び1′はタービン動翼を周方向で切断した翼断面、2及
び2′はタービン動翼を軸方向から見た翼部、6は翼断
面の輪郭に内接する内接円、7は翼断面における前縁
(タービン動翼に流入する流体の流れ方向に対する最上
流点)と内接円6の中心と後縁(タービン動翼に流入す
る流体の流れ方向に対する最下流点)とを結ぶ線分を示
す翼キャンバ線(翼断面の中心線)、8は翼断面におけ
るねじり戻りの中心を示すねじり中心、81はねじり戻
りによる変形のベクトルを示す変形ベクトル、91およ
び92は翼断面の図心を各々示す。翼背側シュラウド部
21および翼腹側シュラウド部22が、シュラウドを成
す。
【0014】図2に示すタービン動翼では、タービン動
翼の回転中に、半径方向の外周方向に作用する遠心力の
効果によりねじり戻り方向9にタービン動翼全体がねじ
り戻りを生じることは良く知られている。また、このタ
ービン動翼のねじり戻りを利用して隣り合うタービン動
翼を連結するシュラウド翼は、図2に示すように、翼根
元端から翼先端にかけて異なる翼ねじり形状をしてい
る。つまり、翼根元端から翼先端にかけてねじれてい
る。これは、流入角(蒸気の流入方向13と周方向15
との成す角度)の変化による損失及び周速度の変化によ
る損失を軽減するためである。
【0015】その中で、一例として、タービン動翼のあ
る一断面(図5)を用いて、タービン動翼がねじれた場合
の挙動について述べる。図5中、翼断面1′は、タービ
ン動翼が静止時の断面の位置を示し、翼キャンバ線7を
境に凸部を翼背側、凹部を翼腹側と定義する。同様に、
翼部2′は、タービン動翼が静止時の翼部の位置を示
す。
【0016】一般的に翼断面の図心91は、翼断面1′
のねじり中心8と一致する位置になく、相対的に翼断面
のねじり中心8は、翼断面の図心91に比べて翼背側に
位置する。その理由は、翼プロフィルの流線形は、翼背
側が凸部で、翼腹側が凹部であり、翼前縁側が翼後縁側
より大きい形状であるため必然のものである。この翼断
面1′は、タービン動翼が回転した場合、遠心力により
ねじり戻りを生じるから、翼断面1の位置に移動する。
この時、翼断面1は、ねじり中心8を中心に、回転する
ので、翼断面1の図心91は翼断面1′の図心92の位
置に移動する。また、ねじり中心8と図心91の相対位
置関係から、図5に示すように図心91は翼背側(図心
92)に移動する。すなわち、タービン動翼が遠心力に
よりねじり戻りを生じる際は、タービン動翼の各翼断面
1で、翼断面の図心91が背側に移動する。そのため、
もしも隣り合うタービン動翼がなければ、図10で示す
ように、翼先端部は翼背側に向かって、回転しながら倒
れる。また、図6で示すように、タービン回転中のター
ビン動翼の変形をタービンロータの軸方向から見ると、
タービン動翼が背側に倒れるので、翼腹側シュラウドカ
バー部22は、半径方向の外周側に変形する。
【0017】つぎに、本発明の実施の形態を、図1,図
2,図8および図11を用いて詳細に説明する。
【0018】図1は本発明を取り入れたシュラウド翼を
外周真上から見た外観図、図8は、シュラウド翼のシュ
ラウド接触部の外観図、図11はシュラウドを持つター
ビン動翼の構成図を示す。尚、図2は、タービンの回転
静止時(発電プラントの停止時)の状態であり、図3
は、タービンの定格回転時(発電プラントの定格運転時)
の状態である。図1,図8および図11において、14
は翼キャンバ線7の前縁における接線方向、15は周方
向、16は軸方向、17は半径方向、23はシュラウド
のうち半径方向の外周側の表面(上面)を形成するシュ
ラウド外周面、24はシュラウドのうち半径方向の内周
側の表面(下面)を形成するシュラウド内周面、25は
タービンロータ、26は回転軸(タービンロータ25の
軸中心)31は周方向に隣接するタービン動翼の翼腹側
シュラウド部22に対面する翼背側シュラウド部21の
端面を示す翼背側シュラウド端面、32は周方向に隣接
するタービン動翼の翼背側シュラウド部21に対面する
翼腹側シュラウド部22の端面を示す翼腹側シュラウド
端面、98はタービン動翼の回転に伴い翼背側シュラウ
ド端面31と隣接するタービン動翼の翼腹側シュラウド
端面32とが接触して形成される接触面、99はタービ
ンの回転静止時に翼背側シュラウド端面31と隣接する
タービン動翼の翼腹側シュラウド端面32との間に形成
される間隙(端面間の最短距離)を示す。ここで、間隙
99の大きさは、好ましくは2〜3mm程度であるが、0
以上5mm以下の範囲であればよい。間隙99が2〜3mm
程度であれば、タービン動翼をタービンロータに固定し
やすくなるといった製造工程上の効果を奏する。尚、間
隙99が大きすぎると(5mmを超えると)、タービンの
定格回転時においても、周方向に配置されるタービン動
翼同士が連結されない状態が生じ、振動が増加する。間
隙99が小さすぎると、接触面98における拘束力が増
加し、かえってシュラウドとタービン動翼との結合部に
応力が集中し、その結合部に損傷を発生するという問題
が生じる。間隙99を2〜3mm程度にすることにより、
振動を抑制しかつ損傷の発生を抑制する適切な拘束力を
得ることができる。
【0019】本実施の形態のタービン動翼は、その根元
端から先端にかけてねじれている。図2に示すように、
タービンの回転静止時においては、翼背側シュラウド端
面31と隣接するタービン動翼の翼腹側シュラウド端面
32との間に間隙99を有する。タービン動翼に蒸気が
流入し、タービン動翼が回転を開始し、回転が上昇する
と、遠心力が増加し、タービン動翼のねじり戻りによる
変形量が増加して、間隙99の大きさが小さくなり、翼
背側シュラウド端面31と隣接するタービン動翼の翼腹
側シュラウド端面32とが接触する。そして、図11に
示すように、少なくともタービンの定格回転時におい
て、周方向に配置される全てのタービン動翼が接触面9
8を形成する。尚、一般に、火力発電所の蒸気タービン
及びガスタービンにおいて、タービンの定格回転数は、
3000rpm又は3600rpmであるが、蒸気タービンの
類によっては、1500rpm又は1800rpmの場合もあ
り得る。また、一般に、原子力発電所の蒸気タービンに
おいて、タービンの定格回転数は、1500rpm又は1
800rpmである。
【0020】図8に示すように、軸方向に垂直な面上
で、翼背側シュラウド端面31は、半径方向17の内周
側を向いており、翼腹側シュラウド端面32は、半径方
向17の外周側を向くように構成する。
【0021】又は、翼背側シュラウド端面31は、ター
ビン動翼の翼長方向の根元端側を向いており、翼腹側シ
ュラウド端面32は、タービン動翼の翼長方向の先端側
を向くように構成する。
【0022】さらに、シュラウド外周面23と翼背側シ
ュラウド端面31との間に形成される角度をθ1 、シュ
ラウド外周面23と翼腹側シュラウド端面32との間に
形成される角度をθ2とすると、0<θ1<(90°−
α)かつθ2=180°−β−θ1 を満足する。尚、周
方向のタービン動翼の全個数をNとすると、α=(180°
/N),β=(360°/N)である。その理由は、シ
ュラウド外周面23と接触面98(翼背側シュラウド端
面31又は翼腹側シュラウド端面32)との間に形成さ
れる角度が(90°−α)である場合、接触面98を半
径方向17に延長すれば、回転軸26に到達する。つま
り、シュラウド外周面23と接触面98との間に形成さ
れる角度が(90°−α)である場合、3次元的にみ
て、周方向に対して垂直に接触面98が形成されること
になる。しかしながら、実際の接触力のベクトルは先に
述べたとおり、半径方向17の成分を持つので、周方向
に対して垂直に接触面98が形成されるのでは力の釣り
合いが安定であるとはいえないため、翼腹側シュラウド
部22がめくれあがる恐れがある。そこで、角度θ1
(90°−α)より小さくすることにより、シュラウド
の半径方向17の変形を拘束し、翼腹側シュラウド部2
2のめくれあがり及び翼背側シュラウド部21のきれこ
みを防止する。角度θ1 を(90°−α)より小さくす
る角度をγとすると、γ=5°程度が好ましく、5°≦
γ≦30°でもよい。これは、γ<5°のときは、接触
面98に作用する半径方向の拘束力が小さすぎ、翼腹側
シュラウド部22がめくれあがる恐れがあるからであ
る。一方、γ>30°のときは、翼背側シュラウド部2
1及び翼腹側シュラウド部22の半径方向17の厚さが
薄くなり、翼背側シュラウド部21及び翼腹側シュラウ
ド部22の曲げ強度が低下し、かえって翼腹側シュラウ
ド部22がめくれあがる恐れがあるからである。即ち、
(60°−α)≦θ1≦(85°−α)かつθ2=180
°−β−θ1 を満足することが好ましい。さらに、シュ
ラウド部の加工の容易さから、θ2≒90° であること
が好ましい。尚、定格回転数が1500rpm の蒸気ター
ビンの最終段のタービン動翼(翼長52インチ)でN=
130、その最終段の1段上流側のタービン動翼でN=
150、初段から3段目のタービン動翼でN=200等
の例がある。また、定格回転数が1800rpm の蒸気タ
ービンの最終段のタービン動翼(翼長52インチ)の場
合N=122等の例がある。また、定格回転数が300
0rpmの蒸気タービンの最終段のタービン動翼(翼長4
3インチ)ではN=85、定格回転数が3600rpmの
蒸気タービンの最終段のタービン動翼(翼長40イン
チ)ではN=90等の例がある。よって、例えばN=2
00のとき、α=0.9° となり、59°≦θ1≦84.
1°となる。またN=80のとき、α=2.25° とな
り、58°≦θ1≦82.25°となる。Nが大きくなる
につれて、αは無視できるので、60°≦θ1 ≦85°
を満足すればよい。よって、シュラウド内周面24と翼
背側シュラウド端面31との間に形成される角度をθ3
とすると、θ3=180°−θ1 から、95°≦θ3≦1
20°を満足すればよい。
【0023】又は、翼背側シュラウド端面31は、その
シュラウド外周面23の周方向15の長さをl1 、その
シュラウド内周面24の周方向15の長さをl2 とする
と、l1>l2を満足することが好ましい。また、翼腹側
シュラウド端面32は、そのシュラウド外周面23の周
方向15の長さをl3 、そのシュラウド内周面24の周
方向15の長さl4とすると、l4>l3を満足すること
が好ましい。しかしながら、少なくともl1>l2を満足
していればよく、l4≦l3であってもよい。尚、l
2 は、軸方向16に垂直なシュラウド部の透過断面にお
いて、シュラウド内周面24と翼背面との交点から翼背
側シュラウド端面31に至るまでの周方向15のシュラ
ウド内周面24上の長さをいい、l1 は、同透過断面に
おいて、シュラウド外周面23と翼背面との交点から翼
背側シュラウド端面31に至るまでの周方向15のシュ
ラウド外周面23上の長さをいう。同様に、l4 は、軸
方向16に垂直なシュラウド部の透過断面において、シ
ュラウド内周面24と翼腹面との交点から翼腹側シュラ
ウド端面32に至るまでの周方向15のシュラウド内周
面24上の長さをいい、l3 は、同透過断面において、
シュラウド外周面23と翼腹面との交点から翼腹側シュ
ラウド端面32に至るまでの周方向15のシュラウド外
周面23上の長さをいう。
【0024】また、半径方向17に垂直な面(回転軸を
中心とした円筒面)上で、翼背側シュラウド端面31
は、半径方向17の外周側から見て、軸方向に対して翼
背側シュラウド端面31又は翼腹側シュラウド端面32
における蒸気の流入方向13に対向するような角度を持
つように構成することが好ましい。すなわち、シュラウ
ドとタービン動翼との結合部の翼断面1において翼キャ
ンバ線7の前縁における接線方向に対し、70度〜11
0度の範囲(90度±20度の範囲)にあることが好ま
しい。このような形状を構成すれば、タービン動翼は、
回転中の遠心力の作用により、ねじり戻りを生じながら
翼背側に倒れる方向に変形しようとする場合、互いの接
触面が周方向や軸方向は勿論、図8で示すように半径方
向17においても、ねじり戻りにより生じる回転や翼が
背側に倒れることに対する拘束力が、翼背側シュラウド
端面31と隣接するタービン動翼の翼腹側シュラウド端
面32とが相互に対向しあうため、翼腹側シュラウドが
めくれあがりを防止すると共に、周方向に隣接するター
ビン動翼間の拘束力を増加するという効果を奏する。特
に、本発明は、翼長の長いタービン動翼(蒸気タービン
の最終段〜5段手前)に好適である。
【0025】また、シュラウドは、半径方向17の外周
側から見ると、略S字形状、又は略逆Z字形状であるこ
とが好ましい。すなわち、翼背側シュラウド端面31又
は翼腹側シュラウド端面32は、翼背側シュラウド端面
31又は翼腹側シュラウド端面32における変形ベクト
ル81に対し垂直な方向に面を形成することが望まし
い。その理由は、3次元的な方向を持つねじり戻りやタ
ービン動翼が背側に倒れる変形から引き起こされる接触
力が、翼背側シュラウド端面31及び翼腹側シュラウド
端面32に垂直に作用するため、最も大きな拘束力が得
られることが期待できるからである。
【0026】また、接触面98の形成位置は、周方向に
対し、シュラウドの図心と隣接するタービン動翼のシュ
ラウドの図心との略中間であることが好ましい。即ち、
接触面98の中央点の位置が、周方向に対し前記略中間
であることが好ましい。これは、翼背側シュラウド端面
31が接触面98を形成するまでの翼背側シュラウド端
面31の変形量と、隣接するタービン動翼の翼腹側シュ
ラウド端面32が接触面98を形成するまでの翼腹側シ
ュラウド端面32の変形量とが等しくなるからである。
【0027】また、図1において、翼部は翼根元から翼
先端にかけて異なる翼ねじり形状を構成する際、半径方
向17に向かって構成するすべての翼断面の図心座標
は、すべて同様の座標値と一致させても構わない。その
場合でも、各翼断面の図心91とねじり中心8の相対位
置関係は、ねじり中心8が図心91に比べて、翼背側に
位置するので、タービン動翼の回転中にタービン動翼が
背側に倒れるからである。
【0028】さらに、変形ベクトル81の向きにタービ
ン動翼が変形することを考慮し、タービン動翼を半径方
向17に対し、変形ベクトル81に対し逆向きに所定の
角度だけ予め傾斜させてタービンロータに取り付けるこ
とにより、タービンの回転静止時に間隙99を有する場
合にも、接触面98における端面のずれを防止し、接触
面98の接触面積の低下を防止することができる。
【0029】本発明の技術思想は、タービンの回転静止
時に接触面98を形成するタービン動翼についても適用
できる。タービンの回転静止時に接触面98を形成する
タービン動翼は、タービンの回転静止時に接触面98を
形成しないタービン動翼に比較して、タービンの定格回
転数時における拘束力が大きくなると考えられる。
【0030】つぎに、本発明の他の実施の形態を、図3
および図4を用いて説明する。
【0031】図3は本発明を取り入れたタービン動翼を
外周真上から見た外観図、図4は、タービン動翼の構成
図を示す。図3および図4において、51は中間連結部
材のうち背面10側に突起した翼背側突起部、52は中
間連結部材のうち腹面11側に突起した翼腹側突起部、
61は隣接するタービン動翼の翼腹側突起部51に対面
する翼背側突起部52の端面を示す翼背側突起端面、6
2は隣接するタービン動翼の翼腹側突起部51に対面す
る翼背側突起部52の端面を示す翼腹側突起端面、63
はタービン動翼の回転に伴い翼背側突起端面61と翼腹
側突起端面62との間に形成される接触面を各々示す。
【0032】本実施の形態は、タービン動翼の中間部
(先端と根元端との間)、好ましくはタービン動翼の先
端と根元端との中央部に、翼背側及び翼腹面側に夫々突
出した突起状の中間連結部材(一般には、「インテグラ
ル・スナッパ」又は「タイボス」と称される。)を有する
ことを特徴とする。この中間連結部材は、シュラウドと
同様に、隣接するタービン動翼同士を、その中間部で連
結することにより、タービン動翼群としての剛性を高
め、タービン動翼の回転に伴う振動に対する減衰効果を
持たせている。
【0033】タービンの回転静止時においては、翼背側
突起端面61と隣接するタービン動翼の翼腹側突起端面
62との間に0以上5mm以下(好ましくは2〜3mm)の
間隙を有する。タービン動翼の回転上昇に伴い、遠心力
が増加し、ねじり戻り変形量が増加して、間隙の大きさ
が小さくなり、翼背側突起端面61と隣接するタービン
動翼の翼腹側突起端面62とが接触する。そして、少な
くともタービンの定格回転数時において、タービン動翼
の全周で接触面63が形成される。
【0034】図3において、タービン動翼は翼根元から
翼先端にかけて異なる翼ねじり形状をしており、タービ
ン動翼の半径方向17の中間部に翼背側突起部51と、
翼腹側突起部52を設ける。また、翼背側突起端面61
は、タービンの半径方向17内周側を向いており、翼腹
側突起端面62は、タービンの半径方向17外周側を向
くように構成する。このような形状を構成すれば、ター
ビン動翼は回転中にねじり戻りを生じ、翼背側に倒れた
場合、翼の中間部で先に述べたシュラウドの例と同じよ
うに、翼の中間部において、図4に示すように隣り合う
互いの翼の突起部で拘束することができ、突起部の接触
面は周方向と半径方向17でねじり戻りにより生じる拘
束力が対向しあうため、接触面が片当たりなどを起こす
ことなく安定した接触面の拘束ができる。また、翼の中
間部の突起による隣り合う翼の拘束を行えば、翼が背側
に倒れる変形量が軽減でき、翼の流れ性能からあらかじ
め翼設計で予測している流れ流路が確保できる。
【0035】つぎに、本発明の他の実施の形態を図7を
用いて説明する。本実施の形態は、タービン動翼の先端
部にシュラウドを形成し、かつ、タービン動翼の中間部
に中間連結部材を形成することを特徴とする。即ち、上
記2つの実施の形態を複合したものである。尚、接触面
98が形成されるタービンの回転数よりも、接触部63
が形成されるタービンの回転数の方が、高い方が好まし
い。
【0036】図7は、本発明をとりいれたタービン動翼
の外観図を示す。図7において、タービン動翼はその翼
根元端から翼先端にかけて異なる翼ねじり形状をしてお
り、タービン動翼の半径方向17の中間部に翼背側突起
部51と、翼腹側突起部52を設ける。また、翼先端部
には翼背側シュラウド部21と翼腹側シュラウド部22
とを設ける。さらに、翼背側突起端面61と翼背側シュ
ラウド端面31は、タービンの半径方向17内周側を向
いており、翼腹側突起端面62と翼腹側シュラウド端面
32とは、タービンの半径方向17外周側を向くように
構成する。このような形状を構成すれば、タービン動翼
は回転中にねじり戻りを生じ、翼背側に倒れる挙動を、
タービン動翼の半径方向17の中間と先端で拘束でき
る。即ち、タービン動翼がシュラウド及び中間連結部材
とを有することにより、上記実施の形態及び他の実施の
形態1の効果に加え、さらに、タービン動翼群としての
剛性を高め、タービン動翼の回転に伴う振動に対する減
衰効果を向上するという効果を奏する。
【0037】つぎに、本発明の他の実施の形態を図8及
び図9を用いて説明する。
【0038】図9は、本発明をとりいれたタービン動翼
のシュラウド外観図を示す。図9において、71は翼背
側シュラウド部に作用する遠心力の大きさを示し、72
は翼腹側シュラウド部に作用する遠心力の大きさを示
す。そして、タービン動翼とシュラウドとの結合部の翼
断面の図心に対してシュラウドの重心又はその翼断面の
図心を翼腹側にし、例えば、翼腹側シュラウド部22の
形状を翼背側シュラウド部21の形状よりも大きくし
て、翼背側シュラウド部21よりも翼腹側シュラウド部
22を重くする。
【0039】このような形状を構成すれば、タービン動
翼は回転中に遠心力の作用を受けるため、翼背側と翼腹
側で大きさすなわち質量の違うシュラウドに作用する遠
心力は、翼腹側シュラウド部に作用する遠心力の大きさ
72は、翼背側シュラウド部に作用する遠心力の大きさ
71に比べて大きい。そのため、図8における翼腹側シ
ュラウド端面32から翼背側シュラウド端面31に作用
する接触力がタービン動翼が翼背側に倒れる効果のみに
比べてより大きくなり、接触拘束力を高められることが
期待できる。さらに、本発明によれば翼のねじり戻り量
が少なく、タービン動翼が背側に倒れる量が少ない場合
においても、接触拘束力を大きくし、振動に対するター
ビン動翼の信頼性を向上するという効果を奏する。
【0040】尚、タービン動翼とシュラウドとの結合部
の翼断面の図心に対してシュラウドの重心又はその翼断
面の図心を翼背面側にし、例えば、翼背側シュラウド部
21の形状を翼腹側シュラウド部22の形状よりも大き
くして、翼腹側シュラウド部22よりも翼背側シュラウ
ド部21を重くしてもよい。この場合、接触面98にお
ける拘束力を小さくして、タービン動翼とシュラウドと
の結合部に応力が集中するのを緩和し、タービン動翼と
シュラウドとの結合部に損傷が発生するのを抑制し、強
度に対するタービン動翼の信頼性を向上するという効果
を奏する。
【0041】つぎに、本発明のタービン動翼を使用する
のに好適な火力発電所の低圧段(復水器に最も近い)蒸
気タービンについて説明する。
【0042】図12に、本発明の蒸気タービンの構成図
を示す。図12中、121は蒸気を供給する蒸気供給
部、122は蒸気の流量を制御する蒸気コントロールバ
ルブ、123はタービン室の周囲をカバーするケーシン
グ、124はタービン動翼が固定されるタービンロー
タ、125はタービン動翼へ流入する蒸気を偏向させる
と共に加速させるタービン静翼(ノズル)、126は蒸
気により回転するタービン動翼、127はその回転エネ
ルギーを電気エネルギーに変換して電力を発生する発電
機、128は蒸気を排出する蒸気排出部、129はター
ビン室を示す。
【0043】タービンロータ124は、発電機127に
連結されている。蒸気は蒸気コントロールバルブ122
を通って、蒸気供給部121より蒸気を供給する。蒸気
は蒸気供給部121からタービン静翼125及びタービ
ン動翼126が設置されるタービン室129に流入し、
低圧側の最下流側のタービン動翼126を経て、蒸気排
出部128へと排出される。蒸気排出部128は、例え
ば、復水器に接続される。
【0044】タービン動翼126は、蒸気の流れに沿っ
て、下流へ向かうほど翼長が長くなる。故に、タービン
動翼の先端におけるねじり戻り量も大きくなる。火力発
電所の低圧段の蒸気タービンにおいては、蒸気の流れの
最下流に位置する最終段のタービン動翼の翼長の大きさ
は、26インチ〜52インチ程度である。尚、翼長の大
きさは、タービン動翼及びタービンの定格回転数に依存
しており、定格回転数が小さいほど、翼長が長くなる。
そして、複数団あるタービン動翼のうち、少なくとも1
つ以上は、上記実施の形態で示したタービン動翼であ
る。
【0045】図12では、シングルフローの蒸気タービ
ンについて示したが、ダブルフロータイプ(蒸気供給部
121から2方向に分割して形成される蒸気タービン)
であっても適応できる。
【0046】尚、本発明のタービン動翼は、低圧段の蒸
気タービンに限らず、中圧段,高圧段,再熱段の蒸気タ
ービンにも使用でき、上記実施の形態と同様の効果を奏
する。
【0047】さらに、本発明のタービン動翼は、蒸気タ
ービンに限らず、ガスタービン(定格回転数が、例え
ば、3000rpm〜12000rpm)にも使用でき、上記
実施の形態と同様の効果を奏する。
【0048】さらに、本発明のタービン動翼は、タービ
ンの定格回転数が3600rpm 以上(例えば、6000
rpm〜7200rpm)の高速回転型の蒸気タービン又はガ
スタービンにも使用でき、上記実施の形態と同様の効果
を素する。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、背側に伸延したシュラ
ウドは、シュラウド外周面の周方向長さがシュラウド内
周面の周方向長さよりも長いため、隣接して配置される
タービン動翼のシュラウドの端面同士が接触して形成さ
れる接触面が、半径方向に対して所定の角度をもって形
成され、かつ、その角度は、背側に伸延したシュラウド
の端面が半径方向に対して内周側を向くように形成さ
れ、これにより、接触面に作用する拘束力を増加し、振
動強度に対する信頼性を向上するという効果を奏する。
【0050】又は、本発明によれば、背側に伸延したシ
ュラウドは、シュラウド外周面の周方向長さがシュラウ
ド内周面の周方向長さよりも長いため、隣接して配置さ
れるタービン動翼のシュラウドの端面同士が接触して形
成される接触面が、半径方向に対して所定の角度をもっ
て形成され、かつ、その角度は、背側に伸延したシュラ
ウドの端面が半径方向に対して内周側を向くように形成
され、これにより、シュラウドの半径方向の変形を拘束
して、接触面を形成するシュラウドの端面同士に段差が
生じるのを抑制するという効果を奏する。
【0051】又は、本発明によれば、背側に突出した突
起部は、突起部外周面の周方向長さが突起部内周面の周
方向長さよりも長いため、隣接して配置されるタービン
動翼の突起部の端面同士が接触して形成される接触面
が、半径方向に対して所定の角度をもって形成され、か
つ、その角度は、背側に突出した突起部の端面が半径方
向に対して内周側を向くように形成され、これにより、
接触面に作用する拘束力を増加し、振動強度に対する信
頼性を向上するという効果を奏する。
【0052】又は、本発明によれば、背側に突出した突
起部は、突起部外周面の周方向長さが突起部内周面の周
方向長さよりも長いため、隣接して配置されるタービン
動翼の突起部の端面同士が接触して形成される接触面
が、半径方向に対して所定の角度をもって形成され、か
つ、その角度は、背側に突出した突起部の端面が半径方
向に対して内周側を向くように形成され、これにより、
突起部の半径方向の変形を拘束して、接触面を形成する
突起部の端面同士に段差が生じるのを抑制するという効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタービン動翼を外周から見た外観図。
【図2】本発明のタービン動翼の構成図。
【図3】本発明のタービン動翼を外周から見た外観図。
【図4】本発明のタービン動翼の構成図。
【図5】本発明のタービン動翼のねじり戻り模式図。
【図6】本発明のタービン動翼の変形模式図。
【図7】本発明のタービン動翼の構成図。
【図8】本発明のタービン動翼のシュラウド外観図。
【図9】本発明のタービン動翼のシュラウド外観図。
【図10】本発明のタービン動翼のねじり戻り模式図。
【図11】本発明のタービン動翼の構成図。
【図12】本発明の蒸気タービンの構成図。
【符号の説明】
1,1′…翼断面、2,2′…翼部、4…翼根元部、6
…内接円、7…翼キャンバ線、8…ねじり中心、9…ね
じり戻り方向、11…翼背側部、12…翼腹側部、13
…蒸気の流入方向、14…翼キャンバ線の前縁における
接線方向、15…周方向、16…軸方向、17…半径方
向、21…翼背側シュラウド部、22…翼腹側シュラウ
ド部、23…シュラウド外周面、24…シュラウド内周
面、25…タービンロータ、26…回転軸、31…翼背
側シュラウド端面、32…翼腹側シュラウド端面、51
…翼背側突起部、52…翼腹側突起部、61…翼背側突
起端面、62…翼腹側突起端面、63,98…接触面、
71…翼背側シュラウド部に作用する遠心力の大きさ、
72…翼腹側シュラウド部に作用する遠心力の大きさ、
81…変形ベクトル、91,92…図心、99…間隙、
121…蒸気供給部、122…蒸気コントロールバル
ブ、123…ケーシング、124…タービンロータ、1
25…タービン静翼、126…タービン動翼、127…
発電機、128…蒸気排出部、129…タービン室。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高住 正和 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 (72)発明者 中原 信一 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】背側と腹側とに夫々伸延したシュラウドを
    その先端部に備え、かつその根元部から先端部にかけて
    ねじれたタービン動翼において、 前記背側に伸延したシュラウドは、シュラウド外周面の
    周方向長さがシュラウド内周面の周方向長さよりも長い
    ことを特徴とするタービン動翼。
  2. 【請求項2】前記腹側に伸延したシュラウドは、シュラ
    ウド外周面の周方向長さがシュラウド内周面の周方向長
    さよりも短いことを特徴とする請求項1に記載のタービ
    ン動翼。
  3. 【請求項3】背側と腹側とに夫々突出した突起部をその
    根元部と先端部との間に備え、かつその根元部から先端
    部にかけてねじれたタービン動翼において、 前記背側に突出した突起部は、突起部外周面の周方向長
    さが突起部内周面の周方向長さよりも長いことを特徴と
    するタービン動翼。
  4. 【請求項4】前記腹側に突出した突起部は、突起部外周
    面の周方向長さが突起部内周面の周方向長さよりも短い
    ことを特徴とする請求項3に記載のタービン動翼。
  5. 【請求項5】タービンロータと、前記タービンロータの
    回転方向に複数個形成されその根元部から先端部にわた
    ってねじれたタービン動翼と、前記タービン動翼の先端
    部に形成され前記タービン動翼の背側と腹側とに夫々伸
    延したシュラウドとを備えた蒸気タービンにおいて、 前記背側に伸延したシュラウドは、シュラウド外周面の
    周方向長さがシュラウド内周面の周方向長さよりも長い
    ことを特徴とする蒸気タービン。
  6. 【請求項6】タービンロータと、前記タービンロータの
    回転方向に複数個形成されその根元部から先端部にわた
    ってねじれたタービン動翼と、前記タービン動翼の先端
    部に形成され前記タービン動翼の背側と腹側とに夫々伸
    延したシュラウドとを備えた蒸気タービンにおいて、 前記背側に伸延したシュラウドのシュラウド外周面と、
    前記背側に伸延したシュラウドの端面のうち回転方向に
    隣接して配置されるタービン動翼の腹側に伸延したシュ
    ラウドに対面する端面とのなす角度が60°以上85°
    以下であることを特徴とするタービン動翼。
  7. 【請求項7】タービンロータと、前記タービンロータの
    回転方向に複数個形成されその根元部から先端部にわた
    ってねじれたタービン動翼と、前記タービン動翼の先端
    部に形成され前記タービン動翼の背側と腹側とに夫々伸
    延したシュラウドとを備えた蒸気タービンにおいて、 前記背側に伸延したシュラウドのシュラウド内周面と、
    前記背側に伸延したシュラウドの端面のうち回転方向に
    隣接して配置されるタービン動翼の腹側に伸延したシュ
    ラウドに対面する端面とのなす角度が95°以上120
    °以下であることを特徴とするタービン動翼。
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