JP2000290366A - ポリアミノ酸組成物、ポリアミノ酸粒子、合成樹脂組成物、合成樹脂フィルム、繊維、不織布または織物、塗料、接着剤 - Google Patents

ポリアミノ酸組成物、ポリアミノ酸粒子、合成樹脂組成物、合成樹脂フィルム、繊維、不織布または織物、塗料、接着剤

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JP2000290366A JP11371317A JP37131799A JP2000290366A JP 2000290366 A JP2000290366 A JP 2000290366A JP 11371317 A JP11371317 A JP 11371317A JP 37131799 A JP37131799 A JP 37131799A JP 2000290366 A JP2000290366 A JP 2000290366A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 合成樹脂組成物、合成樹脂フィルム、繊維、
不織布または織物、塗料、接着剤と混合した場合におい
て、天然素材に近い風合いを付加させることができる吸
排湿性に優れ、かつ、膨潤性を有するポリアミノ酸組成
物を提供すること。 【解決手段】 (1)チロシン含量がアミノ酸1000
残基当たり4.0個以下であるポリアミノ酸を含むポリ
アミノ酸組成物。 (2)重量平均分子量が1000〜50000のポリア
ミノ酸を含むポリアミノ酸組成物。 (3)23℃において水溶性であるポリアミノ酸を架橋
により水不溶化したポリアミノ酸を含むポリアミノ酸組
成物。 (4)ポリアミノ酸からなる組成物であり吸水度2.0
〜30、かつ嵩比重0.4〜2.0g/mlであるポリ
アミノ酸組成物。 (5)ポリアミノ酸を含有し、鉄含有率が500ppm
以下であるポリアミノ酸組成物。 (6)ポリアミノ酸を含有し、カルシウム含有率が1%
以下であるポリアミノ酸組成物。 (7)上記ポリアミノ酸組成物を含有する合成樹脂組成
物、合成樹脂フィルム、繊維、不織布または織物、塗
料、接着剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なポリアミノ
酸組成物に関し、特に合成樹脂の改質等に有用な添加剤
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、天然高分子化合物は、環境安全性
が高いこと、アナフラキシー作用の少ないことから、種
々の産業用添加剤としての使用が注目されている。とり
わけコラーゲンは、特開昭63−99300号公報に記
載されているように、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂
などの合成高分子化合物を主成分とする塗料、人工皮
革、成形材料等の改質や繊維の改質などの添加剤として
使用がなされている。
【0003】塗料、人工皮革などにおいては、高級化志
向に伴い、天然素材の風合いと良好な肌触り感を与える
ために、コラーゲン粒子、ゼラチン粒子を添加剤として
使用することが行われてきている。しかしながら、コラ
ーゲンは天然繊維であり、その粒子も繊維構造を有して
おり、繊維構造に基づく構造上の欠陥を有しているた
め、塗料、人工皮革などにコラーゲン粒子を添加して
も、天然素材の風合いと良好な肌触り感を十分には与え
ることができなかった。
【0004】また、吸排湿性能でも要求される性能を得
るには十分ではなかった。このため、特開平3−237
165号公報にはコラーゲンの代わりに、架橋ゼラチン
を用いる技術が提案された。
【0005】しかしながら、コラーゲンだけでなく、ゼ
ラチンも非常に分子量が大きいため均一乾燥が難しく、
また天然高分子であるということから、得られる粒子品
質の再現性が悪く、製品性能がばらつくという問題があ
った。しかもコラーゲン、ゼラチンには固有の臭いがあ
り、その臭いを取り除くことは非常に困難であった。
【0006】本発明者らは、上記コラーゲン粒子、ゼラ
チン粒子を使用することによってもたらされる欠点を改
良すべく鋭意研究し、本発明をなすに至った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、上記コラーゲン粒子、ゼラチン粒子によっても
たらされる欠点を改良し、優れた品質を有する粒子を提
供することにある。更なる目的は、熱可塑性樹脂、熱硬
化性樹脂等と混合した場合における安定が優れ、天然素
材に近い風合いを付加させることができる添加剤を提供
することにある。その他の課題は、以下の記載から明ら
かにする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、 (1)チロシンの含有量がアミノ酸1000残基当たり
4.0個以下であるポリアミノ酸を含むことを特徴とす
るポリアミノ酸組成物。 (2)重量平均分子量が1000〜50000のポリア
ミノ酸を含むことを特徴とするポリアミノ酸組成物。 (3)23℃において水溶性であるポリアミノ酸を架橋
により水不溶化したポリアミノ酸を含むことを特徴とす
るポリアミノ酸組成物。 (4)ポリアミノ酸からなる組成物であり吸水度2.0
〜30、かつ嵩比重0.4〜2.0g/mlであること
を特徴とするポリアミノ酸組成物。 (5)ポリアミノ酸組成物が、架橋構造を有することを
特徴とする上記(1)、 (2)または(4)に記載のポリアミノ酸組成物。 (6)ポリアミノ酸組成物が、粒子であることを特徴と
する上記(1)〜(5)のいずれか一項に記載のポリア
ミノ酸組成物。 (7)ポリアミノ酸組成物の粒子が、平均粒径が1〜1
00ミクロンであることを特徴とする上記(6)に記載
のポリアミノ酸組成物。 (8)ポリアミノ酸組成物が、無機金属塩による架橋構
造を有することを特徴とする上記(1)〜(7)のいず
れか一項に記載のポリアミノ酸組成物。 (9)無機金属塩が、ジルコニウムの塩であることを特
徴とする上記(8)に記載のポリアミノ酸組成物。 (10)ポリアミノ酸組成物が、有機系架橋剤により架
橋されていることを特徴とする上記(1)〜(7)のい
ずれか一項に記載のポリアミノ酸組成物。 (11)ポリアミノ酸が、ゼラチンを分解して得られた
化合物であることを特徴とする上記(1)〜(10)の
いずれか一項に記載のポリアミノ酸組成物。 (12)ポリアミノ酸が、オセインからゼラチンを抽出
した後の残渣を分解して得られたことを特徴とする上記
(1)〜(10)のいずれか一項に記載のポリアミノ酸
組成物。 (13)ポリアミノ酸が、ゼラチンを抽出した後の残渣
を分解した後、脱脂処理されて得られたものであること
を特徴とする上記(1)、(2)、(3)、(4)、
(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、(10)ま
たは(12)に記載のポリアミノ酸組成物。 (14)ゼラチンを抽出した後の残渣を分解した後の脱
脂処理に、キトサンを用いたことを特徴とする上記(1
3)に記載のポリアミノ酸組成物。 (15)ポリアミノ酸を含有し、鉄含有率が500pp
m以下であることを特徴とするポリアミノ酸組成物。 (16)ポリアミノ酸を含有し、カルシウム含有率が1
%以下であることを特徴とするポリアミノ酸組成物。 (17)上記(1)〜(16)のいずれか一項に記載の
ポリアミノ酸組成物を含有することを特徴とする合成樹
脂組成物。 (18)上記(1)〜(16)のいずれか一項に記載の
ポリアミノ酸組成物を含有することを特徴とする合成樹
脂フィルム。 (19)上記(1)〜(16)のいずれか一項に記載の
ポリアミノ酸組成物を含有することを特徴とする繊維。 (20)上記(1)〜(16)のいずれか一項に記載の
ポリアミノ酸組成物を含有することを特徴とする不織布
または織物。 (21)上記(1)〜(16)のいずれか一項に記載の
ポリアミノ酸組成物を含有することを特徴とする塗料。 (22)上記(1)〜(16)のいずれか一項に記載の
ポリアミノ酸組成物を含有することを特徴とする接着
剤。によって達成された。
【0009】以下、本発明のポリアミノ酸組成物につい
て説明する。本発明のポリアミノ酸とは、高分子量の天
然タンパク質を分解して得られる比較的低分子量のタン
パク質をいう。ポリアミノ酸組成物とは、そのポリアミ
ノ酸を含む組成物をいう。本発明におけるポリアミノ酸
の代表例としては、ゼラチンを、例えば、ゼラチナーゼ
やプロテナーゼなどの酵素を用いて酵素分解を行うこと
で得た分解物から分離した化合物、または、ゼラチン抽
出残渣を同じく酵素により分解して得られた化合物が挙
げられる。ここでゼラチン抽出残渣とは、例えば、オセ
インを酸塩基処理した後に、通常のゼラチンの熱水抽出
3〜5回を行い、ゼラチンが抽出されなくなった水不溶
性物のことをいい、このゼラチン抽出残渣を酵素により
分解し、ポリアミノ酸の粗生成物を得、その粗生成物に
含まれる脂肪分、無機塩、金属イオン等を取り除いたポ
リアミノ酸は本発明のポリアミノ酸である。つまり、ポ
リアミノ酸を得る方法には、例えば、ゼラチンを直接分
解して得る方法(a)と、ゼラチン抽出残渣から得る方
法(b)とがあるが、資源の有効利用という観点からは
ゼラチン抽出残渣から得る方法が極めて有利であり好ま
しい。本発明のポリアミノ酸を得るために用いるゼラチ
ンとは、コラーゲンを水中にて加熱して不可逆的に水溶
性に変えた誘導タンパク質であり、加熱による変性でコ
ラーゲン分子のポリアミノ酸連鎖間の水素結合等が開裂
することにより、コラーゲン分子の3次構造が壊れるこ
とによって生成される物質である。本発明に使用するゼ
ラチンは、特に制限はなく、例えば、アルカリ処理ゼラ
チン(牛骨、鶏骨もしくは獣皮ゼラチン)、酸処理ゼラ
チン(ブタ皮ゼラチン)が挙げられる。
【0010】本発明のポリアミノ酸の重量平均分子量
は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用い定
法により測定することができ、標準物質をポリエチレン
グリコールとした換算では好ましくは1000〜500
00であり、更に好ましくは3000〜20000であ
る。
【0011】ゼラチンは40℃程度の水に溶解し、常温
に戻すとゲル状になるが、本発明の1000残基当たり
のチロシンの個数が4.0個以下であるポリアミノ酸、
重量平均分子量が1000〜50000であるポリアミ
ノ酸は、常温でも水に容易に溶ける。この溶解性の高さ
が品質の均一性を生み、また、臭いを発生する物質の取
り除きを容易にしていると考えられる。チロシンは、も
ともとポリアミノ酸同士の架橋に関与しているアミノ酸
であり、チロシンの含有量がポリアミノ酸中の1000
残基当たり4.0個よりも多い場合は、水への溶解性が
低下するので、品質の均一性、臭いの取り除きが悪くな
る。品質均一性の点からは、含まない状態が好ましい
が、製造原料の入手し易い点や、材料の有効利用の点か
ら、チロシンの好ましい数は、4.0個以下であり、さ
らに好ましくは3.0個以下であり、もっと好ましくは
2.0個以下である。
【0012】本発明のポリアミノ酸は、イオン結合や共
有結合等で分子同士を架橋させて、水不溶性物質として
使用することが好ましい。水不溶性とする方法として
は、疎水性の置換基を付加させた誘導体にする、架橋す
る等の方法があるが、本発明では、ポリアミノ酸本来の
性質をなるべく損なわないために架橋することが好まし
い。本発明において、23℃において水溶性であると
は、100gの物質を23℃の純水1Lに24時間撹拌
溶解した後No.2濾紙で濾過し、濾紙に残った物質の乾
燥後の量が0.5g未満であることをいう。水不溶性と
は、0.5g以上であることをいう。
【0013】用いることができる架橋剤としては、無機
金属塩からなる架橋剤、共有結合を生ずる有機系架橋剤
が挙げられる。無機金属塩からなる架橋剤としては、従
来のなめし法で使用されている薬剤、例えば、クロムな
めし剤、みょうばんなめし剤,ジルコニウムなめし剤が
挙げられ、有機系架橋剤としては、植物タンニンや、写
真業界で硬膜剤として知られる、例えば、特開昭49−
51945号公報、同51−59625号公報、同62
−262854号公報、同63−184741号公報、
特開平08−022094号公報に記載のカルバモイル
アンモニウム基を有する硬膜剤、ホルマリン等のアルデ
ヒド類、特開平8−314049号公報に記載のビニル
スルホン硬膜剤などが挙げられる。また、カルボジイミ
ドのようなポリアミノ酸合成試薬やトランス−グルタミ
ナーゼなどのポリアミノ酸合成酵素も使用できる。好ま
しい架橋剤は、ゼラチンに対する架橋反応が比較的早く
十分に進み、経時での安定性に優れた架橋剤であり、硫
酸ジルコニウム、塩化酸化ジルコニウム等のジルコニウ
ム塩類、カルバモイルアンモニウム基を有する硬膜剤、
1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カ
ルボジイミド1塩酸等の水溶性カルボジイミドが例とし
て挙げられる。これら架橋剤は単独で使用してもよいし
2種以上を併用してもよい。
【0014】本発明の架橋剤の使用量は、ポリアミノ酸
組成物に必要とされる吸水度によって決められるため特
に限定されないが、例えば、ポリアミノ酸1g当たり
0.01〜20mmolの範囲で使用される。架橋物の
形態は、取り扱いの点から固体状であることが好まし
い。本発明においては、ジルコニウム原子と硫酸イオン
とを架橋剤として用いることにより、好ましい固体状架
橋物を得ることができることから、硫酸ジルコニウム、
硫酸ジルコニルを用いることが好ましく、硫酸ジルコニ
ウムが最も好ましい。例えば、硫酸ジルコニウムを使用
する場合、ジルコニウム原子と硫酸イオンとのモル比
は、1/10〜10が好ましく、ポリアミノ酸1g当た
り1〜5mmolが好ましい。
【0015】架橋反応の時間、温度は、架橋剤の種類や
ポリアミノ酸の濃度によって変化し、特定されるもので
はないが、架橋反応が迅速に行なわれすぎると、均一な
反応生成物が得られない場合があるので、架橋剤の種類
やポリアミノ酸の濃度によって適当に選択すればよい。
一般には、23℃、1〜40時間程度で反応が終了すれ
ば十分である。
【0016】架橋反応を行なうに当たって分散剤を使用
してもよく、使用できる分散剤としては、例えば、アニ
オン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性
界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられ、これらは単独
で使用することも、併用することもできる。
【0017】ゼラチン抽出残渣を分解したポリアミノ酸
の粗生成物を脱脂するには、例えば、キトサンなどの高
分子凝集剤を使った凝集沈降法、イオン交換樹脂法、高
性能油吸着剤法、パルプ濾過法、加熱浮上法、活性炭
法、pH調整による凝集沈降法などが用いられ、所望の
製品物性、費用を考慮し、これらの方法を組み合わせる
ことができる。
【0018】本発明のポリアミノ酸に含まれる油脂の量
は5%以下であることが好ましく、さらには3%以下で
あることが好ましい。脱脂法としては、キトサンを使用
した凝集沈降法、イオン交換樹脂法および高性能油吸着
剤法が特に好ましい。なお、キトサンは、節足動物、環
形動物、軟体動物などの有機骨格物質であるキチンを、
濃アルカリで加水分解したアミノ基を含む多糖類であ
る。
【0019】キトサンを用いて脱脂を行うには、ポリア
ミノ酸の粗生成物の水溶液にキトサンの水溶液を添加、
撹拌する。キトサンの添加量比は、ポリアミノ酸の粗生
成物100gに対して、例えば、0.03〜1.0g、好
ましくは0.1〜0.5gである。
【0020】標準的な操作条件としては、40〜60℃
でポリアミノ酸の粗生成物5〜10%の水溶液を作り、
これに0.1〜1.0%のキトサン水溶液または水分散液
を添加し0.2〜1.0時間撹拌する。0.1〜0.5時間
静置すると油脂分の高いフロックを形成するので、これ
を遠心分離で除去する。なお、キトサン使用量を増加す
れば脱脂効果を上げることができるので、原料の油脂分
に応じてキトサン使用量を調整する。油脂分の測定は、
加水分解後へキサンで抽出される成分を油脂分として定
量する(写真用ゼラチン試験法第7版22項参照、写真
用ゼラチン試験法合同審議会発行)。
【0021】イオン交換法は、脱脂を行うだけでなく、
本発明のポリアミノ酸の粗生成物に含まれる無機イオ
ン、重金属イオンを取り除くために行うことが好ましい
が、原材料の組成により、実施するかどうかが決められ
る。カルシウムイオンは、繊維等に本発明のポリアミノ
酸が使用された場合、洗濯による汚れ落ちに大きく影響
を及ぼすために、カルシウム含有率は質量で、1%以下
に削減するのが好ましく、5000ppm以下に削減す
ることがさらに好ましく、1000ppm以下がさらに
好ましい。また、鉄イオンは、錆びによるポリアミノ酸
の変色原因となるため、鉄含有率は質量で、500pp
m以下に削減することが好ましく、さらには200pp
m以下にすることが好ましい。イオン交換による以外
に、元々カルシウム分、鉄分の含有量の低い原材料を用
いてもよい。
【0022】本発明のポリアミノ酸をイオン交換法で処
理する場合には、公知の方法が用いられ、強酸性カチオ
ン交換樹脂および強塩性カチオン交換樹脂を併用するの
が好ましい。例えば、ポリアミノ酸の粗生成物100k
gに対して、イオン交換樹脂を20〜150L使用す
る。
【0023】標準的な操作条件としては、40〜60℃
で脱脂したポリアミノ酸粗生成物の5〜10%水溶液を
作り、強酸性イオン交換樹脂を充填したイオン交換塔に
空間流速(SV)2〜15で通液する。流出液を同様に
して強塩基性イオン交換樹脂で処理する。強酸性イオン
交換樹脂にはダイヤイオンSK−1B、アンバーライト
1R−120、同1R 122、同XE−100、ダウ
エックス50などを適宜使用することができる。また、
強塩基性イオン交換樹脂にはダイヤイオンSA−10
A、同SA−11A、同SA−20A、アンバーライト
1RA−400、同IRA−401、同IRA−41
0、同IRA−411、ダウエックス50などが使用で
きる。
【0024】高性能油吸着剤は、油流出など対環境汚染
用の製品で油脂分を特異的に吸着する材料である。シー
ト状、ロール状、粒子がありオルガノ株式会社、三井東
圧化学株式会社などから市販されている。
【0025】本発明のポリアミノ酸を合成樹脂組成物に
適用する場合は、単独で用いてもよく、また、他の化合
物と組み合わせて用いてもよい。他の混合可能な化合物
としては、例えば、デキストラン、寒天等の天然多糖
類、カゼイン、アルブミン等のタンパク質、ポリビニル
アルコール、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリド
ン等の親水性ポリビニル化合物等の親水性コロイドが挙
げられる。
【0026】本発明の、ポリアミノ酸の架橋は、均一
に、極めて生産性高く効率的に、その物性を制御できる
形で行なうことができる。すなわち、原料のポリアミノ
酸を水に溶解し、単独または複数の架橋剤で処理をする
ことで溶液中、架橋反応を行い、ゲル状物質あるいは水
不溶性の物質を得、これを乾燥、粉砕することで、本発
明のポリアミノ酸粒子を得ることができる。本発明のポ
リアミノ酸は粒子状で用いるのが好ましい。
【0027】本発明のポリアミノ酸組成物には、その硬
さの調整、着色等を目的として、無機物、顔料、染料等
を添加することができる。これらの添加剤は、架橋反応
の前にあるいは後に添加することができる。
【0028】本発明のポリアミノ酸組成物は、合成樹脂
をベースとする材料の改変のための添加剤として好まし
く使用することができる。本発明の合成樹脂には、ゴム
性質を有する材料も含まれる。合成樹脂の添加剤として
用いる場合、用いるポリアミノ酸組成物の吸水度は2.
0〜30であることが好ましく、さらに好ましくは2.
0〜10である。吸水度が2.0より小さいと、吸湿能
力に劣り、30より大きくなると高湿時にべたつき感が
出ることになる。なお、粒子の吸水度は、次に記す方法
により測定した。本発明の粒子試料1.0g(WA)を
遠心管に取り、50倍以上の水に1時間以上浸漬して吸
水させた後、300Gにて10分間遠心分離し、上澄み
を除去した後の含水試料を秤量して(WB)、下記式に
より算出した。 吸水度={(WA−WB)/WA}
【0029】嵩比重は0.4〜1.0g/mlが好まし
く、0.45〜0.8g/mlであることがさらに好ま
しい。嵩比重が0.4より小さいと製造時に粒子が舞っ
たり、浮いたりして混合が難しい。また、2.0より大
きいと同じく製造時の混合で沈降が起こり、粒子が分離
してしまい混合が難しくなる。なお、本発明において、
嵩比重は、JIS K 6721に準拠して測定した。
【0030】以下に、本発明のポリアミノ酸組成物粒子
の調製方法をさらに具体的に述べるが、本発明のポリア
ミノ酸組成物粒子の調製方法は下記の記載によって限定
されるものではない。
【0031】純水に本発明のポリアミノ酸を溶解しポリ
アミノ酸水溶液を調製する。架橋剤を純水もしくはエタ
ノールなどの水混和性の有機溶剤に溶解し、ポリアミノ
酸1g当たり0.01〜10mmolになるようポリア
ミノ酸水溶液に混和する。この際、界面活性剤や顔料、
染料などを共存させることもできる。混和後に架橋反応
が十分進むまで一定期間放置する。放置後に沈殿が得ら
れた場合は、純水、もしくはエタノールやアセトンなど
水混和性の有機溶剤でよく洗浄した後、例えば、乳鉢等
で砕き、加熱、減圧下もしくは凍結乾燥などで乾燥さ
せ、エタノールやアセトンなど水混和性の有機溶剤でよ
く洗浄した後、例えば、ハンマーミル、ジェットミル、
乳鉢等の各種粉砕器で砕き、加熱もしくは減圧下などで
乾燥させる。後の使用形態の適合性により、固まりのま
ま乾燥させてもよいが、粉体にした方が乾燥性に対して
は有利である。乾燥した粉体は、再びハンマーミルなど
を用いて細かく粉砕した後、篩を掛けることにより、必
要とされる一定の粒径分布を有する粒子を本発明のポリ
アミノ酸の粒子として得ることができる。
【0032】上記本発明のポリアミノ酸粒子は、平均粒
径が、1〜100μmであることが好ましく、さらに好
ましくは1〜30μmの粒子である。さらに、5〜15
μmがより好ましい。なお、本発明のポリアミノ酸粒子
の平均粒径は算術平均値であり、コールター社製コール
ターカウンターを使用して測定した。
【0033】合成樹脂に本発明のポリアミノ酸粒子を混
合するには、通常の混合撹拌手段等が用いられる。ポリ
アミノ酸粒子は乾燥状態もしくは分散状態で合成樹脂に
添加する。合成樹脂を加熱成形する場合は、合成樹脂と
ポリアミノ酸粒子を加熱混練した後、通常の加熱成形方
法で成形すればよい。また、溶媒で希釈した合成樹脂を
薄く塗布した後、溶媒を蒸発させて合成樹脂フィルムを
製造する場合は、溶媒または溶媒で希釈した合成樹脂に
常温でポリアミノ酸粒子を混合すればよい。
【0034】合成樹脂に対するポリアミノ酸組成物の含
有量は、目的とする製品や用途によって異なるが、通常
の場合、0.1〜200質量%とされ、好ましくは1〜
50質量%の範囲である。
【0035】合成樹脂には、目的とする製品や用途に応
じて、ポリアミノ酸粒子以外の任意の添加剤を添加する
ことができる。具体的には、着色剤、可塑剤、硬化剤、
安定剤、滑剤、発泡剤等、通常の合成樹脂における添加
剤と同様のものが使用できる。以上のように、本発明の
ポリアミノ酸組成物を含有する合成樹脂組成物は、通常
の合成樹脂に対する成形方法によって各種製品を製造す
ることができる。また、合成樹脂成形品や繊維、布生
地、合成皮革その他の物品にコーティングして、その表
面性状を改質するために使用できる。具体的なコーティ
ング方法あるいは手段は、通常の表面改質コーティング
技術と同様である。不織布や織物からなる布にコーティ
ングする場合は、布の表面だけでなく、内部まで含浸さ
せて、個々の繊維そのものをコーティングすることもで
きる。コーティングされた合成樹脂層に対して、各種の
表面処理加工を施すことができる。例えば、合成皮革の
表面にコーティングされた合成樹脂層に対して、サンデ
ィングや革シボ加工等を施すことができる。
【0036】本発明にかかる合成樹脂組成物から、次の
ような各種製品を製造することができる。まず、合成樹
脂組成物からなる合成樹脂フィルムを製造することがで
きる。合成樹脂フィルムの成形もしくは製造方法は、通
常の合成樹脂フィルムと同様の方法が採用される。特
に、溶媒で適当な濃度に調整された合成樹脂組成物を、
薄く塗布した後、溶媒を蒸発させて膜形成する方法が好
ましい。合成樹脂フィルムは、それ自体で吸湿性等に優
れたフィルム材料として各種の用途に利用できるほか、
この合成樹脂フィルムを合成樹脂成形品や布、合成皮革
等の表面に積層して、それらの製品の表面加工に使用す
ることができる。
【0037】不織布や織物からなる布を、前記合成樹脂
組成物に浸漬して、布の表面だけでなく内部全体に合成
樹脂組成物を含浸させれば、改質布が得られる。不織布
あるいは織物を構成する繊維材料は、通常の合成繊維等
からなるものが使用できる。
【0038】前記ポリアミノ酸組成物を含有させる合成
樹脂として、塗料用樹脂を用いれば、改質塗料が得られ
る。塗料用樹脂には、ポリアミノ酸粒子のほか、着色剤
その他の通常の各種塗料用添加剤を添加することができ
る。予め製造された樹脂塗料にポリアミノ酸粒子を添加
するようにしてもよい。
【0039】前記ポリアミノ酸組成物を含有させる合成
樹脂として、接着剤用樹脂を用いれば、改質接着剤が得
られる。接着剤用樹脂には、ポリアミノ酸組成物のほ
か、通常の各種接着剤用添加剤を添加することができ
る。予め製造された樹脂接着剤にポリアミノ酸組成物を
添加するようにしてもよい。
【0040】
【実施例】以下に、本発明を実施例により更に具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定され
るものではない。 実施例1 ポリアミノ酸の製造は (a) アルカリ処理ゼラチン(コニカゼラチン社製)
を50℃の温水に溶解し、残渣の0.01〜0.3重量
%のアルカリプロテアーゼを添加し、50℃にて1時間
〜3日間処理を行う (b)オセインからゼラチンを抽出した残渣を水に浸漬
し、残渣の0.01〜0.3重量%のアルカリプロテア
ーゼを添加し、50℃にて1時間〜3日間処理を行った
のちキトサンにより脱脂処理することにより行った。こ
うして得られたポリアミノ酸を質量比5倍の50℃の純
水に溶解し、ポリアミノ酸水溶液を得た。このポリアミ
ノ酸水溶液に、表1に示す架橋剤をポリアミノ酸に対す
る質量比で表1に示す添加量になるように溶解したポリ
アミノ酸溶液と等量の水溶液を撹拌しつつ徐々に添加し
た。
【0041】調製した液は、25℃で24時間おいた
後、生じたゲルを凍結乾燥し、乳鉢中でアセトンで洗浄
しつつ粉砕した。乾燥後、ハンマーミルを用いてさらに
粉砕した。粉砕の途中でふるいを用いて一定の粒径分布
を有する粒子を収集し、試料1−1、1−2、2−1、
2−2、3−1、3−2、4−1、4−2、11−1、
11−2、12−1、12−2、13−1、13−2を
得た。また、上記本発明のポリアミノ酸の代わりに牛真
皮ゼラチンを用いた以外は同様にして試料15−1、1
5−2を得た。また、架橋剤を用いずに同様にして、試
料17−1、17−2を得た。なお、ポリアミノ酸とし
ては、表1に示す製造方法で製造した、表1に示すチロ
シン含有個、分子量、カルシウム含有量、鉄含有量のも
のを用いた。得られた試料の平均粒径、吸水度、嵩比重
を表1に示す。
【0042】実施例2 ポリアミノ酸を質量比10倍の50℃の純水に溶解し、
ポリアミノ酸水溶液を得た。このポリアミノ酸水溶液
に、表1に示す架橋剤を、ポリアミノ酸に対する質量比
で表1に示す添加量になるように純水に溶解した水溶液
を、撹拌しつつ徐々に添加した。生じた白色沈殿を濾過
して純水、次いでアセトンでよく洗った後、デシケータ
ー中にて減圧下乾燥し、次いでハンマーミルを用いて粉
砕した。純水及びアセトンで洗浄後、もう一度デシケー
ター中にて減圧下乾燥し、ハンマーミルを用いてさらに
粉砕した。粉砕の途中でふるいを用いて一定の粒径分布
を有する粒子を収集し、試料5−1、5−2、6−1、
6−2、7−1、7−2、8−1、8−2、9−1、9
−2、10−1、10−2、14−1、14−2を得
た。また、上記本発明のポリアミノ酸の代わりに牛真皮
ゼラチンを用いた以外は同様にして、試料16−1、1
6−2を得た。なお、ポリアミノ酸としては、表1に示
す製造方法で製造した、表1に示すチロシン含有個、分
子量、カルシウム含有量、鉄含有量のものを用いた。得
られた試料の平均粒径、吸水度および嵩比重を表1に示
す。
【0043】実施例3 実施例1、2で作成した試料1−1〜16−2について
臭いと着色性を評価した。臭いは下記の通りの評価基準
に従い、23℃55%RHの部屋において、10人にて
官能評価した結果を平均し表1に示した。 [評価基準] ◎;全く臭いが感じられない。 〇;やや臭いが感じられる。 △;臭いが感じられる。 ×;臭いが強く感じられる。
【0044】着色性は、50℃95%RHの部屋に一ヶ
月保存した後の着色度を、スガ試験機(株)製積分球方
式白色度計を使用して測定した。結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【化1】 架橋剤(C) CH2=CHSO2CH2CH2CONHCH2CH2NHCOCH2CH2SO2CH=CH2 架橋剤(D) 「アクティバ」TG−S(味の素株式会社製) 架橋剤(E) 1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カル
ボジイミド1水塩
【0047】実施例4 実施例1、2で作成した試料1−1〜17−2を4倍量
(w/w)の塩化ビニル樹脂とよく混練した後、溶融成
形機によりシート状に押し出して、100mm×100
mm×0.3mmのシート状成型物を得た。これをデシ
ケーター内で、10mmHgの減圧下で24時間以上乾
燥した後、その質量を測定した。次いで、50℃、90
%RHの条件下に2時間放置した後、また質量を測定
し、下記により吸湿率を求めた。 吸湿率(%)=(G/G0)×100 G;15Paの減圧下で24時間以上乾燥した後の質量 G0;50℃、90%RHの条件下に2時間放置した後
の質量
【0048】また、得られたシート状成型物の表面に手
を触れたときの触感で、下記の評価基準により官能評価
した。なお、対照品として、実施例1、2で作成した粒
子を加えないもの(試料18)を同様に調製し評価に供
した。 [評価基準] ◎ ;適当なしっとり感と暖かみのある最も自然な肌触
り 〇 ;暖かみのある自然の肌触り ○’;ややざらつき感があるが自然の肌触り △ ;ひんやりした無機質な肌触り × ;べたつき感 得られた結果を表2に示す。
【0049】実施例5 実施例1、2で作成した試料1−1〜17−2を、ポリ
ウレタン樹脂を5倍量(w/w)のジメチルホルムアミ
ド/メチルエチルケトン(1/1)溶液に溶解した溶液
に、ポリウレタン樹脂の3分の1量(w/w)加え、よ
く分散した。この溶液を乾燥後の膜厚が30μmとなる
ようにコーターを用いてポリエチレンテレフタレート
(PET)シート上に塗布し、乾燥した。乾燥後、不織
布に貼り付けて100mm×100mmの合成皮革を調
製した。これをデシケーター内で、15Paの減圧下で
24時間以上乾燥した後、その質量を測定した。次い
で、50℃、90%RHの条件下に2時間放置した後、
また質量を測定し、下記により吸湿率を求めた。 吸湿率(%)=(G/G0)×100 G;15Paの減圧下で24時間以上乾燥した後の質量 G0;50℃、90%RHの条件下に2時間放置した後
の質量
【0050】また、得られた合成皮革の表面に手を触れ
たときの触感で、実施例4に記載の評価基準に従い官能
評価した。なお、対照品として、実施例1、2で作成し
た粒子を加えないもの(試料19)を同様に調製し評価
した。得られた結果を表2に示す。
【0051】
【表2】
【0052】実施例6 熱硬化性アクリル塗料に、試料8−1を塗料の固形分に
対して10質量%の割合で混合し、塗布乾燥させ、塗膜
の仕上がりを実施例4に記載の評価基準に従い評価し
た。比較は、熱硬化性アクリル塗料のみを塗布乾燥した
塗膜の仕上がりである。得られた結果を表3に示す。
【0053】
【表3】
【0054】実施例7 下記組成の接着剤を実施例4で作成したシート(試料8
−1添加)に塗布し、さらにもう一枚のシート(試料8
−1添加)を貼合し120℃で乾燥させた後、貼合した
シートの放湿性について下記により評価した。また、比
較のため、下記組成の接着剤に代え、下記組成の接着剤
において試料8−1を添加していない接着剤を用いて貼
合したシートについても評価した。
【0055】放湿性の評価 100gの水をいれたシャーレを箱に入れ、得られたシ
ートで蓋をし、24時間後にシャーレの水がどの程度減
量したかにより行った。本発明の試料8−1を添加した
接着剤を用いて作成したシートにおいては、減量は5g
であり、試料8−1を添加しない接着剤を用いて作成し
たシートにおいては、4gであった。
【0056】 《接着剤組成》 ポリエーテル型ウレンタプレポリマー(粘度3万cPs/25℃、濃度50%) 100g 架橋剤 10g 促進剤 2g 本発明の試料8−1 10g
【0057】実施例8 下記組成の接着剤を実施例4で作成したシート(試料8
−1添加)に塗布し、さらにもう一枚のシート(試料8
−1添加)を貼合し120℃で乾燥させた後、貼合した
シートの放湿性について実施例7と同様にして評価し
た。また、比較のため、下記組成の接着剤に代え、下記
組成の接着剤において試料8−1を添加していない接着
剤を用いて貼合したシートについても評価した。本発明
の試料8−1を添加した接着剤を用いて作成したシート
においては、減量は5gであり、試料8−1を添加しな
い接着剤を用いて作成したシートにおいては、4gであ
った。
【0058】 《接着剤組成》 ブタジエンポリマーラテックス(濃度50%) 100g 架橋剤 10g 本発明の試料8−1 10g
【0059】
【発明の効果】本発明のポリアミノ酸組成物は、優れた
吸排湿性能を示し、合成樹脂組成物、合成樹脂フィル
ム、繊維、不織布または織物、塗料、接着剤と混合した
場合において天然素材に近い風合いを付加させることが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 177/04 C09D 177/04 C09J 177/04 C09J 177/04 (72)発明者 植嶋 孝夫 東京都日野市さくら町1 コニカ株式会社 内 (72)発明者 岡庭 憲一郎 東京都日野市さくら町1 コニカ株式会社 内 (72)発明者 小松 元 兵庫県宝塚市高司5丁目6番1号 コニカ ゼラチン株式会社内 (72)発明者 渡辺 真 兵庫県宝塚市高司5丁目6番1号 コニカ ゼラチン株式会社内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チロシンの含有量がアミノ酸1000残基
    当たり4.0個以下であるポリアミノ酸を含むことを特
    徴とするポリアミノ酸組成物。
  2. 【請求項2】重量平均分子量が1000〜50000の
    ポリアミノ酸を含むことを特徴とするポリアミノ酸組成
    物。
  3. 【請求項3】23℃において水溶性であるポリアミノ酸
    を架橋により水不溶化したポリアミノ酸を含むことを特
    徴とするポリアミノ酸組成物。
  4. 【請求項4】ポリアミノ酸からなる組成物であり吸水度
    2.0〜30、かつ嵩比重0.4〜2.0g/mlであ
    ることを特徴とするポリアミノ酸組成物。
  5. 【請求項5】ポリアミノ酸組成物が、架橋構造を有する
    ことを特徴とする請求項1、2または4に記載のポリア
    ミノ酸組成物。
  6. 【請求項6】ポリアミノ酸組成物が、粒子であることを
    特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のポリア
    ミノ酸組成物。
  7. 【請求項7】ポリアミノ酸組成物の粒子が、平均粒径が
    1〜100ミクロンであることを特徴とする請求項6に
    記載のポリアミノ酸組成物。
  8. 【請求項8】ポリアミノ酸組成物が、無機金属塩による
    架橋構造を有することを特徴とする請求項1〜7のいず
    れか一項に記載のポリアミノ酸組成物。
  9. 【請求項9】無機金属塩が、ジルコニウムの塩であるこ
    とを特徴とする請求項8に記載のポリアミノ酸組成物。
  10. 【請求項10】ポリアミノ酸組成物が、有機系架橋剤に
    より架橋されていることを特徴とする請求項1〜7のい
    ずれか一項に記載のポリアミノ酸組成物。
  11. 【請求項11】ポリアミノ酸が、ゼラチンを分解して得
    られた化合物であることを特徴とする請求項1〜10の
    いずれか一項に記載のポリアミノ酸組成物。
  12. 【請求項12】ポリアミノ酸が、オセインからゼラチン
    を抽出した後の残渣を分解して得られたことを特徴とす
    る請求項1〜10のいずれか一項に記載のポリアミノ酸
    組成物。
  13. 【請求項13】ポリアミノ酸が、ゼラチンを抽出した後
    の残渣を分解した後、脱脂処理されて得られたものであ
    ることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、
    7、8、9、10または12に記載のポリアミノ酸組成
    物。
  14. 【請求項14】ゼラチンを抽出した後の残渣を分解した
    後の脱脂処理に、キトサンを用いたことを特徴とする請
    求項13に記載のポリアミノ酸組成物。
  15. 【請求項15】ポリアミノ酸を含有し、鉄含有率が50
    0ppm以下であることを特徴とするポリアミノ酸組成
    物。
  16. 【請求項16】ポリアミノ酸を含有し、カルシウム含有
    率が1%以下であることを特徴とするポリアミノ酸組成
    物。
  17. 【請求項17】請求項1〜16のいずれか一項に記載の
    ポリアミノ酸組成物を含有することを特徴とする合成樹
    脂組成物。
  18. 【請求項18】請求項1〜16のいずれか一項に記載の
    ポリアミノ酸組成物を含有することを特徴とする合成樹
    脂フィルム。
  19. 【請求項19】請求項1〜16のいずれか一項に記載の
    ポリアミノ酸組成物を含有することを特徴とする繊維。
  20. 【請求項20】請求項1〜16のいずれか一項に記載の
    ポリアミノ酸組成物を含有することを特徴とする不織布
    または織物。
  21. 【請求項21】請求項1〜16のいずれか一項に記載の
    ポリアミノ酸組成物を含有することを特徴とする塗料。
  22. 【請求項22】請求項1〜16のいずれか一項に記載の
    ポリアミノ酸組成物を含有することを特徴とする接着
    剤。
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