JP2685301B2 - コラーゲン湿体の製造方法 - Google Patents

コラーゲン湿体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規なコラーゲン湿体の製造方法に関する。
さらに詳しくは紙、不織布等の改質に有用な材料として
使用するに適したコラーゲン湿体の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
近年、紙、不織布は高級化志向に伴い、天然皮革のよ
うな外観、感触、吸湿性、透湿性等を持つことが要求さ
れている。これらの要求に応えるべくコラーゲン繊維
が、紙、不織布等に天然皮革様の性質を付与する材料と
して靴の上張り、室内装飾材料等の用途に広く用いられ
ている。
コラーゲン湿体は、精製されたコラーゲン繊維の架橋
体分散物であり、従来から、豚、牛等の皮のようなコラ
ーゲンを多量に含む動物組織を、アルカリ処理、酵素等
による精製処理、架橋剤による架橋処理を順次なすこと
により製造されている。この従来の方法は、精製処理で
は、夾雑物を除くためプロテアーゼ系の酵素を作用さ
せ、また、架橋処理では、耐熱性等を向上させることを
目的に硫酸クロム、ホルマリン等を作用させることを主
とし、これらの薬剤の作用が充分に効果を発揮するよう
に種々の助剤を加えることが特徴となっていた。しか
し、この方法では、精製処理においては、夾雑物の除去
が充分になされず、特に脂肪分が残存するのが、着色の
原因となり、架橋処理においては、硫酸クロムを使用し
た時は、コラーゲン湿体が精製時に着色し、またホルマ
リンを使用した時は、アルデヒドによる着色が生じる等
の問題がある。
これらの製造方法の先行例としては、特公昭52−1570
5号公報、特開昭49−118998号公報があるが、それぞれ
天然皮革を単に粉砕した繊維湿体や従来の方法により、
精製、架橋処理をした繊維から生成される湿体であるた
めに、動物組織中に存在していた脂肪分、多糖類、夾雑
タンパク質等の除去が不十分となって、長期の使用、加
熱、光暴露等により着色や機械的強度の低下が生じる欠
点がある。このため、この欠点を改良すべく、特開昭51
−4301号公報には、精製処理において酵素処理、再アル
カリ処理等の化学的処理を施す方法が提案され、また特
公昭61−28719号公報には、架橋処理において二酸化チ
タン、硫酸アンモニウムアルミニウム及び硫酸アンモニ
ウムジルコニウムを使用する方法が提案されている。し
かし、これらは、例えば、特開昭51−4301号公報におい
ては、動物組織中に存在していた上記夾雑物は除去され
るが、精製処理が複雑であり、処理に長時間を要する等
の問題点が生じて充分とはいい難いものであった。
〔発明が解決しようとする課題〕
そこで、本発明の目的は、前記従来技術の問題点を改
良するものであって、白色で耐熱性が高く、単独または
木材パルプ等の植物繊維、絹、羊毛等の動物繊維、ナイ
ロン等の合成繊維と混合して、紙、不織布とした時に、
天然皮革に近い性質を付与することのできるコラーゲン
湿体の製造方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
前記目的を達成するため、種々検討した結果、豚、牛
等の皮のようなコラーゲンを多量に含む動物組織を従来
の方法でアルカリ処理、水洗処理をして得られる粗製コ
ラーゲンを、酵素としてパパイン、パンクレアチン、助
剤としてL−グルタミン酸、L−酒石酸水素カリウム及
び非イオン性界面活性剤等からなる酵素処理液にて精製
して浸酸し、湿式粉砕して精製コラーゲン繊維のゲル状
分散物となし、次いで、顔料、アルミニウム化合物、ジ
ルコニウム化合物により架橋処理をして前述のような脂
肪分、多糖類、夾雑タンパク質が除かれた精製コラーゲ
ン繊維湿体を製造することができ、しかも得られた精製
コラーゲン繊維湿体は、不織布、紙等の用途に好適に使
用することができることを突止めた。
従って、本発明においては、前記コラーゲン湿体を得
るため、動物組織を従来より知られているアルカリ処
理、水洗後に、酵素を用いてなされる精製処理におい
て、この動物組織中に内在する脂肪、ムコ多糖類及びコ
ラーゲン以外のタンパク質等の夾雑物を効率よくかつ完
全に近い状態で除去し、次いで、架橋処理においては着
色性のない架橋剤を使用することが必要であるとの観点
に立ち、その手段として、精製処理において、酵素とし
てパパイン、パンクレアチンを用い、助剤として、特
に、従来使用されているL−酒石酸水素カリウム、非イ
オン性界面活性剤と共に、L−グルタミン酸を併用する
ことを特徴とし、次いで、架橋処理においては、顔料を
従来よりも多く使用し、アルミニウム化合物及びジルコ
ニウム化合物を使用することを特徴とする。
このようにして、本発明の製造方法によれば、精製処
理の効率を著しく高め、従来の方法では必要であった脱
アルカリ処理を省くことを可能にし、さらにコラーゲン
湿体の白色性を高めることができる。
さらに、本発明につき詳細に説明する。本発明は、例
えば動物の皮のようなコラーゲンを多量に含む動物組織
を精製、湿式粉砕、架橋の各処理を順次になすことによ
るコラーゲン湿体の製造方法であり、この動物組織は、
牛、馬、豚、羊等の哺乳動物をはじめとするあらゆる脊
椎動物の皮、腱、骨等のコラーゲンを多量に含む組織を
指す。精製処理は、酵素としてパパイン及びパンクレア
チンを用いて、動物組織中のコラーゲン以外の夾雑物で
ある脂肪、ムコ多糖類及びタンパク質をコラーゲンから
分離する時に、助剤としてL−グルタミン酸、L−酒石
酸水素カリウム、非イオン性界面活性剤を用いて、酵素
の働きを促進し、コラーゲンから分離された夾雑物を組
織の反応系外に排出するものであり、湿式粉砕処理は、
精製処理されたコラーゲン塊状物を次いでなされる架橋
処理を容易にするため、該塊状物を微粉砕してコラーゲ
ン繊維のゲル状水分散物とするものであり、架橋処理
は、生成するコラーゲン湿体の耐熱性を向上するため
に、水中に分散されたコラーゲン繊維を、顔料を用いて
白色化し、架橋剤として、アルミニウム化合物及びジル
コニウム化合物を用いてコラーゲン繊維間を架橋して相
互に結びつけるものである。
精製処理における各酵素の動物組織の乾量100重量部
に対する使用量は、動物組織中のコラーゲン以外の夾雑
物である脂肪、ムコ多糖類多びタンパク質それぞれが、
効率よく除去されるように、パパインは0.2〜0.6重量部
が、パンクレアチンは0.1〜0.2重量部が好ましく、それ
ぞれの酵素の少なくとも一種の使用量がこれらより少な
ければ、各夾雑物の除去のバランスが崩れて、その酵素
に対応した夾雑物の残存量が多くなり、またこれらの使
用量を上記より多くしても、効果の向上が少ない上、コ
ラーゲン繊維自体の分解を来たすので好ましくない。ま
た、パパイン、パンクレアチンと共に、他の酵素を併用
することも可能であり、特にバチルス菌系プロテアーゼ
を併用したときは、パパインの使用量を減じることがで
きる。L−グルタミン酸は、特に、夾雑物が酵素により
コラーゲン分子から分解される反応を速めるため、0.2
〜1.0重量部が使用され、L−酒石酸水素カリウムは、
コラーゲン繊維の水による膨潤を促して酵素の繊維への
浸入を容易にするため、0.2〜1.2重量部が使用され、非
イオン性界面活性剤は、コラーゲン分子から分離された
夾雑物のうち特にタンパク質及び脂肪を可溶化して水中
に溶出するため、0.3〜3.0重量部が使用されるのが好ま
しい。この非イオン性界面活性剤としては、水によく溶
解し、タンパク質、脂肪を可溶化する目的からHLBの高
いポリエチレングリコールのアルキルフェニルエーテル
が好ましく、具体的には、例えば、トリトン X−100
(キシダ化学製)が挙げられる。また、コンドロイチン
硫酸ナトリウムを少量(0.004重量部以下)使用する
と、繊維が平均的に解されて酵素の作用が一層高まるの
で、さらに好ましい。水酸化テトラメチルアンモニウム
等の第四級アンモニウム水酸化物を併用すれば、酵素や
助剤のコラーゲン繊維への浸透性を高めて、さらに好ま
しい。これらの具体例としては、上記の他に、塩化トラ
イメチルアンモニウム(トリメチルアンモニウム)、コ
リン、塩化コリン、水酸化または塩化2−ヒドロキシ−
3−プロピルトリメチルアンモニウム、塩化ジアリルメ
チルアンモニウムの重合体または共重合体等が挙げられ
る。処理液のpHは、処理に使用される酵素全てが十分に
働くように、8〜10とすることが好ましく、pH調整剤
は、調整が容易であることから重炭酸ナトリウムが好適
である。
湿式粉砕は、精製されたコラーゲン繊維の塊状物が粉
砕され易くするため、pHを2〜4に調整し、製紙用叩解
着等を用いてなされる。pHの調整剤は、一般には、調整
が容易な有機酸が好適であり、無臭である乳酸が選ばれ
る。また、この粉砕時の濃度は、コラーゲンのゼラチン
化が生じないように0.3〜0.8重量%とすることが好まし
い。
架橋処理における顔料、アルミニウム化合物及びジル
コニウム化合物の原動物組織の乾量100重量部に対する
使用量は、顔料はこの架橋処理の結果生じるコラーゲン
湿体の外観を白色化せしめ、さらにコラーゲン繊維間を
結びつける目的から5重量部以上とし、コラーゲン繊維
に定着しない部分を生じないようにする目的から20重量
部以下とし、アルミニウム化合物、ジルコニウム化合物
は、着色の原因とならないで、コラーゲン繊維をイオン
結合により架橋して耐熱性を向上し、かつ、コラーゲン
繊維の吸水性を低下させない目的からそれぞれ0.8〜2.5
重量部、0.8〜4.0重量部とするのが好ましい。特に、ジ
ルコニウム化合物の使用量は、コラーゲン湿体の利用目
的に相当した範囲が選ばれ、紙用では0.8〜2.5重量部、
不織布では2.0〜4.0重量部が好適である。顔料の具体例
としては、白色化に効果の著しい二酸化チタン、カオリ
ン、クレー、硫酸バリウム等が挙げられるが、勿論、白
色以外の着色を目的とする場合は、その色に応じた顔料
を使用することができる。アルミニウム化合物の具体例
としては、硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、
アルミニウム明バン等が挙げられ、ジルコニウム化合物
としては、硫酸ジルコニル、硫酸ジルコニウム等のジル
コニウム単一の塩、硫酸ジルコニウム等のジルコニウム
と他の金属との複合塩が挙げられる。また、この架橋処
理において、加脂剤や白色化剤を加えてコラーゲン湿体
を柔軟化及び白色度を向上することも可能であり、この
加脂剤の種類及び添加量により柔軟性、吸水性等を変化
させることができる。これらの具体例としては、アルキ
ルホスフォネート鉱物油、ロート油等が挙げられ、添加
量は0〜10重量部が、コラーゲン湿体本来の柔軟性から
高い柔軟性までの好ましい性質を付与する。10重量部を
越えて添加されると、コラーゲン繊維に定着しない部分
が生じ、これが処理液の廃水を汚して好ましくない。白
色度の向上には、例えばネオペンチルグリコールが好ま
しい。これらの架橋処理剤の個々の添加順序は、どのよ
うにしても差支えないが、好ましくは、顔料、アルミニ
ウム化合物、ジルコニウム化合物はこの順とすることが
好ましい。
〔作用〕
本発明のコラーゲン湿体は、単独に使用して、紙状に
抄いたり、フリース状にすることができることは勿論、
木材パルプ等の植物繊維、絹、羊毛等の動物繊維、ナイ
ロン等の合成繊維と混合しても同様にでき、白色度が高
く、耐熱性も優れ、また、特に、耐光性に優れ、長期の
使用における黄変が殆んど認められない紙または不織布
が得られる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、従来技術の問題点が改良されて、白
色で耐熱性が高く、単独または木材パルプ等の植物繊
維、絹、羊毛等の動物繊維、ナイロン等の合成繊維と混
合して紙、不織布とした時に、天然皮革に近い性質を付
与することのできるコラーゲン湿体が提供される。
〔実施例〕
以下、実施例により、本発明を具体的に説明する。
実施例 1 1)コラーゲン湿体の製造 A.精製処理 石灰によるアルカリ処理後水洗された牛の床皮500重
量部(乾量は100重量部、以下、重量部は部と省略す
る)を、重炭酸ナトリウムによりpHを8.1に調整された
下記の処理液に浸け、 パパイン 0.60 部 パンクレアチン 0.15 部 L−グルタミン酸 0.35 部 コンドロイチン硫酸ナトリウム 0.003部 L−酒石酸水素カリウム 0.35 部 トリトン X−100 0.50 部 水 5000 部 家庭用洗濯機内にて室温下で12時間かけ混ぜて夾雑物
を除去し、水洗後、乳酸により浸酸してpHを3.2に調整
し、精製コラーゲン組織を得た。
B.湿式粉砕処理 Aにて得られたコラーゲン組織を肉挽機を用いてミン
チ状とし、これを、原床皮の乾量の重量濃度が0.66%と
なるように水で希釈し、さらに乳酸にてpHを3.2に調整
して、製紙用叩解機を用いて湿式粉砕した。
C.架橋処理 湿式粉砕処理後、製紙用叩解機内で下記の架橋剤を順
次加えて、 二酸化チタン 17 部 硫酸アルミニウム 4.5部 硫酸ジルコニル 2.5部 アルキルホスフォネート鉱物油 2 部 架橋処理をしてコラーゲン湿体を得た。
2)紙の製造 1)で得られたコラーゲン湿体のpHを重炭酸ナトリウ
ムにより6.5に調整し、角型抄紙器を用いて抄紙及び乾
燥して坪量100g/m2の紙を得た。
この紙を、第1表に挙げた項目について試験して第1
表に示す結果を得た。
実施例 2 1)コラーゲン湿体の製造 A.精製処理 石灰によりアルカリ処理後水洗された牛の床皮500重
量部(乾量は100重量部、以下、重量部は部と省略す
る)を、水酸化テトラメチルアンモニウム0.05部及び重
炭酸ナトリウムによりpHを9.0に調整された下記の処理
液に漬け、 パパイン 0.55 部 パンクレアチン 0.15 部 L−グルタミン酸 0.30 部 コンドロイチン硫酸ナトリウム 0.002部 L−酒石酸水素カリウム 0.30 部 トリトン X−100 0.50 部 水 5000 部 家庭用洗濯機内にて室温下で12時間かき混ぜて夾雑物
を除去し、水洗後、乳酸により浸酸してpHを3.2に調整
し、精製コラーゲン組織を得た。
B.湿式粉砕処理 Aにて得られたコラーゲン組織を肉挽機を用いてミン
チ状とし、これを、原床皮の乾量の重量濃度が0.80%と
なるように水で希釈し、さらに乳酸にてpHを2.8に調整
して、製紙用叩解機を用いて湿式粉砕した。
C.架橋処理 湿式粉砕処理後、製紙用叩解機内で下記の架橋剤を順
次加えて、 カオリン 10 部 硫酸アルミニウム 2.5部 硫酸ジルコニウム 3.0部 アルキルホスフォネート鉱物油 2 部 ロート油 3 部 ネオペンチルグリコール 5 部 架橋処理をして柔軟化したコラーゲン湿体を得た。
2)不織布の製造 1)で得られたコラーゲン湿体のpHを重炭酸ナトリウ
ムにより6.5に調整し、綿繊維と乾量比が1/2となるよう
に混合して、角型抄紙器を用いてフリース状とし乾燥し
て坪量200g/m2の不織布を得た。
この不織布を、第1表に挙げた項目について試験して
第1表に示す結果を得た。
比較例 1(精製処理が従来法による) A.精製処理 石灰によるアルカリ処理後、通常の方法で脱灰して水
洗された牛の床皮500重量部(乾量は100重量部、以下、
重量部は部と省略する)を、重炭酸ナトリウムによりpH
を8.1に調整された下記の処理液に漬け、 パパイン 0.60部 パンクレアチン 0.15部 L−酒石酸水素カリウム 0.35部 トリトン X−100 0.50部 水 5000 部 家庭用洗濯機内にて室温下で12時間かけ混ぜて夾雑物
を除去し、水洗後、乳酸により浸酸してpHを3.2に調整
し、精製コラーゲン組織を得た。
B.湿式粉砕処理 Aにて得られたコラーゲン組織を肉挽機を用いてミン
チ状とし、これを、原床皮の乾量の重量濃度が0.66%と
なるように水で希釈し、さらに乳酸にてpHを3.2に調整
して、製紙用叩解機を用いて湿式粉砕した。
C.架橋処理 湿式粉砕処理後、製紙用叩解機内で下記の架橋剤を順
次加えて、 二酸化チタン 17 部 硫酸アルミニウム 4.5部 硫酸ジルコニル 2.5部 アルキルホスフォネート鉱物油 2 部 架橋処理をしてコラーゲン湿体を得た。
2)紙の製造 1)で得られたコラーゲン湿体のpHを重炭酸ナトリウ
ムにより6.5に調整し、角型抄紙器を用いて抄紙及び乾
燥して坪量100g/m2の紙を得た。
この紙を、第1表に挙げた項目について試験して第1
表に示す結果を得た。
比較例 2(架橋処理が従来法による) 1)コラーゲン湿体の製造 A.精製処理 石灰によるアルカリ処理後、水洗された牛の床皮500
重量部(乾量は100重量部、以下、重量部は部と省略す
る)を、重炭酸ナトリウムによりpHを8.1に調整された
下記の処理液に漬け、 パパイン 0.60 部 パンクレアチン 0.15 部 L−グルタミン酸 0.35 部 コンドロイチン硫酸ナトリウム 0.003部 L−酒石酸水素カリウム 0.35 部 トリトン X−100 0.50 部 水 5000 部 家庭用洗濯機内にて室温下で12時間かき混ぜて夾雑物
を除去し、水洗後、乳酸により浸酸してpHを3.2に調整
し、精製コラーゲン組織を得た。
B.湿式粉砕処理 Aにて得られたコラーゲン組織を肉挽機を用いてミン
チ状とし、これを、原床皮の乾量の重量濃度が0.66%と
なるように水で希釈し、さらに乳酸にてpHを3.2に調整
して、製紙用叩解機を用いて湿式粉砕した。
C.架橋処理 湿式粉砕処理後、製紙用叩解機内で下記の架橋剤を順
次加えて、 硫酸クロム 2.5部 アルキルホスフォネート鉱物油 2 部 架橋処理をしてコラーゲン湿体を得た。
2)紙の製造 1)で得られたコラーゲン湿体のpHを重炭酸ナトリウ
ムにより6.5に調整し、角型抄紙器を用いて抄紙及び乾
燥して坪量100g/m2の紙を得た。
この紙を、第1表に挙げた項目について試験して第1
表に示す結果を得た。
第1表の結果から、本発明の製造方法により得られる
コラーゲン湿体は、従来の製造方法により得られるコラ
ーゲン湿体と比較して、着色及び臭気がなく、耐熱性の
高い紙及び不織布を提供できることが示され、本発明が
有用であることがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−40869(JP,A) 特開 昭56−134245(JP,A) 特公 昭46−33403(JP,B1) 特公 昭61−4419(JP,B2) 特公 昭58−43481(JP,B2) 特公 昭58−51523(JP,B2) 特公 平3−17924(JP,B2)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルカリ処理されたコラーゲンを含有する
    動物組織を、酵素としてパパイン及びパンクレアチンか
    らなり、助剤としてL−グルタミン酸、L−酒石酸水素
    カリウム、及び非イオン性界面活性剤を含む酵素処理液
    を用いて精製処理して、浸酸、湿式粉砕し、次いで、顔
    料、アルミニウム化合物及びジルコニウム化合物を含む
    架橋処理剤を加えて処理をすることを特徴とするコラー
    ゲン湿体の製造方法。
  2. 【請求項2】動物組織の乾量100重量部に対し、酵素処
    理液が、酵素として パパイン 0.2〜0.6重量部 パンクレアチン 0.1〜0.2重量部 助剤として L−グルタミン酸 0.2〜1.0 重量部 L−酒石酸水素カリウム 0.2〜1.2 重量部 非イオン性界面活性剤 0.3〜3.0 重量部 コンドロイチン硫酸ナトリウム 0 〜0.004重量部 第四級アンモニウム水酸化物または塩0 〜10 重量
    部 からなり、架橋処理剤が、 顔料 5 〜20 重量部 アルミニウム化合物 0.8〜2.5重量部 ジルコニウム化合物 0.8〜4.0重量部 加脂剤 0 〜10 重量部 ネオペンチルグリコール 0 〜10 重量部 からなる請求項1記載のコラーゲン湿体の製造方法。
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