JP2000290190A - 活性酸素消去剤および飲食品 - Google Patents
活性酸素消去剤および飲食品Info
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Abstract
質)を天然物に見いだし、飲食品や医薬品に配合可能な
活性酸素消去剤として提供する。 【解決手段】 デンプン加水分解物、ポリデキストロー
ス等、グルコースを構成糖とする水溶性多糖類を柿渋に
混合したのち噴霧乾燥等の方法により加熱乾燥して得ら
れる無臭の柿渋組成物の活性酸素消去活性を利用する。
Description
よび活性酸素消去作用を有する飲食品に関するものであ
る。
れた酸素とその関連化合物を意味し、生体との関連で
は、スーパーオキサイド、過酸化水素、ヒドロキシラジ
カルおよび一重項酸素の4種類が活性酸素と呼ばれる。
サイドの形で生産され、それがスーパーオキサイドジス
ムターゼ(SOD)の作用により徐々に他の活性酸素種
に変換されながら消去されているが、スーパーオキサイ
ドの産生量が多かったりSODの作用が弱かったりする
と、過剰に存在して様々な不都合や疾患をもたらす。た
とえば、関節リューマチやベーチェット病等の組織障
害、心筋梗塞、脳卒中、白内障、シミ、シワ、糖尿病、
動脈硬化、肩凝り、冷え性等は、過剰の活性酸素によっ
て引き起こされる場合があると考えられている。
予防または治療する目的でスーパーオキサイドジスムタ
ーゼを飲食品に添加し、日常的に且つ容易に摂取される
ようにする試みは、この酵素が加熱により失活し易く、
飲食品製造工程における加熱処理や加熱を伴う調理に耐
えないため成功していない。
質すなわちSOD様物質が天然物中に見いだされ、たと
えば、オウゴン中のバイカレイン、バラ科植物・刺梨の
果汁等に含まれているSOD様物質(特開昭64−50
877号,特開平3−83548号等)は、耐熱性や味
の点でも飲食品に添加するのに適当な性質を備えてい
る。
品に配合するのに適した性質を有する新規なSOD様物
質を天然物に見いだし、飲食品や医薬品に配合可能な活
性酸素消去剤として提供することにある。
ぐれた新規SOD様物質を添加することにより活性酸素
消去作用を付与した飲食品を提供することにある。
酸素消去剤は、グルコースを構成糖とする水溶性多糖類
たとえばデンプン加水分解物、ポリデキストロース等と
柿渋との混合物の加熱乾燥物を有効成分とするものであ
る。
グルコースを構成糖とする水溶性多糖類と柿渋との混合
物の加熱乾燥物が添加されてなり、それにより活性酸素
消去作用を有することを特徴とするものである。
上述のようにグルコースを構成糖とする水溶性多糖類と
柿渋との混合物の加熱乾燥物を有効成分とするが、この
中でも活性酸素の消去に直接関与するのは、柿渋構成成
分の一部である。
形物を分離して得られる汁液であって、古来、塗料、防
水剤、防腐剤等に利用され、また、火傷やあかぎれの治
療、蛇毒の中和、血圧降下等にも有効な生薬としても利
用されてきたが、これが活性酸素消去作用を有すること
は知られていなかった。
後に糖質分解酵素を持つ酵母を加えて3〜10日間発酵
させ、さらに1〜4年間熟成させたものであって、固形
分濃度が約8〜12重量%、柿タンニンと呼ばれる縮合
型タンニンの含有率が4〜7重量%程度のものである。
ンのほかに熟成中に生じたさまざまな有機酸類を含んで
いて、その中の酢酸、プロピオン酸、酪酸等の揮発性有
機酸が、他の臭気成分とも複合して強い特異臭を感じさ
せる。したがって、柿渋の活性酸素消去作用がいかに優
れていても、そのままでは飲食品に添加して利用するこ
とは困難である。
する柿渋を、水溶性多糖類と混合しさらに加熱乾燥する
ことにより、実用上支障のない程度まで無臭化した上で
SOD様物質として利用する。
と柿渋が無臭化されることは本発明者らにより初めて見
いだされたもので、無臭化された柿渋乾燥物は水溶液に
しても異臭を感じさせない。
も多くの水溶性多糖類に認められ、特に、グルコースを
構成糖の全部または一部とするものにおいて顕著であ
る。なお、2糖類から6糖類までのいわゆるオリゴ糖
は、広義には多糖類として扱われることがあるが、柿渋
を無臭化する作用をほとんど示さない。この明細書では
これらのオリゴ糖を含まない意味で水溶性多糖類とい
う。
度があまり高くなく使用し易いことにより好ましい水溶
性多糖類の具体例としては次のようなものがある。
粉、トウモロコシ等を原料とするデンプンを酵素または
無機酸を用いて加水分解したもの。いわゆるデキストリ
ン等。たとえば松谷化学工業株式会社のパインデックス
(商品名)。
ブドウ糖とソルビトールを酸触媒の存在下に縮合させて
得られ、食物繊維として利用されているもの。たとえば
米国・ファイザー社のライテス(商品名)。
化するには、まず柿渋に対して約10〜300重量%の
水溶性多糖類を添加してよく混合する。混合を容易にす
るため、水溶性多糖類は適当な濃度の水溶液にして混合
してもよい。
じて濃縮した後、望ましくは噴霧乾燥機を用いて短時間
で加熱乾燥する。
て得られたもの(以下、柿渋組成物という)は、もはや
柿渋特有の異臭を感じさせないものであり、これを水に
溶かして水溶液状態にしても、異臭を感じさせることは
ない。また、無臭化にともなう活性酸素消去活性の損失
は僅かである。
要に応じて錠剤、顆粒剤、カプセル剤、液剤等、任意の
剤形に製剤化して、本発明の活性酸素消去剤とすること
ができる。
とする本発明の活性酸素消去剤は、加熱してもその活性
が減退することはなく、経時的な安定性にも優れてい
る。また、水にも容易に溶ける。したがって、各種飲食
品に対して十分量を添加して活性酸素消去作用を付与す
るのに好適なものである。
の活性酸素消去剤摂取量が約10〜500mgになるよ
う、その飲食品が一日に通常飲食される量を考慮して選
定することが望ましい。
作用を有する飲食品とするのに適当な飲食品の例として
は、清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料、果実飲料、乳酸飲
料等(これらの飲料を調製するための濃縮原液および調
整粉末を含む);アイスクリーム、アイスシャーベッ
ト、かき氷等の氷菓;ソバ、うどん、はるさめ、中華
麺、ギョウザの皮等の穀物加工品;飴、キャンディー、
ガム、チョコレート、スナック菓子、ビスケット、ゼリ
ー、ジャム、クリーム、焼き菓子等の菓子類;カマボ
コ、ハム、ソーセージ等の水産・畜産加工食品;加工
乳、発酵乳等の乳製品;ソース、焼き肉のたれ等の調味
料;カレー・スープ・シチューのもと、サラダ、各種総
菜、漬物類;その他各種形態の健康食品および栄養補助
食品等がある。
リン100gを加えて混合し、得られた均一溶液を吹込
み温度165℃の噴霧乾燥機で噴霧乾燥して粉末状柿渋
組成物を得た。
ス)500gを用いたほかは実施例1と同様にして、粉
末状柿渋組成物を得た。
て、粉末状にした。
末状柿渋について、下記試験法により臭気試験およびス
ーパーオキサイド消去活性の試験を行なった。
り、粉末状試料およびそれを固形分濃度1.0重量%の
水溶液にしたものについて官能検査を行なう。
法):3mM キサンチン、0.05MNa2CO3緩
衝液(pH10.2)、3mM EDTA、BSA溶
液、および0.75mM NBT各0.1mlを試験管
にとり、これに試料溶液0.1mlを添加し、25℃で
10分間放置する。次いでキサンチンオキシダーゼ溶液
を加えて素早く攪拌し、25℃で20分間静置する。そ
の後6mM塩化銅を加えて反応を停止させ、560nm
における吸光度を測定する。同様の操作と吸光度の測定
を、酵素溶液を添加せずに行う。さらに、試料溶液を添
加せずに蒸留水を添加した場合についても同様の測定を
行い、次式によりスーパーオキサイド消去率を求める。
(Bt−Bo)]×100 但し、 St:試料溶液添加、酵素溶液添加時の吸光度 So:試料溶液添加、酵素溶液無添加時の吸光度 Bt:試料無溶液添加、酵素溶液添加時の吸光度 Bo:試料無溶液添加、酵素溶液無添加時の吸光度
記消去率の測定を行い、スーパーオキサイドの消去率が
50%になる試料溶液の濃度IC50を内挿法により求
める。上記試験の結果を表1〜表3に示す。
消去作用が期待される錠剤状健康食品を製造した。製品
は臭気がほとんど無く、服用しやすいものであった。
た。 実施例2による柿渋組成物 50部 植物油 74部 グリセリン脂肪酸エステル 13部 ミツロウ 13部
は特別の手段を講じなくても容易に分散し、澄明な製品
が得られた。 液糖 50部 クエン酸 0.5部 オレンジジュース 25部 グアーガム 1部 ビタミンC 1部 実施例1による柿渋組成物 0.5部 水を加えて全量を500部とする。
Claims (3)
- 【請求項1】 グルコースを構成糖とする水溶性多糖類
と柿渋との混合物の加熱乾燥物を有効成分とする活性酸
素消去剤。 - 【請求項2】 グルコースを構成糖とする水溶性多糖類
がデンプン加水分解物またはポリデキストロースである
請求項1記載の活性酸素消去剤。 - 【請求項3】 グルコースを構成糖とする水溶性多糖類
と柿渋との混合物の加熱乾燥物が添加されてなりそれに
より活性酸素消去作用を有することを特徴とする飲食
品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11128982A JP2000290190A (ja) | 1999-04-01 | 1999-04-01 | 活性酸素消去剤および飲食品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11128982A JP2000290190A (ja) | 1999-04-01 | 1999-04-01 | 活性酸素消去剤および飲食品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000290190A true JP2000290190A (ja) | 2000-10-17 |
Family
ID=14998206
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11128982A Pending JP2000290190A (ja) | 1999-04-01 | 1999-04-01 | 活性酸素消去剤および飲食品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000290190A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013035803A (ja) * | 2011-08-10 | 2013-02-21 | Ishikawa Prefectural Public Univ Corp | 血糖値低下効果を有する柿果実粉末組成物 |
-
1999
- 1999-04-01 JP JP11128982A patent/JP2000290190A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013035803A (ja) * | 2011-08-10 | 2013-02-21 | Ishikawa Prefectural Public Univ Corp | 血糖値低下効果を有する柿果実粉末組成物 |
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