JP2000290155A - 刺激抑制剤、組成物および洗浄剤 - Google Patents
刺激抑制剤、組成物および洗浄剤Info
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Abstract
剤、それを含有する刺激抑制剤含有組成物および台所用
洗浄剤を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1) 【化1】 {式中、R1、R2およびR3は、それぞれ同一であって
も異なる基であってもよく、水素原子または炭素数1〜
4のアルキル基を示し、R4は−(BO)n−B−で表
される基(ここでBは炭素数2〜12のアルキレン基を
示し、nは0〜10の整数を示す。)を示す。またR5
は水素原子またはメチル基を示し、mは2〜4の整数を
示す。}で表されるホスホリルコリン類似基含有単量体
(a)と疎水性単量体(b)との共重合体であって、単
量体(a)に基づく構成単位の含有割合が10〜95モ
ル%であり、重量平均分子量が1,000〜10,00
0,000である共重合体からなる刺激抑制剤。
Description
抑制剤含有組成物および台所用洗浄剤に関する。
に常に曝されている。これらのためアトピー性皮膚炎患
者や花粉症患者の増大、また過去には存在しなかったよ
うな疾患などが大きな社会問題となっている。皮膚科領
域の世界でも各種刺激物質に曝されているため各種刺激
に敏感になり今まで刺激を起こさなかった様な物質に過
敏に反応してしまう人や皮膚外用剤の有効成分として新
たに見いだされた物質の刺激などによる炎症が問題とな
っている。従来はこれら炎症に対して炎症が起こってか
ら抗炎症剤を配合した薬剤を塗布し炎症を鎮めることや
表皮を各種保湿剤により保護し皮膚機能を高める手法な
どが用いられていた。
重合体は、これを含む組成物を皮膚に塗布することによ
り角質層を保護する膜を形成し、優れた保湿効果を発現
することが開示されている(特開平5−40321号公
報)。また前記ホスホリルコリン類似基含有単量体のみ
を用いた重合体が刺激物質に由来する刺激を抑制するこ
とが知られていた(特開平9−315949号公報)。
しかしながら、ホスホリルコリン類似基を有する単量体
のみを用いた重合体は親水性の度合が高く、その後の水
洗いにより容易に除去されてしまい、例えば海水浴時お
よび日常行われる台所での食器洗いなどの作業ではその
効果を長期に保持することが難しい問題がある。従って
塗布後水洗により容易に脱落しない常に効果を発揮し続
ける刺激抑制剤の開発が望まれていた。特に冬季におけ
る乾燥と界面活性剤の度重なる刺激に曝されて起こる主
婦湿疹などにおいてはこれらの刺激を緩和し症状を軽減
もしくは起こさない台所用洗浄剤の開発が望まれてい
た。
などにより容易に脱落しない刺激抑制剤、それを含有す
る刺激抑制剤含有組成物および台所用洗浄剤を提供する
ことにある。
に鑑み、鋭意検討した結果、特定の比率の一般式(1)
で表されるホスホリルコリン類似基含有単量体(a)と
共重合可能な単量体(b)との共重合体が前記の刺激抑
制効果と長期の効果の持続性を合わせ持つことの知見を
得て、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は、
次の(1)〜(4)である。 (1)下記一般式(1)
同一であっても異なる基であってもよく、水素原子また
は炭素数1〜4のアルキル基を示し、R4は−(BO)
n−B−で表される基(ここでBは炭素数2〜12のア
ルキレン基を示し、nは0〜10の整数を示す。)を示
す。R5は水素原子またはメチル基を示し、また、mは
2〜4の整数を示す。}で表されるホスホリルコリン類
似基含有単量体(a)と疎水性単量体(b)との共重合
体であって、単量体(a)に基づく構成単位の含有割合
が10〜95モル%である共重合体からなる刺激抑制
剤。
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレートおよび
2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートからなる群よ
り選ばれる疎水性単量体の1種または2種以上である前
記の刺激抑制剤。 (3)前記刺激抑制剤を0.001〜20重量%含有し
てなる刺激抑制剤含有組成物。 (4)前記刺激抑制剤を0.001〜20重量%含有し
てなる台所用洗浄剤。
下記一般式(1)
量体(a)と、疎水性単量体(b)との共重合体(以下
PC共重合体と略す。)であって、共重合体中の単量体
(a)に基づく構成単位の含有割合が10〜95モル%
である。
ぞれ同一であっても異なる基であってもよく、水素原子
または炭素数1〜4のアルキル基を示し、R4は−(B
O)n−B−で表される基(ここでBは炭素数2〜12
のアルキレン基を示し、nは0〜10の整数を示す。)
を示す。またR5水素原子またはメチル基を示し、mは
2〜4の整数を示す。
ル」は、「アクリロイル」および/または「メタクリロ
イル」を意味する。このような一般式(1)で表される
ホスホリルコリン類似基含有単量体(a)の具体的な例
としては、例えば、2−(メタ)アクリロイルオキシエ
チル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェ
ート{このうち2−メタクリロイルオキシエチル−2’
−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート(=2
−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンともい
う(以下、MPCと略記)}、2−(メタ)アクリロイ
ルオキシプロピル−2’−(トリメチルアンモニオ)エ
チルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシブ
チル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェ
ート、2−(メタ)アクリロイルオキシペンチル−2’
−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−
(メタ)アクリロイルオキシヘキシル−2’−(トリメ
チルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(メタ)ア
クリロイルオキシエチル−2’−(トリエチルアンモニ
オ)エチルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオ
キシエチル−2’−(トリプロピルアンモニオ)エチル
ホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル
−2’−(トリブチルアンモニオ)エチルホスフェー
ト、
−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェー
ト、4−(メタ)アクリロイルオキシブチル−2’−
(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、5−
(メタ)アクリロイルオキシペンチル−2’−(トリメ
チルアンモニオ)エチルホスフェート、6−(メタ)ア
クリロイルオキシヘキシル−2’−(トリメチルアンモ
ニオ)エチルホスフェート、3−(メタ)アクリロイル
オキシプロピル−3’−(トリメチルアンモニオ)プロ
ピルホスフェート、4−(メタ)アクリロイルオキシブ
チル−3’−(トリメチルアンモニオ)プロピルホスフ
ェート、5−(メタ)アクリロイルオキシペンチル−
3’−(トリメチルアンモニオ)プロピルホスフェー
ト、6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシル−3’−
(トリメチルアンモニオ)プロピルホスフェート、
4’−(トリメチルアンモニオ)ブチルホスフェート、
3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−4’−(ト
リメチルアンモニオ)ブチルホスフェート、4−(メ
タ)アクリロイルオキシブチル−4’−(トリメチルア
ンモニオ)ブチルホスフェート、5−(メタ)アクリロ
イルオキシペンチル−4’−(トリメチルアンモニオ)
ブチルホスフェート、6−(メタ)アクリロイルオキシ
ヘキシル−4’−(トリメチルアンモニオ)ブチルホス
フェート等が挙げられる。これらの単量体は単独で用い
てもよいし、2種以上の混合物として用いてもよい。
ル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェー
トが挙られる。
水性単量体(b)が、メチル(メタ)アクリレート、ブ
チル(メタ)アクリレートおよび2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレートから選ばれる疎水性単量体に基づ
く構成単位のものが挙げられる。前記の疎水性単量体
(b)は、単独で用いても2種以上を混合して用いても
よい。
−ブチルメタクリレートとの共重合体である。
づく構成単位と共重合可能な疎水性単量体(b)に基づ
く構成単位との含有割合は単量体(a)に基づく構成単
位の含有量が10〜95モル%であることが望ましい。
単量体(a)に基づく構成単位の含有量が95モル%よ
り多いと、親水性の度合が高くなり容易に水洗により脱
落してしまい、また10モル%より少ないと刺激抑制効
果が発揮されない。より好ましくは重合性単量体(a)
に基づく構成単位の含有量が50〜80モル%である。
1,000〜10,000,000、さらに好ましく
は、5,000〜2,000,000である。重合体の
重量平均分子量が1,000未満であると刺激抑制作用
を発揮することが困難になるので好ましくない。また重
合体の重量平均分子量が10,000,000より大き
いと製品の粘度が高くなり製造し難くなるので好ましく
ない。
制剤を含有することを特徴とする。本発明の刺激抑制剤
組成物における刺激抑制剤の好ましい含有量は0.00
1〜20重量%であり、より好ましくは0.1〜5重量
%である。刺激抑制剤の含有量が0.001重量%より
少ないと、刺激抑制作用を発揮することが困難であり、
20重量%を越えて添加してもそれに見合うだけの著し
い効果の増大は期待できない。
を含有することを特徴とする。本発明の台所用洗浄剤に
おける刺激抑制剤の好ましい含有量は、0.001〜2
0重量%であり、より好ましくは0.1〜5重量%であ
る。刺激抑制剤の含有量が0.001重量%より少ない
と、刺激抑制作用を発揮することが困難であり、20重
量%を越えて添加してもそれに見合うだけの著しい効果
の増大は期待できない。
は、化粧料、医薬品、医薬部外品など外皮に適用される
皮膚外用剤として用いることができる。従ってその剤型
も水溶液系、可溶化系、乳化系、粉末系、油液系、ゲル
系、軟膏系、水−油二層系、水−油−粉末三層系など幅
広い形態を取り得る。
体の他に通常化粧品や医薬品などに用いられる水性成
分、粉末、界面活性剤、油剤、保湿剤、アルコール類、
pH調節剤、酵素、防腐剤、防かび剤、酸化防止剤、増
粘剤、色素、香料などを必要に応じて適宜配合すること
により調製される。
によりさらに公知の薬剤を添加してもよい。これらの薬
剤としては、例えば、アスコルビン酸誘導体、プラセン
タエキス、グルタチオンなどの美白効果を有する薬剤;
グリセリン、ソルビトールなどの保湿効果を有する薬
剤;グリチルレチン酸誘導体、インドメタシンなどの抗
炎症剤;アロエ、ヘチマ、ユリなどの抽出物;ビオチ
ン、パントテン酸などの賦活剤;ビタミンE誘導体、ニ
コチン酸誘導体などの血行促進剤などが挙げられる。
で使用される各種洗浄剤(食器用、食品用、台所まわり
用)として使用することができる。従ってその剤型も水
溶液系、可溶化系、乳化系、粉末系、ゲル系など幅広い
形態を取り得る。
含有することを特徴とし、洗浄成分として用いられる界
面活性剤は陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性
剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤など通常台
所用洗浄剤に用いられる各種界面活性剤を用いることが
できる。
や洗浄性能を損なわない範囲で他の任意成分を添加する
ことができる。例えば、粘度鉱物や水溶性高分子物質な
どの粘度調節剤;方解石、珪石、リン酸カルシウム、ゼ
オライト、ポリエチレン、ナイロン、ポリスチレンなど
の水不溶性研磨剤;グリセリン、ソルビトールなどの保
湿剤;その他動植物抽出物、金属キレート、アルコール
類、pH調節剤、有機酸、酵素、香料、色素、防腐剤、
防かび剤などを添加配合することができる。
ルコリン類似基含有単量体と疎水性単量体との共重合体
であり、洗浄に対しても皮膚上に残存して刺激抑制効果
を著しく発揮する。また、前記刺激抑制剤を含む刺激抑
制剤含有組成物は、ホスホリルコリン類似基含有単量体
と疎水性単量体との共重合体を含むため刺激防御効果に
優れ、さらに水洗などにより容易に脱落せず長期にわた
り防御効果を示すものである。また本発明の刺激抑制剤
を含む台所用洗浄剤は、界面活性剤等の刺激を抑制し、
肌荒れを起こさない優れた効果を示すものである。
る。 合成例1;PC単独重合体の合成 2−メタクリロイルオキシエチル−2’−(トリメチル
アンモニオ)エチルホスフェート(MPC)を表1のよ
うにはかり取り50mlのエタノールに溶解し、重合開
始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを用い、窒素気
流下、55℃で重合反応を行った。反応終了後、アセト
ン2000ml中に沈殿させ、ろ過した。さらにその沈
殿物をエタノールに溶解後アセトン2000mlで再沈
殿を行った。得られた沈殿を60℃で24時間減圧乾燥
を行い、白色固体状の重合体を得た。得られた重合体の
収率およびGPC(展開溶媒;水、標準サンプル;ポリ
エチレングリコール)による重量平均分子量を表1に示
した。
ように用いた他は、合成例1に準じて反応を行い共重合
体を得た。以下前記と同様な方法で測定した。結果を表
1に示した。
匹の背部に1日2回ずつ5%ドデシル硫酸ナトリウム塩
(=SDS、50% エタノール水溶液)溶液をハケで
およそ0.2ml塗布しそのSDS溶液が乾いた後刺激
抑制剤溶液を塗布した。連続5日間塗布後その肌荒れの
状態を表2の肌荒れの判定基準によりスコア化した。対
照としてPC共重合体無添加のものを行った。
00mlの30%エタノール水溶液に溶解し1%PC共
重合体溶液を作製しこれを刺激抑制剤として用い前記の
刺激抑制試験を行った。
%エタノール水溶液に溶解し1%ヒアルロン酸ナトリウ
ム溶液を作製し、実施例1と同様の試験を行った。実施
例1および比較例1の結果を表3に示す。
薬物無添加群と比較し、また、保湿効果を有している比
較例1のヒアルロン酸ナトリウム群では肌荒れを悪化さ
せる傾向があるのに対して、肌荒れの出現を抑制するこ
とが認められる。
レスマウス5匹の背部に1日2回ずつ下記の試料溶液を
ハケで塗布した。連続5日間塗布後その肌荒れの状態を
前記の表2の判定基準に従いスコア化した。対照として
PC共重合体無添加群を行った。
ABS)溶液に1%となるように合成例2で合成したP
C共重合体粉末を溶解し、前記の台所用洗浄剤刺激抑制
試験1に供した。結果を表4に示す。
例2は、台所用洗浄剤の成分の肌荒れを抑えることがわ
かる。
2 次に用いた台所用洗浄剤刺激抑制の試験方法を示す。 <台所用洗浄剤刺激抑制試験方法2>下記の試料溶液を
用いて前記の台所用洗浄剤刺激抑制試験方法1と同様な
方法で台所用洗浄剤刺激抑制効果を評価した。
た市販の台所用洗浄剤(P&G社製、商品名、ジョイ)
に1%となるように合成例2で合成したPC共重合体粉
末を溶解して前記の試験方法にしたがって評価した。結
果を表5に示した。
対して、本発明のPC共重合体を含む実施例3では顕著
な肌荒れが起こらなかったことが分かる。
なるように乳酸に溶解し、0.05mlを予め剃毛した
6匹の雌性モルモット腹側部に塗布した。24時間後に
炎症状態を観察し、表6の判定基準によりスコア化し
た。対照としてPC共重合体無添加群を行った。
を、用いて前記の方法にしたがって、評価した。結果を
表7に示す
対照と比較して炎症を軽減させることができた。
激抑制試験 次に用いたα−ヒドロキシ酸混合物刺激抑制試験方法を
示す。 <α−ヒドロキシ酸混合物刺激抑制試験方法>試験溶液
0.1mlをパッチテスト用絆創膏{鳥居薬品(株)社
製}に添加し、予め剃毛したモルモット6匹の腹側部に
貼付し24時間半閉塞パッチテストを行った。パッチテ
スト用絆創膏をはがして24時間後、表6の判定基準に
従いスコア付けした。対照としてPC共重合体無添加群
を行った。
うにα−ヒドロキシ酸混合物として40%MFA CO
MPLEX(BARNET社製)に溶解した。前記のα
−ヒドロキシ酸混合物刺激抑制試験方法にしたがい、半
閉塞パッチテストを行って、評価した。結果を表8に示
す。
による炎症を低減させることができた。
体およびPC単独重合体は、皮膚表面に存在することに
より皮膚に保湿性を与えることが知られているが、刺激
抑制剤として重合体の残存量を皮膚保湿性を基準として
角層水負荷試験を行うことにより測定した。即ち、試料
溶液を被試験者(年令25才〜50才の男性、人数10
名)の前腕内側に0.1ml塗布し、1時間後に水洗し
た。塗布部皮膚の角層水分量を水負荷直後、およびその
5分後にSKICON−200(IBS社製)を用いて
測定した。結果を水負荷直後の角層水分量を100とし
て評価した。
0%ブチレングリコール溶液に溶かし試料とした。この
試料溶液を用いて、前記のPC重合体の皮膚上残存量の
測定方法1にしたがって水負荷直後の角層水分量を測定
した。
50%ブチレングリコール溶液に溶かし試料とし、実施
例6と同様の試験を行った。結果を表9に示した。
C共重合体を用いた実施例6の場合は、水洗を行っても
角層水分量が高く保持できるのに対し、PC単独重合体
は水洗5分後の角層水分量が低く、水分保持ができにく
いことから、実施例では水洗してもPC共重合体が皮膚
に残存し除去され難いの対して、PC単独重合体は除去
され易いことが推定される。
後の残存量を測定するために、PC単独重合体の代わり
に蛍光標識したMPC−AM共重合体、およびPC共重
合体の代わりにMPC−BMA−AM共重合体を合成
し、それぞれフルオレセインイソチオシアネート(=F
ITCと略す)化した。それらの重合体を用いて試験
し、水洗後の重合体の残存量について検討した。なお、
アミノエチルメタクリレートをAMと略した。 参考合成例1;FITCラベル化重合体の合成 MPC(a)とアミノエチルメタクリレート(=AM、
c成分)を表10のようにはかり取り50mlのエタノ
ールに溶解し、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニ
トリルを用い、窒素気流下、55℃で重合反応を行っ
た。反応終了後、アセトン2000ml中に沈殿させ、
さらにエタノールに溶解後アセトン2000mlで再沈
殿を行った。得られた沈殿を60℃で24時間減圧乾燥
を行い、白色固体状の重合体を得た。この重合体1gを
100mlの精製水に溶解し50mgのFITCを添加
し室温で24時間かき混ぜて、アミノ基にFITCを結
合させた。結合しなかったFITCを透析により除き凍
結乾燥を行い、FITCラベルPC重合体(PMAと略
す。)を得た。得られた重合体の収率およびGPC(展
開溶媒;水、標準サンプル;ポリエチレングリコール)
による重量平均分子量を表10に示した。
合体の合成 MPC(a)とBMA(b)とAM(c)を表10のよ
うにはかり取り以下は参考合成例1に準じて合成して、
FITCラベルPC−BMA共重合体(PMBAと略
す。)を得た。前記と同様に測定した。得られた重合体
の収率および重量平均分子量を表10に示した。
洗浄後の皮膚上残存量の測定方法>前記で得たPMAま
たはPMBA、それぞれ0.1gを10mlの精製水に
溶解し1%溶液を作製した。この試料溶液0.1mlを
TESTSKIN{培養ヒト表皮モデル:東洋紡(株)
社製}上においた内径5mmのカップ内に添加し室温で
1時間放置し浸透・吸着させた。PC重合体溶液を除き
リン酸緩衝生理食塩水により洗浄し、洗浄1回目と5回
目にTESTSKINを採取し、樹脂(Tissue−
Tek O.C.T.Compound)に包埋後液体
窒素で凍結した。凍結後クリオスタットで6μmに薄切
し蛍光顕微鏡(オリンパス社製BH2、IB励起)で観
察し、写真撮影後の画像解析により蛍光が認められる部
分の面積を求めた。リン酸緩衝生理食塩水による洗浄の
1回目の面積を100として洗浄5回後の面積を%で示
した。その結果を表11に示した。
独重合体に相当するPMAは、洗浄により容易に多く脱
落してしまうのに比較して、本発明の重合体に相当する
参考合成例2〜6のPMBAは洗浄によっても脱落し難
いことがわかる。
体を用いた刺激抑制剤は生体を刺激物質から防御する機
能に優れ、さらに水洗により容易に脱落しないものであ
ることがわかる。さらに台所用洗浄剤に添加した場合肌
荒れを抑制することがわかる。
Claims (4)
- 【請求項1】下記一般式(1) 【化1】 {式中、R1、R2およびR3は、それぞれ同一であって
も異なる基であってもよく、水素原子または炭素数1〜
4のアルキル基を示し、R4は−(BO)n−B−で表
される基(ここでBは炭素数2〜12のアルキレン基を
示し、nは0〜10の整数を示す。)を示す。またR5
は水素原子またはメチル基を示し、mは2〜4の整数を
示す。}で表されるホスホリルコリン類似基含有単量体
(a)と疎水性単量体(b)との共重合体であって、単
量体(a)に基づく構成単位の含有割合が10〜95モ
ル%であり、重量平均分子量が1,000〜10,00
0,000である共重合体からなる刺激抑制剤。 - 【請求項2】疎水性単量体(b)が、メチル(メタ)ア
クリレート、ブチル(メタ)アクリレートおよび2−エ
チルヘキシル(メタ)アクリレートからなる群より選ば
れる疎水性単量体の一種または2種以上である請求項1
記載の刺激抑制剤。 - 【請求項3】請求項1または2記載の刺激抑制剤を0.
001〜20重量%含有してなる刺激抑制剤含有組成
物。 - 【請求項4】請求項1または2記載の刺激抑制剤を0.
001〜20重量%含有してなる台所用洗浄剤。
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---|---|---|---|
JP11103320A JP2000290155A (ja) | 1999-04-09 | 1999-04-09 | 刺激抑制剤、組成物および洗浄剤 |
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JP11103320A JP2000290155A (ja) | 1999-04-09 | 1999-04-09 | 刺激抑制剤、組成物および洗浄剤 |
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---|---|
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JP11103320A Pending JP2000290155A (ja) | 1999-04-09 | 1999-04-09 | 刺激抑制剤、組成物および洗浄剤 |
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JP (1) | JP2000290155A (ja) |
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- 1999-04-09 JP JP11103320A patent/JP2000290155A/ja active Pending
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