JP2000289878A - 画像形成装置のベルトクリーニング装置 - Google Patents

画像形成装置のベルトクリーニング装置

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JP2000289878A
JP2000289878A JP10078099A JP10078099A JP2000289878A JP 2000289878 A JP2000289878 A JP 2000289878A JP 10078099 A JP10078099 A JP 10078099A JP 10078099 A JP10078099 A JP 10078099A JP 2000289878 A JP2000289878 A JP 2000289878A
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cleaning device
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JP10078099A
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Osamu Nakayama
治 中山
Koichi Nakamura
光一 中村
Akitaka Okazaki
哲卓 岡▼崎▲
Masashi Hirai
政志 平井
Fumio Shimazu
史生 島津
Kiyoshi Toizumi
潔 戸泉
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クリーニング部材によるベルトへのクリーニ
ング圧をベルトの張力調整機構による変位に関係なく、
安定したクリーニング性を維持させる。 【解決手段】 感光体23に形成されたトナー像をシー
トに転写するために、該シートを転写搬送ベルト13に
吸着保持し、転写位置へと送り込みようにして画像形成
を行うものにおいて、転写搬送ベルト13に張力調整機
構36をベルト13を張架する従動ローラ16側付近に
設け、その張力調整機構36と反対側の駆動ローラ15
付近に、クリーニング装置30のクリーニングブレード
33の先端をベルト13の走行方向下流側に圧接させる
ように設ける。張力調整のために、ベルト13が変位し
ても、それと反対側でのベルトの変位はほとんどなくク
リーニングブレード33のベルト13へのクリーニング
圧が安定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、電子写真
方式を利用した複写機、レーザービームプリンタ等の画
像形成装置であって、ベルト形状の像担持体、また像担
持体上に形成されたトナー像をシートに転写する際に、
一旦トナー像を転写するための中間転写ベルト、あるい
はシートを像担持体へと搬送するために利用される搬送
ベルト等のベルトに付着するトナーや汚物をクリーニン
グするためのクリーニング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式を利用してなる画像形成装
置は、像担持体である感光層を有する例えばベルト形状
の感光体上に形成され静電潜像を、粉体トナーにて顕像
化し、該顕像化したトナー像を転写材であるシート上に
転写している。また、上記感光体に形成されたトナー像
をシートに転写する前に、事前に中間転写ベルトに転写
し、これを最終的にシート等に転写するようにしたもの
もある。これは、複数の異なる色のトナー像を重ねて転
写し、カラー画像を得る場合によく利用されている。
【0003】さらに、カラー画像を形成する際に、各色
のトナー像を形成するために複数の感光体を並設し、そ
れらの感光体上に形成された各色のトナー像を順次転写
するために、その転写位置にシートを搬送する転写搬送
ベルトを設け、該ベルトにシートを吸着させて、各色の
トナー像を形成する感光体と対向する転写位置へと搬送
することで、カラー画像を得るようにした方式の画像形
成装置もある。
【0004】以上のように、トナー像をシートに形成す
るために、像担持体を構成する感光体、形成されたトナ
ー像を一旦転写し保持する中間転写体、さらにシートを
転写位置へと吸着させて搬送する転写搬送部材等が選択
的に使用され、画像形成装置が構成されている。上述し
た画像形成のための像担持体、中間転写体、転写搬送部
材をベルト構成とすると、トナー像をシートに転写する
場合、あるいはシートを吸着して搬送する場合において
も転写されずに残留するトナーを除去、また不用意に付
着したトナーや、他の汚物等を除去するためにクリーニ
ンブ装置が設けられている。
【0005】このクリーニング装置としては、ベルトの
表面(クリーニング面)にゴム等の弾性ブレードを圧
接、あるいは回転駆動されるファーブラシ等のクリーニ
ング部材を接触させることで付着した残留トナーや、他
の汚物を除去するように構成している。このようなクリ
ーニング装置とは別に、クリーニングローラ等を圧接さ
せるようにしてクリーニングするものもある。
【0006】上述したクリーニング装置を設けること
で、感光体や中間転写ベルト、転写搬送ベルト表面がク
リーニングされ、クリーンな状態で次の画像形成が可能
となり、形成されるトナー像が残留トナー等に乱された
り、シート裏面が汚れることがなくなる。
【0007】上記のような構成のクリーニング装置にお
いては、駆動及び従動のローラ、他の張架手段等にて張
架されるベルトのローラ間で、画像形成に直接関与しな
い側でベルト表面をクリーニング部材であるブレードや
ブラシ等を圧接させるようにしている。この時、クリー
ニング部材をベルトに良好なる状態で接触させなけれ
ば、クリーニング不良が生じる。
【0008】そこで、従来のクリーニング装置は、ベル
トを駆動し、張架するための駆動ローラや、従動ローラ
等と対向する部分に、例えばクリーニングブレードを圧
接させるように構成したものがある。このようにするこ
とで、クリーニングブレードの圧接力が安定し、効率よ
くクリーニングを行える。
【0009】また、特開平3−116174号公報記載
のクリーニング装置においては、張架された転写搬送ベ
ルトの駆動ローラ側で、ベルトの走行方向の下流側にお
いて、クリーニングブレード先端をベルトが駆動ローラ
から離れる近傍に設けるようにしてクリーニングするよ
うに構成したものが提案されている。これにより、ブレ
ードのベルトへの圧接力を安定に保ち、クリーニング効
率を上げることができることが記載されている。
【0010】さらに、特開平7−306620号公報に
は、シートを吸着して搬送する転写搬送ベルトを駆動ロ
ーラと複数の従動ローラで張架し、駆動ローラと従動ロ
ーラとの間隔が狭い位置にクリーニングブレードを圧接
させるように設けるものが提案されている。このように
張架されるローラ間の狭い領域でクリーニングブレード
をベルトに圧接させることで安定した圧接状態を維持で
きる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
におけるベルトのクリーニング装置においては、ブラシ
又はブレード等を適度の圧接力で圧接させるために、ベ
ルトを張架するローラと対向させる位置、またその下流
側でのベルトがローラと離れる近傍、さらに張架される
ローラ間の狭い領域で圧接させることでクリーニング効
率を上げるように構成している。
【0012】しかし、クリーニング部材をベルトを張架
し駆動するためのローラと対向する位置に設けると、圧
接状態を良好に維持できるものの、ローラの真円度によ
ってクリーニング部材の圧接荷重が変動し、安定したク
リーニングが行えなくなる。そのため、ローラの真円の
精度を上げる必要がある。また、クリーニング部材、特
にブレードにおいては、ローラの回転軸に平行に配置す
る必要があり、その位置がずれるとクリーニング不良が
生じる。そのため、ローラの製造の精度、及び配置精度
が要求される。
【0013】また、ブラシにおいては、上述したような
ブレードより問題が解消されるものの、クリーニング性
が落ち、クリーニング装置が大型化する傾向にある。し
かし、上述したようにクリーニングブレードのように、
先端を精度よくベルトに圧接させる必要がないため、精
度上の制約が緩和され、必要に応じて設けられている。
【0014】しかも、上述したようにベルトと圧接する
ローラ位置にクリーニング部材を圧接させるような場
合、ベルトの背面(表面と反対の面)に異物等が付着し
ていると、その異物の部分でクリーニング部材が引っ掛
かり、ベルトの変形(引っ張り)等にて転写画像が乱さ
れ、クリーニング部材の位置を異物が乗り越える時にク
リーニング面のトナー等がすり抜け、クリーニング不良
が生じる。その結果、ベルトの背面側にもクリーニング
装置を設ける必要がある。
【0015】一方、クリーニング部材をベルトがローラ
より離間する近傍に配置するような場合、上述したよう
なローラの真円度や、ローラの軸方向に平行に配置しな
くても、ベルトとの圧接状態を良好に保ちクリーニング
効果を上げることが可能となる。しかし、ベルト背面に
異物が付着していても、駆動ローラ等の張架手段が存在
しないため、付着している異物で上述したような不具合
が発生しなくなる。
【0016】しかし、クリーニング部材をベルトに対し
て安定配置できる領域としては、例えば特開平3−11
6174号公報によれば、上記クリーニング部材である
ブレード先端を圧接させる位置としては、少なくとも4
mm弱の範囲となる。そのため、配置範囲が限定され、
位置決め等が面倒で、精度上の問題が大きい。
【0017】また、上述した4mmを越えてクリーニン
グ部材を圧接させると、ベルトが弛む側に圧接させるた
め、圧接状態の変動が大きくなり、クリーニング性が非
常に不安定になる。
【0018】しかも、ベルトは、張架するための手段と
は別に、その張力を調整し、弛み等を解消するために張
力調整機構が設けられている。その張力調整機構にてベ
ルトが変位された場合、上述したようにクリーニング部
材を設けると、その変位に対応できず、クリーニング部
材の圧接状態が不良になりクリーニング不良が生じるこ
とにもなる。
【0019】さらに、特開平7−306620号公報記
載のクリーニング装置によれば、ベルトを張架する手段
の狭い部分を設け、その間に張架されるベルトに圧接さ
せているため、クリーニング部材の圧接状態が安定し、
クリーニング性も安定する。しかし、ベルトを押圧する
ために、ベルトの張力調整機構のよるベルトの変位に対
し、クリーニング部材の圧接状態に対処できず、クリー
ニング不良がどうしても生じる。
【0020】本発明は、画像形成にかかるベルトの表面
をクリーニングする装置において、ベルトの張架状態の
変位をできるだけなくし、あるいはクリーニング部材の
ベルトのクリーニング表面への状態を安定させ、クリー
ニング性を常時安定するように確保してなるベルトクリ
ーニング装置を提供することを目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の目的を達
成するための請求項1記載の画像形成装置のベルトクリ
ーニング装置は、複数の張架手段にて張架され、画像形
成のために走行駆動されるベルトを設け、該ベルトの一
表面をクリーニングするためのクリーニング部材を圧接
させてなるクリーニング装置を備えた画像形成装置のベ
ルトクリーニング装置において、上記張架されるベルト
の画像形成に関与しない位置で該ベルトの張力調整を行
うために設けられた張力調整機構を設け、上記複数の張
架手段の中で、上記張力調整機構より最も離れた一つの
張架手段の近傍に上記クリーニング装置を構成するクリ
ーニング部材を圧接させ、該クリーニング部材の圧接位
置が、上記一つの張架手段にベルトが圧接しない位置に
設定されていることを特徴とする。
【0022】このように構成のクリーニング装置によれ
ば、クリーニング部材がベルトを張架する一つの張架手
段の近傍に圧接されるため、その圧接状態を安定させる
ことができる。しかも、張力調整機構にてベルトの張力
調整を行う時のベルトの変位に対して、この調整調整機
構とは離れる張架手段側にクリーニング部材が圧接され
るため、ほとんどベルトの変位の影響が生じない。その
ため、クリーニング部材のベルトへの圧接状態を常時安
定させることができる。しかも、クリーニング部材が圧
接するベルトの背面側には、張架手段等の部材が存在し
ないため、ベルト背面に異物が付着することにより生じ
る不具合、特に転写不良や、クリーニング不良が解消さ
れる。
【0023】上述した構成を特徴とするベルトクリーニ
ング装置において、請求項2記載の発明によれば、上記
張架調整機構は、上記一つの張架手段と離れた他の張架
手段の近傍に設けられていることを特徴とする。このよ
うに、張力調整機構とクリーニング部材とが大きく離間
するように設けることで、ベルトが張力調整のために変
位されても、その変位が反対側のクリーニング部材側に
ほとんど生じないため、クリーニング部材の圧接状態が
安定する。
【0024】また、上述した構成を特徴とするベルトク
リーニング装置において、請求項3記載の発明によれ
ば、上記クリーニング部材は、複数の張架手段の中でそ
の間隔が狭い位置で、その張架手段の間のベルトに圧接
させるように設けられていることを特徴とする。特に張
力調整機構は、クリーニング部材を設ける側と離れてい
るため、張力調整のためのベルトの変位がクリーニング
部材側に影響を与えることが非常に少なくなる。しか
も、クリーニング部材はベルトを張架する間が狭い張架
手段の間に圧接させるようにしている。そのため、張力
調整のためにベルトが変位されても、一方の張架手段側
で吸収されるようになり、よってクリーニング部材の圧
接状態が変化することはなくなる。
【0025】上述した構成を特徴とするベルトクリーニ
ング装置において、請求項4記載の発明によれば、上記
クリーニング部材は、ベルトの背面に接触する押圧部材
の近傍に、該押圧部材にベルトが接触しない位置に圧接
させるように設けられていることを特徴とする。このよ
うに構成しておくことで、張力調整機構によるベルトの
変位が押圧部材で吸収されるようになり、その押圧部材
の近傍で張力調整機構と反対側にクリーニング部材が圧
接されているため、ベルトの変位の影響を殆ど受けず、
安定したクリーニング性を維持できう。
【0026】また、本発明の目的を達成する他のベルト
クリーニング装置は、請求項5記載の通り、複数の張架
手段にて張架され、画像形成のために走行駆動されるベ
ルトを設け、該ベルトの一表面をクリーニングするため
のクリーニング部材を圧接させてなるクリーニング装置
を備えた画像形成装置のベルトクリーニング装置におい
て、上記張架されるベルトの画像形成に関与しない位置
に該ベルトの張力調整を行うために設けられた張力調整
機構を設け、上記張力調整機構によるベルトの変位に応
じて移動する移動部材にクリーニング部材を設け、該ク
リーニング部材を上記ベルトに圧接させるように設けた
ことを特徴とする。
【0027】このような構成とすることで、張力調整機
構のベルトの張力調整に連動するようにクリーニング部
材が移動するようにしている。これにより、張力調整の
ためのベルトの変位に合わせてクリーニング部材も変位
するため、クリーニング部材の圧接状態を良好に常時一
定に維持できる。
【0028】また、上述した構成を特徴とするベルトク
リーニング装置において、請求項6記載の発明によれ
ば、上記張力調整機構は、2本の回転ローラを設け、該
回転ローラを張力調整のための移動可能に設け、該2本
の回転ローラの間にベルトにクリーニング部材が圧接さ
れるように設けたことを特徴としている。そのため、ク
リーニング部材は、常に2本の回転ローラにて張架され
るベルトに一定の圧力で圧接されている。そのため、ク
リーニング部材によるクリーニング性が非常に安定し、
張力調整のためのベルトの変位に全く左右されることな
く、安定したクリーニング性を維持できる。
【0029】さらに、上述した目的を達成するためのそ
の他のベルトクリーニング装置は、請求項7記載の通
り、複数の張架手段にて張架され、画像形成のために走
行駆動されるベルトを設け、該ベルトの一表面をクリー
ニングするためのクリーニング部材を圧接させてなるク
リーニング装置を備えた画像形成装置のベルトクリーニ
ング装置において、上記張架されるベルトの画像形成に
関与しない位置に該ベルトの張力調整を行うために設け
られた張力調整機構を設け、上記張架されたベルトの背
面に接するように軟質部材を配置し、その配置位置にク
リーニング部材をベルトを介して軟質部材側に圧接させ
るように設けたことを特徴とする。
【0030】このような構成によれば、クリーニング部
材が圧接されるベルトの背面側は軟質部材がベルトに接
触するように位置しているため、クリーニング部材の圧
接状態が安定し、安定したクリーニング性を確保でき
る。また、張力調整のためのベルトの変位は、軟質部材
にて吸収されるように格好となり、クリーニング部材の
圧接圧力が大きく変動するのを抑制される。しかも、ベ
ルト背面に異物が付着していても、軟質部材にて吸収さ
れるため、異物の付着による不具合が生じるのを解消で
きる。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、以
下に図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明のベ
ルトクリーニング装置を説明する第1の実施形態による
構造を示す側面図であり、図2は特にベルトクリーニン
グを行うために、クリーニング部材によるベルトへの圧
接状態を安定に保つための圧力調整機構とクリーニング
部材との関係を示す側面図である。また、図3は圧力調
整機構にかかるローラの一例を示す斜視図である。図4
は、図1に示すようなベルトクリーニング装置を備える
画像形成装置の全体の構造を示す断面図である。
【0032】まず、図4に従って、本発明のベルトのク
リーニング装置を備える画像形成装置の構成について説
明する。
【0033】図4の画像形成装置は、デジタルカラー複
写機の構成を示すものである。この複写機1本体の上部
には、原稿が載置される透明な原稿台2及び操作パネル
が設けられており、原稿台2の上面には該原稿台2に対
して開閉可能な状態に支持され、原稿台2に対して所定
の位置関係をもって自動原稿搬送装置(ADF)3が装
着されている。このデジタル複写機1本体の内部には、
上記原稿台2上に載置された原稿の画像を読取る読取装
置4、及びその下部に画像形成部10が設けられてい
る。
【0034】自動原稿搬送装置3は、載置台3aに載置
された原稿を1枚ずつ原稿台2へと送り込み、読取装置
4による読取りが完了すれば、排出トレイ3bへと排出
すると同時に次の原稿の搬送を開始し、その原稿を自動
的に原稿台2へと送り込むようになっている。また、両
面に画像が形成された原稿の場合には、自動原稿搬送装
置3は、先に一方の面を原稿台2へと搬送し、その面の
読取りが完了すれば、該原稿を排出することなく表裏面
を反転させて再度原稿台2へと送り、その原稿の反対面
の画像を読取った後、該原稿を排出すると共に次の原稿
の一方の面を原稿台2へと送り込むようにしている。
【0035】上記自動原稿搬送装置3にて原稿台2へと
送り込まれた原稿の画像を読取るための読取装置4は、
原稿台2に対して平行に往復移動される第1の走査ユニ
ット5及び第2の走査ユニット6とを備えている。第1
の走査ユニット5には、原稿を照明する露光ランプ及び
原稿からの反射光を目的の位置へと反射するミラー等が
支持されている。また、第2の走査ユニット6には、上
記ミラーにて反射された反射光像を読取装置4を構成す
る結像レンズ7を介して読取素子であるCCD8へと反
射する。
【0036】第1の走査ユニット5は、原稿の画像を読
取る時に、ホームポジション(図3において左側)より
所定の走査速度で走行される。そして、第2の走査ユニ
ット6は同方向に上記走査速度の1/2の速度で走行さ
れる。これにより、原稿の画像は順次CCD8に結像レ
ンズ7を介して結像され、CCD8より光電変換された
読取データが出力される。CCD8は、原稿がカラーで
れば、その画像を色分解して読取るためにR,G,B用
のCCDが設けられるか、また色分解フィルタ等を光路
中に配置し、色分解された読取データを出力する。CC
D8より出力される読取データは、後に説明するが画像
形成部10にてカラー画像等を形成するための画像処理
を施す処理回路を介して画像データとして画像形成部1
0へと転送される。
【0037】上記読取装置4を介して得られる画像デー
タを可視画像としてシート上に再生するための画像形成
部10は、下部に給紙装置11を設けている。給紙装置
11は、例えばシートSを給紙カセット又はトレイに収
容し、該シートを1枚ずつ分離して送り出す給紙手段を
設けている。この給紙装置11にて送り出されたシート
は、画像形成位置の手前に配置されたレジストローラ1
2へと送り込まれる。レジストローラ12は周知の通り
であり、シートを画像形成位置へとタイミングを合わせ
て搬送制御されるものである。
【0038】給紙装置11の上部には、画像形成部10
を構成するシート保持体である転写搬送ベルト13を走
行可能に保持する搬送ベルト機構14が設けられてい
る。搬送ベルト機構14は、エンドレス形状の転写搬送
ベルト13を張架する駆動ローラ15と従動ローラ16
を設けている。この転写搬送ベルト13は、シートPを
静電的に吸着させて搬送するように構成されている。そ
のため、従動ローラ16側をレジストローラ12側に対
応して配置し、該従動ローラ16に転写搬送ベルト13
を介して圧接されるよに成した帯電ローラ17を設けて
いる。
【0039】また、上記搬送ベルト機構14の駆動ロー
ラ15側には、後に説明するシートS上に転写されたト
ナー像をシートに定着するための定着装置18が配置さ
れている。シートSは、定着装置18の定着ローラニッ
プ間を通過しることで、表面のトナーが溶融されシート
表面に融着し定着される。またシートSは、定着装置1
8にて定着されると共に搬送され、搬送方向切換ゲート
19を経て排出ローラ20により複写機1本体の外部に
突出するように設けられた排紙トレイ21に排出され
る。
【0040】なお、切換ゲート19は、定着後のシート
を上述したように排紙トレイ21へと排出させるか、再
び画像形成部10の画像形成位置へと再供給するかを選
択的に切換え、シートSの搬送経路を切換えている。も
し、シートSへの両面への画像形成が選択されている場
合には、上記切換ゲート19は、スイッチバック搬送経
路22へと案内するように切換制御される。これによ
り、シートPは、スイッチバック搬送経路22を経由
し、表裏面が反転された後、画像形成部10における画
像形成位置手前のレジストローラ12へと再度搬送され
る。
【0041】一方、画像形成部10は、上述した搬送ベ
ルト機構14、特に転写搬送ベルト13の直線部(水平
部)の上部に、転写搬送ベルト13に近接して搬送方向
上流側から順に、第1、第2、第3及び第4画像形成ス
テーションPa,Pb,Pc,Pdを並設している。転
写搬送ベルト13は、上述したように駆動ローラ15及
び従動ローラ16との間に張架されており、駆動ローラ
16の回転により矢印Z方向に駆動される。そして、レ
ジストローラ12を介して搬送されてくるシートを、帯
電ローラ17の作用により、転写ベルト13に静電的に
吸着させるようにして保持させる。このシートPは、転
写ベルト13の駆動により、上記各画像形成ステーショ
ンPa,Pb,Pc,Pdへと順次搬送されていく。
【0042】各画像形成ステーションPa,Pb,P
c,Pdは、実質同一構成であり、図中矢印F方向に回
転駆動されるドラム形状の像担持体である感光体23
a,23b,23c,23dを含む構成である。各感光
体23a,23b,23c,23dの周辺には、それぞ
れ感光体を一様に帯電する帯電器24a,24b,24
c,24dと、感光体に形成された静電潜像を各色のト
ナーにて可視像化する現像装置25a,25b,25
c,25dと、現像されたトナー像をシートへと転写す
るため上記転写ベルト13の背面と接触状態で設けら本
発明の転写装置を構成する転写手段26a,26b,2
6c,26dと、転写後に感光体表面に残留するトナー
を除去するクリーニング装置27a,27b,27c,
27dとが、感光体の回転方向に沿って順次配置されて
いる。
【0043】また、各感光体23a,23b,23c,
23dの上部には、画像データに応じて変調されたドッ
ト光を発する半導体レーザ素子、半導体レーザ素子から
の光を主走査方向に偏向させる偏向装置、偏向装置によ
り偏向されたレーザ光を感光体表面に結像(露光)させ
るためのf−θレンズ等から構成されるレーザ照射装置
28a,28b,28c,28dが、それぞれに設けら
れている。上記偏向装置は、一般的に回転多面鏡を設け
ており、該多面鏡を高速回転させるためのミラーモータ
が組み込まれている。
【0044】レーザ照射装置28aには、例えばカラー
原稿画像のイエロー成分像に対応する画像データが入力
され、レーザ照射装置28bにはカラー原稿画像のマゼ
ンタ成分像に対応する画像データが入力され、レーザ照
射装置28cにはカラー原稿画像のシアン成分像に対応
する画像データが入力され、そしてレーザ照射装置28
dにはカラー原稿画像の黒(ブラック)成分像に対応す
る画像データが入力される。
【0045】これにより、各画像形成位置の感光体23
a,23b,23c,23d上には、色変換された原稿
の色に応じた静電潜像が形成される。そして、各画像形
成ステーションPa,Pb,Pc,Pdの現像装置25
aにはイエロートナーが、現像装置25bにはマゼンタ
トナーが、現像装置25cにはシアントナーが、現像装
置25dにはブラックトナーが、それぞれ収容されてい
る。そのため、上述した各色に応じた潜像は、それぞれ
の色のトナーにて現像され、原稿の色画像に応じたトナ
ー像として再現される。
【0046】また、第1の画像形成ステーションPa
と、レジストローラ12との間には、上述したように転
写搬送ベルト13にシートを吸着させるための帯電ロー
ラ17が設けられているため、レジストローラ12を介
して送り込まれてきたシートSは、転写搬送ベルト13
に確実に静電的に吸着され、その状態で搬送ベルト機構
14の駆動により、上述した第1乃至第4画像形成ステ
ーションPa,Pb,Pc,Pdへとずれることなく順
次搬送される。そのため、シートSは、各画像形成ステ
ーションPa,Pb,Pc,Pdにて形成された感光体
23a,23b,23c,23d上の各色のトナー像が
順次重ねらるようにして転写され、カラー画像の再現が
成される。
【0047】そして、第4の画像形成ステーションPd
と定着装置18との間には、搬送ベルト機構14の駆動
ローラ15のほぼ真上部分に除電器29が設けられてい
る。そのため、第4の画像形成ステーションPdを通過
したシートSには、イエロー、マゼンタ、シアンの3
色、又はブラックを含む4色のトナー像が重ねて転写さ
れており、上記除電器29の作用により、転写搬送ベル
ト13との静電的な吸着状態が解かれ、該シートPは転
写ベルト13から分離され、定着装置18へと送り込ま
れる。上記除電器29が交流電圧が供給され交流コロナ
放電を行い帯電電荷を除去する。
【0048】上述のような構成によるカラー複写機1に
おいて、シート上に画像を形成するために、該シートS
が給紙機構11を構成する給紙カセット又はトレイ上に
収容され、該カセット等から1枚ずつ送りされる。送り
出されたシートSは、各画像形成ステーションPa,P
b,Pc,Pdにおける画像形成位置へと送り込むため
にレジストローラ12に搬送経路に設けられた搬送ロー
ラ等を介して給送される。給送されるシートP先端は、
図示しないセンサ等にて検知され、このセンサから出力
される信号によって、上述したレジストローラ12の位
置に一旦停止される。そして、各画像形成ステーション
Pa,Pb,Pc,Pdとタイミングをとって、図4に
示す矢印Z方向に回転している転写搬送ベルト13側に
送り込まれる。この時、帯電ローラ17の作用により、
転写搬送ベルト13は、所定の帯電が施され、シートS
は転写搬送ベルト13に静電的に吸着される。これによ
り、上記各画像形成ステーションPa,Pb,Pc,P
dを通過する間に、吸着された状態で安定した搬送が行
われ、各ステーションで形成された各色のトナー画像が
順次重ねられようにして転写されていく。
【0049】つまり、各画像形成ステーションPa,P
b,Pc,Pdにおいては、各色のトナー像が感光体2
3a,23b,23c,23d上に形成されており、上
記転写搬送ベルト13により静電的に吸着された搬送さ
れるシートPの表面上に順次重ね合わせられて転写され
る。そして、最終的に第4の画像形成ステーションPd
によるトナー像の転写が完了すれば、該シートSの先端
部から除電器29の作用を受け、転写搬送ベルト13よ
り剥離される。そして、剥離されたシートSは定着装置
18へと導かれ、シートS上に重ね合わされて転写され
たカラーのトナー画像が、溶融され定着され、排紙トレ
イ21に排出される。
【0050】(本発明の第1の実施形態)上述したよう
にデジタル複写機1本体には、画像を繰り返し形成する
ために、感光体23(23a,23b,23c,23
d)に残留するトナー、また転写搬送ベルト13に付着
したトナーや、他の汚物等を除去するためのクリーニン
グ装置27(27a,27b,27c,27d)及び3
0が設けられている。
【0051】特に本発明におけるクリーニング装置は、
ベルトをクリーニングするものであって、ドラム形状の
クリーニング装置27とは直接関係ないが、感光体23
がベルト構成の場合には、以下に説明する転写搬送ベル
ト13の画像形成にかかる一表面をクリーニングするク
リーニング装置30と同一構成とすることができる。以
下には、転写搬送ベルト13のクリーニング装置30を
例に本発明の実施形態を説明することにする。
【0052】その転写装置の詳細を図4に示すように、
転写搬送ベルト13を張架し移送駆動する張架手段であ
る駆動ローラ15及び従動ローラ16等を含んで構成さ
れる搬送ベルト機構14を備えている。搬送ベルト機構
14は、転写搬送ベルト13にレジストローラ12を介
して送られてくるシートを静電的に吸着させるための帯
電ローラ17を設けており、シートを転写搬送ベルト1
3に静電的に吸着した状態で安定した搬送を行うように
している。そして、転写搬送ベルト13に吸着されたシ
ートに、4基を並設した画像形成ステーションPa,P
b,Pc,Pdを構成する感光体23a,23b,23
c,23dに形成されたトナー像を順次転写していくた
めに、感光体23a,23b,23c,23dの真下に
対応して転写手段26a,26b,26c,26dを設
けている。
【0053】上記転写手段26は図4においてはブラシ
構造のものを提供している。このようなものでなく、ロ
ーラ形状、またはコロナ放電装置を用いることができ
る。
【0054】以下図1を参照すれば、上記転写搬送ベル
ト13は、上述したように張架手段である駆動ローラ1
5及び従動ローラ16間に張架され、その張架状態を安
定させるため駆動及び従動ローラ15,16より小径の
張架手段である従動ローラ31及びテンションローラ3
2を設けている。小径の従動ローラ31は、駆動ローラ
15のベルト13の駆動の上流側に設けられ、転写搬送
ベルト13を最終の画像形成ステーションPdの感光体
23dの転写位置に接触させるように、感光体側に付勢
するように設けられている。
【0055】そして、テンションローラ32は、本発明
にかかる転写搬送ベルト13の弛み等をなくし適切な張
力状態を維持させるために設けられている。このテンシ
ョンローラ32は、本発明によればクリーニング装置3
0による圧力変動を抑え、良好なるクリーニング性を確
保するために設けられている。この構成については、後
に詳細に説明する。
【0056】本発明のクリーニング装置30は、図1に
示すように駆動ローラ15のベルト13の走行方向の下
流側、つまり転写搬送ベルト13が、最終の画像形成ス
テーションPdを通過後に駆動ローラ15に圧接し反転
し、その駆動ローラ15から離れる位置に対応して設け
られている。クリーニング装置30は、転写搬送ベルト
13の一表面、つまりクリーニング面に先端を圧接させ
るように設けられたゴム等の弾性部材からなるクリーニ
ングブレード33、このブレード33の先端にて除去さ
れたトナーや他の汚物を収容する収容容器34、及び容
器34内に収容された汚物を廃棄用のトレイや廃棄部へ
と送り込むスクリュー構造の搬送手段35にて構成され
ている。上記クリーニング装置30を構成するブレード
33は、その先端が決められた押圧力により転写搬送ベ
ルト13へと圧接されている。
【0057】これに対し、上記クリーニングブレード3
3による転写搬送ベルト13への圧接力を安定化させる
ために、本発明によれば、転写搬送ベルト13の張架状
態、つまり弛みを無くすための張力調整のための調整機
構を設けている。この張力調整機構36は、先に説明し
たテンションローラ32を備えて構成している。このテ
ンションローラ32は、転写搬送ベルト13の裏面に圧
接されるように、図においてMとN方向に移動可能に設
けられている。
【0058】テンションローラ32を備える張力調整機
構36の構成を図2及び図3を参照して詳細に説明す
る。テンションローラ32の軸32aの両端は、軸受3
7に挿入されている。この軸受37は、図3に示すよう
に、テンションローラ32の移動方向(M−N方向)に
カットされた平面部分を有し、搬送ベルト機構14を構
成する前後フレーム14F(14R)に設けられた長穴
14Aに嵌入されている。そのため、テンションローラ
32に長穴14Aの方向に移動可能となる。つまり長穴
14Aは、上述した移動方向に沿って設けらている。上
記前後フレーム14F(14R)は、駆動及び従動ロー
ラ15,16を回転可能に軸支してなるフレームでもあ
る。
【0059】上記前後フレーム14F(14R)の外
側、つまりテンションローラ32の軸受37が突出する
部分には、テンションローラ32を駆動及び従動ローラ
15,16間に張架されている転写搬送ベルト13方向
に付勢するための付勢調整ブロック38が取り付けられ
ている。この付勢調整ブロック38は、その両側に長穴
38aが形成されており、この長穴38aを貫通して前
後のフレームにビス39等にて取り付け固定される。こ
の取り付け位置を調整するために、前後フレームには目
盛り40が印刷または刻印されている。そのため、付勢
調整ブロック38は、長穴38aの範囲にて、テンショ
ンローラ32の付勢力を調整可能であって、その目盛り
40にて調整位置を確認できるようにしている。
【0060】そして、取り付け固定された付勢調整ブロ
ック38に対し、テンションローラ32側の軸受37部
分には、軸受37を介してテンションローラ32を転写
搬送ベルト13側へと付勢するための支持ブロック41
が、軸受37の平面部37aの一部を挟持するようにし
て設けられている。この支持ブロック41と付勢調整ブ
ロック38との間には、付勢バネ42が介在されてい
る。そのため、固定されている付勢調整ブロック38に
対して、テンションローラ32は、軸受37を介して転
写搬送ベルト13側へと付勢バネ42の付勢力により付
勢される。
【0061】上記テンションローラ32にて転写搬送ベ
ルト13を軸32a方向において均一になるようにする
ために、上述した付勢調整ブロック38の固定位置が調
整される。その調整の目安が上述した目盛り40であ
り、その軸方向における圧接分布を両端に設けられる付
勢調整ブロック38の調整して均一にできる。
【0062】以上のような張架された転写搬送ベルト1
3の張力を調整する張力調整機構36を設け、この張力
調整機構36と反対側の従動ローラ16側に、クリーニ
ング装置30が設けられている。つまり、張力調整機構
36は、例えば張架手段である従動ローラ16側の近傍
に、そして駆動ローラ15側の近傍にクリーニング装置
30が設けられている。
【0063】上記張力調整機構36は、各種部品、例え
ば駆動及び従動ローラ15,16間の取り付け位置や、
テンションローラ32、等の寸法精度のばらつき等に
て、転写搬送ベルト13が張架される張力がばらつかな
いように調整している。この張力調整を行うことで、図
1に示すようにテンションローラ32がM又はN方向に
移動される。この時、転写搬送ベルト13は、実線と破
線で示す状態に変位し、その張力調整が行われる。ま
た、ベルト13の走行時にベルトが弛む時にその弛みを
吸収するためにテンションローラ32が移動し、張力調
整が行われる。
【0064】これに対し、クリーニング装置30のクリ
ーニングブレード33は、転写搬送ベルト13との圧接
位置がほとんど変位しない。そのため、クリーニングブ
レード33を決めらた圧接力で転写搬送ベルト13に圧
接させ、その位置に固定された状態であっても、上述し
たようなベルト13の張力調整が行われても、決められ
た圧力状態が変位せず、良好なる圧接状態を維持でき
る。
【0065】そこで、クリーニングブレード33が転写
搬送ベルト13に圧接される圧接力(以後クリーニング
圧と記載する)が所定の値より小さい場合には、クリー
ニング不良が生じる。また、クリーニング圧力が所定の
値より大きくなれば、クリーニング性が良好になるもの
の、転写搬送ベルト13との摺擦状態が強くなり、転写
搬送ベルト13及びクリーニングブレード33の寿命を
低下させる。したがって、張力調整を行う時に、クリー
ニングブレード33のクリーニング圧の変動が非常に小
さく、安定したクリーニングを維持できる。
【0066】この点、張力調整を行うためのテンション
ローラ32の近傍にクリーニング装置30を設ける場
合、転写搬送ベルト13の移動量(変位量)が非常に大
きくなるため、クリーニングブレード33のクリーニン
グ圧が大きく変動し、クリーニング性が安定しなくな
る。
【0067】しかし、本発明の第1の実施形態によるク
リーニング装置においては、テンションローラ32が転
写搬送ベルト13の張架状態の変動を吸収する時に変位
しても、クリーニングブレード33による転写搬送ベル
ト13へのクリーニング圧がほとんど変化することな
く、安定したクリーニング性を発揮する。つまり、図1
に示すようにテンションローラ32が張力調整のために
実線から破線で示す位置に移動した場合、ベルト13の
変位はクリーニング装置30側では殆ど生じていない。
これは、張力調整機構36とクリーニング装置30の距
離が離れるほど顕著になる。
【0068】また、クリーニングブレード33が圧接さ
れている転写搬送ベルト13の裏面(内面側)には、転
写搬送ベルト13の張架手段等が存在していない状態で
あり、転写搬送ベルト13の裏面にトナーや埃、ゴミ等
が堆積し、ある程度の大きさの汚物魂となった場合で
も、クリーニングブレード33と張架手段との間で、上
記汚物魂が摺擦されて、転写搬送ベルト13が変形した
り、張力の変動やクリーニングブレード33のクリーニ
ング圧が変動することがなくなる。これにより、クリー
ニング性がクリーニングの途中で低下することもなく、
安定した状態でのクリーニングを行える。また、ベルト
13の変形等にてよる転写不良等の発生の原因を解消で
きる。
【0069】上記クリーニング装置30のクリーニング
ブレード33の当接位置は、クリーニングブレード33
のクリーニング圧が適正域内となるような変位位置の転
写ベルト周囲上の位置であれば、どこでもよい。図1に
示す構成例では、テンションローラ32は、クリーニン
グブレード33が配置される駆動ローラ15の近傍では
なく、張架手段である従動ローラ16寄りに設けてい
る。そのため、テンションローラ32とクリーニングブ
レード33との離間距離が長く確保され、その結果、転
写搬送ベルト13の張架張力を調整するためのテンショ
ンローラ33の変位量に対して、クリーニングブレード
33と圧接される転写搬送ベルト13の変位量が非常に
小さく、無視できる範囲となる。これによりクリーニン
グ圧が大きく変動することがなくなる。よって、クリー
ニング途中でのクリーニング圧の変動が解消され、良好
なるクリーニング圧を常時確保して安定したクリーニン
グを可能にできる。
【0070】なお、この実施形態においては、クリーニ
ング装置30を構成するクリーニング部材として、クリ
ーニングブレード33を設ける場合を説明したが、クリ
ーニング部材としては、ブラシ又はローラ等のものでも
同様に実施できることは勿論である。
【0071】(第1の実施形態の別の形態)図1に示す
張力調整機構36の構成とは別に、次にトナー画像の濃
度等の一定の維持し画質補償を行うべく、転写搬送ベル
ト13に決められた基準濃度のトナーパッチ像を形成
し、この形成されたトナーパッチ像の濃度検出に応じ
て、感光体23等を帯電する手段、現像装置のバイアス
電圧等を調整するセンサを張力調整機構側に設ける例を
以下に説明する。
【0072】このようなトナーパッチ像の濃度を検出す
ために設けられた濃度検出センサを設ける位置に、転写
搬送ベルト13の張力調整を行う機構を設けることで、
トナーパッチ濃度の安定検出を行うようにしている。つ
まり、張力調整を行う部分に濃度検出センサを配置する
ことで、転写搬送ベルト13とセンサとの位置関係を変
動に関係なく一定に維持できるようにしている。
【0073】この実施の形態における張力調整機構は、
図5に示すように、駆動ローラ15側寄りに設けてい
る。この張力調整機構50は、駆動ローラ15及び従動
ローラ16を回転可能に支持している搬送ベルト機構1
4を構成する相対向(図5における手前と奥側)して配
置された前後フレーム14F(14R)に移動可能に設
けられている。張力調整機構50は、このフレーム14
F(14R)に、該フレームに対して図5において上下
方向に移動可能に移動部材51が設けられている。この
移動部材51には、回転可能に支持された2本のローラ
52が転写搬送ベルト13の裏面(内面側)に位置し、
当接するように設けられている。
【0074】上記移動部材51には、移動方向に長い長
穴53が設けられ、この長穴53にフレーム14F(1
4R)側に設けられたガイドピン54にガイドされるよ
う構成されている。従って、その長穴53の範囲内で移
動部材51が移動可能に設けられており、該移動部材5
1とフレーム14F(14R)との間に付勢手段である
スプリング55が設けられている。これにより、移動部
材51を図5において下方向に移動付勢するようにして
いる。
【0075】そのため、移動部材51に設けられている
2本の回転ローラ52は、転写搬送ベルト13を背面よ
り図5において下方向にスプリング55の付勢力にて押
下するように作用する。その結果、転写搬送ベルト13
は、駆動ローラ15と従動ローラ16との間に適度の張
力が付加されるようにて張架され、駆動ローラ16の回
転にてスリップすることなく安定した状態で転写搬送ベ
ルト13を移送駆動できる。
【0076】上記移動部材51の底面(転写搬送ベルト
の下側で対向する面)51aには、濃度検出センサ56
等が設けられている。この濃度検出センサ56は、2本
の回転(従動)ローラ52の間に対向して設けられてい
る。そのため、転写搬送ベルト13の張力変動に関係な
く、2本の回転ローラ52の間で転写搬送ベルト13が
直線状態となり、またセンサ56との位置関係の変動も
なく、正確なトナーパッチ像の濃度検出等を行える。
【0077】このような構成の張力調整機構50を設け
るような場合、トナーパッチ像の検出以前に、その像の
クリーニングを行うことができない。そのため、トナー
パッチ像の検出位置よりも転写搬送ベルト13の走行下
流側に、クリーニング装置30を設ける必要がある。そ
のため、第1の実施形態において説明したように、張力
調整により、クリーニング部材のクリーニング圧が大き
く変動しないようにすればよい。
【0078】上記張力調整機構50については、駆動ロ
ーラ15側寄りに設け、その下流側でクリーニング装置
30のクリーニングブレード33を転写搬送ベルト13
に圧接させるように構成している。このクリーニングブ
レード33は、大径の従動ローラ16の近傍、特に転写
搬送ベルト13が従動ローラ16に当接する前の上流側
に配置している。図においては、クリーニングブレード
33のみを図示しているが、図1に示したように、回収
容器34や搬送手段35等を設けてクリーニング装置3
0を構成している。
【0079】このように配置構成とすることで、第1の
実施形態において説明したものと同様に、クリーニング
を行っている途中等にて、転写搬送ベルト13の張力変
化、特に弛み等が張力調整機構50にて吸収され、転写
搬送ベルトの変位が生じても、それと反対側での転写搬
送ベルト13の変位がほとんどない位置に、クリーニン
グブレード33が圧接されている。そのため、クリーニ
ングブレード33のクリーニング圧が大きく変動するこ
とはなく、よって良好になるクリーニング性を常時維持
できる。
【0080】また、トナーパッチ像を形成し、その濃度
検出に応じて画質補償を行うような場合、正確なトナー
濃度検出を行え、張力調整が行われても、その調整によ
る転写搬送ベルト13が変位しても、クリーニングブレ
ード33によるクリーニング圧の変動がほとんどなく、
安定したクリーニング性を維持できる。しかも、転写搬
送ベルト13の内面側の汚物魂により転写搬送ベルト1
3が変形してクリーニング時に擦り抜けや、転写された
画像の不良が生じることがない。
【0081】(第1の実施形態によるその他の形態)上
述した張力調整機構50においては、トナーパッチ像の
濃度検出を行うために、転写搬送ベルト13との位置関
係を一定に保つように構成したものを利用した。これに
限らず、図1に示すような構成の張力調整機構36を駆
動ローラ15寄りに設け、クリーニング装置30を従動
ローラ16側に配置するようにしてもよい。これによ
り、トナー濃度検出センサ56等を駆動ローラ15側に
図4に示すように対向して設けるようにした場合に有効
となる。
【0082】このような例を図6に示す。この転写ベル
ト13の張架手段としては、駆動及び従動ローラ15,
16の他に、張力調整を行うテンションローラ32、及
びこのテンションローラ32に対応するようにして設け
られている小径の従動ローラ43とを設けて構成してい
る。
【0083】上記テンションローラ32は、図2にて説
明したものと同一機構である張力調整機構36を構成す
るものとして用いられている。また従動ローラ43は、
従動ローラ16側で、転写搬送ベルト13の走行方向の
上流側に回転可能に設けられている。そして、クリーニ
ング装置30は、そのクリーニング部材であるブレード
33を小径の従動ローラ43と従動ローラ15と間で、
転写搬送ベルト13に圧接されるように設けられてい
る。張架手段である従動ローラ43を設けるのは、従動
ローラ16との間の間隔を狭くするようにしており、上
記クリーニングブレード33の転写搬送ベルト13への
圧接状態を安定させるようにしている。
【0084】なお、図6においては、張力調整機構36
として付勢バネ42等にて簡略的に示しているが、これ
は図2に示す構造と同一のものを用いていることは先に
説明した通りである。また、駆動及び従動ローラ15,
16、小径従動ローラ43及びテンションローラ32の
張力調整機構36は、前後のフレーム14F(14R)
に設けられており、転写搬送ベルト13は、上述した4
つのローラに張架されている。
【0085】このような構成においても、テンションロ
ーラ32にて、転写搬送ベルト13の張力調整、張力変
動を吸収するために変位しても、クリーニングブレード
33が圧接されている転写搬送ベルト13の位置での変
位は、全くなく、クリーニング性が落ちることなく、安
定したクリーニングを行える。また、転写搬送ベルト1
3におけるクリーニングブレード33が圧接する位置の
背面には、張架する手段等を存在しないため、転写搬送
ベルト13の変形がなく、クリーニング時のすり抜け
や、クリーニング不良が生じることがなくなる。
【0086】特に、従動ローラ43を設けることで、こ
れと反対側に設けられているテンションローラ32の移
動にてベルト13が変位しても、従動ローラ43にて、
その変位が吸収される格好となり、クリーニング部材3
3と転写搬送ベルト13との圧接状態が変動することは
全くなくなる。
【0087】また、図7は、クリーニング装置30のク
リーニングブレード33を従動ローラ43と16に張架
されるベルト13に圧接させることなく、テンションロ
ーラ32と従動ローラ43との間に設ける場合を示して
いる。このような位置に設定すれば、張力調整機構36
の張力調整によるテンションローラ32の移動により、
転写搬送ベルト13が変位し、その変位の影響によりク
リーニングブレード33のベルト13への圧接状態が大
きく変動することが考えられる。
【0088】そのため、転写搬送ベルト13の背面側に
接触するようにベルトの押圧部材44が上記テンション
ローラ32と従動ローラ43との間に設けられている。
そして、クリーニングブレード33は、押圧部材44の
近傍で、かつ転写搬送ベルト13の走行方向の下流側で
あって、張力調整機構36と反対側に設けられている。
クリーニングブレード33の転写搬送ベルト13への圧
接位置は、ベルト13背面が押圧部材44に接触しない
位置である。
【0089】このように構成することで、張力調整機構
36にて転写搬送ベルト13の変位が生じても、転写搬
送ベルト13が押圧部材44に接し、その変位が吸収さ
れる格好となる。そのため、クリーニングブレード33
によるベルト13への圧接状態が常時安定し、安定した
クリーニング性を維持できる。
【0090】特にクリーニング装置30におていは、比
較的部品の配置が疎になりやすい転写搬送ベルト13の
中央部に設けることが可能となり、クリーニングブレー
ドを配置できる自由度が増し、装置全体の小型化等に貢
献できる。この場合においても、当然クリーニングブレ
ード33が当接するベルト13の背面側には押圧部材や
張架手段が存在しないため、ベルト13背面に異物が付
着して生じる不具合を解消できる。
【0091】なお、上記押圧部材44は、あまり柔らか
いものではなく、比較的硬いものがよく、例えばABS
等の硬質プラスチック、金属等にて形成される。また、
転写搬送ベルト13と接触する面においては、その時の
摩擦を軽減すべく、PET等のフィルムシートを貼り付
けるようにしてもよい。さらに、平板形状とすることな
く、平板を湾曲させたもの、ロール形状のものでもよ
い。図7に示すように平面形状にする場合には、両端部
を面取り、丸みを付けることで摩擦等によるベルトの削
れを抑えることができる。
【0092】また、図6及び図7においては、画像の転
写位置に設けられる転写手段26として、コロナ放電装
置を設けているが、このようなものでなく、図1に示す
ようなブラシ構造のものでもよい。
【0093】(本発明の第2の実施形態)以上説明した
実施形態においては、圧力調整機構36あるいは50に
て転写搬送ベルト13の張力調整を行う時に、転写搬送
ベルト13の変位が生じない位置にクリーニングブレー
ド33を圧接させるように設けている。このような構成
とは別に、張力調整機構36による転写搬送ベルト13
の変位に合わせてクリーニングブレード33を圧接させ
るように設けることでも、そのクリーニング圧を常時一
定に維持することが可能となる。この実例を以下に第2
の実施形態として説明する。
【0094】図8は、第2の実施形態を示すもので、図
6とは、クリーニング装置30のクリーニングブレード
33の設ける位置が異なる。つまり、張力調整機構36
は、テンションローラ32を移動可能に設け、付勢バネ
42にて転写搬送ベルト13の張架状態を安定させるよ
うに作用している。
【0095】このテンションローラ32の軸32aは、
図示しない支持フレームに固定された軸受に回転可能に
支持され、この支持フレームにクリーニング装置30の
クリーニングブレード33を保持する保持部材を固定し
ている。図8においては、テンションローラ32の軸3
2aは、前後のフレーム14F(14R)の長穴14A
に移動可能に設けられ、その両端部が軸受(図示せず)
を介して、上記支持フレームに回転可能に取付けられて
いる。
【0096】上記支持フレームは、軸32aが移動する
と、その移動に方向に移動させるようにガイド(図示せ
ず)されている。そのため、同時に支持フレームに固定
されているクリーニングブレード33も同様に、テンシ
ョンローラ32と同一方向に、同一量だけ移動される。
【0097】従って、張力調整機構36にて転写搬送ベ
ルト13の張力調整を行うために、テンションローラ3
2が移動し、転写搬送ベルト13が変位しても、クリー
ニングブレード33も同一方向に同一量移動する。よっ
て、クリーニングブレード33の転写搬送ベルト13へ
の圧接状態が変化することなく、クリーニング性が安定
する。
【0098】また、転写搬送ベルト13へのクリーニン
グブレード33の圧接位置は、図8に示すように、テン
ションローラ32と接触しない転写搬送ベルト13の走
行方向の下流位置であり、その転写搬送ベルト13の裏
面(背面)には、ベルト13を張架するための手段が存
在しない。これにより、転写搬送ベルト13が変形及び
変位されることなく、クリーニングブレード33とのベ
ルト13の圧接状態の変動もなくなる。
【0099】以上のように、張力調整機構36の位置に
クリーニングブレード33を設けるようにしても、調整
による移動に合わせてクリーニングブレード33も移動
するように設けておけば、転写搬送ベルト13との接触
状態を常時一定に維持することが可能となる。
【0100】(第2の実施形態における別の形態)図9
には、本発明の第2の実施形態による別の形態を示して
いる。つまり、張力調整機構としては、図5で説明した
機構50と同様のものを用い、その構成は同一であるた
め説明は省略する。この張力調整機構50には、先に説
明したようにトナーパッチ像の濃度を検出するためにセ
ンサ56を配置していたが、そこにクリーニングブレー
ド33を設けている。
【0101】クリーニング装置30を構成するクリーニ
ングブレード33の先端は、転写搬送ベルト13の張力
調整を行うための回転ローラ52,52の間の転写搬送
ベルト13に圧接させるように設けられている。
【0102】また、クリーニングブレード33は、その
保持部材が移動部材51に固定されている。この移動部
材51は、クリーニングブレード33にて除去したトナ
ーや他の汚物を回収する図1にて説明した回収容器34
が合わせて兼用される形で構成されている。
【0103】このような構成においては、張力調整機構
50は、回転ローラ(テンションローラ)52,52の
間を平坦状態に転写搬送ベルト13を常時維持してい
る。そして、その位置にクリーニングブレード33が圧
接されているため、転写搬送ベルト13の弛みによる平
面状態でのクリーニングを行うことができ、安定したク
リーニング性を維持できる。
【0104】また、クリーニング装置30のクリーニン
グブレード33を転写搬送ベルト13の張架手段の付近
に比べ、比較的部品の配置が疎になりやすいベルトの中
央部付近にクリーニング装置を設けることができ、有効
なスペース利用を図ることができる。しかも、特開平3
−116174号公報、特開平7−306620号公報
記載のように、クリーニング装置とベルトとの当接位置
が比較的に局所域に限られないため、設計の自由度が向
上し、部品配置の自在性が向上して、装置の小型化が可
能にある。
【0105】さらに、転写搬送ベルト13のクリーニン
グブレード33が圧接される背面には、部材が存在しな
いため、ベルトの内周面に異物が付着している時の不都
合が全くなく、ベルトの変形、その変形による転写不良
やクリーニング不良が生じることがなくなる。
【0106】(本発明の第3の実施形態)以上の各種実
施形態においては、クリーニング装置30のクリーニン
グブレード33を転写搬送ベルト13に圧接させる状態
において、その圧接位置の背面側に張架手段、その他の
部材が存在しないように構成したものである。このよう
に構成することで、転写搬送ベルト13の背面に異物等
が付着している時の不具合を解消でき、クリーニング性
を安定させ、転写時にベルト13を変形させる等による
転写不良を解消できる。
【0107】このような実施形態とは別に、クリーニン
グブレード33の圧接位置の転写搬送ベルト13の背面
にクリーニングブレードの圧接状態を安定させる部材を
設ける事例を第3の実施形態として以下に説明する。
【0108】図10はその一例を示すもので、図6にて
説明したように転写搬送ベルト13を駆動ローラ15側
のベルト13走行方向の下流側に設けられた張力調整機
構36にて転写搬送ベルト13の張力調整を行うように
している。その構成において、特にクリーニング装置3
0を構成するクリーニングブレード33を駆動ローラ1
5と従動ローラ16との間の中間部分付近に圧接させる
ようにする。
【0109】このような位置においては、上記張力調整
機構36による張力調整による転写搬送ベルト13の変
位が大きくなる。そのため、クリーニングブレード33
と転写搬送ベルト13との圧接状態の変動が大きくな
る。それを解消するために、クリーニングブレード33
の圧接位置の転写搬送ベルト13の背面側に、ベルト1
3に軽圧接される軟質部材48が設けられている。その
軟質部材48は、支持体49に固定され、転写搬送ベル
ト13の背面に軽く圧接するように設けている。
【0110】上記支持体49は、ベルト保持機構14の
前後のフレーム14F(14R)側に固定されており、
その固定位置を調整することで、支持している軟質部材
48を転写搬送ベルト13の背面への圧接させることが
できる。
【0111】軟質部材48は、例えばウレタン発泡体、
スエード等の織布体等で構成されている。軟質部材48
は、転写搬送ベルト13と圧接させるため、その圧接さ
れる位置での摩擦が低くなるように、その圧接させる接
触部分にフッ素樹脂(ポリテトラフロロエチレン)等を
コーティング加工を行うか、PET等のフィルムシート
を貼り付ける構成としてもよい。
【0112】このような構成によれば、クリーニングブ
レード33を張架される転写搬送ベルト13の中央部付
近に設けても、軟質部材48を設けていることで、クリ
ーニング圧を安定させることができる。また、張力調整
機構36にて張力調整が行われ転写搬送ベルト13の変
位が生じてもクリーニングブレード33と背面の軟質部
材48とで、そのクリーニング圧を維持でき、安定した
クリーニング性を確保できる。
【0113】また、クリーニングブレード33の背面側
には、軟質部材48が配置されているため、転写搬送ベ
ルト13の内周面に異物が付着されていても、軟質部材
48にて吸収されるようにクリーニングブレード33が
転写搬送ベルト13に圧接される。その結果、異物が付
着している状態での不具合等も合わせて解消され、クリ
ーニングブレード33によるクリーニング性が低下した
り、ベルト13の変形、引っ張り等にて転写不良が生じ
ることもなくなる。
【0114】図10に示す軟質部材48によれば、転写
搬送ベルト13と接触する部分を平面形状としている
が、湾曲形状のものを用いてもよく、ローラ形状として
もよい。この場合、湾曲される曲率の小さいものを用い
る場合には、軟質部材48の形状そのものを小さくで
き、狭い部分等に設けることが可能となるものの、クリ
ーニングブレード33との圧接位置でのクリーニング圧
を適切に取れない場合がある。そのため、適当な曲率で
湾曲させるようにし、クリーニングブレード33のエッ
ジ(先端)ラインの相互位置精度を高めるようにでき
る。
【0115】また、クリーニングブレード33について
は、張架されている転写搬送ベルト13の中央部付近に
設けることなく、小径の従動ローラ側、あるいはテンシ
ョンローラ32側の近傍に設けることで、軟質部材48
に転写搬送ベルト13が接触することで、転写搬送ベル
ト13の波打ちが抑えられ、クリーニング性に対する波
打ちの影響を低減できる効果も期待できる。
【0116】以上の本発明の各種実施形態において説明
したように、転写搬送ベルト13のクリーニング面にク
リーニング装置30のクリーニングブレード33を圧接
させ、クリーニング圧を安定させるように構成している
ため、ベルト13の張力調整のための張力調整機構3
6,50を設けていても、ベルト13の変位に関係な
く、安定したクリーニング性を維持できる。
【0117】なお、本発明によれば、カラー画像形成装
置において、シートを吸着して搬送する転写搬送ベルト
のクリーニング装置として説明した。しかし、このよう
な転写搬送ベルト13のクリーニングでなく、感光体2
3をベルト形状に形成する場合のクリーニング装置27
にも、そのまま適用できることは勿論である。
【0118】また、感光体23に形成されたトナー像を
一旦転写し、その転写したトナー像を最終的にシートに
転写するための設けられた中間転写ベルトのシートへの
トナー像の転写後にクリーニング装置を設けるような場
合にも、そのまま適用できる。さらに、図4に示すよう
に複数の画像形成ステーションPa〜Pdを設けるよう
なカラー画像形成装置でなく、単数のものを用いる単色
の画像形成装置のベルトクリーニング装置にも、そのま
ま適用できることは勿論である。
【0119】また、クリーニング装置30を構成する手
段として、クリーニングブレード33を例に説明した
が、クリーニングブレードに代わり、ロール形状のブラ
シやローラ部材をベルトに接触させるようにしてクリー
ニングすることもできる。つまり、クリーニングブレー
ド33を設ける位置に、クリーニングブラシ、クリーニ
ングローラ等を設ければよいことである。
【0120】
【発明の効果】本発明の画像形成装置のベルトのクリー
ニング装置によれば、張架されるベルトの張力調整機構
による張力調整によるベルトの変位に左右されずに、ク
リーニング圧を一定にすることが可能となる。
【0121】また、クリーニング部材のベルトへの圧接
位置の対応するベルトの背面には、張架手段や加圧部材
等を設けることがないため、ベルト背面に付着する異物
の影響によりクリーニング性が低下したり、ベルトの変
形、引っ張り等による転写不良等が生じることもなくな
る。
【0122】また、クリーニング部材のベルトへの圧接
位置に対応して軟質部材を設けることで、クリーニング
圧を安定させることができ、同様に異物がベルト背面に
付着していても、クリーニング圧の変動等が軟質部材に
て吸収されるため、安定したクリーニング性を維持でき
る。
【0123】さらに、必要に応じてクリーニング装置を
規制されることなく自由に配置可能となり、設計の自由
度及び小型化に大きく貢献することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるベルトクリーニング装置の第1
の実施形態を説明するためのものであって、ベルトの張
架状態を調整する調整機構とクリーニング装置との位置
関係を示す側面図である。
【図2】図1におけるベルトの張力調整を行う機構の詳
細を説明するための構造を示す図である。
【図3】図2における張力調整の機構を構成するテンシ
ョンローラの構成を示す斜視図である。
【図4】図1に示す本発明のベルトクリーニング装置を
備えるカラー画像形成装置としてデジタル複写機の内部
構成を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態における張力調整機構
の別の構成例と、形成されるトナーパッチ像の濃度検出
を行う事例を説明するための図である。
【図6】本発明の第1の実施形態における他の形態によ
るベルトクリーニング装置の事例を説明するための図で
ある。
【図7】本発明の第1の実施形態における別の形態によ
るベルトクリーニング装置の事例を説明するための図で
ある。
【図8】本発明の第2の実施形態におけるベルトクリー
ニング装置の事例を説明するための図である。
【図9】本発明の第2の実施形態におけるベルトクリー
ニング装置の別の形態を説明するための図である。
【図10】本発明の第3の実施形態におけるベルトクリ
ーニング装置の事例を説明するための図である。
【符号の説明】
1 デジタル複写機(画像形成装置) 10 画像形成部 11 給紙機構 13 転写ベルト(シート保持体) 14 搬送ベルト機構(転写ベルトの保持機構) 15 駆動ローラ(張架手段) 16 従動ローラ(張架手段) 23 感光体(像担持体) 26 転写手段 30 クリーニング装置 31 小径の従動ローラ(張架手段) 32 テンションローラ 33 クリーニングブレード(クリーニング部材) 36 張力調整機構 42 張力調整用の付勢バネ 43 従動ローラ(張架手段) 44 押圧部材 48 軟質部材 50 張力調整機構 51 移動部材 52 回転ローラ(テンションローラ) 55 張力調整用の付勢バネ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 21/10 G03G 21/00 350 3J049 21/00 350 310 318 (72)発明者 岡▼崎▲ 哲卓 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 平井 政志 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 島津 史生 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 戸泉 潔 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2H032 BA09 BA18 BA30 2H034 AA00 BF00 2H035 CA05 CB06 CF01 3F049 BB12 LA04 LB03 3F101 AB01 AB09 LA04 LB03 3J049 AA01 BB05 BH20 CA10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の張架手段にて張架され、画像形成
    のために走行駆動されるベルトを設け、該ベルトの一表
    面をクリーニングするためのクリーニング部材を圧接さ
    せてなるクリーニング装置を備えた画像形成装置のベル
    トクリーニング装置において、 上記張架されるベルトの画像形成に関与しない位置に該
    ベルトの張力調整を行うために設けられた張力調整機構
    を設け、 上記複数の張架手段の中で、上記張力調整機構より最も
    離れた一つの張架手段の近傍に上記クリーニング装置を
    構成するクリーニング部材を圧接させ、該クリーニング
    部材の圧接位置が、上記一つの張架手段にベルトが接触
    しない位置に配置されていることを特徴とする画像形成
    装置のベルトクリーニング装置。
  2. 【請求項2】 上記張架調整機構は、上記一つの張架手
    段と離れた他の張架手段の近傍に設けられていることを
    特徴とする請求項1記載の画像形成装置のベルトクリー
    ニング装置。
  3. 【請求項3】 上記クリーニング部材は、複数の張架手
    段の中でその間隔が狭い位置で、その張架手段の間のベ
    ルトに圧接させるように設けられていることを特徴とす
    る請求項1又は2記載の画像形成装置のベルトクリーニ
    ング装置。
  4. 【請求項4】 上記クリーニング部材は、ベルトの背面
    に接触する押圧部材の近傍に、該押圧部材にベルトが接
    触しない位置に圧接させるように設けられていることを
    特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置のベルト
    クリーニング装置。
  5. 【請求項5】 複数の張架手段にて張架され、画像形成
    のために走行駆動されるベルトを設け、該ベルトの一表
    面をクリーニングするためのクリーニング部材を圧接さ
    せてなるクリーニング装置を備えた画像形成装置のベル
    トクリーニング装置において、 上記張架されるベルトの画像形成に関与しない位置に該
    ベルトの張力調整を行うために設けられた張力調整機構
    を設け、 上記張力調整機構によるベルトの変位に応じて移動する
    移動部材にクリーニング部材を設け、該クリーニング部
    材を上記ベルトに圧接させるように設けたことを特徴と
    する画像形成装置のベルトクリーニング装置。
  6. 【請求項6】 上記張力調整機構は、2本の回転ローラ
    を設け、該回転ローラを張力調整のための移動可能に設
    け、該2本の回転ローラの間にベルトにクリーニング部
    材が圧接されるように設けたことを特徴とする請求項5
    記載の画像形成装置のベルトクリーニング装置。
  7. 【請求項7】 複数の張架手段にて張架され、画像形成
    のために走行駆動されるベルトを設け、該ベルトの一表
    面をクリーニングするためのクリーニング部材を圧接さ
    せてなるクリーニング装置を備えた画像形成装置のベル
    トクリーニング装置において、 上記張架されるベルトの画像形成に関与しない位置に該
    ベルトの張力調整を行うために設けられた張力調整機構
    を設け、 上記張架されたベルトの背面に接するように軟質部材を
    配置し、その配置位置にクリーニング部材をベルトを介
    して軟質部材側に圧接させるように設けたことを特徴と
    する画像形成装置のベルトクリーニング装置。
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Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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