JP2000289441A - ヒータユニット、空気調和ユニット及び車両用空気調和装置 - Google Patents

ヒータユニット、空気調和ユニット及び車両用空気調和装置

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JP2000289441A
JP2000289441A JP11103342A JP10334299A JP2000289441A JP 2000289441 A JP2000289441 A JP 2000289441A JP 11103342 A JP11103342 A JP 11103342A JP 10334299 A JP10334299 A JP 10334299A JP 2000289441 A JP2000289441 A JP 2000289441A
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air
heater
heater core
unit
damper
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JP11103342A
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Jun Ito
潤 伊藤
Tomoyasu Osaki
智康 大崎
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアミックスダンパの開度に変化があっても
吹き出し風量に変化が生じにくいヒータユニットを備え
た車両用空気調和装置を提供する。 【解決手段】 ヒータユニットケース41内に設置され
通過する導入空気を加熱するヒータコア42と、該ヒー
タコア42を通過する前記導入空気の流量を調整するエ
アミックスダンパ43と、前記ヒータユニットケース4
1に開口しそれぞれがダンパ44a,45a,46aを
備えた複数の吹き出し口44,45,46とを具備して
なるヒータユニット40であって、前記エアミックスダ
ンパ43により前記ヒータコア42を通過するよう導か
れた前記導入空気の加熱流路に、前記ヒータコア42を
バイパスして流れるバイパス流路47と、該バイパス流
路47の開度調整手段としてバイパスダンパ48を設け
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両に
設置され、車室内における冷房及び暖房等の空気調和を
行う車両用空気調和装置に係り、特に、エアミックスダ
ンパの開度変化による吹出風量の変化を抑制した車両用
空気調和装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車室内を空気調和することに
より乗員にとって快適な車室環境を提供することができ
る車両用空気調和装置は、ブロワファン、エバポレー
タ、ヒータコア及び各種ダンパを備えてなる空気調和ユ
ニットと、低温低圧の液冷媒を空気調和ユニット内のエ
バポレータへ供給する冷媒系と、高温のエンジン冷却水
を空気調和ユニット内のヒータコアへ導入する加熱源系
と、温度、湿度、日射量及び乗員の好み等の諸条件に応
じて車両用空気調和装置の作動制御を行う制御部とによ
り構成されている。
【0003】図4は、従来の空気調和ユニットの構成を
示したものである。この空気調和ユニットは一般的な乗
用車に設置されるものの一例であり、この場合の空気調
和ユニット1は、内外気箱10、ブロワユニット20、
クーラユニット30及びヒータユニット40により構成
され、車室内側から見て助手席側のダッシュボード下方
の車室内に設置されている。以下、この空気調和ユニッ
ト1を空気の流れの順に簡単に説明する。
【0004】空気調和ユニット1に導入する空気は、内
外気箱10において内外気切り換えダンパ12の開閉を
切り換え操作することにより、外気(車室外の空気)a
または内気(車室内の空気)bのいずれか一方が選択さ
れる。導入される外気aまたは内気b(以下、導入空気
と呼ぶ)は、ブロワユニット20に設けられたブロワフ
ァン21に吸引されて、あるいは車両の走行風として、
空調ダクトAD内を通りブロワファン21の下流側に設
置されたクーラユニット30内のエバポレータ31に送
られる。このエバポレータ31には、冷房運転時に冷媒
系から低温低圧の液冷媒が供給されており、エバポレー
タ31を通過する導入空気と熱交換して冷房及び除湿を
行うことができる。
【0005】そして、エバポレータ31の下流側にはヒ
ータユニット40が配設され、その内部にはヒータコア
42が設置されている。このヒータコア42には、暖房
運転時に高温のエンジン冷却水が導入され、ヒータコア
42を通過する導入空気と熱交換して暖房を行うことが
できる。また、ヒータコア42を通過する導入空気の流
量は、エアミックスダンパ43の開度により調整可能で
ある。この結果、ヒータユニット40内で導入空気を所
望の温度に調整したり、あるいは、ヒータユニット40
に設けられた各吹き出し口44,45,46のダンパ4
4a,45a,46aの開閉操作との連動により、乗員
の頭部にヒータコア42を通過しない冷風を吹き出すの
と同時に足元に温風を吹き出すという、いわゆる頭寒足
熱も可能になる。なお、符号の44はデフロスタ吹き出
し口、45はフェイス吹き出し口、46はフット吹き出
し口と呼ばれている。
【0006】上述したデフロスタ吹き出し口44は、冬
季走行前のフロントガラスの霜取り及び雨天走行中のフ
ロントガラスの曇りを除去するために、フロントガラス
などの内面に直接当たるよう温風及び除湿した風を吹き
出すものであり、このような空調運転モードは「デフロ
スタ吹き出しモード」と呼ばれている。また、フェイス
吹き出し口45は、主として夏季の冷房運転時に乗員の
上半身へ向けて冷風を吹き出すものであり、このような
空調運転モードは「フェイス吹き出しモード」又は「ベ
ント吹き出しモード」と呼ばれている。そして、フット
吹き出し口46は、主として冬季の暖房運転時に乗員の
足元へ温風を吹き出すものであり、「フット吹き出しモ
ード」と呼ばれている。なお、主として春や秋の中間期
に用いられ、フェイス吹き出し口45及びフット吹き出
し口46の両方から空調された空気を吹き出す「バイレ
ベル吹き出しモード」と呼ばれる空調運転モードもあ
り、この場合は、フェイス吹き出し口45からの吹き出
し風をフット吹き出し口46より低温とする頭寒足熱と
するのが一般的である。
【0007】このような空気調和ユニット1は、冷房及
び除湿を行うエバポレータ31の下流側に暖房を行うヒ
ータコア42を配置する構成としたので、冷却して除湿
した導入空気を再び適温に再加熱するという除湿空調が
可能となり、温度を維持して窓の曇りを晴らすことがで
きるというメリットがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の空気調和装置においては、フェイス吹き出しモード
時やバイレベル吹き出しモード時にエアミックスダンパ
43の開度を変化させると、ブロワファン21の運転が
一定であっても車室内に吹き出される風量変化が大きい
という問題がある。これは、ヒータコア42が抵抗とな
るためであり、エアミックスダンパ43がヒータコア4
2へ導入空気を導く加熱通路側を狭めるほど吹き出し口
から吹き出す風量は増加する。すなわち、ヒータコア4
2を通過する導入空気の量が多いほど圧力損失が大とな
るので、吹き出し口から吹き出す風量は小さくなる。ま
た、フェイス吹き出しモードやバイレベル吹き出しモー
ドでは、それほど温度の高い温風を必要としないにもか
かわらず、ヒータコア42を通過する導入空気の流量が
比較的小さいことから、ヒータコア42の放熱効率が高
くなりすぎ、必要以上に温度が上がりすぎる懸念があ
る。このため、ヒータコア42の後流側(2次側)適所
に風量調節ダンパ(図示省略)を設けて温風の流量を抑
制し、吹き出し風の温度調整を再度行う必要があった。
しかし、このような従来の風量調節ダンパでは、ある程
度の温度調整機能を備えているが、上述したエアミック
スダンパ43の開度変化を原因とする吹き出し風量の変
動を抑えることはできなかった。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、エアミックスダンパ
の開度に変化があっても吹き出し風量に変化が生じにく
い車両用空気調和装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては以下の手段を採用した。請求項1
に記載のヒータユニットは、ヒータユニットケース内に
設置され通過する導入空気を加熱するヒータコアと、該
ヒータコアを通過する前記導入空気の流量を調整するエ
アミックスダンパと、前記ヒータユニットケースに開口
しそれぞれがダンパを備えた複数の吹き出し口とを具備
してなるヒータユニットであって、前記エアミックスダ
ンパにより前記ヒータコアを通過するよう導かれた前記
導入空気の加熱流路に、前記ヒータコアをバイパスして
流れるバイパス流路と、該バイパス流路の開度調整手段
とを設けたことを特徴とするものである。
【0011】このようなヒータユニットによれば、バイ
パス流路の開度調整手段を操作することにより、加熱流
路を流れる導入空気の一部を必要に応じてバイパス流路
に導くことができるようになる。
【0012】請求項2に記載の空気調和ユニットは、内
気吸入口及び外気吸入口が開口し導入空気を内気または
外気のいずれか一方に選択切り換えする内外気切り換え
ダンパを備えた内外気箱と、前記導入空気を吸引して下
流側へ送風するブロワファンが設けられたブロワユニッ
トと、冷媒と通過する前記導入空気との間で熱交換させ
るエバポレータを備えたクーラユニットと、ヒータユニ
ットケース内に設置され通過する前記導入空気を加熱す
るヒータコアと、該ヒータコアを通過する前記導入空気
の流量を調整するエアミックスダンパと、前記ヒータユ
ニットケースに開口しそれぞれがダンパを備えた複数の
吹き出し口と、前記エアミックスダンパにより前記ヒー
タコアを通過するよう導かれた前記導入空気の加熱流路
に設けた前記ヒータコアをバイパスして流れるバイパス
流路と、該バイパス流路の開度調整手段とを具備してな
るヒータユニットと、を連結して構成したことを特徴と
するものである。
【0013】このような空気調和ユニットによれば、ヒ
ータユニットにおいて、バイパス流路の開度調整手段を
操作することにより流路の選択切換えが可能となる。
【0014】請求項3に記載の車両用空気調和装置は、
内気吸入口及び外気吸入口が開口し導入空気を内気また
は外気のいずれか一方に選択切り換えする内外気切り換
えダンパを備えた内外気箱と、前記導入空気を吸引して
下流側へ送風するブロワファンが設けられたブロワユニ
ットと、冷媒と通過する前記導入空気との間で熱交換さ
せるエバポレータを備えたクーラユニットと、ヒータユ
ニットケース内に設置され通過する前記導入空気を加熱
するヒータコアと、該ヒータコアを通過する前記導入空
気の流量を調整するエアミックスダンパと、前記ヒータ
ユニットケースに開口しそれぞれがダンパを備えた複数
の吹き出し口と、前記エアミックスダンパにより前記ヒ
ータコアを通過するよう導かれた前記導入空気の加熱流
路に設けた前記ヒータコアをバイパスして流れるバイパ
ス流路と、該バイパス流路の開度調整手段とを具備して
なるヒータユニットと、を連結して構成した空気調和ユ
ニットと、ガス状の冷媒を圧縮するコンプレッサと、高
圧のガス冷媒を外気と熱交換して凝縮させるコンデンサ
と、高温高圧の液冷媒を低温低圧の液冷媒にする膨張弁
とを具備し、前記エバポレータに低温低圧の液冷媒を供
給する冷媒系と、エンジン冷却水を前記ヒータコアに導
入する加熱源系と、前記空気調和ユニット、冷媒系及び
加熱源系の作動制御を行う制御部と、により構成したこ
とを特徴とするものである。
【0015】この場合、前記バイパス流路の開度調整手
段が、フェイス(ベント)吹き出しモード時に開くよう
にするとよい。また、前記バイパス流路の開度調整手段
が、バイレベル吹き出しモード時に開くようにするとよ
い。さらに、前記バイパス流路の開度調整手段が、フッ
ト吹き出しモード時及びデフロスタ吹き出しモード時に
閉じるようにするとよい。
【0016】このような車両用空気調和装置によれば、
ヒータユニットにおいて、バイパス流路の開度調整手段
を操作することにより流路の選択切換えが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて説明する。図1ないし図3は本発明による
車両用空気調和装置の構成を示す図であり、この車両用
空気調和装置は、大きくは冷暖房などの空気調和を行う
空気調和ユニット1と、冷房運転時に空気調和ユニット
1へ冷媒を供給する冷媒系2と、暖房運転時に空気調和
ユニット1へ熱源となるエンジン冷却水を供給する加熱
源系3と、装置全体の作動制御を行う制御部4とにより
構成されている。
【0018】空気調和ユニット1は、図1に示すよう
に、内外気箱10、ブロワユニット20、クーラユニッ
ト30、ヒータユニット40が一体に接続されたもので
ある。この空気調和ユニット1は、一般的な乗用車の場
合、図2及び図3に示すように車室内から見て左側の助
手席側で、しかもダッシュボード5の下方に位置する車
室内に配置されている。以下、この空気調和ユニット1
を空気の流れの順に説明する。
【0019】最初の内外気箱10は、空気調和ユニット
1に導入する空気を外気(車室外の空気)aまたは内気
(車室内の空気)bのいずれか一方に選択切り換えする
機能を有する部分である。ここでは、車室外に連通する
外気導入口11aと車室内に連通する内気導入口11b
とが設けられており、両導入口11a,11bのいずれ
か一方を内外気切り換えダンパ12により閉じて、導入
する空気(以下、導入空気と呼ぶ)を選択するようにな
っている。
【0020】ブロワユニット20は、内外気箱10の下
流に接続して設けられ、ブロワファン21の作動により
外気aまたは内気bを選択的に吸引して後述するクーラ
ユニット30へ送風する機能を有している。このブロワ
ファン21は、電動モータ22を駆動源とし、一般的に
は停止位置の他に、複数の風量切り換えができるように
なっている。なお、車両の走行中に外気aを導入する場
合には、ブロアファン21が停止していても走行風であ
る外気aをクーラユニット30へ流すことができる。
【0021】クーラユニット30は、ブロワユニット2
0から送風されてきた導入空気を冷却して除湿する機能
を有している。このクーラユニット30は、熱交換器で
あるエバポレータ31と、このエバポレータ31を格納
するクーラユニットケース32とにより構成されてい
る。エバポレータ31は、冷房運転時に後述する冷媒系
2から低温低圧の液冷媒の供給を受け、ブロワユニット
20から送風されてきてこのエバポレータ31を通過す
る導入空気と液冷媒との間で熱交換させる。この結果、
導入空気は冷媒に熱を奪われて冷却及び除湿された冷風
となり、後述するヒータユニット40へ導かれる。クー
ラユニットケース32は、上流側の端部がブロワユニッ
ト20と接続され、下流側の端部がヒータユニット40
と接続されて、導入空気の流路となる空調ダクトADの
一部を形成している樹脂成形部品である。また、このク
ーラユニットケース32は、エバポレータ31の組み込
みを容易にするため上下に2分割される。そして、クー
ラユニットケース32の下面には、エバポレータ31の
表面に発生する凝縮水を集めて排出するドレンパン33
が形成されている。
【0022】ヒータユニット40は、クーラユニット3
0から送られてきた導入空気を選択的に加熱すると共
に、運転モードに対応した吹き出し口から空調された空
気を吹き出す機能を有している。このヒータユニット4
0は、ヒータユニットケース41の内部に設置されたヒ
ータコア42と、このヒータコア42を通過する導入空
気の流量を調整するエアミックスダンパ43と、ヒータ
ユニットケース41に開口しそれぞれが開閉操作可能な
ダンパ44a,45a,46aを備えた吹き出し口4
4,45,46とにより構成されている。なお、ここで
は導入空気がエアミックスダンパ43によりヒータコア
42側へ導かれる流路を加熱流路と呼ぶ。
【0023】さらに、ヒータコア42の下部には、ヒー
タユニットケース41との間にバイパス流路47を設
け、同バイパス流路47の開度調整を行う開度調整手段
としてバイパスダンパ48を取り付けてある。このバイ
パス流路47は、エアミックスダンパ43によって加熱
流路に導かれた導入空気がヒータコア42を通過するこ
となくヒータコア後流側へ流れることができる流路であ
り、従って、同様の機能を有していればヒータコア42
の下部以外に設けることも可能である。また、バイパス
ダンパ48は、バイパス流路47を全閉又は全開の何れ
かに選択切換えする機能を有するものでもよいし、全閉
から全開の範囲で開度調整が可能なものでもよい。
【0024】ヒータユニットケース41は、その上流側
端部がクーラユニット30と接続されており、空調ダク
トADの一部を形成している。また、ヒータユニットケ
ース41には、デフロスタ吹き出し口44、フェイス吹
き出し口45及びフット吹き出し口46が設けられ、各
吹き出し口には、それぞれデフロスタダンパ44a、フ
ェイスダンパ45a及びフットダンパ46aが取り付け
られている。ヒータコア42は、暖房運転時に後述する
加熱源系3から高温のエンジン冷却水の供給を受け、ク
ーラユニット30から送風されてきた導入空気を加熱す
る熱交換器である。ヒータユニット40に送られた導入
空気は、エアミックスダンパ43の開度に応じて、加熱
流路を通過するものと、ヒータコア42を通過しないも
のとに分類される。さらに、加熱流路を通過する導入空
気は、バイパスダンパ48の開度に応じて、ヒータコア
42を通過して加熱されるものと、バイパス流路47を
通過する非加熱のものとに分類される。
【0025】上述したデフロスタ吹き出し口44は、冬
季走行前のフロントガラスの霜取り及び雨天走行中のフ
ロントガラスの曇りを除去するために、フロントガラス
などの内面に直接当たるよう温風及び除湿した風を吹き
出すものであり、このような空調運転モードは「デフロ
スタ吹き出しモード」と呼ばれている。また、フェイス
吹き出し口45は、主として夏季の冷房運転時に乗員の
上半身へ向けて冷風を吹き出すものであり、このような
空調運転モードは「フェイス吹き出しモード」と呼ばれ
ている。そして、フット吹き出し口46は、主として冬
季の暖房運転時に乗員の足元へ温風を吹き出すものであ
り、「フット吹き出しモード」と呼ばれている。なお、
主として春や秋の中間期に用いられ、フェイス吹き出し
口45及びフット吹き出し口46の両方から空調された
空気を吹き出す「バイレベル吹き出しモード」と呼ばれ
る空調運転モードもあり、この場合は、フェイス吹き出
し口45からの吹き出し風をフット吹き出し口46より
低温とする頭寒足熱とするのが一般的である。
【0026】次に、冷媒系2の構成を図2に基づいて説
明する。この冷媒系2は、エバポレータ31に低温低圧
の液冷媒を供給するもので、コンプレッサ51、コンデ
ンサ52、レシーバ53及び図示を省略した膨張弁とを
具備している。なお、この冷媒系2は、冷房・除湿機能
を必要としない場合は、上述したエバポレータ31と共
に設置が省略される。コンプレッサ51は、エバポレー
タ31で車室内の熱を奪って気化した低温低圧のガス冷
媒を圧縮し、高温高圧のガス冷媒としてコンデンサ52
へ送り出すものである。自動車用空気調和装置の場合、
コンプレッサ51は、通常エンジン54よりベルト及び
クラッチを介して駆動力を受ける。コンデンサ52は、
エンジンルーム6の前部に配設され、コンプレッサ51
から供給された高温高圧のガス冷媒を外気で冷却し、ガ
ス状の冷媒を凝縮液化させるものである。こうして液化
された冷媒は、レシーバ53へ送られて気液の分離がな
され、高温高圧の液冷媒として図示省略の膨張弁に送ら
れる。この膨張弁では、高温高圧の液冷媒を減圧・膨張
させることによって低温低圧の液(霧状)冷媒とし、エ
バポレータ31へ供給する。なお、膨張弁は通常エバポ
レータ31と共にクーラユニット30内の適所に設置さ
れる。
【0027】続いて、加熱源系3の構成を図2に基づい
て簡単に説明する。この加熱源系3は、ヒータコア42
に熱源となる高温のエンジン冷却水を供給するもので、
エンジン54とラジエタ55との間を循環するエンジン
冷却水系から、空気調和装置に導入するものである。
【0028】最後に、制御部4の構成を図3に基づいて
簡単に説明する。この制御部4は、空気調和装置を構成
している空気調和ユニット1、冷媒系2及び加熱源系3
の作動制御を行うもので、通常、乗員が各種の設定を行
う操作パネル57に制御回路を組み込んで、インスツル
メントパネル7の中央部に設置されている。この制御部
4では、内外気切り換えダンパ12の切り換え操作、ダ
ンパ類の開閉操作による各種運転モードの選択切り換
え、ブロワファン21の風量切り換え及び所望の温度設
定操作などを行うことができる。
【0029】このように構成された車両用空気調和装置
では、ブロアファン21を駆動することにより、外気a
または内気bが内外気箱10の外気導入口11aまたは
内気導入口11bから空調ダクトAD内に導入され、こ
の導入空気はブロワユニット20を通って空調ダクトA
D内を下流側のクーラユニット30へと送られる。クー
ラユニット30内を流れる導入空気はエバポレータ31
を通過するが、ここでは冷媒系2から低温低圧の液冷媒
が供給される冷房運転時に冷媒と熱交換して冷却及び除
湿され、さらに下流側のヒータユニット40へ流れる。
【0030】一方、冷却及び除湿されてヒータユニット
40に送られてきた導入空気は、エアミックスダンパ4
3がヒータコア42側通路を完全に覆っていると、導入
空気はその全量がヒータコア42を通過せずに各吹き出
し口44,45,46に向かい、ダンパが開状態の吹き
出し口から車室内に冷風が吹き出される。また、エアミ
ックスダンパ43がヒータコア42側通路を全開してい
るときは、導入空気の全部がヒータコア42を通過して
加熱され、ダンパが開状態の吹き出し口から車室内に温
風が吹き出される。さらにまた、エアミックスダンパ4
3が中間位置にあるときは、ヒータコア42を通過しな
い冷風とヒータコア42を通過した温風とが、エアミッ
クスダンパ43の下流側でその開度に応じて混合され、
所望の温度に空調された空気が運転モードに応じて、ダ
ンパが開状態にある吹き出し口から車室内に吹き出され
る。
【0031】以下、バイパス流路47及びバイパスダン
パ48の作用を運転モード毎のバイパスダンパ操作例と
共に説明する。最初に、「デフロスタ吹き出しモード」
の場合を説明する。このデフロスタ吹き出しモードは、
フロントガラスの霜取り及び雨天走行中のフロントガラ
スの曇りを除去するのが主な目的であるから、フロント
ガラスなどの内面に直接当たるようデフロスタ吹き出し
口44から温風及び除湿した風を吹き出す。従って、バ
イパスダンパ48はバイパス流路47を全閉とし、加熱
流路を通る導入空気の全量がヒータコア42を通過する
ようにする。これにより、大量の温風をフロントガラス
の内面に吹き付けて、迅速に曇りを除去することが可能
となる。
【0032】次に、「フェイス吹き出しモード」は、主
として夏季の冷房運転時に乗員の上半身へ向けて冷風を
吹き出すことを目的とするものであるから、バイパスダ
ンパ48を全開とし、加熱流路を通る導入空気の一部が
バイパス流路47を通過するようにしてある。このた
め、エバポレータ31を通過して低温となった導入空気
が設定温度より低い場合、エアミックスダンパ43が導
入空気の一部を加熱流路に導くよう動作するが、ヒータ
コア42を通過して加熱される導入空気の流量はバイパ
ス流路47が開いているためさらに低減される。従っ
て、熱交換効率が向上したヒータコア42から受ける熱
量を低く抑えることができるので、フェイス吹き出し口
44から心地よい冷風を吹き出すことができる。また、
エアミックスダンパ43の作動により加熱流路に導かれ
る導入空気の流量が増すと、ヒータコア42が流路抵抗
となって圧力損失が増大し、フェイス吹き出し口45か
ら吹き出す風量が低減される。しかし、バイパスダンパ
48が全開となっているので、加熱流路に導かれた導入
空気は抵抗のないバイパス流路48を流れる割合が多く
なり、結果的に吹き出し風量に変動が生じにくくなる。
【0033】また、「フット吹き出しモード」は、主と
して冬季の暖房運転時に乗員の足元へ温風を吹き出すこ
とを目的とするものであるから、バイパスダンパ48を
全閉とし、加熱流路を通る導入空気の全量がヒータコア
42を通過するようにしてある。このため、ヒータコア
42において導入空気が効率よく加熱され、所望の温風
をフット吹き出し口46から乗員の足元へ吹き出すこと
ができる。
【0034】最後に、「バイレベルモード」は、主とし
て春や秋の中間期に用いられ、フェイス吹き出し口45
及びフット吹き出し口46の両方から空調された空気を
吹き出すことを目的とするものであるから、エアミック
スダンパ43の開度変化は諸条件に応じて比較的大きい
ものとなる。この場合は、フェイス吹き出し口45から
の吹き出し風をフット吹き出し口46より低温とする頭
寒足熱とするのが一般的であり、基本的にはバイパスダ
ンパ48を全開として、加熱流路を通る導入空気の一部
がバイパス流路47を通過するようにしてある。このた
め、エアミックスダンパ43の開度変化があっても、加
熱流路に導かれた導入空気は流路抵抗のないバイパス流
路47を流れることができるので、吹き出し風量の変動
は生じにくい。また、このバイレベルモードでは、ヒー
タコア42の熱交換効率が高いとフェイス吹き出し口4
5から吹き出す冷風の温度を上昇させ、乗員に不快感を
与える恐れがあった。しかし、抵抗のないバイパス流路
48を流れる非加熱導入空気の割合が高くなるので、加
熱流路を通る導入空気全体としてはそれほど高い温度に
なることはない。
【0035】さて、これまでの説明では、バイパスダン
パ48を全開又は全閉に切換操作するものとして説明し
たが、バイパスダンパ48自体についても、運転モード
やエアミックスダンパ43の開度などに応じて段階的
に、あるいは無段階に連続して開度変化するようにして
もよい。たとえば、バイレベルモードにおいては、加熱
流路に導かれる導入空気量が増加するにつれて、換言す
ればエアミックスダンパ43が加熱流路側の開度を大き
くするにつれて、バイパスダンパ48の開度が全開から
全閉へ変化するようにするとよい。すなわち、バイパス
ダンパ48が全開のフェイス吹き出しモードから全閉の
フット吹き出しモードの間で、段階的又は無段階に開度
変化させるようにしてもよい。
【0036】
【発明の効果】上述した本発明によれば、エアミックス
ダンパの開度を変化させた時、圧力損失の大きいヒータ
コアを通過する導入空気の流量が変化することを原因と
して生じる吹き出し風量の変化を防止できるので、快適
で安定した車両用空気調和装置を提供できる。また、ヒ
ータコアを通過する流量が低下して放熱効率がよくなっ
ても、バイパス流路を通過した非加熱の導入空気により
温度上昇が緩和されるので、吹き出し温度が必要以上に
高くなるのを防止することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る空気調和ユニット
の構成を示す断面図である。
【図2】 空気調和装置の構成及び配置の概要を示す自
動車のエンジンルームの斜視図である。
【図3】 空気調和ユニットの設置例を車室側から見て
示す斜視図である。
【図4】 従来のレシーバ一体型コンデンサの構造を示
す正面図である。
【符号の説明】
1 空気調和ユニット 2 冷媒系 3 加熱源系 4 制御部 10 内外気箱 20 ブロワユニット 30 クーラユニット 31 エバポレータ 40 ヒータユニット 41 ヒータユニットケース 42 ヒータコア 43 エアミックスダンパ 44 デフロスト吹き出し口 45 フェイス吹き出し口 46 フット吹き出し口 47 バイパス流路 48 バイパスダンパ(開度調整手段)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒータユニットケース内に設置され通過
    する導入空気を加熱するヒータコアと、該ヒータコアを
    通過する前記導入空気の流量を調整するエアミックスダ
    ンパと、前記ヒータユニットケースに開口しそれぞれが
    ダンパを備えた複数の吹き出し口とを具備してなるヒー
    タユニットであって、 前記エアミックスダンパにより前記ヒータコアを通過す
    るよう導かれた前記導入空気の加熱流路に、前記ヒータ
    コアをバイパスして流れるバイパス流路と、該バイパス
    流路の開度調整手段とを設けたことを特徴とするヒータ
    ユニット。
  2. 【請求項2】 内気吸入口及び外気吸入口が開口し導入
    空気を内気または外気のいずれか一方に選択切り換えす
    る内外気切り換えダンパを備えた内外気箱と、前記導入
    空気を吸引して下流側へ送風するブロワファンが設けら
    れたブロワユニットと、冷媒と通過する前記導入空気と
    の間で熱交換させるエバポレータを備えたクーラユニッ
    トと、ヒータユニットケース内に設置され通過する前記
    導入空気を加熱するヒータコアと、該ヒータコアを通過
    する前記導入空気の流量を調整するエアミックスダンパ
    と、前記ヒータユニットケースに開口しそれぞれがダン
    パを備えた複数の吹き出し口と、前記エアミックスダン
    パにより前記ヒータコアを通過するよう導かれた前記導
    入空気の加熱流路に設けた前記ヒータコアをバイパスし
    て流れるバイパス流路と、該バイパス流路の開度調整手
    段とを具備してなるヒータユニットと、を連結して構成
    したことを特徴とする空気調和ユニット。
  3. 【請求項3】 内気吸入口及び外気吸入口が開口し導入
    空気を内気または外気のいずれか一方に選択切り換えす
    る内外気切り換えダンパを備えた内外気箱と、前記導入
    空気を吸引して下流側へ送風するブロワファンが設けら
    れたブロワユニットと、冷媒と通過する前記導入空気と
    の間で熱交換させるエバポレータを備えたクーラユニッ
    トと、ヒータユニットケース内に設置され通過する前記
    導入空気を加熱するヒータコアと、該ヒータコアを通過
    する前記導入空気の流量を調整するエアミックスダンパ
    と、前記ヒータユニットケースに開口しそれぞれがダン
    パを備えた複数の吹き出し口と、前記エアミックスダン
    パにより前記ヒータコアを通過するよう導かれた前記導
    入空気の加熱流路に設けた前記ヒータコアをバイパスし
    て流れるバイパス流路と、該バイパス流路の開度調整手
    段とを具備してなるヒータユニットと、を連結して構成
    した空気調和ユニットと、 ガス状の冷媒を圧縮するコンプレッサと、高圧のガス冷
    媒を外気と熱交換して凝縮させるコンデンサと、高温高
    圧の液冷媒を低温低圧の液冷媒にする膨張弁とを具備
    し、前記エバポレータに低温低圧の液冷媒を供給する冷
    媒系と、 エンジン冷却水を前記ヒータコアに導入する加熱源系
    と、 前記空気調和ユニット、冷媒系及び加熱源系の作動制御
    を行う制御部と、により構成したことを特徴とする車両
    用空気調和装置。
  4. 【請求項4】 前記バイパス流路の開度調整手段が、フ
    ェイス(ベント)吹き出しモード時に開くことを特徴と
    する請求項3に記載の車両用空気調和装置。
  5. 【請求項5】 前記バイパス流路の開度調整手段が、バ
    イレベル吹き出しモード時に開くことを特徴とする請求
    項3に記載の車両用空気調和装置。
  6. 【請求項6】 前記バイパス流路の開度調整手段が、フ
    ット吹き出しモード時及びデフロスタ吹き出しモード時
    に閉じることを特徴とする請求項3に記載の車両用空気
    調和装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014125116A (ja) * 2012-12-26 2014-07-07 Denso Corp 車載用空調装置
WO2016031136A1 (ja) * 2014-08-27 2016-03-03 株式会社デンソー 車両用空調ユニット

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