JP2000288698A - 圧延加工特性に優れた鋳片及びそれを用いた鋼材 - Google Patents
圧延加工特性に優れた鋳片及びそれを用いた鋼材Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 鋳片を微細で均一な凝固組織にし、割れや偏
析等の表面及び内部欠陥を抑制し、圧延等の加工性が高
く、鋼材に発生する欠陥を少なくすることができる圧延
加工特性に優れた鋳片及びそれを用いた鋼材を提供す
る。 【解決手段】 鋳造された鋳片16の全断面の60%以
上が下記(1)式を満たす等軸晶であることを特徴とす
る圧延加工特性に優れた鋳片及びこの鋳片に圧延等の加
工を施した鋼材。 D<0.08X0.78+0.5
・・・・(1) ここで、Xは鋳片の表面からの距離(mm)、Dは鋳片
の表面からXの位置にある等軸晶の径(mm)である。
析等の表面及び内部欠陥を抑制し、圧延等の加工性が高
く、鋼材に発生する欠陥を少なくすることができる圧延
加工特性に優れた鋳片及びそれを用いた鋼材を提供す
る。 【解決手段】 鋳造された鋳片16の全断面の60%以
上が下記(1)式を満たす等軸晶であることを特徴とす
る圧延加工特性に優れた鋳片及びこの鋳片に圧延等の加
工を施した鋼材。 D<0.08X0.78+0.5
・・・・(1) ここで、Xは鋳片の表面からの距離(mm)、Dは鋳片
の表面からXの位置にある等軸晶の径(mm)である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、均一な凝固組織を
備え表面や内部欠陥等の発生が少なく、加工特性に優れ
た鋳片及びその鋳片を加工した鋼材に関する。
備え表面や内部欠陥等の発生が少なく、加工特性に優れ
た鋳片及びその鋳片を加工した鋼材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鋳片は、溶鋼を鋳型やベルトキャ
スター、ストリップキャスター等を用いて、スラブ、ブ
ルーム、ビレット、薄肉鋳片等に鋳造し、これを所定の
サイズに切断して製造している。また、鋼材は、前記の
鋳片を加熱炉等を用いて加熱してから、粗圧延や仕上げ
圧延等の加工を施すことにより鋼板や形鋼等を製造して
いる。しかし、この鋳片は、溶鋼を鋳造してから凝固す
るまでの過程において、表層では、鋳型により急激に冷
却されて凝固した細かい組織のチル晶と、このチル晶の
内側に、図6に示すような大きな結晶組織の柱状晶が形
成される。この柱状晶は、粒径の大きな柱状晶の粒界に
ミクロ偏析が存在し、その部位が脆くなり、鋳型による
冷却や収縮の不均一によって、鋳片の表層に割れやへこ
み疵等の表面欠陥が生じる。更に、鋳片の内部について
は、柱状晶の幅あるいは等軸晶の径が大きくなり、粒界
に表層と同様のミクロ偏析が存在し、ミクロ偏析部が脆
くなり、冷却や凝固収縮の不均一や鋳片のバルジング、
曲げ戻し矯正等によりこのミクロ偏析部を起点に割れ等
の疵が生じ易くなったり、未凝固の溶鋼の凝固収縮が大
きくなり、内部に空洞(ザク)や溶鋼の流動に起因する
中心偏析(偏析)等の内部欠陥が生じて鋳片の品質を損
なうことになる。鋳片に発生した表面欠陥は、研削等の
手入れの増加や屑化等により歩留りの低下を招き、この
鋳片をそのまま用いて粗圧延や仕上げ圧延等の加工を行
った場合は、鋳片に生じた表面欠陥に加え、内部割れや
ザク、偏析等の内部欠陥が鋼板や形鋼等の鋼材に残存し
て、UST不合格や強度低下あるいは外観の悪化等を招
いたり、鋼材の手入れの増加や屑化等の問題が生じる。
この対策として、凝固する鋳片の結晶組織を微細な等軸
晶にし、鋳片と、その鋳片を加工して得られる鋼材の表
面及び内部欠陥を防止することが試みられている。鋳片
の凝固組織中の等軸晶を微細化する方法としては、1)
溶鋼の温度を低くして低温鋳造する、2)凝固過程の溶
鋼を電磁攪拌する、3)溶鋼が凝固する際に凝固核とな
る金属や酸化物を添加する等の方法、あるいはこれ等
1)〜3)を組合せて行う方法が知られている。低温鋳
造の具体例としては、例えば特開平7−84617号公
報に記載されているように、溶鋼を連続鋳造する際に、
過熱温度(実際の溶鋼温度からこの溶鋼の液相線温度を
差し引いた温度)を40℃以下にして鋳型内で冷却しな
がら引き抜きを行って、凝固した鋳片の等軸晶率を70
%以上にして、フェライト系ステンレス鋼板に発生する
リジングを防止している。更に、溶鋼の電磁攪拌につい
ては、特開昭50−16616号公報に記載されている
ように、凝固過程の溶鋼に電磁攪拌を行って、成長する
柱状晶の先端を切断し、柱状晶の切断片を凝固核として
利用し、鋳片の凝固組織の等軸晶を60%以上にしてリ
ジングを防止している。また、特開昭53−90129
号公報には、溶鋼が凝固する際に、凝固核となる金属や
酸化物の添加と電磁攪拌を組合せて、柱状晶を生成させ
ずに鋳片の厚み方向の全断面における凝固組織の殆どを
等軸晶にすることが提案されている。
スター、ストリップキャスター等を用いて、スラブ、ブ
ルーム、ビレット、薄肉鋳片等に鋳造し、これを所定の
サイズに切断して製造している。また、鋼材は、前記の
鋳片を加熱炉等を用いて加熱してから、粗圧延や仕上げ
圧延等の加工を施すことにより鋼板や形鋼等を製造して
いる。しかし、この鋳片は、溶鋼を鋳造してから凝固す
るまでの過程において、表層では、鋳型により急激に冷
却されて凝固した細かい組織のチル晶と、このチル晶の
内側に、図6に示すような大きな結晶組織の柱状晶が形
成される。この柱状晶は、粒径の大きな柱状晶の粒界に
ミクロ偏析が存在し、その部位が脆くなり、鋳型による
冷却や収縮の不均一によって、鋳片の表層に割れやへこ
み疵等の表面欠陥が生じる。更に、鋳片の内部について
は、柱状晶の幅あるいは等軸晶の径が大きくなり、粒界
に表層と同様のミクロ偏析が存在し、ミクロ偏析部が脆
くなり、冷却や凝固収縮の不均一や鋳片のバルジング、
曲げ戻し矯正等によりこのミクロ偏析部を起点に割れ等
の疵が生じ易くなったり、未凝固の溶鋼の凝固収縮が大
きくなり、内部に空洞(ザク)や溶鋼の流動に起因する
中心偏析(偏析)等の内部欠陥が生じて鋳片の品質を損
なうことになる。鋳片に発生した表面欠陥は、研削等の
手入れの増加や屑化等により歩留りの低下を招き、この
鋳片をそのまま用いて粗圧延や仕上げ圧延等の加工を行
った場合は、鋳片に生じた表面欠陥に加え、内部割れや
ザク、偏析等の内部欠陥が鋼板や形鋼等の鋼材に残存し
て、UST不合格や強度低下あるいは外観の悪化等を招
いたり、鋼材の手入れの増加や屑化等の問題が生じる。
この対策として、凝固する鋳片の結晶組織を微細な等軸
晶にし、鋳片と、その鋳片を加工して得られる鋼材の表
面及び内部欠陥を防止することが試みられている。鋳片
の凝固組織中の等軸晶を微細化する方法としては、1)
溶鋼の温度を低くして低温鋳造する、2)凝固過程の溶
鋼を電磁攪拌する、3)溶鋼が凝固する際に凝固核とな
る金属や酸化物を添加する等の方法、あるいはこれ等
1)〜3)を組合せて行う方法が知られている。低温鋳
造の具体例としては、例えば特開平7−84617号公
報に記載されているように、溶鋼を連続鋳造する際に、
過熱温度(実際の溶鋼温度からこの溶鋼の液相線温度を
差し引いた温度)を40℃以下にして鋳型内で冷却しな
がら引き抜きを行って、凝固した鋳片の等軸晶率を70
%以上にして、フェライト系ステンレス鋼板に発生する
リジングを防止している。更に、溶鋼の電磁攪拌につい
ては、特開昭50−16616号公報に記載されている
ように、凝固過程の溶鋼に電磁攪拌を行って、成長する
柱状晶の先端を切断し、柱状晶の切断片を凝固核として
利用し、鋳片の凝固組織の等軸晶を60%以上にしてリ
ジングを防止している。また、特開昭53−90129
号公報には、溶鋼が凝固する際に、凝固核となる金属や
酸化物の添加と電磁攪拌を組合せて、柱状晶を生成させ
ずに鋳片の厚み方向の全断面における凝固組織の殆どを
等軸晶にすることが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
7−84617号公報では、過熱温度を低くしているた
め、鋳造途中に溶鋼が凝固してノズル詰まりや地金の付
着を生じて鋳造が困難になったり、溶鋼の粘性が増加し
て介在物の浮上が阻害され介在物に起因した欠陥等が発
生し、十分に微細な等軸晶の鋳片ができるまで、過熱温
度を低くすることが困難である。更に、表面及び内部欠
陥を防止し、且つ加工性に優れた鋳片を製造するため
に、表層から内部に至る等軸晶を如何なる粒径とし、鋳
片の凝固組織をどのように均一にすれば良いかについて
明確に示されていない。また、特開昭50−16616
号公報では、鋳型を出た鋳片に電磁攪拌を行うため、鋳
片の表層部に柱状晶が存在し、この柱状晶に起因した割
れやへこみ疵等の表面欠陥、あるいは圧延等の加工を施
した鋼材に、ヘゲ疵や割れに加えてリジング等の表面欠
陥が発生する。更に、特開昭53−90129号公報で
は、鋳型内の溶鋼に凝固核になる金属や酸化物を添加
し、金属や酸化物が溶解する位置近傍の溶鋼を電磁攪拌
しているので、鋳片の表層部には、柱状晶が存在してお
り、特開昭50−16616号公報に記載された方法と
同様の表面欠陥が生じる。しかも、凝固組織を微細な等
軸晶にする際に、電磁攪拌を行う位置や攪拌推力によ
り、等軸晶が形成される範囲や等軸晶の大きさが異なる
欠点がある。このように、低温鋳造や電磁攪拌を行った
り、凝固核を形成する酸化物を添加して鋳片の凝固組織
の等軸晶化を図る従来の方法では、鋳片に生じる割れや
へこみ疵、偏析等の表面及び内部欠陥を抑制しながら、
均一な凝固組織にして無欠陥の鋳片とし、その鋳片の圧
延等の加工性を高め、欠陥の少ない品質の優れた鋼材を
得ることができない。
7−84617号公報では、過熱温度を低くしているた
め、鋳造途中に溶鋼が凝固してノズル詰まりや地金の付
着を生じて鋳造が困難になったり、溶鋼の粘性が増加し
て介在物の浮上が阻害され介在物に起因した欠陥等が発
生し、十分に微細な等軸晶の鋳片ができるまで、過熱温
度を低くすることが困難である。更に、表面及び内部欠
陥を防止し、且つ加工性に優れた鋳片を製造するため
に、表層から内部に至る等軸晶を如何なる粒径とし、鋳
片の凝固組織をどのように均一にすれば良いかについて
明確に示されていない。また、特開昭50−16616
号公報では、鋳型を出た鋳片に電磁攪拌を行うため、鋳
片の表層部に柱状晶が存在し、この柱状晶に起因した割
れやへこみ疵等の表面欠陥、あるいは圧延等の加工を施
した鋼材に、ヘゲ疵や割れに加えてリジング等の表面欠
陥が発生する。更に、特開昭53−90129号公報で
は、鋳型内の溶鋼に凝固核になる金属や酸化物を添加
し、金属や酸化物が溶解する位置近傍の溶鋼を電磁攪拌
しているので、鋳片の表層部には、柱状晶が存在してお
り、特開昭50−16616号公報に記載された方法と
同様の表面欠陥が生じる。しかも、凝固組織を微細な等
軸晶にする際に、電磁攪拌を行う位置や攪拌推力によ
り、等軸晶が形成される範囲や等軸晶の大きさが異なる
欠点がある。このように、低温鋳造や電磁攪拌を行った
り、凝固核を形成する酸化物を添加して鋳片の凝固組織
の等軸晶化を図る従来の方法では、鋳片に生じる割れや
へこみ疵、偏析等の表面及び内部欠陥を抑制しながら、
均一な凝固組織にして無欠陥の鋳片とし、その鋳片の圧
延等の加工性を高め、欠陥の少ない品質の優れた鋼材を
得ることができない。
【0004】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
で、鋳片を微細で均一な凝固組織にし、割れ、偏析等の
表面及び内部欠陥を抑制し、圧延等の加工性が高く、鋼
材に発生する欠陥を少なくすることができる圧延加工特
性に優れた鋳片及びそれを用いた鋼材を提供することを
目的とする。
で、鋳片を微細で均一な凝固組織にし、割れ、偏析等の
表面及び内部欠陥を抑制し、圧延等の加工性が高く、鋼
材に発生する欠陥を少なくすることができる圧延加工特
性に優れた鋳片及びそれを用いた鋼材を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う本発明の
圧延加工特性に優れた鋳片は、鋳造された鋳片の全断面
の60%以上が下記(1)式を満たす等軸晶である。 D<0.08X0.78+0.5 ・・・・(1) なお、Xは鋳片の表面からの距離(mm)、Dは鋳片の
表面からXの位置にある等軸晶の径(mm)である。こ
れにより、鋳片の内部を微細な等軸晶の凝固組織にし
て、大きなミクロ偏析の形成の抑制、未凝固の溶鋼の流
動の促進と凝固時の収縮の抑制を行ない、鋳片の内部の
空洞の発生や偏析を防止することができる。また、鋳片
内部の60%以上を等軸晶にしているので、鋳片の表層
部の柱状晶の形成を抑制し、柱状晶間に形成される脆い
ミクロ偏析を軽減し、ミクロ偏析に起因する割れ等の発
生を低減できる。
圧延加工特性に優れた鋳片は、鋳造された鋳片の全断面
の60%以上が下記(1)式を満たす等軸晶である。 D<0.08X0.78+0.5 ・・・・(1) なお、Xは鋳片の表面からの距離(mm)、Dは鋳片の
表面からXの位置にある等軸晶の径(mm)である。こ
れにより、鋳片の内部を微細な等軸晶の凝固組織にし
て、大きなミクロ偏析の形成の抑制、未凝固の溶鋼の流
動の促進と凝固時の収縮の抑制を行ない、鋳片の内部の
空洞の発生や偏析を防止することができる。また、鋳片
内部の60%以上を等軸晶にしているので、鋳片の表層
部の柱状晶の形成を抑制し、柱状晶間に形成される脆い
ミクロ偏析を軽減し、ミクロ偏析に起因する割れ等の発
生を低減できる。
【0006】ここで、前記等軸晶が前記鋳片の全断面を
満たすようにすることができる。鋳片の全断面の凝固組
織を微細な等軸晶にして、表層及び内部のミクロ偏析を
小さくして、鋳型の冷却の不均一等に対する割れ抵抗を
強め、凝固時の収縮をより小さくし、未凝固の溶鋼の流
動性を増すことができる。しかも、割れ抵抗の向上によ
り、鋳片に生じる表面及び内部欠陥が防止され、鋳片を
圧下する方向に容易に変形させて加工特性を良好にでき
る。
満たすようにすることができる。鋳片の全断面の凝固組
織を微細な等軸晶にして、表層及び内部のミクロ偏析を
小さくして、鋳型の冷却の不均一等に対する割れ抵抗を
強め、凝固時の収縮をより小さくし、未凝固の溶鋼の流
動性を増すことができる。しかも、割れ抵抗の向上によ
り、鋳片に生じる表面及び内部欠陥が防止され、鋳片を
圧下する方向に容易に変形させて加工特性を良好にでき
る。
【0007】また、前記鋳片の最大の等軸晶径を平均等
軸晶径の3倍以内にすることができる。鋳片の表層から
内層の等軸晶径のバラツキを小さくし、等軸晶の境界に
形成するミクロ偏析のバラツキも小さくしているので、
凝固収縮や鋳片のバルジング、曲げ戻し矯正等による過
剰の応力が生じた際に、割れ等に対する抑止力がより強
く、圧下する方向への変形を均一にすることができる。
軸晶径の3倍以内にすることができる。鋳片の表層から
内層の等軸晶径のバラツキを小さくし、等軸晶の境界に
形成するミクロ偏析のバラツキも小さくしているので、
凝固収縮や鋳片のバルジング、曲げ戻し矯正等による過
剰の応力が生じた際に、割れ等に対する抑止力がより強
く、圧下する方向への変形を均一にすることができる。
【0008】更に、前記鋳片が溶鋼にMgあるいはMg
合金を添加して生成したMgの酸化物を含有することも
できる。これは、MgOを含有する酸化物を形成させる
ことにより、溶鋼中における分散性を高くして、多数の
細かい酸化物を凝固核に用いることができ、安定して微
細な凝固組織にすることができる。
合金を添加して生成したMgの酸化物を含有することも
できる。これは、MgOを含有する酸化物を形成させる
ことにより、溶鋼中における分散性を高くして、多数の
細かい酸化物を凝固核に用いることができ、安定して微
細な凝固組織にすることができる。
【0009】前記目的に沿う本発明の鋼材は、全断面の
60%以上が下記(2)式を満たす等軸晶である鋳造さ
れた鋳片を加熱した後に、圧延等の加工を施している。 D<0.08X0.78+0.5 ・・・・(2) なお、Xは鋳片の表面からの距離(mm)、Dは鋳片の
表面からXの位置にある等軸晶の径(mm)である。こ
の鋼材は、内部に形成されるミクロ偏析を小さくして割
れ抵抗が大きく、圧下する方向に変形し易い鋳片を加工
するので、加工性が高くて、加工時あるいは加工後に発
生するヘゲ疵や割れ及び内部の割れや偏析等の欠陥を少
なくできる。
60%以上が下記(2)式を満たす等軸晶である鋳造さ
れた鋳片を加熱した後に、圧延等の加工を施している。 D<0.08X0.78+0.5 ・・・・(2) なお、Xは鋳片の表面からの距離(mm)、Dは鋳片の
表面からXの位置にある等軸晶の径(mm)である。こ
の鋼材は、内部に形成されるミクロ偏析を小さくして割
れ抵抗が大きく、圧下する方向に変形し易い鋳片を加工
するので、加工性が高くて、加工時あるいは加工後に発
生するヘゲ疵や割れ及び内部の割れや偏析等の欠陥を少
なくできる。
【0010】ここで、前記鋼材は、前記鋳片の全断面を
前記等軸晶とすることができる。従って、全断面にわた
り微細な凝固組織を備え、表層及び内部のミクロ偏析を
小さくした鋳片を用いるので、表、内部の割れ抵抗が強
くなり、鋳片及びそれを加工する際に生じる表面及び内
部欠陥を防止できる。更に、微細で均一な凝固組織によ
り、鋳片を圧下する方向に容易に変形させて加工特性を
良好にできる。
前記等軸晶とすることができる。従って、全断面にわた
り微細な凝固組織を備え、表層及び内部のミクロ偏析を
小さくした鋳片を用いるので、表、内部の割れ抵抗が強
くなり、鋳片及びそれを加工する際に生じる表面及び内
部欠陥を防止できる。更に、微細で均一な凝固組織によ
り、鋳片を圧下する方向に容易に変形させて加工特性を
良好にできる。
【0011】また、前記鋼材は、前記鋳片の最大の等軸
晶径を平均等軸晶径の3倍以内にしてもよい。鋳片の表
層から内層の等軸晶径とミクロ偏析のバラツキを小さく
しているので、凝固収縮や過剰の応力が生じた際に、割
れ等に対する抑止力がより強くなり、圧下する方向への
変形を均一にして、より圧延等の加工性を向上できる。
晶径を平均等軸晶径の3倍以内にしてもよい。鋳片の表
層から内層の等軸晶径とミクロ偏析のバラツキを小さく
しているので、凝固収縮や過剰の応力が生じた際に、割
れ等に対する抑止力がより強くなり、圧下する方向への
変形を均一にして、より圧延等の加工性を向上できる。
【0012】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。図1は本発明の一実施の形態に係る
圧延加工特性に優れた鋳片を鋳造する連続鋳造装置の全
体断面図、図2は同鋳片の表層から中心までの距離と等
軸晶径、柱状晶の幅との関係を表すグラフ、図3は全断
面が等軸晶である鋳片の表層から中心までの距離と等軸
晶径の関係を表すグラフ、図4は60%以上が等軸晶で
ある鋳片の厚み方向の断面の凝固組織の模式図、図5は
全断面が等軸晶である鋳片の厚み方向の断面の凝固組織
の模式図である。まず、図1を参照して、本発明の一実
施の形態に係る圧延加工特性に優れた鋳片の連続鋳造装
置10について説明する。連続鋳造装置10は、タンデ
ィッシュ11に貯湯された溶鋼12を浸漬ノズル13か
ら鋳型14に注湯し、鋳型14の冷却により溶鋼12を
凝固させながら、支持セグメント15に設けた図示しな
い冷却水ノズルから冷却水を散水し、凝固した鋳片16
を圧下セグメント17により圧下した後、ピンチロール
18により引き抜きを行う。そして、所定のサイズに切
断された鋳片16は後工程に搬送され、図示しない加熱
炉、均熱炉等で加熱されてから圧延等の加工が施され鋼
材が製造される。
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。図1は本発明の一実施の形態に係る
圧延加工特性に優れた鋳片を鋳造する連続鋳造装置の全
体断面図、図2は同鋳片の表層から中心までの距離と等
軸晶径、柱状晶の幅との関係を表すグラフ、図3は全断
面が等軸晶である鋳片の表層から中心までの距離と等軸
晶径の関係を表すグラフ、図4は60%以上が等軸晶で
ある鋳片の厚み方向の断面の凝固組織の模式図、図5は
全断面が等軸晶である鋳片の厚み方向の断面の凝固組織
の模式図である。まず、図1を参照して、本発明の一実
施の形態に係る圧延加工特性に優れた鋳片の連続鋳造装
置10について説明する。連続鋳造装置10は、タンデ
ィッシュ11に貯湯された溶鋼12を浸漬ノズル13か
ら鋳型14に注湯し、鋳型14の冷却により溶鋼12を
凝固させながら、支持セグメント15に設けた図示しな
い冷却水ノズルから冷却水を散水し、凝固した鋳片16
を圧下セグメント17により圧下した後、ピンチロール
18により引き抜きを行う。そして、所定のサイズに切
断された鋳片16は後工程に搬送され、図示しない加熱
炉、均熱炉等で加熱されてから圧延等の加工が施され鋼
材が製造される。
【0013】次に、連続鋳造装置10によって鋳造され
る圧延加工特性に優れた鋳片について説明する。タンデ
ィッシュ11に設けた浸漬ノズル13から鋳型14に注
湯された溶鋼12は、鋳型14により冷却され、図示し
ない凝固殻を形成して鋳片16となり、支持セグメント
15の下流側に進むにつれて、散水する冷却水によって
抜熱され、徐々に凝固殻の厚みを増していく。その途中
で圧下セグメント17により圧下され、完全に凝固す
る。鋳片は、表層には、鋳型により急激に冷却されて凝
固した細かい組織のチル晶と、このチル晶の内側に大き
な結晶組織の柱状晶を形成し、更に、鋳片の内部には、
大きな等軸晶を形成している。そして、表層の柱状晶や
内部の大きな等軸晶の境界にミクロ偏析が形成され、割
れやへこみ疵等が発生し易く、未凝固部分の凝固収縮が
大きくなり、空洞や偏析等の表層及び内部欠陥が生じて
品質を損なうことになる。従って、図2に示すように、
鋳片16の全断面の60%以上の範囲を占める等軸晶に
おいて、鋳片16の表面からX(mm)の位置にある等
軸晶の径(等軸晶径)D(mm)が、0.08X0.78+
0.5の値(図中の点線で示す)より小さくなる(すな
わち前記(1)式を満たす)ようにして、鋳片16の内
部を微細な等軸晶にし、表層に形成される柱状晶の割合
を小さくし、形成される大きなミクロ偏析を抑制するこ
とができる。図4に、この条件を満足するように鋳造し
た鋳片16の厚み方向の断面をピクリン酸を用いてエッ
ジングした場合の凝固組織の模式図を示すが、表層の柱
状晶の成長が抑制され、内部に微細な等軸晶が形成され
ている。その結果、鋳型14による冷却時や凝固時に収
縮や応力の不均一等が生じた際にミクロ偏析部を起点に
した割れやへこみ疵等の表面欠陥が抑制できる。更に、
境界部のミクロ偏析も小さくなり、収縮や鋳片のバルジ
ング、曲げ戻し矯正による応力等に起因した内部割れを
抑制し、凝固時の収縮の抑制と未凝固溶鋼の流動を良く
して、空洞や未凝固溶鋼の流動による中心偏析等の内部
欠陥を防止することができる。しかも、この鋳片16を
用いて、圧延等の加工を行った際に、圧下する方向に容
易に変形させて加工性を高め、加工された鋼材に発生す
る表面及び内部欠陥も防止することができる。
る圧延加工特性に優れた鋳片について説明する。タンデ
ィッシュ11に設けた浸漬ノズル13から鋳型14に注
湯された溶鋼12は、鋳型14により冷却され、図示し
ない凝固殻を形成して鋳片16となり、支持セグメント
15の下流側に進むにつれて、散水する冷却水によって
抜熱され、徐々に凝固殻の厚みを増していく。その途中
で圧下セグメント17により圧下され、完全に凝固す
る。鋳片は、表層には、鋳型により急激に冷却されて凝
固した細かい組織のチル晶と、このチル晶の内側に大き
な結晶組織の柱状晶を形成し、更に、鋳片の内部には、
大きな等軸晶を形成している。そして、表層の柱状晶や
内部の大きな等軸晶の境界にミクロ偏析が形成され、割
れやへこみ疵等が発生し易く、未凝固部分の凝固収縮が
大きくなり、空洞や偏析等の表層及び内部欠陥が生じて
品質を損なうことになる。従って、図2に示すように、
鋳片16の全断面の60%以上の範囲を占める等軸晶に
おいて、鋳片16の表面からX(mm)の位置にある等
軸晶の径(等軸晶径)D(mm)が、0.08X0.78+
0.5の値(図中の点線で示す)より小さくなる(すな
わち前記(1)式を満たす)ようにして、鋳片16の内
部を微細な等軸晶にし、表層に形成される柱状晶の割合
を小さくし、形成される大きなミクロ偏析を抑制するこ
とができる。図4に、この条件を満足するように鋳造し
た鋳片16の厚み方向の断面をピクリン酸を用いてエッ
ジングした場合の凝固組織の模式図を示すが、表層の柱
状晶の成長が抑制され、内部に微細な等軸晶が形成され
ている。その結果、鋳型14による冷却時や凝固時に収
縮や応力の不均一等が生じた際にミクロ偏析部を起点に
した割れやへこみ疵等の表面欠陥が抑制できる。更に、
境界部のミクロ偏析も小さくなり、収縮や鋳片のバルジ
ング、曲げ戻し矯正による応力等に起因した内部割れを
抑制し、凝固時の収縮の抑制と未凝固溶鋼の流動を良く
して、空洞や未凝固溶鋼の流動による中心偏析等の内部
欠陥を防止することができる。しかも、この鋳片16を
用いて、圧延等の加工を行った際に、圧下する方向に容
易に変形させて加工性を高め、加工された鋼材に発生す
る表面及び内部欠陥も防止することができる。
【0014】等軸晶径とは、溶鋼12が凝固する際に、
溶鋼12の溶質成分の固液分配に起因するミクロ偏析を
境界にした凝固組織単位の大きさである。この等軸晶径
の検出は、凝固した鋳片16の厚み方向の断面が出るよ
うに、切断してその断面を研磨してから、例えばピクリ
ン酸、塩酸等と反応させてミクロ偏析をエッチングする
か、あるいはサルファプリント等により検出されるミク
ロ偏析を境界とする凝固組織単位を転写する。更に、ミ
クロ偏析を境界とする凝固組織単位を1〜10倍に拡大
して写真に取り、この拡大写真の凝固組織単位の大きさ
を一般に用いる線分法によって、所定の長さの各線上に
位置する凝固組織単位の個数を数え、この所定の長さを
個数で除した値から、平均の粒径を求め、これを等軸晶
径とする。なお、前記の等軸晶の範囲が鋳片の全断面の
60%未満では、柱状晶部分及びミクロ偏析部が大きく
なり、鋳片に表面及び内部欠陥が発生する等の問題が生
じる。
溶鋼12の溶質成分の固液分配に起因するミクロ偏析を
境界にした凝固組織単位の大きさである。この等軸晶径
の検出は、凝固した鋳片16の厚み方向の断面が出るよ
うに、切断してその断面を研磨してから、例えばピクリ
ン酸、塩酸等と反応させてミクロ偏析をエッチングする
か、あるいはサルファプリント等により検出されるミク
ロ偏析を境界とする凝固組織単位を転写する。更に、ミ
クロ偏析を境界とする凝固組織単位を1〜10倍に拡大
して写真に取り、この拡大写真の凝固組織単位の大きさ
を一般に用いる線分法によって、所定の長さの各線上に
位置する凝固組織単位の個数を数え、この所定の長さを
個数で除した値から、平均の粒径を求め、これを等軸晶
径とする。なお、前記の等軸晶の範囲が鋳片の全断面の
60%未満では、柱状晶部分及びミクロ偏析部が大きく
なり、鋳片に表面及び内部欠陥が発生する等の問題が生
じる。
【0015】また、鋳片16の凝固組織は、図3に示す
ように、鋳片16の全断面を前述の(1)式の条件を満
たす等軸晶にすることにより、鋳片16を全体にわたり
均一な凝固組織にすることができる。この凝固組織につ
いて、図5にその模式図を示すが、表層の柱状晶が全く
なく、全面にわたり微細で均一な等軸晶が形成され、極
めて優れた凝固組織になっており、凝固組織間に存在す
る脆いミクロ偏析部も鋳片16の全体にわたり小さくな
っている。その結果、鋳型14による冷却や凝固収縮の
不均一等が生じても、ミクロ偏析部を起点にした割れや
ヘゲ等の基になる微小の疵が発生するのを抑制でき、表
面欠陥が発生するのを安定して確実に防止できる。しか
も、凝固核を起点にして凝固させるので等軸晶径を小さ
くでき、溶鋼の凝固収縮による空洞(ザク)の形成や溶
鋼12の流動が抑制され、内部に生じる中心偏析(偏
析)等の欠陥を防止し、欠陥の無い鋳片16が鋳造でき
る。更に、鋳片16の全断面から線分法によって求めた
等軸晶径の最大の大きさを平均等軸晶径の3倍以内にす
ることにより好ましい結果が得られる。このようにする
ことにより、凝固組織中の等軸晶径のバラツキを小さく
して、等軸晶径の境界に形成されるミクロ偏析を小さく
することができ、かつ等軸晶径の大きさの範囲も制限す
ることができ、凝固組織が均一性の高い鋳片16にな
る。均一な凝固組織によりミクロ偏析を起点とする割れ
抵抗が増し、割れやへこみ疵、偏析等の表面及び内部欠
陥が防止できる。最大の等軸晶径が平均等軸晶径の3倍
を超えると、等軸晶径のバラツキ及び等軸晶径を囲むミ
クロ偏析部が大きくなる。
ように、鋳片16の全断面を前述の(1)式の条件を満
たす等軸晶にすることにより、鋳片16を全体にわたり
均一な凝固組織にすることができる。この凝固組織につ
いて、図5にその模式図を示すが、表層の柱状晶が全く
なく、全面にわたり微細で均一な等軸晶が形成され、極
めて優れた凝固組織になっており、凝固組織間に存在す
る脆いミクロ偏析部も鋳片16の全体にわたり小さくな
っている。その結果、鋳型14による冷却や凝固収縮の
不均一等が生じても、ミクロ偏析部を起点にした割れや
ヘゲ等の基になる微小の疵が発生するのを抑制でき、表
面欠陥が発生するのを安定して確実に防止できる。しか
も、凝固核を起点にして凝固させるので等軸晶径を小さ
くでき、溶鋼の凝固収縮による空洞(ザク)の形成や溶
鋼12の流動が抑制され、内部に生じる中心偏析(偏
析)等の欠陥を防止し、欠陥の無い鋳片16が鋳造でき
る。更に、鋳片16の全断面から線分法によって求めた
等軸晶径の最大の大きさを平均等軸晶径の3倍以内にす
ることにより好ましい結果が得られる。このようにする
ことにより、凝固組織中の等軸晶径のバラツキを小さく
して、等軸晶径の境界に形成されるミクロ偏析を小さく
することができ、かつ等軸晶径の大きさの範囲も制限す
ることができ、凝固組織が均一性の高い鋳片16にな
る。均一な凝固組織によりミクロ偏析を起点とする割れ
抵抗が増し、割れやへこみ疵、偏析等の表面及び内部欠
陥が防止できる。最大の等軸晶径が平均等軸晶径の3倍
を超えると、等軸晶径のバラツキ及び等軸晶径を囲むミ
クロ偏析部が大きくなる。
【0016】また、このような等軸晶を備えた鋳片16
を連続鋳造するには、タンディッシュ11内の溶鋼12
にMg、又はMg合金を添加して、溶鋼12中にMgO
の単体あるいはMgOを含有する複合の酸化物を形成さ
せる。MgOは、分散性が良いので細粒となり、溶鋼1
2中に均一に分散し、溶鋼12の凝固核として作用し、
多数の等軸晶を形成するほか、酸化物自体のピンニング
作用(凝固直後における組織の成長を抑制する)により
凝固組織の粗大化を抑制し、凝固組織中の等軸晶を微細
に保ち、鋳片16を均質なものにできる。このMg、又
はMg合金は、Mg相当で0.0005〜0.10重量
%を添加することにより、溶鋼12中に含有される酸素
(O)やFeO、SiO2 、MnO等の酸化物から酸素
が供給され、MgOあるいはMgO・Al2 O3 等を含
有する複合の酸化物を形成する。更に、添加方法は、M
g、又はMg合金を溶鋼12に直接添加するか、あるい
はMg、又はMg合金を薄鋼で覆った線状に加工したワ
イヤーを連続的に供給することができる。添加量が0.
0005重量%未満では、凝固核が不足し、生成する等
軸晶の数が不足するので、微細な凝固組織が得られ難く
なる。一方、0.10重量%を超えると、等軸晶の生成
効果が飽和するほか、合金コストの上昇や鋳片の内部の
総酸化物量が増加して耐食性等が低下する。このように
して鋳造された鋳片は、凝固組織が均一であり、表面及
び内部欠陥の抑制に優れており、良好な加工特性を備え
ている。更に、鋳片は、連続鋳造の他に、造塊法やベル
トキャスター、双ロール等の鋳造法により鋳造すること
ができる。また、鋳片としては、例えば連続鋳造により
鋳造されたもので、厚みを100mm以上とすることに
より、表層から内部にいたる凝固組織中の等軸晶径を容
易に調整でき、微細化による効果も大きいので好ましい
結果が得られる。
を連続鋳造するには、タンディッシュ11内の溶鋼12
にMg、又はMg合金を添加して、溶鋼12中にMgO
の単体あるいはMgOを含有する複合の酸化物を形成さ
せる。MgOは、分散性が良いので細粒となり、溶鋼1
2中に均一に分散し、溶鋼12の凝固核として作用し、
多数の等軸晶を形成するほか、酸化物自体のピンニング
作用(凝固直後における組織の成長を抑制する)により
凝固組織の粗大化を抑制し、凝固組織中の等軸晶を微細
に保ち、鋳片16を均質なものにできる。このMg、又
はMg合金は、Mg相当で0.0005〜0.10重量
%を添加することにより、溶鋼12中に含有される酸素
(O)やFeO、SiO2 、MnO等の酸化物から酸素
が供給され、MgOあるいはMgO・Al2 O3 等を含
有する複合の酸化物を形成する。更に、添加方法は、M
g、又はMg合金を溶鋼12に直接添加するか、あるい
はMg、又はMg合金を薄鋼で覆った線状に加工したワ
イヤーを連続的に供給することができる。添加量が0.
0005重量%未満では、凝固核が不足し、生成する等
軸晶の数が不足するので、微細な凝固組織が得られ難く
なる。一方、0.10重量%を超えると、等軸晶の生成
効果が飽和するほか、合金コストの上昇や鋳片の内部の
総酸化物量が増加して耐食性等が低下する。このように
して鋳造された鋳片は、凝固組織が均一であり、表面及
び内部欠陥の抑制に優れており、良好な加工特性を備え
ている。更に、鋳片は、連続鋳造の他に、造塊法やベル
トキャスター、双ロール等の鋳造法により鋳造すること
ができる。また、鋳片としては、例えば連続鋳造により
鋳造されたもので、厚みを100mm以上とすることに
より、表層から内部にいたる凝固組織中の等軸晶径を容
易に調整でき、微細化による効果も大きいので好ましい
結果が得られる。
【0017】次に、本発明の一実施の形態に係る圧延加
工特性に優れた鋳片を用いた鋼材について説明する。本
発明の鋼材は、全断面の60%以上が前記(2)式を満
足する等軸晶である鋳片16を用いて、図示しない加熱
炉や均熱炉等により1150〜1250℃に加熱を行っ
て後、圧延等の加工を施して各種の鋼板、形鋼等に加工
される。この鋼材は、加工に用いる鋳片16の凝固組織
を表層から内部にわたり微細にし、粒界に存在するミク
ロ偏析を小さくしているので、ミクロ偏析部の割れ抵抗
が増して割れやヘゲ等の表面欠陥の少ない鋼材にするこ
とができる。更に、内部においても、割れや未凝固溶鋼
の凝固収縮によるザク、溶鋼12の流動による偏析を抑
制しているので、鋼材に発生する鋳片に起因する内部欠
陥を少なくできる。しかも、微細な凝固組織を備えた鋳
片16は、延び等の加工特性に優れており容易に鋳片1
6を加工することができ、加工後の靭性にも優れてい
る。特に、全断面が前記(2)式を満す等軸晶である鋳
片16を加熱した後に、圧延等の加工を施した鋼材は、
均一な凝固組織を備えた鋳片16を用いるので、ミクロ
偏析がより小さくなり、表面欠陥及び内部欠陥が極めて
少なくできるので、鋼材に発生する表面欠陥及び内部欠
陥もなくし、品質特性や加工特性に優れた鋼材にでき
る。更に、等軸晶径の最大の大きさを平均等軸晶径の3
倍以内である鋳片16を用いた場合は、等軸晶の境界に
形成されるミクロ偏析の大きさを制限でき、均質な材質
特性を備えた鋼材を得ることができる。
工特性に優れた鋳片を用いた鋼材について説明する。本
発明の鋼材は、全断面の60%以上が前記(2)式を満
足する等軸晶である鋳片16を用いて、図示しない加熱
炉や均熱炉等により1150〜1250℃に加熱を行っ
て後、圧延等の加工を施して各種の鋼板、形鋼等に加工
される。この鋼材は、加工に用いる鋳片16の凝固組織
を表層から内部にわたり微細にし、粒界に存在するミク
ロ偏析を小さくしているので、ミクロ偏析部の割れ抵抗
が増して割れやヘゲ等の表面欠陥の少ない鋼材にするこ
とができる。更に、内部においても、割れや未凝固溶鋼
の凝固収縮によるザク、溶鋼12の流動による偏析を抑
制しているので、鋼材に発生する鋳片に起因する内部欠
陥を少なくできる。しかも、微細な凝固組織を備えた鋳
片16は、延び等の加工特性に優れており容易に鋳片1
6を加工することができ、加工後の靭性にも優れてい
る。特に、全断面が前記(2)式を満す等軸晶である鋳
片16を加熱した後に、圧延等の加工を施した鋼材は、
均一な凝固組織を備えた鋳片16を用いるので、ミクロ
偏析がより小さくなり、表面欠陥及び内部欠陥が極めて
少なくできるので、鋼材に発生する表面欠陥及び内部欠
陥もなくし、品質特性や加工特性に優れた鋼材にでき
る。更に、等軸晶径の最大の大きさを平均等軸晶径の3
倍以内である鋳片16を用いた場合は、等軸晶の境界に
形成されるミクロ偏析の大きさを制限でき、均質な材質
特性を備えた鋼材を得ることができる。
【0018】
【実施例】次に、本発明に係る圧延加工特性に優れた鋳
片及びこの鋳片を用いて圧延加工を行った鋼材におい
て、その特性を調査した。タンディッシュ内の溶鋼に金
属Mgを0.1重量%添加してから、サイズが幅120
0mm、厚み250mmの内寸法の鋳型に鋳湯し、鋳型
による冷却と支持セグメントからの散水により、鋳片を
冷却して凝固させ、圧下セグメントを用いて3〜7mm
の圧下を行ってからピンチロールにより引き抜きを行っ
た。そして、鋳片を切断して厚み方向の断面の凝固組織
の等軸晶径の状態と鋳片の表層及び内部欠陥の調査と、
その鋳片を1250℃に加熱してから圧延し製造された
鋼材の表層及び内部欠陥と加工特性を調査した。その結
果を表1に示す。
片及びこの鋳片を用いて圧延加工を行った鋼材におい
て、その特性を調査した。タンディッシュ内の溶鋼に金
属Mgを0.1重量%添加してから、サイズが幅120
0mm、厚み250mmの内寸法の鋳型に鋳湯し、鋳型
による冷却と支持セグメントからの散水により、鋳片を
冷却して凝固させ、圧下セグメントを用いて3〜7mm
の圧下を行ってからピンチロールにより引き抜きを行っ
た。そして、鋳片を切断して厚み方向の断面の凝固組織
の等軸晶径の状態と鋳片の表層及び内部欠陥の調査と、
その鋳片を1250℃に加熱してから圧延し製造された
鋼材の表層及び内部欠陥と加工特性を調査した。その結
果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】実施例1は、鋳片の全断面における凝固組
織の60%以上を前記(1)式を満たす等軸晶(1.5
〜3.2mmの等軸晶径)にした鋳片及びそれを用いた
鋼材であり、鋳片の品質は、表層に形成したミクロ偏析
を小さくでき、割れの発生が比較的少なく、割れ、ザク
や偏析等の内部欠陥も少なく良好であった。更に、この
鋳片を用いて圧延した鋼材は、表層にヘゲ疵及び割れの
発生が比較的少なく、割れ、ザクや偏析等の内部欠陥も
少なく良好であり、凝固組織及びミクロ偏析が小さいの
で、圧下する方位に変形し易く、加工後の靭性等が良い
結果となった。実施例2は、鋳片の全断面を前述の
(1)式を満たす等軸晶(0.3〜2.9mmの等軸晶
径)にした鋳片及びそれを用いた鋼材であり、鋳片は、
表層に形成したミクロ偏析を小さくでき、割れの発生が
少なく、内部を微細な等軸晶にしているので、割れ、ザ
クや偏析等の内部欠陥のない良好な品質であった。更
に、この鋳片を用いて圧延した鋼材は、表層にヘゲ疵及
び割れの発生か少なく、割れ、ザクや偏析等の内部欠陥
も少なく良好であり、凝固組織及びミクロ偏析が小さい
ので、圧下する方位に容易に変形し、加工後の靭性等に
優れている。実施例3は、鋳片全断面を径が0.5〜
1.4 mmの等軸晶が占め、最大の等軸晶径を平均等
軸晶径の3倍以内にした場合の鋳片及びそれを用いた鋼
材であり、鋳片は、表層に形成したミクロ偏析が小さ
く、しかも、バラツキを抑制しているので、割れの発生
がより少なく、内部についても割れ、ザクや偏析等の内
部欠陥のない極めて優れた品質であった。更に、この鋳
片を用いて圧延した鋼材は、表層にヘゲ疵及び割れの欠
陥及び割れ、ザクや偏析等の内部欠陥に対して極めて優
れており、圧下する方位に容易に変形し、加工後の靭性
等に優れている。
織の60%以上を前記(1)式を満たす等軸晶(1.5
〜3.2mmの等軸晶径)にした鋳片及びそれを用いた
鋼材であり、鋳片の品質は、表層に形成したミクロ偏析
を小さくでき、割れの発生が比較的少なく、割れ、ザク
や偏析等の内部欠陥も少なく良好であった。更に、この
鋳片を用いて圧延した鋼材は、表層にヘゲ疵及び割れの
発生が比較的少なく、割れ、ザクや偏析等の内部欠陥も
少なく良好であり、凝固組織及びミクロ偏析が小さいの
で、圧下する方位に変形し易く、加工後の靭性等が良い
結果となった。実施例2は、鋳片の全断面を前述の
(1)式を満たす等軸晶(0.3〜2.9mmの等軸晶
径)にした鋳片及びそれを用いた鋼材であり、鋳片は、
表層に形成したミクロ偏析を小さくでき、割れの発生が
少なく、内部を微細な等軸晶にしているので、割れ、ザ
クや偏析等の内部欠陥のない良好な品質であった。更
に、この鋳片を用いて圧延した鋼材は、表層にヘゲ疵及
び割れの発生か少なく、割れ、ザクや偏析等の内部欠陥
も少なく良好であり、凝固組織及びミクロ偏析が小さい
ので、圧下する方位に容易に変形し、加工後の靭性等に
優れている。実施例3は、鋳片全断面を径が0.5〜
1.4 mmの等軸晶が占め、最大の等軸晶径を平均等
軸晶径の3倍以内にした場合の鋳片及びそれを用いた鋼
材であり、鋳片は、表層に形成したミクロ偏析が小さ
く、しかも、バラツキを抑制しているので、割れの発生
がより少なく、内部についても割れ、ザクや偏析等の内
部欠陥のない極めて優れた品質であった。更に、この鋳
片を用いて圧延した鋼材は、表層にヘゲ疵及び割れの欠
陥及び割れ、ザクや偏析等の内部欠陥に対して極めて優
れており、圧下する方位に容易に変形し、加工後の靭性
等に優れている。
【0021】これに対して、比較例1は、鋳片の厚み方
向の断面における凝固組織の表層から40%以上の範囲
に柱状晶が存在し、内部の凝固組織の等軸晶径を2.0
〜3.1mmにした鋳片及びそれを用いた鋼材であり、
表層におけるミクロ偏析が大きく、鋳造中及び鋳型等の
冷却過程に起因した割れが発生し、割れ、ザクや偏析等
の内部欠陥も発生して悪い結果となった。更に、この鋳
片を用いて圧延した鋼材は、ヘゲ疵及び割れの表面欠陥
及び割れ、ザクや偏析等の内部欠陥が発生して、加工性
及び加工後の靭性等も悪い結果であった。比較例2は、
鋳片の厚み方向の断面における凝固組織の40%が前述
の(1)式を満たす等軸晶(2.8〜5.7mmの等軸
晶径)である鋳片及びそれを用いた鋼材であり、表層に
おける割れ等についてはかなり抑制できたが、内部に割
れ、ザクや偏析等の内部欠陥が発生して悪い結果となっ
た。更に、この鋳片を用いて圧延した鋼材は、表層にヘ
ゲ疵及び割れが多少発生しており、割れ、ザクや偏析等
の内部欠陥が発生して、加工性及び加工後の靭性等も悪
い結果であった。なお、表1において、◎は極めて良
好、○は良好、△はやや良好、×は悪い品質を表してい
る。
向の断面における凝固組織の表層から40%以上の範囲
に柱状晶が存在し、内部の凝固組織の等軸晶径を2.0
〜3.1mmにした鋳片及びそれを用いた鋼材であり、
表層におけるミクロ偏析が大きく、鋳造中及び鋳型等の
冷却過程に起因した割れが発生し、割れ、ザクや偏析等
の内部欠陥も発生して悪い結果となった。更に、この鋳
片を用いて圧延した鋼材は、ヘゲ疵及び割れの表面欠陥
及び割れ、ザクや偏析等の内部欠陥が発生して、加工性
及び加工後の靭性等も悪い結果であった。比較例2は、
鋳片の厚み方向の断面における凝固組織の40%が前述
の(1)式を満たす等軸晶(2.8〜5.7mmの等軸
晶径)である鋳片及びそれを用いた鋼材であり、表層に
おける割れ等についてはかなり抑制できたが、内部に割
れ、ザクや偏析等の内部欠陥が発生して悪い結果となっ
た。更に、この鋳片を用いて圧延した鋼材は、表層にヘ
ゲ疵及び割れが多少発生しており、割れ、ザクや偏析等
の内部欠陥が発生して、加工性及び加工後の靭性等も悪
い結果であった。なお、表1において、◎は極めて良
好、○は良好、△はやや良好、×は悪い品質を表してい
る。
【0022】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明は、上記した形態に限定されるものでなく、要旨
を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用範囲であ
る。例えば、鋳片の等軸晶を形成する方法としては、低
温鋳造や電磁攪拌あるいはこれ等を組合せて用いること
ができる。更に、低温鋳造や電磁攪拌等と、溶鋼中に凝
固核を形成するMg、Mg合金等の接種剤添加を併用す
ることもできる。また、接種剤としては、Mg、Mg合
金の他にTiN、Ce、Zr、V、あるいは同組成の金
属粉等を用いることができる。
本発明は、上記した形態に限定されるものでなく、要旨
を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用範囲であ
る。例えば、鋳片の等軸晶を形成する方法としては、低
温鋳造や電磁攪拌あるいはこれ等を組合せて用いること
ができる。更に、低温鋳造や電磁攪拌等と、溶鋼中に凝
固核を形成するMg、Mg合金等の接種剤添加を併用す
ることもできる。また、接種剤としては、Mg、Mg合
金の他にTiN、Ce、Zr、V、あるいは同組成の金
属粉等を用いることができる。
【0023】
【発明の効果】請求項1〜4記載の圧延加工特性に優れ
た鋳片においては、鋳造された鋳片の全断面の60%以
上を所定条件を満たす等軸晶にしているので、細かな凝
固組織にすることができ、表面欠陥及び内部欠陥を抑制
して研削手入れや屑化等を防止し、良鋳片の歩留りが向
上できる。更に、この鋳片を用いて、圧延等の加工を行
った際の加工性を高め、加工された鋼材に発生する表面
及び内部欠陥も防止できる。
た鋳片においては、鋳造された鋳片の全断面の60%以
上を所定条件を満たす等軸晶にしているので、細かな凝
固組織にすることができ、表面欠陥及び内部欠陥を抑制
して研削手入れや屑化等を防止し、良鋳片の歩留りが向
上できる。更に、この鋳片を用いて、圧延等の加工を行
った際の加工性を高め、加工された鋼材に発生する表面
及び内部欠陥も防止できる。
【0024】特に、請求項2記載の圧延加工特性に優れ
た鋳片においては、鋳片の全断面を占める等軸晶が所定
条件を満たしているので、鋳片を均一で微細な凝固組織
にし、全断面にわたりミクロ偏析を小さくして、鋳片に
生じる表面及び内部欠陥を確実に防止でき、更に、加工
特性をより良好にした鋳片を安定して製造することがで
きる。
た鋳片においては、鋳片の全断面を占める等軸晶が所定
条件を満たしているので、鋳片を均一で微細な凝固組織
にし、全断面にわたりミクロ偏析を小さくして、鋳片に
生じる表面及び内部欠陥を確実に防止でき、更に、加工
特性をより良好にした鋳片を安定して製造することがで
きる。
【0025】請求項3記載の圧延加工特性に優れた鋳片
においては、鋳片の最大の等軸晶径を平均等軸晶径の3
倍以内にしているので、鋳片の表層から内層のミクロ偏
析のバラツキが小さくなり、鋳片の凝固組織をより均一
にでき、鋳片に生じる表面及び内部欠陥を安定して防止
し、鋳片の手入れや屑化等をより安定して防止でき、加
工により発生する欠陥を安定して抑制し、加工特性に優
れた鋳片を製造することができる。
においては、鋳片の最大の等軸晶径を平均等軸晶径の3
倍以内にしているので、鋳片の表層から内層のミクロ偏
析のバラツキが小さくなり、鋳片の凝固組織をより均一
にでき、鋳片に生じる表面及び内部欠陥を安定して防止
し、鋳片の手入れや屑化等をより安定して防止でき、加
工により発生する欠陥を安定して抑制し、加工特性に優
れた鋳片を製造することができる。
【0026】請求項4記載の圧延加工特性に優れた鋳片
においては、Mgの酸化物を含有しているので、溶鋼中
における分散性を高くして、少ない酸化物で効率良く微
細な凝固組織にすることができ、鋳片を加工した鋼材の
酸化物による耐食性や強度等の支障を無くすことができ
る。
においては、Mgの酸化物を含有しているので、溶鋼中
における分散性を高くして、少ない酸化物で効率良く微
細な凝固組織にすることができ、鋳片を加工した鋼材の
酸化物による耐食性や強度等の支障を無くすことができ
る。
【0027】請求項5〜7記載の鋼材においては、全断
面の60%以上が所定条件を満たす等軸晶である鋳造さ
れた鋳片を加熱した後に、圧延等の加工を施しているの
で、圧下する方向に変形し易くして加工性を高め、加工
時あるいは加工後に発生するヘゲ疵や割れ等の表面欠陥
及びザクや偏析等の内部欠陥を少なくでき、鋼材の手入
れや屑化等の防止と製品等の歩留りを向上できる。
面の60%以上が所定条件を満たす等軸晶である鋳造さ
れた鋳片を加熱した後に、圧延等の加工を施しているの
で、圧下する方向に変形し易くして加工性を高め、加工
時あるいは加工後に発生するヘゲ疵や割れ等の表面欠陥
及びザクや偏析等の内部欠陥を少なくでき、鋼材の手入
れや屑化等の防止と製品等の歩留りを向上できる。
【0028】特に、請求項6記載の鋼材においては、鋳
片の全断面が等軸晶であるので、鋳片を加熱した後に、
圧延等の加工性が良くなり、加工時あるいは加工後に発
生する表面欠陥及び内部欠陥をより確実に抑制できる。
片の全断面が等軸晶であるので、鋳片を加熱した後に、
圧延等の加工性が良くなり、加工時あるいは加工後に発
生する表面欠陥及び内部欠陥をより確実に抑制できる。
【0029】請求項7記載の鋼材においては、鋳片の最
大の等軸晶径が平均等軸晶径の3倍以内である鋳片を加
熱した後に、圧延等の加工を施すことができるので、均
一な凝固組織の鋳片を用いることから圧延等の加工性が
より良くなり、加工時あるいは加工後に発生する表面及
び内部欠陥を安定して無くし、研削等の手入れや屑化を
確実に防止してより歩留りを高くできる。
大の等軸晶径が平均等軸晶径の3倍以内である鋳片を加
熱した後に、圧延等の加工を施すことができるので、均
一な凝固組織の鋳片を用いることから圧延等の加工性が
より良くなり、加工時あるいは加工後に発生する表面及
び内部欠陥を安定して無くし、研削等の手入れや屑化を
確実に防止してより歩留りを高くできる。
【図1】本発明の一実施の形態に係る圧延加工特性に優
れた鋳片を鋳造する連続鋳造装置の全体断面図である。
れた鋳片を鋳造する連続鋳造装置の全体断面図である。
【図2】同鋳片の表層から中心までの距離と等軸晶径、
柱状晶の幅との関係を表すグラフである。
柱状晶の幅との関係を表すグラフである。
【図3】全断面が等軸晶である鋳片の表層から中心まで
の距離と等軸晶径の関係を表すグラフである。
の距離と等軸晶径の関係を表すグラフである。
【図4】60%以上が等軸晶である鋳片の厚み方向の断
面の凝固組織の模式図である。
面の凝固組織の模式図である。
【図5】全断面が等軸晶である鋳片の厚み方向の断面の
凝固組織の模式図である。
凝固組織の模式図である。
【図6】従来例に係る鋳片の厚み方向の断面の凝固組織
の模式図である。
の模式図である。
10:連続鋳造装置、11:タンディッシュ、12:溶
鋼、13:浸漬ノズル、14:鋳型、15:支持セグメ
ント、16:鋳片、17:圧下セグメント、18:ピン
チロール
鋼、13:浸漬ノズル、14:鋳型、15:支持セグメ
ント、16:鋳片、17:圧下セグメント、18:ピン
チロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B22D 11/10 370 B22D 11/10 370N 11/128 350 11/128 350A 27/02 27/02 W 27/04 27/04 D 27/20 27/20 B C22C 38/00 301 C22C 38/00 301A (72)発明者 三浦 龍介 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新 日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 紀成 康弘 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新 日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 Fターム(参考) 4E004 GA05 MB12 MB13 MB14 MC07 MC30 NB01 NC04
Claims (7)
- 【請求項1】 鋳造された鋳片の全断面の60%以上が
下記(1)式を満たす等軸晶であることを特徴とする圧
延加工特性に優れた鋳片。 D<0.08X0.78+0.5 ・・・・(1) ここで、Xは鋳片の表面からの距離(mm)、Dは鋳片
の表面からXの位置にある等軸晶の径(mm)である。 - 【請求項2】 請求項1記載の圧延加工特性に優れた鋳
片において、前記等軸晶が前記鋳片の全断面を満たして
いる圧延加工特性に優れた鋳片。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の圧延加工特性に優
れた鋳片において、前記鋳片の最大の等軸晶径を平均等
軸晶径の3倍以内にしている圧延加工特性に優れた鋳
片。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の圧
延加工特性に優れた鋳片において、前記鋳片がMgの酸
化物を含有する圧延加工特性に優れた鋳片。 - 【請求項5】 全断面の60%以上が下記(2)式を満
たす等軸晶である鋳造された鋳片を加熱した後に、圧延
等の加工を施したことを特徴とする鋼材。 D<0.08X0.78+0.5 ・・・・(2) ここで、Xは鋳片の表面からの距離(mm)、Dは鋳片
の表面からXの位置にある等軸晶の径(mm)である。 - 【請求項6】 請求項5記載の鋼材において、前記鋳片
の全断面が前記等軸晶である鋼材。 - 【請求項7】 請求項5又は6記載の鋼材において、前
記鋳片の最大の等軸晶径が平均等軸晶径の3倍以内であ
る鋼材。
Priority Applications (17)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11101163A JP2000288698A (ja) | 1999-04-08 | 1999-04-08 | 圧延加工特性に優れた鋳片及びそれを用いた鋼材 |
| EP00915437A EP1099498A4 (en) | 1999-04-08 | 2000-04-07 | STEEL CASTING PIECE AND STEEL PRODUCT WITH EXCELLENT FORMING PROPERTIES AND METHOD FOR TREATING IT FOR SUITABLE MOLTEN STEEL AND METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF |
| KR1020007013895A KR100550678B1 (ko) | 1999-04-08 | 2000-04-07 | 주편의 응고조직을 미세화하기 위한 용강의 처리방법 |
| EP10186285.2A EP2308617B1 (en) | 1999-04-08 | 2000-04-07 | Method for processing molten steel |
| EP07005688.2A EP1803512B1 (en) | 1999-04-08 | 2000-04-07 | Cast steel with excellent workability and method for manufacturing the cast steel |
| CNB2005100068043A CN1321766C (zh) | 1999-04-08 | 2000-04-07 | 扁坯 |
| RU2001101464/02A RU2228235C2 (ru) | 1999-04-08 | 2000-04-07 | Стальная отливка (варианты) и стальной материал с улучшенной обрабатываемостью, способ переработки расплавленной стали (варианты) и способ получения стальной отливки и стального материала |
| CA002334352A CA2334352C (en) | 1999-04-08 | 2000-04-07 | Cast steel piece and steel material with excellent workability, method for processing molten steel therefor and method for manufacutring the cast steel and steel material |
| KR1020057018257A KR100706973B1 (ko) | 1999-04-08 | 2000-04-07 | 응고조직이 미세하고 가공특성이 우수한 주편과 이를이용하여 제조한 강재와 심리스 강관 |
| EP10186277.9A EP2308616B1 (en) | 1999-04-08 | 2000-04-07 | Cast steel and steel material with excellent workability, method for processing molten steel therefor and method for manufacturing the cast steel and steel material |
| AU36746/00A AU753777B2 (en) | 1999-04-08 | 2000-04-07 | Cast steel piece and steel product excellent in forming characteristics and method for treatment of molted steel therefor and method for production thereof |
| PCT/JP2000/002296 WO2000061322A1 (en) | 1999-04-08 | 2000-04-07 | Cast steel piece and steel product excellent in forming characteristics and method for treatment of molted steel therefor and method for production thereof |
| EP10186292.8A EP2292352B1 (en) | 1999-04-08 | 2000-04-07 | Method for processing molten steel for cast steel and steel material with excellent workability |
| US09/719,206 US6585799B1 (en) | 1999-04-08 | 2000-04-07 | Cast steel piece and steel product excellent in forming characteristics and method for treatment of molted steel therefor and method for production thereof |
| CN 00800836 CN1258413C (zh) | 1999-04-08 | 2000-04-07 | 钢水的处理方法 |
| TW89106564A TW434059B (en) | 1999-04-08 | 2000-04-08 | Cast strip and steel material with excellent workability, and method for processing molten steel therefor and method for manufacturing the strip and material |
| US10/222,362 US6918969B2 (en) | 1999-04-08 | 2002-08-16 | Cast steel and steel material with excellent workability, method for processing molten steel therefor and method for manufacturing the cast steel and steel material |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11101163A JP2000288698A (ja) | 1999-04-08 | 1999-04-08 | 圧延加工特性に優れた鋳片及びそれを用いた鋼材 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000288698A true JP2000288698A (ja) | 2000-10-17 |
Family
ID=14293383
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11101163A Pending JP2000288698A (ja) | 1999-04-08 | 1999-04-08 | 圧延加工特性に優れた鋳片及びそれを用いた鋼材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000288698A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN115305407A (zh) * | 2022-08-02 | 2022-11-08 | 武钢集团昆明钢铁股份有限公司 | 一种公称直径6mm的低强度高韧性拉丝钢热轧盘条的制备方法 |
| CN117324608A (zh) * | 2023-12-01 | 2024-01-02 | 中钢集团洛阳耐火材料研究院有限公司 | 一种浸入式水口抗结瘤内衬材料的优选方法 |
-
1999
- 1999-04-08 JP JP11101163A patent/JP2000288698A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN115305407A (zh) * | 2022-08-02 | 2022-11-08 | 武钢集团昆明钢铁股份有限公司 | 一种公称直径6mm的低强度高韧性拉丝钢热轧盘条的制备方法 |
| CN115305407B (zh) * | 2022-08-02 | 2023-04-28 | 武钢集团昆明钢铁股份有限公司 | 一种公称直径6mm的低强度高韧性拉丝钢热轧盘条的制备方法 |
| CN117324608A (zh) * | 2023-12-01 | 2024-01-02 | 中钢集团洛阳耐火材料研究院有限公司 | 一种浸入式水口抗结瘤内衬材料的优选方法 |
| CN117324608B (zh) * | 2023-12-01 | 2024-02-23 | 中钢集团洛阳耐火材料研究院有限公司 | 一种浸入式水口抗结瘤内衬材料的优选方法 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20081110 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20081216 |