JP2000288132A - ゴルフクラブヘッド - Google Patents

ゴルフクラブヘッド

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JP2000288132A
JP2000288132A JP11100373A JP10037399A JP2000288132A JP 2000288132 A JP2000288132 A JP 2000288132A JP 11100373 A JP11100373 A JP 11100373A JP 10037399 A JP10037399 A JP 10037399A JP 2000288132 A JP2000288132 A JP 2000288132A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クラブヘッドの慣性モーメントを増加させ
る。 【解決手段】 ソール部4の主要部をなすソール部材1
2、及び少なくともフェース部2とクラウン部3とを有
しかつソール部材12に溶接により一体化してヘッド1
を形成するヘッド本体13からなる。ソール部材12
は、ソール部4の周縁4aから立ち上がりサイド部9の
一部をなすソール側壁部12Sを具えている。ソール側
壁部12Sがヘッド本体部13に溶接された溶接部14
は、クラウン部3とサイド部9とを区画しトウ5からシ
ャフト取付部11までのびる稜線Xからソール部4側へ
3mm以上かつ15mm以内で該稜線Xに沿ってのびる稜線
下方の領域15を通る非稜線溶接部分Nを含んでいる。
この非稜線溶接部分Nの合計長さを、稜線の長さの70
%以上とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、慣性モーメントを
増大しうるゴルフクラブヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ゴルフ
クラブヘッドは、その慣性モーメントが大きいとミスヒ
ットでフェースの芯を外して打球した場合でも、ヘッド
はそのままの運動を続けようとしてフェースの向きが変
わりにくく、またエネルギーロスも少ないため、方向性
のバラツキや飛距離のロスが少なくなる。一般に、ヘッ
ドの慣性モーメントを大きくするためには、ヘッド形状
を大型化したり、バックフェース部側などに高比重金属
からなるサイドメタル等を設けることが行われている。
【0003】しかしながら、ヘッド形状の大型化は、ヘ
ッド重量の増大をもたらすためおのずと限界がある。例
えば現在主流となっているチタン合金を採用した場合で
も、ヘッド体積はおよそ350cc程度が限界と考えられ
ている。また、サイドメタル等を設ける方法では、ヘッ
ドの重心深度が深く慣性モーメントも大きくなるが、サ
イドメタルの分だけ重量が増すため、その分ヘッド形状
を小型化せざるを得ない傾向にある。このようなヘッド
は、アドレス時の安心感を損ねる。
【0004】本発明は、以上のような実状に鑑み案出な
されたもので、ヘッドが、ソール部材及びヘッド本体を
溶接することにより形成されるとともに、これらが溶接
される溶接部分の位置を限定することを基本として、ヘ
ッドの慣性モーメントを増大でき、しかも容易に製造可
能なゴルフクラブヘッドを提供することを目的としてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のうち請求項1記
載の発明は、ボールを打撃するフェース部、このフェー
ス部の上縁に連なりヘッド上面をなすクラウン部、前記
フェース部の下縁に連なりヘッドの下面をなすソール
部、前記クラウン部とソール部との間を継ぎ前記フェー
ス部のトウからバックフェースを通り前記フェース部の
ヒールまでのびるサイド部、及び前記フェース部と前記
クラウン部と前記サイド部とが交わるヒール側の交わり
部近傍に配されてシャフトの一端が装着されるシャフト
取付部を具えたゴルフクラブヘッドであって、前記ソー
ル部の主要部をなすソール部材、及び少なくとも前記フ
ェース部とクラウン部とを有しかつ前記ソール部材に溶
接により一体化して前記ヘッドを形成するヘッド本体か
らなり、かつ前記ソール部材は、前記ソール部の周縁か
らクラウン部側にのび前記サイド部の一部を含んだソー
ル側壁部を具え、しかもこのソール側壁部が前記ヘッド
本体部に溶接された溶接部は、前記クラウン部とサイド
部とを区画し前記トウから前記シャフト取付部までのび
る稜線から前記ソール側へ3mm以上かつ15mm以内で該
稜線に沿ってのびる稜線下方の領域を通る非稜線溶接部
分を含み、かつこの非稜線溶接部分の合計長さを、前記
稜線の長さの70%以上としたことを特徴としている。
【0006】一般に、ヘッド本体とソール部材を接合し
ている溶接部分は、ヘッド内側に溶接金属が盛られるた
め、他の箇所に比べて厚さが大となり重量が増す。本発
明では、このような溶接部をクラウン部とサイド部の稜
線からソール側へ所定の距離を隔てる領域に設けること
により、重心から離れた位置に重量をより多く配分する
ことができ、ヘッドの重心深度を増しかつ慣性モーメン
トを増大させることができる。さらに、本発明のヘッド
は、前記稜線を通る溶接部分が従来に比して減じられ、
或いは皆無となることにより、溶接部を研磨して形状を
整えるのが容易となり、製造時の作業性などが向上しう
る。
【0007】またソール部材又はヘッド本体の少なくと
も一方は、前記溶接部に沿って形成された厚さが大の増
厚部と、この増厚部によって囲まれ該増厚部よりも厚さ
が小の減厚部とを含むことができる。この場合、前記溶
接部に加えて増厚部の重量までもがヘッド周辺に配分さ
れることにより、より一層ヘッドの慣性モーメントを増
大させることができる。
【0008】またソール部材又は前記ヘッド本体の少な
くとも一方は、溶接部を介して接合される他方の外表面
に滑らかに連なる外表面を有する周縁部と、この周縁部
の外表面から段差状部分を介してヘッド内部へ窪んだ内
窪み部とを含むことができる。この場合においては溶接
部を、ヘッドの重心からより遠くに配置することが可能
となり、より一層ヘッドの慣性モーメントを増大させる
ことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態につ
いて図面に基づき説明する。図1は本実施形態のゴルフ
クラブヘッド(以下、単に「ヘッド」ということがあ
る。)1を下面から見た斜視図、図2は同上面からみた
斜視図、図3は同底面図、図4はバックフェース側から
見た側面図、図5はトウ側か見た側面図、図6は図1の
分解斜視図をそれぞれ示している。
【0010】図において、ヘッド1は、ボールを打撃す
るフェース部2、このフェース部2の上縁2aに連なり
ヘッド上面をなすクラウン部3、前記フェース部2の下
縁(リーディングエッジ)2bに連なりヘッド下面をな
すソール部4、前記クラウン部3とソール部4との間を
継ぎ前記フェース部2のトウ5からバックフェース6を
通り前記フェース部2のヒール7までのびるサイド部
9、及びフェース部2とクラウン部3とサイド部9とが
交わるヒール側の交わり部10の近傍に配されてシャフ
トの一端が装着されるシャフト取付部11を具え、本例
では内部に中空部分が形成されるウッド型のゴルフクラ
ブヘッドを例示している。
【0011】また、前記ヘッド1は、図6に示す如く、
前記ソール部4の主要部を含んだソール部材12、及び
少なくとも前記フェース部2とクラウン部3とを有しか
つ前記ソール部材12に溶接により一体化して前記ヘッ
ド1を形成するヘッド本体13からなる。つまり、ヘッ
ド1は、本例では2つの部材から構成されるもの(いわ
ゆる2ピース構造)を例示している。
【0012】前記ソール部材12は、例えばプレス、鍛
造、ロストワックス製法等により形成されるのが好まし
いが、ダイカストなどを用いても良い。また、ソール部
材12は、例えばステンレス、アルミ合金、チタン、チ
タン合金など各種の材料を用いることができるが、低比
重かつ高強度のチタン、チタン合金などが厚さを減じつ
つ強度を維持でき、またヘッドの大型化などを容易とす
るため特に好ましいものとなる。
【0013】また本例のソール部材12は、前記ソール
部4を全て含むものではなく、前記ヘッド本体13に、
フェース部2の下縁2bから小距離Yをバックフェース
6側へとのびるソール部4のフェース側残部4Bを残し
たものを例示している。この小距離Yは、例えば10mm
以内に設定することができる。このため、本例では前記
ソール部4は、ソール部材12のソール主要部4Aと、
ヘッド本体13のフェース側残部4Bとからなるものが
示される。ただし、ソール部材12は、このような形状
に限定されず、ソール部4の全てを含んでも良いし、ま
たヘッド本体13のサイド部9などにソール部4を構成
する部材を設けても良い。なお、ソール部材12は、ソ
ール部4の主要部、例えばソール部4の表面積の60%
以上を含むことが望ましい。
【0014】またソール部材12は、本例ではソール部
4の周縁4eからクラウン部3側にのび前記サイド部9
の一部をなすソール側壁部12Sを具えており、これに
ついては後で述べる。
【0015】前記ヘッド本体13は、本実施形態では、
フェース部2、クラウン部3、サイド部9の一部をなす
上の側壁部13S、シャフト取付部11、及びソール部
4の前記フェース側残部4Bを一体に含むものを示して
いる。また前記上の側壁部13Sは、前記クラウン部3
とサイド部9とを区画し前記トウ5から前記シャフト取
付部11までのびる稜線Xからソール部4側へと垂下し
た部分を含むものが示される。そして、本実施形態で
は、このヘッド本体13の上の側壁部13Sと、前記ソ
ール部材12のソール側壁部12Sとを合わせて前記サ
イド部9が形成されるものを示している。
【0016】また、ヘッド本体13は、図6に示す如
く、開口縁部Oを具える。この開口縁部Oは、前記ソー
ル部材12の外周縁Eとほぼ合致する形状をなして該ソ
ール部材12と接合される。またこの接合部分は、溶接
により固着され、その結果、ソール部材12とヘッド本
体13とが一体化しうる。
【0017】このような形状を具えるヘッド本体13
は、例えばロストワックス製法等の鋳造を基本として形
成されるのが好ましいが、鍛造などにより形成しても良
い。また、ヘッド本体13は、例えばステンレス、アル
ミ合金、チタン、チタン合金など各種の材料を用いるこ
とができるが、低比重かつ高強度のチタン合金などが厚
さを減じつつヘッドの大型化を可能とする点で特に好ま
しい。なおヘッド本体13とソール部材12とは、同一
の金属材料、異種金属材料のいずれでも構わない。
【0018】そして、前記ソール側壁部12Sがヘッド
本体部13に溶接された溶接部14は、前記クラウン部
3とサイド部9とを区画する前記稜線Xから、前記ソー
ル部4側へ3mm以上かつ15mm以内で該稜線Xに沿って
のびる稜線下方の領域15(図4、図5に示す)を通る
非稜線溶接部分Nを含んでおり、この非稜線溶接部分N
の合計長さは、前記稜線の長さの70%以上、好ましく
は80%以上である。なお、図4、図5では、稜線Xか
らソール側に3mm及び15mmを隔てる稜線Xと平行な曲
線をL1、L2にて示している。
【0019】一般に、ヘッド本体13とソール部材12
を接合している溶接部14は、図3のA−A、B−B線
端面図である図7、図8に示す如く、ヘッド1の内側に
溶接金属が盛られて残存する溶接肉盛部14aなどによ
り他の箇所に比べて厚さが大となりその部分の重量が増
す。この溶接肉盛部14aは、例えばヘッド内面からの
肉盛り高さhaが0.5〜3mm、さらに好ましくは1〜
2mm、また肉盛り巾Wcが2〜8mm、さらに好ましくは
4〜6mm、またその横断面積が2〜15mm2 、さらに好
ましくは3〜10mm2 程度の範囲で形成されるのが好ま
しいものである。
【0020】本発明では、このような溶接肉盛部14a
の重量を利用してヘッドの慣性モーメントの増大を図ろ
うとするものである。すなわち、このような溶接部14
を、クラウン部3とサイド部9の稜線Xからソール部4
側へ所定の距離を隔てる領域15に所定長さを含んで設
けることにより、ヘッド重心から離れた位置へこの溶接
部15の重量を好適に配分することができ、ヘッド1の
重心深度を増しかつ慣性モーメントを増加させるのに役
立たせることができる。
【0021】また従来知られている2ピース構造のゴル
フクラブヘッドでは、例えば特開平8−266690号
公報に例示される図12に示すようなものがある。この
ものは、鍛造により、フェース部aとクラウン部bとを
一体化した第1の部材cと、ソール部材dとから形成さ
れる。ただし、鍛造は、アンダーカット形状を形成する
のが困難であるため、ソール部材dは、ソール部eとサ
イド部fとを一体に形成している。このサイド部fは前
記クラウン部bの周縁g、すなわち、サイド部fとクラ
ウン部bとの稜線において溶接されることとなる。また
溶接部分は、通常、表面を研磨して平らに仕上げる必要
があるが、このような稜線部分、すなわち2つの面が交
差する角の部分を研磨して形状を整えることは非常に多
くの手間を要し、またピンホール等が生じていると、再
度溶接による手直しが必要となる。
【0022】本実施形態では、溶接部14は、稜線Xの
全長さに対する少なくとも70%の前記非稜線溶接部分
Nを具えることにより、稜線Xでの溶接を大幅に減じ、
又は本例のように皆無として大部分の溶接を平坦なサイ
ド部9の表面にて行いうる。これによって、本実施形態
のヘッド1は、製造時の作業性が向上し、製造を容易と
しうる。
【0023】ここで、前記溶接部14の大部分が、前記
稜線Xから15mmよりも大きい距離をソール部側に超え
る位置に設けられた場合には、慣性モーメントの十分な
増加が図れない。その理由は、サイド部9はソール部4
側へ向けて先細状となるため、稜線Xからソール部4側
へ距離を隔てるほど、溶接部14の全長さが小さくな
り、かつ溶接部14がヘッド1の重心に近づく傾向があ
るからである。
【0024】同様に、前記非稜線溶接部分Nの全長さ
が、稜線Xの長さの70%未満であると、効果的に重量
をヘッドの重心から離れた周辺に配分し得ず慣性モーメ
ントを増加できない。逆に、前記溶接部14の大部分が
前記稜線Xから3mm以内に設けられている場合には、上
述のように溶接部14が稜線Xに重なりがちとなるため
研磨による形状の整えが困難となり生産性を低下させる
不具合がある。なお稜線Xの長さとは、図9に略示する
ように、トウ5からバックフェース部6を通り、シャフ
ト取付部11までの厚さLとし、非稜線溶接部分Nは連
続して前記70%以上を満たしても良いし、途切れた総
合計長さが70%以上を満たすものでも良い。
【0025】また本実施形態の前記ソール部材12は、
図1のD−D線部分断面図である図10(A)に拡大し
て示す如く、前記溶接部14に沿って形成された厚さが
大の増厚部17と、この増厚部17によって囲まれ該増
厚部17よりも厚さが小の減厚部19とを含んでいる。
このような増厚部17及び減厚部19により、ソール部
材12は、その重量をヘッドの周辺部により多く配分す
ることが可能になり、ひいてはヘッド1の慣性モーメン
トをさらに増加させるのに役立つ。
【0026】また、一般的に見て溶接部14は、金属組
成が他の部分と異なるため、そこから亀裂等が入るなど
の耐久性のトラブルが発生がしやすい箇所と言える。本
実施形態のように、溶接部14に沿って増厚部17を設
けることにより、ヘッドの重量増加を最小限にしながら
この部分の強度の向上を図ることも可能となる利点もあ
る。
【0027】ここで、上述のような効果を有効に発揮さ
せるためには、特に限定されるものではないが、増厚部
17は減厚部19よりも1.0mm以上厚さが大であるこ
とが望ましい。この増厚部17の厚さtaが、前記減厚
部19の厚さtbよりも1.0mm以上大きくないと、増
厚部17を設けたにもかかわらず慣性モーメントの向上
効果が少ないものとなるからである。ただし、成形性や
応力集中を防止する観点より、例えば前記厚さの差(t
a−tb)を1.0〜5.0mm、より好ましくは1.0
〜3.0mmとするのが望ましい。
【0028】また、増厚部17の前記溶接部14の外縁
jから該外縁Eと直交する向きの巾Wa(図6、図10
に示す)は、例えば5〜15mmとすることが好ましい。
この巾Waが5mm未満であると、重量周辺配分効果が相
対的に低下する傾向があり、逆に前記巾Waが15mmを
超えると、ヘッド重量の増加によるヘッド体積の小型化
を招くなどの傾向がある。
【0029】また本例のソール部材12に形成された増
厚部17は、図6に示す如く、該ソール部材12の外周
縁Eに沿って形成された第1の増厚部17aと、フェー
ス部2側からバックフェース部6側に向けてのびる第2
の増厚部17bとを含むものを示している。この第2の
増厚部17bは、例えばその巾が、バックフェース部6
側へ向けて漸増する如く形成されており、ソール部材1
2を好適に補強するのに役立つ。そして、これらの第
1、第2の増厚部17a、17bの間に前記減厚部19
が形成されたものが示される。
【0030】なおこのような増厚部17、減厚部19
は、図10(B)に示す如く、ヘッド本体13に形成し
ても同様の作用、効果を得ることができる。そして、こ
の場合においても、増厚部17と減厚部19の厚さの差
(ta−tb)や増厚部17の巾taなどの好ましい数
値範囲は、前記ソール部材12で説明したものと同じも
のを適用しうる。
【0031】このように、前記ソール部材12又は前記
ヘッド本体13の少なくとも一方、さらには両方に増厚
部17、減厚部19を形成しうる。また、増厚部17と
減厚部19とは、図10の例のように段差を介して接続
されても良いし、また滑らかに厚さが変化するものであ
っても良い。また増厚部17と減厚部19とが図10の
如く段差を介して接続される場合、その段差はヘッド内
方に形成されても良い。
【0032】図11には、本発明の他の実施形態を示し
ている。この例では、ソール部材12は、図1のD−D
線部分断面図である図11(A)に拡大して示す如く、
溶接部14を介して接合されるヘッド本体13の外表面
に滑らかに連なる外表面を具える周縁部21と、この周
縁部21の外表面から段差状部分22を介してヘッド内
部へ窪んだ内窪み部23とを含むものが例示される。本
例では、前記周縁部21は、一定の巾Wbにてソール部
材12の外周縁全域Eに亘り形成している。
【0033】この実施形態においては、周縁部21が、
内窪み部23に比してヘッドの外方へと張り出すことと
なる。従って、前述の溶接部14をヘッド1の中心から
より遠くに配置させることが可能となり、さらにヘッド
の慣性モーメントを増大させることができる点で好まし
いものとなる。このような作用をより有効に発揮させる
ためには、特に限定されるものではないが、内窪み部2
3は周縁部21よりも1.0mm以上窪むことが望まし
い。この窪み量daが1.0mm未満であると、周縁部2
1等を設けたにもかかわらず慣性モーメントの向上効果
が少ないものとなるからである。ただし、成形性や応力
集中を防止する観点より、例えば前記窪み量daを1.
0〜5.0mm、より好ましくは1.0〜3.0mmとする
のが望ましい。
【0034】また、周縁部21の前記溶接部14の外縁
jから該外縁jと直交する向きの巾Wbは、例えば5〜
15mmとすることが好ましい。この巾Wbが5mm未満で
あると、重量周辺配分効果が相対的に低下する傾向があ
り、逆に前記巾Wbが15mmを超えると、ヘッド重量の
増加によるヘッド体積の小型化を招くなどの傾向があ
る。
【0035】なおこのような周縁部21、内窪み部23
は、図11(B)に示す如く、ヘッド本体13に形成し
ても同様の作用を得ることができる。そして、この場合
においても、周縁部21からの内窪み部23の窪み量d
aや、周縁部21の巾Wbなどの好ましい数値範囲は、
前記ソール部材12で説明したものと同じものを適用し
うる。このように、前記ソール部材12又は前記ヘッド
本体13の少なくとも一方、さらには両方に、周縁部2
1や内窪み部23を形成しうる。
【0036】
【実施例】チタン合金を用いてヘッド体積300ccのゴ
ルフクラブヘッドを表1の仕様にて試作し、その性能を
評価した。なお各ヘッドにおいて、ソール部材、ヘッド
本体は、ともにロストワックス法により製造したもので
あり、ヘッド本体の厚さは実施例3を除き実質的に1.
0mmで均一なものとした。また実施例のゴルフクラブヘ
ッドは、いずれも非稜線溶接部分が稜線の全長さの90
%をなしており、その位置は、稜線からソール側に7mm
として設定した。これに対して、従来例は、図13
(A)及びそのC−C端面図である(B)のように、稜
線に沿いかつ該稜線からソール側に30mmの位置に溶接
部を設定しており、非稜線溶接部分は具えていないもの
である。また溶接内盛部の巾Wcは約1〜2mm、肉盛り
高さは約4〜6mm、横断面積は約3〜10mm2 とした。
【0037】また性能テストの内容は、各ヘッドをライ
角通りに水平面に置き、ヘッドの重心点を通る垂直軸回
りの慣性モーメントと、重心深度(上記状態におけるリ
ーディングエッジからヘッドの重心点までの水平方向距
離)とを測定した。各ゴルフクラブヘッドの仕様とテス
トの結果は、表1に示される。実施例では、従来例に比
べて慣性モーメントなどが増加していることが確認でき
た。
【0038】
【表1】
【0039】次に、これらの各ヘッドにシャフトを装着
してゴルフクラブを製造するとともに、3名のゴルファ
が各クラブを用いて5球ずつゴルフボールを打撃し、そ
のときのヘッド速度、ボールの打ち出し角、バックスピ
ン量、キャリー、トータル飛距離(キャリー+ラン)、
および目標飛球線に対するずれ量(いずれも平均値)を
測定した。なお前記ずれ量は、打撃位置と目標位置とを
結ぶ直線を目標飛球線とし、この目標飛球線と落下地点
(キャリー地点)との最短距離を測定しており、ずれ量
は、左右いずれも+値として測定しその平均としてい
る。テストの結果、表2に示すように、実施例のクラブ
は、慣性モーメントが増加しているため、打球のずれ量
が低減しており、また飛距離も向上するなど非常に良好
な結果が得られた。
【0040】
【表2】
【0041】
【発明の効果】以上のように、本発明は、ヘッド本体と
ソール部材との溶接部の重量を好適にヘッドの周辺に配
分することにより、慣性モーメントを増加させることが
でき、かつ容易に製造しうるゴルフクラブヘッドを提供
しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ゴルフクラブヘッドの下面側から見た斜視図で
ある。
【図2】ゴルフクラブヘッドの上面側から見た斜視図で
ある。
【図3】ゴルフクラブヘッドのソール部側から見た平面
図である。
【図4】ゴルフクラブヘッドのバックフェース部側から
見た側面図である。
【図5】ゴルフクラブヘッドのトウ側から見た側面図で
ある。
【図6】図1の分解斜視図である。
【図7】図3のA−A端面図である。
【図8】図3のB−B端面図である。
【図9】稜線の長さを説明するヘッドの平面図である。
【図10】(A)、(B)は、図1のD−D線部分断面
図である。
【図11】(A)、(B)は、本発明の他の実施形態を
示す図1のD−D線部分断面図である。
【図12】従来のゴルフクラブヘッドの分解斜視図であ
る。
【図13】(A)、(B)は従来例のヘッドの底面図及
びそのC−C端面図である。
【符号の説明】
1 ゴルフクラブヘッド 2 フェース部 3 クラウン部 4 ソール部 5 トウ 6 バックフェース部 7 ヒール 9 サイド部 10 ヒール側の交わり部 11 シャフト取付部 12 ソール部材 12S ソール側壁部 13 ヘッド本体 14 溶接部 15 稜線下方の領域 X 稜線 N 非稜線溶接部分

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ボールを打撃するフェース部、 このフェース部の上縁に連なりヘッド上面をなすクラウ
    ン部、 前記フェース部の下縁に連なりヘッドの下面をなすソー
    ル部、 前記クラウン部とソール部との間を継ぎ前記フェース部
    のトウからバックフェースを通り前記フェース部のヒー
    ルまでのびるサイド部、 及び前記フェース部と前記クラウン部と前記サイド部と
    が交わるヒール側の交わり部近傍に配されてシャフトの
    一端が装着されるシャフト取付部を具えたゴルフクラブ
    ヘッドであって、 前記ソール部の主要部を含んだソール部材、及び少なく
    とも前記フェース部とクラウン部とを有しかつ前記ソー
    ル部材に溶接により一体化して前記ヘッドを形成するヘ
    ッド本体からなり、 かつ前記ソール部材は、前記ソール部の周縁からクラウ
    ン部側にのび前記サイド部の一部をなすソール側壁部を
    具え、 しかもこのソール側壁部が前記ヘッド本体部に溶接され
    た溶接部は、前記クラウン部とサイド部とを区画し前記
    トウから前記シャフト取付部までのびる稜線から前記ソ
    ール側へ3mm以上かつ15mm以内で該稜線に沿ってのび
    る稜線下方の領域を通る非稜線溶接部分を含み、 かつこの非稜線溶接部分の合計長さを、前記稜線の長さ
    の70%以上としたことを特徴とするゴルフクラブヘッ
    ド。
  2. 【請求項2】前記ソール部材又は前記ヘッド本体の少な
    くとも一方は、前記溶接部に沿って形成された厚さが大
    の増厚部と、 この増厚部によって囲まれ該増厚部よりも厚さが小の減
    厚部とを含むことを特徴とする請求項1記載のゴルフク
    ラブヘッド。
  3. 【請求項3】前記増厚部は、前記減厚部よりも1mm以上
    厚さが大であり、かつ前記溶接部の外縁から該外縁と直
    交する向きの巾を5〜15mmとしたことを特徴とする請
    求項2記載のゴルフクラブヘッド。
  4. 【請求項4】前記ソール部材又は前記ヘッド本体の少な
    くとも一方は、溶接部を介して接合される他方の外表面
    に滑らかに連なる外表面を有する周縁部と、 この周縁部の外表面から段差状部分を介してヘッド内部
    へ窪んだ内窪み部とを含むことを特徴とする請求項1記
    載のゴルフクラブヘッド。
  5. 【請求項5】前記内窪み部は、前記周縁部から1mm以上
    窪むとともに、 前記周縁部は、溶接部の外縁から該外縁と直交する向き
    の巾を5〜15mmとしたことを特徴とする請求項4記載
    のゴルフクラブヘッド。
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