JP2000287897A - 電気掃除機用の集塵袋 - Google Patents

電気掃除機用の集塵袋

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JP2000287897A
JP2000287897A JP11131823A JP13182399A JP2000287897A JP 2000287897 A JP2000287897 A JP 2000287897A JP 11131823 A JP11131823 A JP 11131823A JP 13182399 A JP13182399 A JP 13182399A JP 2000287897 A JP2000287897 A JP 2000287897A
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vacuum cleaner
bag
dust
short fibers
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Takamoto Nomura
孝元 野村
Muneyuki Sasaki
統志 佐々木
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Nexta Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】掃除機本体からの塵芥漏れを防ぐとともに、集
塵袋装着時の誤操作を防止する。 【解決手段】吸入口が設けてある透気性の濾材で形成さ
れた袋本体と、剛性を有する板材に吸入口が設けた支持
板とが、それぞれの吸入口を合致させて、袋本体の表面
と支持板を一体的に貼着する。表面の一部分に、繊度1
〜14デニールの範囲から選ばれた糸条体0.2〜6m
mの範囲の所定長に切り揃えられてなる短繊維を、密に
植設する。短繊維の密にした植設は静電気植毛法によ
り、単位面積に植設されている短繊維の重量で80〜2
50g/mに相当するものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透気性を有する紙
等の濾材を袋状に成形した使い捨ての電気掃除機用の集
塵袋に関する。
【0002】
【従来の技術】家庭用の電気掃除機は利便性から使い捨
ての集塵袋を装着し、吸入した塵芥を袋内に溜め、一杯
になったら袋毎に捨てると云う方式のものが主流となっ
ている。その集塵袋は通気性のある素材で作られた袋本
体と電気掃除機本体に装着するための支持板と呼ばれる
板状のものが開口部を共通するように貼り合わされたも
のである。これらの材質は袋本体が紙又は不織布であ
り、支持板が日本国内では紙である。そしてこの集塵袋
は掃除機内において、集塵ホースの延長部と支持板の開
口部が当接するように装着されるものである。この時、
塵芥を漏らすことのないように掃除機本体にはゴムパッ
キンが設けられ、掃除機本体の溝や挟持爪で集塵袋の支
持板を挟持してゴムパッキンに密着される。
【0003】尚、掃除機における集塵ホースの内外径や
パッキンの形状・寸法は掃除機メーカー各社夫々の設計
思想に基づき各社異なっている。よって、各社毎に自社
機種に適合できる集塵袋は異なっており、特に集塵ホー
スを受けゴムパッキンに当接する部分にある集塵袋の開
口部、すなわち吸入口寸法は各社バラバラであり、又、
当然、掃除機本体に装着するために、支持板を挟持溝に
挿入する向きなどもバラバラである。以上の通り、集塵
袋と掃除機本体との装着関係は各社バラバラであった
が、自社の適合するように集塵袋を設計すれば良いので
あり、過去においては特に問題は生じていなかった。と
ころが、各掃除機メーカーが集塵能力を高めるため等の
改良改善を繰り返して来たため、同一メーカーにおいて
も集塵袋の支持板の挟持の方法や支持板寸法が機種毎に
異なることがあったり,ハイパワー化によるものか掃除
機本体ゴムパッキン部と集塵袋吸入口部との密着が外
れ、塵芥漏れが起きるなどの不具合が確認されることが
あった。尚、塵芥漏れの場合の一部は、機種毎に集塵袋
支持板寸法が異なることに対応するために支持板を無理
やりムシり取るようにしたのを、ムシり間違えたために
起きたものや装着の仕方を間違えたために起きたものも
ある。
【0004】一方、消費者としては購入の利便性、販売
者にとっては店頭配備の利便性から国内各社掃除機に使
える集塵袋、いわゆる共用集塵袋が開発され販売されて
いる。これらは、複数社の掃除機に使えるものである
が、前述のように各掃除機メーカー毎に集塵ホースの内
外径やゴムパッキンの形状・寸法は異なり、集塵袋を装
着するための挟持溝の受け入れ方向も異なっていて、
又、各社掃除機の集塵袋当接各部の寸法も異なっている
ので、共用集塵袋は支持板の吸入口の周囲にパッキンを
設けたり、支持板寸法を調整するための切り取り指示や
挿入方向の指示等の情報を表示しなければならない。以
上の通り共用集塵袋は同一社用集塵袋に比べて複雑であ
るが、掃除機メーカーが改良・改善を繰り返したために
同一掃除機メーカーでも集塵袋の支持板の挟持の方法や
支持板寸法の異なった掃除機が販売されたり、ハイパワ
ー化されたため、従来のままでは塵芥漏れなどの不具合
が起きやすくなり、改良・改善が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
実情に鑑みて発明されたもので、一に掃除機本体と集塵
袋とが当接する掃除機本体ゴムパッキン部・集塵袋支持
板間より塵芥漏れが無いようにすること。二に掃除機本
体に集塵袋を装着する時に、予備行為としての支持板部
分のムシり取りを間違えなかったり、挿入方向を間違え
なかったりするための情報伝達を的確にすることを目的
としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係る電気掃除機の集塵袋は、吸入口が設
けられてある透気性の濾材で形成された袋本体と、剛性
を有する板材に吸入口が設けられてある支持版とが、そ
れぞれの吸入口を合致させて袋本体の表面に支持板が一
体的に貼着されてなる集塵袋であって、上記支持板の少
なくとも表面のその一部又は全部に、繊度1〜14デニ
ールの範囲から選ばれた糸条体を0.2〜6mmの範囲
の所定長に切り揃えられてなる短繊維が、直接又は間接
的に密に設けられたことを特徴とする。
【0007】又、上記の短繊維の密に設けられた箇所
は、静電気植毛法によるものであることが望ましい。
【0008】上記の短繊維の密に設けられた箇所は、単
位面積に設けられている短繊維の重量で80〜250g
/mに相当するものであることが望ましい。
【0009】上記の短繊維の密に設けられた箇所は、支
持板の吸入口の周囲表面であってシール材パッキン効果
を期待したものであることが望ましい。
【0010】上記の短繊維の設けられた箇所は、支持板
表面の適所であって、文字や記号等による表示効果を期
待したものであることが望ましい。
【0011】上記集塵袋は、掃除機側のパッキン構造を
異にする各社電気掃除機に共用して用いるものであるこ
とが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】これを図面に示す実施の形態につ
いて説明すると、図1においてA社以外の掃除機に用い
るには支持板6から13、14をミシン目15でむしり
取る必要がある。A社の掃除機には切り取り部18をむ
しり取ると共に、現行型であるM型機にはガイド部14
をミシン目16でむしり取り、旧型機にはガイド部14
を残したまま用いる。又、切り取り部19はA社の一部
の機種に対してはむしり取る必要がある。又、切り取り
部17はB社E社機に、切り取り部20はB社機に用い
る時むしり取る必要がある。このように各社毎に集塵袋
の形状寸法は異なる必要がある。これは各社掃除機の集
塵袋の当接する部分の形状や寸法が異なるからである。
図2(a)はA社、C社、D社、G社、H社の掃除機に
装着する時のものであり、図2(b)はB社、E社、F
社の掃除機に装着するものであり、(a)(b)では支
持板の向きが違う。尚、図を簡略化しているが、図1の
説明にあるように各社毎に不要な各片を切除しているも
のである。このように各社毎に挿入向きが異なるのは図
1の説明にあると同様に各社掃除機の当接する部分の形
状や寸法が異なるからである。
【0013】図3は(イ)はA社の掃除機にセットした
時の(ロ)はC社機に、(ハ)はD社機に、(ニ)はE
社機にそれぞれセットした時の掃除機本体ゴムパッキン
110と集塵袋支持板111との部分断面図である。セ
ットした集塵袋の吸入口8は寸法Dであり同寸法のもの
を用いたが、(イ)(ロ)(ハ)(ニ)で各社掃除機の
ゴムパッキン110は形状だけでなくdに代表される寸
法も異なることが分かる。これらの図からゴムパッキン
110の形状や寸法が各社異なるので集塵袋にもシール
材としてのパッキン的なものが必要であることが理解で
きるものである。もちろん集塵袋支持板112と掃除機
のゴムパッキン110が適当に当接していれば塵芥は漏
れないが、掃除機の持つ特性上、運転すれば真空吸引さ
れることにより、支持板112が袋側に引っ張られて反
ることなどでゴムパッキン110から離れようとして塵
芥漏れにつながることがある。もちろん、ゴムパッキン
110は弾力性のあるものであり、支持板112が離れ
ようとしても追従しようとするが支持板6の動きに追い
つかない時には隙間が生じることになる。これは、最近
のハイパワーの掃除機ではなおさらである。
【0014】尚、各社掃除機毎に設計した専用袋であっ
てもハイパワー化した掃除機では支持板の動きにゴムパ
ッキンが追従できないというリスクが増大し、実際に厳
しい条件下では塵芥漏れの生じることが確認された。
【0015】図4図5において(a)は発泡ポリエチレ
ンに代表される独立発泡体をシール材パッキンとして用
いたものである。独立発泡体という特質から、発泡部分
を空気や塵芥が通過することのないのが利点であるが、
ちょっとした力で発泡セル内の空気が押されることでセ
ル膜が伸びたりするとその形状復元力がなくなり、シー
ル材としての機能は失われてしまう。この現象は比較的
起き易く、保管等の管理に注意しないと問題が起きやす
い。
【0016】図4図5において(b)は連続発泡体であ
り、ウレタンを用いるのが一般的である。この利点は、
発泡倍率や材質などにもよるが、一般的に、弾力性に富
んでいて、ゴムパッキン部より支持板が離れようとして
生じる隙間を瞬時に埋める追従性に優れている。しかし
ながら、連続発泡体すなわち発泡セルは連通しているの
で運転前には連通孔が押しつぶされてふさがっていて
も、運転によって支持板が吸引されて反り、ゴムパッキ
ンから離れようとする時、押さえつけられていた連通孔
は広がって空気や塵芥の通り道ができてしまう。
【0017】(c)は、あまり一般的ではないが、不織
布をシール材として用いたものである。これは、元来、
繊維を交差して重ねるので繊維間の隙間を生じてしまう
ものであり、この隙間より空気や塵芥の漏れる危険性が
あるものである。もちろん奥行きを深く取るならば塵芥
は絡め取られるのであろうが、不織布とゴムパッキンと
の間の凸凹は埋まりづらく、ここから漏れる可能性があ
る。又、最大の問題は密度を粗にすれば復元性すなわち
追従性があるが塵芥捕捉性に劣り、密にすれば塵芥捕捉
性は向上するが、復元性すなわち追従性に劣るようにな
り、吸引時に支持板が反ってゴムパッキン部から離れよ
うとした時には隙間を埋めることが出来なくなる。
【0018】(d)は本願のもので、集塵袋支持板に長
さを切り揃えられた短繊維が密に設けられており、掃除
機本体のゴムパッキンに接して圧されることのない部分
は曲げられず、ゴムパッキンに接して圧される部分は曲
げられてゴムパッキンと支持板の間を埋めようとする。
掃除機を運転して支持板が吸引されて反って支持板とゴ
ムパッキンの間が離れようとすると、繊維が起ち上がっ
て支持板とゴムパッキンとの間を埋めようとする。繊維
高さが支持板とゴムパッキンとの距離以上であれば隙間
を埋められることになる。尚、図のように必ずしも繊維
が直立しているものに限られるわけではない。又、繊維
高さ方向に対しての横方向の密度、すなわち植設の密度
が粗であれば隙間は大きく、前述の連続発泡体と同様に
外側に塵芥は漏れやすい。しかし、密に設けられている
ならば横方向に対しての隙間を埋めていくので塵芥の漏
れを防ぐ。又、全体としての弾力性が生じ、支持板がゴ
ムパッキンと離れようとする時の隙間を埋める追従性に
優れる。尚、繊維単独が太くても弾力性に優れることに
なるが、強制的な力を加えない限り物理学的に繊維の太
いもの(すなわち繊度の太いもの)では細いもの(すな
わち繊度の小さいもの)に比べて、繊維間が大きくなら
ざるを得ない。もっとも厄介なのは、ゴムパッキンと接
しているところでは繊維が寝た状態になっているので繊
維径が太い程、植設されるときの隙間が大きくなる。隙
間が大きくなればなるほど塵芥が漏れやすくなる。よっ
て、植設技術上の問題がなければ細かい繊維を密に設け
られた方が好ましいことになる。尚、繊維径の太いもの
と細いものとを混ぜると、細いものが太いものの隙間を
埋めやすく弾力性を持たせられることからも有効であ
る。
【0019】尚、繊維長は短過ぎると支持板が吸引によ
って反って、ゴムパッキンから離れようとする時に生じ
る隙間を埋められなくなり、長すぎるとセット時初期か
ら支持板とゴムパッキンとの間に厚みを持って入り込む
ことで、結果的に初期から反らせて変形させることにな
り、吸引時の支持板とゴムパッキンの間の隙間に対して
の追従性に乏しいものになってしまう。
【0020】尚、支持板が変形すると、直接、植設した
繊維のゴムパッキンへの当接度が不安定になったり、吸
引時に変形した部分が増幅される形で支持板とゴムパッ
キン間に隙間を生じたりしやすいので、圧力を加えて植
設する植設方法より圧力を加えないで植設できる静電気
植設法が良い。
【0021】ここで、もう一つの課題である掃除機本体
に集塵袋を装着する時の予備行為としての支持板のむし
り取りや挿入方向を間違えないために情報伝達が的確に
される必要性とそのための方法について述べる。集塵袋
を掃除機にセットする時にややこしいのは、集塵袋の挿
入方向が決められていることと、同一メーカーでも機種
によって支持板を部分的に切り取ったりすることがある
からである。ましてや、複数社の掃除機に共用させよう
とする集塵袋なら、なおさらややこしいことになる。そ
のためには案内が必要となり、そのための情報を表現す
る文字や記号あるいは図がどこかに表示される必要があ
る。現状の表示されているところは集塵袋の袋本体であ
り印刷がされている。しかし良く考えてみると、掃除機
本体のゴムパッキンに当てるために挟持溝に入れたり、
挟持爪を掛けるのは支持板であり、挿入する方向づけし
て手で掴むのは支持板である。又、むしり取るのは支持
板そのものである。支持板そのものに情報を表示されて
いる方が使う者にとっては間違えなくて良い。ところ
が、現実には袋本体に表示されており、これが挿入間違
いや切り取り間違えをする原因と考えられる。しかし、
何故、支持板に直接表示されていないのだろうか、印刷
の押圧によって支持板の変形するリスクが高まるからで
ある。このリスクを回避する表示方法としては、静電気
植毛法で繊維を植設する方が良く、押圧せずに文字や記
号等を表示できるからである。
【0022】次にこれらの短繊維の維度及び長さに関す
る数値について述べる。先ず、本発明で言う特殊な短繊
維、即ち「繊度1〜14デニールの範囲から選ばれた糸
条体を0.2〜6mmの範囲の所定長に切り揃えられて
なる短繊維」とした記載の技術的異議を説明する。ここ
に示す「繊度と繊維長さとの範囲」には、「シール材パ
ッキン効果」と「表示効果」との2通りの目的効果のも
のが包含されていて、その目的効果に応じて「維度と繊
維長さ」の適正範囲は異なっているのである。つまり
「シール材パッキン効果」の方の「繊度×繊維長さ」の
適正範囲は、繊度が3〜14デニールでその繊維長さは
1〜6mmと言う「比較的大きい繊度の比較的長い繊維
の領域」のものになってしまうのに対し、「表示効果」
の「繊度と繊維長さ」の適正範囲は、繊度1〜3デニー
ルの範囲でその繊維長さは0.2〜1mmと言う「細か
い繊度の短かい繊維長の領域」になる。
【0023】この相違の原因は、植設された短繊維群に
求められる特質が、目的効果に応じて異なってしまうか
らである。即ち、本発明者等の知見によるとこの短繊維
群に求められる特質は、「表示効果」の場合は細かい部
分にまで密に直立状態が維持される植毛適正範囲が重視
され、そのことで鮮明に識別できる文字・記号が形成さ
れるものと考えられる。これに対し「シール材パッキン
効果」の場合に求められる特質は、「柔軟性と弾力性が
適度に調和して保有するある厚みの層(繊維の層)」で
あることが期待され、且つ、その場合の厚みの層(繊維
の層)は「密に繊維群が設けられていること」が要求さ
れるのである。つまり、植設された短繊維群を「厚みを
持つパッキン」として捉えると、硬すぎるものや柔らか
すぎるものでは、掃除機側ゴムパッキンの当り面とフィ
ット性が保てないし、弾力性の強すぎるものや乏しいも
のでは、接面間に生じてくる隙間を埋める追従性が得ら
れないのである。又、薄すぎる厚み層では、空隙を埋め
る物理な絶対容積量に不足するし、部厚すぎる層では接
面間の挟雑物となって、掃除機側の挟持爪に引き寄せら
れて、支持板を押し曲げてしまう不良原因になるのであ
る。又、相互の繊維間が疎に過ぎるものは塵の吹き抜け
(漏れ)の原因となる現象が生じることになるからであ
る。ここで言う厚みの層(繊維の層)は、植設された繊
維長に関係するが、それは繊度の大きい繊維が直立する
場合のみであって、繊維が湾曲している場合はその湾曲
度分は短くなるし、繊度の小さい長い繊維は植設部から
寝てしまって厚みの寄与率は小さくなる。しかるに一
方、静電気植毛法には、繊維長を繊度と無関係に自由に
は選べない」と言う技術上の制約条件がある。即ち、繊
維長さを長くしたい時は、小さい繊度のままでは繊維
(パイル)相互の「からまり」が増して均一な供給が困
難になって、結果的に植立させた短繊維の密度の均一性
が損なわれることになるので、この「からみ」の強さを
解消させるには繊度を大きくせざるを得ないと言う制約
条件が生じてしまうのである。
【0024】この制約条件の程度は、用いる繊維の種類
や繊維に施す植毛適正化処理剤の種類で変化するが、用
いる繊度で達成できる繊維長さの限界は、ポリアミド繊
維の場合で1デニールで約0.5〜0.6mm長、2デ
ニールで約0.8〜1mm長、3デニールで1.3〜
1.5mm長、7デニールで約2〜3mm長、14デニ
ールで約4〜6mm長であると考えられる。そして植設
出来る密度の限界(単品のデニール別で)は、1デニー
ルで約80〜90g/m、2デニールで約100g/
、3デニールで約130g/m、7デニールで約
180g/m、14デニールで約250g/mが一
つの目途である。
【0025】従ってこの制約条件下では、本発明の目的
効果の「表示効果」の場合は、繊度が1〜3デニールの
繊維長0.2〜1mmの範囲の短繊維を用いれば比較的
に容易に達成できるが、目的効果が「シール材パッキン
効果」である場合は、用途に見合う選択が必要になるの
である。即ち、実験によると同じ「共用タイプのシール
材パッキン効果」を得る場合でも、「共用タイプ」の中
には、例えば、「2〜3社の各社掃除機への共用」を目
標にした所謂「部分共用」と呼称させる商品(用途)も
あれば、8〜13社の各社掃除機への共用」を目標にし
た所謂「各社共用」と呼称させる商品(用途)もあるの
で、用途対象にする掃除機側のパッキンの材質構造に適
応するものに、植設した短繊維群の特質を選択する方が
有利になるからである。即ち、例えば、「2〜3社の各
社掃除機への共用」或いは同一社内他機種やハイパワー
対応を用途目標にする場合は、掃除機側パッキンの口径
や材質構造が類似機種を対象に出来るので、繊度が2〜
7デニールで約1から2mm長の範囲の短繊維の単独使
用でも達成することが可能であるが、「各社共用」を用
途目標にする場合は、掃除機側パッキンの口径や材質構
造が大幅に異なるので、繊度が2〜14デニールで約1
〜6mm長の範囲の短繊維から、その「繊度の大小と繊
維長の長短の値の違うもの」を2〜4種類の併用(混合
短繊維)にして用いることが望ましいことになる。
【0026】それは一般に、シール材パッキンとした植
設短繊維群に厚みを持たそうとするには、繊維長を長く
したい処であるが、繊維長を長くするには繊度が大きく
なってしまい、その分、剛性が高まり過ぎて柔軟性に欠
如することになり、且つ、植設繊維の間隔が増す方向に
なるので、植設させる(供給する)繊維長の「長短(繊
維の大小)を組み合わせ相手を選ぶこと」と「その組み
合わせ(混合)の割合を選択すること」との双方で、柔
軟性と弾力性とが調和した植設繊維群を形成させるので
ある。具体的には例えば、〔繊度(デニール)×繊維長
(mm):重量成分割合(%)〕の表現で〔(14×
5:10)+(7×1.5:40)+(3×0.9:5
0)〕、〔(14×3 15)+(5×1.2:30)
+(3×1.2:55)〕、〔(7×3:20)+(4
×3:20)(3×1:0 60)〕等の混合短繊維群
は、「各社共用」を用途対象にしたシール材パッキン効
果を発揮させることが出来る。これらの組み合わせは、
実験によって幾通りかのものを作り出すことが出来るも
のである。この混合短繊維群の利点は、大きい繊度の糸
条体がまばらに植設されることで柔軟性と弾力性との調
和を保ち、大きい繊度の植設された糸条体の根元を埋め
るように小さい維度の糸条体が植設されて、大きい繊度
の糸条体を単独で植設する場合よりも繊維間の密な状態
の短繊維群が形成されることになるのである。従って、
「シール材パッキン効果」を期待する場合は、支持板の
吸入口の外周面に、その吸入口に沿って10〜12mm
幅に亘りすれば十分となる。又、本発明で言う短繊維の
原料は、ポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維、アク
リル系繊維等の呼称で代表される合成樹脂繊維であるこ
とが、実用上では望ましいが、絹、毛、麻、綿等の天然
繊維やレーヨン等の呼称で代表される人造(半人造)の
化学繊維であっても良い。
【0027】次に表1について説明する。集塵袋と掃除
機本体のゴムパッキン部からの塵芥漏れ、すなわち口漏
れは袋の使い始めすなわち初期の段階に起きるもの、あ
る程度使っている途中、すなわち中期に起きるもの、か
なり袋が満杯になってきて掃除機や集塵袋支持板にかか
る負荷が大きくなった段階、すなわち後期で起きるもの
に大まかに分けられる。この各段階の区切りは明確でな
く、特に、初期に起きる口漏れは瞬時に起き、又、掃除
機毎にその瞬間は異なるので、各社掃除機を比較するた
めに、一定の時間や塵芥負荷量を区切って観察評価する
と、ある機種では初期の口漏れが起きない時の結果を、
ある機種では中期の口漏れを含んだ結果を示してしまう
可能性が大きい。よって、中期段階での観察評価は初期
段階での口漏れを含むことになるが、実使用時評価では
それで充分と判断したので、中期段階と後期段階の2段
階のみの結果で比較することにした。尚、市販の薄力小
麦粉を1回20g約10秒間、段階的に吸引し、吸引量
が累計200gの時を中期、同じく累計300gの時を
後期とした。又、試験に供した掃除機は大手掃除機メー
カー8社のハイパワー機であり、そのパワーすなわち吸
込仕事率を表の社名の右の( )内に示した。これら5
20〜550Wの吸込仕事率は一般家庭用掃除機ではも
っともハイパワーあるいはハイパワーに近いものであ
り、塵芥漏れはハイパワーほど起きやすいことから、こ
れらのハイパワー機種を試験用機種として選定した。
【0028】又、試験に供した集塵袋は、形状としては
図1に示すものであり、「実施例」「比較例」とも袋本
体部は全て、その袋幅寸法が120mm、蛇腹部のマチ
幅寸法は140mm(但し、両側の蛇腹部のマチ幅寸法
のうち、一方が160mm、他方が120mmと不均等
な変則ダブルガセット構造)、丈寸法が240mmのも
のを用いている。それは、この寸法形状の袋本体は、各
社の電気掃除機の寸法の異なる集塵室の中で、共通して
良く展開することが出来る袋であるからである。又、使
用パッキンが貼られている支持板の内径は図3のDを示
すものであり、パッキン内径と同じ52mmである。表
1中での「実施例」「比較例」の内容は、植設された短
繊維をシール材パッキンにしたものが実施例に、ポリエ
チレン発泡体やウレタン発泡体の従来品のものが比較例
になる。尚、比較例としてパッキン無しのものは挙げな
かったが、実施例は当然それより優れる。尚、口漏れ評
価の◎○△×は集塵室内壁(特に支持板近傍部)の粉付
着による汚れの状態を調べたものである。評価記号を、
◎がほとんど汚れなし、○が汚れがごくわずか、△が汚
れが目立つ、×が汚れがひどいにランク付けした。又、
適応性欄には「各社共用に適用できる」及び「部分共用
には適用できる」と記したが、「各社共用に適用でき
る」とは、どの掃除機メーカーのどの機種にも使用して
問題ないと判断される程度と云うことであり、「部分共
用には適用できる」とは、全掃除機メーカーのどの機種
にでも使用して問題ないと言い切れないが、掃除機本体
のゴムパッキンの形状や寸法が比較的近い複数社の掃除
機メーカーの掃除機あるいは同一掃除機メーカーの形式
の違う掃除機に共用して問題ないと判断できるというこ
とである。尚、実施例のこれらは全て、従来のパッキン
類使用のものあるいはパッキン類無しのものより口漏れ
の程度は改善されていることは言うまでもない。
【0029】図5は、支持板表面の適所に、対象掃除機
における支持板のセット方向や支持板の折り取り場所を
表示した場合のものを支持板の正面図で示したものであ
る。このものは、マスキングによって表示したい文字、
記号の部分にのみ糊を付与し、その表面に維度2デニー
ル×繊維長0.3mmの短繊維を植設して作成した。こ
の表示効果のための植設は、シール材パッキン効果を得
るための植設と同時に行うことが効率的である。又、こ
の集塵袋は、切り取る場所、挿入方向が直接、支持板に
表示されているので消費者の誤使用の防止に有効とな
る。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、集塵袋の
支持板に繊度1〜14デニールの糸状体を0.2〜6m
mの長さに切り揃えられた短繊維が密に植設されている
ので、従来の支持板のパッキン無し、あるいは従来のパ
ッキンを貼ったものに起きやすかった吸塵運転時の塵芥
漏れの危険性を減少させることで、高吸込仕事率の電気
掃除機に装着しても、あるいは同一メーカー内の複数機
種、複数メーカー間の複数機種に共用して高吸込仕事率
で吸塵させても塵芥漏れのほとんど無い電気掃除機用の
集塵袋を提供することが出来る。
【0031】支持板に直接表示することで、支持板の切
り取り間違いや掃除機への挿入方向の間違いが起きにく
くなる。
【0032】支持板への直接表示が支持板の変形を起こ
すことなく出来るので装着不良・支持板変形による塵芥
漏れという事故も防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る集塵袋の一実施例を示す斜視図で
あり、平坦状の集塵袋とそれが理想的な六面体に展開し
た状態を示す。
【図2】掃除機に装着する時の模式図
【図3】(イ)〜(ニ)は、それぞれ、共用タイプの集
塵袋の支持板吸入口と各種電気掃除機の集塵室側の漏れ
防止用ゴムパッキンとの当接状態を示す模式的断面図
【図4】本発明品と従来品との部分的拡大図
【図5】掃除機の運転時における各種パッキン品の挙動
を表す実施例図
【図6】表示を目的とした場合の実施例図
【符号の説明】
H:袋幅寸法、M:蛇腹部のマチ幅寸法、T:丈寸法、
1:集塵袋、2:袋本体、3:蛇腹部、4:末端封止
部、5:吸入口、6:支持板、7:吸入口、8:吸入
口、9:一辺部分、10:脇部、11:曲がり癖、1
2:パッキン、13:ガイド部、14:ガイド部、1
5:ミシン目、16:ミシン目、17:切り取り部、1
8:切り取り部、19:切り取り部、20:切り取り
部、21:植設部。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸入口が設けられてある透気性の濾材で形
    成された袋本体と、剛性を有する板材に吸入口が設けら
    れてある支持版とが、それぞれの吸入口を合致させて袋
    本体の表面に支持板が一体的に貼着されてなる集塵袋で
    あって、上記支持板の少なくとも表面のその一部又は全
    部に、繊度1〜14デニールの範囲から選ばれた糸条体
    を0.2〜6mmの範囲の所定長に切り揃えられてなる
    短繊維が、直接又は間接的に密に設けられたことを特徴
    とする電気掃除機用の集塵袋。
  2. 【請求項2】上記の短繊維の密に設けられた箇所は、静
    電気植毛法によるものである請求項1記載の電気掃除機
    用の集塵袋。
  3. 【請求項3】上記の短繊維の密に設けられた箇所は、単
    位面積に設けられている短繊維の重量で80〜250g
    /mに相当するものである請求項1又は2記載の電気
    掃除機用集塵袋。
  4. 【請求項4】上記の短繊維の設けられた箇所は、支持板
    の吸入口の周囲表面であってシール材パッキン効果を期
    待したものである請求項1、2又は3に記載の電気掃除
    機用の集塵袋。
  5. 【請求項5】上記の短繊維の設けられた箇所は、支持板
    表面の適所であって、文字や記号等による表示効果を期
    待したものである請求項1、2、3又は4に記載の電気
    掃除機用の集塵袋。
  6. 【請求項6】上記集塵袋は、掃除機側のパッキン構造を
    異にする各社電気掃除機に共用して用いるものである請
    求項1、2、3、4又は5に記載の電気掃除機用の集塵
    袋。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010240100A (ja) * 2009-04-03 2010-10-28 Tigers Polymer Corp 掃除機用ホース

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