JP2000287468A - 圧電アクチュエータ - Google Patents
圧電アクチュエータInfo
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Abstract
振動板を振動させることにより駆動する圧電型アクチュ
エータにおいて、電源供給装置との接続等に伴って発生
する外力を受けても、振動板が正常に駆動できるように
する。 【解決手段】 圧電アクチュエータ2は、圧電素子10
を積層した振動板8と、振動板8を挟持する金属製の支
持リング12aと、共にABS樹脂製のアッパケース4
およびロワケース6とを備える。アッパケース4にはピ
ン状の接続端子16aが突設され、接続端子16aと圧
電素子10とはリード線14aで接続される。また、支
持リング12aはアッパケース4とロワケース6とに挟
持固定される。そして、支持リング12aからはピン状
の接続端子16bが延設され、アッパケース4に穿設さ
れた通孔4eを介して外部に突出している。圧電素子1
0を駆動させるには、各接続端子16a,16bに交流
駆動電圧を印加する。
Description
れた振動板を筐体内に収納した圧電アクチュエータに関
する。
て、一定方向に噴出されたガス流に対して、移動体の進
行方向の変化による角速度が作用したときのガス流の偏
向状態を、ヒートワイヤ等からなる感温素子を用いて電
気的に検出するようにしたガス式角速度検出器が知られ
ている(特開平2−130474号公報,特開平3−2
9858号公報,特開平3−255961号公報等参
照)。
各公報に開示されているように、角速度検出用のガス流
を生成するためのポンプとして、圧電素子が積層された
振動板を、ガスの吸入孔及び排出孔を備えた密閉筐体内
に収納し、振動板の振動によって、吸入孔からガスを吸
入し、排出孔からガスを吐出するように構成された圧電
アクチュエータが使用されている。
積層された振動板の周縁を、密閉筐体を構成する上ケー
スと下ケースとの間に挟持させるようにして、その上ケ
ースと下ケースを加締めや溶接またはネジ止めなどによ
って結合させるようにしていた。
は、振動板に積層された圧電素子の表・裏面(詳しくは
振動板への積層面と振動板とは反対側の面)に交流駆動
電圧を印加し、圧電素子を伸縮させる必要がある。その
ため、従来では、圧電素子の振動板とは反対側の表面に
リード線を接続し、このリード線と圧電素子が積層され
た振動板との間に交流駆動電圧を印加することにより、
圧電素子を伸縮させ、その伸縮により振動板を振動させ
るようにしている。
すために、密閉筐体(上ケース又は下ケース)には、リ
ード線を挿通するためのリード線挿通孔が設けられ、こ
のリード線挿通孔を介してリード線を外部に引き出すよ
うにしている。
ュエータを角速度検出装置等に組み付けたり、圧電アク
チュエータを駆動させるために電源装置に接続する場合
に、リード線に強い力が加わると、その力が振動板に伝
わり、振動板の振動特性が変化するとか、リード線が圧
電素子から外れてしまい、使用不可能になる、といった
問題があった。
り扱う際には、リード線に強い力(引っ張り力)が加わ
ることのないよう、細心の注意を払う必要があり、圧電
アクチュエータを取り扱う際の作業性の低下を招いてい
た。本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであ
り、圧電素子を積層した振動板を筐体内に収納した圧電
アクチュエータにおいて、筐体に外力が加わっても、振
動板の振動特性が変化することなく、常に正常動作でき
るようにすることを目的とする。
明の効果】かかる目的を達成するためになされた請求項
1に記載の発明は、板面中央に該圧電素子が積層された
振動板と、前記圧電素子の前記振動板とは反対側に接続
された電源供給用の第1のリード線と、前記振動板の周
縁を挟持して収納するように構成された筐体とを備えた
圧電アクチュエータであって、前記筐体に、前記第1の
リード線と接続され、該筐体の外側から前記圧電素子に
駆動電圧を印加するための第1の接続端子を設けたこと
を特徴とする。
エータにおいては、圧電素子に接続された第1のリード
線が、筐体に設けられた第1の接続端子と接続されてい
ることから、筐体の外部にて発生して第1の接続端子に
まで及んだ外力は、この第1の接続端子に接続された第
1のリード線に伝わることはない。
ータによれば、圧電アクチュエータを角速度検出装置等
の使用対象物に組み付けたり、第1の接続端子に電源供
給装置の電源供給線を接続する際に、第1の接続端子が
引っ張られても、その力がリード線を介して振動板に伝
わって、振動板の振動特性が変化したり、第1のリード
線が圧電素子から外れてしまうのを、確実に防止するこ
とができる。
供給線を接続し易くするために、第1の接続端子を筐体
から外側へ適度に突出させて設けるとよい。更に、第1
の接続端子自体に適度な大きさの通孔を設けておくと、
電源供給線を接続する際に、この通孔に電源供給線を通
して固定できるので便利である。その際、半田付け、ね
じ止め等の固定手段を併用すれば強固に固定することが
できる。
は、ねじ止め,接着等、種々の固定手段が考えられる
が、請求項2に記載のように、筐体に埋設すると、確実
に固定することが可能である。例えば、金属製の筐体を
有する圧電アクチュエータの場合では、第1の接続端子
における埋設箇所を絶縁加工しておけば容易に埋設でき
る。
るには、あらかじめ、埋設用の凹部を筐体に設けておく
必要がある。また、圧電アクチュエータはポンプとして
構成されることが多く、その場合には、筐体に、吸入
孔,排出孔等を設ける必要がある。しかし、従来のよう
に、筐体が金属製の場合には、これらの複雑な形状を加
工するのが難しかった。
合成樹脂にて構成すれば、複雑な形状がモールド成形等
の方法により容易に形成することができ、生産性の向上
を図ることができる。しかも、圧電アクチュエータ自体
の軽量化が実現でき、且つ、製造コストを低減できるこ
とにもなる。
るには、圧電素子の表・裏面に交流駆動電圧を印加する
必要があり、そのためには、リード線と振動板との間に
交流駆動電圧を印加する必要がある。そして、従来の圧
電アクチュエータのように筐体を金属製にすれば、振動
板周縁を筐体にて挟持させ、この筐体とリード線との間
に交流駆動電圧を印加すれば、圧電素子を駆動して振動
板を振動させることができる。
には、筐体にて振動板周縁を挟持しても、筐体を介し
て、振動板(曳いては圧電素子)に交流の駆動電圧を印
加することができない。また、圧電素子への電圧印加に
よって振動板を振動させるには、振動板の振動が周囲に
漏れないように、振動板周縁を硬い金属でしっかりと挟
持する必要があり、筐体を合成樹脂にて構成し、筐体単
体で振動板周縁を挟持するようにすると、振動板を所望
の振動特性で振動させることができない。
動板周縁を金属製の環状部材にて挟持した状態で、前記
筐体内に収納すればよい。つまり、このように構成すれ
ば、振動板周縁が金属製の環状部材にて挟持されるの
で、振動板の振動特性を確保することができ、しかも、
圧電素子の振動板への積層面には、振動板周縁を挟持し
た環状部材を介して電圧を印加できるので、圧電素子へ
の交流の駆動電圧の印加経路を容易に確保することがで
きる。
素子に、前記振動板側より電源を供給するための第2の
接続端子を前記筐体に設けてもよい。そして、請求項5
に記載のように、この第2の接続端子と振動板とを第2
のリード線にて接続して、圧電素子へ駆動電圧を印加す
るようにしてもよい。あるいは、請求項6に記載のよう
に、第2の接続端子と金属製の環状部材とを第2のリー
ド線にて接続してもよい。
で、圧電素子への駆動電圧の印加経路を容易に確保でき
るだけでなく、第1の接続端子を設けた場合と同様に、
筐体の外部にて発生して第2の接続端子にまで及んだ外
力は、この第2の接続端子と振動板(あるいは、環状部
材)との間を接続する第2のリード線に伝わることがな
く、振動板の振動特性が変化したりすることがない。
し易くするために、第2の接続端子を筐体から外側へ適
度に突出させて設けるとよい。更に、第2の接続端子自
体に適度な大きさの通孔を設けておくと、電源供給線を
接続する際に、この通孔に電源供給線を通して固定でき
るので便利である。その際、半田付け、ねじ止め等の固
定手段を併用すれば強固に固定することができる。
接続端子を筐体に埋設すると、筐体に確実に固定するこ
とができる。また、請求項8に記載のように、第2の接
続端子を環状部材に直接設け、第2の接続端子を筐体の
外部へ突出させるための通孔を筐体に設けるとなおよ
い。
が加わっても、振動板が環状部材に挟持固定されている
ため、外力が伝わらず、振動板の共振特性に悪影響を与
えることがない。また、本発明(請求項8)の圧電アク
チュエータを組み立てる場合には、第2の接続端子が設
けられた部分を筐体に設けた通孔から突出させ、環状部
材自体を筐体に固定すればよいので、先に述べた第2の
リード線を用いた場合よりも、組立が容易となるため、
本発明(請求項8)の圧電アクチュエータは生産性がよ
りよい。
る手段は種々考えられる。例えば、それぞれ別個の2部
品にて構成された第2の接続端子と環状部材とを互いに
溶接にて固定してもよい。しかし、強度上からは、鋳造
または鍛造等にて、第2の接続端子と環状部材とを一体
に形成するのが望ましい。
る際には、これら第1,第2の接続端子が互いに導通し
ない間隔を空けて配置し、しかも、できるだけ一カ所に
集中させて配置しておけば、電源供給装置との接続が容
易に行えて便利である。また、電源供給線の先端部にコ
ネクタが接続されている場合には、請求項9に記載のよ
うに、第1,第2の接続端子の配置間隔をそのコネクタ
に合わせておけば、圧電アクチュエータと電源供給装置
との接続、あるいは圧電アクチュエータを電源供給装置
から切断するのが簡単である。尚、コネクタは、確実に
接続可能であれば、内側に凹状を成すソケット型、ある
いは、外側に凸状を成すピン型等、どのように形成して
もよい。そして、第1,第2の接続端子は、このコネク
タ形状に嵌合するように構成すればよい。
のコネクタを利用して電源供給装置の回路基板に圧電ア
クチュエータを直接固定してもよい。その場合には、電
源供給線との接続作業がなくなり、取付作業自体を一作
業に集約することが可能となるので、圧電アクチュエー
タの着脱作業が容易となる。
筐体自体を収納するソケットを設け、そのソケット内部
に第1,第2の接続端子を接続するためのコネクタを設
けるようにすれば、圧電アクチュエータの着脱の方向が
定まるので、着脱作業がさらに容易となり、しかも、ソ
ケットに筐体を収納するので、筐体に外力が加わるのを
確実に防止することが可能となる。したがって、振動板
は最適な共振特性を維持しながら振動することが可能と
なる。尚、角速度検出装置等の使用対象物にソケットを
設けて組み付るようにしてもよい。
クチュエータは、振動板の形状,板厚,材質、或いは振
動板の周縁を挟持する挟持力等によって、振動板の振動
特性(共振周波数)が決まるため、これらのパラメータ
を適宜設定することにより、振動板の振動特性を任意に
設定することができる。このため、本発明の圧電アクチ
ュエータは、前述したポンプとして使用する以外にも、
例えば、振動板の振動により所定の周波数帯の音波(例
えば超音波)を発生する音波発生器として構成し、超音
波洗浄機や加湿機(霧化機)の駆動源として使用するこ
ともできる。
のポンプとして使用する場合には、請求項11に記載の
ように、筐体を密閉構造とし、この筐体の外壁に、ガス
の吸入孔及び排出孔を設けて、振動板の振動によりガス
を吸入孔から筐体内部に吸入し、排出孔からガスを吐出
するように構成すればよい。
図面と共に説明する。図1は、前述のポンプとして構成
された第1実施例の圧電アクチュエータの構成を表し、
(a)はその平面図、(b)は(a)に示すX−X線断
面図である。
ュエータ2は、中央に凹部4aを有し、円皿状を呈する
合成樹脂製のアッパケース4と、円盤状を呈する合成樹
脂製のロワケース6と、これら各ケース4,6の内側に
おいて互いに対向配置することにより形成されるポンプ
室を2分する金属製の振動板8と、振動板8の周縁を挟
持する金属製の環状部材である一対の支持リング12
a,12bとを備える。
り、アッパケース4側の板面中央には、圧電素子10が
積層されている。圧電素子10は、PZT等の圧電体の
表・裏面に電極を形成したものであり、圧電素子10の
振動板とは反対側(表面)には、振動板8の振動特性に
対応した周波数の交流駆動電圧を印加するためのリード
線14aが、半田付け,ろう付け或いは溶接等により接
続されている。尚、リード線14aは、導電線をシリコ
ンゴム等の絶縁材にて被覆した被覆線であり、後述する
第1の接続端子であるピン状の接続端子16aに接続さ
れている。
置できるように、その断面形状が階段状を呈しており、
更に、支持リング12a上端の外側端部周縁には、加締
め用の薄板部Pが形成されている。また、支持リング1
2bは、断面形状が略長方形となるように形成されてい
る。
リング12aの内側に設置し、その上から支持リング1
2bを設置し、支持リング12aの薄板部Pを内側に折
り曲がるように所定の治具にて加締めることにより、そ
の周縁が、支持リング12a,12bに挟持され、支持
リング12a,12bと一体化されている。
bと一体化された振動板8は、支持リング12a,12
bが各ケース4,6の凹部20a,20bにて挟持され
ることにより、ポンプ室内に固定され、ポンプ室を上下
2室に分離している。尚、支持リング12aを介して振
動板8(延いては圧電素子10の振動板8側電極)に交
流駆動電圧を印加するために、後述する第2の接続端子
であるピン状の接続端子16bが、支持リング12aの
側壁から外側方向に延設されている。また、各接続端子
16a,16bは、互いに間隔を空けた状態で、縦方向
に並列配置されている。
リード線14aが圧電素子10に半田付けされる部分
は、段差を付けてより大きく凹んでおり、その凹部の上
壁には、ポンプ室内に外気を導入するための吸入孔4d
が穿設されている。また、アッパケース4の凹部4aの
側上壁には、リード線14aを外部に引き出すためのリ
ード線挿通孔4cが穿設されている。そして、アッパケ
ース4において、支持リング12aから接続端子16b
が延出している部分に対応する箇所には、接続端子16
bをアッパケース4の外部に突出させるための通孔4e
が穿設されている。
て、振動板8と対向する対向面の吸入孔4dとは離れた
位置には、ポンプ室内のガスを排出するための吹出ノズ
ル18が形成され、吹出ノズル18に穿設された排出孔
18aから、ポンプ室内のガスを真っ直ぐ吐出できるよ
うにされている。そして、振動板8の排出孔18aとの
対向位置には連通孔8aが穿設され、この連通孔8aに
て、アッパケース4の凹部4aにて形成される一方のポ
ンプ室と、ロワケース6側に形成される他方のポンプ室
とが連通されている。
6に当接する当接部分には、凸条4bが形成され、ロワ
ケース6においてアッパケース4に当接する当接部分に
は、凸条4bに対応する溝部6bが形成されている。そ
して、アッパケース4とロワケース6とは、凸条4aを
溝部4bに嵌合させ、接着剤や溶着(例えば、超音波溶
着等)により互いに接合させることにより一体化され、
密閉筐体を構成している。
リード線挿通孔4cの開口部分の下隣には、接続端子1
6aが突設されている。尚、接続端子16aは先端部が
丸みを帯びたピン状を成し、真鍮にて形成されている。
また、接続端子16aの基端部は、この基端部に対応し
た形状を有するようにアッパケース4に形成された凹部
22aに埋設固定されている。そして、アッパケース4
から突出した接続端子16aの根本には、リード線14
aが半田付け,ろう付け或いは溶接等により接続されて
いる。
る際に他の固定手段を併用することで強固に接続端子1
6aを固定することが可能である。例えば、基端部付近
に突状部を設け、その突状部に対応する窪部を凹部22
aの内側に設けることにより、突状部と窪部とを嵌合固
定するようにしてもよい。ただし、接続端子16aを確
実に動かないように固定するには、突状部と窪部とを嵌
合させる際に、突状部と窪部との間に隙間が発生しない
ように、突状部と窪部とを形成する必要がある。
端子16aの基端部を固定するには、接着剤を用いるの
が好ましい。接着剤を使用するには、基端部にあらかじ
め接着剤を塗布しておき、その状態の基端部を凹部22
aに挿入し、埋設するようにすればよい。接着剤が固化
した後では、接続端子16aは動くことなく固定される
ようになる。
続端子16bにおいて、アッパケース4から突出した部
分は、接続端子16aと同様の形状および大きさを有す
る。そして、接続端子16bの形成材料には支持リング
12aと同じFe42Niが用いられている。また、接
続端子16bは支持リング12aの一部を折り曲げ、更
に、丸みを加える等の処理を施すことにより形成されて
いる。また、アッパケース4に設けられた通孔4eは、
接続端子16bの形状に対応するように形成され、接続
端子16bをアッパケース4にて密着固定できるように
なっている。尚、接続端子16bは、支持リング12a
自体がアッパケース4とロワケース6とに挟持固定され
ているため、それ自体固定された状態ではあるが、より
確実に固定させるためには、接着剤を併用するとよい。
つまり、接続端子16bにおいて通孔4eと接触する部
分に接着を用いると、接続端子16bが動くことなく固
定されるようになる。
ス6に施した複雑な形状は、アッパケース4およびロワ
ケース6の構成材料にABS樹脂が使用されているた
め、モールド成形にて容易に形成することが可能であ
る。また、ABS樹脂などの合成樹脂を使用することに
より、軽量化を実現することができるため製造コストを
低減することが可能となる。
クチュエータ2では、アッパケース4の外部に引き出さ
れたリード線14aは、基端部をアッパケース4に埋設
固定した接続端子16aに接続されているため、圧電ア
クチュエータ2の外部にて発生した外力はリード線14
aに直接的に伝わることはない。また、接続端子16a
に外力が加わっても、接続端子16aの基端部がアッパ
ケース4に固定されているため、接続端子16aに接続
されたリード線14aには外力が間接的にも伝わること
がない。このように、接続端子16aを設けることによ
り、接続されたリード線14aに外力が伝わることがな
いので、リード線14aが接続された圧電素子10の駆
動を阻害することがなく、かつ圧電素子10が積層され
た振動板8の振動を阻害することがない。
続端子16bは、接続端子16b自体がアッパケース4
の通孔4eに密着固定され、支持リング12a自体がア
ッパケース4とロワケース6とに挟持固定されているた
め、圧電アクチュエータ2の外部にて発生した外力が接
続端子16bに加わっても、その外力は支持リング12
aに伝わることがない。このように、接続端子16bを
設けることにより、支持リング12aに外力が伝わるこ
とがないので、支持リング12aに挟持固定された振動
板8の振動を阻害することがなく、しかも、積層した圧
電素子10の駆動を阻害することがない。
子16bを設けることにより、圧電アクチュエータ2に
外力が発生しても、圧電素子10は本来有している駆動
能力を十分に発揮することができ、振動板8も本来有し
ている共振特性を十分に発揮することが可能となる。
を図面と共に説明する。図2は、第1実施例の圧電アク
チュエータ2と同様に、ポンプとして構成された第2実
施例の圧電アクチュエータの構成を表す断面図である。
尚、第2実施例の圧電アクチュエータ30の平面図は、
図1(a)に示したものと同様であるため省略する。ま
た、図2に示した圧電アクチュエータ30の断面図は、
図1(a)に示した圧電アクチュエータ2におけるX−
X線と同じ位置での縦断面を示す。尚、第2実施例にお
いて、第1実施例と同じ構成部材については符号を等し
くしてその詳細な説明を省略する。
いて、図1に示した第1実施例の圧電アクチュエータ2
と異なるのは、圧電アクチュエータ30では、接続端子
16bが独立して設けられ、しかも、接続端子16bと
支持リング12aとの間がリード線14bにて互いに接
続されている点にある。
れた接続端子16bは、接続端子16aと同一の形状お
よび大きさを成し、真鍮にて形成されている。また、ア
ッパケース4に接続端子16aを設けた手段と同様の手
段にて、接続端子16bアッパケース4に設けられてい
る。
接続端子16aから間隔を置い下方には、接続端子16
aと並列配置されるように接続端子16bが突設されて
いる。また、接続端子16bの基端部は、この基端部に
対応した形状を有するようにアッパケース4に形成され
た凹部22bに埋設固定されている。
ド線14bが半田付け,ろう付け或いは溶接等により接
続されている。また、アッパケース4において、支持リ
ング12aにリード線14bが接続されている部分に対
応する箇所には、リード線14bをアッパケース4の外
部に引き出すためのリード線挿通孔4fが穿設されてい
る。
パケース4から引き出されたリード線14bが半田付
け,ろう付け或いは溶接等により接続されている。以上
説明したように、第2実施例の圧電アクチュエータ30
では、接続端子16aと同様の接続端子16bがアッパ
ケース4に設けられ、接続端子16bと支持リング12
aとを互いにリード線14bにて接続することで、振動
板8に外部から駆動電源を供給することができる。
ード線14bは、リード線挿通孔4fを介してアッパケ
ース4の外部に引き出され、基端部がアッパケース4に
埋設固定された接続端子16aに接続されている。その
ため、圧電アクチュエータ30の外部にて発生した外力
はリード線14bに直接的に伝わることはない。また、
接続端子16bに外力が加わっても、接続端子16bの
基端部がアッパケース4に固定されているため、接続端
子16bに接続されたリード線14bには外力が間接的
に伝わることがない。
部にて外力が発生しても、圧電素子10は本来有してい
る駆動能力を十分に発揮することができ、振動板8も本
来有している共振特性を十分に発揮することが可能とな
る。尚、第2実施例におけるその他の作用および効果
は、第1実施例の圧電アクチュエータ2における作用お
よび効果と同様である。
を図面と共に説明する。図3は、第1実施例の圧電アク
チュエータ2と同様に、ポンプとして構成された第3実
施例の圧電アクチュエータの構成を表す断面図である。
尚、第3実施例の圧電アクチュエータ40の平面図は、
図1(a)に示したものと同様であるため省略する。ま
た、図3に示した圧電アクチュエータ40の断面図は、
図1(a)に示した圧電アクチュエータ2におけるX−
X線と同じ位置での縦断面を示す。
び第2実施例と同じ構成部材については符号を等しくし
てその詳細な説明を省略する。第3実施例の圧電アクチ
ュエータ30において、図1に示した第1実施例の圧電
アクチュエータ2および図2に示した第2実施例の圧電
アクチュエータ30と異なるのは、圧電アクチュエータ
40では、接続端子16bと振動板8との間を、リード
線14bにて互いに接続されている点にある。
には、第2実施例の場合と同様の接続端子16bが設け
られている。そして、振動板8において、圧電素子10
が積層された側と同じ面には、リード線14bが半田付
け,ろう付け或いは溶接等により接続されている。尚、
振動板8において、リード線14bを接続する位置を特
定するには、振動板8の共振特性等を考慮する必要があ
るが、その位置は、支持リング12a,12bにて挟持
された部分に近い部分が、共振点から外れているため好
適である。
において、リード線挿通孔4cの下方には、リード線1
4bを外部に引き出すためのリード線挿通孔4gが穿設
され、その出口は接続端子16bの上隣(即ち、接続端
子16aの下方)に設けられている。
パケース4から引き出されたリード線14bが、半田付
け,ろう付け或いは溶接等により接続されている。以上
説明したように、第3実施例の圧電アクチュエータ40
では、接続端子16aと同様の接続端子16bがアッパ
ケース4に設けられ、接続端子16bと振動板8とを互
いにリード線14bにて接続することで、振動板8に外
部から駆動電源を供給することができる。
4bは、リード線挿通孔4gを介してアッパケース4の
外部に引き出され、基端部がアッパケース4に埋設固定
された接続端子16aに接続されている。そのため、圧
電アクチュエータ40の外部にて発生した外力は、リー
ド線14bに直接的に伝わることはない。
び効果は、第1実施例の圧電アクチュエータ2および第
2実施例の圧電アクチュエータ30における作用および
効果と同様である。ところで、各圧電アクチュエータ
2,30,40に設けられた各接続端子16a,16b
は、電源供給装置(図示略)と確実に接続できるように
構成しておく必要がある。そのため、各接続端子16
a,16bは、接続条件に合わせて種々の形状を有する
ことができる。図4は、第1実施例の圧電アクチュエー
タ2における各接続端子16a,16bの接続形態の例
を示した要部断面図である。尚、図4に示した断面図
は、図1(a)に示した圧電アクチュエータ2における
X−X線と同じ位置での縦断面の接続端子16a,16
b側を示す。
から突出した接続端子16aの適宜な位置に、接続端子
16aの側方(あるいは上下)を貫通する通孔42aを
設け、この通孔42aに電源供給装置の電源供給線(図
示略)を通し、半田付け,ろう付け等の固定手段を併用
して接続端子16aに電源供給線を固定してもよい。
って、電源供給線を接続するようにしてもよく、その場
合には、接続端子16aに板状部分を設け、電源供給線
との接触面積を増加させるようにするとよい。そうすれ
ば、加締めの効果を確実に得ることが可能となる。この
ような、形状は接続端子16bにも同様に適用すること
ができる。
したような場合には、その圧電アクチュエータを修理し
たり、圧電アクチュエータを交換する必要があるため、
故障した圧電アクチュエータを電源供給装置から引き離
さなければならない。その際に、接続端子16aと電源
供給線との接続に半田付け等の固定手段を併用している
場合には、固定手段を最初に解除しなければならず、圧
電アクチュエータの取り外し作業が面倒となる。また、
圧電アクチュエータを取り付ける際においても、取り付
け位置によっては、固定手段を併用して接続するのに困
難な場合がある。
の接続端子16a,16bに対応するソケット状のコネ
クタを、電源供給線における圧電アクチュエータとの接
続側端部に設け、圧電アクチュエータと電源供給線とを
互いに着脱可能に接続するように構成してもよい。この
ようにすると、圧電アクチュエータと電源供給線との接
続作業、または圧電アクチュエータと電源供給線との接
続を解除する作業が容易となる。
給線とを同時に接続できるように電源供給線のコネクタ
を単品に構成することで、圧電アクチュエータと電源供
給線との接続作業が一作業で済ませることが可能とな
り、便利である。そして、各接続端子16a,16b
が、回路基板に差し込めるように構成されたピン状を成
しておくと、電源供給装置の回路基板(図示略)に圧電
アクチュエータを直接、実装固定することが可能とな
る。
2,30,40のいずれにおいてでも実施してもよく、
いずれの場合においても同様の効果を得ることができ
る。 (第4実施例)次に、本発明の第4実施例を図面と共に
説明する。
2と同様にポンプとして構成された第4実施例の圧電ア
クチュエータの構成を表し、(a)はその平面図、
(b)は(a)に示すX−X線断面図、(c)は、接続
端子の側方を示す要部透視図、(d)は、その接続端子
の正面図である。尚、第4実施例において、上記した第
1〜第3実施例と同じ構成部材については符号を等しく
してその詳細な説明を省略する。
いて、上記した第1〜第3実施例にて示した圧電アクチ
ュエータ2,30,40と異なるのは、圧電アクチュエ
ータ50では、図5(c),(d)に示すように、内部
が空洞で管状を成す真鍮製の各接続端子52a,52b
が設けられた点にある。
ータ50のアッパケース4の側壁には、各接続端子52
a,52bを埋設するための通孔54a,54bが、縦
方向に間隔を空けて並列配置するように穿設されてい
る。通孔54aは、アッパケース4の凹部4aの側上壁
に穿設され、通孔54bは、アッパケース4において、
支持リング12aの側壁部分に対応する箇所に穿設され
ている。
の外側部分が各通孔54a,54bの内側に密着するよ
うに埋設固定されている。また、圧電素子10に接続さ
れたリード線14aは、接続端子52aの管内に引き出
され、接続端子52aに半田付けにて接続されている。
線14bが半田付け,ろう付け或いは溶接等により接続
されている。そして、リード線14bは、接続端子52
bの管内に引き出され、接続端子52bに半田付けにて
接続されている。尚、各接続端子52a,52bは、半
田付けに用いられた半田56にてそれぞれリード線14
a,14bが接続されると同時に、その管内は半田56
にて塞がれている。
50と、電源供給装置とを互いに接続するには種々の手
段が考えられる。例えば、電源供給装置の電源供給線を
各接続端子52a,52bの管内に延出し、半田にて接
続してもよい。以上説明したように、第4実施例の圧電
アクチュエータ50では、管状の接続端子52a,52
bがアッパケース4に設けられている。そして、接続端
子52aと圧電素子10とを互いにリード線14aにて
接続することで、圧電素子10に外部から駆動電源を供
給することができる。また、接続端子52bと支持リン
グ12aとを互いにリード線14bにて接続すること
で、振動板8に外部から駆動電源を供給することができ
る。
ッパケース4に埋設固定された各接続端子52a,52
bに接続されているため、接続端子52aまたは接続端
子52bに加わる外力は、リード線14aまたはリード
線14bに伝わることはない。
接続端子52bと支持リング12aとを互いにリード線
14bにて接続して供給するのに限定されず、接続端子
52bと振動板8とを互いにリード線14bにて接続し
て供給してもよい。また、支持リング12aと接続端子
52bとを一体に形成してもよい。
が、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、以
下のように変更してもよく、その場合でも、上記実施例
と同様の作用および効果を得ることができる。 (1)第1実施例の接続端子16aを形成するには、真
鍮を使用するのに限定されず、他の導電材料(例えば、
銅、ステンレス、Fe42Niなど)を使用してもよ
い。
続端子16a,16b、または、第4実施例の各接続端
子52a,52bを形成するには、真鍮を使用するのに
限定されず、他の導電材料(例えば、銅、ステンレス、
Fe42Niなど)を使用してもよい。
るには、支持リング12aから延設して設けるのに限定
されず、互いに別個の接続端子16aおよび支持リング
12aを互いに半田付け,溶接等により一体形成して設
けてもよい。その場合には、接続端子16bは、Fe4
2Ni以外の他の導電材料(例えば、真鍮、銅、ステン
レスなど)を用いて形成することができる。
は、ABS樹脂に限定されず、容易にモールド成形可能
であれば、他の合成樹脂材料(例えば、PBT樹脂,6
−ナイロン樹脂,テフロン樹脂など)を用いて形成して
もよい。尚、PBT樹脂は、ABS樹脂と同様に、エポ
キシ系樹脂接着剤と相性が良いため好適である。
(例えば、鉄とニッケルとの合金であるFe42Niな
ど)を用いて形成してもよい。その場合には、振動板8
の周縁を支持リング12a,12bにて必ずしも支接す
る必要がなく、またケース自体にて接地可能であるた
め、リード線14bを支持リング12aに半田付けして
接地するのを省略することが可能である。
bは、アッパケース4の内側においては被覆材にて被覆
されなくてもよい。
表す説明図である。
を表す説明図である。
を表す説明図である。
とを接続する手段を表す説明図である。
を表す説明図である。
パケース、4c,4f,4g…リード線挿通孔、4e,
54a,54b…通孔、6…ロワケース、8…振動板、
10…圧電素子、12a,12b…支持リング、14
a,14b…リード線、16a,16b,52a,52
b…接続端子、22a,22b…凹部。
Claims (11)
- 【請求項1】 板面中央に圧電素子が積層された振動板
と、 前記圧電素子の前記振動板とは反対側に接続された電源
供給用の第1のリード線と、 前記振動板の周縁を挟持して収納するように構成された
筐体とを備えた圧電アクチュエータであって、 前記筐体に、 前記第1のリード線と接続され、該筐体の外側から前記
圧電素子に駆動電圧を印加するための第1の接続端子を
設けたことを特徴とする圧電アクチュエータ。 - 【請求項2】 前記第1の接続端子を前記筐体に埋設す
ることにより、該筐体に固定したことを特徴とする請求
項1に記載の圧電アクチュエータ。 - 【請求項3】 前記筐体は合成樹脂からなり、 前記振動板は、金属製の環状部材にて周縁が挟持された
状態で前記筐体内に収納されることを特徴とする請求項
1に記載の圧電アクチュエータ。 - 【請求項4】 前記圧電素子に前記振動板側より電源を
供給するための第2の接続端子を、前記筐体に設けたこ
とを特徴とする請求項3に記載の圧電アクチュエータ。 - 【請求項5】 前記第2の接続端子と前記振動板とを、
第2のリード線にて接続したことを特徴とする請求項4
に記載の圧電アクチュエータ。 - 【請求項6】 前記第2の接続端子と前記環状部材と
を、第2のリード線を介して接続したことを特徴とする
請求項4に記載の圧電アクチュエータ。 - 【請求項7】 前記第2の接続端子を前記筐体に埋設す
ることにより、該筐体に固定したことを特徴とする請求
項4〜6のいずれか1項に記載の圧電アクチュエータ。 - 【請求項8】 前記第2の接続端子は前記環状部材に直
接設けられ、 前記筐体は、該第2の接続端子を該筐体の外部へ突出さ
せるための通孔を備えたことを特徴とする請求項4に記
載の圧電アクチュエータ。 - 【請求項9】 前記第1の接続端子と前記第2の接続端
子とを、外部の電源供給装置に接続されたコネクタと装
着できるような間隔を空けて並列的に配置したことを特
徴とする請求項4〜8のいずれか1項に記載の圧電アク
チュエータ。 - 【請求項10】 前記第1,第2の接続端子は、駆動電
源を供給する外部の電源供給装置の回路基板に直接固定
され、当該アクチュエータは、該コネクタを介して該回
路基板に直接固定されることを特徴とする請求項9に記
載の圧電アクチュエータ。 - 【請求項11】 前記筐体を密閉構造とし、該筐体の外
壁に、ガスの吸入孔及び排出孔を設けることにより、前
記振動板の振動によりガスを吸・排するポンプとして構
成したことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項
に記載の圧電アクチュエータ。
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---|---|---|---|
JP08705399A JP4456689B2 (ja) | 1999-03-29 | 1999-03-29 | 圧電アクチュエータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2000287468A true JP2000287468A (ja) | 2000-10-13 |
JP4456689B2 JP4456689B2 (ja) | 2010-04-28 |
Family
ID=13904210
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP08705399A Expired - Fee Related JP4456689B2 (ja) | 1999-03-29 | 1999-03-29 | 圧電アクチュエータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4456689B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006054488A1 (ja) * | 2004-11-17 | 2006-05-26 | Sharp Kabushiki Kaisha | 圧電ポンプおよびスターリング冷却庫 |
CN104832404A (zh) * | 2015-05-13 | 2015-08-12 | 长春工业大学 | 一种基于pdms的压电微泵 |
TWI725602B (zh) * | 2019-11-04 | 2021-04-21 | 科際精密股份有限公司 | 致動裝置 |
US20220056900A1 (en) * | 2019-06-27 | 2022-02-24 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Pump device |
US11952994B2 (en) | 2017-12-22 | 2024-04-09 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Piezoelectric pump housing and terminal arrangement |
-
1999
- 1999-03-29 JP JP08705399A patent/JP4456689B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP4456689B2 (ja) | 2010-04-28 |
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