JP2000286807A - コンテンツデータのエンコード装置、記録媒体、配信方法及びユーザ端末 - Google Patents

コンテンツデータのエンコード装置、記録媒体、配信方法及びユーザ端末

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JP2000286807A
JP2000286807A JP11088125A JP8812599A JP2000286807A JP 2000286807 A JP2000286807 A JP 2000286807A JP 11088125 A JP11088125 A JP 11088125A JP 8812599 A JP8812599 A JP 8812599A JP 2000286807 A JP2000286807 A JP 2000286807A
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Yoshiaki Tanaka
美昭 田中
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Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オーディオデータを含むコンテンツデータの
配信システムにおいて、オーディオデータがないときに
スクランブルコードが知られるのことを防止する。 【解決手段】 エンコード装置43A側においては、有
音区間でオーディオデータがメモリディバイスIDに基
づいて発生されるPN符号とEX−OR回路2との間で
排他的論理和がとられてスクランブルされ、無音区間又
は無音に近い区間ではスルーパスの出力信号が選択され
る。デスクランブル装置側においては、有音区間でスク
ランブルされたオーディオデータがEX−OR回路13
によりPN符号との間で排他的論理和がとられてデスク
ランブルされ、無音区間又は無音に近い区間ではスルー
パスの出力信号が選択される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オーディオデータ
を含むコンテンツデータの配信システムにおけるコンテ
ンツデータのエンコード装置、記録媒体、配信方法及び
ユーザ端末に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、音楽データ等を通信回線を用いて
配信するシステム(特開平7−147063、特開平9
−146820)や通信衛星を用いて配信するシステム
(特開平7−143081、特開平10−16399
1)が提案されている。
【0003】そして、本願出願人は、去る平成10年1
0月9日付けの特願平10―288487号により更に
具体的な提案をした。この提案における主要な発明は、
「携帯端末ID及び電子マネーを販売店設置端末へ送信
し、有料コンテンツデータを受信するユーザ携帯端末
と、前記携帯端末ID及び前記電子マネーを前記携帯端
末から受け取り課金センターへ送信すると共に、コンテ
ンツID及び設置端末IDも課金センターへ送信する販
売店設置端末と、前記コンテンツID、前記携帯端末I
D、前記設置端末ID及び前記電子マネーを販売店設置
端末から受信する課金センターと、前記コンテンツI
D、前記携帯端末ID及び前記設置端末IDを受信し、
前記有料コンテンツデータを前記販売店設置端末を経由
して前記携帯端末へ配信するコンテンツセンターと、配
信システム」である。
【0004】ところで、このような一例のシステムでの
配信は有料であり、著作権の管理上の問題から、有料と
なるコンテンツデータを所定の方式によりスクランブル
をかけるようにしている。そのスクランブル方式の一例
としては、DVD(デジタル・ビデオ・ディスク、デジ
タル・バーサタイル・ディスク)で行っている方式があ
る。この方式では、ビデオデータはCSS(コンテンツ
・スクランブル・システム)と呼ばれる方式でスクラン
ブルされている。このCSS方式ではスクランブル時に
は原データと、スクランブルコードとしてのPN符号と
の排他的論理和がとられてスクランブルされ、デスクラ
ンブル時にはスクランブルされたデータと、デスクラン
ブルコードとしてのスクランブル時と同じPN符号との
排他的論理和がとられてデスクランブルされるようにな
っている。また、他のスクランブル方式の一例として
は、スクランブル時にはカオス関数による数値を原デー
タに加えてスクランブルされ、デスクランブル時にはス
クランブルされたデータからカオス関数値を減じてデス
クランブルされるものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、オーデ
ィオデータを含むコンテンツデータを配信するような場
合は、特に、オーディオ信号は無音区間が存在し、無音
区間のオーディオデータのビットはオールゼロになった
り、それに近くなるので、例えば、このオーディオデー
タをPN符号との間で排他的論理和をとってスクランブ
ルした場合に、このスクランブルされたデータとPN符
号との排他的論理和をとると、PN符号がそのまま出力
され、したがって、PN符号が知られるという問題点が
ある。
【0006】そこで、本発明はこのような例の問題点に
鑑み、少なくともオーディオデータを含むコンテンツデ
ータを配信するシステムにおいて、スクランブルをかけ
る際に、オーディオデータとスクランブルコードとの排
他的論理和をとるときに用いられるスクランブルコード
やカオス関数が知られることを防止することができるコ
ンテンツデータのエンコード装置、記録媒体及びユーザ
端末を提供することを目的とする。また、本発明は、ユ
ーザ端末のメモリディバイスを取り外して、他の端末に
装着した場合にも利用を可能とすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、以下の1)〜4)の手段より成る。すなわ
ち、
【0008】1)少なくともオーディオデータを含むコ
ンテンツデータを配信するコンテンツセンターと、前記
コンテンツデータの配信を要求するユーザ端末とを少な
くとも有し、これらを通信手段で結んでデータ配信を行
うコンテンツデータ配信システムに用いられるエンコー
ド装置であって、前記ユーザ端末に内蔵されるメモリデ
バイスから前記メモリデバイス固有に付与される識別情
報を検出する手段と、オーディオデータの少なくとも無
音区間を検出する手段と、前記ユーザ端末に内蔵される
メモリデバイス固有に付与される識別情報に応じて前記
無音区間でない区間では所定の方式で前記オーディオデ
ータをスクランブルし、前記無音区間では前記オーディ
オデータをスクランブルしないスクランブル手段と、少
なくとも、前記スクランブルされた又はスクランブルさ
れない前記オーディオデータを有するデータ構造にフォ
ーマット化する手段とを、有するコンテンツデータのエ
ンコード装置。
【0009】2)少なくともオーディオデータを含むコ
ンテンツデータを配信するコンテンツセンターと、前記
コンテンツデータの配信を要求するユーザ端末とを少な
くとも有し、これらを通信手段で結んでデータ配信を行
うコンテンツデータの配信システムに用いられる記録媒
体であって、オーディオデータの少なくとも無音区間を
検出し、前記ユーザ端末に内蔵されるメモリデバイス固
有に付与される識別情報に応じて前記無音区間でない区
間では所定の方式で前記オーディオデータをスクランブ
ルし、前記無音区間では前記オーディオデータをスクラ
ンブルしないで、少なくとも、前記スクランブルされた
又はスクランブルされない前記オーディオデータを有す
るデータ構造が記録されたコンテンツデータの記録媒
体。
【0010】3)少なくともオーディオデータを含むコ
ンテンツデータを配信するコンテンツセンターと、前記
コンテンツデータの配信を要求するユーザ端末とを少な
くとも有するコンテンツデータ配信システムにおけるコ
ンテンツデータの配信方法であって、前記コンテンツデ
ータは、少なくとも前記ユーザ端末のIDが設定される
共通ヘッダと、コンテンツセットから成り、前記コンテ
ンツセットには、オーディオデータの少なくとも無音区
間を検出し、前記ユーザ端末に内蔵されるメモリデバイ
ス固有に付与される識別情報に応じて前記無音区間でな
い区間では所定の方式で前記オーディオデータをスクラ
ンブルし、前記無音区間では前記オーディオデータをス
クランブルしないで、少なくとも、前記スクランブルさ
れた又はスクランブルされない前記オーディオデータを
有するデータが配列されて配信されることを特徴とする
コンテンツデータの配信方法。
【0011】4)少なくともオーディオデータを含むコ
ンテンツデータを配信するコンテンツセンターと、前記
コンテンツデータの配信を要求するユーザ端末とを少な
くとも有し、これらを通信手段で結んでデータ配信を行
うコンテンツデータの配信システムに用いられ、オーデ
ィオデータの少なくとも無音区間を検出し、前記ユーザ
端末に内蔵されるメモリデバイス固有に付与される識別
情報に応じて前記無音区間でない区間では所定の方式で
前記オーディオデータをスクランブルし、前記無音区間
では前記オーディオデータをスクランブルしないで、少
なくとも、前記スクランブルされた又はスクランブルさ
れない前記オーディオデータを有するデータ構造をデス
クランブルすると共にデフォーマット化するユーザ端末
であって、前記無音区間でない区間では前記メモリデバ
イス固有に付与される識別情報に応じて前記オーディオ
データをデスクランブルし、前記無音区間では前記入力
されたオーディオデータをデスクランブルしない手段
を、有するユーザ端末。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明をする。図1(a)及び(b)は、本発
明が適用される少なくともオーディオデータを含むコン
テンツデータを配信するシステムの全体観念ブロック図
である。システムは、ユーザ携帯端末(送信側)40、
販売店設置端末41、課金センター(管理センター)4
2、コンテンツセンター43、通信回線44、通信衛星
45、ユーザ携帯端末(受信側)46により構成され
る。
【0013】各携帯端末40、46は、それぞれ固有の
識別コード(以下、プレイヤーID、又は携帯端末ID
とする。)を有する。また、各ユーザ携帯端末40、4
6内のメモリディバイスと各コンテンツもそれぞれ固有
の識別コード(以下、メモリディバイスID及びコンテ
ンツIDとする。)を有する。携帯端末40は、販売店
設置端末41にコンテンツデータの送信を要求する。そ
の際、携帯端末40は、コンテンツIDとプレイヤーI
DとメモリディバイスIDとを送信する。
【0014】各販売店設置端末41も、それぞれ固有の
識別コード(以下、事業者IDとする。)を有する。コ
ンテンツデータの送信を要求された設置端末41は、携
帯端末40からコンテンツデータの送信要求があった旨
を前述の各送信データと共に課金センター42及びコン
テンツセンター43へ通知する。
【0015】課金センター42へコンテンツID、プレ
イヤーID及び事業者IDが通知される。課金センター
42は、予め作成してある料金表を参照してコンテンツ
IDに対応するコンテンツデータ料の送付要求を通信回
線44、設置端末41を経由して携帯端末40に送る。
【0016】コンテンツデータ料の送付を要求された携
帯端末40は、コンテンツ料として電子マネーを設置端
末41、通信回線44を経由して課金センター42へ送
る。電子マネーとしては、ICチップに貨幣金額を記憶
しておきICカードリーダーを通じて支払いを行うIC
カード型電子マネー(例えば、モンデックス、VISA
キャッシュ)または電子財布(例えば、NTTフレキシ
ブル電子チケット)等が使用できる。
【0017】課金センター42は、所定の電子マネーを
受領したらその旨をコンテンツセンター43へ通知す
る。コンテンツセンター43は、課金センター42から
電子マネー受領通知を受け取ったら、通信衛星45、設
置端末41を経由して携帯端末40へコンテンツデータ
を送る。
【0018】設置端末41を経由して携帯端末40がコ
ンテンツデータを受信した後は、携帯端末40を設置端
末41から取り外して自由に持ち運び可能であり、いつ
でもどこでも受信したコンテンツデータ(例えば、音楽
データ)を再生して楽しむことができる。
【0019】同図(b)に示すように、コンテンツデー
タ受領後、携帯端末(送信側)40を設置端末41から
取り外し、自由に持ち運ぶことができ、かつ携帯端末
(送信側)40に記憶されたコンテンツデータは、携帯
端末(受信側)46にコピー(転送)することができ
る。かかるコピーには設置端末41は関与しない。つま
り、設置端末41が無い所で、携帯端末(送信側)40
と携帯端末(受信側)46との間でコンテンツデータを
コピーすることができる。携帯端末間でのコンテンツデ
ータのコピーに対しても課金がなされ、携帯端末(受信
側)46から携帯端末(送信側)40へコンテンツデー
タ料に相当する電子マネーが送られる。また、携帯端末
間でコンテンツデータのコピーが行われると、携帯端末
(受信側)46の携帯端末ID及びコピーされたコンテ
ンツデータのコンテンツIDが転送履歴として、携帯端
末(送信側)40に記憶される。この転送履歴は、携帯
端末(送信側)40を後日、販売店設置端末41に接続
したときに、前記電子マネーと共に、販売店設置端末4
1に吸い上げられ、課金センター42へ転送される。こ
れにより、どのコンテンツをどの携帯端末が入手したの
かという情報、及び電子マネーが課金センター42に集
められる。
【0020】なお、携帯端末(送信側)40と携帯端末
(受信側)46は、便宜上「送信側」、「受信側」とし
て区別するが、いずれも送受信の両機能を有し、装置と
しては同じ物である。そして、「送信側」とは、携帯端
末間でデータを転送するときに「送信側」となることを
意味し、「受信側」とは、携帯端末間でデータを転送す
るときに「受信側」となることを意味する。
【0021】図2は、送信側のエンコード装置の構成を
示すブロック図である。エンコード装置43Aは、コン
テンツセンター43(図1)に設置され、送信データを
所定フォーマットにエンコードするために使用される。
【0022】図2において、例えばステレオ2チャネル
L、Rのオーディオ信号はA/D変換器1によりチャネ
ル毎にMビットのデジタルデータに変換され、次いで各
チャネルのMビットデータがそれぞれパラレルでM個の
EX−OR回路2の一方の各入力端子に印加される。P
N符号発生器3はメモリディバイスIDに応じてスクラ
ンブルキー決定部9で決定されたスクランブルキーによ
り1ワードがMビットのPN符号を発生してそれぞれパ
ラレルでEX−OR回路2の他方の入力端子に出力し、
したがって、オーディオデータがPN符号との間で排他
的論理和がとられてスクランブルされる。このスクラン
ブルされたオーディオデータはスイッチ4の一方の入力
端子に印加され、また、A/D変換器1により変換され
たオーディオデータはスイッチ4の他方の入力端子に印
加される。スイッチ4はスクランブル変更フラグFscに
より切り換えられ、スイッチ4により選択されたデータ
がDVDオーディオフォーマット化回路8に印加され
る。また、プレイヤーIDのデータと、メモリディバイ
スIDにより暗号化部10で暗号されたスクランブルキ
ーデータ(暗号キーデータ)も同様にDVDオーディオ
フォーマット化回路8に印加される。
【0023】さらに、A/D変換器1により変換された
2チャネルL、Rのオーディオ信号はそれぞれ無音区間
検出器6L、6Rに印加されて、図3に詳しく示すリフ
ァレンスデータに基づいて無音区間又は無音に近い区間
が検出される。リファレンスデータは図3に示すよう
に、MビットのデータがN個連続して「+0」又は「−
0」であるか否かを判定するためのコードであり、Nは
例えばスクランブル用のシリアルコードのワード数=1
28の半分である。この検出信号はORゲート7により
論理和がとられてどちらかのチャネルの無音区間又は無
音に近い区間が検出され、スクランブル変更フラグFsc
としてスイッチ4の制御端子に印加される。そして、ス
イッチ4により無音区間又は無音に近い区間でない区間
ではEX−OR回路2の出力信号が選択され、他方、無
音区間又は無音に近い区間ではスルーパスの出力信号が
選択される。
【0024】DVDオーディオフォーマット化回路8
は、スクランブルされた又はスクランブルされないオー
ディオデータを応用物理情報部のタイトルセット内の圧
縮PCMのオーディオパック(Aパック)に収容し、ス
クランブル設定フラグFscを前記の応用物理情報部のデ
ータを管理する物理情報部に収容するようにしている。
また、前述のデータをDVDオーディオディスクやメモ
リICに記録する場合には、物理情報部に収容されるデ
ータがリードインエリアに記録され、応用物理情報部に
収容されるデータがデータエリアに記録されるようにな
っている。尚、DVDオーディオディスクにおけるエリ
アの構成は周知の構成であり、内周から外周に向かって
PCA(ポスト・カッテイング・エリア)エリア、リー
ドインエリア、データエリア、リードアウトエリアとい
うように構成されている。
【0025】図4はその圧縮PCMのAパックを示す図
で、2048バイト以下で構成され、その内訳は14バ
イトのパックヘッダとAパケットにより構成されてい
る。Aパケットは17、9又は14バイトのパケットヘ
ッダと、プライベートヘッダと、1ないし2011バイ
トのオーディオデータ(スクランブルされた又はされな
い圧縮PCMデータ)により構成されている。
【0026】プライベートヘッダは、 ・8ビットのサブストリームIDと、 ・ISRC内の4ビットの保留領域と、 ・ISRC内の4ビットのISRC番号と、 ・ISRC内の8ビットのISRCデータと、 ・8ビットのプライベートヘッダ長と、 ・16ビットの第1アクセスユニットポインタと、 ・6バイトのオーディオデータ情報(ADI)と ・0〜7バイトのスタッフィングバイト により構成されている。
【0027】ADIは ・1ビットのオーディオ・エンファシス・フラグと、 ・1+2ビットの保留領域と、 ・4ビットのダウンミックスコードと、 ・4ビットのグループ「1」の量子化ワード長「1」
と、 ・4ビットのグループ「2」の量子化ワード長「2」
と、 ・4ビットのグループ「1」のオーディオ・サンプリン
グ周波数fs1と、 ・4ビットのグループ「2」のオーディオ・サンプリン
グ周波数fs2と、 ・4ビットの保留領域と、 ・4ビットのマルチチャネルタイプと、 ・3ビットの保留領域と、 ・5ビットのチャネル割り当て情報と、 ・8ビットのダイナミックレンジ制御情報 より構成されている。
【0028】次に図5を参照してDVDオーディオフォ
ーマット化回路8の処理を説明する。まず、データの入
力毎にオーディオパックのスタート時間か否かを判断し
(ステップS1)、スタート時間の場合にはデータカウ
ンタDCをセットしてカウントを開始させ(ステップS
2)、次いでスクランブル変更フラグFscの管理データ
をリセットし(ステップS3)、次いでステップS4に
進む。他方、ステップS1においてスタート時間でない
場合にはステップS4に進み、スクランブル変更フラグ
Fscを判断する。
【0029】そして、ステップS4において「スクラン
ブル変更有り」の場合にはデータカウンタDCのカウン
ト値がN以上か否かを判断し(ステップS5)、データ
カウンタDCのカウント値がN以上の場合にはスクラン
ブル変更フラグFscの管理データをセットし(ステップ
S6)、次いでステップS7に進む。ここで、一例とし
て2チャネル、M=24ビット、1パック内のオーディ
オデータが1800バイトの場合、データカウンタDC
のカウント値は最大300となるが、N=64である。
他方、ステップS4において「スクランブル変更有り」
でない場合とステップS5においてデータカウンタDC
のカウント値がN以上でない場合にはそのままステップ
S7に進む。ステップS7ではオーディオパックの終了
か否かを判断し、終了でない場合にはステップS1に戻
り、他方、オーディオパックの終了の場合にはこの処理
を終了する。そして、スクランブル変更フラグFscの管
理データに基づいてスクランブル変更フラグFscをスイ
ッチ4の制御にセットする。
【0030】また、オーディオデータに付随するテキス
トデータをともに収容する場合には、このテキストデー
タはスクランブルされることなくDVDオーディオフォ
ーマット化回路8によりテキストデータパック(図示せ
ず)にフォーマット化される。
【0031】また、DVDオーディオ規格によるオーデ
ィオデータの圧縮PCMはロスレス圧縮方式が採用され
ているが、圧縮方式はMPEGで採用されるロスあり圧
縮方式でもよく、あるいは他の圧縮方式でもよくそれに
限定されるものではない。
【0032】このようにして、DVDオーディオフォー
マット化回路8でフォーマット化されたデータは、出力
端子に供給されて、図示しない記録手段により例えばD
VDオーディオディスクやメモリディバイスに記録され
たり、衛星放送の送信機(図示しない)やインターネッ
トにより送られる。データ配信では出力データをさらに
特有の暗号(配信暗号)を施すようにしている。
【0033】図6は、DVDオーデーディオフォーマッ
ト回路8で生成される送信時のデータ構造を示す。同図
(a)に示すように、同データは、共通ヘッダエリアと
各コンテンツエリアから構成される。共通ヘッダエリア
は、プレイヤーIDエリア、スクランブルキーエリア、
タイトル情報エリア、コンテンツセット数エリア、使用
エリア情報エリア、転送用プリペイドエリア、転送履歴
エリアから構成される。
【0034】プレイヤーIDエリアは、ユーザ端末を正
規のものであるかを確認するIDを格納するためのエリ
アである。プレイヤーIDは、まずデータ転送先からデ
ータ転送元へ送られる。つまり、携帯端末40が設置端
末41からデータを受け取る場合は、携帯端末40のプ
レイヤーIDが携帯端末40から設置端末41へ送られ
る。また、携帯端末46が携帯端末40からデータを受
け取る場合は、携帯端末46のプレイヤーIDが携帯端
末46から携帯端末40へ送られる。
【0035】スクランブルキーエリアは、暗号処理にお
いて秘密鍵として使用される前述の暗号化されたスクラ
ンブルキーを格納するためのエリアである。タイトル情
報エリアは、コンテンツ内容が識別可能な文字列からな
るタイトル情報を格納するエリアである。コンテンツセ
ット数エリアには、コンテンツエリアに格納されている
コンテンツセットの総数が格納される。このエリア内の
使用エリア情報エリアには、全国を複数に分けたエリア
名が格納される。日本の場合には、関東、関西、九州、
北海道などであり、世界の場合には、国名を使用する。
転送用プリペイドエリアには、コンテンツの販売情報
(対価)が格納される。
【0036】また、転送履歴エリアは、コンテンツID
(以下、CIDとする。)エリア、転送回数エリア、転
送日時エリアから構成される。転送回数とは、送信側と
なる携帯端末40から受信側となる携帯端末46へデー
タを転送した回数をいい、転送日時とはこの転送を行っ
た日時を指す。
【0037】図6(b)は各コンテンツエリアの詳細な
データ構造を示す。同図に示すように、コンテンツエリ
アは、コンテンツヘッダエリアとこれに続くコンテンツ
データエリアとから構成される。コンテンツヘッダエリ
アは、コンテンツIDエリア、事業者IDエリア、プレ
イヤーIDエリア、転送レベルフラグエリア、付加情報
エリアから構成される。
【0038】事業者IDエリアには、配信データを受信
する各設置端末に割り当てられた識別コードである事業
者IDが格納される。転送レベルフラグエリアには、転
送レートの種類である転送レベルフラグが格納される。
付加情報エリアには、TOC(Total Of Co
ntents)等の付加情報が格納される。TOCは、
いわゆる曲の頭出しのためのアドレス情報と演奏時間等
を記録した目次である。TOCは共通ヘッダに、あるい
は共通ヘッダとコンテンツヘッダの両方に格納するよう
にしてもよい。
【0039】コンテンツデータエリアには、DVDオー
ディオ規格による物理情報部と、オーディオ管理情報
(AMG)と、スクランブル化された例えば前記図4で
示した圧縮PCMのAパックと、それに続いて同様のデ
ータ構造となっているテキストデータが組み合わされた
オーディオタイトルからなるコンテンツセットが格納さ
れる。
【0040】次に図7を参照してユーザ端末装置内の再
生手段40A,46Aについて説明する。装置内の入力
された記憶部23から再生されたデータストリームは、
データ変更部24で配信暗号を解かれ、DVDオーディ
オデフォーマット化回路11によりデフォーマット化さ
れて、スクランブルされたオーディオデータと、プレイ
ヤーIDのデータとに分離される。また、前記のスクラ
ンブルキーエリアからスクランブルキーデータ(暗号キ
ーデータ)が読み出され、暗号キーデータの解読部11
aにおいて記憶部(メモリディバイス)23内のメモリ
デバイスID23aから読み取ったIDを用いて解読さ
れる。したがって、メモリデバイスIDをもつ記憶部を
以て構成した正規のユーザ端末でない場合には暗号キー
データは解読できず、スクランブルを解くことができな
い。PN符号発生器12は前記の暗号キーデータの解読
部11aにおいて解読されたキーデータに応じたPN符
号を発生し、スクランブルされたオーディオデータがE
X−OR回路13によりこのPN符号との間で排他的論
理和がとられてデスクランブルされる。
【0041】このデスクランブルされたオーディオデー
タはスイッチ15の一方の入力端子bに印加され、ま
た、スクランブルされないオーディオデータはスイッチ
15の他方の入力端子aに印加される。オーディオデー
タL,Rは無音区間検出器14Lと14Rに印加され、
図3に示すリファレンステータに基づいて無音区間又は
無音に近い区間が検出される。この検出信号はORゲー
ト14Aにより論理和がとられてどちらかのチャンネル
の無音区間又は無音に近い区間が検出され、スクランブ
ル変更フラグFscとして出力される。そして、検出され
たスクランブル変更フラグFscに基づいてスイッチ15
により、無音区間でない区間又は無音に近い区間でない
区間ではEX−OR回路13の出力信号が選択されてD
/A変換器16によりアナログオーディオ信号に変換さ
れる。他方、無音区間又は無音に近い区間ではスルーパ
スの出力信号が選択される。また、図示省略されている
が、テキストデータパックがDVDオーディオデフォー
マット化回路11により分離されてテキストデータ発生
器17を介して文字情報として出力される。
【0042】また、受信したコンテンツデータのコンテ
ンツ料に相当する電子マネーが、電子財布19から支払
われる。また、TOCをTOCメモリ18に記録してお
くと記憶部23に記憶した高速なコンテンツのサーチが
行える。TOCは、第1のコンテンツセット、第2のコ
ンテンツセット、・・・、第Nのコンテンツセットをユ
ーザが操作手部21より指定した場合、システム制御部
20を介してTOCの対応箇所を参照し、そのアドレ
ス、再生時間等を読み、アクセスを開始すると共に、再
生時間の表示等を行うためのものである。コンテンツの
ヘッダをスキャンする必要がないので、いわゆる待ち時
間がなく、アクセスしやすいので、高速スキャン(イン
トロスキャン)にも有効に使うことができる。また、図
7の端末を転送(送信)に用いる場合、記憶部23に記
憶されたコンテンツはデータ変更部24により配信暗号
が解かれ、データ転送インタフェース25から転送され
る。また、図7の端末が他の端末からコンテンツを受信
する場合、データ変更部24により配信暗号を施してか
ら記憶部23に記憶される。
【0043】次に、図8にエンコード装置の第2実施例
を示す。この実施例の場合には、直接メモリディバイス
IDをスクランブルキーとするものである。従って、図
2に示したエンコード装置におけるスクランブル決定部
9及び暗号化部10を不要とし、暗号化されたスクラン
ブキーの代わりにメモリディバイスIDそのものをフォ
ーマット化するものである。データ送信時には前述のメ
モリディバイスIDが格納される共通ヘッダ内に暗号化
されたスクランブキーの代わりに格納されることにな
る。そして、ユーザ端末内の再生手段としては、第1実
施例として示した図7の再生手段における暗号キーデー
タの解読部11aの代わりに、例えば、メモリディバイ
スID確認部を設け、エンコード装置側から送信されて
きたメモリディバイスIDと、再生手段内の記憶部23
のメモリディバイスID23aから読み出したID同士
を比較し、これらが一致した場合に、その一致したメモ
リディバイスIDそのものをキーデータとしてPN符号
発生器12に出力するようにするものである。そして、
この時のメモリデバイスIDの送信にあたっては、前述
のスクランブルキーエリアに格納される暗号化されたス
クランブルキーに代わって送信されることになる。この
ような第2実施例の場合には、特に、エンコード側の構
成が簡略されることになる。
【0044】なお、無音区間の検出は、上記実施例に限
らず、前述の物理情報部にスクランブルされたか否かの
情報を入れておき、この情報を参照して無音区間である
か否かを検出するようにしても良い。また、無音区間の
判定においても、上記実施例に限らず、Mビットのデー
タに対して、「+0」「−0」であるか否かを判定する
ようにしても良い。また、本実施例ではCSS方式によ
るスクランブル方式をもって説明したが、カオス関数方
式などの他のスクランブル方式でもよい。また、更に、
上記実施例ではDVDオーディオをもってデータ構造を
説明したが、これはデータ構造の一例であり、例えばマ
ルチメディアサービスに用いられるデータ放送伝送プロ
トコル(MPEG規格が代表とされる)であってもよい
のであってこれに限定されるものではない。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、少
なくともオーディオデータを含む有料のコンテンツデー
タを送信する場合にも、オーディオデータの少なくとも
無音区間を検出して、無音区間ではオーディオデータを
スクランブルしないようにしたので、オーディオデータ
とスクランブルコードとの排他的論理和をとる場合にス
クランブルコードが知られたり、カオス関数が用いられ
る場合に、カオス関数が知られるのを防止することがで
きる。また、特に、ユーザ端末のメモリディバイスを取
り外して、他のユーザ端末に装着した場合にも利用が可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される送受信を行うシステム全体
を観念的に示すブロック図である。
【図2】本発明に係る送信側のエンコード装置の一実施
例を示すブロック図である。
【図3】図2のリファレンスデータを詳しく示す説明図
である。
【図4】DVDオーディオ規格のオーディオパックのフ
ォーマットを示す説明図である。
【図5】エンコード装置おけるDVDオーディオフォー
マット化回路の処理を示すフローチャートである。
【図6】送信時のデータ構造を示す図である。
【図7】本発明に係るユーザ端末内の再生手段の一実施
形態を示すブロック図である。
【図8】エンコード装置の第2実施例を示すブロック図
である。
【符号の説明】
2 EX−OR回路(PN符号発生器3と共に、排他的
論理和によるスクランブル手段を構成する。) 3,12 PN符号発生器 6L,6R,14L,14R 無音区間検出器(ORゲ
ート7と共に、無音区間検出手段を構成する。) 7,14A ORゲート 8 DVDオーディオフォーマット化回路(フォーマッ
ト化手段) 13 EX−OR回路(PN符号発生器12と共に、排
他的論理和によるデスクランブル手段を構成する。) 19 電子財布 40,46 ユーザ携帯端末 40A,46A 再生手段 41 販売店設置端末 43 コンテンツセンター 43A エンコード装置 45 通信衛星

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともオーディオデータを含むコンテ
    ンツデータを配信するコンテンツセンターと、前記コン
    テンツデータの配信を要求するユーザ端末とを少なくと
    も有し、これらを通信手段で結んでデータ配信を行うコ
    ンテンツデータ配信システムに用いられるエンコード装
    置であって、 前記ユーザ端末に内蔵されるメモリデバイスから前記メ
    モリデバイス固有に付与される識別情報を検出する手段
    と、 オーディオデータの少なくとも無音区間を検出する手段
    と、 前記ユーザ端末に内蔵されるメモリデバイス固有に付与
    される識別情報に応じて前記無音区間でない区間では所
    定の方式で前記オーディオデータをスクランブルし、前
    記無音区間では前記オーディオデータをスクランブルし
    ないスクランブル手段と、 少なくとも、前記スクランブルされた又はスクランブル
    されない前記オーディオデータを有するデータ構造にフ
    ォーマット化する手段とを、有するコンテンツデータの
    エンコード装置。
  2. 【請求項2】少なくともオーディオデータを含むコンテ
    ンツデータを配信するコンテンツセンターと、前記コン
    テンツデータの配信を要求するユーザ端末とを少なくと
    も有し、これらを通信手段で結んでデータ配信を行うコ
    ンテンツデータの配信システムに用いられる記録媒体で
    あって、 オーディオデータの少なくとも無音区間を検出し、前記
    ユーザ端末に内蔵されるメモリデバイス固有に付与され
    る識別情報に応じて前記無音区間でない区間では所定の
    方式で前記オーディオデータをスクランブルし、前記無
    音区間では前記オーディオデータをスクランブルしない
    で、少なくとも、前記スクランブルされた又はスクラン
    ブルされない前記オーディオデータを有するデータ構造
    が記録されたコンテンツデータの記録媒体。
  3. 【請求項3】少なくともオーディオデータを含むコンテ
    ンツデータを配信するコンテンツセンターと、前記コン
    テンツデータの配信を要求するユーザ端末とを少なくと
    も有するコンテンツデータ配信システムにおけるコンテ
    ンツデータの配信方法であって、 前記コンテンツデータは、少なくとも前記ユーザ端末の
    IDが設定される共通ヘッダと、コンテンツセットから
    成り、 前記コンテンツセットには、オーディオデータの少なく
    とも無音区間を検出し、前記ユーザ端末に内蔵されるメ
    モリデバイス固有に付与される識別情報に応じて前記無
    音区間でない区間では所定の方式で前記オーディオデー
    タをスクランブルし、前記無音区間では前記オーディオ
    データをスクランブルしないで、少なくとも、前記スク
    ランブルされた又はスクランブルされない前記オーディ
    オデータを有するデータが配列されて配信されることを
    特徴とするコンテンツデータの配信方法。
  4. 【請求項4】少なくともオーディオデータを含むコンテ
    ンツデータを配信するコンテンツセンターと、前記コン
    テンツデータの配信を要求するユーザ端末とを少なくと
    も有し、これらを通信手段で結んでデータ配信を行うコ
    ンテンツデータの配信システムに用いられ、 オーディオデータの少なくとも無音区間を検出し、前記
    ユーザ端末に内蔵されるメモリデバイス固有に付与され
    る識別情報に応じて前記無音区間でない区間では所定の
    方式で前記オーディオデータをスクランブルし、前記無
    音区間では前記オーディオデータをスクランブルしない
    で、少なくとも、前記スクランブルされた又はスクラン
    ブルされない前記オーディオデータを有するデータ構造
    をデスクランブルすると共にデフォーマット化するユー
    ザ端末であって、 前記無音区間でない区間では前記メモリデバイス固有に
    付与される識別情報に応じて前記オーディオデータをデ
    スクランブルし、前記無音区間では前記入力されたオー
    ディオデータをデスクランブルしない手段を、 有するユーザ端末。
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