JP2000284095A - 廃棄物固化体およびその製造方法 - Google Patents

廃棄物固化体およびその製造方法

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JP2000284095A JP11088133A JP8813399A JP2000284095A JP 2000284095 A JP2000284095 A JP 2000284095A JP 11088133 A JP11088133 A JP 11088133A JP 8813399 A JP8813399 A JP 8813399A JP 2000284095 A JP2000284095 A JP 2000284095A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃棄物固化体を簡単な処理工程で得ることが
できると共に十分に減容化する。 【解決手段】 大深度地下に処分されたときの放射性
核種の浸出を抑制するように固化された廃棄物固化体
は、放射性核種を含む放射性廃棄物のみからなり、少な
くとも表面全体が不透水性の稠密構造にされている。そ
して、放射性廃棄物の少なくとも表面全体が不透水性の
稠密構造となるように放射性廃棄物を高温等方圧処理す
る固化処理工程S1を有した製造方法により作成されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大深度地下に処分
される廃棄物固化体およびその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年においては、環境や人体に長期間に
亘って悪影響を及ぼす放射性廃棄物を大深度地下に埋設
または保管して処分する方法が計画されている。この放
射性廃棄物の処分においては、処分場の限られたスペー
スを有効に利用することができると共に、処分後に廃棄
物中の放射性核種が大深度地下の処分場から漏洩して周
辺に拡散しないことが重要である。
【0003】従って、従来より放射性廃棄物を減容化す
ると共に放射性核種の漏洩を防止する各種の処理方法が
提案および開発されている。例えば特開平5−8019
7号公報には、放射性核種を含むセラミック廃棄物にア
ルカリ性水溶液を添加した後、熱間静水圧処理を施して
廃棄物固化体にする処理方法が提案されている。また、
特開平10−62598号公報には、放射性ヨウ素を含
む粒状の放射性廃棄物に処分環境で耐食性を有する金属
粉末を充填した後、熱間静水圧処理を施して廃棄物固化
体にする処理方法が提案されている。
【0004】そして、これらの処理方法によれば、熱間
静水圧処理の加圧力により放射性廃棄物を減容化させる
ことができるため、処分場のスペースを有効に利用する
ことができる。さらに、処分後に高湿度の環境下に曝さ
れたり地下水に浸漬されることにより廃棄物固化体の内
部に水分が進入することになっても、固化体内に予め充
填されたアルカリ性水溶液や金属粉末が水分による放射
性核種のイオン化を防止するため、廃棄物固化体からの
放射性核種の浸出を抑制することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の処理方法では、熱間静水圧処理を施す工程の前に、
アルカリ性水溶液や金属粉末等の添加物を放射性廃棄物
に投入して均一に分散させる工程を設ける必要があるた
め、廃棄物固化体を得るまでの処理工程が複雑化すると
いう問題がある。また、熱間静水圧処理により放射性廃
棄物を減容化するときに、放射性廃棄物中の添加物(ア
ルカリ性水溶液や金属粉末)も減容化の対象となるた
め、放射性廃棄物のみを減容化させる場合よりも減容化
が不十分であるという問題もある。
【0006】従って、本発明は、簡単な処理工程で得る
ことができると共に十分に減容化された廃棄物固化体お
よびその製造方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の廃棄物固化体は、大深度地下に処分された
ときの放射性核種の浸出を抑制するように固化されたも
のであって、前記放射性核種を含む放射性廃棄物のみか
らなり、少なくとも表面全体が不透水性の稠密構造にさ
れている。
【0008】ここで、稠密構造とは、廃棄物固化体の構
成物質の隙間が水分子を通過させない程度にまで狭まっ
た状態をいう。従って、表面全体が稠密構造にされた廃
棄物固化体は、大深度地下に処分された後に高湿度の環
境下や地下水に浸漬されることになっても、水分子を内
部に進入させることはない。尚、廃棄物固化体は、固化
体全体が稠密構造であることが望ましく、この構造であ
れば、処分後に振動や衝撃等による外力が付与されて表
面に傷が生じた場合でも、水分子の内部への進入を確実
に阻止することができる。
【0009】上記の構成によれば、廃棄物固化体の少な
くとも表面全体が不透水性の稠密構造にされているた
め、大深度地下に処分された後に高湿度の環境下に曝さ
れたり、地下水に浸漬されることになっても、廃棄物固
化体の内部に水分が進入することがない。従って、廃棄
物固化体の内部に存在する放射性核種と水分とが遮断さ
れることによって、水分の影響による放射性核種のイオ
ン化が防止されるため、長期間に亘って放射性核種の地
下水等への浸出を抑制することができる。そして、従来
のように水分が廃棄物固化体内に進入することを前提と
していた場合には、廃棄物固化体内に銅等の添加物を添
加して放射性核種の浸出を抑制する必要があったため、
結果的に添加物による減容効果の低下と処理工程の複雑
化を生じることになっていたが、本発明の構成であれ
ば、廃棄物固化体自体を不透水性の稠密構造にしている
ため、添加物による減容効果の低下および処理工程の複
雑化を生じることなく上述の放射性核種の浸出を長期間
に亘って抑制することができる。
【0010】上記の廃棄物固化体の稠密構造は、放射性
核種を含む多孔性および/または非晶質の無機化合物を
主成分とした放射性廃棄物、例えば放射性核種として放
射性ヨウ素を含む多孔性および/または非晶質の珪素化
合物を主成分とした放射性廃棄物にとって好適なもので
ある。この理由は、極めて長期間に亘って環境に悪影響
を及ぼす放射性ヨウ素等の放射性核種が多孔性の放射性
廃棄物に含まれ、浸出し易い状態で存在していても、こ
れら放射性廃棄物を処理した後の廃棄物固化体の少なく
とも表面全体が稠密構造にされ、水分から遮断されてい
るため、放射性核種の浸出を長期間に亘って十分に防止
することができるからである。
【0011】尚、上述の無機化合物として例示した珪素
化合物としては、硝酸銀添着シリカゲルからなる多孔質
および非晶質のシリカゲル吸着材がある。シリカゲル吸
着材は、原子力発電所の再処理施設で発生する放射性ヨ
ウ素ガスを吸着する用途に使用され、放射性ヨウ素(I
−129)と銀(Ag)とが反応してヨウ化銀(Ag
I)として吸着することにより放射性廃棄物となる。
【0012】また、廃棄物固化体の稠密構造は、放射性
核種として放射性炭素を含む炭酸カルシウムを代表とす
る炭酸塩を主成分とする放射性廃棄物や、放射性核種を
含む金属を主成分とした放射性廃棄物等に適用されてい
たり、これらの放射性物質および上述の無機化合物の一
種以上を有した混合物に適用されていても良い。尚、金
属からなる放射性廃棄物としては、使用済燃料を再処理
する際に発生するものがあり、具体的には、30〜50
mm程度に切断されたジルカロイ製の燃料被覆管(ハ
ル)や、インコネルおよびステンレス製のスペーサ、ス
テンレス製のノズル部材等がある。そして、これらの金
属は、未溶解の燃料や核分裂生成物が付着等しており、
例えば燃料被覆管(ハル)は、アクチニド元素が表面に
付着している。
【0013】また、本発明の廃棄物固化体は、稠密構造
に加えて、少なくとも表面全体が結晶質構造にされてい
ることが望ましく、さらに望ましくは、固化体全体が結
晶質構造にされているほうが良い。ここで、結晶質構造
とは、結晶を構成する原子や分子が三次元の周期性でも
って空間格子を形成している状態をいう。結晶質構造で
あることが望ましい理由は、結晶質構造にされると、水
分子を通過させない稠密構造を一定の周期性でもって出
現させた状態になるため、固化体内への水分の進入を一
層確実に阻止することができると共に、固化体構成物質
や母材の浸出を確実に防止することができるからであ
る。
【0014】上記の構成において、廃棄物固化体は、放
射性核種を含む放射性廃棄物の少なくとも表面全体が不
透水性の稠密構造となるように放射性廃棄物を高温等方
圧処理する固化処理工程を有した製造方法により作成さ
れている。これは、高温等方圧処理という一般的な処理
操作で廃棄物固化体を作成すれば、既存の設備等を利用
することができるからである。
【0015】また、廃棄物固化体は、上記の固化処理工
程の前に、放射性廃棄物を粉砕する粉砕工程を有した製
造方法により作成されていることが望ましい。これは、
放射性廃棄物を粉砕することによって、放射性核種を廃
棄物固化体内において一層均一に分散させることができ
るため、処分後に放射性核種をより安定した浸出率で浸
出させることを可能にし、長期間に亘って安定した特性
を発揮させることができるからである。
【0016】さらに、廃棄物固化体の作成時に放射性廃
棄物が熱分解して分解ガスを発生する場合には、分解ガ
スによる高温等方圧処理の加圧力の低下を防止するた
め、放射性廃棄物を加熱して分解ガスを放射性廃棄物か
ら除去する加熱前処理工程を固化処理工程の前に有する
製造方法により廃棄物固化体が作成されていることが望
ましい。
【0017】上記の固化処理工程、粉砕工程、および加
熱前処理工程を有した製造方法を図1のフローチャート
に基づいて具体的に説明する。尚、以下の製造方法の説
明においては、放射性ヨウ素を吸着したシリカゲル吸着
材(放射性廃棄物)を廃棄物固化体とする場合について
説明するが、これに限定されるものではなく、上述の全
ての放射性廃棄物に対して適用できるものである。
【0018】先ず、粉砕工程において、約2mmの粒径
を有した放射性廃棄物であるシリカゲル吸着材を振動ミ
ルにより粉砕する。そして、シリカゲル吸着材に偏在し
ながら吸着されている放射性ヨウ素を均等に分散させ
る。尚、粉砕したシリカゲル吸着材の粒度は、均等な分
散性を得るため、250μm未満であることが好まし
く、特に好ましくは、40μm未満である(S1)。
【0019】次に、加熱前処理工程において、粉砕した
シリカゲル吸着材に対して加熱前処理を行う。即ち、シ
リカゲル吸着材は、放射性ヨウ素をAgIやAgIO3
の化学形態で吸着している。従って、粉砕したシリカゲ
ル吸着材を加熱炉に搬入し、ヨウ化銀(AgI)が揮発
しない程度の温度でシリカゲル吸着材を加熱することに
よって、シリカゲル吸着材のAgNO3 をAgとNOx
ガスとに分解すると共に、AgIO3 をAgIとO2
スとに分解する。そして、これらの分解ガス(NOx ガ
ス、O2 ガス)をシリカゲル吸着材から除去することに
よって、後述する熱間等方圧加圧処理(HIP処理)で
の加熱による分解ガスの発生を防止し、分解ガスによる
HIP処理の加圧力の低下を防止する(S2)。
【0020】この後、カプセル充填工程において、直径
が50mm、高さが60mm、厚みが1mmのサイズか
らなる円柱形状のステンレス(SUS304)製のカプ
セルを準備する。尚、カプセルのサイズ、形状および材
質は、任意のものを選択することができる。そして、こ
のカプセル内に粉末状のシリカゲル吸着材を投入し、カ
プセルを溶接密封する。これにより、後工程のHIP処
理での加熱により放射性ヨウ素が揮発してガス化した場
合でも、この放射性ヨウ素ガスをカプセル内に閉じ込め
ることによって、ガス化した放射性ヨウ素がオフガス系
に移行して二次廃棄物になることを防止する。
【0021】次に、固化処理工程において、カプセル内
にシリカゲル吸着材を封入した状態で高温等方圧処理の
一種である熱間等方圧加圧処理(HIP処理)を行うこ
とによって、シリカゲル吸着材の少なくとも表面全体を
不透水性の稠密構造とする。尚、HIP処理の条件とし
ては、処理温度が450〜750℃、加圧力が1000
kgf/cm2 以上であることが好ましい。また、保持時間
は、HIP処理中の固化体全体の温度を均一化できる時
間以上であることが好ましく、具体的には、100ml
サイズの固化体であれば1時間以上、2000mlサイ
ズの固化体であれば3時間以上である。
【0022】尚、放射性核種として放射性炭素を含む炭
酸カルシウムを主成分とする放射性廃棄物を廃棄物固化
体とする場合には、上述の固化処理工程は、炭酸カルシ
ウムが分解しない温度および圧力の処理条件下で高温等
方圧処理することが望ましい。これは、炭酸カルシウム
が分解すると、CaO+CO2 となり、固化処理工程の
プロセス内に放射性炭素からなる分解ガス(CO2 )が
発生し、この分解ガスにより加圧力(減容化)の低下が
生じると共に、分解ガス(CO2 )が放射性廃棄物内を
自由に流動して廃棄物固化体内に放射性炭素を偏在させ
たり、放射性炭素を飛散させる。従って、炭酸カルシウ
ムが分解しない温度および圧力の処理条件下で高温等方
圧処理を行えば、放射性炭素を確実に稠密構造の廃棄物
固化体内に閉じ込めることができるからである。
【0023】また、放射性核種を含む金属を主成分とす
る放射性廃棄物を廃棄物固化体とする場合には、上述の
固化処理工程は、放射性廃棄物の少なくとも表面全体が
不透水性の稠密構造となり、且つ廃棄物同士が完全に拡
散接合するまで、金属が溶解しない温度および圧力の処
理条件下で高温等方圧処理することが望ましい。これ
は、廃棄物固化体の内部における各廃棄物の表面に存在
していた放射性核種を拡散接合により廃棄物の内部に進
入させることができるため、放射性物質の浸出をより十
分に抑制することができるからである。また、金属を溶
解させないことによって、金属に付着・吸着されている
核種のうちの揮発性核種(例えばヨウ素)の分離および
ガス化を防止し、これら揮発性核種のための補集装置を
不要にすることができるからである。尚、酸化物や水素
化物を形成していない金属であれば、ほとんどの金属に
対して拡散接合を行うことができる。また、金属の融点
の0.5〜0.7倍のHIP処理温度で拡散接合するこ
とができる。
【0024】また、放射性核種を含む多孔性および非晶
質の無機化合物を主成分とする放射性廃棄物を廃棄物固
化体とする場合には、上述の廃棄物固化体の製造方法
は、さらに、この放射性廃棄物から水分を除去する脱水
工程を有していても良い。そして、この場合には、脱水
工程により放射性廃棄物から水分を除去することによっ
て、無機化合物の結晶化により生じる可能性ある固化体
の結晶間でのクラック、割れの発生に伴う固化体の表面
積の増大を抑制し、放射性核種の浸出を抑制することに
より長期間に亘って安定した特性を発揮させることがで
きる。
【0025】また、放射性核種を含む多孔性および非晶
質の無機化合物を主成分とする放射性廃棄物の少なくと
も表面全体を不透水性の稠密構造および結晶質構造とな
るように放射性廃棄物を高温等方圧処理する固化処理工
程を有している場合には、上述の廃棄物固化体の製造方
法は、放射性廃棄物に水分を供給する給水工程を有して
いても良い。そして、この場合には、給水工程により廃
棄物に水分を供給することによって、無機化合物の結晶
化を低温の高温等方圧処理で実現できる。従って、高温
等方圧処理装置を低温で運転することができるため、高
温で運転する場合よりも処理装置の維持コストを低減す
ることができる。
【0026】
【実施例】本発明を以下の実施例により具体的に説明す
るが、本発明の実施態様は、以下の実施例に限定される
ものではない。
【0027】〔実施例1〕先ず、放射性ヨウ素を吸着し
て放射性廃棄物となった約2mmの粒径を有した廃銀吸
着材であるシリカゲル吸着材を用意した。そして、この
シリカゲル吸着材を加熱炉に搬入し、ヨウ化銀(Ag
I)が揮発しない程度の温度でシリカゲル吸着材を加熱
することによって、シリカゲル吸着材のAgNO3 をA
gとNOx ガスとに分解すると共に、AgIO3 をAg
IとO2 ガスとに分解し、これらの分解ガス(NOx ガ
ス、O2 ガス)をシリカゲル吸着材から排除した(加熱
前処理工程)。
【0028】次に、直径が50mm、高さが60mm、
厚みが1mmのステンレス(SUS304)製のカプセ
ル内にシリカゲル吸着材を投入し、カプセルを溶接密封
した(カプセル充填工程)。この後、アルゴンガスを圧
力媒体として使用し、温度が750℃、加圧力が100
0kgf/cm2 、保持時間が1時間以上である処理条件の下
で熱間等方圧加圧処理(HIP処理)を行うことによっ
て(固化処理工程)、廃棄物固化体を作成した。
【0029】そして、以上のようにして作成された廃棄
物固化体の断面をビデオマイクロスコープにより観察し
たところ、割れやクラックは認められなかった。また、
EPMA(Electron Probe Micro-Analyser )により廃
棄物固化体の断面におけるヨウ素分布を分析したとこ
ろ、ヨウ素の分布に多少の偏在が認められた。尚、この
偏在の原因は、銀吸着材にヨウ素が不均一に吸着してい
るためであると考えられる。
【0030】〔実施例2〕実施例1と同様のシリカゲル
吸着材を用意し、このシリカゲル吸着材を中央加工機
(株)製(品番Bb−1)の振動ミルにより粉砕するこ
とによって、粒径が40μm未満の粉末状のシリカゲル
吸着材を得た(粉砕工程)。この後、加熱前処理工程、
カプセル充填工程、および固化処理工程を実施例1と同
様の条件の下で実施することによって、廃棄物固化体を
作成した。
【0031】そして、以上のようにして作成された廃棄
物固化体の断面をビデオマイクロスコープにより観察し
たところ、割れやクラックは認められなかった。また、
EPMAにより廃棄物固化体の断面におけるヨウ素分布
を分析したところ、ヨウ素が均一に分布していることが
認められた。
【0032】〔実施例3〕実施例1と同様のシリカゲル
吸着材を用意し、このシリカゲル吸着材を中央加工機
(株)製(品番Bb−1)の振動ミルにより粉砕するこ
とによって、粒径が250μm未満の粉末状のシリカゲ
ル吸着材を得た(粉砕工程)。この後、加熱前処理工
程、カプセル充填工程、および固化処理工程を実施例1
と同様の条件の下で実施することによって、廃棄物固化
体を作成した。
【0033】そして、以上のようにして作成された廃棄
物固化体の断面をビデオマイクロスコープにより観察し
たところ、割れやクラックは認められなかった。また、
EPMAにより廃棄物固化体の断面におけるヨウ素分布
を分析したところ、ヨウ素が均一に分布していることが
認められた。
【0034】〔実施例4〕実施例1と同様のシリカゲル
吸着材を用意し、このシリカゲル吸着材を中央加工機
(株)製(品番Bb−1)の振動ミルにより粉砕するこ
とによって、粒径が40μm未満の粉末状のシリカゲル
吸着材を得た(粉砕工程)。この後、加熱前処理工程、
カプセル充填工程、および固化処理工程を実施例1と同
様の条件の下で実施することによって、廃棄物固化体を
作成した。
【0035】そして、以上のようにして作成された廃棄
物固化体の断面をビデオマイクロスコープにより観察し
たところ、割れやクラックは認められなかった。さら
に、廃棄物固化体の断面をSEM(Scanning Electron
Microscope)により詳細に観察したところ、明確な組織
の集合は認められなかった。また、EPMAにより廃棄
物固化体の断面におけるヨウ素分布を分析したところ、
ヨウ素が均一に分布していることが認められた。また、
XRD分析により固化体のマトリックス構造を調べたと
ころ、非晶質構造であることが認められた。また、体積
収縮率を調べたところ、20%であった。
【0036】〔実施例5〕実施例1と同様のシリカゲル
吸着材を用意し、このシリカゲル吸着材を中央加工機
(株)製(品番Bb−1)の振動ミルにより粉砕するこ
とによって、粒径が40μm未満の粉末状のシリカゲル
吸着材を得た(粉砕工程)。この後、加熱前処理工程お
よびカプセル充填工程を実施例1と同様の条件の下で実
施した後、アルゴンガスを圧力媒体として使用し、温度
が600℃、加圧力が1000kgf/cm 2 、保持時間が3
時間である処理条件の下でHIP処理を行うことによっ
て(固化処理工程)、廃棄物固化体を作成した。
【0037】そして、以上のようにして作成された廃棄
物固化体の断面をビデオマイクロスコープにより観察し
たところ、割れやクラックは認められなかった。さら
に、廃棄物固化体の断面をSEMにより詳細に観察した
ところ、明確な組織の集合は認められなかった。また、
EPMAにより廃棄物固化体の断面におけるヨウ素分布
を分析したところ、ヨウ素が均一に分布していることが
認められた。また、XRD分析により固化体のマトリッ
クス構造を調べたところ、非晶質構造であることが認め
られた。また、体積収縮率を調べたところ、25%であ
った。
【0038】〔実施例6〕実施例1と同様のシリカゲル
吸着材を用意し、このシリカゲル吸着材を中央加工機
(株)製(品番Bb−1)の振動ミルにより粉砕するこ
とによって、粒径が40μm未満の粉末状のシリカゲル
吸着材を得た(粉砕工程)。この後、加熱前処理工程お
よびカプセル充填工程を実施例1と同様の条件の下で実
施した後、アルゴンガスを圧力媒体として使用し、温度
が750℃、加圧力が1000kgf/cm 2 、保持時間が3
時間である処理条件の下でHIP処理を行うことによっ
て(固化処理工程)、廃棄物固化体を作成した。
【0039】そして、以上のようにして作成された廃棄
物固化体の断面をビデオマイクロスコープにより観察し
たところ、割れやクラックは認められなかった。さら
に、廃棄物固化体の断面をSEMにより詳細に観察した
ところ、緻密且つ微細な組織の集合が認められた。ま
た、EPMAにより廃棄物固化体の断面におけるヨウ素
分布を分析したところ、ヨウ素が均一に分布しているこ
とが認められた。また、XRD分析により固化体のマト
リックス構造を調べたところ、結晶質構造(石英)であ
ることが認められた。また、体積収縮率を調べたとこ
ろ、48%であった。
【0040】さらに、廃棄物固化体の物理的特性を測定
したところ、密度が2.0g/cm3 以上、一軸圧縮強度が
1000kgf/cm2 以上、透水係数が10-8cm/s未満であ
るという結果が得られた。
【0041】〔実施例7〕実施例1と同様のシリカゲル
吸着材を用意し、このシリカゲル吸着材を中央加工機
(株)製(品番Bb−1)の振動ミルにより粉砕するこ
とによって、粒径が40μm未満の粉末状のシリカゲル
吸着材を得た(粉砕工程)。この後、加熱前処理工程お
よびカプセル充填工程を実施例1と同様の条件の下で実
施した後、アルゴンガスを圧力媒体として使用し、温度
が1050℃、加圧力が1000kgf/cm2 、保持時間が
3時間である処理条件の下でHIP処理を行うことによ
って(固化処理工程)、廃棄物固化体を作成した。
【0042】そして、以上のようにして作成された廃棄
物固化体の断面をビデオマイクロスコープにより観察し
たところ、割れやクラックが認められた。また、EPM
Aにより廃棄物固化体の断面におけるヨウ素分布を分析
したところ、ヨウ素が同心円状に分布(偏在)している
ことが認められた。また、XRD分析により固化体のマ
トリックス構造を調べたところ、結晶質構造であること
が認められた。また、体積収縮率を調べたところ、54
%であった。
【0043】〔実施例8〕実施例1と同様のシリカゲル
吸着材を用意し、このシリカゲル吸着材を中央加工機
(株)製(品番Bb−1)の振動ミルにより粉砕するこ
とによって、粒径が40μm未満の粉末状のシリカゲル
吸着材を得た(粉砕工程)。この後、加熱前処理工程お
よびカプセル充填工程を実施例1と同様の条件の下で実
施した後、アルゴンガスを圧力媒体として使用し、温度
が1050℃、加圧力が2000kgf/cm2 、保持時間が
3時間である処理条件の下でHIP処理を行うことによ
って(固化処理工程)、廃棄物固化体を作成した。
【0044】そして、以上のようにして作成された廃棄
物固化体の断面におけるヨウ素分布をEPMAにより分
析したところ、ヨウ素が同心円状に分布(偏在)してい
ることが認められた。
【0045】〔実施例9〕実施例1と同様のシリカゲル
吸着材を用意し、このシリカゲル吸着材を中央加工機
(株)製(品番Bb−1)の振動ミルにより粉砕するこ
とによって、粒径が40μm未満の粉末状のシリカゲル
吸着材を得た(粉砕工程)。この後、シリカゲル吸着材
に4wt%の水を添加した(給水工程)。そして、加熱前
処理工程およびカプセル充填工程を実施例1と同様の条
件の下で実施した後、アルゴンガスを圧力媒体として使
用し、温度が1050℃、加圧力が1000kgf/cm2
保持時間が3時間である処理条件の下でHIP処理を行
うことによって(固化処理工程)、廃棄物固化体を作成
した。
【0046】そして、以上のようにして作成された廃棄
物固化体についてXRD分析によりマトリックス構造を
調べたところ、結晶質構造であることが認められた。以
上の実施例1〜9における各処理条件および観察(測
定)結果を表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】請求項1の発明は、大深度地下に処分さ
れたときの放射性核種の浸出を抑制するように固化され
た廃棄物固化体であって、前記放射性核種を含む放射性
廃棄物のみからなり、少なくとも表面全体が不透水性の
稠密構造にされている構成である。
【0049】上記の構成によれば、廃棄物固化体の少な
くとも表面全体が不透水性の稠密構造にされているた
め、大深度地下に処分された後に高湿度の環境下に曝さ
れたり、地下水に浸漬されることになっても、廃棄物固
化体の内部に水分が進入することがない。従って、廃棄
物固化体の内部に存在する放射性核種と水分とが遮断さ
れることによって、水分の影響による放射性核種のイオ
ン化が防止されるため、長期間に亘って放射性核種の地
下水等への浸出を抑制することができる。そして、従来
のように水分が廃棄物固化体内に進入することを前提と
していた場合には、廃棄物固化体内に銅等の添加物を添
加して放射性核種の浸出を抑制する必要があったため、
結果的に添加物による減容効果の低下と処理工程の複雑
化を生じることになっていたが、本発明の構成であれ
ば、廃棄物固化体自体を不透水性の稠密構造にしている
ため、添加物による減容効果の低下および処理工程の複
雑化を生じることなく上述の放射性核種の浸出を長期間
に亘って抑制することができるという効果を奏する。
【0050】請求項2の発明は、さらに、少なくとも表
面全体が結晶質構造にされている構成である。上記の構
成によれば、廃棄物固化体の少なくとも表面全体が稠密
構造に加えて結晶質構造にされているため、廃棄物固化
体内への水分の進入を一層防止することができると共
に、固化体構成物質や母材の浸出を防止することができ
るという効果を奏する。
【0051】請求項3の発明は、請求項1または2記載
の廃棄物固化体であって、前記放射性廃棄物は、前記放
射性核種を含む多孔性および非晶質の無機化合物を主成
分としている構成である。上記の構成によれば、極めて
長期間に亘って環境に悪影響を及ぼす放射性核種が多孔
性の放射性廃棄物に含まれ、浸出し易い状態で存在して
いても、これら放射性廃棄物を処理した後の廃棄物固化
体の少なくとも表面全体が稠密構造にされ、水分から遮
断されているため、放射性核種の浸出を長期間に亘って
十分に抑制することができるという効果を奏する。
【0052】請求項4の発明は、請求項1または2記載
の廃棄物固化体であって、前記放射性廃棄物は、前記放
射性核種として放射性ヨウ素を含む多孔性および/また
は非晶質の珪素化合物、前記放射性核種として放射性炭
素を含む炭酸塩、および前記放射性核種を含む金属の一
種以上を有する構成である。上記の構成によれば、極め
て長期間に亘って環境に悪影響を及ぼす放射性ヨウ素や
放射性炭素等の放射性核種が放射性廃棄物に浸出し易い
状態で含まれていても、この放射性廃棄物を処理した廃
棄物固化体の少なくとも表面全体が稠密構造にされ、水
分から遮断されているため、放射性核種の浸出を長期間
に亘って十分に抑制することができるという効果を奏す
る。
【0053】請求項5の発明は、大深度地下に処分され
たときの放射性核種の浸出を抑制するように固化された
廃棄物固化体の製造方法であって、前記放射性核種を含
む放射性廃棄物の少なくとも表面全体が不透水性の稠密
構造となるように該放射性廃棄物を高温等方圧処理する
固化処理工程を有する構成である。上記の構成によれ
ば、放射性廃棄物の少なくとも表面を不透水性の稠密構
造にする処理を高温等方圧処理という一般的な処理操作
により行うことができるという効果を奏する。
【0054】請求項6の発明は、大深度地下に処分され
たときの放射性核種の浸出を抑制するように固化された
廃棄物固化体の製造方法であって、前記放射性核種を含
む多孔性および非晶質の無機化合物を主成分とする放射
性廃棄物から水分を除去する脱水工程と、前記放射性廃
棄物の少なくとも表面全体が不透水性の稠密構造となる
ように該放射性廃棄物を高温等方圧処理する固化処理工
程とを有する構成である。上記の構成によれば、放射性
廃棄物の少なくとも表面を不透水性の稠密構造にする処
理を高温等方圧処理という一般的な処理操作により行う
ことができる。さらに、脱水工程により放射性廃棄物か
ら水分を除去することによって、無機化合物の結晶化に
より生じる可能性ある固化体の結晶間でのクラック、割
れの発生に伴う固化体の表面積の増大を抑制し、放射性
核種の浸出を抑制することにより長期間に亘って安定し
た特性を発揮させることができるという効果を奏する。
【0055】請求項7の発明は、大深度地下に処分され
たときの放射性核種の浸出を抑制するように固化された
廃棄物固化体の製造方法であって、前記放射性核種を含
む多孔性および非晶質の無機化合物を主成分とする放射
性廃棄物に水分を供給する給水工程と、前記放射性廃棄
物の少なくとも表面全体が不透水性の稠密構造および結
晶質構造となるように該放射性廃棄物を高温等方圧処理
する固化処理工程とを有する構成である。上記の構成に
よれば、放射性廃棄物の少なくとも表面を不透水性の稠
密構造にする処理を高温等方圧処理という一般的な処理
操作により行うことができる。さらに、給水工程により
廃棄物に水分を供給することによって、無機化合物の結
晶化を低温の高温等方圧処理で実現できる。従って、高
温等方圧処理装置を低温で運転することができるため、
高温で運転する場合よりも処理装置の維持コストを低減
することができるという効果を奏する。
【0056】請求項8の発明は、請求項6または7記載
の廃棄物固化体の製造方法であって、前記無機化合物
は、前記放射性核種として放射性ヨウ素を含む多孔性お
よび/または非晶質の珪素化合物である構成である。上
記の構成によれば、放射性ヨウ素が多孔性および非晶質
の珪素化合物に含まれて浸出し易い状態になっていて
も、この珪素化合物を主成分とする放射性廃棄物の少な
くとも表面全体を高温等方圧処理という一般的な処理操
作により稠密構造や、場合によっては結晶質構造にする
ことによって、極めて長期間に亘って放射性ヨウ素の浸
出を抑制することができるという効果を奏する。
【0057】請求項9の発明は、大深度地下に処分され
たときの放射性核種の浸出を抑制するように固化された
廃棄物固化体の製造方法であって、前記放射性核種とし
て放射性炭素を含む炭酸カルシウムを主成分とする放射
性廃棄物の少なくとも表面全体が不透水性の稠密構造と
なるように、前記炭酸カルシウムが分解しない温度およ
び圧力の処理条件下で高温等方圧処理する固化処理工程
を有する構成である。上記の構成によれば、放射性炭素
を確実に稠密構造の廃棄物固化体内に閉じ込めることが
できるという効果を奏する。
【0058】請求項10の発明は、大深度地下に処分さ
れたときの放射性核種の浸出を抑制するように固化され
た廃棄物固化体の製造方法であって、前記放射性核種を
含む金属を主成分とする放射性廃棄物の少なくとも表面
全体が不透水性の稠密構造となり、且つ前記廃棄物同士
が完全に拡散接合するまで、前記金属が溶解しない温度
および圧力の処理条件下で高温等方圧処理する固化処理
工程を有する構成である。上記の構成によれば、放射性
核種を確実に稠密構造の廃棄物固化体内に閉じ込めるこ
とができる。さらに、廃棄物固化体の内部における各廃
棄物の表面に存在していた放射性核種を拡散接合により
廃棄物の内部に進入させることができるため、放射性物
質の浸出をより十分に抑制することができるという効果
を奏する。
【0059】請求項11の発明は、請求項5ないし10
の何れか1項に記載の廃棄物固化体の製造方法であっ
て、さらに、前記放射性廃棄物を粉砕する粉砕工程を有
する構成である。上記の構成によれば、放射性廃棄物を
粉砕することによって、放射性核種を廃棄物固化体内に
おいて一層均一に分散させることができるため、処分後
に放射性核種をより安定した浸出率で浸出させることを
可能にし、長期間に亘って安定した特性を発揮させるこ
とができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】廃棄物固化体の製造工程を示すフローチャート
である。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大深度地下に処分されたときの放射性核
    種の浸出を抑制するように固化された廃棄物固化体であ
    って、 前記放射性核種を含む放射性廃棄物のみからなり、少な
    くとも表面全体が不透水性の稠密構造にされていること
    を特徴とする廃棄物固化体。
  2. 【請求項2】 さらに、少なくとも表面全体が結晶質構
    造にされていることを特徴とする請求項1記載の廃棄物
    固化体。
  3. 【請求項3】 前記放射性廃棄物は、前記放射性核種を
    含む多孔性および非晶質の無機化合物を主成分としてい
    ることを特徴とする請求項1または2記載の廃棄物固化
    体。
  4. 【請求項4】 前記放射性廃棄物は、前記放射性核種と
    して放射性ヨウ素を含む多孔性および/または非晶質の
    珪素化合物、前記放射性核種として放射性炭素を含む炭
    酸塩、および前記放射性核種を含む金属の一種以上を有
    することを特徴とする請求項1または2記載の廃棄物固
    化体。
  5. 【請求項5】 大深度地下に処分されたときの放射性核
    種の浸出を抑制するように固化された廃棄物固化体の製
    造方法であって、 前記放射性核種を含む放射性廃棄物の少なくとも表面全
    体が不透水性の稠密構造となるように該放射性廃棄物を
    高温等方圧処理する固化処理工程を有することを特徴と
    する廃棄物固化体の製造方法。
  6. 【請求項6】 大深度地下に処分されたときの放射性核
    種の浸出を抑制するように固化された廃棄物固化体の製
    造方法であって、 前記放射性核種を含む多孔性および非晶質の無機化合物
    を主成分とする放射性廃棄物から水分を除去する脱水工
    程と、 前記放射性廃棄物の少なくとも表面全体が不透水性の稠
    密構造となるように該放射性廃棄物を高温等方圧処理す
    る固化処理工程とを有することを特徴とする廃棄物固化
    体の製造方法。
  7. 【請求項7】 大深度地下に処分されたときの放射性核
    種の浸出を抑制するように固化された廃棄物固化体の製
    造方法であって、 前記放射性核種を含む多孔性および非晶質の無機化合物
    を主成分とする放射性廃棄物に水分を供給する給水工程
    と、 前記放射性廃棄物の少なくとも表面全体が不透水性の稠
    密構造および結晶質構造となるように該放射性廃棄物を
    高温等方圧処理する固化処理工程とを有することを特徴
    とする廃棄物固化体の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記無機化合物は、前記放射性核種とし
    て放射性ヨウ素を含む多孔性および/または非晶質の珪
    素化合物であることを特徴とする請求項6または7記載
    の廃棄物固化体の製造方法。
  9. 【請求項9】 大深度地下に処分されたときの放射性核
    種の浸出を抑制するように固化された廃棄物固化体の製
    造方法であって、 前記放射性核種として放射性炭素を含む炭酸カルシウム
    を主成分とする放射性廃棄物の少なくとも表面全体が不
    透水性の稠密構造となるように、前記炭酸カルシウムが
    分解しない温度および圧力の処理条件下で高温等方圧処
    理する固化処理工程を有することを特徴とする廃棄物固
    化体の製造方法。
  10. 【請求項10】 大深度地下に処分されたときの放射性
    核種の浸出を抑制するように固化された廃棄物固化体の
    製造方法であって、 前記放射性核種を含む金属を主成分とする放射性廃棄物
    の少なくとも表面全体が不透水性の稠密構造となり、且
    つ前記廃棄物同士が完全に拡散接合するまで、前記金属
    が溶解しない温度および圧力の処理条件下で高温等方圧
    処理する固化処理工程を有することを特徴とする廃棄物
    固化体の製造方法。
  11. 【請求項11】 さらに、前記放射性廃棄物を粉砕する
    粉砕工程を有することを特徴とする請求項5ないし10
    の何れか1項に記載の廃棄物固化体の製造方法。
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