JP2000283848A - 測色装置 - Google Patents

測色装置

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JP2000283848A
JP2000283848A JP11087216A JP8721699A JP2000283848A JP 2000283848 A JP2000283848 A JP 2000283848A JP 11087216 A JP11087216 A JP 11087216A JP 8721699 A JP8721699 A JP 8721699A JP 2000283848 A JP2000283848 A JP 2000283848A
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JP
Japan
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head
sample medium
color
colorimetric
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JP11087216A
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Osamu Takagi
修 高木
Hideaki Mori
秀明 森
Osamu Nagata
修 永田
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のカラーパッチの測色を簡単かつ能率的
に行うことができる測色装置の提供。 【解決手段】 測色装置1では、サンプルメディアMの
表面に印刷されたカラーパッチを測色するヘッド11
を、ガイドカバー31によってサンプルメディアMとは
非接触に保持し、ヘッド11の上部には握り棒51を固
定している。また、ガイドカバー31はガイドローラ3
7の回転に沿った方向に移動可能である。サンプルメデ
ィアMの表面に沿ってガイドカバー31を移動させるだ
けで、その移動に伴って複数のカラーパッチが順次ヘッ
ド11に対向配置され、ヘッド11はそのカラーパッチ
を順次自動的に測色する。しかも、ヘッド11は非接触
で測色を行うので、ヘッド11をガイドカバー31と共
に移動させるに当たってそのヘッド11をサンプルメデ
ィアMに当接・離間させる必要がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷装置の色合わ
せのために、その印刷装置によってサンプルメディア上
に印刷された複数のカラーパッチを個々に測色する測色
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、カラープリンタ等の印刷装置
の色合わせは、次のような作業によって行われている。
先ず、色合わせしたい印刷装置によって、フィルム,記
録紙等のサンプルメディア上に個々に色の異なる複数の
カラーパッチを印刷する。続いて、汎用測色装置のプロ
ーブを各色のカラーパッチに密着させ、その密着によっ
て外光を遮断しながら一色ずつ測色を行う。このように
して収集された各カラーパッチの色データを分析するこ
とにより、印刷装置の特性が判り、所望の色で印刷を行
うためにはその印刷装置にどのような指令を送ればよい
のかが判る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
カラーパッチの測色は一色ずつ手作業で行わなければな
らず、場合によっては、色合わせのために750個以上
のカラーパッチを測色する必要も生じる。このため、従
来は、印刷装置の色合わせの作業には膨大な時間を必要
としていた。そこで、本発明は、複数のカラーパッチの
測色を簡単かつ能率的に行うことができる測色装置を提
供することを目的としてなされた。
【0004】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】請求項1
記載の発明は、印刷装置の色合わせのために、該印刷装
置によってサンプルメディア上に印刷された複数のカラ
ーパッチを個々に測色する測色装置であって、対向配置
されたカラーパッチを非接触で測色するヘッドと、該ヘ
ッドを上記サンプルメディアに対向させて保持すると共
に、上記サンプルメディアの表面に沿って移動可能な保
持手段と、を備えたことを特徴としている。
【0005】このように構成された本発明では、対向配
置されたカラーパッチを非接触で測色するヘッドは、保
持手段によってサンプルメディアに対向して保持されて
おり、その保持手段は、サンプルメディアの表面に沿っ
て移動可能となっている。このため、カラーパッチが印
刷されたサンプルメディアの表面に沿って保持手段を移
動させるだけで、その移動に伴って複数のカラーパッチ
が順次ヘッドに対向配置され、ヘッドはそのカラーパッ
チを順次測色することができる。しかも、ヘッドは非接
触で測色を行うので、ヘッドを保持手段と共に移動させ
るに当たって、そのヘッドをサンプルメディアに当接・
離間させる必要がない。従って、本発明では、複数のカ
ラーパッチの測色を簡単かつ能率的に行うことができ
る。
【0006】請求項2記載の発明は、請求項1記載の構
成に加え、上記保持手段と上記サンプルメディア表面と
の間に配設され、回転軸を同一直線上に有する一対のガ
イドローラと、該一対のガイドローラの回転量の差を検
出する回転差検出手段と、該回転差検出手段の検出結果
に基づき、上記ヘッドが上記回転軸に直交する方向へ移
動しているか否かを判断する判断手段と、を備えたこと
を特徴としている。
【0007】本発明では、回転軸を同一直線上に有する
一対のガイドローラが、保持手段とサンプルメディア表
面との間に配設されている。このため、ガイドローラの
回転によって、保持手段を一定方向(上記回転軸に直交
する方向)に容易に移動させることができる。また、回
転差検出手段は、その一対のガイドローラの回転量の差
を検出し、判断手段は、回転差検出手段の検出結果に基
づき、保持手段が上記一定方向へ移動しているか否かを
判断する。従って、上記判断手段の判断結果を参照しな
がら保持手段を移動させることにより、保持手段を上記
一定方向に一層正確に移動させることができる。
【0008】このため、本発明では、保持手段を一定方
向に極めて容易にかつ正確に移動させることができ、延
いては、ヘッドをカラーパッチの配列された方向に沿っ
て移動させることが極めて容易になる。従って、本発明
では、請求項1記載の発明の効果に加えて、サンプルメ
ディア上に一定方向に配列されたカラーパッチの測色
を、一層簡単かつ能率的に行うことができるといった効
果が生じる。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の構成に加え、上記保持手段が、上記ヘッドを周囲
から取り囲む筒状に構成され、上記保持手段の上記サン
プルメディアとの対向面に、外部からの光が上記保持手
段内に侵入するのを防止すると共に上記サンプルメディ
ア表面に対して摺動可能な遮光部材を、更に備えたこと
を特徴としている。
【0010】本発明では、上記保持手段がヘッドを周囲
から取り囲む筒状に構成され、その保持手段のサンプル
メディアとの対向面には、外部からの光が上記保持手段
内に侵入するのを防止すると共にサンプルメディア表面
に対して摺動可能な遮光部材が配設されている。このた
め、保持手段をサンプルメディアの表面に沿って移動可
能としたままで、その内側に外部からの光が侵入するの
を良好に防止することができる。また、ヘッドは保持手
段によって周囲から取り囲まれているので、ヘッドは外
部からの光の影響を受けることなく、正確な測色を行う
ことができる。
【0011】従って、本発明では、請求項1または2記
載の発明の効果に加えて、カラーパッチの測色を一層正
確に行うことができるといった効果が生じる。請求項4
記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の構成に
加え、上記サンプルメディアの表面に記録された情報を
光学的に読み取る情報読み取り手段を、更に備えたこと
を特徴としている。
【0012】保持手段を一定方向に移動させながらその
一定方向に配列された複数のカラーパッチの測色を行う
場合、カラーパッチの位置や数が判っていた方が測色が
容易になることがある。例えば、保持手段の移動量を検
出する移動量検出手段を測色装置が備えている場合、そ
の移動量検出手段の検出結果に応じて求まる保持手段の
位置がカラーパッチの位置に対応したときに、ヘッドに
よる測色を自動的に行ったりヘッドに測色を行わせるよ
うに使用者に指示したりすることができる。また、カラ
ーパッチがマトリックス状に配列されている場合等は、
1行分のカラーパッチを測色し終えたときにそのことを
使用者に告知するのが望ましい。
【0013】本発明では、サンプルメディアの表面に記
録された情報を情報読み取り手段によって光学的に読み
取ることができる。このため、その情報としてカラーパ
ッチの位置,数等の有用な情報がサンプルメディアに記
録されている場合、その情報を利用してカラーパッチの
測色を一層簡単かつ能率的に行うことが可能となる。
【0014】従って、本発明では、請求項1〜3のいず
れかに記載の発明の効果に加えて、サンプルメディアに
有用な情報が記録されている場合には、複数のカラーパ
ッチの測色を一層簡単かつ能率的に行うことができると
いった効果が生じる。請求項5記載の発明は、請求項1
〜4のいずれかに記載の構成に加え、上記保持手段の移
動速度を検出する速度検出手段と、該速度検出手段にて
検出された上記移動速度が、上記ヘッドの測色能力に対
応する速度を超えているとき、警報を発生する警報手段
と、を更に備えたことを特徴としている。
【0015】ヘッドが、前述のように保持手段と共に移
動している間にカラーパッチの測色を行う場合、その移
動速度がヘッドの測色能力に対応する速度を超えている
と正確な測色が行えない。そこで、本発明では、速度検
出手段によって保持手段の移動速度を検出すると共に、
その移動速度がヘッドの測色能力に対応する速度を超え
ているとき、警報手段が警報を発生するように構成して
いる。このため、保持手段の移動は、その移動中にヘッ
ドによる測色が良好に行えるような適切な速度で実行さ
れる。
【0016】従って、本発明では、請求項1〜4のいず
れかに記載の発明の効果に加えて、カラーパッチの測色
を一層正確に行うことができるといった効果が生じる。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
と共に説明する。図1は、本発明が適用された測色装置
1の構成を表す斜視図であり、図2はその測色装置1を
矢印D方向から見た内部構造を表す説明図、図3はその
測色装置1を矢印E方向から見た内部構造を表す説明図
である。図2及び図3に示すように、この測色装置1
は、サンプルメディアMに印刷されたカラーパッチCを
測色するヘッド11と、そのヘッド11をサンプルメデ
ィアMに対向させて保持する保持手段としてのガイドカ
バー31と、ヘッド11の上部に取り付けられて使用者
に握り易くするための握り棒51とを備えている。先
ず、ヘッド11について説明する。
【0018】図4(A)はヘッド11の拡大断面図であ
り、図4(B)はそのA−A線断面図である。図4
(B)に示すように、ヘッド11は中央に光センサ13
を備えており、その周囲には6個のLED15が配設さ
れている。この6個のLED15は、図4(A)及び図
2に示すように、ガイドカバー31にヘッド11を保持
した状態で発光させたとき、サンプルメディアMによっ
て反射された光が光センサ13に良好に集光するように
配置され、しかも、時差的に異なる発光スペクトルによ
って波長400nm〜700nmの光を良好に測光でき
るようにされている。なお、波長400nm〜700n
mの光を良好に測光できるのであれば、LED15の数
は6個でなくてもよい。
【0019】また、ヘッド11のケーシング17は、光
センサ13の正面に比較的小さい円形の開口部17aを
有しており、この開口部17aを、前述のLED15か
ら発せられた光、及びその光に対するサンプルメディア
Mからの反射光が通過する。この開口部17aは充分に
小さいため、図5に示すように、反射光が開口部17a
を介して光センサ13に到達し得るサンプルメディアM
上の直径(最小測色パッチ径)αも充分に小さい。ま
た、LED15からの光が開口部17aを介して到達し
得るサンプルメディアM上の直径(最小ワク径)βも充
分に小さい。ヘッド11に対向配置されたカラーパッチ
Cが少なくとも上記直径αの円を包含していればそのカ
ラーパッチCの測色が良好に行える。また、隣接するカ
ラーパッチCが少なくとも上記直径βの円外にあれば、
そのカラーパッチCからの光が上記測色に影響を及ぼす
いわゆるクロストークが防止できる。従って、ヘッド1
1では、カラーパッチCの比較的端部に対向している場
合でも、非接触で良好な測色が行える。
【0020】図2,図3に戻って、ガイドカバー31
は、ヘッド11を周囲から取り囲む断面略四角形の筒状
に構成され、そのガイドカバー31の下面(サンプルメ
ディアMとの対向面)には、外部からの光がガイドカバ
ー31の内部に侵入するのを防止すると共にサンプルメ
ディアMの表面に対して摺動可能な遮光ブラシ33(遮
光部材に相当)が設けられている。なお、ヘッド11の
ケーシング17の側面には窪み17bが形成されてお
り、ガイドカバー31の内壁面に設けられた脱着コロ3
5をこの窪み17bに係合させると共に、ケーシング1
7上端の鍔部17dをガイドカバー31の上端面に当接
させることによって、ヘッド11はガイドカバー31内
に保持される。
【0021】図2に示すように、ガイドカバー31の下
端には、回転軸を同一直線上に有する一対のガイドロー
ラ37が設けられ、各ガイドローラ37の回転は、ギア
39,41を介してエンコーダスリット43に伝達され
ている。ガイドカバー31には、このエンコーダスリッ
ト43の回転を検出するエンコーダセンサ45が各ガイ
ドローラ37毎に設けられており、各エンコーダセンサ
45にて検出したガイドローラ37の回転状態を比較す
ることにより、ガイドカバー31が直線的に移動してい
るか否か、移動速度は適切であるか否か、等の判断が可
能である。更に、図3に示すように、ガイドローラ37
に応じた進行方向に対する前後両側のガイドカバー31
の下端には、バーコード等の情報を光学的に読み取る情
報読み取り手段としてのラインスキャナ47が設けられ
ている。
【0022】ケーシング17の上面中央には、雌ネジか
らなる脱着ネジ部17cが形成されており、握り棒51
は、下端に設けられた脱着ネジ部51a(雄ネジ)をこ
の脱着ネジ部17cに螺合させることによってヘッド1
1に装着される。従って、測色装置1は、脱着ネジ部1
7c,51aの螺合と、窪み17b及び脱着コロ35の
係合とを解除することにより、図6に示すように、握り
棒51,ヘッド11,及びガイドカバー31に分解する
ことができる。また、握り棒51は、上部表面に操作ボ
タン53を備えると共に、内部には次のような構成を有
している。
【0023】図7に示すように、握り棒51には、音声
合成回路55に制御されて言葉を発声可能なスピーカ5
7と、操作ボタン53,光センサ13,ラインスキャナ
47,及び一対のエンコーダセンサ45から信号が入力
されると共にLED15及び音声合成回路55に駆動信
号を出力する電子制御回路60とが内蔵されている。電
子制御回路60は、CPU61,ROM62,RAM6
3を主要部とするマイクロコンピュータによって構成さ
れ、操作ボタン53が操作されると図8のフローチャー
トに示す処理を開始する。
【0024】なお、図8に示す処理は、図1に示すもの
のように一端にヘッダパッチC0 が印刷され、それに続
いてカラーパッチCが一列に印刷されたサンプルメディ
アMに対応する測色処理を表している。また、ヘッダパ
ッチC0 には、上記一列に印刷されたカラーパッチCの
各々の位置と、その1列分のカラーパッチCの総数が制
御情報として書き込まれている。更に、図8に示す処理
は、このヘッダパッチC0 とカラーパッチCとから構成
される列を複数並列に形成したサンプルメディアMに対
しても適用することができる。
【0025】いずれの場合も、使用者は、操作ボタン5
3を操作して処理を開始させた後、ラインスキャナ47
をヘッダパッチC0 に対向させてその情報を読み取ら
せ、続いて、そのヘッダパッチC0 に続くカラーパッチ
Cの列に沿ってガイドカバー31を移動させる。このと
き、ガイドカバー31の下端に定規等を当てて、ガイド
カバー31が直進するようにガイドすると作業が容易に
なる。また、上記列が複数並列に形成されている場合
は、上記動作を各列に対して同様に実行する。
【0026】次に、電子制御回路60が実行する処理を
フローチャートに沿って説明する。図8に示すように、
処理を開始すると電子制御回路60は、先ず、S1(S
はステップを表す:以下同様)にて、ラインスキャナ4
7がヘッダパッチC0 を検出したか否かを判断する。そ
して、検出していない場合は(S1:NO)、そのS1
の処理にて待機する。この間に、使用者がラインスキャ
ナ47とヘッダパッチC0 とを正確に対向させると、ラ
インスキャナ47はヘッダパッチC0 を検出し、処理は
続くS3へ移行する。S3では、RAM63に記憶して
いる座標値(ヘッダパッチC0 からの移動距離に対応)
をリセットする等の初期化処理を行い、それと共に、ヘ
ッダパッチC0 から、カラーパッチCの各々の位置及び
そのカラーパッチCの総数等のデータを読み込む。
【0027】通常、S3における読み込み等は瞬時に行
われ、続いて使用者はガイドカバー31を移動させる。
そこで、S3に続くS5では、一対のエンコーダセンサ
45を介して検出される一対のガイドローラ37の回転
量の差を検出し、その差が所定の誤差範囲に収まってい
るか否か、すなわち、ガイドローラ37の回転軸に直交
する方向にガイドカバー31が直進しているか否かを判
断する。S5にて直進状態にあると判断したときは(S
5:YES)、そのままS7へ移行し、直進状態にない
と判断したときは(S5:NO)、S9にて直進状態と
なるよう補正する指示を発声した後、S7へ移行する。
例えば、S9では、スピーカ57から「コースからそれ
ています」等の発声を行い、使用者に直進状態の補正を
促してS7へ移行する。
【0028】S7では、前述のようにして検出される一
対のガイドローラ37の回転量からガイドカバー31の
移動速度を検出し、その移動速度が適正な速度の範囲に
収まっているか否かを判断する。S7にて適正速度にあ
ると判断したときは(S7:YES)、そのままS11
へ移行し、適正速度にないと判断したときは(S7:N
O)、S13にて速度を適正化するよう指示を発声した
後、S11へ移行する。後述のように、カラーパッチC
の測色はガイドカバー31を移動させながら行われるの
で、移動速度が速すぎると正確な測色が行えない。そこ
で、速度が速すぎる場合は(S7:NO)、S13にて
スピーカ57から「速度が速すぎます」等の発声を行
い、使用者に速度の適正化を促してS11へ移行する。
【0029】S11では、前述のようにして検出される
一対のガイドローラ37の回転量からガイドカバー31
の座標を検出し、カラーパッチCに対する測色の開始座
標に達したか否かを判断する。前述のS3では、カラー
パッチCの位置を読み込んでいる。また、前述のよう
に、カラーパッチCが図5に示す直径αの円を包含する
位置にあり、かつ、他のカラーパッチCが直径βの円外
に存在すれば、上記カラーパッチCの測色が良好に行え
る。このため、ガイドカバー31を上記方向に移動させ
るとき、カラーパッチCの測色が開始できる測色開始座
標はS3にて読み込んだデータから一意に決定する。そ
こで、S11では、ガイドカバー31がこのような測色
開始座標まで移動したか否かを判断するのである。
【0030】ガイドカバー31が測色開始座標に達して
いないときは(S11:NO)、前述のS5へ移行す
る。そして、このS5〜S11のループ処理を繰り返
し、上記直進状態や移動速度をチェックしながらガイド
カバー31が測色開始座標に移動されるまで待機する。
ガイドカバー31が測色開始座標に達すると(S11:
YES)、処理は続くS15へ移行し、LED15を点
灯して光センサ13により反射光を検出することによっ
て測色処理を実行する。この測色処理によってカラーパ
ッチCを測色するためには、そのデータ収集にある程度
の時間を必要とする。しかも、その測色処理の実行期間
中は、対象となるカラーパッチCが図5に示す直径αの
円を包含し続け、かつ、他のカラーパッチCが直径βの
円外に存在し続けなければならない。前述の適正速度
は、このような事情を考慮して設定される速度である。
【0031】この測色処理(S15)によって一つのカ
ラーパッチCの測色が終了すると、続くS17へ移行
し、上記一列に配設された全てのカラーパッチCに対し
て測色が終了したか否かを判断する。この判断は、S1
5の処理の実行回数とS3にて読み込んだカラーパッチ
Cの総数とを比較して行われる。1列分の測色処理が終
了していない場合は(S17:NO)、再びS5〜S1
1のループ処理へ移行して上記チェックを行いながら待
機し、ガイドカバー31が次のカラーパッチCの測色開
始座標に達すると(S11:YES)、測色処理を実行
する(S15)。そして、上記一列に配設された全ての
カラーパッチCの測色が終了すると(S17:YE
S)、S19へ移行し、スピーカ57から次列の測色ま
たは終了を指示してS1へ移行する。カラーパッチCが
複数列に渡る場合は、その列のヘッダパッチC0 のデー
タを読み込んで(S1,S3)同様の処理を実行するこ
とができ、測色処理を終了する場合は、S1における待
機中に使用者が操作ボタン53を操作することにより、
電子制御回路60の処理を終了させることができる。
【0032】このように、測色装置1では、サンプルメ
ディアMの表面に沿ってガイドカバー31を移動させる
だけで、その移動に伴って複数のカラーパッチCが順次
ヘッド11に対向配置され、ヘッド11はそのカラーパ
ッチCを順次自動的に測色することができる。しかも、
ヘッド11は非接触で測色を行うので、ヘッド11をガ
イドカバー31と共に移動させるに当たって、そのヘッ
ド11をサンプルメディアMに当接・離間させる必要が
ない。従って、測色装置1では、複数のカラーパッチC
の測色を簡単かつ能率的に行うことができる。
【0033】しかも、測色装置1では、ガイドローラ3
7の回転によってガイドカバー31を一定方向(ガイド
ローラ37の回転軸に直交する方向)に容易に移動させ
ることができる。また、ガイドカバー31が直進してい
ないとき(S5:NO)、及び、ガイドカバー31の移
動速度が適正でないときは(S7:NO)、スピーカ5
7が対応する指示を発声する。このため、ガイドカバー
31を上記一定方向に一層正確に、かつ適正速度で移動
させることができる。従って、ヘッド11をカラーパッ
チCの配列された方向に沿って、かつ、そのヘッド11
の能力に応じた速度で移動させることが極めて容易にな
る。従って、測色装置1では、サンプルメディアM上に
一定方向に配列されたカラーパッチCの測色を、一層正
確にしかも簡単かつ能率的に行うことができる。
【0034】また、前述のように、ガイドカバー31は
ヘッド11を周囲から取り囲む筒状に構成され、そのガ
イドカバー31のサンプルメディアMとの対向面には、
外部からの光がガイドカバー31内に侵入するのを防止
すると共にサンプルメディアMの表面に対して摺動可能
な遮光ブラシ33が配設されている。このため、ガイド
カバー31をサンプルメディアMの表面に沿って移動可
能としたままで、その内側に配設されたヘッド11に外
部からの光が侵入するのを良好に防止することができ
る。このため、ヘッド11は外部からの光の影響を受け
ることなく、より一層正確な測色を行うことができる。
【0035】また更に、測色装置1では、ヘッダパッチ
C0 に書き込まれたカラーパッチの位置及び総数をライ
ンスキャナ47によって読み込み、上記制御に利用して
いる。このため、前述のように、ヘッド11による測色
処理を自動的に行ったり(S11)、1列分のカラーパ
ッチCを測色したときには使用者に指示を与えたりする
ことができる。従って、測色装置1では、カラーパッチ
Cの測色を更に一層簡単かつ能率的に行うことができ
る。
【0036】また、測色装置1は、サンプルメディアM
の表面に沿って手動で移動させて使用される。このた
め、サンプルメディアMが布等のように搬送に適さない
材質のものであっても、大きな紙から切り出すため綺麗
な外形(四角形)をしていないものであって、良好に測
色が行える。更に、次に示す搬送シート91を使用すれ
ば、サンプルメディアが極めて腰の弱い布等であっても
良好に測色が行える。
【0037】図9に示すように、搬送シート91は、ベ
ースフィルム93と透明カバー95とからなり、それら
の一端93a,95aを接着することによって構成され
ている。ベースフィルム93の色は、サンプルメディア
MM(図10参照)が実際に使用される状況に合わせて
種々に用意されている。例えば、無彩色、カラー、およ
び、背後に透過光源を配設可能な透明のもの等が用意さ
れている。また、ベースフィルム93の表面には、サン
プルメディアMMを位置決めするための一対のピン93
bが設けられ、更に、そのほぼ全面に、例えばポストイ
ット(商品名:住友スリーエム製)等の粘着剤が塗布さ
れてサンプルメディアMMを軽く固定できるようになっ
ている。
【0038】図10(A)に示すように、サンプルメデ
ィアMMには、カラーパッチCがマトリックス状に印刷
され(ヘッダパッチC0 は図示省略)、一端側に位置決
め用の一対のマークM0 が印刷されている。サンプルメ
ディアMMを搬送シート91に装着する場合は、先ず、
図10(A)に示すようにマークM0 にピン93bを刺
して位置決めし、続いてサンプルメディアMMをベース
フィルム93の表面に軽く固定して、容易にずれないよ
うにする。次に、図10(B)に示すように、そのサン
プルメディアMMの表面に透明カバー95をかぶせる。
この透明カバー95の表面から測色装置1による測色を
行えば、サンプルメディアMMがどのような材質のもの
であっても良好に測色を行うことができる。なお、図1
0(A)では、便宜上、透明カバー95を図示省略し
た。また、ベースフィルム93の左右側面には、一定間
隔で穴を穿設してトラクターフィード可能としてもよ
い。
【0039】以上、具体的な実施の形態を挙げて本発明
を説明したが、本発明は上記実施の形態に何等限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々
の形態で実施することができる。例えば、図8の処理で
は、ヘッド11による測色処理(S15)を移動中に行
っているが、一旦停止させてから行ってもよい。
【0040】図11のフローチャートは、ガイドカバー
31を一旦停止させてから測色処理を行う場合の電子制
御回路60の処理を表している。なお、この処理は、前
述のS7及びS13の処理を削除した点と、次に説明す
るS51及びS53の処理を追加した点で図8の処理と
異なる。そこで、図8の処理と同様の処理については同
様の符号を付して説明を省略し、相違点についてのみ説
明する。
【0041】この処理では、ガイドカバー31が前述の
測色開始座標に達すると(S11:YES)S51へ移
行し、スピーカ57を介して使用者にガイドカバー31
を停止させるよう指示する。続いて、S15の測色処理
を実行し、一つのカラーパッチCの測色が終了すると、
S17へ移行して一列分の測色が終了したか否かを判断
する。1列分の測色が終了していない場合は(S17:
NO)S53へ移行し、スピーカ57を介して使用者に
ガイドカバー31の移動を許可する。すると、使用者は
再びガイドカバー31を動かすので、処理は前述のS5
〜S11のループ処理へ移行し、次のカラーパッチCに
対する測色開始座標に達するまで待機する。この処理で
は、ガイドカバー31の停止を指示(S51)してから
測色処理(S15)を実行するので、ヘッド11がカラ
ーパッチCの測色に時間を要する場合であっても良好に
測色を行うことができる。
【0042】また、このため、ガイドカバー31の移動
速度は測色の精度に関係なくなるので、前述のS7及び
S13の処理は省略することができた。なお、移動速度
が速すぎると停止の指示(S51)があってから実際に
ガイドカバー31が停止するまでにかなりガイドカバー
31が移動してしまう可能性があるが、この課題は、使
用者が自身の運動神経に応じた速度でガイドカバー31
を移動させることによって解消される。なお、上記各処
理において、S5の処理の内、ガイドローラ37の回転
量の差を検出する処理が回転差検出手段に、S5の処理
の内、その差が所定の誤差範囲に収まっているか判断す
る処理が判断手段に、S7の処理が速度検出手段に、S
13の処理が警報手段に、それぞれ相当する処理であ
る。
【0043】また、上記実施の形態では、ラインスキャ
ナ47によってヘッダパッチC0 の情報を読み込んでい
るが、このラインスキャナ47及びヘッダパッチC0 の
構成は必ずしも必要ではない。例えば、色合わせしたい
印刷装置によってサンプルメディアMに目盛を印刷し、
ガイドカバー31をその目盛に合わせて移動させ、測色
を行うようにしてもよい。また、光センサ13の検出信
号に基づいてヘッド11がカラーパッチCと対向してい
るか否かを判断できる場合は、その判断結果に基づいて
測色を行ってもよい。更に、1列分のカラーパッチCの
総数を示すデータをヘッダパッチC0 に書き込む代わり
に、カラーパッチCの列の末尾を表すフッタパッチを印
刷してもよい。また更に、上記実施の形態では、スピー
カ57からの発声により使用者に種々の指示を与えてい
るが、握り棒51の上端面にLEDや液晶ディスプレイ
を配設することによって指示を与えてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用された測色装置の構成を表す斜
視図である。
【図2】 その測色装置の内部構造を表す説明図であ
る。
【図3】 その測色装置を別の角度から見た内部構造を
表す説明図である。
【図4】 その測色装置のヘッドの構成を表す断面図で
ある。
【図5】 そのヘッドが形成する光路を表す説明図であ
る。
【図6】 上記測色装置の構成を表す分解図である。
【図7】 上記測色装置の制御系の構成を表すブロック
図である。
【図8】 その制御系が実行する処理を表すフローチャ
ートである。
【図9】 上記測色装置に使用される搬送シートの構成
を表す斜視図である。
【図10】 その搬送シートの使用方法を説明する斜視
図である。
【図11】 上記制御系が実行する処理の変形例を表す
フローチャートである。
【符号の説明】
1…測色装置 11…ヘッド 13…光センサ
15…LED 31…ガイドカバー 33…遮光ブラシ
37…ガイドローラ 45…エンコーダセンサ 47…ラインスキャナ
51…握り棒 53…操作ボタン 57…スピーカ 60
…電子制御回路 C…カラーパッチ C0 …ヘッダパッチ
M…サンプルメディア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永田 修 愛知県名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブ ラザー工業株式会社内 Fターム(参考) 2G020 AA08 DA05 DA24 DA32 DA42

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷装置の色合わせのために、該印刷装
    置によってサンプルメディア上に印刷された複数のカラ
    ーパッチを個々に測色する測色装置であって、 対向配置されたカラーパッチを非接触で測色するヘッド
    と、 該ヘッドを上記サンプルメディアに対向させて保持する
    と共に、上記サンプルメディアの表面に沿って移動可能
    な保持手段と、 を備えたことを特徴とする測色装置。
  2. 【請求項2】 上記保持手段と上記サンプルメディア表
    面との間に配設され、回転軸を同一直線上に有する一対
    のガイドローラと、 該一対のガイドローラの回転量の差を検出する回転差検
    出手段と、 該回転差検出手段の検出結果に基づき、上記ヘッドが上
    記回転軸に直交する方向へ移動しているか否かを判断す
    る判断手段と、 を備えたことを特徴とする請求項1記載の測色装置。
  3. 【請求項3】 上記保持手段が、上記ヘッドを周囲から
    取り囲む筒状に構成され、 上記保持手段の上記サンプルメディアとの対向面に、外
    部からの光が上記保持手段内に侵入するのを防止すると
    共に上記サンプルメディア表面に対して摺動可能な遮光
    部材を、 更に備えたことを特徴とする請求項1または2記載の測
    色装置。
  4. 【請求項4】 上記サンプルメディアの表面に記録され
    た情報を光学的に読み取る情報読み取り手段を、 更に備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
    記載の測色装置。
  5. 【請求項5】 上記保持手段の移動速度を検出する速度
    検出手段と、 該速度検出手段にて検出された上記移動速度が、上記ヘ
    ッドの測色能力に対応する速度を超えているとき、警報
    を発生する警報手段と、 を更に備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    に記載の測色装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020090359A (ko) * 2001-05-23 2002-12-05 이기종 휴대용 디지털 색 인식 장치
JP2012205221A (ja) * 2011-03-28 2012-10-22 Fuji Xerox Co Ltd 測色データ処理装置、測色装置、プログラム及び印刷媒体
JP2013228227A (ja) * 2012-04-24 2013-11-07 Sharp Corp 自走式測色器、自走式測色器対応ディスプレイ、およびカラーキャリブレーションシステム
WO2019214618A1 (zh) * 2018-05-07 2019-11-14 链尚信息科技(上海)有限公司 取色装置

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