JP2000282932A - 高圧燃料噴射系の異常判定方法 - Google Patents

高圧燃料噴射系の異常判定方法

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JP2000282932A JP11083824A JP8382499A JP2000282932A JP 2000282932 A JP2000282932 A JP 2000282932A JP 11083824 A JP11083824 A JP 11083824A JP 8382499 A JP8382499 A JP 8382499A JP 2000282932 A JP2000282932 A JP 2000282932A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】燃料圧送時期や燃料噴射時期の変更可能な範囲
を拡大でき、且つ、正確な異常判定をすることのできる
高圧燃料噴射系の異常判定方法を提供する。 【解決手段】電子制御装置(ECU)60は、インジェ
クタ12の燃料噴射と燃料ポンプ30の燃料圧送の双方
が実行される第1の判定期間でのコモンレール20内の
燃料圧変化(レール圧変化)を検出するとともに、同レ
ール圧変化を噴射指令値や圧送指令値等に基づいて推定
し、これら検出値及び推定値に基づいて第1の異常判定
を実行する。この第1の異常判定において異常がある旨
判定されると、ECU60は第2の判定期間において燃
料噴射のみが実行されるように燃料圧送の開始時期を制
限する。そして、この第2の判定期間でのレール圧変化
の検出値と噴射指令値等に基づいて推定される同レール
圧変化の推定値とを比較して第2の異常判定を更に実行
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、燃料ポンプから
蓄圧配管に高圧燃料を圧送するとともに、この蓄圧配管
内の燃料を燃料噴射弁から内燃機関に噴射供給する高圧
燃料噴射系の異常判定方法に係り、特に蓄圧配管内の燃
料状態についての実測値と推定値との比較のもとに異常
を判定するようにした高圧燃料噴射系の異常判定方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】ディーゼルエンジンや筒内燃料噴射式の
ガソリンエンジンに適用される高圧燃料噴射系として
は、燃料ポンプから高圧の燃料を蓄圧配管に圧送すると
ともに、この蓄圧配管に接続された燃料噴射弁から機関
燃焼室に燃料を噴射供給するようにした、いわゆる蓄圧
式の高圧燃料噴射系が知られている。
【0003】こうした蓄圧式高圧燃料噴射系の異常を判
定する方法としては、例えば特開平10−238392
号公報に記載される方法が知られている。この異常判定
方法では、燃料圧送前後の蓄圧配管内における燃料圧変
化を検出するとともに、燃料ポンプの圧送指令値に基づ
いて燃料圧送前後の燃料圧変化を推定し、これら燃料圧
変化の実測値と推定値との偏差を算出している。更に、
燃料噴射前後の燃料圧変化を検出するとともに、燃料噴
射弁の噴射指令値に基づいて燃料噴射前後の燃料圧変化
を推定し、これら燃料圧変化の実測値と推定値との偏差
を算出している。そして、こうして算出される偏差のう
ち、燃料圧送時の偏差が所定の判定値を越えた場合に
は、燃料ポンプに係る異常が発生していると判断し、燃
料噴射時の偏差が所定の判定値を越えた場合には、燃料
噴射弁に係る異常が発生しているとそれぞれ判断するよ
うにしている。
【0004】ところで、燃料ポンプの燃料圧送時期や燃
料噴射弁の燃料噴射時期は、通常、機関運転状態に基づ
いて変更される。このため、こうした燃料圧送時期や燃
料噴射時期の変更に伴って燃料圧送と燃料噴射とが同時
に行われるようになると、上記異常判定方法にあって
は、燃料圧送に伴う燃料圧変化と燃料噴射に伴う燃料圧
変化とが区別できなくなり、異常判定精度の悪化を招く
おそれがある。
【0005】例えば、燃料圧送前後の燃料圧変化を検出
する際に、燃料噴射によって燃料圧が減少することがあ
ると、検出される燃料圧変化が小さくなり、燃料圧送が
正常に行われているにも拘わらず燃料ポンプに異常が発
生していると誤判定されることがある。また、燃料噴射
前後の燃料圧変化を検出する際に燃料圧送によって燃料
圧が増大することがあると、検出される燃料圧変化が小
さくなり、燃料噴射が正常に行われているにも拘わらず
燃料噴射弁に異常が発生していると誤判定されることも
ある。
【0006】そこで、従来では、上記特開平10−23
8392号公報に記載されるように、燃料圧送時期及び
燃料噴射時期を燃料圧送と燃料噴射とが別々の期間に行
われるようにそれぞれ制限した上で設定するようにして
いる。その結果、上記のような異常判定精度の悪化を回
避することができるようになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに燃料圧送時期と燃料噴射時期とを設定するようにす
ると、異常判定を行わないときでも燃料圧送時期や燃料
噴射時期が常に制限されるようになる。このため、蓄圧
配管内の燃料圧を機関運転状態に応じた圧力にまで速や
かに昇圧させることができなくなったり、機関運転状態
に応じた最適な時期に燃料を噴射することができなくな
ったりするおそれがあった。
【0008】この発明はこうした従来の実情に鑑みてな
されたものであり、その目的は、燃料圧送時期や燃料噴
射時期の変更可能な範囲を拡大でき、且つ、正確な異常
判定をすることのできる高圧燃料噴射系の異常判定方法
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】以下、上記目的を達成す
るための手段及びその作用効果について記載する。請求
項1に記載した発明では、燃料ポンプから蓄圧配管に圧
送された高圧燃料を該蓄圧配管に接続された燃料噴射弁
から内燃機関に噴射供給する高圧燃料噴射系に適用さ
れ、所定の判定期間での前記蓄圧配管内の実燃料状態と
前記高圧燃料噴射系の動作に基づき推定される推定燃料
状態との比較のもとに前記高圧燃料噴射系の異常を判定
する高圧燃料噴射系の異常判定方法であって、前記判定
期間に前記燃料ポンプの燃料圧送及び前記燃料噴射弁の
燃料噴射の双方が実行される第1の状態と、前記判定期
間に前記燃料圧送及び前記燃料噴射の何れか一方のみが
実行される第2の状態とに対応した各別の判定手順に従
って前記異常判定を行うようにしている。
【0010】上記異常判定方法では、異常を判定する判
定期間に燃料ポンプの燃料圧送及び燃料噴射弁の燃料噴
射の双方が実行される場合であれ、同判定期間において
燃料圧送及び燃料噴射の何れか一方のみが実行される場
合であれ、それぞれ対応した各別の判定手順に従って異
常が判定されるため、その判定についての誤判定が回避
されるようになる。また、こうした異常判定を行わない
ときの燃料圧送時期や燃料噴射時期の変更可能な範囲が
制限されることはなく、機関側の要求等に応じた最適な
時期にこれら各時期を設定することも可能になる。
【0011】従って、請求項1に記載した異常判定方法
によれば、燃料圧送時期や燃料噴射時期の変更可能な範
囲を拡大でき、且つ高圧燃料噴射系の異常を正確に判定
することができるようになる。
【0012】尚、上記のように実燃料状態と推定燃料状
態との比較のもとに異常を判定する際の態様には、蓄圧
配管の燃料圧変化量についての実測値と推定値との比較
結果に基づいて異常を判定する態様の他、同燃料圧の変
化速度や変化パターンについての実測値と推定値との比
較結果に基づいて異常を判定する態様も含まれる。
【0013】また、このように各別の判定手順に従って
高圧燃料噴射系の異常を判定する際には、請求項2に記
載した発明によるように、請求項1に記載した高圧燃料
噴射系の異常判定方法において、前記実燃料状態として
の実燃料圧変化と前記推定燃料状態としての推定燃料圧
変化との偏差を前記第1の状態及び前記第2の状態にお
いてそれぞれ求め、これら各偏差と前記第1の状態及び
前記第2の状態に対応した各別の判定値とを比較するこ
とにより前記異常判定を行うといった異常判定方法を採
用することができる。
【0014】請求項3に記載した発明では、請求項1又
は2に記載した高圧燃料噴射系の異常判定方法におい
て、前記判定期間に前記燃料圧送及び前記燃料噴射の双
方が実行されるときに第1の異常判定を行い、該判定に
おいて異常がある旨判定されたことを条件に前記判定期
間に前記燃料圧送及び前記燃料噴射の何れか一方のみが
実行されるように燃料圧送時期と燃料噴射時期との関係
を変更した後に第2の異常判定を行うようにしている。
【0015】こうした異常判定方法において、燃料ポン
プの燃料圧送に係る異常及び燃料噴射弁の燃料噴射に係
る異常の少なくとも一方が発生している場合、第1の異
常判定により異常がある旨判定される。そして、このよ
うに第1の異常判定により異常がある旨判定されると、
上記判定期間に燃料圧送及び燃料噴射の何れか一方のみ
が実行されるように燃料圧送時期と燃料噴射時期との関
係が変更され、その後に第2の異常判定が行われる。従
って、この第2の異常判定は、燃料ポンプの燃料圧送に
係る異常及び燃料噴射弁の燃料噴射に係る異常の少なく
とも一方が発生していることを前提として行われること
となる。
【0016】そして、例えば判定期間に燃料圧送のみが
実行されるときに第2の異常判定が行われ、異常がある
旨判定される場合には、燃料ポンプの燃料圧送に係る異
常が発生していると判断することができ、異常がない旨
判定される場合には、燃料噴射弁の燃料噴射に係る異常
が発生していると判断することができる。同様に、判定
期間に燃料噴射のみが実行されるときに第2の異常判定
が行われ、異常がある旨判定される場合には、燃料噴射
に係る異常が発生していると判断することができ、異常
がない旨判定される場合には、燃料圧送に係る異常が発
生していると判断することができる。
【0017】また、第1の異常判定において異常がない
旨判定される場合には、燃料圧送に係る異常及び燃料噴
射に係る異常は何れも発生していないと判断され、燃料
圧送時期と燃料噴射時期との関係は変更されず、従って
燃料圧送時期や燃料噴射時期の変更可能な範囲が制限さ
れることはない。
【0018】このように、請求項3に記載した異常判定
方法によれば、請求項1又は2に記載した発明の作用効
果に加えて、更に高圧燃料噴射系の異常として燃料ポン
プの燃料圧送に係る異常が発生しているのか、或いは燃
料噴射弁の燃料噴射に係る異常が発生しているのかを判
断することができるようになる。
【0019】また、第2の異常判定を行う前に燃料圧送
時期と燃料噴射時期との関係が変更されるとはいえ、こ
うした変更は燃料圧送に係る異常や燃料噴射に係る異常
が発生しているときに限って行われるため、燃料圧送時
期や燃料噴射時期の変更可能な範囲が制限されるのを極
力回避することができる。
【0020】請求項4に記載した発明では、請求項1又
は2に記載した高圧燃料噴射系の異常判定方法におい
て、前記判定期間に前記燃料圧送及び前記燃料噴射の双
方が実行されるときに第1の異常判定を行い、該判定に
おいて異常である旨判定されたことを条件に前記判定期
間に前記燃料圧送及び前記燃料噴射の何れか一方のみが
実行されるかを判断し、該判断において前記燃料圧送及
び前記燃料噴射の何れか一方のみが実行される旨判断さ
れたことを条件に第2の異常判定を行うようにしてい
る。
【0021】こうした異常判定方法において、燃料ポン
プの燃料圧送に係る異常及び燃料噴射弁の燃料噴射に係
る異常の少なくとも一方が発生している場合、第1の異
常判定により異常がある旨判定される。このように第1
の異常判定により異常がある旨判定されると、上記判定
期間に燃料圧送及び燃料噴射の何れか一方のみが実行さ
れるかが判断され、それらのうち一方のみが実行された
ことを条件に第2の異常判定が行われる。そして、請求
項3に記載した発明と同様にして、この第2の異常判定
により燃料ポンプの燃料圧送に係る異常が発生している
か、或いは燃料噴射弁の燃料噴射に係る異常が発生して
いるかが判断される。
【0022】また、この第2の異常判定は上記判定期間
に燃料圧送及び燃料噴射の何れか一方のみが実行される
ことが判断されたことを条件にして行われるため、同異
常判定を行うにあたり燃料圧送時期や燃料噴射時期の変
更可能な範囲が制限されることはない。
【0023】このように、請求項4に記載した異常判定
方法によれば、請求項1又は2に記載した発明の作用効
果に加えて、更に高圧燃料噴射系の異常として燃料ポン
プの燃料圧送に係る異常が発生しているのか、或いは燃
料噴射弁の燃料噴射に係る異常が発生しているのかを判
断することができるようになる。
【0024】また、異常判定を行わない場合のみなら
ず、同判定を行う場合であっても燃料圧送時期や燃料噴
射時期の変更可能な範囲が制限されることがないため、
同範囲を確実に拡大することができるようにもなる。
【0025】請求項5に記載した発明では、燃料ポンプ
から蓄圧配管に圧送された高圧燃料を該蓄圧配管に接続
された燃料噴射弁から内燃機関に噴射供給する高圧燃料
噴射系に適用され、所定の判定期間での前記蓄圧配管内
の実燃料状態と前記高圧燃料噴射系の動作に基づき推定
される推定燃料状態との比較のもとに前記高圧燃料噴射
系の異常を判定する高圧燃料噴射系の異常判定方法であ
って、前記判定期間に前記燃料ポンプの燃料圧送及び前
記燃料噴射弁の燃料噴射の何れか一方のみが実行される
ように燃料圧送時期と燃料噴射時期との関係を変更した
後に前記異常判定を行うようにしている。
【0026】こうした異常判定方法では、異常を判定す
る判定期間に燃料ポンプの燃料圧送及び燃料噴射弁の燃
料噴射の何れか一方のみが実行されるように燃料圧送時
期と燃料噴射時期との関係を変更した後に異常判定を行
うようにしているため、燃料圧送に伴う燃料状態変化
と、燃料噴射に伴う燃料状態変化との干渉に起因する誤
判定が回避されるようになる。また、燃料圧送時期と燃
料噴射時期との関係を変更するとはいえ、その変更は異
常判定を行う際に限られるため、燃料圧送時期や燃料噴
射時期の変更可能な範囲が常に制限されることはなく、
異常判定を行わないときには、機関側の要求等に応じた
最適な時期にこれら各時期を設定することが可能にな
る。
【0027】このように請求項5に記載した異常判定方
法によれば、燃料圧送時期や燃料噴射時期の変更可能な
範囲を拡大でき、且つ高圧燃料噴射系の異常を正確に判
定することができるようになる。
【0028】請求項6に記載した発明では、請求項3又
は5に記載した高圧燃料噴射系の異常判定方法におい
て、前記燃料圧送時期と前記燃料噴射時期との関係の変
更を前記燃料圧送時期の変更のみに基づいて行うように
している。
【0029】燃料圧送時期を変更した場合、その変更に
伴って燃料噴射時における蓄圧配管内の燃料圧が変化し
なければ機関燃焼状態に悪影響を及ぼすことは殆どな
い。これに対して、燃料噴射時期を変更した場合には、
その変更に伴って機関燃焼状態の悪化を招くおそれがあ
る。
【0030】上記異常判定方法によれば、請求項3又は
5に記載した発明の作用効果に加え、燃料圧送時期及び
燃料噴射時期の関係を変更するに際して燃料圧送時期の
みを変更するようにしているため、上記変更に伴う機関
燃焼状態の悪化を極力回避することができるようにな
る。
【0031】
【発明の実施の形態】[第1の実施形態]以下、本発明
に係る異常判定方法を4気筒直噴式ディーゼルエンジン
(以下、単に「エンジン」という)に備えられた高圧燃
料噴射系に適用するようにした第1の実施形態について
説明する。
【0032】図1は、エンジン10及びその高圧燃料噴
射系の概略構成を示している。同図に示すように、この
高圧燃料噴射系は、エンジン10の各気筒#1〜#4に
対応してそれぞれ設けられたインジェクタ12、これら
各インジェクタ12が接続されたコモンレール20、燃
料タンク14内の燃料をコモンレール20に圧送する燃
料ポンプ30、及び電子制御装置(以下、「ECU」と
いう)60を備えて構成されている。
【0033】コモンレール20は燃料ポンプ30から供
給される燃料を所定圧力に蓄圧する機能を有するもので
あり、その内部の燃料圧(レール圧)に基づいてインジ
ェクタ12の燃料噴射圧が決定される。
【0034】このコモンレール20にはリリーフバルブ
22が取り付けられている。このリリーフバルブ22
は、何らかの異常によりレール圧が予め設定されている
上限設定圧以上にまで上昇したときに開弁状態となり、
レール圧を強制的に低下させる。
【0035】インジェクタ12はECU60により開閉
駆動される電磁弁であり、コモンレール20から供給さ
れる燃料を各気筒#1〜#4の燃焼室(図示略)内に噴
射する。これら各インジェクタ12はリリーフ通路21
によって燃料タンク14にも接続されている。インジェ
クタ12が全て閉弁状態となっている場合でも、コモン
レール20から各インジェクタ12に供給される燃料の
一部は、インジェクタ12の内部に定常的にリークして
おり、このようにリークした燃料はリリーフ通路21を
通じて燃料タンク14に戻されるようになっている。
【0036】ECU60は燃料ポンプ30の燃料圧送
や、インジェクタ12の燃料噴射に係る制御を実行する
ものであり、各種制御プログラムや関数データ等が記憶
されるメモリ64、各種演算処理を実行するCPU62
等を備えて構成されている。
【0037】また、このECU60にはエンジン10の
運転状態やコモンレール20内の燃料圧等を検出するた
めの各種センサが接続されており、これら各センサから
の検出信号がそれぞれ入力される。
【0038】例えば、エンジン10のクランクシャフト
(図示略)の近傍には回転数センサ65が、カムシャフ
ト(図示略)の近傍には気筒判別センサ66がそれぞれ
設けられている。ECU60はこれら各センサ65,6
6から入力される検出信号に基づいてクランクシャフト
の回転速度(機関回転速度NE)と、同クランクシャフ
トの回転角度(クランク角CA)とをそれぞれ検出す
る。
【0039】また、アクセルペダル(図示略)の近傍に
はアクセルセンサ67が設けられており、同アクセルセ
ンサ67からはアクセルペダルの踏込量(アクセル開度
ACCP)に応じた検出信号が出力される。コモンレー
ル20には燃圧センサ68が設けられており、同燃圧セ
ンサ68からはレール圧に応じた検出信号が出力され
る。燃料ポンプ30の吐出ポート38近傍には燃温セン
サ69が設けられており、同燃温センサ69からは燃料
の温度(燃料温THF)に応じた検出信号が出力され
る。ECU60はこれら各センサ67〜69からの検出
信号に基づいてアクセル開度ACCP、レール圧、及び
燃料温THFをそれぞれ検出する。
【0040】燃料ポンプ30は、エンジン10のクラン
クシャフトにより回転駆動されるドライブシャフト4
0、ドライブシャフト40の回転に基づいて作動するフ
ィードポンプ31、ドライブシャフト40に形成された
環状のカム42によって駆動される一対のサプライポン
プ(第1のサプライポンプ50a及び第2のサプライポ
ンプ50b)等を備えている。
【0041】フィードポンプ31は燃料タンク14内の
燃料を吸入通路24を通じて吸入ポート34から吸入す
るとともに、その燃料を所定のフィード圧をもって第1
のサプライポンプ50a及び第2のサプライポンプ50
bにそれぞれ供給する。このように吸入ポート34から
吸入された燃料のうち、各サプライポンプ50a,50
bの何れにも供給されない余剰燃料は、リリーフポート
36からリリーフ通路21を通じて燃料タンク14に戻
されるようになっている。
【0042】第1のサプライポンプ50a及び第2のサ
プライポンプ50bは何れも、いわゆるインナカム式の
ポンプであり、フィードポンプ31から供給される燃料
をプランジャ(図示略)の往復動に基づいて更に高圧
(例えば25〜180MPa)に加圧し、その加圧した
燃料を吐出ポート38から吐出通路23を通じてコモン
レール20に圧送する。
【0043】燃料ポンプ30には、これら各サプライポ
ンプ50a,50bの燃料圧送量を調整するための第1
の調整弁70a及び第2の調整弁70bが設けられてい
る。これら各調整弁70a,70bは何れもECU60
により通電駆動される電磁弁である。
【0044】図2は、定常時におけるレール圧の変化態
様、各サプライポンプ50a,50bによる燃料の吸入
・圧送タイミング、燃料噴射タイミング等を示すタイミ
ングチャートである。
【0045】同図(a)に示すように、レール圧は、各
インジェクタ12による燃料噴射(同図(b)参照)
と、各サプライポンプ50a,50bによる燃料圧送
(同図(d),(f)参照)とが実行されることにより
変動している。また、燃料圧送や燃料噴射が行われてい
ない期間においてもレール圧が僅かに減少しているが、
これは前述したようにコモンレール20から各インジェ
クタ12に供給される燃料の一部が、リリーフ通路21
を通じて燃料タンク14に戻されているためである。
【0046】同図(d),(f)に示すように、各サプ
ライポンプ50a,50bによる燃料の吸入は、各ポン
プ50a,50b毎で位相が180°CA(CA:Crank
Angle)ずれた状態で交互に行われている。これら各サ
プライポンプ50a,50bによる燃料の圧送に関して
も同様に、位相が180°CAずれた状態で交互に行わ
れている。
【0047】同図(c),(e)に示すように、各調整
弁70a,70bは、各サプライポンプ50a,50b
の吸入行程中に開弁して燃料の吸入を開始させる一方、
所定の時期(クランク角CA)に閉弁してその燃料の吸
入を停止させる。こうして吸入された燃料は全て、吸入
行程に続く圧送行程において加圧され、各サプライポン
プ50a,50bからコモンレール20に圧送される。
【0048】このように各サプライポンプ50a,50
bから圧送される燃料の量は、吸入行程中における各調
整弁70a,70bの閉弁時期(クランク角CA)の変
更に基づいて調節される。
【0049】例えば、同図(c),(d)に一点鎖線で
示すように、第1の調整弁70aの閉弁時期を遅らせ
(遅角させ)てその開弁期間を増大させると、第1のサ
プライポンプ50aの燃料吸入期間が長くなり、燃料吸
入量が増大するようになる。そして、その閉弁時期の遅
角分だけ圧送開始時期が早められ(進角され)て燃料圧
送期間が長くなる結果、燃料圧送量が増加するようにな
る。
【0050】これに対して、同図(c),(d)に二点
鎖線で示すように、第1の調整弁70aの閉弁時期を進
角させてその開弁期間を減少させると、第1のサプライ
ポンプ50aの燃料吸入期間が短くなり、燃料吸入量が
減少するようになる。そして、その閉弁時期の進角分だ
け圧送開始時期が遅角され燃料圧送期間が短くなる結
果、燃料圧送量が減少するようになる。
【0051】第2のサプライポンプ50b(同図(f)
参照)に関しても同様に、第2の調整弁70b(同図
(e)参照)の閉弁時期を遅角或いは進角させることに
より、その燃料圧送量を増減させることができる。
【0052】また、このように燃料圧送量を変更する際
には、燃料吸入の終了時期及び燃料圧送の開始時期がそ
れぞれ変更されるが、燃料吸入の開始時期及び燃料圧送
の終了時期については何れも常に一定の時期(クランク
角CA)に設定されている。また、燃料ポンプ30の単
位クランク角CA当たりの燃料圧送量は、燃料圧送の開
始時期等によらず一定に設定されている。従って、各調
整弁70a,70bの閉弁時期から燃料圧送の開始時期
及び燃料圧送期間(クランク角CA)をそれぞれ求める
ことができ、更にこの燃料圧送期間に基づいて一回の燃
料圧送についての燃料圧送量を求めることができる。
【0053】因みに、こうした燃料ポンプ30の燃料圧
送量は、燃料ポンプ30の燃料圧送が終了した直後に検
出されるレール圧の値(以下、「圧送後燃料圧PCR
P」という)と、機関運転状態に基づいて設定されるレ
ール圧の目標圧とに基づいて、ECU60によりフィー
ドバック制御されている。
【0054】例えば、圧送後燃料圧PCRPが目標圧よ
りも低い場合には、燃料噴射量及び燃料リーク量の総和
よりも多い量の燃料が圧送されるように燃料ポンプ30
が制御され、逆に圧送後燃料圧PCRPが目標圧よりも
高い場合には、燃料噴射量及び燃料リーク量の総和より
も少ない量の燃料が圧送されるように燃料ポンプ30が
制御される。従って、こうした圧送後燃料圧PCRPと
目標圧とが異なる過渡時にあっては、圧送後燃料圧PC
RPは徐々に増大或いは減少して目標圧に近づくように
変化する。これに対して、圧送後燃料圧PCRPと目標
圧とが等しい場合には、燃料噴射量及び燃料リーク量の
総和と等しい量の燃料が圧送されるように燃料ポンプ3
0が制御される。従って、こうした圧送後燃料圧PCR
Pと目標圧とが等しい定常時にあっては、例えば図2
(a)に示すように、圧送後燃料圧PCRPは略一定の
値に保持されるようになる。
【0055】同図(g)は、この圧送後燃料圧PCRP
の検出タイミングを示している。同図(g)に示すよう
に、その検出タイミングは燃料ポンプ30による燃料圧
送が終了した直後の所定タイミング(例えばクランク角
CAが同図においてCAA0,CAA1,CAA2,C
AA3,・・に達する時期)に設定されている。
【0056】また、同図(h)は噴射後燃料圧PCRI
の検出タイミングを示している。この噴射後燃料圧PC
RIは、各気筒#1〜#4での燃料噴射が終了した後の
レール圧の値であり、その検出タイミングは機関運転状
態に応じて燃料噴射時期や燃料噴射期間が変更された場
合でも常に、燃料噴射終了後のタイミング(例えばクラ
ンク角CAが同図においてCAB1,CAB2,CAB
3,・・・に達する時期)となるように設定されてい
る。
【0057】これら圧送後燃料圧PCRP及び噴射後燃
料圧PCRIは何れも、ECU60によって所定のクラ
ンク角(180°CA)毎に実行される各別の処理ルー
チンを通じて検出され、同ECU60のメモリ64に記
憶されている。
【0058】次に、上記高圧燃料噴射系の異常判定処理
について説明する。この異常判定処理では、レール圧変
化量の実測値と、燃料圧送量等に基づいて推定される同
レール圧変化量の推定値とを比較することにより、高圧
燃料噴射系の異常を判定するようにしている。
【0059】以下、こうした異常判定の詳細な処理手順
について、図3及び図4に示すフローチャートを参照し
て詳細に説明する。このフローチャートに示す「異常判
定ルーチン」は、ECU60によって所定クランク角毎
(180°CA毎)の割込処理として実行され、また、
その割込タイミングは圧送後燃料圧PCRPの検出タイ
ミング(図2に示すタイミングCAA0〜CAA3)に
設定されている。
【0060】まず、ECU60は、ステップ110にお
いて、圧送後燃料圧PCRP、同燃料圧PCRPの前回
値PCRPOLD、及び噴射後燃料圧PCRIをそれぞ
れメモリ64から読み込んだ後、ステップ120におい
て、異常判定禁止条件が成立しているか否かを判断す
る。ここでの異常判定禁止条件としては、燃圧センサ6
8に異常が発生していること、機関回転速度NEが所定
回転数(例えばアイドル回転数)以下であること、無効
噴射制御が実行されていること等々が挙げられる。これ
ら異常判定禁止条件が成立している場合には正確な異常
判定を行うことができないため、ECU60は本ルーチ
ンを一旦終了する。因みに、上記無効噴射制御とは、各
インジェクタ12をその無効噴射期間内で駆動すること
によりレール圧の排圧を行って同レール圧を目標圧近傍
にまで低下させる制御である。
【0061】一方、異常判定禁止条件が成立していない
場合、ECU60は、ステップ130において仮異常フ
ラグXTFAILが「ON」であるか否かを判断する。
この仮異常フラグXTFAILは、高圧燃料噴射系に異
常が発生していることを示すフラグであり、後述する第
1の異常判定を通じて燃料ポンプ30やインジェクタ1
2等に異常が発生していると判定される場合に「ON」
に設定される。
【0062】この仮異常フラグXTFAILが「OF
F」である場合、即ち前回行われた異常判定処理では異
常が検出されていないと判断した場合、ECU60は、
次のステップ140〜160の各処理を通じて第1の異
常判定を実行する。
【0063】まず、ステップ140において、ECU6
0は以下の演算式(1)に従って実燃料圧変化量△PC
Rを算出する。 △PCR=PCRP−PCRPOLD ・・・(1) PCRP:圧送後燃料圧 PCRPOLD:圧送後燃料圧PCRPの前回値 例えば、今回の割込タイミングが図2に示すタイミング
CAA2である場合、このタイミングCAA2で検出さ
れた圧送後燃料圧PCRPと、前回の割込タイミングで
あるタイミングCAA1で検出された圧送後燃料圧PC
RPの前回値PCRPOLDとの偏差(PCRP−PC
RPOLD)が上記実燃料圧変化量△PCRとして算出
されることとなる。
【0064】こうして算出される実燃料圧変化量△PC
Rは、図2に示すように、圧送後燃料圧PCRPの検出
タイミング(CAA0,CAA1,CAA2,CAA
3,・・・)間における各期間(CAA0〜CAA1,
CAA1〜CAA2,CAA2〜CAA3,・・・。以
下、「第1の異常判定期間APCR1」という)での実
際のレール圧変化量に相当している。この第1の異常判
定期間APCR1では、燃料圧送や燃料噴射が他の制御
によって停止されない限り、燃料圧送及び燃料噴射の双
方が実行されている。従って、上記実燃料圧変化量△P
CRは、この第1の異常判定期間APCR1での燃料噴
射及び燃料リークによるレール圧の低下分と、同期間A
PCR1での燃料圧送によるレール圧の上昇分とに応じ
て変化するものとなっている。
【0065】次に、ECU60は処理をステップ150
に移行し、以下の手順に従って推定燃料圧変化量△PC
RCALを算出する。この推定燃料圧変化量△PCRC
ALは、第1の異常判定期間APCR1でのレール圧変
化量の推定値であり、ここでは同期間APCR1におけ
る燃料圧送量、燃料噴射量、及び燃料リーク量に基づい
て推定される。
【0066】ECU60は、まず各調整弁70a,70
bの閉弁時期指令値に基づいて燃料ポンプ30の燃料圧
送量QPUMPを算出する。尚、燃料圧送量QPUMP
は燃料圧送が開始される以前の吸入行程で設定された各
調整弁70a,70bの閉弁時期に基づいて変化するた
め、ここで燃料圧送量QPUMPを算出するに際して
は、本ルーチンの割込タイミングよりも以前に設定され
た閉弁時期指令値が用いられる。
【0067】例えば、ECU60は、今回の割込タイミ
ングが図2に示すタイミングCAA2であり、同タイミ
ングCAA2の直前まで行われていた燃料圧送が第2の
サプライポンプ50bによるものである場合には、タイ
ミングCAA0からタイミングCAA1までの期間に設
定された第2の調整弁70bに対する閉弁時期指令値に
基づいて燃料圧送量QPUMPを算出する。同様に、今
回の割込タイミングが、タイミングCAA3であり、同
タイミングCAA3の直前まで行われていた燃料圧送が
第1のサプライポンプ50aによるものである場合に
は、タイミングCAA1からタイミングCAA2までの
期間に設定された第1の調整弁70aに対する閉弁時期
指令値に基づいて燃料圧送量QPUMPを算出する。
【0068】次に、ECU60は、クランク角CAとし
て定義されている第1の異常判定期間APCR1を機関
回転速度NEに基づいて時間に換算し、その時間換算値
と圧送後燃料圧PCRP、燃料温THFに基づいて燃料
リーク量QLEAKを算出する。これら時間換算値等と
燃料リーク量QLEAKとの関係は予め実験等により求
められ、同燃料リーク量QLEAKの算出用データとし
てECU60のメモリ64に記憶されている。
【0069】更に、ECU60は、燃料噴射量QINJ
をメモリ64から読み込む。この燃料噴射量QINJ
は、本ルーチンとは別の燃料噴射制御ルーチンにおい
て、アクセル開度ACCP及び機関回転速度NE等に基
づいて設定され、メモリ64に記憶されている値であ
る。
【0070】そして、ECU60は、以下の演算式
(2)に従って、これら燃料圧送量QPUMP、燃料リ
ーク量QLEAK、及び燃料噴射量QINJから推定燃
料圧変化量△PCRCALを算出する。
【0071】 △PCRCAL =E・(QPUMP−QLEAK−QINJ)/VCR ・・・(2) E:体積弾性係数 VCR:コモンレール20の容積 尚、上記体積弾性係数Eは、コモンレール20内の燃料
の体積弾性係数であり、圧送後燃料圧PCRP及び燃温
THFに基づいて本ルーチンとは別の処理ルーチンを通
じて算出される値である。
【0072】こうして実燃料圧変化量△PCR及び推定
燃料圧変化量△PCRCALをそれぞれ算出した後、E
CU60はステップ160において、推定燃料圧変化量
△PCRCALと実燃料圧変化量△PCRとの偏差(△
PCRCAL−△PCR)と第1の判定値α(>0)と
を比較する。
【0073】この第1の判定値αは、高圧燃料噴射系
に、 (イ)燃料ポンプ30の圧送量が不足(燃料ポンプ30
の圧送能力低下) (ロ)インジェクタ12の燃料噴射量が過大(過剰噴
射) (ハ)インジェクタ12等からの燃料リーク量が過大
(燃料洩れ) といった異常が発生しているか否かを判定するためのも
のである。これら(イ)〜(ハ)の各異常のうち何れか
が発生すると、レール圧が例えば図5(a)〜(c)の
実線(正常時におけるレール圧の変化態様を同図に二点
鎖線で示す)で示すように変化し、実燃料圧変化量△P
CRが正常時よりも減少するようになるため、上記偏差
(△PCRCAL−△PCR)が増大するようになる。
従って、この偏差(△PCRCAL−△PCR)が上記
第1の判定値α以上になった場合には、(イ)〜(ハ)
の各異常のうち何れかが発生したものと判断することが
できる。因みに、上記(ハ)の燃料洩れとしては、イン
ジェクタ12の燃料リーク量が過大になった場合の他、
例えばコモンレール20内の燃料がリリーフバルブ22
から漏れて燃料タンク14に戻されているような場合も
含まれる。
【0074】このステップ160において高圧燃料噴射
系に異常が発生していないと判断すると、ECU60は
本ルーチンを一旦終了する。一方、高圧燃料噴射系に異
常がある旨判断すると(ステップ160:YES)、E
CU60は、ステップ170に処理を移行し、前記仮異
常フラグXTFAILを「ON」に設定する。
【0075】そして、ステップ180において、燃料圧
送の開始時期が常に噴射後燃料圧PCRIの検出タイミ
ング(図2のタイミングCAB1,CAB2,CAB
3,・・・)よりも遅角側となるように、燃料ポンプ3
0における燃料吸入の終了時期、即ち各調整弁70a,
70bの閉弁時期を制限する。
【0076】このように燃料吸入の終了時期が制限され
ることによって、圧送後燃料圧PCRPの検出タイミン
グ(CAA0,CAA1,CAA2,CAA3,・・
・)から噴射後燃料圧PCRIの検出タイミング(CA
B1,CAB2,CAB3,・・・)までの間の各期間
(CAA0〜CAB1,CAA1〜CAB2,CAA2
〜CAA3,・・・。以下、「第2の異常判定期間AP
CR2」という)では、燃料圧送は実行されず、燃料噴
射のみが実行されるようになる。尚、こうした燃料吸入
に係る制限は、後述するステップ280において同制限
が解除されるまで継続される。
【0077】また、上記のように仮異常フラグXTFA
ILが「ON」に設定されると、先のステップ130に
おいて肯定判断されるようになる。この場合、ECU6
0は処理を図4に示すステップ200に移行する。
【0078】ステップ200において、ECU60は、
カウンタ値CTFAILを「1」だけインクリメントす
る。このカウンタ値CTFAILは、仮異常フラグXT
FAILが「ON」に設定され、燃料吸入に係る制限が
開始されてからの本ルーチンの起動回数に相当するもの
である。そして、続くステップ210において、このカ
ウンタ値CTFAILが「2」に設定されているか否か
を判断する。
【0079】ここでカウンタ値CTFAILが「2」未
満である場合には、先のステップ180において開始さ
れた燃料吸入に係る制限が、燃料圧送の開始時期の制限
として未だ反映されていないため、本ルーチンを一旦終
了する。
【0080】一方、カウンタ値CTFAILが「2」に
設定されている場合には、燃料圧送の開始時期が噴射後
燃料圧PCRIの検出タイミングよりも遅角側のタイミ
ングに制限されたと判断し、ステップ220でカウンタ
値CTFAILを「0」にリセットした後、ステップ2
30〜250の各処理を通じて第2の異常判定を実行す
る。
【0081】まず、ステップ230において、ECU6
0は以下の演算式(3)に従って実燃料圧変化量△PC
RIを算出する。 △PCRI=PCRPOLD−PCRI ・・・(3) PCRPOLD:圧送後燃料圧PCRPの前回値 PCRI:噴射後燃料圧 例えば、今回の割込タイミングが図2に示すタイミング
CAA2である場合、前回の割込タイミングであるタイ
ミングCAA1で検出された圧送後燃料圧PCRPの前
回値PCRPOLDと、タイミングCAB2で検出され
た噴射後燃料圧PCRIとの偏差(PCRPOLD−P
CRI)が実燃料圧変化量△PCRIとして算出される
こととなるここで算出される実燃料圧変化量△PCRI
は、上記第2の異常判定期間APCR2での実際のレー
ル圧変化量に相当している。第2の異常判定期間APC
R2では燃料噴射のみが実行されるため、この実燃料圧
変化量△PCRIは第2の異常判定期間APCR2での
燃料噴射及び燃料リークによるレール圧の低下分にのみ
応じて変化するものとなる。
【0082】次に、ECU60は処理をステップ240
に移行し、第2の異常判定期間APCR2での燃料噴射
量QINJ及び燃料リーク量QLEAKに基づいて推定
燃料圧変化量△PCRICALを推定する。この推定燃
料圧変化量△PCRCALは、第2の異常判定期間AP
CR2でのレール圧変化量の推定値であり、以下の演算
式(4)に従って算出される。
【0083】 △PCRICAL =E・(QLEAK+QINJ)/VCR ・・・(4) E:体積弾性係数 VCR:コモンレール20の容積 こうして実燃料圧変化量△PCRI及び推定燃料圧変化
量△PCRICALをそれぞれ算出した後、ECU60
はステップ250において、実燃料圧変化量△PCRI
及び推定燃料圧変化量△PCRICALの偏差(△PC
RI−△PCRICAL)と第2の判定値β(>0)と
を比較する。
【0084】この第2の判定値βは、高圧燃料噴射系に
発生している異常が、 (a)燃料ポンプ30の圧送能力低下 (b)過剰噴射又は燃料洩れ の何れかであるかを判定するためのものである。例え
ば、第1の異常判定で判定された異常が、上記(a)の
燃料ポンプ30の圧送能力低下によるものであり、上記
(b)の過剰噴射又は燃料洩れが発生していない場合、
実燃料圧変化量△PCRIと推定燃料圧変化量△PCR
ICALとは略等しくなるため、上記偏差(△PCRI
−△PCRICAL)は略「0」となる。一方、第1の
異常判定で判定された異常が、上記(b)の過剰噴射又
は燃料洩れによるものである場合、実燃料圧変化量△P
CRIは推定燃料圧変化量△PCRICALよりも大き
くなり上記偏差(△PCRI−△PCRICAL)は増
大するようになる。
【0085】従って、第2の判定値βを適宜設定するこ
とにより、上記偏差(△PCRI−△PCRICAL)
が第2の判定値βよりも小さい場合には、燃料ポンプ3
0の圧送能力が低下していると判定することができ、上
記偏差(△PCRI−△PCRICAL)が第2の判定
値βよりも大きい場合には、過剰噴射又は燃料洩れが発
生していると判定することができる。
【0086】因みに、この第2の判定値βは、「0」よ
りも大きく且つ上記第1の判定値αよりも小さい値(0
<β<α)に設定されている。第1の判定値αは燃料圧
送量QPUMP、燃料噴射量QINJ、及び燃料リーク
量QLEAKの推定誤差を予め見越して設定されるのに
対して、この第2の判定値βの設定に際しては、燃料圧
送量QPUMPの推定誤差を考慮する必要がない。この
ため、第1の判定値α及び第2の判定値βは、上記のよ
うな大小関係が満たされるようにそれぞれ設定されてい
る。
【0087】ステップ250において、燃料洩れ又は過
剰噴射が発生していると判定した場合(ステップ25
0:YES)、ECU60は処理をステップ260に移
行し、この異常内容に対応した第1の異常フラグXFA
IL1を「ON」に設定する。そして、続くステップ2
70では、過剰噴射や燃料洩れが発生したまま機関運転
が継続されるのを回避すべく、燃料噴射を停止させてエ
ンジン10の運転を強制的に停止させる。その後、EC
U60は本ルーチンを一旦終了する。
【0088】一方、ステップ250において、燃料ポン
プ30の圧送能力が低下していると判定した場合(ステ
ップ250:NO)、ECU60は処理をステップ26
5に移行し、この異常内容に対応した第2の異常フラグ
XFAIL2を「ON」に設定する。そして、ECU6
0は、続くステップ280において燃料吸入終了時期の
制限を解除する。そして、ECU60は、ステップ29
0において仮異常フラグXTFAILを「OFF」にリ
セットした後、本ルーチンを一旦終了する。
【0089】以上説明したように、本実施形態に係る異
常判定処理では、燃料圧送及び燃料噴射の双方が実行さ
れる第1の異常判定期間APCR1では、上記演算式
(2)に従って推定燃料圧変化量△PCRCALを算出
し、この推定燃料圧変化量△PCRCALと実燃料圧変
化量△PCRとの偏差(△PCRCAL−△PCR)と
第1の異常判定値αとを比較して異常判定(第1の異常
判定)を行うようにしている。一方、燃料噴射のみが実
行される第2の異常判定期間APCR2では、上記演算
式(4)に従って推定燃料圧変化量△PCRICALを
算出し、この推定燃料圧変化量△PCRICALと実燃
料圧変化量△PCRIとの偏差(△PCRI−△PCR
ICAL)と第2の異常判定値βとを比較して異常判定
(第2の異常判定)を行うようにしている。
【0090】このように燃料圧送及び燃料噴射の双方が
実行される第1の異常判定期間APCR1と燃料噴射の
みが実行される第2の異常判定期間APCR2とにそれ
ぞれ対応した判定手順に従って異常を判定することによ
り、その判定についての誤判定が回避されるようにな
る。また、こうした異常判定を行わないときには、燃料
圧送時期や燃料噴射時期の変更可能な範囲が制限されて
しまうことがないため、機関側の要求等に応じた最適な
時期にこれら各時期を設定することが可能になる。
【0091】(1)従って、上記異常判定処理によれ
ば、燃料圧送時期や燃料噴射時期の変更可能な範囲を拡
大でき、且つ高圧燃料噴射系の異常を正確に判定するこ
とができるようになる。
【0092】(2)更に、上記異常判定処理によれば、
単に高圧燃料噴射系の異常の有無だけではなく、燃料ポ
ンプ30の圧送能力が低下しているのか、或いは過剰噴
射又は燃料洩れが発生しているのかまで判断することが
できるようになる。その結果、こうした異常の内容に対
応した適切なフェイルセイフ処理を実行することができ
るようになり、メンテナンス時の故障解析を容易なもの
とすることも可能になる。
【0093】(3)また、上記異常判定処理では、第2
の異常判定の前処理として燃料圧送時期と燃料噴射時期
との関係が変更されるとはいえ、こうした変更は、第1
の異常判定において異常がある旨判断されるときに限っ
て行われる。このため、異常判定処理の実行により燃料
圧送時期や燃料噴射時期の変更可能な範囲が頻繁に制限
されてしまうのを極力回避することができるようにな
る。
【0094】(4)特に、上記のように燃料圧送時期と
燃料噴射時期との関係を変更するにあたり、機関燃焼状
態に対して影響を与え易い燃料噴射時期については変更
せず、燃料吸入の終了時期に対してのみ制限を与えるよ
うにしているため、機関燃焼状態の悪化を極力回避する
ことができ、機関出力の低下や排気性状の悪化等々を抑
制することができる。
【0095】(5)更に、上記異常判定処理を燃料圧送
及び燃料噴射が実行される度毎に実行するようにしてい
るため、高圧燃料噴射系に異常が発生したことをより早
い時期に判定することができるようになる。
【0096】[第2の実施形態]次に、本発明に係る第
2の実施形態について上記第1の実施形態との相違点を
中心に説明する。
【0097】第1の実施形態では、第1の異常判定にお
いて異常がある旨判定したときに、第2の異常判定の前
処理として燃料吸入の終了時期を制限するようにした
が、本実施形態では、こうした制限に代えて、第2の異
常判定期間APCR2に燃料噴射のみが実行されるか否
かを判断し、燃料噴射のみが実行されると判断したとき
にのみ、第2の異常判定を実行するようにしている。
【0098】図6及び図7は、こうした本実施形態にお
ける異常判定の処理手順を示すフローチャートである。
以下、これら各図を参照して本実施形態の異常判定処理
について詳細に説明する。尚、これら図6及び図7にお
いて、先の図3及び図4と同一の符号を付したステップ
については処理内容が同一であるため説明を省略する。
【0099】ECU60は、図6に示すステップ110
〜ステップ150の処理を実行した後、ステップ160
にて高圧燃料噴射系に異常が発生していると判断する
と、ステップ170において仮異常フラグXTFAIL
を「ON」に設定する。このように仮異常フラグXTF
AILが「ON」に設定されると、ECU60はステッ
プ130から処理を図7に示すステップ215に移行す
る。
【0100】そして、ステップ215において、ECU
60は、第2の異常判定期間APCR2において燃料噴
射のみが実行されるか否か、換言すれば、燃料圧送の開
始時期が第2の異常判定期間APCR2が経過した後の
時期に設定されているか否かを判断する。ここで、第2
の異常判定期間APCR2において燃料圧送及び燃料噴
射の双方が実行されると判断すると、ECU60は本ル
ーチンを一旦終了する。
【0101】一方、ステップ215において第2の異常
判定期間APCR2に燃料噴射のみが実行されると判断
すると、ECU60は、ステップ230以降の処理を通
じて第2の異常判定を実行するとともに、異常の内容に
対応した各異常フラグXFAIL1,XFAIL1を
「ON」に設定し、必要に応じてエンジン10の運転を
強制的に停止させた後、本ルーチンの処理を一旦終了す
る。
【0102】以上説明した本実施形態の異常判定処理に
よれば、第2の異常判定期間APCR2に燃料噴射のみ
が実行されるか否かを判断し、燃料噴射のみが実行され
ると判断したことを条件に第2の異常判定を実行するよ
うにしている。
【0103】従って、上記第1の実施形態において記載
した(1),(2),(4),(5)の作用効果に加え
て、 (6)異常判定を行わない場合のみならず、同異常判定
を行う場合であっても燃料圧送時期や燃料噴射時期の変
更可能な範囲が制限されることがないため、同範囲を確
実に拡大することができるようになる。
【0104】[その他の実施形態]以上説明した各実施
形態の異常判定処理は以下のようにその処理手順を変更
して実施することもできる。
【0105】・上記第1の実施形態では、第1の異常判
定において異常がある旨判断したことを条件に、第2の
異常判定期間APCR2に燃料噴射のみが実行されるよ
うに燃料圧送時期と燃料噴射時期との関係を変更するよ
うにした。これに対して、異常判定処理時に、こうした
変更を常に実行するようにし、第2の異常判定期間AP
CR2において燃料噴射に係る異常を、噴射後燃料圧P
CRIの検出タイミングから次の圧送後燃料圧PCRP
の検出タイミングまでの期間(図2のCAB1〜CAA
1,CAB2〜CAA2,CAB3〜CAA3,・・の
期間)では燃料圧送に係る異常の有無をそれぞれ判断す
るようにしてもよい。
【0106】但し、この場合、異常判定処理を前述した
タイミング(CAA0,CAA1,CAA2,CAA
3,・・)で実行すると、燃料圧送時期或いは燃料噴射
時期が常に制限されるようになるため、異常判定処理が
実行される回数を制限し、例えば機関始動後の特定の時
期にのみ、同異常判定処理を実行するようにする。
【0107】このように異常判定の処理手順を変更して
も、燃料圧送時期や燃料噴射時期の変更可能な範囲を拡
大でき、且つ高圧燃料噴射系の異常を正確に判定するこ
とができるようになる。
【0108】・更に、上記異常判定処理において、燃料
圧送時期と燃料噴射時期との関係を変更するにあたり、
上記第1の実施形態と同様、燃料吸入の終了時期のみを
制限するようにすれば、機関燃焼状態の悪化を極力回避
することができ、機関出力の低下や排気性状の悪化等々
を抑制することができるようになる。
【0109】・上記第1の実施形態では、第2の異常判
定期間APCR2において燃料噴射のみが実行されるよ
うに燃料圧送時期と燃料噴射時期との関係を変更する際
に、燃料吸入の終了時期を制限するようにしたが、燃料
噴射時期を制限するようにし、或いはこれら各時期の双
方を制限するようにしてもよい。
【0110】・上記各実施形態において、第2の異常判
定時に、噴射後燃料圧PCRIの検出タイミングから次
の圧送後燃料圧PCRPの検出タイミングまでの期間
(図2のCAB1〜CAA1,CAB2〜CAA2,C
AB3〜CAA3,・・の期間)におけるレール圧変化
量を実測するとともに、同期間でのレール圧変化量を燃
料圧送量及び燃料リーク量に基づいて推定し、この実測
値と推定値との偏差(=推定値−実測値)が所定の判定
値を上回ったときに異常と判定するようにしてよい。そ
して、この場合、第2の異常判定において異常があると
判定されれば、燃料ポンプ30の圧送能力が低下してい
る或いは燃料洩れが発生していると異常内容を判断する
ことができ、異常がないと判定されれば、インジェクタ
12の過剰噴射が発生していると異常内容を判断するこ
とができる。
【0111】・上記各実施形態では、レール圧の変化量
についての実測値と推定値とを比較することにより異常
の有無を判定するようにしたが、例えば、レール圧の変
化する際の変化速度や変化パターンについての実測値と
推定値との比較に基づいて異常の有無を判定するように
してもよい。
【0112】・上記各実施形態では、内燃機関としてデ
ィーゼルエンジンを例示したが、例えば、燃料を燃焼室
に直接噴射する筒内燃料噴射式のガソリンエンジンにお
ける高圧燃料噴射系の異常判定方法として本発明を適用
することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディーゼルエンジンの高圧燃料噴射系を示す概
略構成図。
【図2】定常時におけるレール圧の変化態様等を示すタ
イミングチャート。
【図3】第1の実施形態における異常判定の処理手順を
示すフローチャート。
【図4】同じく異常判定の処理手順を示すフローチャー
ト。
【図5】異常発生時のレール圧の変化態様等を示すタイ
ミングチャート。
【図6】第2の実施形態における異常判定の処理手順を
示すフローチャート。
【図7】同じく異常判定の処理手順を示すフローチャー
ト。
【符号の説明】
10…エンジン、12…インジェクタ、14…燃料タン
ク、20…コモンレール、21…リリーフ通路、22…
リリーフバルブ、23…吐出通路、24…吸入通路、3
0…燃料ポンプ、31…フィードポンプ、34…吸入ポ
ート、36…リリーフポート、38…吐出ポート、40
…ドライブシャフト、42…カム、59…バッテリ、6
0…ECU、62…CPU、63…ドライバ、64…メ
モリ、65…回転数センサ、66…気筒判別センサ、6
7…アクセルセンサ、68…燃圧センサ、69…水温セ
ンサ、50a…第1のサプライポンプ、50b…第2の
サプライポンプ、70a…第1の調整弁、70b…第2
の調整弁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02M 65/00 307 F02M 65/00 307 Fターム(参考) 3G066 AA02 AA07 AC09 AD02 BA29 BA31 BA33 BA35 CB12 CC06U CD03 CD26 CE22 CE29 DA04 DA06 DC04 DC05 DC09 DC15 DC18 3G084 AA01 BA14 BA15 DA25 DA26 DA27 DA33 EA05 EA11 EB11 FA00 FA10 FA17 FA33 FA38 FA39 3G301 HA02 HA04 JB02 JB07 JB09 LB04 LB17 LC01 LC10 MA18 NA08 NB02 NB03 NB11 ND01 NE11 NE23 PB01Z PB05Z PB08A PB08B PB08Z PE01Z PE03Z PE04Z PE05Z PF03Z

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料ポンプから蓄圧配管に圧送された高圧
    燃料を該蓄圧配管に接続された燃料噴射弁から内燃機関
    に噴射供給する高圧燃料噴射系に適用され、所定の判定
    期間での前記蓄圧配管内の実燃料状態と前記高圧燃料噴
    射系の動作に基づき推定される推定燃料状態との比較の
    もとに前記高圧燃料噴射系の異常を判定する高圧燃料噴
    射系の異常判定方法であって、 前記判定期間に前記燃料ポンプの燃料圧送及び前記燃料
    噴射弁の燃料噴射の双方が実行される第1の状態と、前
    記判定期間に前記燃料圧送及び前記燃料噴射の何れか一
    方のみが実行される第2の状態とに対応した各別の判定
    手順に従って前記異常判定を行うことを特徴とする高圧
    燃料噴射系の異常判定方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載した高圧燃料噴射系の異常
    判定方法において、 前記実燃料状態としての実燃料圧変化と前記推定燃料状
    態としての推定燃料圧変化との偏差を前記第1の状態及
    び前記第2の状態においてそれぞれ求め、これら各偏差
    と前記第1の状態及び前記第2の状態に対応した各別の
    判定値とを比較することにより前記異常判定を行うこと
    を特徴とする高圧燃料噴射系の異常判定方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載した高圧燃料噴射系
    の異常判定方法において、 前記判定期間に前記燃料圧送及び前記燃料噴射の双方が
    実行されるときに第1の異常判定を行い、該判定におい
    て異常がある旨判定されたことを条件に前記判定期間に
    前記燃料圧送及び前記燃料噴射の何れか一方のみが実行
    されるように燃料圧送時期と燃料噴射時期との関係を変
    更した後に第2の異常判定を行うことを特徴とする高圧
    燃料噴射系の異常判定方法。
  4. 【請求項4】請求項1又は2に記載した高圧燃料噴射系
    の異常判定方法において、 前記判定期間に前記燃料圧送及び前記燃料噴射の双方が
    実行されるときに第1の異常判定を行い、該判定におい
    て異常である旨判定されたことを条件に前記判定期間に
    前記燃料圧送及び前記燃料噴射の何れか一方のみが実行
    されるかを判断し、該判断において前記燃料圧送及び前
    記燃料噴射の何れか一方のみが実行される旨判断された
    ことを条件に第2の異常判定を行うことを特徴とする高
    圧燃料噴射系の異常判定方法。
  5. 【請求項5】燃料ポンプから蓄圧配管に圧送された高圧
    燃料を該蓄圧配管に接続された燃料噴射弁から内燃機関
    に噴射供給する高圧燃料噴射系に適用され、所定の判定
    期間での前記蓄圧配管内の実燃料状態と前記高圧燃料噴
    射系の動作に基づき推定される推定燃料状態との比較の
    もとに前記高圧燃料噴射系の異常を判定する高圧燃料噴
    射系の異常判定方法であって、 前記判定期間に前記燃料ポンプの燃料圧送及び前記燃料
    噴射弁の燃料噴射の何れか一方のみが実行されるように
    燃料圧送時期と燃料噴射時期との関係を変更した後に前
    記異常判定を行うことを特徴とする高圧燃料噴射系の異
    常判定方法。
  6. 【請求項6】請求項3又は5に記載した高圧燃料噴射系
    の異常判定方法において、 前記燃料圧送時期と前記燃料噴射時期との関係の変更を
    前記燃料圧送時期の変更のみに基づいて行うことを特徴
    とする高圧燃料噴射系の異常判定方法。
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