JP2000282439A - 水路の構築方法及び水路構築用ブロック - Google Patents

水路の構築方法及び水路構築用ブロック

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JP2000282439A
JP2000282439A JP11091842A JP9184299A JP2000282439A JP 2000282439 A JP2000282439 A JP 2000282439A JP 11091842 A JP11091842 A JP 11091842A JP 9184299 A JP9184299 A JP 9184299A JP 2000282439 A JP2000282439 A JP 2000282439A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 水路勾配を調整するため設計時に予定してい
た所定の勾配を正確に有し、かつ粗度係数の小さい水路
を、簡単に効率よく構築する。 【解決手段】 複数の差し筋2a,2b,3a,3bが
上方に向けて突設されている基礎コンクリート1、又は
差し筋が上方に向けて突設されていない基礎コンクリー
トと、下方が開口している水路構築用ブロック4であっ
て、鉛直方向に伸びる両側壁5a,5bの外面が互いに
平行に形成されていると共に、両側壁内面上端側の対向
する所定位置に、蓋板掛止用の掛止部26aを有する水
路構築用ブロックと、上方に水路用溝を有する水路の底
面形成部材7とを用い、前記基礎コンクリートの上側と
前記水路構築用ブロックを構成する両側壁の内側と前記
底面形成部材下側との間で空隙部を形成し、当該空隙部
に充填材9を充填して固化させることにより水路を構築
する方法と、これに用いられる前記水路構築用ブロッ
ク。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、地面に溝条を掘
削し、この掘削した溝条の中に、複数個の水路構築用の
コンクリートブロックを長尺方向に連結しつつ埋設して
水路を構築する方法及び水路構築用のブロックに関し、
特に、設計時に予定していた所定の水路勾配と、流水量
を満足することのできる水路を、効率よくかつ正確な勾
配で構築する方法と、掘削・埋め戻し・残土処理等の土
工量の減少を図り、効率的かつ経済的な水路の構築に貢
献することのできる水路構築用のブロックに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複数個の水路構築用のコンクリー
トブロックを長尺方向に連結して所定の水路勾配を有す
る水路を構築する場合には、水路構築用のコンクリート
ブロックを基礎コンクリートの上に載置した後、構築後
の水路の底面に長尺方向で所定の水路勾配を持たせるた
め、勾配を調整するコンクリートを水路の底部側に打設
し、硬化させていた。
【0003】前記のように勾配を調整するためのコンク
リートを水路の底部側に打設し、硬化させる際には、打
設したコンクリートの表面を均して設計時に予定してい
た所定の水路勾配となるように調整していたが、この均
す作業は、一般に、人力で行われており、作業に均一性
がなかった。特に、水路の幅が小さく、水路高が深い水
路の場合ほどこの作業は困難であり、設計時に予定して
いた所定の水路勾配通りに水路を構築することは難しか
った。
【0004】また、勾配を調整するためのコンクリート
を打設、硬化させて形成した水路の底面は、一般的に、
コンクリートの二次製品に比較して粗度係数が大きく、
この粗度係数の大きい水路底面の影響が構築された水路
中を流れる水の流速、流量に大きく反映して、設計時に
予定していた水の流れる量を確保できなくなるという問
題もあった。
【0005】一方、前記のような水路構築に用いられる
コンクリートブロックは、図9(a)、図10(a)に
示すように、これを構成する鉛直方向に伸びる両側壁3
2a、32bにおいて蓋板34を支える掛止部33a、
33bが設けられている部分が、一般的にコンクリート
ブロックの両側壁32a、32bから外側に向けて膨出
する形状になっていた。このように、コンクリートブロ
ックを構成する鉛直方向に伸びる両側壁に、外側方向に
向けて膨出する部分が存在する水路構築用ブロックを水
路の構築に使用すると、掘削・埋め戻し・残土処理等の
土工量の量が増加せざるを得ないという問題点があっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、前記従来
の水路の構築方法及び水路構築用ブロックに鑑み、水路
勾配を調整するために水路の底面形成予定部に打設した
コンクリートの表面の均しを人力で行うという作業を不
要とし、設計時に予定していた所定の勾配を正確に有す
る水路を、簡単に効率よく構築することを可能にすると
共に、粗度係数の小さい水路底面の形成を可能にして設
計時に予定していた水の流れる量及び流速を確実に達成
することのできる水路の構築方法を提案すること、更
に、水路の構築に用いられるブロックであって、水路構
築の際の掘削・埋め戻し・残土処理等の土工量の減少を
図り、効率的かつ経済的な水路の構築に貢献することの
できる水路構築用のブロックを提案することを目的とし
ている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の差し筋
が上方に向けて突設されている基礎コンクリート、又は
差し筋が上方に向けて突設されていない基礎コンクリー
トと、下方が開口している水路構築用ブロックと、上方
に水路用溝を有する水路の底面形成部材とを用い、前記
複数の差し筋が上方に向けて突設されている基礎コンク
リートの上に前記水路構築用ブロックを載置すると共に
当該水路構築用ブロックの内側で前記複数の差し筋の上
に前記底面形成部材を載置し、又は、前記差し筋が上方
に向けて突設されていない基礎コンクリートの上に前記
水路構築用ブロックを載置すると共に当該水路構築用ブ
ロックの内側で前記基礎コンクリートの上に前記底面形
成部材を載置し、前記基礎コンクリートの上側と前記水
路構築用ブロックを構成する両側壁の内側と前記底面形
成部材下側との間の空隙部に充填材を充填して固化させ
ることにより、前記底面形成部材によって形成される水
路底面の勾配を正確かつ簡単に調整可能とし、これによ
って前記課題の解決を図ったのである。
【0008】更に、下方が開口している水路構築用ブロ
ックの鉛直方向に伸びる両側壁の外面を互いに平行に形
成すると共に、両側壁内面上端側の対向する所定位置
に、蓋板掛止用の掛止部を設けることによって前記課題
の解決を図ったものである。
【0009】
【発明の実施の形態】すなわち、この発明が提案する水
路の構築方法は、複数の差し筋が上方に向けて突設され
ている基礎コンクリートの上に、下方が開口している水
路構築用ブロックを載置すると共に、当該水路構築用ブ
ロックの内側で前記複数の差し筋の上に、上方に水路用
溝を有する底面形成部材を載置し、前記基礎コンクリー
トの上側と前記水路構築用ブロックを構成する両側壁の
内側と前記底面形成部材下側との間の空隙部に充填材を
充填して固化させることを特徴とした水路の構築方法で
ある。
【0010】前記において、複数の差し筋が上方に向け
て突設されている基礎コンクリートは水路を構築する現
場において構築することも可能であるし、予め工場で製
造したプレキャスト製品とすることもできる。
【0011】複数の差し筋は構築する水路の予定されて
いる勾配、上方に水路用の溝を有する底面形成部材の下
面側の形状に合わせて、基礎コンクリートの上方に突出
する高さを調節する必要があり、この調節は、現場で、
複数の差し筋が上方に向けて突設されている基礎コンク
リートを構築する際に、あるいは工場で複数の差し筋が
上方に向けて突設されている基礎コンクリートを予めプ
レキャスト製品として製造する際に、差し筋を設計通り
の高さに切り揃えることによって行うことができる。ま
た、必要ならば、水路構築の現場において、現場で構築
する複数の差し筋が上方に向けて突設されている基礎コ
ンクリートのコンクリートが硬化した後に、あるいは工
場でプレキャストした複数の差し筋が上方に向けて突設
されている基礎コンクリートを水路構築予定の基礎材の
上に配設した後に、基礎コンクリートの上方に突設され
ている複数の差し筋の上端側を適宜に切断して微調整を
行う。
【0012】なお、本発明は、前記の他に、複数の差し
筋が上方に向けて突設されている基礎コンクリートを用
いずに水路を構築する水路の構築方法も提案するもので
ある。すなわち、基礎コンクリートの上に、下方が開口
している水路構築用ブロックを載置すると共に、当該水
路構築用ブロックの内側で前記基礎コンクリートの上
に、上方に水路用溝を有する水路の底面形成部材を載置
し、前記基礎コンクリートの上側と前記水路構築用ブロ
ックを構成する両側壁の内側と底面形成部材下側との間
の空隙部に充填材を充填して固化させることを特徴とし
た水路の構築方法である。
【0013】複数の差し筋が上方に向けて突設されてい
る基礎コンクリートを用いる場合には、複数の差し筋の
それぞれの高さを切り揃えて調整することにより、この
上に載置される底面形成部材の傾き、すなわち水路が構
築された際の水路勾配を容易に、かつ正確に調整するこ
とができる。
【0014】一方、水路が構築された際の水路勾配が基
礎コンクリート上面の勾配と同一でよい、すなわち水路
が構築された際の水路勾配が水路構築用ブロックの頂板
の勾配と同一でよい場合には、前記のように複数の差し
筋が上方に向けて突設されている基礎コンクリートを用
いずに水路を構築することもできる。
【0015】いずれの場合であっても、構築された水路
12(図5、図6)の水底は粗度係数が小さく、予め工
場で製造されている上方に水路用溝29(図5(a)、
(b))、30(図5(c)、39(図6(a)、
(b))、41(図6(c))を有する水路の底面形成
部材7(図5(a)、(b))、18(図5(c)、1
9(図6(a)、(b))、20(図6(c))によっ
て構成されているので、水路12内を流れる水の流速、
流量を設計時に予定していたものとすることができる。
【0016】また、この発明が提案する水路構築用ブロ
ックは、下方が開口している水路構築用ブロックであっ
て、鉛直方向に伸びる両側壁の外面が互いに平行になる
ように形成されていると共に、前記両側壁内面上端側の
対向する所定位置に、蓋板掛止用の掛止部が設けられて
いることを特徴とする水路構築用ブロックである。
【0017】前記のように構成した水路構築用ブロック
によれば、これを構成する鉛直方向に伸びる両側壁の外
面が互いに平行であって、かつ、蓋板掛止用の掛止部が
当該両側壁の内面に設けられているので、両側壁の外側
に膨出する部分が存在しない。そこで、この水路構築用
ブロックを水路の構築に用いれば、掘削・埋め戻し・残
土処理等の土工量を減少させると共に、埋め戻し作業の
容易化、水路設置幅の狭小化を達成することができ、建
設コストの低減、建設作業の省力化、土地の有効活用を
図ることができる。
【0018】また、蓋板掛止用の掛止部が当該両側壁の
内面に設けられているので、当該掛止部の間に掛け渡さ
れる蓋板の幅を狭くすることができる。従来の水路構築
に用いられるコンクリートブロックでは、これを構成す
る鉛直方向に伸びる両側壁において蓋板を支える掛止部
が設けられている部分が、当該コンクリートブロックの
両側壁から外側に向けて膨出する形状になっていて、蓋
板は、前記掛止部に掛け渡すために長い幅を必要として
いたが、本発明の水路構築用ブロックを用いれば、従来
使用されていた蓋板に比較して、前記のように掛止部に
掛け渡すための幅を狭くできるので、蓋板の厚みを減ら
し、軽量化を図っても必要な強度を確保することがで
き、蓋板の製造原料を減らして低コスト化を図ると共
に、蓋板表面の面積が少なくなるがゆえに、蓋板への表
面化粧も安価に行うことが可能になる。
【0019】以下、添付図面を用いて本発明の好ましい
実施例を説明する。
【0020】
【実施例1】図1、図2は、本発明の水路の構築方法を
説明するものである。
【0021】基礎材13の上に、複数の差し筋2a、2
b、3a、3bが上方に向けて突設されている基礎コン
クリート1を設ける。次いで、下方が開口している水路
構築用ブロック4を基礎コンクリート1の上に、矢示6
のように載置すると共に(図1(a))、矢示8のよう
に、上方に水路用溝29(図5(a))を有する水路の
底面形成部材7を、水路構築用ブロック4内に装入し、
水路構築用ブロック4の内側で、複数の差し筋2a、2
b、3a、3bの上に、底面形成部材7を載置する(図
1(b))。
【0022】次いで、矢示10のように、基礎コンクリ
ート1の上側と、水路構築用ブロック4を構成する両側
壁5a、5bの内側と、底面形成部材7の下側との間の
空隙部に充填材9を充填し(図1(b))、固化させて
水路を構築する水路の構築方法である。
【0023】図2に示した水路の構築方法は、先に、上
方に水路用溝29(図5(a))を有する水路の底面形
成部材7を、矢示16のように、水路構築用ブロック4
内に装入し(図2(a))、次にこの内部に底面形成部
材7が嵌装されている水路構築用ブロック4を、矢示6
のように、複数の差し筋2a、〜、3bが上方に向けて
突設されている基礎コンクリート1の上に載置するとい
う点のみが、図1図示の水路の構築方法と相違している
のみである。
【0024】また、図1、図2図示の他に、図示しては
いないが、上方に水路用溝29(図5(a))を有する
底面形成部材7を、複数の差し筋2a、〜、3bが上方
に向けて突設されている基礎コンクリート1の当該複数
の差し筋2a、〜、3bの上に載置した後、下方が開口
している水路構築用ブロック4を当該基礎コンクリート
1の上に載置し、次いで、基礎コンクリート1の上側
と、水路構築用ブロック4を構成する両側壁5a、5b
の内側と、底面形成部材7の下側との間の空隙部に充填
材9を充填し、固化させて水路を構築することもでき
る。
【0025】以上説明したいずれの工程も、複数の差し
筋が上方に向けて突設されている基礎コンクリートの上
に下方が開口している水路構築用ブロックを載置すると
共に、当該水路構築用ブロックの内側で前記複数の差し
筋の上に、上方に水路用溝を有する底面形成部材を載置
し、前記基礎コンクリートの上側と前記水路構築用ブロ
ックを構成する両側壁の内側と前記底面形成部材下側と
の間の空隙部に充填材を充填して固化させるという本発
明の水路の構築方法に該当するものである。
【0026】図5(a)は、以上に説明して構築した水
路の断面を現す図である。以上で説明した水路の構築方
法によれば、このように充填材9が硬化した時点で水路
底面が形成されて水路12が構築されるので、水路構築
の工期を短縮することができ、極めて効率よく水路を構
築できる。
【0027】前記において、基礎コンクリート1から上
方に向けて突設されているの複数の差し筋2a、2b、
3a、3bは、底面形成部材7の支えとしての役割と、
水路底面形成の補助をなすものである。そこで、例え
ば、図1、図2図示の場合、図中、右手側から左手側に
向けて傾斜させる(いわゆる左肩下がりに傾斜させる)
必要がある時には、差し筋3a、3bが基礎コンクリー
ト1の上方に突出する高さを、差し筋2a、2bが基礎
コンクリート1の上方に突出する高さより大きくなるよ
うに調整すればよい。また、複数の差し筋の基礎コンク
リート1から上方に向けて突出する高さを任意に調節す
ることによって、希望する正確な勾配を有する水路を簡
単に構築することができる。
【0028】ここで、基礎材13、基礎コンクリート1
ともその構築は、従来この技術分野で公知の方法にて行
うことができ、複数の差し筋2a、2b、3a、3bが
上方に向けて突設されている基礎コンクリート1は、水
路を構築する現場に於いて構築することもできるし、予
め工場にて製造しておいたプレキャスト製品を、現場に
於いて構築した基礎材13の上に配設することもでき
る。いずれの場合であっても、差し筋が基礎コンクリー
ト1の上方に突出する高さを任意に調整して構築できる
ので、構築後の水路底面を設計通りの正確な水路勾配に
させることができる。
【0029】また、必要ならば、現場に於いて構築した
基礎コンクリート1のコンクリートが硬化した後に、あ
るいは、予め工場にて製造しておいたプレキャスト製品
たる基礎コンクリート1を基礎材13の上に配設した後
に、複数の差し筋2a、〜、3bの上端側を切り揃え
て、更に微調整を行い、設計通りのより正確な水路勾配
を有した水路を構築する。
【0030】なお、複数の差し筋2a、〜、3bは、図
5(a)に示したように、基礎コンクリート1と底面形
成部材7との間の付着をよくし、両者を強固に一体化す
ることに貢献するという副次的な役割をも果たし得る。
【0031】また、この実施例では、2組の差し筋2
a、〜、3bを用いたが、差し筋は前述した役割を果た
すものであるので、水路構築用ブロック4の長尺方向の
長さ等に応じて、3組、4組等設けても差し障りない。
また、図1、図2図示の場合であって、いわゆる左肩下
がり、あるいは右肩下がりに傾斜させる時に、差し筋3
a、3bのみ、あるいは差し筋2a、2bのみを突設さ
せることもできる。この場合に、どちらか一方だけ設け
た差し筋、例えば差し筋3a、3bの相互の突設してい
る高さを調整して(例えば、差し筋3aの方を差し筋3
bより高く突設させる)、傾斜角度を調節することもで
きる。いずれの場合も、「複数の差し筋が上方に向けて
突設されている」という本発明の概念に含まれるもので
ある。
【0032】前記において、上方に水路用溝29(図5
(a))を有する水路の底面形成部材7は、従来の水路
構築方法のように、水路勾配を調整するためのコンクリ
ートを水路の底部側に打設し、設計されていた水路の勾
配となるように、この打設したコンクリートの表面を人
力によって均した後に硬化させるという作業を不要に
し、また、予め高さを設計通りに調節されて基礎コンク
リート1上方に突設されている前記複数の差し筋と協働
して、設計通りの正確な水路勾配を得ると共に、構築さ
れた水路底面の粗度係数を通常のコンクリート二次製品
より小さなものにすることによって、前記設計通りの正
確な水路勾配と合わせて、構築後の水路を流れる水量、
流速を増大させ、これによって水路の断面が小さくて
も、より多くの水量を流動させることのできる水路であ
って、泥、ごみなどが溜まりにくく、維持管理が容易
で、維持管理費用の低減化を図り得る水路を構築するた
めに用いられるものである。
【0033】そこで、塩化ビニールなどのように、粗度
係数が少なくともコンクリートの二次製品より小さい部
材を材料として底面形成部材7を構成することが好まし
い。前記塩化ビニールの粗度係数は0.009〜0.0
12であり、一方、滑らかなコンクリート管(スチール
フォーム使用、継目平滑)の粗度係数は0.012〜
0.014である(前記粗度係数の数値は、いずれも、
昭和46年度改訂版「水理公式集」による。)。従来の
ように水路勾配を調整するためのコンクリートを打設
し、このコンクリートの表面を人力によって均した後に
硬化させて水路底面としていた場合における水路底面の
粗度係数は、この滑らかなコンクリート管(スチールフ
ォーム使用、継目平滑)の粗度係数より大きなものであ
るので、塩化ビニールのように少なくともコンクリート
の二次製品より粗度係数が小さい部材を材料として底面
形成部材7を構成すれば、従来のように水路勾配を調整
するためのコンクリートを打設し、このコンクリートの
表面を人力によって均した後に硬化させて水路底面とし
ていた場合に比較して、はるかに粗度係数の小さな水路
底面とすることができ、構築された水路中を流れる水の
流速を飛躍的に増大させることができるなお、底面形成
部材7としては、前記の塩化ビニール製のみでなく、通
常のコンクリート二次製品より粗度係数が小さいもので
あれば、いかなる材質のものも採用できる。通常のコン
クリート二次製品より粗度係数が小さければ、構築され
た水路中を流れる水の流速を、水路勾配調整用コンクリ
ートの表面を均して水路底面を形成していた従来の水路
の場合より少なくとも速めることができるからである。
【0034】更に、前記のように塩化ビニール等粗度係
数の数値が判明している部材で底面形成部材7を構成す
るだけでなく、水路構築用ブロック4も工場でプレキャ
ストしたものであるので、予めその内周壁の粗度係数が
判明しており、これによって、前述したように水路勾配
を極めて正確に、設計通りの数値にすることが可能であ
るのと合わせて、水路中を流れ得る水の量を正確な数値
として算出することができ、水路を構築する現場の状況
に合致させて、必要な水路の深さ、水路の横幅、水路の
断面面積、水路の勾配を考慮して、最も効率のよい、ま
た経済的な水路構築を行うことができる。
【0035】なお、上方に水路用溝29(図5(a))
を有する底面形成部材7は、前述した底面形成部材7の
役割を果たし得るものであれば、図1、図2、図5
(a)図示のように、下方にアール(R)をつけて凸湾
曲している形状の他、図6(a)図示のように、水平な
基礎コンクリート1の上面と、水路構築用ブロック4の
鉛直方向に伸びる両側壁5a、5bの内壁面の形状に沿
って折れ曲がり、下方に突出している構成のいずれにす
ることもできる。
【0036】いずれの構成においても、底面形成部材7
の横幅は、水路構築用ブロック4の鉛直方向に伸びる両
側壁5a、5bの内壁同士の間隔(幅)に適合するサイ
ズにしておくことが好ましい。このようなサイズにして
おけば、図1、図2図示のいずれの構築手順において
も、また、先に底面形成部材7を複数の差し筋が上方に
突設されている基礎コンクリートの上に載置し、その上
方から水路構築用ブロック4を置く場合であっても、底
面形成部材7の上端の両側端外側がそれぞれ水路構築用
ブロック4の両側壁5a、5bの内壁に摺接し、緊密な
嵌装状態が達成されると共に、充填材9を矢示10(図
1(b)、図2(b))のように空隙部に充填して固化
させる際にも、充填材9が水路12となる側に漏れ出す
おそれがなくなる。
【0037】また、底面形成部材は、図1、図2、図5
(a)、図6(a)図示のように、半管状にしておくだ
けでなく、図5(c)に底面形成部材18として現した
ように、その両側端18a、18bを水路構築用ブロッ
ク4の両側壁5a、5bの内壁に沿って上側まで伸ばし
た構成とすることもできる。このようにすれば、構築さ
れた水路12の水と接触する部分は、すべて粗度係数が
小さく、しかも予め粗度係数が判明している部材によっ
て構成されているので、水路中を流動し得る水の量、流
速などを設計通りに構築する上では有利である。
【0038】前記において、充填材9は、水路構築用ブ
ロック4と、基礎コンクリート1と、底面形成部材7と
を一体化させ、底面形成部材7をして水路構築用ブロッ
ク4及び基礎コンクリート1に固着された水路底面を形
成させ、この形成された水路底面の水密性を向上させる
ために用いるものである。そこで、これらの機能を発揮
し得るものであれば、セメントペーストやモルタルなど
のグラウト材、あるいはコンクリートなど従来公知の充
填材を使用できる。
【0039】この充填材9と底面形成部材7との間の結
合、固着をより良好なものとするために、図示していな
いが、底面形成部材7の下面に凹凸模様をつけたり、突
起を設けることもできる。
【0040】なお、充填材9を図1、図2中、矢示10
のように充填する際には、底面形成部材7が、差し筋2
a、2b、3a、3bによって予定されている設計通り
の勾配に傾くように、前もって、水路構築用ブロック4
の頂板5cに設けられている開口27から棒などで底面
形成部材7を下方向に押さえ付けるが、充填材9を充填
している際に底面形成部材7が上方に浮き上がってしま
い設計通りの水路勾配を得れなくなることを防止するた
めには、図7(a)図示のように、開口27から紐部材
14に結び付けられた重し42を挿入して底面形成部材
7の上に置き、充填材9が硬化した後、重し42を開口
27を介して取り出すことが望ましい。このようにして
水路の底面が形成された後、開口27に蓋板11を嵌装
することになる。また、充填材9が横に漏れ出すことを
防止するためには、図7(b)図示のように、水路構築
用ブロック4の両側壁5a、5bの下端外側と基礎コン
クリート1上面との間に、予めモルタル15a、15b
等で横漏れ防止の処置を行っておくことが好ましい。
【0041】
【実施例2】図3は、この発明の他の水路構築方法を説
明するものである。
【0042】図1、図2図示の実施例1では、複数の差
し筋2a、2b、3a、3bが上方に向けて突設されて
いる基礎コンクリート1を用いたが、この図3図示の実
施例2では、差し筋が上方に向けて突設されていない
(すなわち、図3中、上面が平坦で突起部が存在しな
い)基礎コンクリート17を用いている点が、図1、図
2図示の実施例1と相違している。
【0043】図1、図2で図示した実施例1の水路の構
築方法は、構築された水路における水路底面の水路勾配
が、基礎コンクリート1上面の勾配とは異なる、すなわ
ち水路12が構築された際の水路勾配が水路構築用ブロ
ック4の頂板5cの勾配(通常、この水路構築用ブロッ
ク4の頂板5cの勾配は水路12が構築される道路の勾
配に等しい)と異なる場合に有効であるが、水路12が
構築された際の水路勾配が基礎コンクリート17上面の
勾配と同一でよい、すなわち水路12が構築された際の
水路勾配が水路構築用ブロック4の頂板5cの勾配(す
なわち、水路12が構築される道路の勾配)と同一でよ
い場合には、この図3図示の実施例2のように、差し筋
が上方に向けて突設されていない基礎コンクリート17
を用いて水路を構築することができる。
【0044】この実施例2の水路構築方法による場合で
あっても、水路12が構築された際の水底は、粗度係数
が小さく、予め工場で製造されている塩化ビニール製の
底面形成部材7によって構成されているので、前記実施
例1で説明したように、水路内を流れる水の流速、流量
を設計時に予定していたものとすることができる。
【0045】なお、図3では、差し筋が上方に向けて突
設されていない基礎コンクリート17の上に、上方に水
路用溝29(図5(b))を有する底面形成部材7を載
置し、次いで、水路構築用ブロック4をこれらの上方か
ら矢示6のように載置した後(図3(a))、充填材を
矢示10のように充填しているが(図3(b))、先
に、基礎コンクリート17の上に水路構築用ブロック4
を載置した後、底面形成部材7を水路構築用ブロック4
内に装入し、次いで、充填材を矢示10のように充填す
る工程を採用することももちろん可能である。
【0046】前記いずれの工程も、基礎コンクリートの
上に下方が開口している水路構築用ブロックを載置する
と共に、当該水路構築用ブロックの内側で前記基礎コン
クリートの上に、上方に水路用溝を有する底面形成部材
を載置し、前記基礎コンクリートの上側と前記水路構築
用ブロックを構成する両側壁の内側と底面形成部材下側
との間の空隙部に充填材を充填して固化させるという本
発明の水路の構築方法に該当するものである。
【0047】図5(b)は、この実施例2の方法で構築
した水路12を現す断面図である。図5(c)は、この
実施例2の方法で構築した水路12を現す他の断面図で
あって、底面形成部材18の両側端18a、18bを水
路構築用ブロック4の両側壁5a、5bの内壁に沿って
上側まで伸ばした構成にした場合を説明するものであ
る。図6(b)は、この実施例2の方法で構築した水路
12を現す他の断面図であって、上方に水路用溝を有す
る他の底面形成部材19を用いた場合を説明するもので
ある。
【0048】図6(c)は、この実施例2の方法で構築
した水路12を現す更に他の断面図であって、底面形成
部材20の両側端20a、20bを水路構築用ブロック
4の両側壁5a、5bの内壁に沿って上側まで伸ばせる
ことを説明するものであるが、この図6(c)図示の実
施例では、充填材9を用いずに、基礎コンクリート17
の上に敷設した敷きモルタル21を用いている点で、こ
れまで説明してきた実施例と異なる。
【0049】すなわち、差し筋が上方に向けて突設され
ていない基礎コンクリート17を用いる場合には、充填
材9を用いずに、敷きモルタル21のようなこの技術分
野で公知の結合材を用いて、水路構築用ブロック4と、
基礎コンクリート17と、上方に水路用溝41を有する
底面形成部材20とを一体化させ、底面形成部材20を
して水路構築用ブロック4及び基礎コンクリート17に
固着された水路底面を形成させ、この形成された水路底
面の水密性を向上させるという、前記実施例1で説明し
た充填材9の役割を果たさせることができる。
【0050】前記以外の水路構築の手順、方法、底面形
成部材7、18、19、20、充填材9などについて
は、実施例1と同一であるので説明を省略する。
【0051】図4は、基礎コンクリートの上で、水路構
築用ブロック4a、4b、4c、4d、4eを長尺方向
に連設してなるこの発明の方法によって構築された水路
を説明する一部を省略した正面図である。図4(a)
は、水路12が構築された際の水底25の水路勾配24
が水路構築用ブロック4の頂板5cの勾配(すなわち、
水路12が構築される道路の勾配)23と同一でよい場
合であって、実施例2の構築方法によって水路を構築し
た時を説明するものである。図4(b)は、水路12が
構築された際の水底25の水路勾配24が水路構築用ブ
ロック4の頂板5cの勾配(すなわち、水路12が構築
される道路の勾配)23と異なる場合であって、実施例
1の構築方法によって水路12を構築した時を説明する
ものである。図4(b)では、差し筋2a、2bの突出
高さの方を差し筋3a、3bの突出高さより大きくし
て、水路勾配24の方が道路勾配23より大きい、すな
わち、水路12中で水を急激に流動させたいときに構築
される水路を説明するものである。これとは逆に、差し
筋2a、2bの突出高さの方を差し筋3a、3bの突出
高さより小さくして、水路勾配24の方が道路勾配23
より小さい、すなわち、水路12中で水を緩やかに流動
させる、あるいは道路勾配23とは逆の方向に水路12
中で水を流動させることもできる。
【0052】図4(a)、図4(b)中、水路構築用ブ
ロック4cと4dとの間には、留めマス22が介在され
ている。水路12中を流れてきた泥、ゴミなどは、この
留めマス22に溜まるので、一定期間ごとに、溜まった
泥、ゴミなどをこの留めマス22から取り出すことにな
る。
【0053】なお、本発明の水路の構築方法によって水
路を構築した場合には、前記実施例1で説明したよう
に、粗度係数の小さい底面形成部材7等を用いているの
で、水路12中を流れる水の速度を早めることができ、
泥、ゴミなどは、水路構築用ブロック4a、4b、4c
で構成されている水路中にはほとんど残らず、ほとんど
すべてが留めマス22まで流動して、そこに溜まるの
で、一定期間ごとに留めマス22から溜まっている泥、
ゴミなどを取り出すのみでよく、水路の維持、管理が容
易になる。
【0054】
【実施例3】図8乃至図11を用いて本発明が提案する
水路構築用ブロックを説明する。
【0055】本発明が提案する水路構築用ブロック4
(図8)、44(図11)は、図8(d)、図11
(d)に示すように、下方が開口している水路構築用ブ
ロックであって、鉛直方向に伸びる両側壁5a、5b
(図8)、45a、45b(図11)の外面が互いに平
行に形成されていると共に(図8(d)、図11
(d))、両側壁内面上端側の対向する所定位置に、蓋
板掛止用の掛止部26a、26b(図8)、46a、4
6b(図11)が設けられているものである。
【0056】図8、図11は、本発明が提案する水路構
築用ブロックの2つの形態をそれぞれ六面図で現したも
のである。図8(a)、図11(a)は、この発明の水
路構築用ブロックの正面図であって、背面図は、それぞ
れ同一に現れる。図8(b)、図11(b)は、この発
明の水路構築用ブロックの平面図、図8(c)、図11
(c)は、この発明の水路構築用ブロックの底面図であ
る。図8(d)、図11(d)は、この発明の水路構築
用ブロックの左側面図であり、右側面図はそれぞれ同一
に現れる。図8(e)、図11(e)は、この発明の水
路構築用ブロックの図8(b)、図11(b)中、中央
縦断面図である。前記実施例1、実施例2で説明した本
発明の水路構築方法では、図8に図示されている本発明
の水路構築用ブロック4が使用されているので、実施例
1、実施例2の説明で使用した図1乃至図7に図示され
ている部材と同一の部材については、図8において同一
の符号を用いている。
【0057】前記のように構成した本発明の水路構築用
ブロックによって奏される作用、効果を、図9、図10
を用いて、従来の水路構築用ブロックと比較して以下に
説明する。
【0058】図9(a)、図10(a)は、従来の水路
構築用ブロックを用い、従来の水路構築方法に基づいて
構築した水路35の断面を現すものである。従来の水路
構築方法に基づいて構築されているので、水路の底部3
6は、水路勾配を所望の勾配にするべく、水路構築用ブ
ロックを構成する両側壁32a、32bの内側であっ
て、基礎コンクリート31の上に、勾配調整用コンクリ
ートを打設した後、その表面を人力によって均し、硬化
させて形成されている。
【0059】一方、図9(b)、図10(b)は、図8
図示の本発明の水路構築用ブロック4を用い、実施例1
で説明した本発明の水路構築方法に基づいて構築した水
路12の断面を現すものである。
【0060】従来の水路構築用ブロックでは、図9
(a)に示すように、鉛直方向に伸びる両側壁32a、
32bにおいて、蓋板34を掛止するための掛止部33
a、33bが設けられている部分は、両側壁32a、3
2bの外側方向に膨出するように形成されていた。
【0061】一方、本発明の水路構築用ブロック4にお
いては、前述した構成を採用したため、図9(b)に示
すように、鉛直方向に伸びる両側壁5a、5bにおい
て、蓋板11を掛止するための掛止部26a、26bが
設けられている部分は、両側壁5a、5bの外側方向に
膨出する部分28a、28bを有していない。
【0062】このため、水路構築用ブロック4の横幅l
2 は、従来の水路構築用ブロックの横幅l1 より小さく
なるので、掘削高さを同一とすれば、掘削幅L2 は従来
の水路構築用ブロックを用いた場合の掘削幅L1 より小
さくなるので、本発明の水路構築用ブロック4を埋設す
るために掘削しなければならない土の量は少なくなる。
同様に、本発明の水路構築用ブロック4を用いた方が従
来の水路構築用ブロックに比較して埋戻し量、残土量も
減少することになる。
【0063】更に、図10(a)、(b)図示のよう
に、側溝に隣接する構造物、例えば、L型擁壁40が存
在する場合、従来の水路構築用ブロックを用いると、図
10(a)中、符号37で現す部分には、土砂やコンク
リート等を装入することが困難であり、L型擁壁40か
らある程度、離して水路構築用ブロックを埋設しなけれ
ばならなくなり、その分、道路幅を狭くせざるを得ない
が、本発明の水路構築用ブロック4を用いると、図10
(b)図示のように、L型擁壁40に接触させて埋設す
ることが可能になるので、結果として道路幅を広くでき
る。
【0064】また、図10(a)中、符号38で現す部
分は、埋め戻し時に転圧があまり掛からない部分であ
り、転圧があまりきかないため、従来の水路構築用ブロ
ックでは無理をして側溝を破壊してしまうことがあった
が、本発明の水路構築用ブロック4では、一様に転圧で
きるので、埋め戻し時に側溝が破壊されるおそれを未然
に防止できる。
【0065】以上の結果、本発明の水路構築用ブロック
4によれば、掘削・埋め戻し作業の容易化、水路設置幅
の狭小化を達成することができ、建設コストの低減、建
設作業の省力化、土地の有効活用を図ることができる。
【0066】更に、前記のように横幅が小さくなること
から、開口部27(図8(b)、(c)、47(図11
(b)、(c))に嵌装する蓋板11の幅を、従来の水
路構築用ブロックの開口部に嵌装していた蓋板34の幅
に比較して狭くすることができる。これによって、本発
明の水路構築用ブロック4を用いれば、従来使用されて
いた開口部への嵌装用の蓋板34に比較して、前記のよ
うにその横幅を小さくできるので、蓋板11の厚みを減
らし、軽量化を図っても必要な強度を確保することがで
き、蓋板11の製造原料を減らして低コスト化を図ると
共に、蓋板11の表面の面積が少なくなるがゆえに、蓋
板11への表面化粧も安価に行うことが可能になる。
【0067】図11図示の水路構築用ブロック44は、
鉛直方向に伸びる両側壁45a、45bの外壁上端側
が、肩部48a、48bから上方にかけて窪んでいるよ
うに構成したものである。水路構築用ブロック44の成
型、水路構築用ブロック44を用いて水路を構築する際
の施工の容易性等を考慮したものであるが、前記水路構
築用ブロック4(図8)が発揮し得る作用、効果と同一
の作用、効果を発揮し得る点においては、両者に相違は
ない。
【0068】なお、前記実施例1、2で説明した本発明
の水路構築方法においては、この実施例3で説明した本
発明の水路構築用ブロック4を用いて水路を構築するこ
とを図面で現したが、図9(a)、図10(a)に図示
した従来の水路構築用ブロックを用いて前記実施例1、
2で説明した本発明の水路構築方法を実施することもも
ちろん可能である。
【0069】本発明の水路構築方法において、従来の水
路構築用ブロックを用いれば、図9(a)、図10
(a)中、勾配調整用コンクリートで構成されている水
路の底部36が、図9(b)、図10(b)図示のよう
に、上方に水路用溝を有する底面構成部材7と、これを
支え、かつこの底面構成部材7と複数の差し筋2a、2
bが上方に突設されている基礎コンクリート1、水路構
築用ブロック4の両側壁5a、5bとを結合、一体化さ
せている充填材9とに置き代えられることになり、これ
によっても、前記実施例1、2で説明した本発明の水路
構築方法による優れた効果が発揮されるからである。
【0070】ただし、実施例1、2で説明した本発明の
水路構築方法において、この実施例3で説明した本発明
の水路構築用ブロック4、44を用いれば、前記実施例
1、2で説明した本発明の水路構築方法による優れた効
果に加えて、この実施例3で説明した本発明の水路構築
用ブロック4、44特有の効果が発揮されることにな
り、その相乗効果によって、水路構築の容易化、工期の
短縮化、良好な経済性等が更に良好なものとなる。
【0071】
【発明の効果】この発明の水路構築方法によれば、従来
の水路の構築方法において、水路勾配を調整するために
水路の底面形成予定部にコンクリートを打設して、この
コンクリートの表面を人力で均していた作業を不要と
し、設計時に予定していた所定の勾配を正確に有する水
路を、簡単に効率よく構築するができ、更に、粗度係数
の小さい水路底面の形成を可能にして、設計時に予定し
ていた水の流れる量及び流速を確実に達成できる水路を
構築することができる。
【0072】また、この発明の水路構築用ブロックによ
れば、水路構築の際の掘削・埋め戻し・残土処理等の土
工量の減少を図り、効率的かつ経済的な水路の構築に貢
献することができる。
【0073】更に、本発明の水路構築用ブロックを本発
明の水路構築方法に用いれば、前述した効果を相乗さ
せ、水路構築の容易化、工期の短縮化、良好な経済性等
を更に良好なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の水路構築方法を説明する斜視図で
あって、(a)は水路構築用ブロックを基礎コンクリー
ト上に載置する前の状態を現す斜視図、(b)は底面形
成部材を装入した状態を現す斜視図。
【図2】 この発明の水路構築方法を説明する斜視図で
あって、(a)は底面形成部材が嵌装された水路構築用
ブロックを基礎コンクリート上に載置する前の状態を現
す斜視図、(b)は載置後の状態を現す斜視図。
【図3】 この発明の他の水路構築方法を説明する斜視
図であって、(a)は水路構築用ブロックを基礎コンク
リート上に載置する前の状態を現す斜視図、(b)は載
置後の状態を現す斜視図。
【図4】 この発明の水路構築方法によって構築された
水路の傾斜状況を説明する正面図であって、(a)は水
路勾配が道路の勾配と等しい場合を説明する一部を省略
した正面図、(b)は水路勾配が道路の勾配より大きい
場合を説明する一部を省略した正面図。
【図5】 (a)この発明の水路構築方法によって構築
された水路の断面図、(b)この発明の他の水路構築方
法によって構築された水路の断面図、(c)この発明の
他の水路構築方法によって構築された他の水路の断面
図。
【図6】 (a)この発明の水路構築方法によって構築
された水路の断面図、(b)この発明の他の水路構築方
法によって構築された水路の断面図、(c)この発明の
他の水路構築方法によって構築された他の水路の断面
図。
【図7】 この発明の水路構築方法を説明する断面図で
あって、(a)は底面形成部材の浮き上がり防止方法を
説明する一部を省略した断面図、(b)は充填材の横漏
れ防止方法を説明する一部を省略した断面図。
【図8】 この発明の水路構築用ブロックを現す図であ
って(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は底面
図、(d)は左側面図、(e)は図8(b)中、中央縦
断面図。
【図9】 この発明の水路構築用ブロックと従来の水路
構築用ブロックとの比較を現す図であって、(a)は従
来の水路構築用ブロックの断面図、(b)はこの発明の
水路構築用ブロックの断面図。
【図10】 この発明の水路構築用ブロックと従来の水
路構築用ブロックとを用いた水路構築状態を説明する図
であって、(a)は従来の水路構築用ブロックを用いた
場合の断面図、(b)はこの発明の水路構築用ブロック
を用いた場合の断面図。
【図11】 この発明の他の水路構築用ブロックを現す
図であって(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は
底面図、(d)は左側面図、(e)は図11(b)中、
中央縦断面図。
【符号の説明】
1 基礎コンクリート 2a、2b、3a、3b 差し筋 4、44 水路構築用ブロック 29、30、39、41 水路用溝 7、18、19、20 底面形成部材 9 充填材 11 蓋板 13 基礎材 17 基礎コンクリート 5a、5b、45a、45b 水路構築用ブロックの両
側壁 26a、26b、46a、46b 蓋板掛止用の掛止部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の差し筋が上方に向けて突設されて
    いる基礎コンクリートの上に下方が開口している水路構
    築用ブロックを載置すると共に、当該水路構築用ブロッ
    クの内側で前記複数の差し筋の上に、上方に水路用溝を
    有する底面形成部材を載置し、前記基礎コンクリートの
    上側と前記水路構築用ブロックを構成する両側壁の内側
    と前記底面形成部材下側との間の空隙部に充填材を充填
    して固化させることを特徴とした水路の構築方法。
  2. 【請求項2】 基礎コンクリートの上に下方が開口して
    いる水路構築用ブロックを載置すると共に、当該水路構
    築用ブロックの内側で前記基礎コンクリートの上に、上
    方に水路用溝を有する底面形成部材を載置し、前記基礎
    コンクリートの上側と前記水路構築用ブロックを構成す
    る両側壁の内側と底面形成部材下側との間の空隙部に充
    填材を充填して固化させることを特徴とした水路の構築
    方法。
  3. 【請求項3】 下方が開口している水路構築用ブロック
    であって、鉛直方向に伸びる両側壁の外面が互いに平行
    に形成されていると共に、両側壁内面上端側の対向する
    所定位置に、蓋板掛止用の掛止部が設けられていること
    を特徴とする水路構築用ブロック。
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