JP2000282434A - 津波防波堤 - Google Patents

津波防波堤

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JP2000282434A
JP2000282434A JP11090996A JP9099699A JP2000282434A JP 2000282434 A JP2000282434 A JP 2000282434A JP 11090996 A JP11090996 A JP 11090996A JP 9099699 A JP9099699 A JP 9099699A JP 2000282434 A JP2000282434 A JP 2000282434A
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tsunami
breakwater
opening
sea
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Seishiro Miyake
成司郎 三宅
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Hitachi Zosen Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 航路を妨害することなく、津波が来たとき
に、防波堤の開口を封鎖することができる津波防波堤を
提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明の津波防波堤1は、津波が湾内に
入ることを防止するために、船が行き来する防波堤P,
Pの開口P1に設けられ、津波が来たときに海面に浮上
させる浮力体2と、この浮力体2に一端が設けられ、他
端が海底部に固定された膜状部材4と、浮力体2を通常
時は海底部に沈降させた状態を維持し、津波が来たとき
に海面に浮上させる沈降浮上機構3とを備えたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通常時は航路の妨
害をすることがなく、津波が来たときに防波堤の開口を
封鎖することができる津波防波堤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、港へ波が侵入することを阻止する
ために、津波防波堤や、湾口に捨石とコンクリート製の
ケーソンとでなる混成防波堤を築いている。これらの防
波堤は、例えば大船渡港では、水深35mの地点に数百
mもの長さで築かれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
防波堤では、船の通行を可能とするための出入口場所の
確保のために、防波堤の開口に上記した防波堤を築くこ
とができず、開口を完全に封鎖することができなかった
ため、津波が来た際には船の出入口である防波堤の開口
から津波が湾内に侵入するといった問題があった。
【0004】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたものであり、航路を妨害することなく、津波が来た
ときに、防波堤の開口を封鎖することができる津波防波
堤を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、津波が来たときに、防波堤の開口位置の
海面に、膜状部材を設けた浮力体を浮上させ、浮力体の
浮上により膜状部材を津波の進行方向に対面させるよう
にしたものである。このようにすれば、通常は、浮力体
及び膜状部材が海底部に沈降した状態とされているの
で、防波堤の開口において、船の行き来を阻害すること
がなく、津波が来たときには、浮力体及び膜状部材を海
面に浮上させるので、船が行き来する防波堤の開口を封
鎖することができ、津波が湾内に侵入することを防止す
ることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、船が行き来する防波堤
の開口に設けられ、津波が湾内に入ることを防止する津
波防波堤であって、津波が来たときに海面に浮上させる
浮力体と、この浮力体に一端が設けられ、他端が海底部
に固定された膜状部材と、浮力体を通常時は海底部に沈
降させた状態を維持し、津波が来たときに海面に浮上さ
せる沈降浮上機構とを備えたものである。
【0007】上記構成において、通常時は、沈降浮上機
構によって浮力体が海底部に沈降した状態とされ、津波
が来たときには、沈降浮上機構によって浮力体を海面に
浮上させる。この浮力体の海面への浮上に伴って、通常
時は例えば折り畳まれていた膜状部材が展開し、津波の
進行方向に対面する。これにより津波が膜状部材に当た
り、津波が防波堤の開口から湾内に侵入することを防止
することができる。
【0008】また、本発明は、上記構成において、防波
堤の開口の対向面に、浮力体の両端部を上下方向に案内
する溝を形成したもの、又は防波堤の開口の対向面に溝
を形成することに代えて、浮力体を挟む海側と岸側を一
対として、各々の一端を浮力体に設け、他端を海底面に
埋設した係留チェーンを、該浮力体の長さ方向に対し複
数対設けたものである。
【0009】防波堤の開口の対向面に、浮力体の両端部
を上下方向に案内する溝を形成した場合、浮力体が海面
に浮上するとき及び浮上したときは、溝に浮力体が案内
されているので、また、係留チェーンを用いた場合、該
係留チェーンによって海面に浮上した浮力体が海側及び
岸側に浮遊することを禁止するので、浮力体及び膜状部
材を、配置位置から直上方向に浮上させることができ、
瞬時に開口を閉じることができる。
【0010】また、本発明は、上記したいずれかの構成
において、沈降浮上機構として、浮力体に、海面浮上時
に内部に圧縮空気を注入する空気注入機構と、海面から
の沈降時に内部の空気を排出する排気機構と、かつ内部
に海水を注入する注水機構とを備えたもの、又は沈降浮
上機構として、膜状部材の他端をドラムに固定し、この
ドラムによって、膜状部材を巻き取ることで浮力体の沈
降を、膜状部材を送り出すことで浮力体の浮上を行うよ
うにしたものである。
【0011】上記構成において、浮力体は、浮力体に空
気を注入して浮上させ、該空気を抜き、海水を注入して
沈降させる。また、浮力体は、ドラムによって、膜状部
材を巻き取ることで沈降させ、膜状部材を送り出すこと
で浮上させるので、浮上と沈降を自在に行うことができ
る。
【0012】
【実施例】以下に、本発明の津波防波堤の実施例につい
て図面を参照して説明する。図1及び図2は、本発明の
津波防波堤の第1実施例構成を示す。図3は、第1実施
例における浮力体を示す。図4及び図5は、本発明の津
波防波堤の第2実施例構成を示す。
【0013】まず、第1実施例について説明する。1
は、船が行き来する防波堤P,Pの開口P1に設けら
れ、津波が湾内に入ることを防止する津波防波堤であ
り、以下のように構成されている。防波堤P,Pは、開
口P1を形成する対向面に、後述する浮力体2の両端部
を案内する溝P2が各々形成されている。溝P2は、該
溝P2を形成する両縁部が、防波堤Pの下部位置で海側
と岸側に離反するように形成されている。このようにす
ることで、浮力体2が浮上するときに確実に該浮力体2
を溝P2内に案内することができる。
【0014】2は、津波が来たときに、海面に浮上させ
る浮力体であり、この浮力体2は、例えば両端を閉じた
円筒状とされ、その軸方向が開口P1の幅方向と平行と
され、浮上時にその両端が上記した防波堤Pの溝P2に
案内される。
【0015】3は、本実施例では浮力体2に設けた沈降
浮上機構である。沈降浮上機構3は、例えば図3に示す
ように、海面浮上時に内部に圧縮空気を注入する空気注
入機構としてボンベ3Aを円筒状内部に有している他、
沈降時に内部の空気を排出する排気機構としての排気弁
3Bを円筒状の上部位置に、海水を注入する注水機構と
しての注水弁2Cを円筒状の下部位置に有している。
【0016】4は、浮力体2に一端が設けられ、本実施
例では後述する箱体5の底面を貫通して海底部に他端が
固定された膜状部材であり、この膜状部材3は、例えば
アラミド繊維でなり、浮力体2の軸方向に平行な折り目
が所定間隔を存して形成されている。従って膜状部材4
は、浮力体2の沈降時は、この折り目によって折り畳ま
れ、浮力体2の浮上時は、展開される。
【0017】5は、海底部に配置された箱体であり、こ
の箱体5は、上部に開閉可能な蓋5Aを有している。箱
体5は、沈降した浮力体2及び膜状部材4を収納した
後、蓋5Aを閉じ、浮力体2及び膜状部材4の浮上時に
蓋5Aを開く。このように、浮力体2及び膜状部材4を
箱体5に収納することで、これらの部材が砂などによっ
て機能しなくなることを防止するようにしている。
【0018】上記構成の第1実施例の津波防波堤1は、
以下のように動作する。通常時は、図2(a)に示すよ
うに、箱体5内に浮力体2及び膜状部材4が収納され、
蓋5Aが閉じた状態とされている。このとき、排気弁3
B及び注水弁3Cは共に開かれている。また、膜状部材
4は、折り目に沿って折り畳まれている。そして、船
は、箱体5の上方で防波堤P,Pの対向面でなる開口P
1を通って湾内外へ渡航する。
【0019】上記した状態から、津波が来たときには、
箱体5の蓋5Aを開き、続いて注水弁3Cを開いた状態
でボンベ3Aを開く。ボンベ3Aを開くと圧縮空気が浮
力体2の円筒状内部に充填され始め、ボンベ3Aを開い
て数秒の後に、つまり浮力体2の円筒状内部の海水が圧
縮空気によって注水弁3Cから排出されたときに、ボン
ベ3Aと注水弁3Cを閉じる。これによって、浮力体2
内に空気が充填され、浮力を得て、浮上を開始する。浮
力体2が浮上を開始すると、これに伴って膜状部材4が
展開し始める。
【0020】浮力体2が浮上して、開口P1の溝P2位
置に到達すると、溝P2に浮力体2の両端部が嵌入し、
以降、溝P2に案内されて浮力体2が海面まで浮上す
る。そして、図2(b)に示すように、浮力体2が海面
まで浮上すると、膜状部材4が展開し、開口P1が封鎖
された状態となる。このようにすることによって、津波
は膜状部材4に当たり、開口P1から津波が湾内へ侵入
することを阻止する。
【0021】津波が治まったときには、排気弁3B及び
注水弁3Cを共に開き、排気弁3Bから内部の空気を抜
き、注水弁3Cから海水を注入する。そして、浮力体2
が沈降し、浮力体2の沈降に伴って膜状部材4が折り畳
まれ、箱体5内に浮力体2及び膜状部材4が入った後、
箱体5の蓋5Aを閉じる。なお、以上説明した、ボンベ
3Aの開閉、排気弁3B及び注水弁3Cの開閉、箱体5
の蓋5Aの開閉は、陸上の例えば観測所からの遠隔操作
によって行われる。
【0022】このように、津波防波堤1は、通常では、
浮力体2及び膜状部材4が箱体5内に収納されているの
で、開口P1を通過して湾内外に船が行き来することが
でき、津波が来たときには、開口P1の位置の海面に浮
力体2を浮上させ、膜状部材4によって開口P1を封鎖
するので、津波が湾内に入ることを防止することができ
る。
【0023】また、第1実施例では、防波堤P,Pの開
口P1における対向面に溝P2を形成して、この溝P2
に浮力体2の両端部を案内させるようにしたので、浮力
体2及び膜状部材4を、配置位置から直上方向に浮上さ
せることができ、瞬時に開口P1を閉じることができ
る。さらに、箱体5には蓋5Aを設けたので、海底部で
浮力体2及び膜状部材4などが砂に埋まってしまったり
することがない。
【0024】次に、第2実施例について説明する。11
は、第2実施例における津波防波堤であり、以下のよう
に構成されている。防波堤P,Pは、上記した第1実施
例では開口P1を形成する対向面に溝P2を形成してい
たが、第2実施例では溝P2を形成していない。
【0025】12は、津波が来たときに、海面に浮上さ
せる浮力体であり、この浮力体12は、例えば両端を閉
じた円筒状とされ、その内部は空気が充填されて密閉状
態とされている。
【0026】13は、浮力体12を沈降又は浮上させる
沈降浮上機構であり、この沈降浮上機構13は、例えば
図5に示すように、後述する箱体15の内底面に設けた
ドラム13Aなどでなり、後述の膜状部材14を巻き取
ったり送り出したりすることで、浮力体12を沈降又は
浮上させる。
【0027】14は、浮力体12に一端が設けられ、上
記した沈降浮上機構13のドラム13Aの巻き取り軸に
他端が設けられた膜状部材であり、この膜状部材14
は、例えばアラミド繊維でなり、第1実施例の如く折り
目が形成されていない。
【0028】上記したドラム13Aは、例えば正回転で
膜状部材14を送り出し、逆回転で膜状部材14を巻き
取る不図示のモータと、逆回転時に正回転を禁止する不
図示のロック機構を設けている。従って、ドラム13A
は、正回転させるときは、ロック機構のロックを解除し
てモータを正転駆動し、逆回転させるときは、ロック機
構によって正回転を禁止してモータを逆転駆動する。
【0029】すなわち、本実施例では、浮力体12は、
円筒状内部に空気が充填されて密閉状態とされているこ
とから、常に海面に浮上しようとし、これを強制的に沈
降させるべく、また、膜状部材14を収納するために、
ドラム13Aで膜状部材14を巻き取っているのであ
る。よって、ドラム13Aで膜状部材14を送り出すこ
とで、浮力体12は、内部の空気によって海面へと浮上
する。
【0030】15は、海底部に配置された箱体であり、
この箱体15は、例えば第1実施例の如く上部に開閉可
能な蓋5Aを有しておらず、その内底面にドラム13を
設けている。もちろん、第1実施例のように上部に蓋1
5Aを設けた構成としてもよい。
【0031】16は、浮力体12に一端が設けられ、他
端が海底面に埋設された係留チェーンである。この係留
チェーン16は、浮力体12を挟んで海側と岸側を一対
とし、浮力体12の軸方向の複数箇所(本実施例では3
箇所)に設け、浮力体12をカテナリー係留している。
【0032】第1実施例では防波堤P,Pの開口P1に
おける対向面に各々溝P2を形成して、この溝P2に浮
力体2の両端部を案内させるようにしていたが、第2実
施例では、これに代えて、浮力体12を係留チェーン1
6でカテナリー係留することで海面に浮上した浮力体1
2の海側又は岸側への移動を禁止するようにしている。
このように、浮力体12の海面での移動を禁止し、浮力
体12及び膜状部材14を、配置位置から直上方向に浮
上させることができるので、瞬時に開口P1を閉じるこ
とができる。
【0033】また、第2実施例では、箱体15を海底部
で固定するための固定台15Aにおいて、係留チェーン
16の接離位置に、スリット15Bを形成している。こ
のスリット15Bは、浮力体12の沈降時の係留チェー
ン16を収納し、浮力体12の浮上時には、係留チェー
ン16を案内する。
【0034】上記構成の第2実施例の津波防波堤11
は、以下のように動作する。通常時は、箱体15内のド
ラム13Aが不図示のロック機構によって正回転が禁止
された状態となっており、膜状部材14は、ドラム13
Aに巻かれ、浮力体12は沈降した状態となっている。
そして、船は、箱体15の上方で防波堤P,Pの対向面
でなる開口P1を通って湾内外へ渡航する。
【0035】上記した状態から、津波が来たときには、
不図示のロック機構を解除すると共に、不図示のモータ
を正転駆動してドラム13Aを正回転させる。ドラム1
3Aが正回転すると、浮力体12が浮上し始め、これに
伴って膜状部材14が海面へと送り出される。そして、
浮上体12が海面まで浮上すると、膜状部材14が開口
P1を封鎖した状態となる。
【0036】このとき、係留チェーン16は、浮力体1
2の浮上に伴って、スリット15Bに案内されつつ張っ
た状態になる。係留チェーン16は、海側と岸側の相互
を互いを撓まないように引っ張った状態とされているの
で、浮力体12は、海側又は岸側に浮遊することなく、
開口P1に位置させることができる。このようにするこ
とによって、津波は膜状部材14に直交状に対面し、開
口P1からの侵入が阻止される。
【0037】津波が治まったときには、不図示のモータ
を逆転駆動し、ドラム13Aを逆回転させて膜状部材1
4を浮力体12の浮上力に抗して巻き取る。そして巻き
取った後にロック機構をロック状態としてモータを停止
する。また、このときに、係留チェーン16は、スリッ
ト15Bに嵌入する。なお、以上説明した、ドラム13
Aを駆動する不図示のモータの駆動、ロック機構の操作
は、陸上の例えば観測所からの遠隔操作によって行われ
る。
【0038】このように、津波防波堤11は、通常で
は、膜状部材14がドラム13Aに巻き取られて、浮力
体12が沈降しているので、開口P1を通過して湾内外
に船が行き来することができ、津波が来たときには、膜
状部材14をドラム13Aから送り出すことで、開口P
1の位置の海面に浮力体12を浮上させ、該膜状部材1
4によって開口P1を封鎖するので、津波が湾内に入る
ことを防止することができる。また、第2実施例では、
係留チェーン16を浮力体12に設けているので、浮力
体12及び膜状部材14を、配置位置から直上方向に浮
上させることができ、瞬時に開口P1を閉じることがで
きる。
【0039】なお、本発明の津波防波堤1,11は、上
記の第1及び第2実施例に限らず、種々の変形が可能で
ある。例えば、第1実施例で説明した津波防波堤1にお
いて、浮力体2を第2実施例の浮力体12のように密閉
円筒状とし、沈降浮上機構3を第2実施例の沈降浮上機
構13のようにドラム13Aとして構成したり、また、
第2実施例で説明した津波防波堤11において、浮力体
12を第1実施例の浮力体2のように沈降浮上機構3を
有した構成として、ドラム13Aを省略する構成として
も、上記と同等の作用効果を得ることができる。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明の津波防波堤は、
津波が来たときには、浮力体を沈降浮上機構によって浮
上させて、浮力体に設けた膜状部材を津波に対面させる
ように防波堤間の開口に位置させるようにし、通常時は
浮力体を沈降浮上機構により沈降させるようにしたの
で、通常は、防波堤の開口において船の行き来を妨害す
ることがなく、津波が来たときには、開口を封鎖して津
波が湾内に侵入することを防止することができる。
【0041】また、本発明の津波防波堤は、上記構成に
おいて、防波堤の開口の対向面に、浮力体の両端部を上
下方向に案内する溝を形成したり、これに代えて、浮力
体を挟む海側と岸側を一対として、各々の一端を浮力体
に設け、他端を海底面に埋設した係留チェーンを、該浮
力体の長さ方向に対し複数対設けたりすることで、浮力
体及び膜状部材を、配置位置から直上方向に浮上させる
ことができ、瞬時に開口を閉じることができる。
【0042】また、本発明の津波防波堤は、上記したい
ずれかの構成において、沈降浮上機構として、浮力体
に、海面浮上時に内部に圧縮空気を注入する空気注入機
構と、海面からの沈降時に内部の空気を排出する排気機
構と、かつ内部に海水を注入する注水機構とを備えた
り、また、膜状部材の他端をドラムに固定し、このドラ
ムによって、膜状部材を巻き取ることで浮力体の沈降
を、膜状部材を送り出すことで浮力体の浮上を行うよう
にしたので、浮力体を自在に沈降させたり浮上させたり
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による津波防波堤を示す図
である。
【図2】本発明の第1実施例による津波防波堤の動作状
況を示し、(a)は浮力体が浮上する前の図、(b)は
浮力体が浮上したときの図である。
【図3】本発明の第1実施例による津波防波堤における
浮力体に設けた沈降浮上機構を示す図である。
【図4】本発明の第2実施例による津波防波堤を示し、
(a)は上方から見た図、(b)は津波進行方向から見
た図である。
【図5】本発明の第2実施例による津波防波堤の動作状
況を示し、(a)は浮力体が浮上する前の図、(b)は
浮力体が浮上したときの図である。
【符号の説明】
1 津波防波堤 2 浮力体 3 沈降浮上機構 4 膜状部材 11 津波防波堤 12 浮力体 13 沈降浮上機構 14 膜状部材 16 係留チェーン P 防波堤 P1 開口 P2 溝

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船が行き来する防波堤の開口に設けら
    れ、津波が湾内に入ることを防止する津波防波堤であっ
    て、津波が来たときに海面に浮上させる浮力体と、この
    浮力体に一端が設けられ、他端が海底部に固定された膜
    状部材と、前記浮力体を通常時は海底部に沈降させた状
    態を維持し、津波が来たときに海面に浮上させる沈降浮
    上機構とを備えたことを特徴とする津波防波堤。
  2. 【請求項2】 防波堤の開口の対向面に、浮力体の両端
    部を上下方向に案内する溝を形成したことを特徴とする
    請求項1記載の津波防波堤。
  3. 【請求項3】 防波堤の開口の対向面に溝を形成するこ
    とに代えて、浮力体を挟む海側と岸側を一対として、各
    々の一端を浮力体に設け、他端を海底面に埋設した係留
    チェーンを、該浮力体の長さ方向に対し複数対設けたこ
    とを特徴とする請求項1記載の津波防波堤。
  4. 【請求項4】 沈降浮上機構として、浮力体に、海面浮
    上時に内部に圧縮空気を注入する空気注入機構と、海面
    からの沈降時に内部の空気を排出する排気機構と、かつ
    内部に海水を注入する注水機構とを備えたことを特徴と
    する請求項1乃至3のいずれかに記載の津波防波堤。
  5. 【請求項5】 沈降浮上機構として、膜状部材の他端を
    ドラムに固定し、このドラムによって、膜状部材を巻き
    取ることで浮力体の沈降を、膜状部材を送り出すことで
    浮力体の浮上を行うようにしたことを特徴とする請求項
    1乃至3のいずれかに記載の津波防波堤。
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