JP2000282215A - レ−ザアシスト高速フレ−ム溶射法および装置 - Google Patents

レ−ザアシスト高速フレ−ム溶射法および装置

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JP2000282215A JP11088004A JP8800499A JP2000282215A JP 2000282215 A JP2000282215 A JP 2000282215A JP 11088004 A JP11088004 A JP 11088004A JP 8800499 A JP8800499 A JP 8800499A JP 2000282215 A JP2000282215 A JP 2000282215A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大気中での溶射を実現。基材と皮膜との密着
性の向上。緻密な皮膜を形成。所要厚の溶射皮膜を確実
に形成。 【解決手段】 溶射ガン1にて高温,高速燃焼炎に溶射
材料を載せ溶融あるいは半溶融状態で溶射基材6/36
に衝突させるHVAF高速フレ−ム溶射と、この溶射皮
膜を溶融するYAGレ−ザ照射51とを同時並行実行
し、第1パス溶射では高速フレ−ムが皮膜を形成する位
置に同時にYAGレ−ザLbc1を照射し、第2パス以降
では高速フレ−ム溶射の直後にYAGレ−ザLbc2を照
射する。このような溶射の前に、溶射ガンキャリッジ2
で担持したレ−ザ距離計測ヘッド5にて基材上の複数点
の各距離を計測し、溶射作業中も皮膜表面の距離を計測
して、溶射前との差すなわち溶射皮膜厚を算出してそれ
が目標値以上になったかを判定する。ヘッド5をア−ム
32で支持し180°旋回駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶射ガンにて高
温,高速燃焼炎に溶射材料を載せ溶射基材に衝突させる
高速フレ−ム溶射とこの溶射皮膜を溶融するYAGレ−
ザ照射とを同時に並行して行なう溶射に関する。
【0002】
【従来の技術】金属表面等(基材)に各種機能皮膜を形
成する溶射法には、ガス溶射,アーク溶射,プラズマ溶
射,高速フレーム溶射等がある。これらの目的とする形
成皮膜の性質は、耐摩耗性,潤滑性,耐熱性,滑り性等
である。溶射温度が低温のガス溶射やアーク溶射は、比
較的低融点の金属溶射に向き、高温のプラズマ溶射は高
融点材料のセラミックス,Mo粉末の溶射も可能であ
る。高速フレーム溶射は、燃焼を利用した高速流(ジェ
ット)により、粉末を基材を衝突させ皮膜を形成するも
のである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上何れの溶射法にお
いても、皮膜への気孔の形成は免れなく、皮膜の緻密
性,基材との密着性等に難があった。またプラズマ溶射
は、高融点材料の溶射が可能であるが、大気中での溶融
においては、空気の巻き込みによる飛行粉末の酸化が発
生するので、その皮膜は本来の高融点材料の性質を得ら
れないという欠点があった。これらを改善する一方法と
して、プラズマ溶射にCO2 レーザまたはYAGレーザ
を組み合わせた複合(ハイブリッド)溶射法が行われて
いる。これらの実施例は、何れも研究・実験室レベルで
の試みで、理想的な皮膜を得るために、皮膜の酸化を避
ける目的で減圧チャンバー内で空気を排除あるいは不活
性ガス(Ar等)に置換した雰囲気にて溶射を行ってい
る。このため減圧チャンバーが必要であり、大型な溶射
対象物の場合は大型の減圧チャンバーが必要であり、減
圧に要する時間がかかる上、バッチ生産にならざる得な
い。更に不活性ガスに置換する場合は、減圧チャンバー
の大きさに応じたガスを消費する。
【0004】本発明は、大気中での溶射を実現し、皮膜
の基材との密着性を高くすることを第1の目的とし、緻
密な皮膜を形成することを第2の目的とし、所要厚の溶
射皮膜を確実に形成することを第3の目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】高速フレーム溶射法は、
溶射材粉末を燃焼を利用した高速・高温気流に乗せ、溶
融あるいは半溶融(粉末の融点による)で基材に衝突さ
せるものである。高速フレーム溶射法には、燃焼の酸化
剤として酸素を使用するHVOF(High Velocity Oxy F
uel)、および、空気を使用するHVAF(High Velocity
Air Fuel)があり、それぞれ特徴を持っているが、皮膜
の緻密性は比較的良好である。酸素を助燃剤として使用
するHVOFと比較し、HVAFによる溶射は、空気を
助燃剤とするため溶射皮膜の酸化がきわめて少なく、大
気中であっても良好な皮膜を得られる。
【0006】しかし、HVAFの燃焼温度は2400°
K程度であるので、HVAF高速フレ−ム溶射は、高融
点材料の溶射には不向きである。HVAFで高融点材料
を溶射した場合、材料粉末を溶融出来ずその形成皮膜は
末溶融粉末が積層した状態であり、基材との密着性に欠
け、粉末粒子間の緻密性、結合性もない。そこでレ−ザ
ビ−ム照射を併用する。この併用により、高融点金属の
Mo(モリブテン),W(タングステン),高融点セラ
ミックスのZrO2(ジルコニア),MgO(マグネシ
ア),AL23(アルミナ)の、酸化のない緻密性,基
材との密着性等に優れた高機能な皮膜を得ることが出来
る。
【0007】YAGレーザはパワーを光ファイバ(ファ
イバーコア径はφ0.6〜1.0mm)で伝送できる波長である
ため、集光させる先端(光学レンズ系を持ち、レーザビ
ームを集光させ照射する。通常レーザ加工ヘッドとい
う。)を自由に、フレキシブルに移動させることが出来
る。このような特徴を持つHVAFとYAGレーザを組
み合わせたレーザアシスト高速フレーム溶射法(複合、
ハイブリッド)により、高機能な溶射皮膜(皮膜の緻密
性,基材の密着性等)をシンプルなシステムにより得る
ことが出来る。
【0008】ところで、溶射皮膜にレ−ザ照射をする場
合、皮膜形成後表面温度が低下してから皮膜表面にレー
ザ照射を行うと、急熱のため割れを生じる。第1パスの
高速フレーム溶射のときその溶射位置にレ−ザ照射を同
時に行なうことにより、割れや気孔の形成がなく溶射皮
膜の基材との密着性が向上する。第2パス以降では溶射
直後にレーザ照射する。この場合も割れを生じることな
く、緻密な皮膜表面となる。HVAFの標準的溶射条件
は、速度200mm/sec,形成皮膜厚15μm/1パスである。
同時に移動するYAGレーザビームの出力は、この速度
に対応する出力である必要がある。また照射範囲を広げ
るため焦点位置をずらす(デフォーカス)必要がある。
以上のことから、単位面積当たりの必要投入熱量からY
AGレーザの出力は4〜5KWを必要とする。この高容
量のレ−ザビ−ムは、コア径φ1.0mmの光ファイバでレ
−ザ照射ヘッドに導びくことができる。
【0009】高速フレ−ム溶射ガンに対するレーザ照射
ヘッドの角度を溶射皮膜層により変更することにより、
更に効果が出る。即ち、レーザ照射ヘッドの溶射ガンに
対する角度調整機構を設け、例えば1パス目は溶射皮膜
を形成する位置に皮膜形成と同時にYAGレ−ザを照射
し、第2パス以降では高速フレ−ム溶射によって溶射皮
膜を形成した直後に該溶射皮膜にYAGレ−ザを照射す
る。このための角度変更は段階的でも、連続的でも良
い。
【0010】更にレーザアシスト高速フレーム溶射法を
実際の溶射対象物に適用するためには、溶射走査方向が
自由であるのが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】(1)本発明の第1実施態様で
は、溶射ガン(1)にて高温,高速燃焼炎に溶射材料を載
せ溶融あるいは半溶融状態で溶射基材(6/36)に衝突させ
る高速フレ−ム溶射と、この溶射皮膜を溶融するYAG
レ−ザ照射(51)とを同時に並行して行ない、高速フレ−
ム溶射によって溶射皮膜を形成する位置に皮膜形成と同
時にYAGレ−ザを照射する。なお、理解を容易にする
ためにカッコ内には、図面に示し後述する実施例の対応
要素又は対応事項の符号を、参考までに付記した。以下
も同様である。
【0012】これによれば、割れや気孔の形成がなく溶
射皮膜の基材との密着性が向上する。 (2)本発明の第2実施態様では、溶射ガン(1)にて高
温,高速燃焼炎に溶射材料を載せ溶融あるいは半溶融状
態で溶射基材(6/36)に衝突させる高速フレ−ム溶射と、
この溶射皮膜を溶融するYAGレ−ザ照射(51)とを同時
に並行して行ない、第1パスの高速フレ−ム溶射のとき
はそれによって溶射皮膜を形成する位置に皮膜形成と同
時にYAGレ−ザを照射し、第2パス以降では高速フレ
−ム溶射によって溶射皮膜を形成した直後に該溶射皮膜
にYAGレ−ザを照射する。
【0013】これによれば、第1パスの溶射で割れや気
孔の形成がなく溶射皮膜の基材との密着性が向上する。
第2パス以降では、緻密な皮膜表面となる。 (3)本発明の第3実施態様では、溶射作業に先立っ
て、高速フレ−ム溶射ガン(1)およびYAGレ−ザ照射
ヘッド(51)を支持する部材(2)および溶射基材(6/36)の
少くとも一方(2)を他方(6/36)に対して相対的に駆動し
て、前記支持部材(2)で担持した距離測定器(5)にて溶射
基材(6/36)の複数点の各距離を計測し;溶射作業中は、
溶射ガン(1)が噴射する高速フレ−ムが溶射基材(6/36)
を走査するように、前記支持部材(2)および溶射基材(6/
36)の少くとも一方を他方に対して相対的に駆動すると
共に、高速フレ−ムおよびYAGレ−ザが走査した溶射
基材表面の距離を距離測定器(5)にて計測し、溶射作業
に先立って計測した値,今回の計測値および溶射皮膜厚
目標値に従って溶射皮膜厚が目標値に達したかを判定す
る。
【0014】これによれば、溶射作業前の溶射基材(6/3
6)の距離計測値と溶射を開始した後の距離計測値との差
が溶射皮膜厚であり、この差を溶射皮膜厚目標値と比較
すると、差≧目標値をもって所要の膜厚が得られたとす
ることができる。溶射作業前および溶射作業中の距離計
測がいずれも自動的に行なわれ、しかも上述の差≧目標
値の判定を溶射作業中にリアルタイムで実行するので、
溶射皮膜厚管理労力が激減し、所要厚の溶射皮膜を確実
に形成することができる。 (4)高温,高速燃焼炎に溶射材料を載せ溶融あるいは
半溶融状態で溶射基材(6/36)に衝突させる高速フレ−ム
溶射ガン(1);該溶射ガン(1)を支持する部材(2);該支
持部材(2)で支持されたYAGレ−ザ照射ヘッド(51);
前記高速フレ−ム溶射ガン(1)が噴射する高速フレ−ム
が溶射基材(6/36)を走査するように、前記支持部材(2)
および溶射基材(6/36)の少くとも一方(2)を他方(6/36)
に対して相対的に駆動する走査手段(図3);および、該
YAGレ−ザ照射ヘッド(51)を、その指向線(Lbc1/Lbc
2)が、前記高速フレ−ム溶射ガン(1)が噴射する高速フ
レ−ムの溶射基材上の衝突点に交わる姿勢と、走査移動
に関して該衝突点より後方で溶射皮膜と交わる姿勢に設
定するための、姿勢制御手段(53,30);を備えるレ−ザ
アシスト高速フレ−ム溶射装置。 (5)前記YAGレ−ザ照射ヘッド(51)がレ−ザを照射
した溶射皮膜厚を検出するために、前記支持部材(2)で
支持した計測器(5);を更に備えるレ−ザアシスト高速
フレ−ム溶射装置。 (6)溶射ガン(1)に対してはその噴射ノズルを中心に
回動自在に、ガン支持部材(2)で支持され、前記計測器
(5)を支持する部材(32);を更に備えるレ−ザアシスト
高速フレ−ム溶射装置。
【0015】これによれば、溶射ガン(1)をx方向に走
査する場合には溶射ガン(1)と計測器(5)がx方向に並び
しかも走査方向に関して溶射ガン(1)よりも後方に位置
するように、計測器支持部材(32)の回動角を設定するこ
とができ、また、溶射ガン(1)をy方向走査に変更する
ときは、溶射ガン(1)と計測器(5)がy方向に並びしかも
走査方向に関して溶射ガン(1)よりも後方に位置するよ
うに、計測器支持部材(32)の回動角を設定することがで
きるので、走査方向の選択自由度が高くなる。 (7)前記計測器支持部材(32)を溶射ガン(1)の噴射ノ
ズルを中心に回動駆動する電動機構(図7);を更に備え
るレ−ザアシスト高速フレ−ム溶射装置。
【0016】これによれば、例えば長いy往走査の次に
短いx往走査をし次に長いy復走査をして次に短いx往
走査をして、このようy往走査+x往走査+y復走査を
繰返して弓形軌跡で走査する場合、あるいはジグザグ走
査する場合、y往走査の終り点(又はy復走査の始点)
で計測器支持部材(32)を180度回動させることによ
り、y往走査で走査の後方にあった計測器(5)をy復走
査でも走査の後方に自動的に駆動することができる。
【0017】本発明の他の目的および特徴は、図面を参
照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
【0018】
【実施例】−第1実施例− 図1に、本発明の第1実施例の外観を示す。この実施例
では、床の上方に2本の水平y梁4a,4bがあり、こ
れらにy方向に移動自在に水平x梁3が結合し、この水
平x梁3に、x方向に移動自在にガンキャリッジ2が結
合し、このキャリッジ2で、HVAF高速フレ−ム溶射
ガン1が支持されている。キャリッジ2と水平x梁3に
は、キャリッジ2をx方向に駆動する電動x駆動装置が
装備されているが、その機構の図示は省略した。該電動
x駆動装置の電気モ−タは、図2上では単にMと表記し
て、図3上ではMxと表記している。
【0019】また、水平x梁3と水平y梁4a,4bに
は、水平x梁3をy方向に駆動する電動y駆動装置が装
備されているが、その機構の図示も省略した。該電動y
駆動装置の電気モ−タは、図2上では単にMと表記し
て、図3上ではMyと表記した。これらx,y駆動装置
によって高速フレ−ム溶射ガン1(の下向きのHVAF
高速フレ−ム噴射ノズル)を、所定位置の所定サイズの
x,y平面上の任意点に位置決めすることができる。
【0020】ガンキャリッジ2にはア−ム32が固着さ
れており、このア−ム32の先端にレ−ザ距離計の計測
ヘッド5が固定され、ア−ム32の中程にYAGレ−ザ
照射ヘッド51があって、ア−ム32で支持されてい
る。溶射ガン1の下向きの噴射ノズルの中心線がある
y,z平面上にヘッド51のレ−ザ照射指向線(中心
線)があり、しかも該y,z平面上に計測ヘッド5のね
らい線(ヘッド5の中心線)もある。
【0021】このy,z平面上でヘッド51のレ−ザ照
射指向線がx軸を中心に回動しうるように、YAGレ−
ザ照射ヘッド51は、x方向に延びるピンを中心に回動
可であり、通常はソレノイド(電磁コイル装置)53の
圧縮コイルスプリングの反発力でプランジャが押され、
このプランジャに連結したア−ムを介してヘッド51が
回動強制され、これによってヘッド51のレ−ザ照射指
向線はLbc2の位置となっている。ヘッド51のこの
姿勢が、2パス目以降の溶射を行なうときに設定される
待機姿勢である。ソレノイド53に通電があると電気コ
イルが発生する磁力によってプランジャが、圧縮コイル
スプリングの反発力に抗して下方向に引き込まれ、これ
によりヘッド51が反時計方向に回動してそのレ−ザ照
射指向線はLbc1の位置となる。この指向線Lbc1
は、溶射対象の基材であるロ−ル6の表面と、溶射ガン
1のノズル中心に対向する位置で、交わる。ヘッド51
のこの姿勢が、1パス目の溶射を行なうときに設定され
る初期姿勢である。
【0022】図1に示す実施例では、床に、図示しない
ロ−ル支持スタンドがあり、それに電動回転駆動機構付
の軸チャックがあり、該軸チャックによって、溶射基材
であるロ−ル6の軸7a,7bが固定支持されている。
電動回転駆動機構の電気モ−タ(図2,図3上のMr)
によって軸チャックが回転駆動され、これにより溶射基
材であるロ−ル6が回転する。HVAF高速フレ−ム溶
射ガン1は、ロ−ル6のドラム状周面の、最上部(頂
点)の上方にある。
【0023】レ−ザ距離計の計測ヘッド5の距離計測の
ねらい線(ヘッド5の中心線)は、ロ−ル6の中心線と
直交する。溶射時はロ−ル6が、符号7aの近くの矢印
の方向(以下これを反時計方向と称す)に回転駆動さ
れ、そのときガン1のノズルに対向したロ−ル面は、ロ
−ル6が角度Dr(°)回転したときに計測ヘッド5の
ねらい線に達し、そしてそれを横切る。すなわち計測ヘ
ッド5は、溶射基材であるロ−ル6の回転すなわち溶射
基材の走査、に関して後方(回転角度でDr°後方)に
位置する。レ−ザ照射ヘッド51は、第1パス溶射のと
きにはガン1のノズルに対向したロ−ル面をねらう(L
bc1)が、第2パス以降の溶射のときには、ガン1のノ
ズルに対向したロ−ル面と計測ヘッド5の距離計測点の
間のロ−ル面をねらう(Lbc2)。
【0024】図1に示す溶射機構は、図2に示す溶射シ
ステムの一部であり、中継箱30の電気装置によって走
査駆動される。中継箱30の電気装置にはホストとして
パソコン41が接続されており、このパソコン41が、
溶射スケジュ−ルに従って溶接条件および制御指令を中
継箱30の電気装置に与える。
【0025】図3に、中継箱30の電気要素の概要を示
す。上述の、ガン1のx,y駆動機構には、それぞれに
運動範囲を定める始端リミットスイッチLxo,Lyo
および終端リミットスイッチLxe,Lyeが備わって
おり、ガン1が各機構の始端相当位置にあるときに始端
リミットスイッチが開、終端リミットスイッチは閉であ
り、ガン1が始端相当位置と終端相当位置の間にあると
きには両スイッチ共に閉、ガン1が各機構の終端相当位
置にあるときに始端リミットスイッチは閉、終端リミッ
トスイッチは開である。
【0026】上述のx,y移動機構および基材回転駆動
機構それぞれの電気モ−タMx,My,およびMrの回
転軸には、ロ−タリエンコ−ダRx,RyおよびRrが
結合されており、これらは電気モ−タの所定小角度の回
転につき1個の電気パルスを発生する。また、基材回転
駆動機構には、ロ−ル6の1回転につき1個の電気パル
スを発生する回転角度基点検出用のロ−タリエンコ−ダ
Rhが備わっている。
【0027】ガン1を走査駆動しているとき、マイクロ
プロセッサを含むコントロ−ラ21x,21yが、電気
モ−タMx,Myを正転付勢しているときにはロ−タリ
エンコ−ダRx,Ryが発生する電気パルスをカウント
アップし、逆転付勢しているときにはロ−タリエンコ−
ダRx,Ryが発生する電気パルスをカウントダウン
し、始端リミットスイッチLxo,Lyoが開のときに
はカウント値をクリアする(カウントデ−タを0を示す
ものにする)。例えば、コントロ−ラ21xは、それ自
身に電源が投入されると、始端リミットスイッチLxo
が開(ガン1のx位置が始端位置)であるかをチェック
し、それが閉(始端位置にない)であると、モ−タドラ
イバ22xにモ−タ逆転付勢を指示し、モ−タドライバ
22xが逆転通電回路を閉じる。この逆転通電回路に始
端リミットスイッチLxoが含まれておりそれが閉であ
るので、電気モ−タMxに逆転電流が流れ電気モ−タM
xが逆回転する。この逆回転で始端リミットスイッチL
xoが開になると、逆転通電回路が開となって電気モ−
タMxへの逆転電流が遮断されて電気モ−タMxが停止
する。一方コントロ−ラ1xは、始端リミットスイッチ
Lzoが閉から開に切換わると、モ−タドライバ22x
への逆転指示を解除し、x移動位置レジスタ(マイクロ
プロセッサの内部RAMの1領域)をクリアする。ここ
で溶射ガン1のx移動位置がx移動範囲の始端にあり、
x移動位置レジスタのデ−タは0(基点)を示すものに
なっていることになる。コントローラ21yの動作も2
1xのものと同様であり、モータドライバ22yの動作
も22xのものと同様である。
【0028】ロ−ル6を回転駆動しているとき、マイク
ロプロセッサを含むコントロ−ラ21Rが、ロ−タリエ
ンコ−ダRrが発生する電気パルスをカウントアップ
し、ロ−タリエンコ−ダRhが電気パルスを発生すると
カウント値を0に初期化する。カウント値は、ロ−ル6
の、回転角度基点からの回転角度を表わす。パソコン4
1の、ソレノイド53のオン/オフ指令は、CPU24
およびコントロ−ラ21Rを介してソレノイドドライバ
22Sに与えられ、ドライバ22Sが、オン指令のとき
にはソレノイド53に通電し、オフ指令が与えられると
通電を停止する。
【0029】コントローラ21cはCPU24の指示に
応じて、レ−ザ照射ヘッド51に接続した光ファイバに
レ−ザを出射するYAGレ−ザ光源16には、電流・電
圧および電源オン(通電)/オフ(通電停止)ならびに
レ−ザ照射オン(出射)/オフ(停止)を指定する信号
を与え、HVAF高速フレ−ム溶射ガン1にジェット燃
料および酸化気体(主に空気)を圧送する流体供給装置
17には、流量,圧力およびオン(供給)/オフ(停
止)を指示する信号を与え、溶射皮膜の原料である溶射
材粉体をガン1に送給する粉体送給装置18には供給速
度およびオン(供給)/オフ(供給停止)を指示する信
号を与える。CPU24には、入出力(I/O)ポート
23を介してコントローラ21x,21y,21Rおよ
び21c、ならびに操作ペンダント8が選択的に接続さ
れる。この接続は、システムコントローラ25を介して
CPU24が指定する。CPU24のアドレスバス,デ
ータバスにはROM26およびRAM27が接続されて
いる。システムコントローラ25は、CPU24が指示
する制御信号をROM26,RAM27および操作ペン
ダント8に与える。
【0030】再度図2を参照する。パソコン41には2
次元ディスプレイ42ならびにキ−ボ−ドおよびマウス
43が接続されており、これら全体のコンピュ−タシス
テムが制御盤として構成され、パソコン41に、オペレ
−タ入力に対応して溶射スケジュ−ルを生成し、溶射ス
ケジュ−ルに従って溶射機構を駆動し溶射を行なうプロ
グラム、が格納されている。
【0031】図4に、該プログラムによって実現する機
能を、オペレ−タの作業フロ−に従って示す。制御盤4
0に電源が投入されてパソコン41が電源オン応答の初
期化を終えると、該プログラムが起動されて、ディスプ
レイに、溶射作業メニュ−が表示される。該メニュ−上
の主な項目は、 溶射条件作成編集(溶射条件作成,溶射条件編集) 目標厚,ピッチ入力 溶射前計測 溶射 計測デ−タの編集 である。オペレ−タは、パソコン41の表示メニュ−の
「溶射条件作成編集」を選択して、その中のサブメニュ
−の「溶射条件作成」又は「溶射条件編集」で溶射条件
を生成又は編集して今回の溶射作業用に登録し、次に
「目標厚,ピッチ入力」を選択して、溶射皮膜厚目標
値,溶射のx軸スタ−ト位置Xs,エンド位置Xe,周
方向サンプリングピッチPrおよびx方向サンプリング
ピッチPxを入力する。
【0032】次に操作ペンダント8の入力キ−を操作し
て溶射ガン1をx軸スタ−ト位置Xsに設定し、そして
「溶射前計測」を選択しその実行(スタ−ト)を指示す
る。これに応答してパソコン41が、「溶射前距離計
測」5を実行する。すなわち溶射前距離計測のプログラ
ムを起動し、レ−ザ距離計(ヘッド5+計測回路5p
c)による、ロ−ル6周面の距離計測を行なって計測値
を溶射前計測値テ−ブル(パソコン41内部のメモリの
一領域)に書込む。この内容は、図5を参照して後述す
る。この計測を終了するとパソコン41は、自動的に
「目標距離演算」6を実行して、溶射前計測値テ−ブル
の各計測値を順次に読出して読出し値から溶射皮膜目標
値を減算した値を目標値テ−ブルに書込む。これを終了
するとパソコン41が、目標距離設定の完了を報知す
る。
【0033】オペレ−タが「溶射」を選択しその実行
(スタ−ト)を指示すると、パソコン41が「溶射」7
を実行する。この内容は、図6を参照して後述する。
「計測デ−タの編集」8は、オペレ−タの指示(対話入
力)に応じて、溶射前距離(溶射前計測値テ−ブルのデ
−タ)および溶射各パスi直後の距離(iテ−ブルのデ
−タ)を出力用に編集し、および又は、それらのデ−タ
に基づいて各パスの溶射皮膜厚および全パスの総皮膜厚
を算出し出力用に編集するものであり、編集前,後のデ
−タをディスプレイ42に表示し、プリント出力指示に
応じて外部接続のプリンタでプリントアウトする。
【0034】図5を参照して「溶射前距離計測」5の内
容を説明する。この処理に進むとパソコン41は、入力
ボ−ド43又は操作ペンダント8から計測スタ−ト指示
が与えられるのを待ち、その間操作ペンダント8から溶
射ガン1のx,y駆動入力があるとこれに応答した溶射
ガン駆動をCPU24に許可する(ステップ51,5
2)。以下、カッコ内には、ステップという語を省略し
て、ステップNo.数字のみを記す。
【0035】計測スタ−ト指示があるとパソコン41
は、溶射条件の中のロ−ル回転速度(指定値)Vroでの
定速回転駆動を中継箱30に指示し、CPU24がコン
トロ−ラ21Rにこの定速回転を指定する(ステップ5
3)。コントロ−ラ21Rは、ロ−ラ6の回転駆動を開
始し、その回転速度が略Vroに達して定速制御をスタ−
トしたときに、速度レディを、CPU24に報知し、C
PU24が通信コントロ−ラ9を介してこれをパソコン
41に報知する(ステップ54)。これに応答してパソ
コン41は、中継箱30(のCPU24)にXsへの溶
射ガン駆動を指示し(ステップ55)、ロ−タリエンコ
−ダRhが、角度基点パルスPRhを発生するのを待ち
(56)、それが発生するとロ−タリエンコ−ダRrが
発生するパルスPRrのカウントアップを開始し(5
7)、カウント値がDrになるのを待つ(58)。すな
わち、ロ−ル6の周方向基点位置(回転角基点)が計測
ヘッド5のねらい線に達するのを待つ。
【0036】カウント値がDrになると、パソコン41
は、溶射条件のx方向溶射ガン駆動速度(指定値)Vxo
での定速回転駆動を中継箱30に指示する(59)。次
に、ロ−タリエンコ−ダRr,Rxが発生するパルスに
応答してその発生数をカウントアップする、パソコン自
身のRr,Rx割込み処理、を許可(設定)し(6
0)、溶射前計測値テ−ブルの書込みアドレスAdを初
期化する(61)。そして書込みアドレスAdを、書込
み第1アドレスに進めてそこに、レ−ザ距離計(5+5
pc)の計測距離デ−タを書込む(62)。Rr,Rx割
込み処理を許可したことにより、ロ−タリエンコ−ダR
rが1パルス発生するとカウントレジスタCRrのカウ
ントデ−タが1インクレメントされ、ロ−タリエンコ−
ダRxが1パルス発生するとカウントレジスタCRxの
カウントデ−タが1インクレメントされる。レジスタC
Rrのカウントデ−タはロ−ル6の回転量を示し、レジ
スタCRxのカウントデ−タは、溶射ガン1のx方向の
移動量を示す。
【0037】その後は、ロ−ル6の、周方向に1ピッチ
(Pr°)分の回転量毎に、この回転量デ−タ(レジス
タCRrのデ−タCRr)を初期化して(63,6
4)、溶射前計測値テ−ブルの書込みアドレスAdを次
に進めてそこに、レ−ザ距離計(5+5pc)の計測距離
デ−タを書込む(65)。この繰返しにより、ロ−ル6
の一周(第1ライン)上の、ヘッド5/ロ−ル表面間距
離デ−タが、Prピッチで溶射前計測値テ−ブルに書込
まれる。
【0038】この一周分の書込を終えたときに、ロ−タ
リエンコ−ダRhが1パルスを発生し、レジスタCRx
のデ−タの値CRxが1となる。これに応答してパソコ
ン41は、ロ−タリエンコ−ダRrが発生するパルスの
カウントアップ(パルスPRr割込み)を禁止し(6
7,68)、レジスタCRxのデ−タが、x方向ピッチ
Pxに等しくなるのを待ち(69)、そうなるとレジス
タCRr,CRxをクリアして(70)、パルスPRr
割込みを許可し(71)、溶射前計測値テ−ブルの書込
みアドレスAdを進めて、そこにレ−ザ距離計(5+5
pc)の計測距離デ−タを書込む(62)。
【0039】その後は、ロ−ル6の、周方向に1ピッチ
(Pr°)分の回転量毎に、この回転量デ−タ(レジス
タCRrのデ−タCRr)を初期化して(63,6
4)、溶射前計測値テ−ブルの書込みアドレスAdを次
に進めてそこに、レ−ザ距離計(5+5pc)の計測距離
デ−タを書込む(65)。この繰返しにより、ロ−ル6
の一周(第2ライン)上の、ヘッド5/ロ−ル表面間距
離デ−タが、Prピッチで溶射前計測値テ−ブルに書込
まれる。上記第1ラインと第2ラインのx方向距離がx
ピッチPxである。
【0040】パソコン41は、上述の各一周の計測距離
値の溶射前計測値テ−ブルの書込みを、溶射ガン1(ヘ
ッド5)がx軸のXe位置になるまで繰返す。そしてX
e位置になるとパソコン41は、溶射ガン1のx駆動を
停止し、ロ−ル6の回転駆動を停止する。
【0041】次にパソコン41は、「目標距離演算」6
(図4)に進んで、溶射前計測値テ−ブルの計測値を順
次に読出して計測値より溶射皮膜目標値を差し引いた値
を距離目標値として目標値テ−ブル(パソコン41内の
メモリの一領域)に書込む。
【0042】次に、図6を参照して「溶射」7の内容を
説明する。ここではまず、溶射ガン1より高速フレ−ム
(燃焼ジェット)の噴射を開始しかつ溶射条件にて溶射
材粉体の送給を行なって溶射材フレ−ムを噴射させる
(73,74)。そしてスタ−ト指示があると、ロ−ル
6を溶射条件の中の回転速度Vroで回転駆動する(7
5,76)。
【0043】ロ−ル6の回転速度がVroに達すると、ソ
レノイド53に通電してレ−ザ照射ヘッド51を第1パ
ス用の初期姿勢(Lbc1)に設定し、第1パス溶射後計
測値テ−ブルを、距離計測値の書込みに定め(77,7
8)、溶射ガン1を開始位置Xsに駆動し(79)、レ
ジスタPFFをクリアする(80)。なお以後において
レジスタPFFのデ−タ0は、溶射皮膜厚目標値以上の
溶射が終わっていることを意味し、デ−タ1は、溶射皮
膜厚目標値未満(溶射の継続要)を意味する。
【0044】その後は、ヘッド51からのYAGレ−ザ
の出射を開始し(82)、そして上述の溶射前距離計測
のときと同様に、溶射ガン1(およびヘッド51,5)
を、溶射条件の中のx駆動速度Vxoでx方向に駆動し
(81〜84)、ロ−ル6の周方向にPrピッチで、距
離計測値を第1パス溶射後計測値テ−ブルに書込み(8
5〜88)、同時に対応位置の距離目標値を目標値テ−
ブルより読出して(89)、今回の距離計測値>距離目
標値(溶射皮膜目標厚の溶射が完了していない)かをチ
ェックして(90)、そうであるとレジスタPFFに1
(溶射継続要)を書込む(91)。以下、上述の溶射前
距離計測のときと同様に、周方向Prピッチ、x方向P
xピッチで上述の距離計測値のテ−ブルへの書込みと距
離計測値>距離目標値のチェックを行なう(87〜10
0)。
【0045】そして溶射ガン1がエンド位置Xeに達す
るとパソコン41は、ヘッド51からのレ−ザ出射は停
止し、ソレノイド53の通電を停止してレ−ザ照射ヘッ
ド51を、第2パス以降用の待機姿勢に戻し、次パス用
の溶射後計測値テ−ブルを指定する(101)。そして
レジスタPFFのデ−タをチエックして(102)、そ
れが1(溶射皮膜目標厚の溶射が完了していない)であ
ると、溶射ガン1を開始位置Xsに戻して再度上述の、
ステップ80以下の、1パス溶射処理(80〜101)
を行なう。1パス溶射処理の開始時にレジスタPFFを
クリアして(80)、そのデ−タを0(溶射皮膜目標厚
の溶射が完了)に設定するが、1パス溶射(開始点Xs
〜Xe)のサンプリング点の1つでも溶射が未完(距離
計測値>距離目標値)であると、そこでレジスタPFF
に1(溶射未完)を書込む(90,91)ので、その場
合には次パスの溶射に進む(101−102−79)。
1パス溶射のサンプリング点のすべてで距離計測値≦距
離目標値(溶射皮膜厚が目標値以上)であるとステップ
91のレジスタPFFへのデ−タ1の書込みは実行しな
いので、レジスタPFFのデ−タが0(溶射皮膜厚が目
標値以上)に留まる。このときには、該パスを終了した
時点で、溶射を停止する(102,103)。
【0046】「計測デ−タの編集」8では、パソコン4
1がディスプレイ42に、計測デ−タの編集メニュ−を
表示する。その中に、パス毎溶射皮膜厚演算および総皮
膜厚演算があり、オペレ−タが総皮膜厚演算を指定する
と、パソコン41はまず最終パス(iが最大値)の距離
計測値テ−ブルと溶射前距離計測値テ−ブルとを指定し
て、両テ−ブル上の対応サンプリング点(同一Ad)の
計測値の差すなわち総皮膜厚を算出して総皮膜厚テ−ブ
ルに書込むと共にディスプレイに表示する。パス毎溶射
皮膜厚演算が指定され、パスNo.jが入力されると、
パソコン41は、i=jの距離計測値テ−ブルとi=j
−1の距離計測値テ−ブルを指定して、両テ−ブル上の
対応サンプリング点の計測値の差すなわち第jパス溶射
皮膜厚を算出して第jパス皮膜厚テ−ブルに書込むと共
にディスプレイに表示する。オペレ−タは、ディスプレ
イに表示中のテ−ブル(デ−タ群)およびメモリ上のテ
−ブル(デ−タ群)を指定してディスプレイ上でレイア
ウトおよび量表示形態(数字表示,グラフ表示)を編集
し、プリント指示することができる。
【0047】−第2実施例− 第2実施例の機構概要を図7に示す。この第2実施例
は、溶射基材36を溶射ガン1でx,y2次元走査する
態様である。図7に示すようにy方向に一列に、HVA
F高速フレ−ム溶射ガン1,レ−ザ照射ヘッド51およ
びレ−ザ距離計測ヘッド5を配列し、それらを支持する
水平y梁2を、x方向には比較的に高速で往復走査しつ
つy方向には低速で+y(一方向)走査することによ
り、あるいは、+x方向の往走査の終点で+y方向に所
定短距離駆動し、そして−x方向に復走査し、その終点
で+y方向に所定短距離駆動し、そして+x方向の往走
査をするという具合にx駆動とy駆動を交互に繰返すこ
とにより、溶射対象材である基材36に対する溶射2次
元走査が実現する。この場合、2パス目以降のレ−ザ照
射指向線Lbc2の基材との交点は、図7に示す位置よ
りも、溶射ガン1のノズル直下に近付けることができる
ので、第1パスと第2パス目以降のいずれでも、溶射ガ
ン1の溶射点に対して所望位置にレ−ザ照射点を定める
ことができる。
【0048】しかしレ−ザ距離計測ヘッド5による距離
計測点はy方向にかなりずれ、ある位置を溶射してから
その位置の距離計測値が得られるまでに、数回又は数十
回分のx方向往復走査の遅れを生ずる。この遅れを短縮
するためには、溶射ガン1の走行の後方に距離計測のた
めのヘッド5を位置決めしなければならない。上述のよ
うに溶射2次元走査する場合、+x方向の走査を終えて
+y方向に所定短距離駆動し、そして−x方向に走査す
るときには、レ−ザ距離計の距離計測ヘッド5を支持す
るア−ム32を、溶射ガン1の噴射ノズルを中心に18
0度回転駆動する必要がある。
【0049】このような回転駆動を自動で円滑かつ高速
で行なうために、第2実施例(図7)では、リング状の
平歯車を、溶射ガン1廻りには回動自在にして溶射ガン
キャリッジ2で吊り支持し、平歯車にヘッド支持ア−ム
32を固着し、平歯車に噛合う小径ギアを電気モ−タM
rで回転駆動するようにした。
【0050】この第2実施例の溶射システムは、大略で
図2に示すものと同様であるが、図2上の回転駆動機構
12を、図7に示すア−ム32を回転駆動する機構(上
述の平歯車,小径ギアおよび電気モ−タMr)に置換し
たものとなる。第2実施例の溶射システムで用いられる
中継箱30も図3に示すものと同様であるが、図3上の
モ−タMrおよびロ−タリエンコ−ダRr,Rhは、図
7上に示すものとなる。
【0051】図8に、x方向一走査毎にヘッド支持ア−
ム32を180度旋回駆動する態様の平面図を示す。図
8上に実線で示すように、+x方向に走査移動するとき
にはア−ム32をx軸に平行かつ走査移動方向に関して
溶射ヘッド1の後方とし、−x方向に走査移動するとき
には図8上に仮想線(2点鎖線)で示すように、ア−ム
32を、溶射ヘッド1を中心に180度旋回駆動した位
置とすることにより、x走査各ラインの溶射後の距離を
該ラインの溶射中に計測することができる。
【0052】この態様での「溶射前距離計測」5は、溶
射作業のときと同じく、溶射ガン1を溶射軌跡に沿って
自動駆動しつつ、設定位置でア−ム32を180°旋回
駆動し、設定されたサンプリングピッチでレ−ザ距離計
(ヘッド5+計測回路5pc)の計測値を読込んでメモリ
に書込む。ただし、溶射ガン1は溶射付勢しない。ヘッ
ド51はレ−ザを出射しない。また、サンプリング領域
を溶射領域始点(Xs,Ys)と終点(Xe,Ys)を
対角コ−ナとする矩形領域とし、その外は計測値サンプ
リングのマスク領域とする。そして溶射ガン1のx,y
位置からヘッド5のx,y位置を算出して、ヘッド位置
が該矩形領域内にあることを条件に、距離計測値を読込
む。
【0053】この態様での「溶射」7は、溶射ガン1よ
り溶射流を噴射しヘッド51からレ−ザを出射しつつ溶
射ガン1をx,y2次元走査し、かつ、上記「溶射前距
離計測」5と同じ態様でレ−ザ距離計(ヘッド5+計測
回路5pc)の計測値を読込んでメモリに書込むと共に、
目標距離と比較する。第2実施例の溶射システムのその
他の構成および機能は、上述の第1実施例の溶射システ
ムと同様である。
【0054】なお、すでに触れたが、図7に示すよう
に、溶射ガン1を+x方向に往走査しその終点で+y方
向に短距離駆動し、そして−x方向に復走査しその終点
で+y方向に短距離駆動し、この走査を繰返してx,y
2次元走査する場合、溶射ガン1の走査方向(+x/−
x)が変わっても、ヘッド5を走査方向の後方に置くた
めの旋回駆動は不要である。この態様のみでよい場合に
は、ヘッド支持ア−ム32を溶射ガンキャリッジ2に固
定し、ア−ム32を回転駆動するための機構は省略す
る。これにより、溶射ガン1周りの機構が簡易になる。
【0055】なお、図7および図8に2点鎖線で示す、
溶射ガン1用の走査領域を、始点(Xs,Ys)と終点
(Xe,Ys)を対角コ−ナとする矩形領域に設定して
その外を距離計測値サンプリングのマスク領域とする
と、溶射ガン1が実質上該矩形領域内で移動するので、
溶射ガン1/ヘッド5間距離分該矩形領域の境界から内
側の領域の距離計測が行なわれない。この距離計測をも
行なうためには、溶射ガン1を、該矩形領域よりも溶射
ガン1/ヘッド5間距離分外側まで余分に移動させれば
よい。しかし、溶射ガン1の走査移動領域(前記矩形領
域)の一部の溶射皮膜厚計測値が得られなくても、溶射
装置の実用性は損なわれない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例の機構の概要を示す斜視
図である。
【図2】 図1に示す機構を駆動する溶射システムの構
成を示すブロック図である。
【図3】 図2に示す中継箱30の電気要素と図1に示
す機構に組込まれた電気モ−タおよびロ−タリエンコ−
ダとの組合せ構成を示すブロック図である。
【図4】 図2に示す溶射システムを使用するオペレ−
タの作業フロ−に従って、図2に示すパソコン41の機
能を示すフロ−チャ−トである。
【図5】 図4に示す「溶射前距離計測」5の内容を示
すフロ−チャ−トである。
【図6】 図4に示す「溶射」7の内容を示すフロ−チ
ャ−トである。
【図7】 本発明の第2実施例の機構の概要を、簡便な
距離計測を行なう態様に設定した状態で示す斜視図であ
る。
【図8】 図7に示す機構を、溶射から距離計測までの
遅れを短縮する態様で示す平面図である。
【符号の説明】
1:溶射溶射ガン 2:溶射ガ
ンキャリッジ 3:x梁 4a,4
b:y梁 5:距離計測ヘッド 6:ロ−ル
(溶射基材) 7a,7b:軸 M,Mx,
My,Mr:電気モ−タ Rx,Ry,Rr,Rh:ロ−タリエンコ−ダ Lxo,Lxe,Lyo,Lye:リミットスイッチ 32:ヘッド支持ア−ム 36:溶射
基材 51:レ−ザ照射ヘッド 53:ソレ
ノイド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01B 11/00 G01B 11/00 B (72)発明者 市 村 治 通 千葉県習志野市東習志野7丁目6番1号 日鐵溶接工業株式会社機器事業部内 Fターム(参考) 2F065 AA06 BB06 FF11 GG04 MM04 MM14 4E068 BB00 CA09 CB02 CC01 4K031 AB09 CB07 CB33 CB34 CB42 CB43 DA07 EA01 EA03 EA12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶射ガンにて高温,高速燃焼炎に溶射材料
    を載せ溶融あるいは半溶融状態で溶射基材に衝突させる
    高速フレ−ム溶射と、この溶射皮膜を溶融するYAGレ
    −ザ照射とを同時に並行して行ない、高速フレ−ム溶射
    によって溶射皮膜を形成する位置に皮膜形成と同時にY
    AGレ−ザを照射する、レ−ザアシスト高速フレ−ム溶
    射法。
  2. 【請求項2】溶射ガンにて高温,高速燃焼炎に溶射材料
    を載せ溶融あるいは半溶融状態で溶射基材に衝突させる
    高速フレ−ム溶射と、この溶射皮膜を溶融するYAGレ
    −ザ照射とを同時に並行して行ない、第1パスの高速フ
    レ−ム溶射のときはそれによって溶射皮膜を形成する位
    置に皮膜形成と同時にYAGレ−ザを照射し、第2パス
    以降では高速フレ−ム溶射によって溶射皮膜を形成した
    直後に該溶射皮膜にYAGレ−ザを照射する、レ−ザア
    シスト高速フレ−ム溶射法。
  3. 【請求項3】溶射作業に先立って、高速フレ−ム溶射ガ
    ンおよびYAGレ−ザ照射ヘッドを支持する部材および
    溶射基材の少くとも一方を他方に対して相対的に駆動し
    て、前記支持部材で担持した距離測定器にて溶射基材の
    複数点の各距離を計測し;溶射作業中は、溶射ガンが噴
    射する高速フレ−ムが溶射基材を走査するように、前記
    支持部材および溶射基材の少くとも一方を他方に対して
    相対的に駆動すると共に、高速フレ−ムおよびYAGレ
    −ザが走査した溶射基材表面の距離を距離測定器にて計
    測し、溶射作業に先立って計測した値,今回の計測値お
    よび溶射皮膜厚目標値に従って溶射皮膜厚が目標値に達
    したかを判定する;請求項1又は請求項2記載の、レ−
    ザアシスト高速フレ−ム溶射法。
  4. 【請求項4】高温,高速燃焼炎に溶射材料を載せ溶融あ
    るいは半溶融状態で溶射基材に衝突させる高速フレ−ム
    溶射ガン;該溶射ガンを支持する部材;該支持部材で支
    持されたYAGレ−ザ照射ヘッド;前記高速フレ−ム溶
    射ガンが噴射する高速フレ−ムが溶射基材を走査するよ
    うに、前記支持部材および溶射基材の少くとも一方を他
    方に対して相対的に駆動する走査手段;および、該YA
    Gレ−ザ照射ヘッドを、その指向線が、前記高速フレ−
    ム溶射ガンが噴射する高速フレ−ムの溶射基材上の衝突
    点に交わる姿勢と、走査移動に関して該衝突点より後方
    で溶射皮膜と交わる姿勢に設定するための、姿勢制御手
    段;を備えるレ−ザアシスト高速フレ−ム溶射装置。
  5. 【請求項5】前記YAGレ−ザ照射ヘッドがレ−ザを照
    射した溶射皮膜厚を検出するために、前記支持部材で支
    持した計測器;を更に備える請求項4記載のレ−ザアシ
    スト高速フレ−ム溶射装置。
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