JP2000281923A - 熱現像感光材料、記録材料および染料の消色方法 - Google Patents
熱現像感光材料、記録材料および染料の消色方法Info
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Abstract
を含む熱現像感光材料、熱消色型記録材料および染料の
消色方法を提供する。 【解決手段】 染料として、加熱条件下で塩基の作用に
より分子内閉環消色体を形成するスチリル染料を使用す
る。
Description
記録材料および染料の消色方法に関する。
ており、例えば、米国特許3152904号、同345
7075号の各明細書およびB.シェリー(Shely) によ
る「熱によって処理される銀システム(Thermally Proce
ssed Silver Systems)」(イメージング・プロセッシー
ズ・アンド・マテリアルズ(Imaging Processes and Mat
erials)Neblette 第8版、スタージ(Sturge)、V.ウオー
ルワース(Walworth)、A.シェップ(Shepp) 編集、第2
頁、1996年)に記載されている。熱現像感光材料
は、一般に、触媒活性量の光触媒(例、ハロゲン化
銀)、還元剤、還元可能な銀塩(例、有機銀塩)、銀の
色調を制御する色調剤を、バインダーのマトリックス中
に分散した感光性層を有している。熱現像感光材料は、
画像露光後、高温(例えば80℃以上)に加熱し、ハロ
ゲン化銀あるいは還元可能な銀塩(酸化剤として機能す
る)と還元剤との間の酸化還元反応により、黒色の銀画
像を形成する。酸化還元反応は、露光で発生したハロゲ
ン化銀の潜像の触媒作用により促進される。そのため、
黒色の銀画像は、露光領域に形成される。
液が不要であり、簡易かつ迅速に処理できるとの利点が
ある。しかし、写真技術の分野では依然として、湿式現
像処理による画像形成方法が主流である。熱現像処理に
は、湿式現像処理にはない未解決の問題が残っている。
その一つが染料の脱色の問題である。写真感光材料に
は、フィルター、ハレーション防止やイラジエーション
防止の目的で、染料を添加することが普通である。染料
は、非感光性層に添加され、画像露光において機能す
る。機能が終了した染料が写真感光材料中に残存する
と、形成される画像が染料により着色されてしまう。従
って、現像処理において写真感光材料から染料を除去す
る必要がある。湿式現像処理では、処理液により簡単
に、写真感光材料から染料を除去することができる。こ
れに対して、熱現像処理では、染料の除去が非常に困難
(実質的に不可能)である。
写真の技術分野では、簡易かつ迅速な現像処理が求めら
れている。しかし、湿式現像処理の改良は、ほぼ限界に
達している。そのため、医療用写真や印刷用写真の技術
分野では、熱現像処理による画像形成方法が改めて注目
されるようになっている。熱現像処理では染料の除去が
非常に困難であるとの問題に対しては、熱現像処理にお
ける加熱で染料を消色する方法が提案されている。例え
ば、米国特許5135842号の明細書には、特定の構
造を有するポリメチン染料を加熱により消色する方法が
開示されている。米国特許5314795号、同532
4627号、同5384237号の各明細書には、カル
バニオン発生剤を用いて、ポリメチン染料を加熱により
消色する方法が開示されている。
案された加熱による染料の消色方法には、染料の消色が
不充分であったり、逆に染料の安定性が不充分で熱現像
感光材料の保存中に染料が消色してしまう問題があっ
た。また、従来の技術に用いられているポリメチン染料
は、消色後に残存する染料の分解物が若干の光吸収を有
しており、画像(特にハイライト部)に着色が残るとの
問題もあった。さらに、従来の技術の染料には、熱現像
後に(特に酸との接触により)復色するとの問題もあ
る。
優れた熱消色染料を非感光性層に含む熱現像感光材料を
提供することである。また、本発明の目的は、新規な熱
消色型記録材料を提供することでもある。さらに、本発
明の目的は、室温では安定な染料を、加熱により速やか
に、かつ実質的に不可逆的に消色する方法を提供するこ
とでもある。
(1)の熱現像感光材料、下記(2)の記録材料および
下記(3)〜(4)の染料の消色方法により達成され
た。
を含む感光性層、および非感光性層を有する熱現像感光
材料であって、感光性層および非感光性層の少なくとも
1層が下記式(I)で表わされる染料と塩基プレカーサ
ーとを含むことを特徴とする熱現像感光材料。
族基、−NR21R26、−OR21または−SR21であり、
R21およびR26は、それぞれ独立に水素原子、脂肪族基
または芳香族基であるか、あるいはR21とR26とが結合
して含窒素複素環を形成する;R2は、水素原子、脂肪
族基または芳香族基であり;L1およびL2は、それぞれ
独立に、置換または無置換のメチンであって、メチンの
置換基同士が結合して不飽和脂肪族環または不飽和複素
環を形成してもよい;R3、R4は、水素原子、脂肪族
基、芳香族基、又は複素環基を表す。Z1は、5員また
は6員の含窒素複素環を完成するのに必要な原子団であ
って、含窒素複素環には芳香族環が縮合していてもよ
く、含窒素複素環およびその縮合環は置換基を有してい
てもよい;V 1は一価の置換基を表し;nは、1、2、
3または4であり;そして、mは0から4の整数であ
る。
であって、少なくとも1層の記録層が下記式(I)で表
わされる染料と塩基プレカーサーとを含み、染料が分子
あるいは固体微粒子の状態で記録層中に分散されている
ことを特徴とする記録材料。
族基、−NR21R26、−OR21または−SR21であり、
R21およびR26は、それぞれ独立に水素原子、脂肪族基
または芳香族基であるか、あるいはR21とR26とが結合
して含窒素複素環を形成する;R2は、水素原子、脂肪
族基または芳香族基であり;L1およびL2は、それぞれ
独立に、置換または無置換のメチンであって、メチンの
置換基同士が結合して不飽和脂肪族環または不飽和複素
環を形成してもよい;R3、R4は、水素原子、脂肪族
基、芳香族基、又は複素環基を表す。Z1は、5員また
は6員の含窒素複素環を完成するのに必要な原子団であ
って、含窒素複素環には芳香族環が縮合していてもよ
く、含窒素複素環およびその縮合環は置換基を有してい
てもよい;V 1は一価の置換基を表し;nは、1、2、
3または4であり;そして、mは0から4の整数であ
る。
加熱条件下で塩基を作用させて消色する染料の消色方
法。
族基、−NR21R26、−OR21または−SR21であり、
R21およびR26は、それぞれ独立に水素原子、脂肪族基
または芳香族基であるか、あるいはR21とR26とが結合
して含窒素複素環を形成する;R2は、水素原子、脂肪
族基または芳香族基であり;L1およびL2は、それぞれ
独立に、置換または無置換のメチンであって、メチンの
置換基同士が結合して不飽和脂肪族環または不飽和複素
環を形成してもよい;R3、R4は、水素原子、脂肪族
基、芳香族基、又は複素環基を表す。Z1は、5員また
は6員の含窒素複素環を完成するのに必要な原子団であ
って、含窒素複素環には芳香族環が縮合していてもよ
く、含窒素複素環およびその縮合環は置換基を有してい
てもよい;V 1は一価の置換基を表し;nは、1、2、
3または4であり;そして、mは0から4の整数であ
る。
閉環反応により消色することを特徴とする(3)項に記
載の染料の消色方法。
光材料の染料として使用すると、残色が少ない優れた画
像を形成することができる。また、特定の化合物を用い
て、熱消色型記録材料を作成することもできる。さら
に、本発明の染料の消色方法では、比較的安定な染料を
分子内閉環機構により、速やかに、かつ実質的に消色す
ることができる。
れる染料を使用する。
肪族基、芳香族基、−NR21R26、−OR21または−S
R21である。R21およびR26は、それぞれ独立に水素原
子、脂肪族基または芳香族基であるか、あるいはR21と
R26とが結合して含窒素複素環を形成する。R1は、−
NR21R26、−OR21または−SR21であることが好ま
しい。R21は、脂肪族基または芳香族基であることが好
ましく、アルキル基、置換アルキル基、アラルキル基、
置換アラルキル基、アリール基または置換アリール基で
あることがさらに好ましい。R26は、水素原子または脂
肪族基であることが好ましく、水素原子、アルキル基ま
たは置換アルキル基であることがさらに好ましい。R21
とR26とが結合して形成する含窒素複素環は、5員環ま
たは6員環であることが好ましい。含窒素複素環は、窒
素以外のヘテロ原子(例、酸素原子、硫黄原子)を有し
ていてもよい。
ルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケ
ニル基、アルキニル基、置換アルキニル基、アラルキル
基または置換アラルキル基を意味する。本発明では、ア
ルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケ
ニル基、アラルキル基または置換アラルキル基が好まし
く、アルキル基、置換アルキル基、アラルキル基または
置換アラルキル基がさらに好ましい。環状脂肪族基より
も鎖状脂肪族基が好ましい。鎖状脂肪族基は分岐を有し
ていてもよい。アルキル基の炭素原子数は、1乃至30
であることが好ましく、1乃至20であることがより好
ましく、1乃至15であることがさらに好ましく、1乃
至12であることが最も好ましい。置換アルキル基のア
ルキル部分は、アルキル基と同様である。
子数は、2乃至30であることが好ましく、2乃至20
であることがより好ましく、2乃至15であることがさ
らに好ましく、2乃至12であることが最も好ましい。
置換アルケニル基のアルケニル部分および置換アルキニ
ル基のアルキニル部分は、それぞれアルケニル基および
アルキニル基と同様である。アラルキル基の炭素原子数
は、7乃至35であることが好ましく、7乃至25であ
ることがより好ましく、7乃至20であることがさらに
好ましく、7乃至15であることが最も好ましい。置換
アラルキル基のアラルキル部分は、アラルキル基と同様
である。脂肪族基(置換アルキル基、置換アルケニル
基、置換アルキニル基、置換アラルキル基)の置換基の
例には、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原
子)、ヒドロキシル、ニトロ、カルボキシル、スルホ、
アシル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、ア
ルキルチオ基、アルキルチオカルボニル基、アリールオ
キシ基、アリールオキシカルボニル基およびカルバモイ
ル基が含まれる。カルボキシルとスルホは、塩の状態で
あってもよい。カルボキシルおよびスルホと塩を形成す
るカチオンは、アルカリ金属イオン(例、ナトリウムイ
オン、カリウムイオン)が好ましい。
リール基または置換アリール基を意味する。アリール基
の炭素原子数は、6乃至30であることが好ましく、6
乃至20であることがより好ましく、6乃至15である
ことがさらに好ましく、6乃至12であることが最も好
ましい。置換アリール基のアリール部分は、アリール基
と同様である。芳香族基(置換アリール基)の置換基の
例には、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原
子)、ヒドロキシル、ニトロ、カルボキシル、スルホ、
アルキル基、アシル基、アルコキシ基、アルコキシカル
ボニル基、アルキルチオ基、アルキルチオカルボニル
基、アリールオキシ基、アリールオキシカルボニル基お
よびカルバモイル基が含まれる。カルボキシルとスルホ
は、塩の状態であってもよい。カルボキシルおよびスル
ホと塩を形成するカチオンは、アルカリ金属イオン
(例、ナトリウムイオン、カリウムイオン)が好まし
い。
肪族基または芳香族基である。脂肪族基と芳香族基の定
義は、前述した通りである。R2は、水素原子または脂
肪族基であることが好ましく、水素原子またはアルキル
基であることがより好ましく、水素原子または炭素原子
数が1乃至15のアルキル基であることがさらに好まし
く、水素原子であることが最も好ましい。
ぞれ独立に、置換されていてもよいメチンである。メチ
ンの置換基の例には、ハロゲン原子、脂肪族基および芳
香族基が含まれる。脂肪族基と芳香族基の定義は前述し
た通りである。メチンの置換基が結合して不飽和脂肪族
環または不飽和複素環を形成してもよい。不飽和複素環
よりも、不飽和脂肪族環の方が好ましい。形成する環
は、5員環または6員環であることが好ましく、シクロ
ペンテン環またはシクロヘキセン環であることがさらに
好ましい。メチンは、無置換であるか、あるいはシクロ
ペンテン環またはシクロヘキセン環を形成することが特
に好ましい。式(I)において、nは、1、2、3、4
を表すが、好ましくは1、2、3、であり、さらに好ま
しくは1、2である。nが2以上の時、メチン基が繰り
返されるが同一である必要はない。式(I)において、
Z1は、5員または6員の含窒素複素環を形成する原子
団である。含窒素複素環の例には、オキサゾール環、チ
アゾール環、セレナゾール環、ピロール環、ピロリン
環、イミダゾール環およびピリジン環が含まれる。6員
環よりも5員環の方が好ましい。含窒素複素環には、芳
香族環(ベンゼン環、ナフタレン環)が縮合していても
よい。含窒素複素環およびその縮合環は置換基を有して
いてもよい。置換基の例として好ましくは、ハロゲン原
子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、ヒドロキシ
ル、ニトロ、カルボキシル、スルホ、アリール基および
アルキル基が含まれる。カルボキシルとスルホは、塩の
状態であってもよい。カルボキシルおよびスルホと塩を
形成するカチオンは、アルカリ金属イオン(例、ナトリ
ウムイオン、カリウムイオン)が好ましい。
を形成していることが好ましい。式(I)で表される染
料が置換基として、カルボキシルやスルホのようなアニ
オン性基を有する場合は、染料が分子内塩を形成するこ
とができる。それ以外の場合は、染料は分子外のアニオ
ンと塩を形成することが好ましい。アニオンは一価また
は二価であることが好ましく、一価であることがさらに
好ましい。アニオンの例には、ハロゲンイオン(Cl、
Br、I)、p−トルエンスルホン酸イオン、エチル硫
酸イオン、1、5−ジスルホナフタレンジアニオン、P
F6、BF4およびClO4が含まれる。V1は、一価の置
換基ならいずれでも良いが、例えば前述のR1で示した
置換基が挙げられる。好ましくは、置換または無置換の
アルキル基、置換または無置換のアルコキシ基であり、
さらに好ましくは無置換アルキル基である。式(I)に
おいて、mは、0、1、2、3または4を表すが、好ま
しくは0、1であり、さらに好ましくは0である。式
(I)において、R3、R4は、水素原子、脂肪族基、芳
香族基、又は複素環基を表す。脂肪族と芳香族の定義は
前述した通りである。R3、およびR4として好ましく
は、脂肪族基、芳香族基、複素環基である。さらに好ま
しくは、無置換脂肪族基(例えば、メチル、エチル、ブ
チル)、置換脂肪族基(例えば、2−スルホエチル、3
−スルホプロピル、4−スルホブチル、カルボキシメチ
ル、2−カルボキシエチル)、無置換芳香族基(例え
ば、フェニル、ナフチル)、無置換複素環基(例えば、
2−ピリジル、2−チアゾリル)であり、特に好ましく
は置換または無置換の脂肪族基である。最も好ましくは
無置換脂肪族基である。以下に、式(I)で表わされる
染料の具体例を示す。
B、1.92gを加え1時間加熱環流させた。得られた
結晶を吸引ろ過によりろ別して、エタノールで洗浄した
後に、乾燥して(1)4.7gを得た。(収率82
%)、λmax =632.3nm)(ε=89000)
(メタノール中)。
合成できる。
で塩基を作用させることにより消色させることができ
る。本発明者の研究により、本発明の染料は、塩基の作
用により染料中の活性メチレン基が脱プロトン化され、
それにより発生する求核種が分子内のメチレン鎖を求核
攻撃し、分子内閉環体を形成することにより消色するこ
とが見出された。従ってこの反応に使用可能な塩基とし
ては、染料中の活性メチレン基を脱プロトン化させるこ
とが出来る塩基であればいかなるものでもよい。分子内
閉環反応により新たに形成される環の環員数は特に限定
されないが、5及至7員環であることが好ましく、5員
環または7員環であることがより好ましい。このように
して形成される実質的に無色の化合物は、安定な化合物
であって、元の染料に戻ることはない。従って、本発明
の消色方法には、消色した物質が復色するとの問題はな
い。消色反応は、溶媒系でも、非溶媒系でも進行する。
溶媒系で消色反応を実施する場合、染料と塩基(または
塩基プレカーサー)の溶液を加熱することが好ましい。
溶媒としては、染料と塩基(または塩基プレカーサー)
を溶解し、加熱温度(下記)において液体である物質
(例、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド)
を用いる。非溶媒系で消色反応を実施する場合、染料と
塩基(または塩基プレカーサー)の溶液を塗布したシー
ト(記録材料や感光材料)を加熱することが好ましい。
非溶媒系での実施、すなわち熱消色型記録材料や熱現像
感光材料の詳細については、後述する。
00℃であることが好ましく、80乃至150℃である
ことがより好ましく、100乃至130℃であることが
さらに好ましく、115乃至125℃であることが最も
好ましい。加熱時間は、5乃至120秒であることが好
ましく、10乃至60秒であることがより好ましく、1
2乃至30秒であることがさらに好ましく、15乃至2
5秒であることが最も好ましい。なお、熱現像感光材料
(詳細は後述)では、熱現像のための加熱を実施する。
また、塩基を発生させるために、熱分解型塩基プレカー
サー(詳細は後述)を使用することが好ましい。そのよ
うな場合、実際の加熱温度と加熱時間は、熱現像に要す
る温度と時間、あるいは熱分解に要する温度と時間も考
慮して決定する。
って、狭義の塩基に加えて、求核剤(ルイス塩基)も含
まれる。塩基が染料と共存すると、室温であっても消色
反応が若干進行する。従って、塩基を染料から物理的ま
たは化学的に隔離しておき、加熱時(消色すべき時)に
塩基と染料とを接触(反応)させることが好ましい。塩
基の物理的な隔離手段としては、マイクロカプセルの使
用、熱溶融性物質の微粒子内への添加、あるいは記録材
料または感光材料中の染料を含む層とは別の層への添加
のような手段がある。マイクロカプセルには、圧力によ
り破裂するものと、加熱により破裂するものとがある。
消色反応は加熱条件下で実施するため、加熱により破裂
する(熱応答性)マイクロカプセルを用いると都合が良
い。隔離のためには、塩基と染料の一方をマイクロカプ
セルに封入する。マイクロカプセルの外殻が不透明であ
る場合は、塩基の方をマイクロカプセルに封入すること
が好ましい。熱応答性マイクロカプセルについては、森
賀弘之、入門・特殊紙の化学(昭和50年)や特開平1
−150575号公報に記載がある。ワックスのような
熱溶融性物質の微粒子内に塩基または染料(好ましくは
塩基)を添加して隔離してもよい。熱溶融性物質の融点
は、室温と前述した加熱温度との間である。記録材料ま
たは感光材料において、染料を含む層と塩基を含む層と
を分離する場合、それらの層の間に熱溶融性物質を含む
バリアー層を設けることが好ましい。
段の方が実施が容易で好ましい。化学的な隔離手段とし
ては、塩基プレカーサーの使用が代表的である。塩基プ
レカーサーには様々な種類があるが、消色反応は加熱条
件下で実施するため、加熱により塩基を生成(または放
出)する種類のプレカーサーを用いると都合が良い。加
熱により塩基を生成する塩基プレカーサーとしては、カ
ルボン酸と塩基との塩からなる熱分解型(脱炭酸型)塩
基プレカーサーが代表的である。脱炭酸型塩基プレカー
サーを加熱すると、カルボン酸のカルボキシル基が脱炭
酸反応し、有機塩基が放出される。カルボン酸として
は、脱炭酸しやすいスルホニル酢酸やプロピオール酸を
用いる。スルホニル酢酸およびプロピオール酸は、脱炭
酸を促進する芳香族性を有する基(アリール基や不飽和
複素環基)を置換基として有することが好ましい。スル
ホニル酢酸塩の塩基プレカーサーについては特開昭59
−168441号公報に、プロピオール酸塩の塩基プレ
カーサーについては特開昭59−180537号公報に
それぞれ記載がある。脱炭酸型塩基プレカーサーの塩基
側成分としては、有機塩基が好ましく、アミジン、グア
ニジンまたはそれらの誘導体であることがさらに好まし
い。有機塩基は、二酸塩基、三酸塩基または四酸塩基で
あることが好ましく、二酸塩基であることがさらに好ま
しく、アミジン誘導体またはグアニジン誘導体の二酸塩
基であることが最も好ましい。
は四酸塩基のプレカーサーについては、特公平7−59
545号公報に記載がある。グアニジン誘導体の二酸塩
基、三酸塩基または四酸塩基のプレカーサーについて
は、特公平8−10321号公報に記載がある。アミジ
ン誘導体またはグアニジン誘導体の二酸塩基は、(A)
二つのアミジン部分またはグアニジン部分、(B)アミ
ジン部分またはグアニジン部分の置換基および(C)二
つのアミジン部分またはグアニジン部分を結合する二価
の連結基からなる。(B)の置換基の例には、アルキル
基(シクロアルキル基を含む)、アルケニル基、アルキ
ニル基、アラルキル基および複素環残基が含まれる。二
個以上の置換基が結合して含窒素複素環を形成してもよ
い。(C)の連結基は、アルキレン基またはフェニレン
基であることが好ましい。以下に、アミジン誘導体また
はグアニジン誘導体の二酸塩基プレカーサーの例を示
す。
料の使用量(モル)の1乃至100倍であることが好ま
しく、3乃至30倍であることがさらに好ましい。 染
料は、以上述べたような消色反応を利用して、様々な用
途に用いることができる。例えば、染料と塩基プレカー
サーの溶液を、熱消色性インクとして用いることができ
る。また、染料と塩基プレカーサーの溶液を、透明支持
体に塗布したものを熱消色型シート(フィルター)とし
て用いることもできる。さらに、染料と塩基プレカーサ
ーとを熱消色型記録材料に応用することもできる。熱消
色型記録材料は、支持体(好ましくは透明支持体)上に
記録層を有する。染料は、分子状または固体微粒子状で
記録層中に分散する。分子状に分散する場合は、染料の
溶液を記録層の塗布液に添加する。固体微粒子状に分散
する場合は、染料の固体微粒子の分散液を記録層の塗布
液に添加する。塩基プレカーサーは、固体微粒子状で記
録層中に分散することが好ましい。記録層は、さらにバ
インダーを含むことが好ましい。バインダーとしては、
親水性ポリマー(例、ポリビニルアルコール、ゼラチ
ン)が好ましく用いられる。熱消色型記録材料は、像様
加熱を行なうことで、加熱した部分が消色して画像を形
成することができる。像様加熱は、ファクシミリあるい
は感熱プリンターに用いられているサーマルヘッドを利
用して、簡単に実施することができる。
料である。熱現像感光材料は一般に、感光性層に加えて
非感光性層を有する。本発明に係わる染料は、熱現像感
光材料の感光性層および非感光性層のうち、少なくとも
1層に添加するが、非感光性層の少なくとも1層に染料
と塩基プレカーサーとを添加して、非感光性層をフィル
ター層またはアンチハレーション層として機能させるの
が好ましい。非感光性層は、その配置から(1)感光性
層の上(支持体よりも遠い側)に設けられるオーバーコ
ート層、(2)複数の感光性層の間に設けられる中間
層、(3)感光性層と支持体との間に設けられる下塗り
層、および(4)感光性層の反対側に設けられるバック
層に分類できる。フィルター層は、(1)または(2)
の層として感光材料に設けられる。アンチハレーション
層は、(3)または(4)の層として感光材料に設けら
れる。染料と塩基プレカーサーとは、同一の非感光性層
に添加することが好ましい。ただし、隣接する二つの非
感光性層に別々に添加してもよい。また、二つの非感光
性層の間にバリアー層を設けてもよい。本明細書におい
て「層が染料と塩基プレカーサーとを含む」とは、
『層』が複数である場合、すなわち複数の層が染料と塩
基プレカーサーとを別々に含む場合も含まれる。
は、溶液、乳化物、固体微粒子分散物あるいはポリマー
含浸物を非感光性層の塗布液に添加する方法が採用でき
る。また、ポリマー媒染剤を用いて非感光性層に染料を
添加してもよい。これらの添加方法は、通常の熱現像感
光材料に染料を添加する方法と同様である。ポリマー含
浸物に用いるラテックスについては、米国特許4199
363号、西独特許公開25141274号、同254
1230号、欧州特許公開029104号の各明細書お
よび特公昭53−41091号公報に記載がある。ま
た、ポリマーを溶解した溶液中に染料を添加する乳化方
法については、国際公開番号88/00723号明細書
に記載がある。染料の添加量は、染料の用途により決定
する。一般には、目的とする波長で測定したときの光学
濃度(吸光度)が0.1を越える量で使用する。光学濃
度は、0.2乃至2であることが好ましい。このような
光学濃度を得るための染料の使用量は、一般に0.00
1乃至1g/m2程度である。なお、本発明に従い染料
を消色すると、光学濃度を0.1以下に低下させること
ができる。二種類以上の染料を、熱消色型記録材料や熱
現像感光材料において併用してもよい。同様に、二種類
以上の塩基プレカーサーを併用してもよい。以下、熱現
像感光材料について、さらに説明する。
料のような他のシートを使用せずに、熱現像感光材料上
に画像を形成できる型)であることが好ましい。本発明
は、近赤外露光用熱現像感光材料において特に有効であ
る。熱現像感光材料は、ハロゲン化銀(触媒活性量の光
触媒)および還元剤を含む感光性層と非感光性層とを有
する。感光性層は、さらにバインダー(一般に合成ポリ
マー)、有機銀塩(還元可能な銀源)、ヒドラジン化合
物(超硬調化剤)や色調調整剤(銀の色調を制御する)
を含むことが好ましい。複数の感光性層を設けてもよ
い。例えば、階調の調節を目的として、高感度感光性層
と低感度感光性層とを熱現像感光材料に設けることがで
きる。高感度感光性層と低感度感光性層との配列の順序
は、低感度感光性層を下(支持体側)に配置しても、高
感度感光性層を下に配置してもよい。非感光性層は、前
述した染料を含む層、すなわちフィルター層やハレーシ
ョン防止層に加えて、表面保護層のような別の機能層と
して設けてもよい。
リエチレンを被覆した紙、ポリプロピレンを被覆した
紙、羊皮紙、布、金属(例、アルミニウム、銅、マグネ
シウム、亜鉛)のシートまたは薄膜、ガラス、金属
(例、クロム合金、スチール、銀、金、白金)で被覆し
たガラスおよびプラスチックフイルムが用いられる。支
持体の用いられるプラスチックの例には、ポリアルキル
メタクリレート(例、ポリメチルメタクリレート)、ポ
リエステル(例、ポリエチレンテレフタレート)、ポリ
ビニルアセタール、ポリアミド(例、ナイロン)および
セルロースエステル(例、セルロースニトレート、セル
ロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネー
ト、セルロースアセテートブチレート)が含まれる。支
持体を、ポリマーで被覆してもよい。ポリマーの例に
は、ポリ塩化ビニリデン、アクリル酸系ポリマー(例、
ポリアクリロニトリル、メチルアクリレート)不飽和ジ
カルボン酸(例、イタコン酸、アクリル酸)のポリマ
ー、カルボキシメチルセルロースおよびポリアクリルア
ミドが含まれる。コポリマーを用いてもよい。ポリマー
で被覆する代わりに、ポリマーを含む下塗り層を設けて
もよい。
銀、塩化銀、塩臭化銀、ヨウ臭化銀および塩ヨウ臭化銀
のいずれも用いることができる。ただし、ヨウ化銀を含
むことが好ましい。ハロゲン化銀の添加量は、0.03
乃至0.6g/m2であることが好ましく、0.05乃
至0.4g/m2であることがさらに好ましく、0.1
乃至0.4g/m2であることが最も好ましい。ハロゲ
ン化銀は、一般にハロゲン化銀乳剤として硝酸銀と可溶
性ハロゲン塩との反応により調製する。ただし、銀石鹸
とハロゲンイオンとを反応させ、銀石鹸の石鹸部をハロ
ゲン変換して調製してもよい。また、銀石鹸の形成時に
ハロゲンイオンを添加してもよい。還元剤としては、フ
ェニドン、ヒドロキノン類、カテコールおよびヒンダー
ドフェノールが好ましい。還元剤については、米国特許
3770448号、同3773512号、同35938
63号、同4460681号の各明細書、およびリサー
チ・ディスクロージャー(Research Disclosure)誌17
029号、同29963号に記載がある。
アルケノン化合物(例、2−ヒドロキシ−ピペリジノ−
2−シクロヘキセノン)、N−ヒドロキシ尿素誘導体
(例、N−p−メチルフェニル−N−ヒドロキシ尿
素)、アルデヒドまたはケトンのヒドラゾン類(例、ア
ントラセンアルデヒドフェニルヒドラゾン)、ホスファ
ーアミドフェノール類、ホスファーアミドアニリン類、
ポリヒドロキシベンゼン類(例、ヒドロキノン、t−ブ
チル−ヒドロキノン、イソプロピルヒドロキノン、2,
5−ジヒドロキシ−フェニルメチルスルホン)、スルホ
ヒドロキサム酸類(例、ベンゼンスルホヒドロキサム
酸)、スルホンアミドアニリン類(例、4−(N−メタ
ンスルホンアミド)アニリン)、2−テトラゾリルチオ
ヒドロキノン類(例、2−メチル−5−(1−フェニル
−5−テトラゾリルチオ)ヒドロキノン)、テトラヒド
ロキノキサリン類(例、1,2,3,4−テトラヒドロ
キノキサリン)、アミドオキシン類、アジン類(例、脂
肪族カルボン酸アリールヒドラザイド類)とアスコルビ
ン酸との組み合わせ、ポリヒドロキシベンゼンとヒドロ
キシルアミンとの組み合わせ、リダクトン、ヒドラジ
ン、ヒドロキサム酸類、アジン類とスルホンアミドフェ
ノール類との組み合わせ、α−シアノフェニル酢酸誘導
体、ビス−β−ナフトールと1,3−ジヒドロキシベン
ゼン誘導体との組み合わせ、5−ピラゾロン類、スルホ
ンアミドフェノール類、2−フェニリンダン−1,3−
ジオン、クロマン、1,4−ジヒドロピリジン類(例、
2,6−ジメトキシ−3,5−ジカルボエトキシ−1,
4−ジヒドロピリジン)、ビスフェノール類(例、ビス
(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニ
ル)メタン、ビス(6−ヒドロキシ−m−トリ)メシト
ール、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェ
ニル)プロパン、4,4−エチリデン−ビス(2−t−
ブチル−6−メチル)フェノール)、紫外線感応性アス
コルビン酸誘導体および3−ピラゾリドン類が含まれ
る。
クトン類のエステル(例、ピペリジノヘキソースリダク
トンモノアセテート)を還元剤として用いてもよい。特
に好ましい還元剤は、ヒンダードフェノールである。感
光性層および非感光性層は、バインダーを含むことが好
ましい。バインダーとしては、一般に無色の透明または
半透明のポリマーが用いられる。天然あるいは半合成ポ
リマー(例、ゼラチン、アラビアゴム、ヒドロキシエチ
ルセルロース、セルロースエステル、カゼイン、デンプ
ン)を用いることもできるが、耐熱性を考慮すると、天
然あるいは半合成ポリマーよりも合成ポリマーの方が好
ましい。ただし、セルロールエステル(例、アセテー
ト、セルロースアセテートブチレート)は、半合成ポリ
マーであっても、比較的耐熱性があり、熱現像感光材料
のバインダーとして好ましく用いられる。
ール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメ
チルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリル
酸、スチレン/無水マレイン酸コポリマー、スチレン/
アクリロニトリルコポリマー、スチレン/ブタジエンコ
ポリマー、ポリビニルアセタール(例、ポリビニルホル
マール、ポリビニルブチラール)、ポリエステル、ポリ
ウレタン、フェノキシ樹脂、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
エポキシド、ポリカーボネート、ポリビニルアセテート
およびポリアミドが含まれる。親水性ポリマーよりも疎
水性ポリマーの方が好ましい。従って、スチレン/アク
リロニトリルコポリマー、スチレン/ブタジエンコポリ
マー、ポリビニルアセタール、ポリエステル、ポリウレ
タン、ロースアセテートブチレート、ポリアクリル酸、
ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニルおよびポリ
ウレタンが好ましく、スチレン/ブタジエンコポリマー
およびポリビニルアセタールがさらに好ましい。バイン
ダーは、感光性層または非感光性層の塗布液の溶媒(水
または有機溶媒)中に溶解または乳化して使用する。塗
布液中にバインダーを乳化する場合、バインダーのエマ
ルジョンを塗布液と混合してもよい。
は、染料がバインダーの0.1乃至60重量%の塗布量
となるように調整することが好ましい。染料は、バイン
ダーの0.2乃至30重量%であることが好ましく、
0.5乃至10重量%であることが最も好ましい。感光
性層または非感光性層は、さらに有機銀塩を含むことが
好ましい。銀塩を形成する有機酸は、長鎖の脂肪酸が好
ましい。脂肪酸の炭素原子数は、10乃至30であるこ
とが好ましく、15乃至25であることがさらに好まし
い。有機銀塩錯体を用いてもよい。錯体の配位子は、銀
イオンに対する総安定定数を4.0乃至10.0の範囲
で有することが好ましい。有機銀塩については、リサー
チ・ディスクロージャー(Research Disclosure)誌17
029号および同29963号に記載がある。
酸、シュウ酸、ベヘン酸、ステアリン酸、パルミチン
酸、ラウリン酸)の銀塩、カルボキシアルキルチオ尿素
(例、1−(3−カルボキシプロピル)チオ尿素、1−
(3−カルボキシプロピル)−3,3−ジメチルチオ尿
素)の銀塩、アルデヒド(例、ホルムアルデヒド、アセ
トアルデヒド、ブチルアルデヒド)とヒドロキシ置換芳
香族カルボン酸とのポリマー反応生成物の銀錯体、芳香
族カルボン酸(例、サリチル酸、安息香酸、3,5−ジ
ヒドロキシ安息香酸、5,5−チオジサリチル酸)の銀
塩、チオエン類(例、3−(2−カルボキシエチル)−
4−ヒドロキシメチル−4−チアゾリン−2−チオエ
ン、3−カルボキシメチル−4−チアゾリン−2−チオ
エン)の銀塩または銀錯体、窒素酸(例、イミダゾー
ル、ピラゾール、ウラゾール、1,2,4−チアゾー
ル、1H−テトラゾール、3−アミノ−5−ベンジルチ
オ−1,2,4−トリアゾール、ベンゾトリアゾール)
の銀塩または銀錯体、サッカリンの銀塩、5−クロロサ
リチルアルドキシムの銀塩およびメルカプチド類の銀塩
が含まれる。ベヘン酸銀が最も好ましい。有機銀塩は、
銀量として3g/m2以下で用いることが好ましく、2
g/m2以下で用いることがさらに好ましい。
調化剤を含むことが好ましい。熱現像感光材料を印刷用
写真の分野で用いる場合、網点による連続階調画像や線
画像の再現が重要である。超硬調化剤を使用すること
で、網点画像や線画像の再現性を改善することができ
る。超硬調化剤としては、ヒドラジン化合物、四級アン
モニウム化合物あるいはアクリロニトリル化合物(米国
特許5545515号明細書記載)が用いられる。ヒド
ラジン化合物が特に好ましい超硬調化剤である。ヒドラ
ジン化合物は、ヒドラジン(H2N−NH2)とその水素
原子の少なくも一つを置換した化合物を含む。置換基
は、脂肪族基、芳香族基または複素環基がヒドラジンの
窒素原子に直結するか、あるいは脂肪族基、芳香族基ま
たは複素環基が連結基を介してヒドラジンの窒素原子に
結合する。連結基の例には、−CO−、−CS−、−S
O2−、−POR−(Rは脂肪族基、芳香族基または複
素環基)、−CNH−およびそれらの組み合わせが含ま
れる。ヒドラジン化合物については、米国特許5464
738号、同5496695号、同5512411号、
同5536622号の各明細書、特公平6−77138
号、同6−93082号、特開平6−230497号、
同6−289520号、同6−313951号、同7−
5610号、同7−77783号、同7−104426
号の各公報に記載がある。
解して、感光性層の塗布液に添加することができる。有
機溶媒の例には、アルコール(例、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、フッ素化アルコール)、ケトン
(例、アセトン、メチルエチルケトン)、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルスルホキシドおよびメチルセルソル
ブが含まれる。また、ヒドラジン化合物を油性(補助)
溶媒に溶解した溶液を、塗布液中に乳化してもよい。油
性(補助)溶媒の例には、ジブチルフタレート、トリク
レジルフォスフェート、グリセリルトリアセテート、ジ
エチルフタレート、酢酸エチルおよびシクロヘキサノン
が含まれる。さらに、ヒドラジン化合物の固体分散物を
塗布液に添加してもよい。ヒドラジン化合物の分散は、
ボールミル、コロイドミル、マントンゴーリング、マイ
クロフルイダイザーや超音波分散機のような公知の分散
機を用いて実施できる。超硬調化剤の添加量は、ハロゲ
ン化銀1モルに対して、1×10-6乃至1×10-2モル
であることが好ましく、1×10-5乃至5×10-3モル
であることがさらに好ましく、2×10-5乃至5×10
-3モルであることが最も好ましい。超硬調化剤に加え
て、硬調化促進剤を用いてもよい。硬調化促進剤の例に
は、アミン化合物(米国特許5545505号明細書記
載)、ヒドロキサム酸(米国特許5545507号明細
書記載)、アクリロニトリル類(米国特許554550
7号明細書記載)およびヒドラジン化合物(米国特許5
558983号明細書記載)が含まれる。感光性層また
は非感光性層は、さらに色調調整剤を含むことが好まし
い。色調調整剤については、リサーチ・ディスクロージ
ャー誌17029号に記載がある。
ルイミド)、環状イミド類(例、スクシンイミド)、ピ
ラゾリン−5−オン類(例、3−フェニル−2−ピラゾ
リン−5−オン、1−フェニルウラゾール)、キナゾリ
ノン類(例、キナゾリン、2,4−チアゾリジンジオ
ン)、ナフタールイミド類(例、N−ヒドロキシ−1,
8−ナフタールイミド)、コバルト錯体(例、コバルト
のヘキサミントリフルオロアセテート)、メルカプタン
類(例、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾー
ル)、N−(アミノメチル)アリールジカルボキシイミ
ド類(例、N−(ジメチルアミノメチル)フタルイミ
ド)、ブロックされたピラゾール類(例、N,N’ヘキ
サメチレン−1−カルバモイル−3,5−ジメチルピラ
ゾール)、イソチウロニウム(isothiuronium)誘導体
(例、1,8−(3,6−ジオキサオクタン)ビス(イ
ソチウロニウムトリフルオロアセテート)と光漂白剤
(例、2−(トリブロモメチルスルホニル)ベンゾチア
ゾール)との組み合わせ、シアニン染料(例、3−エチ
ル−5−((3−エチル−2−ベンゾチアゾリニリデン
(benzothiazolinylidene))−1−メチルエチリデン)
−2−チオ−2,4−オキサゾリジンジオン(oxazolid
inedione))、フタラジノン化合物およびその金属塩
(例、フタラジノン、4−(1−ナフチル)フタラジノ
ン、6−クロロフタラジノン、5,7−ジメチルオキシ
フタラジノン、2,3−ジヒドロ−1,4−フタラジン
ジオン、、8−メチルフタラジノ)、フタラジノン化合
物とスルフィン酸誘導体(例、ベンゼンスルフィン酸ナ
トリウム)との組み合わせ、フタラジノン化合物とスル
ホン酸誘導体(例、p−トルエンスルホン酸ナトリウ
ム)との組み合わせ、フタラジンとフタル酸との組み合
わせ、フタラジンまたはフララジン付加物とジカルボン
酸(好ましくはo−フェニレン酸)またはその無水物
(例、マレイン酸無水物、フタル酸、2,3−ナフタレ
ンジカルボン酸、フタル酸無水物、4−メチルフタル
酸、4−ニトロフタル酸、テトラクロロフタル酸無水
物)との組み合わせ、キナゾリンジオン類、ベンズオキ
サジン、ナルトキサジン誘導体、ベンズオキサジン−
2,4−ジオン類(例、1,3−ベンズオキサジン−
2,4−ジオン)、ピリミジン類、不斉−トリアジン類
(例えば、2,4−ジヒドロキシピリミジン)、テトラ
アザペンタレン誘導体(例、3,6−ジメロカプト−
1,4−ジフェニル−1H、4H−2,3a,5,6a
−テトラアザペンタレン)およびフタラジンが含まれ
る。フタラジンが特に好ましい。
光性層)に、カブリ防止剤を添加してもよい。カブリ防
止剤としては、水銀化合物(米国特許3589903号
明細書記載)よりも、非水銀化合物(米国特許3874
946号、同4546075号、同4452885号、
同4756999号、同5028523号、英国特許出
願番号92221383.4号、同9300147.7
号、同9311790.1号の各明細書、特開昭59−
57234公報記載)を用いることが好ましい。特に好
ましいカブリ防止剤は、ハロゲン(F、Cl、Br、
I)置換メチル基を有するヘテロ環化合物である。
する。分光増感色素については、特開昭60−1403
35号、同63−159841号、同63−23143
7号、同63−259651号、同63−304242
号、同63−15245号の各公報、米国特許4639
414号、同4740455号、同4741966号、
同4751175号、同4835096号の各明細書に
記載がある。熱現像感光材料には、さらに界面活性剤、
酸化防止剤、安定化剤、可塑剤、紫外線吸収剤あるいは
被覆助剤を添加してもよい。各種の添加剤は、感光性層
あるいは非感光性層のいずれかに添加する。熱現像感光
材料は、画像露光後に加熱することで画像を形成する。
この熱現像により、黒色の銀画像が形成される。画像露
光は、レーザーを用いて実施することが好ましい。熱現
像の加熱温度は、80乃至250℃であることが好まし
く、100乃至200℃であることがさらに好ましい。
加熱時間は一般に1秒乃至2分である。
シド10mlに溶かし、トリエチルアミン1mlを加え
て、120℃で1分間加熱した。加熱を開始して直ちに
溶液の青色は消失し、薄黄色の溶液となった。この溶液
を放冷し、析出した白色結晶を濾別した。この化合物は
疎水性の高い中性化合物であり、マススペクトルおよび
1H−NMRスペクトルにより分子内で閉環消色した化
合物であることがわかった。
−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン、グ
アニジンおよび水酸化ナトリウムを、それぞれ塩基とし
て用いて消色反応を実施したところ、いずれの場合も分
子内で閉環消色した化合物が生成することが確認され
た。次に、塩基を添加せずに染料(1)を重水素化され
たジメチルスルホキシド−d6に溶解した溶液を調製し
た。この溶液を160℃で2時間加熱し1H−NMR測
定により反応の有無を観察したが、いかなる反応も確認
されず、塩基が存在しないときは、極めて安定であるこ
とが判明した。
ルホルムアミド溶液(1×10-5モル/dm3)に、塩
基プレカーサー(BP−41)を1×10-4モル/dm
3添加し、110℃で30秒間加熱した。各染料の第一
吸収帯(λmax )における吸光度を測定し、染料の残存
率を求めた。以上の結果を第1表に示す。
分散コンテナー中に、ポリビニルアルコールの3重量%
水溶液52.5g、カルボキシメチルセルロースの3重
量%水溶液52.5g、塩基プレカーサー(BP−4
1)40gおよび直径0.5〜0.75mmのガラスビ
ーズ150mlを入れた。ダイノミルを用いて3000
rpmにて30分間分散し、2N硫酸でpHを6.5に
調整して、粒径約1μmの塩基プレカーサーの固体分散
物を得た。
1.6gを酢酸エチル30gに溶解した。別に、ポリビ
ニルアルコールの20重量%水溶液31g、水21gお
よびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5重量%
水溶液10gを混合し、200mlのホモジナイザーカ
ップに入れた。この中に、染料の溶液を加え、1000
0rpmにて5分間撹拌し、染料の乳化物を得た。乳化
液を50℃で2時間撹拌し、酢酸エチルを除去した後、
蒸発した量と同量の水を加え、粒径約0.4μmの染料
の微粒子分散物を得た。
分散物5.1gに、水0.5gおよびポリビニルアルコ
ールの20重量%水溶液を加え、混合した。混合液に塩
基プレカーサーの固体分散物2gを加え、さらに混合し
て熱消色記録層の塗布液を調製した。厚さ100μmの
ゼラチン下塗り層を設けたポリエチレンテレフタレート
フイルム(支持体)上に、塗布液を塗布量10.5g/
m2で塗布、乾燥した。ポリビニルアルコールの10重
量%水溶液4g、ポリ(n=10)エチレングリコール
ドデシルエーテル(界面活性剤)の2重量%水溶液1
g、粒径0.2μmのステアリン酸亜鉛の20重量%水
分散物0.5gおよび水4.8gを混合し、保護層の塗
布液を調製した。この塗布液を、熱消色記録層の上に、
塗布量17.5g/m2で塗布、乾燥し、熱消色型記録
材料を作成した。
を、サーマルイメージャー(FTI210、富士写真フ
イルム(株)製)を用いて、8段階の階調ステップで、
像様加熱したところ、高エネルギー部分が無色になる陰
画が得られた。また、熱消色型記録材料を、40℃、相
対湿度80%で、3日間保存したところ、熱消色記録層
の消色は認められなかった。3日間保存後の熱消色型記
録材料を用いて上記と同様に像様加熱したところ、製造
直後と同様の鮮明な陰画が得られた。
レカーサー(BP−7)5.12gおよびポリビニルア
ルコール1.02gを水43.5gと混合し、混合液を
サンドミル(1/16Gサンドグラインダーミル、アミ
メックス(株)製)を用いて分散し、塩基プレカーサー
の固体微粒子分散物を得た。
gを、酢酸エチル35gに溶解して有機相とした。有機
相をポリビニルアルコールの6重量%水溶液84gに混
合し、常温にて乳化して、平均粒子径1.2μmの染料
の乳化液を得た。
プレカーサーの固体微粒子分散物4gおよび染料の乳化
液4gを、ポリビニルアルコールの4重量%水溶液28
に加えて、撹拌し、ハレーション防止層塗布液を調製し
た。
5μmのポリエチレンテレフタレートフイルム(支持
体)の一方の面に、塩化ビニリデンを含む防湿下塗り層
を設けた。支持体の他方の面には、ゼラチン下塗り層を
設けた。防湿下塗り層の上に、ハレーション防止層塗布
液を乾燥固形分塗布量が2g/m2となるように塗布、
乾燥してハレーション防止層を形成した。
にフタル化ゼラチン22gおよび臭化カリウム30mg
を溶解した。溶液を35℃にてpH5.0に調整した
後、硝酸銀18.6gと硝酸アンモニウム0.9gとを
含む水溶液159ml、および臭化カリウムとヨウ化カ
リウムとを92:8のモル比で含む水溶液を、pAg
7.7に保ちながら、コントロールドダブルジェット法
で10分間かけて添加した。次いで、硝酸銀55.4g
と硝酸アンモニウム2gとを含む水溶液476ml、お
よび六塩化イリジウム酸二カリウム10μモル/リット
ルと臭化カリウム1モル/リットルとを含む水溶液を、
pAg7.7に保ちながら、コントロールドダブルジェ
ット法で30分間かけて添加した。さらに、4−ヒドロ
キシ−6−メチル1,3,3a,7−テトラザインデン
1gを添加し、pHを下げて凝集沈降させ、脱塩処理を
した。その後、フェノキシエタノール0.1gを加え、
pH5.9、pAg8.2に調整し、沃臭化銀粒子の形
成を終了した。粒子のヨウ素含量は、コア部で8モル
%、粒子全体の平均で2モル%であった。平均粒子径は
0.05μm、投影面積の変動係数は8%で、(10
0)面比率が88%の立方体粒子であった。ハロゲン化
銀粒子を60℃に昇温して、銀1モル当りチオ硫酸ナト
リウム85μモルと、2,3,4,5,6−ペンタフル
オロフェニルジフェニルホスフィンセレニド11μモ
ル、下記のテルル化合物15μモル、塩化金酸3.5μ
モルおよびチオシアン酸270μモルを添加し、120
分間熟成した後、30℃に急冷して、ハロゲン化銀乳剤
を得た。
g、アラキジン酸4gおよびベヘン酸36gを蒸留水8
50mlに加えた。混合液を90℃で激しく撹拌しなが
ら、1N水酸かナトリウム水溶液187mlを添加し、
60分間反応させた。1N硝酸65mlを添加した後、
50℃に降温した。次いで、より激しく撹拌しながら、
N−ブロモスクシンイミド0.62gを添加し、10分
後に上記のハロゲン化銀乳剤を、ハロゲン化銀量が6.
2ミリモルとなるように添加した。さらに、硝酸銀21
gの水溶液125mlを100秒かけて添加し、そのま
ま10分間撹拌し続け、N−ブロモスクシンイミド0.
62gを添加し、さらに10分間放置した。その後、吸
引濾過で固形分を濾別し、固形分を濾水の伝導度が30
μS/cmになるまで水洗した。このように得られた固
形分にポリ酢酸ビニルの0.6重量%の酢酸ブチル溶液
150gを加え撹拌した。撹拌終了後、放置して、油相
と水相とを分離させ、塩を含む水相を除去し、油相を得
た。次に、油相にポリビニルブチラール(デンカブチラ
ール#3000−K、電気化学工業(株)製)の2.5
重量%2−ブタノン溶液80gを添加し、撹拌した。過
臭化ピリジニウム0.1ミリモルと臭化カルシウム二水
和物0.15モルをメタノール0.7gと共に添加し
た。さらに、2−ブタノン200gとポリビニルブチラ
ール(BUTVAR−76、モンダント社製)59gを
添加し、ホモジナイザーで分散し、有機銀塩乳剤(針状
粒子の平均短径:0.04μm、平均長径:1μm、変
動係数30%)を得た。
に、25℃で、下記の成分を一次添加と二次添加の二回
に分けて、銀1モル当り以下の量となるように、撹拌し
ながら添加し、感光性層塗布液を調製した。
アセテートブチレート(CAB171−15S、イース
トマンケミカル(株)製)75g、2−メチルフタル酸
5.7g、テトラクロロフタル酸無水物1.5g、フタ
ラジン12.5g、テトラクロロフタル酸5.1g、フ
ッ素系界面活性剤(メガファックスF−176P、大日
本インキ化学工業(株)製)0.3g、平均粒子サイズ
3μmの真球状シリカ粒子(シルデックスH31、洞海
化学社製)2gおよびポリイソシアネート(Sumid
urN3500、住友バイエルウレタン社製)6gを、
2−ブタノン3070gと酢酸エチル30gに溶解し
て、乳剤面保護層塗布液を調製した。
10g、ポリメチルメタクリレート粒子(平均粒径:7
μm)0.6g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム0.4gおよびシリコーン化合物(X−22−280
9、信越シリコーン(株)製)0.9gを水500gに
溶解して、バック面保護層塗布液を調製した。
支持体のハレーション防止層とは反対側の面に、感光性
層塗布液を塗布銀量が2.3g/m2となるように塗布
した。次に、ハレーション防止層の上に、乾燥厚さが
0.9μmとなる塗布量で、バック面保護層塗布液を塗
布した。さらに、感光性層の上に、乾燥厚さが2μmと
なる塗布量で乳剤面保護層塗布液を塗布した。このよう
にして、熱現像感光材料101を作成した。
熱現像感光材料101の作成において、染料(1)に代
えて、染料(5)、染料(6)、染料(11)、比較染
料1、比較染料2および比較染料3を、それぞれ同量使
用した以外は同様にして、熱現像感光材料102〜10
7を作成した。また、染料(1)を添加しなかった以外
は、熱現像感光材料101の作成と同様にして、熱現像
感光材料108を作成した。
ザー感光計で熱現像感光材料を露光した後、感光材料を
120℃で15秒間処理(熱現像)し、得られた画像を
濃度計で測定した。測定結果は、カブリに相当する最低
濃度(Dmin)および感度(Dminより1.0高い
濃度を与える露光量の比の逆数)で評価した。結果を第
2表に示す。なお、第2表で、感度については、熱現像
感光材料101の感度を100とする相対感度で示し
た。
感光計で辺が1cmの正方形に熱現像感光材料を露光し
た。濃度が2.5になる露光量xと、濃度が0.5にな
る露光量yとを求めた。次に、短辺100μm、長辺1
cmの長方形の長辺が接するように、露光量xと露光量
yで交互に露光し、露光領域の最高濃度と最低濃度をミ
クロデンシトメーターで測定した。最高濃度と最低濃度
の差を2で除したものを鮮鋭度として評価した。結果を
第2表に示す。
〜108を、高温(50℃)かつ高湿(相対湿度80
%)の条件下で3日間保存し、690nmにおける吸光
度を保存の前後で測定した。感光材料101〜107の
保存前の吸光度(Db)、保存後の吸光度(Da)、そ
して染料なしの感光材料108の保存後の吸光度(D
0)の測定結果から、下記式により感光材料101〜1
07中の染料の残存率を求め、保存安定性の指標とし
た。なお、感光材料108は、保存の前後で690nm
における吸光度に変化はなかった。 100×(Da−D0)/(Db−D0) 上記式で定義される値が100に近いほど、染料の保存
安定性が高いことを意味する。結果を第2表に示す。
に優れた熱現像感光材料を提供できる。また、保存安定
性の優れた熱消色型の記録材料を提供できる。さらに
は、室温では安定であり、加熱により速やかに消色する
染料の消色方法を提供できる。
Claims (4)
- 【請求項1】 支持体、ハロゲン化銀および還元剤を含
む感光性層、および非感光性層を有する熱現像感光材料
であって、感光性層および非感光性層の少なくとも1層
が下記式(I)で表わされる染料と塩基プレカーサーと
を含むことを特徴とする熱現像感光材料。 【化1】 式中、R1は、水素原子、脂肪族基、芳香族基、−NR
21R26、−OR21または−SR21であり、R21およびR
26は、それぞれ独立に水素原子、脂肪族基または芳香族
基であるか、あるいはR21とR26とが結合して含窒素複
素環を形成する;R2は、水素原子、脂肪族基または芳
香族基であり;L1およびL2は、それぞれ独立に、置換
または無置換のメチンであって、メチンの置換基同士が
結合して不飽和脂肪族環または不飽和複素環を形成して
もよい;R3、R4は、水素原子、脂肪族基、芳香族基、
又は複素環基を表す。Z1は、5員または6員の含窒素
複素環を完成するのに必要な原子団であって、含窒素複
素環には芳香族環が縮合していてもよく、含窒素複素環
およびその縮合環は置換基を有していてもよい;V 1は
一価の置換基を表し;nは、1、2、3または4であ
り;そして、mは0から4の整数である。 - 【請求項2】 支持体上に記録層を有する記録材料であ
って、少なくとも一層の記録層が下記式(I)で表わさ
れる染料と塩基プレカーサーとを含み、染料が分子ある
いは固体微粒子の状態で記録層中に分散されていること
を特徴とする記録材料。 【化2】 式中、R1は、水素原子、脂肪族基、芳香族基、−NR
21R26、−OR21または−SR21であり、R21およびR
26は、それぞれ独立に水素原子、脂肪族基または芳香族
基であるか、あるいはR21とR26とが結合して含窒素複
素環を形成する;R2は、水素原子、脂肪族基または芳
香族基であり;L1およびL2は、それぞれ独立に、置換
または無置換のメチンであって、メチンの置換基同士が
結合して不飽和脂肪族環または不飽和複素環を形成して
もよい;R3、R4は、水素原子、脂肪族基、芳香族基、
又は複素環基を表す。Z1は、5員または6員の含窒素
複素環を完成するのに必要な原子団であって、含窒素複
素環には芳香族環が縮合していてもよく、含窒素複素環
およびその縮合環は置換基を有していてもよい;V 1は
一価の置換基を表し;nは、1、2、3または4であ
り;そして、mは0から4の整数である。 - 【請求項3】 下記式(I)で表わされる染料に、加熱
条件下で塩基を作用させて消色する染料の消色方法。 【化3】 式中、R1は、水素原子、脂肪族基、芳香族基、−NR
21R26、−OR21または−SR21であり、R21およびR
26は、それぞれ独立に水素原子、脂肪族基または芳香族
基であるか、あるいはR21とR26とが結合して含窒素複
素環を形成する;R2は、水素原子、脂肪族基または芳
香族基であり;L1およびL2は、それぞれ独立に、置換
または無置換のメチンであって、メチンの置換基同士が
結合して不飽和脂肪族環または不飽和複素環を形成して
もよい;R3、R4は、水素原子、脂肪族基、芳香族基、
又は複素環基を表す。Z1は、5員または6員の含窒素
複素環を完成するのに必要な原子団であって、含窒素複
素環には芳香族環が縮合していてもよく、含窒素複素環
およびその縮合環は置換基を有していてもよい;V 1は
一価の置換基を表し;nは、1、2、3または4であ
り;そして、mは0から4の整数である。 - 【請求項4】 前記加熱により、前記染料が分子内閉環
反応により消色することを特徴とする請求項3の染料の
消色方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11092886A JP2000281923A (ja) | 1999-03-31 | 1999-03-31 | 熱現像感光材料、記録材料および染料の消色方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11092886A JP2000281923A (ja) | 1999-03-31 | 1999-03-31 | 熱現像感光材料、記録材料および染料の消色方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000281923A true JP2000281923A (ja) | 2000-10-10 |
JP2000281923A5 JP2000281923A5 (ja) | 2005-06-30 |
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ID=14066952
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11092886A Pending JP2000281923A (ja) | 1999-03-31 | 1999-03-31 | 熱現像感光材料、記録材料および染料の消色方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000281923A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104046055A (zh) * | 2014-06-02 | 2014-09-17 | 盐城纺织职业技术学院 | 一种毛用活性荧光染料、制备及应用 |
CN106009760A (zh) * | 2016-05-20 | 2016-10-12 | 大连理工大学 | 半菁类荧光染料 |
-
1999
- 1999-03-31 JP JP11092886A patent/JP2000281923A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104046055A (zh) * | 2014-06-02 | 2014-09-17 | 盐城纺织职业技术学院 | 一种毛用活性荧光染料、制备及应用 |
CN104046055B (zh) * | 2014-06-02 | 2015-12-30 | 盐城工业职业技术学院 | 一种毛用活性荧光染料、制备及应用 |
CN106009760A (zh) * | 2016-05-20 | 2016-10-12 | 大连理工大学 | 半菁类荧光染料 |
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