JP2000281818A - ポリ乳酸系収縮シート状物、及びこれを用いた包装材又は収縮ラベル材 - Google Patents
ポリ乳酸系収縮シート状物、及びこれを用いた包装材又は収縮ラベル材Info
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Abstract
く、綺麗に印刷可能であり、被包装物に綺麗に巻き付
き、収縮仕上がりの良い生分解可能な包装用ポリ乳酸系
収縮シート状物を提供すること、及び、飲料要ボトル等
のラベルに使用した場合、加熱殺菌時にラベル同士が融
着しない包装用ポリ乳酸系収縮シート状物を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 L−乳酸とD−乳酸の組成比が100:
0〜94:6又は6:94〜0:100であるポリ乳酸
系重合体、及び、ガラス転移点(Tg)が0℃以下であ
り、かつ融点(Tm)が70℃以上である生分解性脂肪
族ポリエステルを主成分とし、上記ポリ乳酸系重合体1
00重量部に対し、上記生分解性脂肪族ポリエステル1
0〜100重量部を含有した生分解性樹脂組成物から形
成され、この生分解性樹脂組成物の少なくとも1軸方向
に延伸する。
Description
分とした収縮性を有するシート状物に関する。
に利用される熱収縮性シート又はフィルムとして、ポリ
塩化ビニル、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリエチ
レンテレフタレート等のシートやフィルムが知られてお
り、また、産業界で広く利用され、消費されている。し
かし、これらのシートやフィルムは自然環境下に棄却さ
れると、その安定性のため分解されることなく残留し、
景観を損ない、魚、野鳥等の生活環境を汚染する等の問
題を引き起こす。
合体からなる材料が要求されており、実際多くの研究、
開発が行われている。その一例として、ポリ乳酸があげ
られる。ポリ乳酸は、土壌中において自然に加水分解が
進行し、土中に原形が残らず、ついで微生物により無害
な分解物となることが知られている。
酸は、素材が本来有する脆性のため、これをシート状や
フィルム状にしても、十分な強度が得られず、実用に供
し難い。
報には、ポリ乳酸からなるラベル用の熱収縮フィルムが
開示されている。しかし、この熱収縮フィルムは、収縮
温度が140〜150℃と高く、ガラス瓶等のラベルと
して用い得ることができる高温収縮性フィルムである。
このため、生鮮食品や紙箱、あるいは食品や薬品の入っ
た各種容器類等の熱変形を生じやすい被包装体を収縮包
装したり収縮結束包装する場合、70〜120℃程度の
低温収縮加工を行う必要があり、この条件では十分な熱
収縮を有さない。さらに、高温収縮性のラベルとして
も、収縮仕上がりが悪く、被収縮物に接触せずに浮いた
部分などができ、十分な性能を発揮し得ない場合があ
る。
は、所定の要件を満たすポリ乳酸系重合体からなる低温
収縮性の熱収縮フィルムが開示されている。しかし、こ
の熱収縮フィルムは、短時間に収縮させないと熱固定さ
れて十分に収縮しなくなる。また、この熱収縮フィルム
は収縮仕上がりが悪く、被収縮物に接触せずに浮いた部
分などができる場合がある。さらに、熱収縮フィルム
を、生鮮食料品や紙箱、食品、薬品の入った各種容器類
等の収縮包装や収縮結束包装として使用する場合、通
常、収縮率が10%以上がよいが、上記熱収縮フィルム
では充分な収縮率が得られない。さらにまた、上記熱収
縮フィルムを飲料用ボトル等のラベルに使用する場合、
ボトルにラベルを巻き付けた後に飲料を充填して、生産
ラインで加熱殺菌を行う。このとき、隣接するボトルの
ラベル同士が熱により融着することがある。
の際、延伸方向に厚みムラが入りやすい。厚みムラのあ
るものはフィルムの巻き取りが難しく、またフィルムに
印刷を施す場合には濃度ムラを生じやすい。
脂から形成される延伸フィルムを特開平9−15740
8号公報に開示した。この延伸フィルムは、所定のポリ
乳酸系重合体と所定の生分解性脂肪族ポリエステルの混
合樹脂の延伸フィルムを熱固定したものであり、滑り
性、ヒートシール性能及び溶断シート性能や熱寸法安定
性等に優れている。
すことにより熱寸法安定性等が向上することが開示され
ているが、熱固定を施す前の延伸フィルムについては、
収縮性、収縮仕上がり性、融着性等の熱収縮フィルムと
しての特性については開示されていない。また、この組
成からなる延伸フィルムはこの公報以前に知られていな
い。このため、この熱固定を施す前の延伸フィルムがど
のような特性を有するかは知られていない。
し、延伸時の厚みムラがなく、綺麗に印刷可能であり、
被包装物に綺麗に巻き付き、収縮仕上がりの良い生分解
可能な包装用ポリ乳酸系収縮シート状物を提供するこ
と、及び、飲料要ボトル等のラベルに使用した場合、加
熱殺菌時にラベル同士が融着しない包装用ポリ乳酸系収
縮シート状物を提供することを目的とする。
D−乳酸の組成比が100:0〜94:6又は6:94
〜0:100であるポリ乳酸系重合体、及び、ガラス転
移点(Tg)が0℃以下であり、かつ融点(Tm)が7
0℃以上である生分解性脂肪族ポリエステルを主成分と
し、上記ポリ乳酸系重合体100重量部に対し、上記生
分解性脂肪族ポリエステル10〜100重量部を含有し
た生分解性樹脂組成物から形成され、この生分解性樹脂
組成物の少なくとも1軸方向に延伸することにより、上
記の課題を解決したのである。
所定の生分解性脂肪族ポリエステルを主成分とするの
で、充分な収縮率を有し、延伸時の厚みムラがなく、綺
麗に印刷可能であり、被包装物に綺麗に巻き付き、収縮
仕上がりの良い生分解可能な包装用ポリ乳酸系収縮シー
ト状物を提供することができる。また、飲料用ボトル等
のラベルに使用した場合、加熱殺菌時にラベル同士が融
着しない包装用ポリ乳酸系収縮シート状物を提供するこ
とができる。
する。
ート状物は、ポリ乳酸系重合体と生分解性脂肪族ポリエ
ステルを主成分とする生分解性樹脂組成物から成形され
るシート状物である。
なわち、最終的に微生物によって分解される重合体をい
う。
には、D−乳酸又はL−乳酸の単独重合体又はそれらの
共重合体をいう。すなわち、構成単位がL−乳酸である
ポリ(L−乳酸)、構造単位がD−乳酸であるポリ(D
−乳酸)さらにはL−乳酸とD−乳酸の共重合体である
ポリ(DL−乳酸)がある。また、これらの混合体も含
まれる。
重合法等、公知の方法で製造することができる。例え
ば、縮重合法では、D−乳酸、L−乳酸又はこれらの混
合物を直接脱水縮重合して任意の組成を持つポリ乳酸が
得られる。また、開環重合法では、乳酸の環状二量体で
あるラクチドを、必要に応じて重合調製剤等を用いなが
ら、所定の触媒の存在下で開環重合して任意の組成を持
つポリ乳酸が得られる。上記ラクチドには、L−乳酸の
二量体であるL−ラクチド、D−乳酸の二量体であるD
−ラクチド、D−乳酸とL−乳酸の二量体であるDL−
ラクチドがあり、これらを必要に応じて混合して重合す
ることにより任意の組成、結晶性をもつポリ乳酸系重合
体を得ることができる。
ポリ乳酸系重合体を除く、生分解性を有する脂肪族ポリ
エステルである。この生分解性脂肪族ポリエステルは、
ガラス転移点(以下、「Tg」と略する。)が0℃以下
であり、かつ融点(以下、「Tm」と略する。)が70
℃以上のものが好ましい。
ィルムの引張り試験を行っても、伸びが10%を越える
ことはない。耐破断性に優れているということは、衝撃
を受けても容易に破断しないことであり、これはフィル
ムの引張り試験での伸びで代用できる。伸びが10%以
上、好ましくは50%以上、より好ましくは伸びがおお
よそ100%以上あることが重要で、これを実現させる
ためには配合する脂肪族ポリエステルの(配合量にもよ
るが)Tgが0℃以下、好ましくは−10℃以下、より
好ましくは−20℃以下であり、混合する量もポリ乳酸
系重合体100重量部に10重量部以上、好ましくは2
0重量部以上、より好ましい範囲としては30〜100
重量部である。100重量部を越える範囲では、室温下
で使用者が意図せずフィルムが徐々に収縮する、いわゆ
る自然収縮がおこり、使用前にフィルムの平面性が失わ
れることがあるので好ましくない。
のフィルムの弾性率の低下を抑制できず、フィルムの倒
れ込みによるしわ、アバタが生じやすい。上記のTg及
びTmの条件を満たす生分解性脂肪族ポリエステルを用
いることにより、得られる生分解性樹脂組成物を延伸す
る際、破断が生じるのを防止し、かつ、収縮仕上がり性
を改良することができる。Tmのより好ましい範囲は、
80〜170℃である。
は、具体的には、脂肪族ジカルボン酸と脂肪族ジオール
を縮合して得られる脂肪族ポリエステル、環状ラクトン
類を開環重合した脂肪族ポリエステル、合成系脂肪族ポ
リエステル、菌体内で生合成される脂肪族ポリエステル
等、これらの各重合体の混合体等があげられる。
酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン二
酸等が例としてあげられ、また、上記脂肪族ジオールと
しては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール等があげられ
る。これらの任意の脂肪族ジカルボン酸と脂肪族ジオー
ルとをエステル化することにより、上記脂肪族ポリエス
テルが製造される。
族ポリエステルとしては、環状モノマーとしては、ε−
カブロラクトン、δ−バレロラクトン、β−メチルーδ
−バレロラクトン等が代表的にあげられ、これらから1
種類以上選ばれて重合される。
環状酸無水物とオキシラン類、例えば、無水コハク酸と
エチレンオキサイド、プロピオンオキサイド等との共重
合体等があげられる。
としては、アルカリゲネスユートロフアスを始めとする
菌体内でアセチルコエンチームA(アセチルCoA)に
より生合成される脂肪族ポリエステルが知られている。
この脂肪族ポリエステルは、主にポリ−β−ヒドロキシ
酪酸(ポリ3HB)であるが、プラスチックとしての実
用特性向上のために、吉草酸ユニット(HV)を共重合
し、ポリ(3HB−co−3HV)の共重合体にするこ
とが工業的に有利である。HV共重合比は一般的に0〜
40%である。さらに長鎖のヒドロキシアルカノエート
を共重合してもよい。
目的として少量の鎖延長剤、例えば、ジイソシアネート
化合物、エポキシ化合物、酸無水物などを使用できる。
上記のポリ乳酸系重合体又は生分解性脂肪族ポリエステ
ルの重量平均分子量の好ましい範囲としては、ポリ乳酸
系重合体で6万〜100万であり、この範囲を下回る場
合は実用物性がほとんど発現されず、上回る場合には、
溶融粘度が高すぎ成形加工性に劣る。
をいう。JISにおける定義上、シートとは、薄く、一
般にその厚さが長さと幅の割りには小さい平らな製品を
いい、フィルムとは、長さ及び幅に比べて厚さが極めて
小さく、最大厚さが任意に限定されている薄い平らな製
品で、通例、ロールの形で供給されるものをいう(JI
S K 6900)。したがって、シートの中でも厚さ
の特に薄いものがフィルムであるといえる。しかし、シ
ートとフィルムの境界は定かではなく、明確に区別しに
くので、本願においては、上記のとおり、シートとフィ
ルムの両方を含んだ概念として「シート状物」の用語を
使用する。
−乳酸の組成比は、100:0〜94:6又は6:94
〜0:100がよく、98:2〜94:6または6:9
4〜2:98が好ましい。上記の範囲を外れると、延伸
時に厚みのムラが生じやすく、綺麗に印刷ができなかっ
たり、収縮時の収縮仕上がりが悪くなり、被包装物への
巻き付けが綺麗にできない場合が生じる。
肪族ポリエステルの混合量は、ポリ乳酸系重合体100
重量部に対して10〜100重量部が好ましい。10重
量部未満だと、一軸方向に延伸したシート状物が延伸方
向に分子鎖が配向し、その方向に僅かな応力を与えるこ
とにより裂けやすくなる。また、上記シート状物を被包
装物に収縮包装する際にしわやアバタが入りやすく、収
縮仕上がりが悪くなる場合がある。また、100重量部
を越えると、延伸する際に均一な延伸ができなくなる場
合がある。そのため、厚みムラを生じやすく、収縮時の
収縮仕上がりが悪くなる場合がある。
10秒間において、10%以上であることがよく、20
〜100%が好ましい。収縮率が10%未満だと、収縮
包装や収縮結束包装に使用するためには、不十分となり
やすいからである。一般的に、収縮包装や収縮結束包装
には、上記ポリ乳酸系収縮シート状物の収縮率は、10
%程度でよく、ペットボトル等のラベル等の場合には、
30%以上の収縮率がよい。
収縮シート状物の製膜方法について説明する。
脂肪族ポリエステルを混合する方法としては、シートを
作製する際に、1つの押出機にそれぞれの原料を所定量
ずつ投入する方法や、上記の各原料を一旦ストランド形
状に押し出してペレットを作製した後、この各原料を所
定量ずつ1つの押出機に投入する方法がある。上記のポ
リ乳酸系重合体と生分解性脂肪族ポリエステルとを均一
に混合させるには、後者の方が好ましい。なお、上記の
いずれの場合も、上記各原料は、十分に乾燥し、水分を
除去した後に、押出機に供与するのが好ましい。
融され、押し出されてシート状に成形される。このと
き、上記のポリ乳酸系重合体と生分解性脂肪族ポリエス
テルとの混合物の溶融押出温度はL−乳酸構造とD−乳
酸構造の組成比、使用する生分解性脂肪族ポリエステル
の融点、混合比率、及び、上記のポリ乳酸系重合体と生
分解性脂肪族ポリエステルの加熱による分解による分子
量の低下を考慮して、適宜選択する。通常、100〜2
50℃の温度範囲が選択される。
成物は、回転するキャスティングドラム(冷却ドラム)
に接触させて急冷するのが好ましい。混合するポリマー
の性質と割合にもよるがキャスティングドラムの温度は
60℃以下が適当である。これより高いとポリマーがキ
ャスティングドラムに粘着し、引き取れない場合が生じ
る。また、ポリ乳酸部分の結晶化が促進きれて、球晶が
発達し延伸できなくなるため、60℃以下に設定して急
冷し、ポリ乳酸部分を実質上非晶性にすることが好まし
い。
される。シートの延伸倍率は、例えば、横(幅)方向の
延伸倍率は1.5〜5倍の範囲で、縦(長手)方向の延
伸倍率は1.01〜5倍の範囲で、延伸温度は50℃〜
90℃の範囲で適宜選択することができる。延伸工程は
シートを周速差のある2個のロール間で延伸するロール
延伸、および/または、テンターを用いクリップでシー
トを把持しながらクリップ列の列間隔を拡大させて延伸
するテンター延伸によって行われる。二軸に延伸する方
法は、特に限定されるものではなく、同時あるいは逐次
延伸法、どちらでも構わない。
シート状物は、包装材や収縮ラベル材として使用するこ
とができる。この包装材や収縮ラベル材が使用される被
包装物としては、容器、生鮮食品等の食品等があげられ
る。上記容器としては、ガラス瓶、ガラス容器、硬質プ
ラスチック容器等の硬度の高い容器、又は、紙や、ポリ
スチレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート
等の硬度の低いプラスチック等から成形される容器等が
あげられる。これらの容器は、食品用、飲料用、薬品用
等任意の用途に使用されるものである。
縮包装又は収縮結束包装される。このとき、上記包装材
がポリ乳酸系収縮シート状物が充分な収縮率を有し、延
伸時の厚みムラがないので、収縮包装したとき収縮仕上
がりがよく、包装された状態において見栄えがよい。さ
らに、包装後に、加熱処理を行っても、包装材が互いに
融着しないので、取扱いが容易となる。また、上記ポリ
乳酸系収縮シート状物は、印刷性能がよく、綺麗に印刷
することができるので、収縮ラベル材として使用する場
合、まず、上記ポリ乳酸系収縮シート状物に印刷したの
ち、被包装材に収縮させて密着させることにより、ラベ
ルとして効果よく使用することができる。
は何ら制限を受けるものではない。なお、表1及び表2
において、「L/D比」は、ポリ乳酸を構成するL−乳
酸とD−乳酸の組成比を示す。また、実施例中に示す測
定、評価は、次に示すような条件で行った。
500mm間隔で20点の合計200点の厚みをダイヤ
ルゲージで測定し、その厚みの平均値(X)と標準偏差
(σ)を求め、(3 σ/X)×100(%)を求めた。
この値が15%を下回るものは厚みムラが少ないものと
して(○)と表記し、15%以上のものは(×)と表記
した。
のときのフィルムの伸びを測定し、耐破断性の代用評価
とした。試験条件は2号試験片、引張り速度200mm
/minで5回測定し、その平均値を求めた。フィルム
の伸びが低いものは耐破断性が低く、伸びが高ければ耐
破断性が高いことを示す。伸びが50%以上のものは良
好な結果で○と表記した。また、これ以下で10%以上
のものはやや良好で△、10%未満のものは不適として
×と表記した。
「MD」と略する。)として140mm×10mmに切
り出し、MDに100mm間の評線を入れ、80℃の温
水バスに10秒浸漬した後、その評線間の寸法を計り、
次式にしたがって熱収縮率を算出した。
縮後の寸法)}/(収縮前の寸法)×100 なお、表1及び表2において示す収縮率は、サンプルの
幅方向(以下、「TD」と略する。)の収縮率を示す。
0mm、横298mmの大きさに切り取り、横方向の両
端を10mm重ねて溶剤で接着し円筒状にした。この円
筒フィルムを、内容量1.5リットル丸型のペットボト
ル(胴部最大直径90mm、フィルム上端部がボトルに
密着するために必要な収縮率は約30%である)に装着
し、蒸気過熱方式の長さ3mの収縮トンネル中を回転さ
せずに10秒間で通過させた。吹き出し蒸気温度は99
℃、トンネル内雰囲気温度は90〜94℃であった。フ
ィルム被覆後、発生したシワ入り、アバタ、格子目の歪
みの大きさおよび個数、フィルムの密着性を総合評価し
た。
けも実用上問題なく、フィルムの密着性も良好なもの。 △:シワ入りおよびアバタが若干あり、格子目の歪みや
縦ひけも若干あるが、フィルムの密着性は実用上問題の
ないもの。 ×:シワ入りおよびアバタが目だち、格子目の歪みや縦
ひけも目立ち、明らかに収縮不足部分があるもの。
び融着試験から総合評価を行った。表1及び表2におけ
る符号は、下記の内容を意味する。 ○:全体として良好な性能を有する。 ×:全体として十分な性能を有さない。
ス転移点(Tg)が58℃、融点が175℃、重量平均
分子量が24万のポリ乳酸系重合体100重量部と、ガ
ラス転移点(Tg)が−45℃で、融点(Tm)94℃
の生分解性脂肪族ポリエステルであるポリブチレンサク
シネート/アジペート(ポリブチレンサクシネート−ポ
リブチレンアジペート共重合体)(商品名:ビオノーレ
#3003、(株)昭和高分子社製)15重量部を各々
乾燥した後、混合して溶融押し出しにてペレット形状に
した。得られたペレットから30mmφ単軸エクストル
ーダーにて、210℃でTダイより押し出し、キャステ
ィングルーダーにて急冷し、厚み200μmの未延伸シ
ートを得た。得られた未延伸シートを幅方向(以下、
「TD」と略する。)に70℃で3倍に延伸して、ポリ
乳酸系収縮シート状物を得た。なお、上記未延伸シート
の長さ方向(以下、「MD」と略する。)には、1.0
1倍の延伸をかけた。
ムラ及び耐破断性を測定し、収縮仕上がりを観察した。
その結果を表1又は表2に示す。
表2に示すポリ乳酸重合体及び生分解性脂肪族ポリエス
テルを用いた以外は、実施例1と同様にしてポリ乳酸系
収縮シート状物を得た。得られたポリ乳酸系収縮シート
状物の厚みムラ及び耐破断性を測定し、収縮仕上がりを
観察した。その結果を表1又は表2に示す。
とは、ポリカプロラクトン(ダイセル化学工業(株)
製)の商品名をいい、バイオポールD300Gとは、ポ
リヒドロキシブチレート/バリレート(ポリヒドロキシ
ブチレート−ポリヒドロキシバリレート共重合体)(日
本モンサント(株)販売)の商品名をいう。
伸時の厚みムラがなく、綺麗に印刷可能であり、被包装
物に綺麗に巻き付き、収縮仕上がりの良い生分解可能な
包装用ポリ乳酸系収縮シート状物を提供することができ
る。
場合、加熱殺菌時にラベル同士が融着しない、生分解可
能なポリ乳酸系収縮シート状物を提供することができ
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 L−乳酸とD−乳酸の組成比が100:
0〜94:6又は6:94〜0:100であるポリ乳酸
系重合体、及び、ガラス転移点(Tg)が0℃以下であ
り、かつ融点(Tm)が70℃以上である生分解性脂肪
族ポリエステルを主成分とし、上記ポリ乳酸系重合体1
00重量部に対し、上記生分解性脂肪族ポリエステル1
0〜100重量部を含有した生分解性樹脂組成物から形
成され、この生分解性樹脂組成物の少なくとも1軸方向
に延伸したポリ乳酸系収縮シート状物。 - 【請求項2】 上記のL−乳酸とD−乳酸の組成比が9
8:2〜94:6または6:94〜2:98である請求
項1記載の包装用ポリ乳酸系収縮フィルム状物。 - 【請求項3】 80℃,10秒間における収縮率が10
%以上である請求項1又は2に記載のポリ乳酸系収縮フ
ィルム状物。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載のポリ
乳酸系収縮フィルム状物を用いてなる包装材。 - 【請求項5】 請求項1乃至3のいずれかに記載のポリ
乳酸系収縮フィルム状物を用いてなる収縮ラベル材。
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