JP2000281792A - ポリシロキサン化合物及びその製造方法並びに該化合物を用いた電子写真感光体 - Google Patents
ポリシロキサン化合物及びその製造方法並びに該化合物を用いた電子写真感光体Info
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Abstract
新規なポリシロキサン化合物とその製造方法、並びにこ
の化合物を用いた高画質を維持し、繰り返し使用しても
クリーニング不良のない高感度、耐久性の電子写真感光
体を提供する。 【解決手段】 一般式(I)で表されるポリシロキサン
化合物及びその製造方法、並びに導電性基体より最も離
れた表面側から少なくとも1層に一般式(I)で表され
るポリシロキサン化合物を含有した電子写真感光体。 [式中、Rはアルキル基又はフェニル基を、Xは単結
合、酸素原子又は−COO−を、mは2から20を、n
は重合度を表す。Yは式(II) (式中、R1は水素原子、アルキル基又はアリール基、
aは2から4、bは1又は2を表す)を表し、またAr
1はアリレン基を、Ar2、Ar3はアリール基を表
す。]
Description
化合物、その製造方法、及び感光層中に該シロキサン化
合物を含有させた電子写真感光体に関し、より詳しく
は、長寿命電子写真感光体に関する。本発明の電子写真
感光体及びそれを用いた電子写真プロセスは、複写機、
ファクシミリ、レーザープリンタ、ダイレクトデジタル
製版機等に応用される。
ーなど高速化、小型化、高画質化に伴い感光体の高耐久
化が要求されている。感光体の高耐久化は電子写真プロ
セスにおいて、帯電、露光、現像、転写、クリーニング
の反復過程で機械的、化学的作用を受け劣化する。機械
的劣化は感光体の摩耗、傷、化学的劣化は発生するオゾ
ンによるバインダー樹脂、電荷移動材の酸化劣化、及び
堆積物などによる画質低下が発生する。また、前記した
ように高速化、小型化に伴い感光体が小径化され電子写
真プロセスでの使用条件は厳しくなり、特にクリーニン
グ部ではゴムブレートが使用され、十分にクリーニング
するためにはゴム硬度の上昇と当接圧力の上昇が余儀な
くされ、そのために感光体の摩耗、ゴムブレートのめく
れ、ブレード鳴き(異音)が発生する。高画質化ではト
ナー粒子の微粒化に伴いクリーニング不良が発生し、感
光体からトナーの離型性向上が求められた。感光体も摩
耗し電位変動、感度変動によるカラー画像の色バランス
がくずれ、色再現性に問題が発生するなどの不具合が生
じる。このために感光体表面の摩擦係数を下げることが
提案されている。
リシロキサン化合物の界面活性剤の添加が多く出願され
ており、特にシリコーン化合物のグラフト重合体につい
ては、特開昭61−95358号、特開昭61−189
559号、特開昭62−75460号、特開昭62−2
05356号、特開平2−156246号、特開平5−
323646号各公報に記載されている。これら表面潤
滑剤は表面の摩擦係数を下げるが、しかしバインダー樹
脂、あるいは電荷移動材との相溶性が悪く、塗膜が濁り
透明性がなくなり塗膜中多くは添加できない。従って、
初期の繰り返し摺擦では効果のあるものの、約1000
回以上では摩擦係数が上昇し低摩擦化は持続せず、感光
体の摩耗、ブレードの巻き込み、異音が発生する。これ
は低摩擦セグメントのポリシロキサン鎖が表面に局在
し、膜中から早期に脱離していくためと思われる。膜中
の低摩擦セグメントの濃度を上昇することで、バルク全
体の低摩擦化は可能となるが、塗膜の不透明性による光
学的不具合で画質低下と残留電位の上昇による画像濃度
の変動等が発生する。ハイドロジェンポリシロキサンの
側鎖とアルケンとの反応例は特開平4−169589号
公報に記載があり、他有機樹脂との相溶性の向上が挙げ
られている。また、トリアリールアミンを側鎖にもつポ
リシロキサン化合物が特開平8−319353号公報に
記載されている。
規トリアリールアミン構造を側鎖にもつポリシロキサン
化合物及びその製造方法を提供すること、更には、該ポ
リシロキサン化合物を感光層の導電性基体より最も離れ
た表面側から少なくとも1層に含有させることにより、
耐摩耗向上により高画質を維持し、繰り返し使用しても
クリーニング不良のない高感度、高耐久性の電子写真感
光体を提供することにある。
に、下記一般式(I)で表されるポリシロキサン化合物
が提供される。
結合、酸素原子又は−COO−を表し、mは2から20
を表し、nは重合度を表す。Yは
aは2から4、bは1又は2を表す)を表し、またAr
1はアリレン基を表し、Ar2、Ar3は同一又は異なる
置換若しくは無置換のアリール基を表す。]
式(II)
合度を表す)で表されるポリシロキサン化合物と、下記
一般式(III)
は0から18を表し、Yは
aは2から4、bは1又は2を表す)を表し、Ar1は
アリレン基を表し、Ar2、Ar3は同一又は異なる置換
若しくは無置換のアリール基を表す。]で表されるアル
ケニル化合物とを、白金触媒下反応させることを特徴と
する下記一般式(I)
の定義と同一である。)で表されるポリシロキサン化合
物の製造方法が提案される。
体上に感光層を有する電子写真感光体において、導電性
基体より最も離れた表面側から少なくとも1層に、前記
一般式(I)で表されるポリシロキサン化合物を含有し
たことを特徴とする電子写真感光体が提供される。第四
に、導電性基体よりも最も離れた表面側から少なくとも
1層に、前記一般式(I)で表されるポリシロキサン化
合物及びバインダー樹脂を含有したことを特徴とする上
記第三に記載した電子写真感光体が提供される。第五
に、導電性基体よりも最も離れた表面側から少なくとも
1層に、前記一般式(I)で表されるポリシロキサン化
合物、低分子電荷輸送材及びバインダー樹脂を含有した
ことを特徴とする上記第三に記載した電子写真感光体が
提供される。第六に、導電性基体よりも最も離れた表面
側から少なくとも1層に、前記一般式(I)で表される
ポリシロキサン化合物及び高分子電荷輸送材を含有した
ことを特徴とする上記第三に記載した電子写真感光体が
提供される。
説明する。本発明の前記一般式(I)で表されるポリシ
ロキサン化合物は、新規化合物であり、その分子量はG
PCにより数平均分子量1000〜20万、好ましくは
5000〜10万である。新規化合物の具体例を、前記
一般式(I)に基づいて以下に説明する。
基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プ
ロピル基等の直鎖状、又は分岐状のアルキル基が挙げら
れが、合成上の容易性からメチル基が好ましい。
はアリール基であり、具体例として、非縮合炭素環式
基、縮合多環式炭化水素基、及び複素環基が挙げられ
る。該縮合多環式炭化水素基としては、好ましくは環を
形成する炭素数が18個以下のもの、例えば、ペンタニ
ル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプ
タレニル基、ビフェニレニル基、as−インダセニル
基、s−インダセニル基、フルオレニル基、アセナフチ
レニル基、プレイアデニル基、アセナフテニル基、フェ
ナレニル基、フェナントリル基、アントリル基、フルオ
ランテニル基、アセフェナントリレニル基、アセアント
リレニル基、トリフェニレル基、ピレニル基、クリセニ
ル基、及びナフタセニル基等が挙げられる。
ゼン、ジフェニルエーテル、ポリエチレンジフェニルエ
ーテル、ジフェニルチオエーテル及びジフェニルスルホ
ン等の単環式炭化水素化合物の1価基、あるいはビフェ
ニル、ポリフェニル、ジフェニルアルカン、ジフェニル
アルケン、ジフェニルアルキン、トリフェニルメタン、
ジスチリルベンゼン、1,1−ジフェニルシクロアルカ
ン、ポリフェニルアルカン、及びポリフェニルアルケン
等の非縮合多環式炭化水素化合物の1価基、あるいは
9,9−ジフェニルフルオレン等の環集合炭化水素化合
物の1価基が挙げられる。
してカルバゾール、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェ
ン、オキサジアゾール、及びチアジアゾール等の1価基
が挙げられる。
以下に示す置換基を有してもよい。 (1)ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基。
12とりわけC1〜C8、更に好ましくはC1〜C4の
直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル
基には更にフッ素原子、水酸基、シアノ基、C1〜C4
のアルコキシ基、フェニル基又はハロゲン原子、C1〜
C4のアルキル基若しくはC1〜C4のアルコキシ基
で、置換されたフェニル基を含有してもよい。具体的に
は、メチル基、エチル基、n−ブチル基、i−プロピル
基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−プロピル基、ト
リフルオロメチル基、2−ヒドロキエチル基、2−エト
キシエチル基、2−シアノエチル基、2−メトキシエチ
ル基、ベンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチル
ベンジル基、4−フェニルベンジル基等が挙げられる。
(2)で定義したアルキル基を表す。具体的には、メト
キシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキ
シ基、t−ブトキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ
基、i−ブトキシ基、2−ヒドロキシエトキシ基、ベン
ジルオキシ基、トリフルオロメトキシ基等が挙げられ
る。
ては、フェニル基、ナフチル基が挙げられる。これは、
C1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4のアルキル基又
はハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的
には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフ
チルオキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−メチル
フェノキシ基等が挙げられる。
メルカプト基:具体的にはメチルチオ基、エチルチオ
基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙
げられる。
びR4は各々独立に水素原子、(2)で定義したアルキ
ル基、又はアリール基を表し、アリール基としては、例
えばフェニル基、ビフェニル基又はナフチル基が挙げら
れ、これらはC1〜C4のアルコキシ基、C1〜C4の
アルキル基又はハロゲン原子を置換基として含有しても
よい。R3及びR4は共同で環を形成してもよい。]具体
的には、アミノ基、ジエチルアミノ基、N−メチル−N
−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、
N,N−ジ(トリール)アミノ基、ジベンジルアミノ
基、ピペリジノ基、モルホリノ基、ピロリジノ基等が挙
げられる。
ジチオ基等のアルキレンジオキシ基又はアルキレンジチ
オ基、等が挙げられる。
又は無置換のβ−フェニルスチリル基、ジフェニルアミ
ノフェニル基、ジトリルアミノフェニル基等が挙げられ
る。
は、前記Ar2、Ar3で表されるアリール基から誘導さ
れる2価基である。
(2)で定義されるアルキル基〕又はアリール基〔前記
Ar2、Ar3で表されるアリール基〕を表し、aは2か
ら4、bは1又は2を表す。
るポリシロキサン化合物の製造方法について説明する。
定義と同一である。)
シロキサン化合物は、下記一般式(II)で表されるポリ
シロキサンと、下記一般式(III)で表されるアルケン
化合物とを、白金触媒の存在下に反応させ製造すること
ができる。
定義と同一である。)
白金及びジシクロペンタジェニルプラチナムクロライド
などが挙げられ、触媒量は前記一般式(III)で表され
るアルケン化合物に対して、1/100〜1/1000
当量が好適である、また、反応溶媒はベンゼン、トルエ
ン、キシレン、ヘプタン、テトラヒドロフラン等が挙げ
られる。反応温度は40〜120℃で行うことが好まし
い。
細に説明する。本発明の電子写真感光体は、導電性基体
状に感光層を有する電子写真感光体において、導電性基
体よりも最も離れた表面側から少なくとも1層に、一般
式(I)で表されるポリシロキサン化合物を含有したこ
とを特徴とするものであり、上記ポリシロキサン化合物
を含有したことにより、高画質を維持し、繰り返し使用
してもクリーニング不良のない、高感度でかつ高耐久性
のものとなる。
cm以下の導電性を示すもの、例えばアルミニウム、ニ
ッケル、クロム、ニクロム、銅、銀、金、白金、鉄など
の金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの酸化物を、蒸
着又はスパッタリングによりフィルム状若しくは円筒状
のプラスチック、紙等に被覆したもの、あるいはアルミ
ニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなど
の板及びそれらをD.I.、I.I.、押出し、引き抜
きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研磨などで
表面処理した管などを使用することが出来る。
型でもよいが、ここでは説明の都合上、まず積層型につ
いて述べる。はじめに、電荷発生層について説明する。
電荷発生層は、電荷発生物質を主成分とする層で、必要
に応じてバインダー樹脂を用いることもある。電荷発生
物質としては、無機系材料と有機系材料を用いることが
できる。
ス・セレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ハロゲ
ン、セレン−ヒ素化合物や、アモルファス・シリコン等
が挙げられる。アモルファス・シリコンにおいては、ダ
ングリングボンドを水素原子、ハロゲン原子でターミネ
ートしたものや、ホウ素原子、リン原子等をドープした
ものが良好に用いられる。
用いることが出来る。例えば、金属フタロシアニン、無
金属フタロシアニンなどのフタロシアニン系顔料、アズ
レニウム塩顔料、スクェアリック酸メチン顔料、カルバ
ゾール骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格
を有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ
顔料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フル
オレノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾール骨格
を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔
料、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔
料、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料、ペ
リレン系顔料、アントラキノン系又は多環キノン系顔
料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフ
ェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系
顔料、シアニン及びアゾメチン系顔料、インジゴイド系
顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料などが挙げられ
る。これらの電荷発生物質は、単独又は2種以上の混合
物として用いることが出来る。
ンダー樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポ
キシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン
樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニ
ルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリ
−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミドなどが
用いられる。これらのバインダー樹脂は、単独又は2種
以上の混合物として用いることが出来る。更に、必要に
応じて低分子電荷輸送物質を添加してもよい。
電子輸送物質とがある。正孔輸送物質としては、以下に
表される電子供与性物質が挙げられ、良好に用いられ
る。例えば、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘
導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導
体、9−(p−ジエチルアミノスチリルアントラセ
ン)、1,1−ビス−(4−ジベンジルアミノフェニ
ル)プロパン、スチリルアントラセン、スチリルピラゾ
リン、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン
誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェ
ナジン誘導体、アクリジン誘導体、ベンゾフラン誘導
体、ベンズイミダゾール誘導体、チオフェン誘導体など
が挙げられる。これらの正孔輸送物質は、単独又は2種
以上の混合物として用いることが出来る。
作製法と溶液分散系からのキャスティング法とが挙げら
れる。前者の方法には、真空蒸着法、グロー放電分解
法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、反応
性スパッタリング法、CVD法等が用いられ、上述した
無機系材料、有機系材料が良好に形成できる。
荷発生層を設けるには、上述した無機系若しくは有機系
電荷発生物質を、必要ならばバインダー樹脂と共に、テ
トラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジ
クロロエタン、ブタノン等の溶媒を用いてボールミル、
アトライター、サンドミル等により分散し、分散液を適
度に希釈して塗布することにより、形成できる。塗布
は、浸漬塗工法やスプレーコート法、ビードコート法な
どを用いて行なうことができる。以上のようにして設け
られる電荷発生層の膜厚は、0.01〜5μm程度が適
当であり、好ましくは0.05〜2μmである。
輸送層は、本発明のトリアリールアミン−シロキサン共
重合体は電荷移動機能があり、それ自体をバインダー樹
脂と共に溶解、塗工し電荷輸送層とし使用でき、バイン
ダー樹脂としてはフィルム性の良いポリカーボネート
(ビスフエノールAタイプ、ビスフエノールZタイプ、
ビスフエノールCタイプ、あるいはこれら共重合体)、
ポリアリレート、ポリスルフォン、ポリエステル、メタ
クリル樹脂、ポリスチレン、酢酸ビニル、エポキシ樹
脂、フェノキシ樹脂などが用いられる。これらのバイン
ダーは、単独又は2種以上の混合物として用いることが
出来る。
重合体は添加剤として使用され、シロキサン濃度が1〜
10%重量添加することで層中全体に分散する。この場
合は電荷輸送層中の輸送サイト濃度40%wt以上あれ
ば良く、本発明のシロキサン重合体を添加すると低分子
輸送物質濃度が下げられ、フイルム強度がはかられる利
点がある。電荷輸送層に使用される低分子電荷輸送物質
には、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体
(特開昭52−139065号、特開昭52−1390
66号各公報に記載)イミダゾール誘導体、トリフェニ
ルアミン誘導体(特開平3−285960号公報に記
載)、ベンジジン誘導体(特公昭58−32372号公
報に記載)、α−フェニルスチルベン誘導体(特開昭5
7−73075号公報に記載)、ヒドラゾン誘導体(特
開昭55−154955号、特開昭55−156954
号、特開昭55−52063号、特開昭56−8185
0号などの公報に記載)、トリフェニルメタン誘導体
(特公昭51−10983号公報に記載)、アントラセ
ン誘導体(特開昭51−94829号公報に記載)、ス
チリル誘導体(特開昭56−29245号公報、特開昭
58−198043号各公報に記載)、カルバゾール誘
導体(特開昭58−58552号公報に記載)、ピレン
誘導体(特開平4−230764号公報に記載)などが
あり、これらと本発明の重合体と上記バインダー樹脂と
を併用することができる。
9120号公報記載されている。本発明の重合体はこれ
ら高分子輸送層にも1〜10%添加される。電荷輸送層
の膜厚は、5〜100μm程度が適当であり、好ましく
は、10〜40μm程度が適当である。
剤やレベリング剤を添加してもよい。可塑剤としては、
ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等の一般の
樹脂の可塑剤として使用されているものがそのまま使用
でき、その使用量は、バインダー樹脂100重量部に対
して0〜30重量部程度が適当である。
べる。キャスティング法で単層感光層を設ける場合、多
くは電荷発生物質と低分子電荷輸送物質並びにバインダ
ー樹脂よりなる機能分離型のものが挙げられる。即ち、
電荷発生物質並びに電荷輸送物質には、前出の材料を用
いることができる。また、必要により可塑剤やレベリン
グ剤を添加することもできる。更に、必要に応じて用い
ることの出来るバインダー樹脂としては、先に電荷輸送
層で挙げたバインダー樹脂をそのまま用いる他に、電荷
発生層で挙げたバインダー樹脂を混合して用いてもよ
い。単層感光体の膜厚は、5〜100μm程度が適当で
あり、好ましくは、10〜40μm程度が適当である。
導電性支持体と感光層(積層タイプの場合には、電荷発
生層)との間に下引き層を設けることができる。下引き
層は、接着性を向上する、モワレなどを防止する、上層
の塗工性を改良する、残留電位を低減するなどの目的で
設けられる。下引き層は一般に樹脂を主成分とするが、
これらの樹脂はその上に感光層を溶剤でもって塗布する
ことを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶解性の高
い樹脂であることが望ましい。このような樹脂として
は、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸
ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキジ
メチル化ナイロン、等のアルコール可溶性樹脂、ポリウ
レタン、メラミン樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エ
ポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂な
どが挙げられる。また、酸化チタン、シリカ、アルミ
ナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で
例示できる金属酸化物、あるいは金属硫化物、金属窒化
物などの微粉末を加えてもよい。これらの下引き層は、
前述の感光層のごとく、適当な溶媒、塗工法を用いて形
成することができる。
ップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリ
ング剤等を使用して、例えばゾル−ゲル法等により形成
した金属酸化物層も有用である。この他に、本発明の下
引き層にはAl2O3を陽極酸化にて設けたものや、ポリ
パラキシリレン(パリレン)等の有機物や、SiO、S
nO2、TiO2、ITO、CeO2等の無機物を真空薄
膜作製法にて設けたものも良好に使用できる。下引き層
の膜厚は0〜5μmが適当である。
のため、とりわけ、感度低下、残留電位の上昇を防止す
る目的で、酸化防止剤を添加することができる。酸化防
止剤は、有機物を含む層ならばいずれに添加してもよい
が、電荷輸送物質を含む層に添加すると良好な結果が得
られる。本発明に用いることができる酸化防止剤とし
て、下記のものが挙げられる。
ドロキシアニソ−ル、2,6−ジ−t−ブチル−4−エ
チルフェノ−ル、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ−トな
ど。
チルフェノ−ル)、2,2−メチレン−ビス−(4−エ
チル−6−t−ブチルフェノ−ル)、4,4’−チオビ
ス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,
4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチル
フェノール)など。
5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメ
チル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メ
チレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネ−ト]メタン、ビス
[3,3’−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチ
ルフェニル)ブチリックアッシド]グリコ−ルエステ
ル、トコフェロ−ル類など。
アミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレ
ンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−
フェニレンジアミン、N,N’−ジ−イソプロピル−p
−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−N,N’
−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミンなど。
ドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノ
ン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t
−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オ
クタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなど。
アリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジテトラデ
シル−3,3’−チオジプロピオネートなど。
フィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリク
レジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキ
シ)ホスフィンなど。
脂類などの酸化防止剤として知られており、市販品を容
易に入手できる。本発明における酸化防止剤の添加量
は、電荷輸送物質100重量部に対して0.1〜100
重量部、好ましくは2〜30重量部である。
発明の技術的範囲がこれらにより限定されるものではな
い。なお、以下に記す部は全て重量部である。
ルベン10g(23ミリモル)を脱水トルエン90ml
に溶解し、これにポリ(ハイドロジェンメチルシロキサ
ン)(信越化学杜製KF99)1.38gを加え、窒素
気流下塩化白金酸の1%テトラヒドロフラン溶液100
μ1を加え、80℃に昇温し3時間反応させた。反応液
の赤外スペクトルでSi−Hの伸縮振動2160cm-1
の消失を確認した。活性炭処理後、反応液をアセトン5
00ml中に注ぎ析出物を得た。この析出物を再度トル
エン50mlに溶解し、再度アセトン500ml中に滴
下し再沈精製行った。収量8.38gで以下のシロキサ
ン化合物を得た。
換算分子量)Mn=17900、Mw=29500で、
Tg=77.5℃であった。その赤外吸収スペクトル図
を図1に示す。
N−フェニル−α−フェニルスチルベン−4’−アミン
8g(13.7ミリモル)を脱水トルエン90mlに溶
解し、ポリ(ハイドロジェンメチルシロキサン)(信越
化学社製KF99)0.76gを加え、窒素気流下塩化
白金酸の1%テトラヒドロフラン溶液100μ1を加
え、80℃に昇温し3時間反応させた。反応液の赤外ス
ペクトルでSi−Hの伸縮振動2160cm-1の消失を
確認した。活性炭処理後、反応液をアセトン500ml
中に注ぎ析出物を得た。この析出物を再度トルエン50
mlに溶解し、再度アセトン500ml中に滴下し再沈
精製行った。収量5.38gで以下のシロキサン化合物
を得た。
算分子量)Mn=16800、Mw=27100で、T
g=96.4℃であった。その赤外吸収スペクトル図を
図2に示す。
引き層用塗工液、電荷発生層用塗工液、電荷輸送層用塗
工液を順次、塗布乾燥することにより、3.5μmの下
引き層、0.2μmの電荷発生層、25μmの電荷輸送
層を形成して、本発明の電子写真感光体を得た。
に、実施例2の重合体の電荷輸送層を実施例1と同様に
して設けた。
00167号公報の測定器で光源780nm単色光で計
測した結果、半減露光感度は0.1μJ/cm2、0.
15μJ/cm2であった。
に、下記電荷輸送層液を塗工、乾燥して25μmの電荷
輸送層を設けた。
に、下記電荷輸送層液を塗工、乾燥して25μmの電荷
輸送層を設けた。
ー製複写機イマジオMF200に装着し、暗部電位80
0V、明部電位100Vに設定し1万枚の試験を行っ
た。画像特性は両者同等であったが、実施例5の感光体
摩耗量はほとんど観察されなかったのに対し、比較例1
は1μmの摩耗が観察された。
に、下記電荷輸送層液を塗工、乾燥して25μmの電荷
輸送層を設けた。
に、実施例6で実施例2の重合体を除いた以外は、実施
例6と同様に塗工、乾燥して25μmの電荷輸送層を設
けた。
同様に試験を行った。画像特性は両者同等であったが、
比較例2の感光体は異音が発生したのに対し、実施例6
の感光体は異音の発生はなかった。
耐摩耗性向上に有用な新規ポリシロキサン化合物を提供
することができ、また該ポリシロキサン化合物を高収率
で得るための製造方法を提供することができる。また、
本発明によれば、特に高画質を維持し、繰り返し使用し
てもクリーニング不良のない、高感度、高耐久性の電子
写真感光体を提供することができる。
ン化合物の赤外吸収スペクトル図である。
ン化合物の赤外吸収スペクトル図である。
Claims (6)
- 【請求項1】下記一般式(I)で表されるポリシロキサ
ン化合物。 【化1】 [式中、Rはアルキル基又はフェニル基を表し、Xは単
結合、酸素原子又は−COO−を表し、mは2から20
を表し、nは重合度を表す。Yは 【化2】 (式中、R1は水素原子、アルキル基又はアリール基、
aは2から4、bは1又は2を表す)を表し、またAr
1はアリレン基を表し、Ar2、Ar3は同一又は異なる
置換若しくは無置換のアリール基を表す。] - 【請求項2】 下記一般式(II) 【化3】 (式中、Rはアルキル基又はフェニル基を表し、nは重
合度を表す)で表されるポリシロキサン化合物と、下記
一般式(III) 【化4】 [式中、Xは単結合、酸素原子又は−COO−を表し、
lは0から18を表し、Yは 【化5】 (式中、R1は水素原子、アルキル基又はアリール基、
aは2から4、bは1又は2を表す)を表し、Ar1は
アリレン基を表し、Ar2、Ar3は同一又は異なる置換
若しくは無置換のアリール基を表す。]で表されるアル
ケニル化合物とを、白金触媒下反応させることを特徴と
する下記一般式(I) 【化6】 (式中、R、X、Y、Ar1〜Ar3、m及びnは、前記
の定義と同一である。)で表されるポリシロキサン化合
物の製造方法。 - 【請求項3】 導電性基体上に感光層を有する電子写真
感光体において、導電性基体より最も離れた表面側から
少なくとも1層に、前記一般式(I)で表されるポリシ
ロキサン化合物を含有したことを特徴とする電子写真感
光体。 - 【請求項4】 導電性基体よりも最も離れた表面側から
少なくとも1層に、前記一般式(I)で表されるポリシ
ロキサン化合物及びバインダー樹脂を含有したことを特
徴とする請求項3記載の電子写真感光体。 - 【請求項5】 導電性基体よりも最も離れた表面側から
少なくとも1層に、前記一般式(I)で表されるポリシ
ロキサン化合物、低分子電荷輸送材及びバインダー樹脂
を含有したことを特徴とする請求項3記載の電子写真感
光体。 - 【請求項6】 導電性基体よりも最も離れた表面側から
少なくとも1層に、前記一般式(I)で表されるポリシ
ロキサン化合物及び高分子電荷輸送材を含有したことを
特徴とする請求項3記載の電子写真感光体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11086760A JP2000281792A (ja) | 1999-03-29 | 1999-03-29 | ポリシロキサン化合物及びその製造方法並びに該化合物を用いた電子写真感光体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11086760A JP2000281792A (ja) | 1999-03-29 | 1999-03-29 | ポリシロキサン化合物及びその製造方法並びに該化合物を用いた電子写真感光体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000281792A true JP2000281792A (ja) | 2000-10-10 |
Family
ID=13895715
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11086760A Pending JP2000281792A (ja) | 1999-03-29 | 1999-03-29 | ポリシロキサン化合物及びその製造方法並びに該化合物を用いた電子写真感光体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000281792A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004020649A (ja) * | 2002-06-12 | 2004-01-22 | Ricoh Co Ltd | 電子写真感光体及びその製造方法 |
JP2004070269A (ja) * | 2002-06-12 | 2004-03-04 | Ricoh Co Ltd | 電子写真感光体 |
JP2004070271A (ja) * | 2002-06-12 | 2004-03-04 | Ricoh Co Ltd | 電子写真感光体及びその製造方法 |
-
1999
- 1999-03-29 JP JP11086760A patent/JP2000281792A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004020649A (ja) * | 2002-06-12 | 2004-01-22 | Ricoh Co Ltd | 電子写真感光体及びその製造方法 |
JP2004070269A (ja) * | 2002-06-12 | 2004-03-04 | Ricoh Co Ltd | 電子写真感光体 |
JP2004070271A (ja) * | 2002-06-12 | 2004-03-04 | Ricoh Co Ltd | 電子写真感光体及びその製造方法 |
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