JP2000281521A - L−2−オキソチアゾリジン−4−カルボン酸を含有する連続水相を含む組成物 - Google Patents
L−2−オキソチアゾリジン−4−カルボン酸を含有する連続水相を含む組成物Info
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Abstract
マルジョンの形態の組成物を提供する。 【解決手段】 水中油型エマルジョンの水相中に、プロ
システインを配合し、金属イオン封鎖剤と組成物のpH
を5から8の値に調整するに十分な量の中和剤とを組み
合わせて使用する。
Description
ゾリジン-4-カルボン酸を含有する連続水相を含む組成
物に関する。
酸、またはプロシステインを、皮膚への局所適用を目的
とする化粧品または皮膚科用組成物に使用することは既
知の方法である。
1号公報に記載の通り、髪の喪失の防止用または髪の再
生の促進用とすることが可能である。
2658号公報によって、ヒトの皮膚の脱色または漂白
のための剤として既知である。
ステインは、特に水の存在下では多少不安定である。し
たがって、化粧品組成物、特に水を含む化粧品組成物に
導入された場合、その有効性は経時的に減少する。さら
に、一定期間の貯蔵後には、これを導入した組成物が劣
化の兆候、着色、臭気などの使用者が許容し難いと考え
る兆候を示す。
策の一つは、これを特定重量のポリオールと混合し、水
の量を組成物全重量に対して35重量%、好ましくは2
0重量%未満の値に制限することからなる。
を全く損なわずにこの活性剤を経時的に坦持することが
事実上可能であるにも関わらず、全ての使用者が必ずし
もその感触を好適とは感じず、多量の、例えば80重量
%より多い水を含有可能な、特に水中油型エマルジョン
の形態の組成物が依然求められている。
を含有する水中油型組成物の形態の組成物は欧州特許第
656201号公報によって既知であるが、出願人は、
これらの組成物が経時的に不安定であり、プロシステイ
ンの劣化を招き、結果として不快な硫黄臭の発生及び組
成物が黄色化をきたすことを観察している。
願人はここに、金属イオン封鎖剤と、組成物のpHを5
から8の値に調整するに十分な量の中和剤との組み合わ
せの使用によって、プロシステインが処方されてなり、
経時的及び/または温度変化に対して安定な、連続水相
を含む組成物が得られることを見出した。
ソチアゾリジン-4-カルボン酸、少なくとも一の金属イ
オン封鎖剤及び少なくとも一の中和剤を含有する連続水
相を含み、前記中和剤が当該組成物の水相のpHを5か
ら8の値に調整するに十分な量で存在することを特徴と
する組成物である。
定であり、また、水含量が97重量%までとされ、この
ために化粧品または皮膚科用としての応用に特に好適で
ある。
キソチアゾリジン-4-カルボン酸を、組成物全重量に対
して0.01から10重量%、好ましくは0.1から5
重量%、さらに好ましくは0.5から3重量%含む。
に、アルカリ金属水酸化物、例えば水酸化ナトリウム及
び水酸化カリウム;アンモニア;有機塩基、例えばモノ
エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミン、アミノメチル-1,3-プロパンジオール、N
-メチルグルカミン及び塩基性アミノ酸、例えばアルギ
ニン及びリジン;及びこれらの混合物から選択可能であ
る。中和剤は、トリエタノールアミンであることが好ま
しい。
8、好ましくは6から7に調整するに十分な量で存在す
る。このためには、中和剤の量を、本発明の組成物中に
存在するL-2-オキソチアゾリジン-4-カルボン酸以外
の酸の関数として、また該中和剤の性質の関数として、
当業者が容易に決定可能である。例えば、本発明の組成
物がL-2-オキソチアゾリジン-4-カルボン酸以外の酸
を含まず、使用される中和剤がトリエタノールアミンで
ある場合、L-2-オキソチアゾリジン-4-カルボン酸に
対する中和剤の重量比は、一般的に0.7:1から1.
3:1、さらに好ましくは0.9:1から1.2:1で
ある。本発明の好ましい実施態様によれば、L-2-オキ
ソチアゾリジン-4-カルボン酸に対する中和剤の重量比
は1:1である。
剤は、特に、EDTA;EDTA塩、例えばEDTAの
二ナトリウム塩及び四ナトリウム塩、またはEDTAの
二カリウム塩;ココアンフォジアセタート二ナトリウ
ム;ジエチレントリアミン五酢酸及びその塩、例えばジ
エチレントリアミン五酢酸の五ナトリウム塩;ニトリロ
三酢酸の三ナトリウム塩;アスコルビン酸;クエン酸三
ナトリウム;エチドロン酸及びその塩、例えばエチドロ
ン酸の四ナトリウム塩;ジエチレントリアミンペンタメ
チレンホスホン酸の七ナトリウム塩;ジエチレントリア
ミンテトラメチレンホスホン酸の五ナトリウム塩;エチ
レントリアミンテトラメチレンホスホン酸及びその塩、
例えばエチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸の五
ナトリウム塩;グルコヘプタン酸ナトリウム及びこれら
の混合物から選択される。好ましくは、金属イオン封鎖
剤は、EDTA塩である。
量に対して0.01から1重量%、好ましくは0.01
から0.5重量%の量で、さらに好ましくは0.05重
量%の量で存在する。
動性であり、白色もしくは有色のクリーム、乳剤、ロー
ション、漿液、ムースまたは水性もしくは水−アルコー
ル性のゲルの外観を有するものが可能である。これはま
た、水性もしくは水−アルコール性のスティックの形態
もとりうる。該組成物は、任意に、エアロゾルの形態で
皮膚または髪に適用可能である。
組成物は水中油型のエマルジョンの形態である。この表
現は、一般的に二つの不混和性の液体の混合物を意味
し、その一つは不連続なオイル相を含み、他方は連続水
相を成し、ここにオイル相が分散している。しかしなが
ら、変形として、水中油型エマルジョンは、球状体を用
いた水相中オイルの分散物から構成可能であり、これら
の球状体はポリマー製ナノ粒子、例えばナノスフェア及
びナノカプセル、もしくはイオン性及び/または非イオ
ン性タイプの脂質小胞、例えば欧州特許第641557
号公報及び同705593号公報に記載のものであると
よい。
び/またはメイクアップ製品として使用可能である。こ
れにはまた、シャンプーまたはコンディショナーの形態
が可能である。
許容される媒体、すなわち、皮膚もしくは身体表面成長
物に適合性の媒体を含む。
ある場合、不連続な脂肪相の割合は、組成物全重量に対
して0.5から70%、好ましくは20から50%を占
めるとよい。組成物に使用されるオイル、乳化剤及び共
乳化剤は、かかる分野で従来より使用されているものか
ら選択される。
オイル(流動ワセリン)、植物起源のオイル(アボカド
オイル、大豆油)、動物起源のオイル(ラノリン)、合
成オイル(ペルヒドロスクアレン)、シリコーンオイル
(シクロメチコーン)及びフッ化油(パーフルオロポリ
エーテル)を挙げることができる。使用可能な脂肪物質
としては、脂肪アルコール(セチルアルコール)、脂肪
酸またはワックス(カルナウバワックス、オゾケライ
ト)を挙げることができる。
マルジョンを形成するあらゆる界面活性剤、例えば、ソ
ルビタンの脂肪酸エステルで、任意にポリオキシアルキ
レン化されたもの、グリセロールの脂肪酸エステル、ポ
リアルキレングリコールの脂肪酸エステル、脂肪アルコ
ール、ポリオキシエチレン化脂肪アルキルエーテル、モ
ノグリセリルエーテルスルファート、アルキルエーテル
スルファート、アルキルまたはアルケニルオリゴグリコ
シド、脂肪酸のN-アルキルポリヒドロキシアルキルア
ミド、及びこれらの混合物が使用可能である。
粧品分野で一般的な補助剤、例えば親水性または親油性
のゲル化剤、親水性または親油性の活性剤、保存料、抗
酸化剤、溶媒、香料、充填剤、スクリーニング剤、顔
料、臭気吸収剤及び染料を含有可能である。これら様々
な補助剤の量は、従来から懸かる分野で使用されている
通りであり、例えば組成物全重量に対して0.01から
20%である。その性質により、これらの補助剤を脂肪
相(存在する場合)、水相、脂質小胞及び/またはナノ
粒子中に導入可能である。
は、カルボキシビニルポリマー(カーボマー)、アクリ
ルコポリマー、例えばアクリラート/アルキルアクリラ
ートコポリマー、ポリアクリルアミド、多糖類、天然ゴ
ム及び粘土であり、親油性ゲル化剤として挙げることが
できるのは、変性粘土、例えばベントン、脂肪酸の金属
塩及び疎水性シリカである。
溶解剤及び/または剥離剤、例えば5-n-オクタノイル
サリチル酸、UVスクリーニング剤、カルマント(calm
ants)及びこれらの混合物である。他の脱色剤、例えば
コウジ酸またはヒドロキノン及びその誘導体もまた本発
明の組成物に導入可能であり、このためこれらの剤を低
用量で使用可能である。髪の喪失防止及び/または髪の
再生のための剤もまた本発明の組成物に導入可能であ
る。不適合の場合には、これらの活性剤及び/またはL
-2-オキソチアゾリジン-4-カルボン酸が球状体、特に
イオン性または非イオン性の小胞及び/またはナノ粒子
(ナノカプセル及び/またはナノスフェア)に導入、組
成物中でこれらを互いに分離させることができる。さら
に、本発明の組成物に導入可能な活性剤、及びその濃度
が、L-2-オキソチアゾリジン-4-カルボン酸の望まし
い特性を変更させないことのないように留意する必要が
ある。
ェノキシエタノールであるが、ホフムアルデヒド供与保
存料、例えばジアゾリジニルウレアは避けることが好ま
しい。
物中でL-2-オキソチアゾリジン-4-カルボン酸を安定
化するための、少なくとも一の中和剤と組み合わせた少
なくとも一の金属イオン封鎖剤の使用であって、前記中
和剤が、当該組成物の水相のpHを5から8の値に調整
するに十分な量で存在する使用である。
物中でL-2-オキソチアゾリジン-4-カルボン酸を安定
化する方法であって、前記組成物に少なくとも一の金属
イオン封鎖剤及び少なくとも一の中和剤を導入すること
からなる段階を含み、前記中和剤が当該組成物の水相の
pHを5から8の値に調整するに十分な量で存在する方
法である。
下の目的のために使用可能である: ・皮膚、体毛及び/または頭髪の脱色または漂白; ・髪の喪失の防止及び/または髪の再生の促進; ・光誘発性老化及び/または環境関連のストレスの防止
または処理、特にL-2-オキソチアゾリジン-4-カルボ
ン酸のラジカル捕捉特性のため;及び/または ・脂性肌の防止または処理、例えば挫瘡の処理。
スは、都市生活、特に皮膚に接触した際に酸化反応を引
き起こしがちな、空気中に浮遊する汚染物質の微細な粒
子に皮膚がさらされることに関連した皮膚の劣化におけ
る全ての化学的及び/または物理的因子として定義され
る。これらの微細な粒子は、例えば、煙草の煙、排気ガ
スまたは工業排気に含まれる。これらは特定の汚濁物、
例えば窒素酸化物及び活性酸素中にある。皮膚状態の劣
化は、以下の一以上の症状に反映される:皺の形成、皮
膚の水分含量の低下、鱗屑の形成、顔色の輝きの喪失、
赤み等。
/または髪の再生の促進を目的とする組成物の製造のた
めの上記組成物の使用である。
る。パーセンテージは組成物の各成分の全重量に対して
重量ベースで示した。
のpHを有し、以下の温度、4℃、25℃、37℃及び
45℃で少なくとも2ヶ月間安定であった。黄色化また
は組成物による臭気の発生は、この期間終了時に全く観
察されなかった。さらに、プロシステインの劣化のレベ
ルは、HPLCで決定して、5%未満であった。この組成物
を、朝及び/または晩に皮膚に適用し、色素沈着したシ
ミを消すことができた。
ールアミン)を含まないこと以外は、実施例1と同様の
エマルジョンを調製した。得られたエマルジョンは2.
4のpHを有していた。2ヶ月後、これは全ての温度
(4℃、25℃、37℃及び45℃)において著しい硫
黄臭を発生した。2ヶ月間、45℃にて保存したエマル
ジョンについて、L-2-オキソチアゾリジン-4-カルボ
ン酸の20%劣化も観察された。
(EDTA二ナトリウム塩)を含まないこと以外は、実
施例1と同様のエマルジョンを調製した。得られたエマ
ルジョンは6.6のpHを有していた。2ヶ月後、これ
は全ての温度(4℃、25℃、37℃及び45℃)にお
いて僅かな硫黄臭を有しており、37℃及び45℃にて
貯蔵されたエマルジョンの僅かな黄色化も観察された。
ールアミン)も金属イオン封鎖剤(EDTA二ナトリウ
ム塩)も含まないこと以外は、実施例1と同様のエマル
ジョンを調製した。得られたエマルジョンは2.3のp
Hを有していた。2ヶ月後、これは全ての温度(4℃、
25℃、37℃及び45℃)において著しい硫黄臭を有
し、黄色化を呈していた。2ヶ月間、45℃にて保存し
たエマルジョンについて、L-2-オキソチアゾリジン-
4-カルボン酸の14%劣化も観察された。上記実施例
は、金属イオン封鎖剤及び/または中和剤を含まない組
成物と比較して、本発明による組成物の優れた安定性を
明白に示している。
の後A相をB相に攪拌しつつ導入した。冷却後、C相を
得られたエマルジョンに添加し、次いでD相を、最後に
E相を約40℃にて添加した。得られたエマルジョンは
脂性肌のテカリを低減させることができた。
の後A相をB相に攪拌しつつ導入して水中油型エマルジ
ョンを得た。続いてここにC、D及びE相を添加した。
得られたエマルジョンは、汚染物質の有害な影響から皮
膚を保護するのに特に好適であった。
Claims (14)
- 【請求項1】 L-2-オキソチアゾリジン-4-カルボ
ン酸、少なくとも一の金属イオン封鎖剤及び少なくとも
一の中和剤を含有する連続水相を含む組成物であって、
前記中和剤が当該組成物の水相のpHを5から8の値に
調整するに十分な量で存在することを特徴とする組成
物。 - 【請求項2】 前記金属イオン封鎖剤が、EDTA;
EDTA塩、例えばEDTAの二ナトリウム塩及び四ナ
トリウム塩、またはEDTAの二カリウム塩;ココアン
フォジアセタート二ナトリウム;ジエチレントリアミン
五酢酸及びその塩、例えばジエチレントリアミン五酢酸
の五ナトリウム塩;ニトリロ三酢酸の三ナトリウム塩;
アスコルビン酸;クエン酸三ナトリウム;エチドロン酸
及びその塩、例えばエチドロン酸の四ナトリウム塩;ジ
エチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸の七ナト
リウム塩;ジエチレントリアミンテトラメチレンホスホ
ン酸の五ナトリウム塩;エチレントリアミンテトラメチ
レンホスホン酸及びその塩、例えばエチレンジアミンテ
トラメチレンホスホン酸の五ナトリウム塩;グルコヘプ
タン酸ナトリウム及びこれらの混合物から選択されるこ
とを特徴とする請求項1に記載の組成物。 - 【請求項3】 金属イオン封鎖剤が、EDTA塩であ
ることを特徴とする請求項2に記載の組成物。 - 【請求項4】 前記中和剤が、水酸化ナトリウム;水
酸化カリウム;アンモニア;有機塩基、例えばモノエタ
ノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールア
ミン、アミノメチル-1,3-プロパンジオール、N-メ
チルグルカミン及び塩基性アミノ酸、例えばアルギニン
及びリジン;及びこれらの混合物から選択されることを
特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の組成
物。 - 【請求項5】 前記中和剤が、トリエタノールアミン
であることを特徴とする請求項4に記載の組成物。 - 【請求項6】 ビタミン、脱色剤、角質溶解剤及び/
または剥離剤、カルマント(calmants)及びスクリーニ
ング剤から選択される少なくとも一の別の活性剤を更に
含むことを特徴とする請求項1から5に記載の組成物。 - 【請求項7】 水中油型エマルジョンの形態であるこ
とを特徴とする請求項1から6のいずれか一向に記載の
組成物。 - 【請求項8】 連続水相を含む組成物中でL-2-オキ
ソチアゾリジン-4-カルボン酸を安定化するための、少
なくとも一の中和剤と組み合わせた少なくとも一の金属
イオン封鎖剤の使用であって、前記中和剤が、当該組成
物の水相のpHを5から8の値に調整するに十分な量で
存在する使用。 - 【請求項9】 連続水相を含む組成物中でL-2-オキ
ソチアゾリジン-4-カルボン酸を安定化する方法であっ
て、前記組成物に少なくとも一の金属イオン封鎖剤及び
少なくとも一の中和剤を導入することからなる段階を含
み、前記中和剤が当該組成物の水相のpHを5から8の
値に調整するに十分な量で存在する方法。 - 【請求項10】 皮膚、体毛及び/または頭髪の脱色
または漂白のための化粧品組成物としての請求項1から
7のいずれか一項に記載の組成物の使用。 - 【請求項11】 髪の喪失の防止及び/または髪の再
生の促進のための化粧品組成物としての請求項1から7
のいずれか一項に記載の組成物の使用。 - 【請求項12】 光誘発性老化及び/または環境関連
のストレスの防止または処理のための化粧品組成物とし
ての請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物の使
用。 - 【請求項13】 脂性肌の防止または処理のための化
粧品組成物としての請求項1から7のいずれか一項に記
載の組成物の使用。 - 【請求項14】 髪の喪失の防止及び/または髪の再
生の促進を目的とする組成物の製造のための請求項1か
ら7のいずれか一項に記載の組成物の使用。
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