JP2000281023A - 容器の殺菌方法及び装置 - Google Patents
容器の殺菌方法及び装置Info
- Publication number
- JP2000281023A JP2000281023A JP11088167A JP8816799A JP2000281023A JP 2000281023 A JP2000281023 A JP 2000281023A JP 11088167 A JP11088167 A JP 11088167A JP 8816799 A JP8816799 A JP 8816799A JP 2000281023 A JP2000281023 A JP 2000281023A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- container
- pressure water
- ultrasonic
- sterilizing
- sterilization
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 薬剤を全く使用しないか、又は比較的少量の
使用で済み、また、容器を破壊させることなく、短時間
で確実に殺菌することができ、さらに、平面でない容器
を均一に殺菌することができる容器の殺菌方法及び装置
を提供する。 【解決手段】 容器を超音波処理する工程と、超音波処
理された容器に高圧水を噴射する工程と、高圧水が噴射
された容器を加熱殺菌する工程とを含むことを特徴とす
る容器の殺菌方法。
使用で済み、また、容器を破壊させることなく、短時間
で確実に殺菌することができ、さらに、平面でない容器
を均一に殺菌することができる容器の殺菌方法及び装置
を提供する。 【解決手段】 容器を超音波処理する工程と、超音波処
理された容器に高圧水を噴射する工程と、高圧水が噴射
された容器を加熱殺菌する工程とを含むことを特徴とす
る容器の殺菌方法。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、容器の殺菌方法及
び装置、さらに詳しくは、複雑な形状の容器に付着した
細菌を除去し殺菌することができる容器の殺菌方法及び
装置に関する。
び装置、さらに詳しくは、複雑な形状の容器に付着した
細菌を除去し殺菌することができる容器の殺菌方法及び
装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】食品を包装する材料の無菌化は、食品を
容器に充填・密封後、加熱殺菌を行わない常温流通の食
品では重要である。特に、近年、無菌充填法が広く使わ
れるようになり、また低酸性食品で常温流通されるもの
が多くなり、これに使用される包装材料の殺菌が重要視
されている。従来、包装材料を殺菌する方法としては、
例えば包装材料を薬剤により殺菌する方法として、紙パ
ックを過酸化水素の水溶液により殺菌する方法が知られ
ている。しかし、この方法は、容器の殺菌を確実に行う
ためには、比較的高濃度の薬剤を大量に使用することか
ら、薬剤の残留量が問題となる。
容器に充填・密封後、加熱殺菌を行わない常温流通の食
品では重要である。特に、近年、無菌充填法が広く使わ
れるようになり、また低酸性食品で常温流通されるもの
が多くなり、これに使用される包装材料の殺菌が重要視
されている。従来、包装材料を殺菌する方法としては、
例えば包装材料を薬剤により殺菌する方法として、紙パ
ックを過酸化水素の水溶液により殺菌する方法が知られ
ている。しかし、この方法は、容器の殺菌を確実に行う
ためには、比較的高濃度の薬剤を大量に使用することか
ら、薬剤の残留量が問題となる。
【０００３】また、従来の包装材料の殺菌方法として
は、例えば金属の包装材料を加熱により殺菌する方法と
して、空缶を２００℃程度の高温の過熱水蒸気により殺
菌する方法が知られている。しかし、この方法は、例え
ば芽胞菌等の耐熱性菌を確実に殺菌しようとする場合に
は、包装材料を高温に長時間曝す必要があり、包装材料
を破壊してしまう恐れがある。また、従来の包装材料の
殺菌方法としては、紫外線により殺菌する方法が知られ
ている。例えば、特開昭５６−１４３１７３号公報に
は、室内を外気から遮断し洗浄すべきフィルムを移送可
能にした容器室と、前記室内に設けられ通過するフィル
ムを浸漬洗浄する水槽と、前記室内に設けられ水槽を通
過したフィルムに対して除菌水を噴射せしめる装置と、
前記室内に設けられ洗浄後のフィルムを乾燥するための
赤外線ランプおよび殺菌するための紫外線ランプとを備
え、前記洗浄室は水槽によって外気から水封され乾燥滅
菌室には陽圧エアを導入する構成を特徴とする樹脂フィ
ルムの洗浄・殺菌装置が開示されている。
は、例えば金属の包装材料を加熱により殺菌する方法と
して、空缶を２００℃程度の高温の過熱水蒸気により殺
菌する方法が知られている。しかし、この方法は、例え
ば芽胞菌等の耐熱性菌を確実に殺菌しようとする場合に
は、包装材料を高温に長時間曝す必要があり、包装材料
を破壊してしまう恐れがある。また、従来の包装材料の
殺菌方法としては、紫外線により殺菌する方法が知られ
ている。例えば、特開昭５６−１４３１７３号公報に
は、室内を外気から遮断し洗浄すべきフィルムを移送可
能にした容器室と、前記室内に設けられ通過するフィル
ムを浸漬洗浄する水槽と、前記室内に設けられ水槽を通
過したフィルムに対して除菌水を噴射せしめる装置と、
前記室内に設けられ洗浄後のフィルムを乾燥するための
赤外線ランプおよび殺菌するための紫外線ランプとを備
え、前記洗浄室は水槽によって外気から水封され乾燥滅
菌室には陽圧エアを導入する構成を特徴とする樹脂フィ
ルムの洗浄・殺菌装置が開示されている。
【０００４】しかし、前記特開昭５６−１４３１７３号
公報に開示された紫外線による殺菌方法は、紫外線が直
接照射された部分しか殺菌することができないため、平
面形状のフィルムのように紫外線を均一に照射すること
ができるものにしか適用することができず、成形加工さ
れた容器を殺菌しようとした場合、容器内面に紫外線を
均一に照射することができず、容器内面を効率的かつ均
一に殺菌することができないという問題がある。
公報に開示された紫外線による殺菌方法は、紫外線が直
接照射された部分しか殺菌することができないため、平
面形状のフィルムのように紫外線を均一に照射すること
ができるものにしか適用することができず、成形加工さ
れた容器を殺菌しようとした場合、容器内面に紫外線を
均一に照射することができず、容器内面を効率的かつ均
一に殺菌することができないという問題がある。
【０００５】
【発明の目的】本発明は、従来の容器の殺菌方法及び装
置の上述した問題点に鑑みてなされたものであって、薬
剤を全く使用しないか、又は比較的少量の使用で済む容
器の殺菌方法及び装置を提供することを目的とする。本
発明はさらに、容器を破壊させることなく、短時間で確
実に殺菌することができる容器の殺菌方法及び装置を提
供することを目的とする。本発明はさらに、平面でない
容器を均一に殺菌することができる容器の殺菌方法及び
装置を提供することを目的とする。
置の上述した問題点に鑑みてなされたものであって、薬
剤を全く使用しないか、又は比較的少量の使用で済む容
器の殺菌方法及び装置を提供することを目的とする。本
発明はさらに、容器を破壊させることなく、短時間で確
実に殺菌することができる容器の殺菌方法及び装置を提
供することを目的とする。本発明はさらに、平面でない
容器を均一に殺菌することができる容器の殺菌方法及び
装置を提供することを目的とする。
【０００６】ここで、本発明を有効に実施できる容器
は、加熱殺菌の工程に耐え得る素材から作られた容器で
あれば、どのような大きさ、形状、複合材料のものも対
象とすることができる。例えば上記素材としては、金
属、プラスチック、セラミック、ガラスなどが挙げられ
る。金属を素材する容器としては、缶、パウチなどが挙
げられ、プラスチックを素材する容器としては、トレ
ー、ボトルなどが挙げられ、又、セラミックを素材する
容器としては、トレーなどが挙げられ、ガラスを素材す
る容器としては、ビンなどが挙げられる。
は、加熱殺菌の工程に耐え得る素材から作られた容器で
あれば、どのような大きさ、形状、複合材料のものも対
象とすることができる。例えば上記素材としては、金
属、プラスチック、セラミック、ガラスなどが挙げられ
る。金属を素材する容器としては、缶、パウチなどが挙
げられ、プラスチックを素材する容器としては、トレ
ー、ボトルなどが挙げられ、又、セラミックを素材する
容器としては、トレーなどが挙げられ、ガラスを素材す
る容器としては、ビンなどが挙げられる。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は、容器を超音波
処理する工程と、超音波処理された容器に高圧水を噴射
する工程と、高圧水が噴射された容器を加熱殺菌する工
程とを含むことを特徴とする容器の殺菌方法である。本
発明はまた、容器を超音波処理する超音波処理装置と、
超音波処理された容器に高圧水を噴射する高圧水噴射装
置と、高圧水が噴射された容器を加熱殺菌する加熱殺菌
装置とを含むことを特徴とする容器の殺菌装置である。
処理する工程と、超音波処理された容器に高圧水を噴射
する工程と、高圧水が噴射された容器を加熱殺菌する工
程とを含むことを特徴とする容器の殺菌方法である。本
発明はまた、容器を超音波処理する超音波処理装置と、
超音波処理された容器に高圧水を噴射する高圧水噴射装
置と、高圧水が噴射された容器を加熱殺菌する加熱殺菌
装置とを含むことを特徴とする容器の殺菌装置である。
【０００８】本発明の実施態様は、以下のとおりであ
る。前記超音波処理された容器を、加熱殺菌の開始後３
０秒間以内に１９０℃にまで加熱する。前記超音波処理
された容器を、加熱殺菌の開始後５秒間以内に１００℃
にまで加熱する。前記加熱殺菌を、過熱水蒸気又は乾熱
気体により行う。前記超音波処理された容器に、５０な
いし１００℃の高圧水を噴射することにより予備加熱を
行う。
る。前記超音波処理された容器を、加熱殺菌の開始後３
０秒間以内に１９０℃にまで加熱する。前記超音波処理
された容器を、加熱殺菌の開始後５秒間以内に１００℃
にまで加熱する。前記加熱殺菌を、過熱水蒸気又は乾熱
気体により行う。前記超音波処理された容器に、５０な
いし１００℃の高圧水を噴射することにより予備加熱を
行う。
【０００９】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の容器の殺菌
装置１は、図１の工程フロー図に示すように、超音波処
理工程１０、高圧水噴射工程１２、及び加熱殺菌工程１
４からなる。超音波処理工程１０を行う超音波処理装置
１６は、図２に示すように、超音波水槽２０の中に、殺
菌する容器Ｃを搬送する無端コンベヤベルト２２が洗浄
水Ｗの内外にわたって設けられ、底部に超音波発振装置
２３が配置される。無端コンベヤベルト２２は、水中案
内プーリ２４，２６、洗浄水Ｗの外部に配置された駆動
プーリ３０及び案内プーリ３２によって案内される。無
端コンベヤベルト２２は、網状であって、洗浄水Ｗが無
端コンベヤベルト２２を通過可能にして無端コンベヤベ
ルト２２が洗浄水Ｗの移動を妨げて洗浄の障害となるこ
とがないようにしている。超音波水槽２０にはさらに、
洗浄水Wを温度制御するためのヒーター２５、洗浄水Wを
交換するための手段、例えば新しい洗浄水Wを流入する
ための流入口（図示せず）、及び古くなった洗浄水Wを
排出するための排出口（図示せず）が設けられている。
装置１は、図１の工程フロー図に示すように、超音波処
理工程１０、高圧水噴射工程１２、及び加熱殺菌工程１
４からなる。超音波処理工程１０を行う超音波処理装置
１６は、図２に示すように、超音波水槽２０の中に、殺
菌する容器Ｃを搬送する無端コンベヤベルト２２が洗浄
水Ｗの内外にわたって設けられ、底部に超音波発振装置
２３が配置される。無端コンベヤベルト２２は、水中案
内プーリ２４，２６、洗浄水Ｗの外部に配置された駆動
プーリ３０及び案内プーリ３２によって案内される。無
端コンベヤベルト２２は、網状であって、洗浄水Ｗが無
端コンベヤベルト２２を通過可能にして無端コンベヤベ
ルト２２が洗浄水Ｗの移動を妨げて洗浄の障害となるこ
とがないようにしている。超音波水槽２０にはさらに、
洗浄水Wを温度制御するためのヒーター２５、洗浄水Wを
交換するための手段、例えば新しい洗浄水Wを流入する
ための流入口（図示せず）、及び古くなった洗浄水Wを
排出するための排出口（図示せず）が設けられている。
【００１０】無端コンベヤベルト２２の外側面には、容
器Ｃを受け入れるコンベヤチャンバー３６を形成する支
持部材４０が等間隔で配置されている。無端コンベヤベ
ルト２２の搬送路の案内プーリ３２から駆動プーリ３０
までの洗浄水Ｗ内には、容器Ｃをコンベヤチャンバー３
６に保持するための搬送ガイド部材４１が配置されてい
る。案内プーリ３２の前方すなわち無端コンベヤベルト
２２が容器Ｃを受け入れる側には容器供給路４４が配置
され、駆動プーリ３０の後方すなわち無端コンベヤベル
ト２２が容器Ｃを排出する側には容器排出シュート４５
が配置されている。また、支持部材４０及び搬送ガイド
部材４１は網状であって、通水可能になっている。上容
器Ｃは、容器供給路４４及び洗浄水Ｗ内では横向きで搬
送され、容器排出シュート４４内においては倒立すなわ
ち開放口を下側にして水切りをしながら排出される。超
音波発振装置２３は、例えば、発振周波数１０ないし１
０００ＫＨｚ、出力１００Ｗないし１ＫＷの超音波を発
振する。また、容器を超音波処理する時間としては、例
えば１０ないし６０秒間である。
器Ｃを受け入れるコンベヤチャンバー３６を形成する支
持部材４０が等間隔で配置されている。無端コンベヤベ
ルト２２の搬送路の案内プーリ３２から駆動プーリ３０
までの洗浄水Ｗ内には、容器Ｃをコンベヤチャンバー３
６に保持するための搬送ガイド部材４１が配置されてい
る。案内プーリ３２の前方すなわち無端コンベヤベルト
２２が容器Ｃを受け入れる側には容器供給路４４が配置
され、駆動プーリ３０の後方すなわち無端コンベヤベル
ト２２が容器Ｃを排出する側には容器排出シュート４５
が配置されている。また、支持部材４０及び搬送ガイド
部材４１は網状であって、通水可能になっている。上容
器Ｃは、容器供給路４４及び洗浄水Ｗ内では横向きで搬
送され、容器排出シュート４４内においては倒立すなわ
ち開放口を下側にして水切りをしながら排出される。超
音波発振装置２３は、例えば、発振周波数１０ないし１
０００ＫＨｚ、出力１００Ｗないし１ＫＷの超音波を発
振する。また、容器を超音波処理する時間としては、例
えば１０ないし６０秒間である。
【００１１】高圧水噴射工程１２を行う高圧水噴射装置
５０及び加熱殺菌工程１４を行う加熱殺菌装置５２は、
搬送チエーン５４によって結ばれている。搬送チエーン
５４には、等間隔を置いて容器ホルダー５６が取り付け
られている。高圧水噴射工程１２を行う高圧水噴射装置
５０は、図３に示すように、容器ホルダー５６の把持ア
ーム６０によって容器Cを倒立状態で把持して搬送チエ
ーン５４によって搬送し、転倒状態の容器Cの内面を高
圧水噴射ノズル６２が臨むように配置する。この状態で
高圧水噴射ノズル６２が、例えば１０〜６０秒間、高圧
で除菌水Ｒを噴射して容器Cの内部を高圧水噴射による
除菌処理を行う。なお、高圧水噴射ノズル６２は、既知
固形物含有食品の製造装置の昇降手段により昇降可能に
構成することによって容器Ｃ内に挿入させて、除菌水Ｒ
を噴射するようにすることもできる。
５０及び加熱殺菌工程１４を行う加熱殺菌装置５２は、
搬送チエーン５４によって結ばれている。搬送チエーン
５４には、等間隔を置いて容器ホルダー５６が取り付け
られている。高圧水噴射工程１２を行う高圧水噴射装置
５０は、図３に示すように、容器ホルダー５６の把持ア
ーム６０によって容器Cを倒立状態で把持して搬送チエ
ーン５４によって搬送し、転倒状態の容器Cの内面を高
圧水噴射ノズル６２が臨むように配置する。この状態で
高圧水噴射ノズル６２が、例えば１０〜６０秒間、高圧
で除菌水Ｒを噴射して容器Cの内部を高圧水噴射による
除菌処理を行う。なお、高圧水噴射ノズル６２は、既知
固形物含有食品の製造装置の昇降手段により昇降可能に
構成することによって容器Ｃ内に挿入させて、除菌水Ｒ
を噴射するようにすることもできる。
【００１２】高圧水噴射装置５０で使用する除菌水Ｒ
は、例えば５０℃ないし１００℃に加熱して除菌性能を
高めることもできる。また、高圧水噴射ノズル６２に連
結された除菌水供給管６３に除菌フィルター６５を設け
てより完全な除菌効果を得ることができる。さらに、除
菌水Ｒは、過酸化水素の水溶液等の薬剤を用いることも
できる。この場合、本発明においては、超音波処理及び
急速加熱殺菌を組合わせることにより、比較的少量の薬
剤の使用で確実に除菌及び殺菌を行うことができる。本
発明においては、超音波処理された容器Cに除菌水Ｒを
噴射する際、好ましくは５０〜１００℃、より好ましく
は７５ないし９５℃の高圧除菌水Ｒを噴射することによ
り容器Cを予備加熱することが望ましい。これにより、
加熱殺菌の工程において容器Cを速やかに所定の温度に
加熱することができ、加熱殺菌工程１４の処理時間を短
縮することができる。
は、例えば５０℃ないし１００℃に加熱して除菌性能を
高めることもできる。また、高圧水噴射ノズル６２に連
結された除菌水供給管６３に除菌フィルター６５を設け
てより完全な除菌効果を得ることができる。さらに、除
菌水Ｒは、過酸化水素の水溶液等の薬剤を用いることも
できる。この場合、本発明においては、超音波処理及び
急速加熱殺菌を組合わせることにより、比較的少量の薬
剤の使用で確実に除菌及び殺菌を行うことができる。本
発明においては、超音波処理された容器Cに除菌水Ｒを
噴射する際、好ましくは５０〜１００℃、より好ましく
は７５ないし９５℃の高圧除菌水Ｒを噴射することによ
り容器Cを予備加熱することが望ましい。これにより、
加熱殺菌の工程において容器Cを速やかに所定の温度に
加熱することができ、加熱殺菌工程１４の処理時間を短
縮することができる。
【００１３】加熱殺菌工程１４を行う加熱殺菌装置５２
は、図４及び図５に示すように、加熱殺菌室７０内に、
天井面７２に設けられた下向き熱風噴射ノズル７４及び
左右側面７６に設けられた水平熱風噴射ノズル７８が、
搬送チエーン５４の搬送路に沿ってそれぞれ複数個設け
られている。加熱殺菌装置５２において、把持アーム６
０を１８０度回転させ、容器Cを上向きに把持して搬送
しながら下向き熱風噴射ノズル７４及び水平熱風噴射ノ
ズル７８から例えば過熱水蒸気や乾熱気体を吹き付けて
加熱殺菌する。加熱殺菌工程１４における加熱条件は、
殺菌しようとする菌の種類や使用される容器Cの耐熱性
によって異なり、例えば、温度は１００℃以上、とりわ
けほう芽胞菌等の耐熱性菌を対象とする場合には１９０
ないし２５０℃で、加熱時間は、１０ないし６０秒間で
あり、さらに、例えば芽包菌を対象菌とする場合は、容
器Cを加熱殺菌の開始後３０秒間以内（好ましくは１５
秒間以内）に、１９０℃（好ましくは１９０ないし２５
０℃）にまで加熱するのがよい。また、カビや大腸菌等
を対象菌とする場合は加熱殺菌の開始後５秒間以内に１
００℃にまで加熱するのがよい。このように、高圧水が
噴射された容器Cを急速に所定の高温度に加熱すること
により、容器Cの所定面を均一に容器Cを破壊させること
なく、かつ短時間で確実に殺菌することができる。しか
も、容器内面を隈無く均一に殺菌することができる。
は、図４及び図５に示すように、加熱殺菌室７０内に、
天井面７２に設けられた下向き熱風噴射ノズル７４及び
左右側面７６に設けられた水平熱風噴射ノズル７８が、
搬送チエーン５４の搬送路に沿ってそれぞれ複数個設け
られている。加熱殺菌装置５２において、把持アーム６
０を１８０度回転させ、容器Cを上向きに把持して搬送
しながら下向き熱風噴射ノズル７４及び水平熱風噴射ノ
ズル７８から例えば過熱水蒸気や乾熱気体を吹き付けて
加熱殺菌する。加熱殺菌工程１４における加熱条件は、
殺菌しようとする菌の種類や使用される容器Cの耐熱性
によって異なり、例えば、温度は１００℃以上、とりわ
けほう芽胞菌等の耐熱性菌を対象とする場合には１９０
ないし２５０℃で、加熱時間は、１０ないし６０秒間で
あり、さらに、例えば芽包菌を対象菌とする場合は、容
器Cを加熱殺菌の開始後３０秒間以内（好ましくは１５
秒間以内）に、１９０℃（好ましくは１９０ないし２５
０℃）にまで加熱するのがよい。また、カビや大腸菌等
を対象菌とする場合は加熱殺菌の開始後５秒間以内に１
００℃にまで加熱するのがよい。このように、高圧水が
噴射された容器Cを急速に所定の高温度に加熱すること
により、容器Cの所定面を均一に容器Cを破壊させること
なく、かつ短時間で確実に殺菌することができる。しか
も、容器内面を隈無く均一に殺菌することができる。
【００１４】
【実施例】容器として、容器CすなわちＰＥＴ層を内側
に設けた金属缶（直径70ｍｍ×高さ120ｍｍ）を使用
し、この容器Cの底部内面に、滅菌蒸留水に芽胞菌（B.c
oagulans）を添加したものを直径１０ｍｍの範囲で塗布
し、これを４０℃で乾燥して2.6×105個の芽胞菌を固定
化した。２０℃の水を溜めた超音波水槽２０の中に、上
記の芽包菌を固定化した容器Cを浸漬し、超音波発振装
置２３を作動させて２０秒間超音波処理（超音波の発振
周波数４２ＫＨｚ、出力１００Ｗ）した。
に設けた金属缶（直径70ｍｍ×高さ120ｍｍ）を使用
し、この容器Cの底部内面に、滅菌蒸留水に芽胞菌（B.c
oagulans）を添加したものを直径１０ｍｍの範囲で塗布
し、これを４０℃で乾燥して2.6×105個の芽胞菌を固定
化した。２０℃の水を溜めた超音波水槽２０の中に、上
記の芽包菌を固定化した容器Cを浸漬し、超音波発振装
置２３を作動させて２０秒間超音波処理（超音波の発振
周波数４２ＫＨｚ、出力１００Ｗ）した。
【００１５】上記超音波水槽２０から取出した容器C
を、高圧水噴射装置の高圧水噴射ノズル６２（ノズル直
径８ｍｍ）が容器Cの内面を臨むように配置し、次い
で、高圧水噴射ノズル６２より高圧除菌水Ｒ（水圧：ゲ
ージ圧１．１ｋｇｆ/ｃｍ2、水温８０℃）を容器Cの内
面に向けて２０秒間噴射した。高圧除菌水Ｒを噴射した
容器Cを、加熱殺菌装置５２の殺菌室内に配置し、直径
２０ｍｍの高圧水噴射ノズル６２より乾熱エア（２２０
℃、１４ｍ/ｓ）を容器Cの内面に向け20秒間噴射した。
上述した実験の結果は以下のとおりである。 上表において、陰性は菌が発見されなかったことを示
す。
を、高圧水噴射装置の高圧水噴射ノズル６２（ノズル直
径８ｍｍ）が容器Cの内面を臨むように配置し、次い
で、高圧水噴射ノズル６２より高圧除菌水Ｒ（水圧：ゲ
ージ圧１．１ｋｇｆ/ｃｍ2、水温８０℃）を容器Cの内
面に向けて２０秒間噴射した。高圧除菌水Ｒを噴射した
容器Cを、加熱殺菌装置５２の殺菌室内に配置し、直径
２０ｍｍの高圧水噴射ノズル６２より乾熱エア（２２０
℃、１４ｍ/ｓ）を容器Cの内面に向け20秒間噴射した。
上述した実験の結果は以下のとおりである。 上表において、陰性は菌が発見されなかったことを示
す。
【００１６】
【発明の効果】上述した構成を有する本発明によれば、
薬剤を全く使用しないか、又は比較的少量の使用で確実
な殺菌をおこなうことができる。本発明によればさら
に、容器を破壊させることなく、短時間で確実に殺菌す
ることができる。本発明によればさらに、平面でない容
器を均一に殺菌することができる。
薬剤を全く使用しないか、又は比較的少量の使用で確実
な殺菌をおこなうことができる。本発明によればさら
に、容器を破壊させることなく、短時間で確実に殺菌す
ることができる。本発明によればさらに、平面でない容
器を均一に殺菌することができる。
【図１】本発明の容器の殺菌方法の処理工程図である。
【図２】本発明の実施の形態の超音波処理装置の構成説
明図である。
明図である。
【図３】本発明の実施の形態の高圧水噴射装置の構成説
明図である。
明図である。
【図４】本発明の実施の形態の加熱処理装置の垂直断面
図である。
図である。
【図５】図４の線Ｖ−Ｖに沿った断面図である。
Ｃ 容器 Ｗ 洗浄水 Ｒ 除菌水 １０ 超音波処理工程 １２ 高圧水噴射工程 １４ 加熱殺菌工程 １６ 超音波処理装置 ２０ 超音波水槽 ２２ 無端コンベヤベルト ２３ 超音波発振装置 ３０ 駆動プーリ ３６ コンベヤチャンバー ４０ 支持部材 ４１ 搬送ガイド部材 ４４ 容器供給路 ４５ 容器排出シュート ５０ 高圧水噴射装置 ５４ 搬送チエーン ５６ 容器ホルダー ６０ 把持アーム ６２ 水噴射ノズル ６３ 除菌水供給管 ６５ 除菌フィルター ７０ 加熱殺菌室
Claims (10)
- 【請求項１】 容器を超音波処理する工程と、超音波処
理された容器に高圧水を噴射する工程と、高圧水が噴射
された容器を加熱殺菌する工程とを含むことを特徴とす
る容器の殺菌方法。 - 【請求項２】 前記超音波処理された容器を、加熱殺菌
の開始後３０秒間以内に１９０℃にまで加熱する請求項
１に記載の容器の殺菌方法。 - 【請求項３】 前記超音波処理された容器を、加熱殺菌
の開始後５秒間以内に１００℃にまで加熱する請求項１
に記載の容器の殺菌方法。 - 【請求項４】 前記加熱殺菌を、過熱水蒸気又は乾熱気
体により行う請求項1ないし３のいずれかに記載の容器
の殺菌方法。 - 【請求項５】 前記超音波処理された容器を、５０ない
し１００℃の高圧水を噴射することにより予備加熱を行
う請求項１ないし４のいずれかに記載の容器の殺菌方
法。 - 【請求項６】 容器を超音波処理する超音波処理装置
と、超音波処理された容器に高圧水を噴射する高圧水噴
射装置と、高圧水が噴射された容器を加熱殺菌する加熱
殺菌装置とを含むことを特徴とする容器の殺菌装置。 - 【請求項７】 前記超音波処理された容器を、加熱殺菌
の開始後３０秒間以内に１９０℃にまで加熱する請求項
６に記載の容器の殺菌装置。 - 【請求項８】 前記超音波処理された容器を、加熱殺菌
の開始後５秒間以内に１００℃にまで加熱する請求項６
に記載の容器の殺菌装置。 - 【請求項９】 前記加熱殺菌を、過熱水蒸気又は乾熱気
体により行う請求項６ないし８のいずれかに記載の容器
の殺菌装置。 - 【請求項１０】 前記超音波処理された容器を、５０な
いし１００℃の高圧水を噴射することにより予備加熱を
行う請求項６ないし９のいずれかに記載の容器の殺菌装
置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11088167A JP2000281023A (ja) | 1999-03-30 | 1999-03-30 | 容器の殺菌方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11088167A JP2000281023A (ja) | 1999-03-30 | 1999-03-30 | 容器の殺菌方法及び装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000281023A true JP2000281023A (ja) | 2000-10-10 |
Family
ID=13935371
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11088167A Pending JP2000281023A (ja) | 1999-03-30 | 1999-03-30 | 容器の殺菌方法及び装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000281023A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100765957B1 (ko) | 2005-06-13 | 2007-10-10 | 이현일 | 식품 살균시스템 |
| CN102826260A (zh) * | 2012-09-26 | 2012-12-19 | 山东齐都药业有限公司 | 一种双层无菌软包装输液生产工艺 |
| CN103919679A (zh) * | 2014-05-06 | 2014-07-16 | 四川太平洋药业有限责任公司 | 负压式软袋输液 |
| CN103919677A (zh) * | 2014-05-06 | 2014-07-16 | 四川太平洋药业有限责任公司 | 负压式双阀软袋输液 |
-
1999
- 1999-03-30 JP JP11088167A patent/JP2000281023A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100765957B1 (ko) | 2005-06-13 | 2007-10-10 | 이현일 | 식품 살균시스템 |
| CN102826260A (zh) * | 2012-09-26 | 2012-12-19 | 山东齐都药业有限公司 | 一种双层无菌软包装输液生产工艺 |
| CN102826260B (zh) * | 2012-09-26 | 2014-06-25 | 山东齐都药业有限公司 | 一种双层无菌软包装输液生产工艺 |
| CN103919679A (zh) * | 2014-05-06 | 2014-07-16 | 四川太平洋药业有限责任公司 | 负压式软袋输液 |
| CN103919677A (zh) * | 2014-05-06 | 2014-07-16 | 四川太平洋药业有限责任公司 | 负压式双阀软袋输液 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP3903411B2 (ja) | プラスチック材料からなる殺菌容器の製造方法と、実施するための装置 | |
| JP4700946B2 (ja) | 容器の殺菌方法及び殺菌装置 | |
| JP4012653B2 (ja) | Ｐｅｔ製ボトルの殺菌方法及び装置 | |
| JP2847590B2 (ja) | ボトルを殺菌及び／又は洗浄するための装置及び方法 | |
| JP2001514601A (ja) | 物品の表面殺菌を行うための方法、装置、及びボトルの殺菌に適したシステム | |
| WO2003022689A1 (fr) | Procede de sterilisation d'articles et dispositif de sterilisation | |
| JPH10119934A (ja) | 容器殺菌装置および容器包材の殺菌方法 | |
| KR20070009466A (ko) | 공명 진동을 이용한 병 위생설비 | |
| JPH0330770A (ja) | 過酸化水素、過酸及びｕ．ｖ．照射による容器の殺菌法 | |
| JPH11342919A (ja) | 殺菌処理方法及び殺菌処理装置 | |
| JPH06293319A (ja) | 容器のキャップ殺菌装置 | |
| JP2000281023A (ja) | 容器の殺菌方法及び装置 | |
| JP2002080017A (ja) | 殺菌装置 | |
| JPH05178334A (ja) | 包装材料の殺菌方法及び装置 | |
| JP2006143334A (ja) | Ｐｅｔ製容器の殺菌方法及び装置、並びにｐｅｔ製容器の加熱方法 | |
| WO2018186484A1 (ja) | 無菌充填方法及び無菌充填機 | |
| JP2020019567A (ja) | 充填システムおよび充填方法 | |
| JPH0733123A (ja) | 外面殺菌装置 | |
| JP2006248617A (ja) | 包装材料の殺菌方法 | |
| JP2013203453A (ja) | ミネラルウォーター用ｐｅｔ製ボトルの殺菌方法及び装置 | |
| JPS60123328A (ja) | 包装機械における容器殺菌装置 | |
| JPH0958630A (ja) | 包装材料の殺菌方法及び殺菌装置 | |
| JP2010116212A (ja) | Ｐｅｔ製ボトルの殺菌装置 | |
| JP2834649B2 (ja) | ボトルの殺菌方法 | |
| JP3528971B2 (ja) | 無菌充填装置 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040219 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040308 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040507 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041101 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050704 |