JP2000280682A - 液式筆記具 - Google Patents

液式筆記具

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JP2000280682A
JP2000280682A JP11090940A JP9094099A JP2000280682A JP 2000280682 A JP2000280682 A JP 2000280682A JP 11090940 A JP11090940 A JP 11090940A JP 9094099 A JP9094099 A JP 9094099A JP 2000280682 A JP2000280682 A JP 2000280682A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シール部での十分なシール性を維持し、長期間
の不使用状態にあっても、インキ漏出のおそれがなく、
また、筆記時の十分なインキ流出性を得る。 【解決手段】ペン体2とインキタンク31の間の本体3
内に、第1のシール部4及び第2のシール部5を設け
る。前記第1のシール部4は、筆圧によるペン体2の傾
動により開口する。前記第2のシール部5は、筆圧によ
るペン体2の後退により軸方向に開口する。また、本体
3内面に、ペン体2の後方移動を規制し且つペン体2の
傾動の支点となる支持部6を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液式筆記具に関す
る。詳細には、筆圧によるペン体の傾動により弁装置を
開口させるタイプの液式筆記具に関する。尚、本発明
で、「前」とはペン先側を指し、「後」とはインキタン
ク側を指す。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、実公昭54−40099
号公報には、弾性材料よりなるリングバルブがバルブシ
ート面に径方向に密接し、筆圧(即ち筆記時の紙面とペ
ン体との当接力)によるペン体の傾動作用によって、前
記リングバルブを径方向に弾性変形させ、弁装置を開口
させるタイプの液式筆記具が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の液式筆記具
は、弁装置が、リングバルブとバルブシート面との径方
向のみのシール構造であるため、不使用状態(放置状
態)が長期間続くと、弾性材料よりなるリングバルブの
径方向の弾性作用が次第に減退し、リングバルブとバル
ブシート面とのシール性が緩み、それにより、非筆記
時、ペン先からインキが漏出するおそれがある。
【0004】また、前記従来の液式筆記具は、ペン体の
傾動作用の支点がシール部より後方位置にある構成であ
り、その上、ペン体傾動時、弾性材料よりなる軟質なリ
ングバルブを硬質なバルブシート面に押し付け圧縮変形
させる構成である。そのため、ペン体の作動によって、
シール部を僅かに開口させることは可能であっても、シ
ール部を大きく開口させることは困難である。したがっ
て、筆記時、ペン先からのインキ流出性が不十分とな
り、筆跡のかすれをしばしば生じさせる。
【0005】本発明は、前記従来の問題点を解決するも
のであって、シール部での十分なシール性を維持し、長
期間の不使用状態にあっても、インキ漏出のおそれがな
く、さらには、筆記時の十分なインキ流出性を得ること
が可能な弁装置を備えた液式筆記具を提供しようとする
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】〔1〕本発明は、ペン体
2とインキタンク31の間の本体3内に、筆圧によるペ
ン体2の傾動に伴い径方向に変位可能な環状の第1の弁
部41と、該第1の弁部41の外周部と径方向に密接す
る環状の第1の座部42とからなる第1のシール部4を
設け、筆圧によるペン体2の傾動により、前記第1の弁
部41又は前記第1の座部42を径方向に弾性変形させ
て前記第1のシール部4を開口させてなる液式筆記具1
であって、前記ペン体2とインキタンク31の間の本体
3内に、軸方向前方に付勢され且つ筆圧によるペン体2
の後退に伴い後退可能な環状の第2の弁部51と、該第
2の弁部51と軸方向に密接する環状の第2の座部52
とからなる第2のシール部5を設け、筆記時、筆圧によ
るペン体2の傾動により前記第1のシール部4を開口さ
せるとともに、筆圧によるペン体2の後退により前記第
2の弁部51を後退させて前記第2のシール部5を開口
させてなること(請求項1)を要件とする。
【0007】(作用)非筆記時、第1のシール部4(軸
方向のシール部)及び第2のシール部5(径方向のシー
ル部)は閉鎖状態にある。そして、筆記時、まず、筆圧
によりペン体2が軸方向に後退し、それに伴い、第2の
弁部51がバネ等による前方付勢に抗して軸方向に後退
され、それによって、第2の弁部51と第2の座部52
との軸方向の密接状態が解除され、第2のシール部5が
開口する。
【0008】さらに、前記ペン体2が後退すると同時又
は前記ペン体2が後退した後に、ペン体2が筆圧により
傾動する。即ち、第2のシール部5が開口すると同時又
は第2のシール部5が開口した後に、前記ペン体2の傾
動に伴い、第1の弁部41が径方向に変位し、第1の弁
部41又は第1の座部42の弾性変形により、第1の弁
部41と第1の座部42との径方向の密接状態の一部が
解除され、第1のシール部4が開口する(図6参照)。
【0009】即ち、第1のシール部4が開口する時は、
少なくとも、第2のシール部5は開口状態にあり、前記
第1のシール部4及び第2のシール部5が開口すること
により、インキタンク31からペン体2にインキが供給
される。
【0010】したがって、長期間の不使用状態によって
第1のシール部4のシール構造が緩くなったとしても、
第2の弁部51が、バネ等により強制的に軸方向に付勢
されて第2の座部52に密接される。それにより、前記
第2のシール部5によって確実なシール性が得られるた
め、非筆記時のインキ漏出を十分に抑止できる。
【0011】〔2〕前記請求項1の液式筆記具1におい
て、前記ペン体2の後方移動を規制し且つ前記ペン体2
の傾動の支点となる支持部6を本体3内面に設けること
(請求項2)が好ましい。
【0012】(作用)非筆記時、支持部6は、ペン体2
(係止部21a)と軸方向に非当接状態にあり、第1の
シール部4及び第2のシール部5は閉鎖状態にある。そ
して、筆記時、筆圧により、ペン体2が後退し、前記支
持部6とペン体2が軸方向に当接し、ペン体2の後方移
動が規制されると同時に、第2のシール部5が軸方向に
開口する。そして、前記第2のシール部5が開口すると
同時または開口した後に、ペン体2が支持部6によって
径方向に支持され、筆圧によるペン体2の傾動により、
第1のシール部4が開口される。
【0013】即ち、前記構成(請求項2)により、支持
部6がペン体2を軸方向及び径方向に支持する構成であ
るため、第1のシール部4が開口する時、少なくとも第
2のシール部5を開口状態にすることができる。
【0014】また、前記支持部6は、ペン体2と少なく
とも軸方向に当接し、ペン体2の後方移動を規制する。
それにより、前記第2のシール部5の軸方向の開口量が
規制され、筆圧の大小に関わりなく、適正なインキ流出
量を調節できる。尚、ペン体2と支持部6の軸方向の隙
間L(即ち第2のシール部5の軸方向の開口量)は、適
正なインキ流出量及び筆記時のペン体2の軸方向の不快
なガタツキ感を抑えることを考慮すると、1mm以下
(好ましくは、0.5mm以下)が好ましい。
【0015】また、前記支持部6は、ペン体2を軸方向
に支持してペン体2の後方移動を規制する機能と、ペン
体2を径方向に支持してペン体2の傾動作用の支点とし
ての機能とを兼ね備えているため、軸方向に支持する箇
所と径方向に支持する箇所を別に設ける必要がなく、全
体を簡易構造にすることができる。
【0016】〔3〕前記請求項2の液式筆記具1におい
て、前記支持部6を、前記第1のシール部4より前方に
設けること(請求項3)が好ましい。
【0017】前記支持部6を、第1のシール部4より前
方位置に設ける構成の方が、第1のシール部4より後方
に設けた構成に比べて、ペン体2の傾動量に対して、第
1の弁部41の径方向の変位を大きくでき、ペン体2の
僅かの傾動により、第1のシール部4の十分な径方向の
開口量(即ちインキ流出性)を得ることが可能となる。
【0018】〔4〕前記請求項1の液式筆記具1におい
て、前記第1の座部42を前記第1の弁部41よりも軟
質に構成すると共に、前記第1の座部42の外側に、該
第1の座部42が径方向外方に変形可能な逃げ空間32
を設けること(請求項4)が好ましい。
【0019】前記構成により、第1の座部42が径方向
外方に容易に弾性変形可能となる。それにより、ペン体
2の僅かの傾動作用(即ち傾動量及び傾動力)で、第1
のシール部4を開口でき、筆記時の十分なインキ吐出量
を確保できる。
【0020】〔5〕前記請求項1の液式筆記具1におい
て、前記第1の弁部41及び前記第2の弁部51が一体
に形成された弁体8を、ペン体2後端部外面に設けるこ
と(請求項5)が好ましい。
【0021】前記構成により、部品点数を減少させ、組
立が容易な簡易構造となり、安価に提供することができ
る。
【0022】〔6〕前記請求項1又は5の液式筆記具1
において、前記第1の座部42及び前記第2の座部52
が一体に形成された弁座9を、本体3内面に設けること
(請求項6)が好ましい。
【0023】前記構成により、部品点数を減少させ、組
立が容易な簡易構造となり、安価に提供することができ
る。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に従っ
て説明する。
【0025】〔第1実施例〕図1乃至図6に本発明の第
1実施例を示す。本実施例の液式筆記具1は、主に、イ
ンキタンク31となる本体3の先端に、軸方向及び径方
向に可動なペン体2を設け、前記本体3内のペン体2と
前記インキタンク31の間のインキ流通路に、ペン体2
の径方向の変位により開口する第1のシール部4と、ペ
ン体2の軸方向の後方移動により開口する第2のシール
部5とを配設した構成である。
【0026】また、本実施例の前記第1のシール部4及
び第2のシール部5は、第1の弁部41と第2の弁部5
1を一体に形成した弁体8と、第1の座部42と第2の
座部52を一体に形成した弁座9とから構成されてい
る。また、本実施例は、第2のシール部5を第1のシー
ル部4の前方に配置した構成である。
【0027】前記本体3は有底筒体であり、後部にイン
キタンク31が形成されると共に、その先端開口部の内
面には、筒状の先体33が嵌着される。また、前記先体
33の後方の前記本体3の内面には、弾性材料よりなる
環状の弁座9が固着され、さらに、前記弁座9の後方に
はバネ座36が固着されている。
【0028】前記ペン体2は、中間部外面に段部を有す
る棒状の繊維束樹脂加工体である。前記段部の外周面に
は、筒状のペン体カバー21が固着され、その後端外周
面には有底筒状の弁体8が取り付けられている。前記ペ
ン体カバー21と弁体8の間のペン体2外周面(即ち、
先体33内の支持部6後方)には、スポンジ等の多孔質
材料よりなるインキ吸収体38が配置されている。
【0029】前記先体33内面には、複数(ここでは3
個)の内向突起よりなる支持部6が形成されている(図
4参照)。筆記時、筆圧によるペン体2の後退により、
ペン体カバー21外面の段形状の係止部21aの後側面
が前記支持部6の前側面と軸方向に当接し、ペン体2の
軸方向の移動が規制される。
【0030】前記弁体8は、弁座9より硬質な合成樹脂
製の有底筒状体であり、その前部外周面に一体に形成さ
れた環状突起よりなる第1の弁部41と、該第1の弁部
41の前方の弁体8前端面に一体に形成された環状平面
よりなる第2の弁部51とを備える。また、前記弁体8
の後部外周面には、バネ受け用段部が一体に形成されて
なる。また、前記弁体8の前端にはペン体取付孔81が
設けられ、そこにペン体2の後端部外周面が嵌入されて
いる。また、前記弁体8は、前記バネ受け用段部に係止
された圧縮コイルスプリング37により、前方に付勢さ
れ、非筆記時、第2の弁部51と第2の座部52とが軸
方向に密接されている。
【0031】弁座9は、前端部の鍔部と、該鍔部より後
方に延設の円筒部とが、弾性材料(例えば合成ゴムや熱
可塑性エラストマー等)により、一体に形成された筒状
体であり、弁体8よりも軟質に(即ち、第1の座部42
が第1の弁部41よりも軟質に)構成される。また、前
記弁座9は、前記円筒部内面に一体に形成されるととと
もに前記弁体8の第1の弁部41が密接摺動可能な第1
の座部42と、該第1の座部42の前方の円筒部内面に
一体に形成されるとともに前記第2の弁部51が軸方向
に密接可能な環状段部よりなる第2の座部52とを備え
る。
【0032】また、前記弁座9は、前記鍔部によって、
本体3内面に固着されている。前記弁座9の第1の座部
42を備えた円筒部の外面と、本体3内面との間には、
前記円筒部を径方向外方に容易に弾性変形させるための
環状の逃げ空間32が設けられている。
【0033】本実施例の第1のシール部4は、径方向に
開閉し、互いに径方向に密接可能な、前記弁体8の第1
の弁部41と前記弁座9の第1の座部42とからなる。
一方、本実施例の第2のシール部5は、軸方向に開閉
し、互いに軸方向に密接可能な、弁体8の第2の弁部5
1と前記弁座9の第2の座部52とからなる。
【0034】バネ座36は、本体3内面に固着され、前
記コイルスプリング37の後端部を軸方向に支持すると
ともに、内面の複数のリブ36aによってコイルスプリ
ング37の外周面を径方向に支持する。また、前記バネ
座36の中央には、インキ流通孔36bが開口している
(図5参照)。
【0035】尚、本実施例のペン体2と支持部6の軸方
向の隙間L(即ちペン体2の軸方向の移動可能量L)
は、0.1mm〜0.5mmに設定されている(図2参
照)。また、第1の弁体8と第1の弁座9との径方向の
食いつき量D(即ち、第1の弁体8の第1の弁座9への
埋没量D)は、0.1mm〜0.5mmに設定されてい
る(図3参照)。
【0036】また、前記本体3の外面には、外筒35が
被着されている。前記外筒35と前記本体3内面との間
には、環状の隙間よりなる断熱空間が形成されている。
前記断熱空間によって、手の体温によってインキタンク
31内の空気が膨脹することが抑止でき、ペン先からの
インキ漏出を防止できる。前記断熱空間は、外筒35の
被着により外気と遮断されてもよいし、外筒35に設け
た通気孔等により外気と連通されてもよい。
【0037】〔第2実施例〕図7に第2実施例を示す。
本実施例は第1実施例の変形例であって、前記第1実施
例と異なる点は、バネ座36が本体3内面に一体に形成
された点と、本体3の後端開口部に別部材の尾栓34を
嵌着した点にある。尚、他の構成は第1実施例と同様で
ある。
【0038】〔第3実施例〕図8及び図9に第3実施例
を示す。本実施例の第1実施例及び第2実施例と大きく
異なる点は、弁体8を前方に付勢する圧縮コイルスプリ
ング37を支持するバネ座36が、弁体8の後方移動を
規制し且つ弁体8の傾動支点となる支持部6として機能
する点にあり、他の構成は第1、第2実施例同様であ
る。
【0039】即ち、弁体8は、前端にペン体取付孔81
を備えるととともに、外周面に第1の弁部41及び前端
面に第2の弁部51を一体に備えた主弁部と、該主弁部
より後方に延設された棒状部とからなる。
【0040】前記バネ座36は、本体3内面に固着され
るとともに、外周面にインキ流通孔36bを備え、軸心
に弁体8の後端部を支持する支持孔36cを備える。前
記棒状部の後端部は、円錐状のテーパ面よりなる当接部
82を有し、前記当接部82が、バネ座36の支持孔3
6cの前端縁と当接可能に構成されている。筆記時、筆
圧によりペン体2が後退すると、前記棒状部の後端部の
当接部82が、前記支持孔36cの前端縁に当接支持さ
れ、弁体8の後方移動が規制される。また、前記支持孔
36cと棒状部の当接部82との当接支持により、弁座
9と弁体8とが径方向に支持され、そこを筆記時のペン
体2(弁体8)の傾動の支点とすることができる。
【0041】尚、本実施例の前記第1の弁部41、及び
第2の弁部51は、環状突起により構成されている。ま
た、第1の弁部41の第2の弁座9への埋没量Dは、第
1、第2実施例同様、0.1〜0.5mmに設定されて
いる。また、ペン体2と支持部6の軸方向の隙間Lは、
0.1mm〜0.5mmに設定されている
【0042】〔第4実施例〕図10に第4実施例を示
す。本実施例の前記第1〜第3実施例と大きく異なる点
は、弁体8と弁座9の形状(即ち第2のシール部5の形
状)にあり、他の構成は、第1〜第3実施例同様であ
る。
【0043】弁体8は、前端面にペン体取付孔81を備
え且つ前端部外周面に環状の鍔部を備えた主弁部と、該
主弁部の後方に一体に延設された棒状部とからなる。前
記鍔部は、その外周部が、第1の座部42と径方向に密
接可能な第1の弁部41となり、そのテーパ状前面が、
第2の座部52と軸方向に密接可能なテーパ状の第2の
弁部51となる。
【0044】弁座9は、鍔部と円筒部とからなり、弾性
材料により一体に形成されてなる。前記円筒部内面に
は、前記弁体8の鍔部の外周部の第1の弁部41が密接
摺動可能な第1の座部42と、前記弁体8の鍔部の前面
のテーパ状の第2の弁部51が軸方向に密接可能なテー
パ状の第2の座部52とを備える。前記弁座9の鍔部
は、本体3内面に固着されるとともに、前記本体3内面
と、第1の座部42及び第2の座部52を備える円筒部
外面との間には環状の逃げ空間32が形成されている。
【0045】また、ペン体カバー21は、その前端部
に、先体33内面の支持部6と軸方向及び径方向に当接
支持される係止部21aが突設され、また、その側壁に
は、ペン体2外面とのインキ流通孔21bが設けられて
いる。また、前記ペン体カバー21の後端部は、弁体8
前端部と当接される。
【0046】〔第5実施例〕図11に第5実施例を示
す。本実施例の第1〜第4実施例と大きく異なる点は、
第1のシール部4と第2のシール部5との前後の位置関
係を逆にした点と、弁体8を弁座9よりも軟質にした点
にあり、他の構成は第1〜第4実施例同様である。
【0047】弁体8は、ペン体2の後端部外周面にペン
体カバー21を介して取り付けられ、前記弁体8はペン
体2の後退に伴い後退可能である。前記弁体8は、円筒
部と、該円筒部後端に設けた鍔部とが、弾性材料により
一体に形成されてなる。前記円筒部の外周面には、環状
突起よりなる第1の弁部41が一体に形成され、また、
前記鍔部の前面は、環状の第2の弁部51となる。
【0048】本体3先端に取り付けられた先体33の内
面は、前記第1の弁部41が密接摺動可能な環状の第1
の座部42が設けられる。また、前記先体33の後端面
は、前記第2の弁部51が軸方向に密接可能な環状の第
2の座部52となっている。即ち、第1のシール部4が
第2のシール部5よりも前方位置にある。ペン体2の傾
動時、軟質の第1の弁部41が、硬質の第2の座部52
との圧接により弾性変形し、第1のシール部4が開口す
る。
【0049】〔第6実施例〕図12に第6実施例を示
す。本実施例は、第1実施例の変形例であり、第1実施
例と大きく異なる点は、ペン体2の後方移動を規制する
支持部6を設けることの他に、さらに、後退した弁体8
の当接部82と当接し弁体8の後方移動を規制する規制
部7を、本体3内面の弁体8後方に設けた点にある。
【0050】ペン体2の軸方向の移動可能量Lは、支持
部6と第2のシール部5の位置関係(即ち、支持部6前
側面と第2の座部52との距離と、ペン体カバー21の
係止部21a後側面と第2の弁部51との距離との差)
により設定される。
【0051】前記規制部7と弁体8の当接部82との間
の距離Mは、予め、前記ペン体2の軸方向の移動可能量
Lと等しく設定されている。そのため、ペン体2と弁体
8の取付構造が、ペン体2後端部と弁体8のペン体取付
孔81との嵌合による場合に、衝撃等でペン体2が弁体
8のペン体取付孔81から抜け落ちたとしても、再度、
ペン体2を弁体8のペン体取付孔81に挿着して、適正
な軸方向移動可能量Lを設定できる。
【0052】〔第7実施例〕図13に第7実施例を示
す。本実施例は第6実施例の変形例であり、前記第6実
施例と大きく異なる点は、規制部7を有するバネ座36
を別部材により設け、本体3内面に固着した点であり、
他の構成は第6実施例同様である。
【0053】〔その他〕尚、本発明のインキタンク31
の構成として、インキタンク31後端を閉鎖し、インキ
消費に伴い空気を外部より弁装置を介して取り込む本実
施例の構成の他、例えば、インキ消費に伴い前進する追
従体(例えば、グリス状物、弾性体、ピストン等)を内
部に設けた構成、あるいはインキ消費に伴い収縮するフ
レキシブルな袋体よりなる構成等が挙げられる。
【0054】尚、本発明のペン体2としては、繊維ペン
体の他、例えば、ボールペンチップ、パイプチップ、万
年筆用金属板製ペン体、毛筆ペン体、ポーラスペン体、
プラスチック押出成型製ペン体等を挙げることができ
る。
【0055】
【発明の効果】請求項1の発明により、第1のシール部
のシール性が緩くなったとしても、第2のシール部によ
って確実なシール性が得られるため、非筆記時のインキ
漏出を十分に抑止できる。
【0056】請求項2の発明により、支持部がペン体を
軸方向及び径方向に支持する構成であるため、第1のシ
ール部が開口する時、少なくとも第2のシール部を開口
状態にすることができるとともに、全体を簡易構造にす
ることができる。また、筆圧の大小に関わりなく、適正
なインキ流出量を調節可能となる。
【0057】請求項3の発明により、ペン体の僅かの傾
動により、十分なインキ流出性を得ることが可能とな
る。
【0058】請求項4の発明により、ペン体の僅かの傾
動で、第1のシール部を開口でき、筆記時の十分なイン
キ吐出量を確保できる。
【0059】請求項5の発明により、部品点数を減少さ
せ、組立が容易な簡易構造となり、安価に提供できる。
【0060】請求項6の発明により、部品点数を減少さ
せ、組立が容易な簡易構造となり、安価に提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す縦断面図である。
【図2】図1及び図7のS部拡大図である。
【図3】図1及び図7のT部拡大図である。
【図4】図1のA−A線断面図である。
【図5】図1のB−B線断面図である。
【図6】第1実施例の筆記時の作動説明図である。
【図7】本発明の第2実施例を示す縦断面図である。
【図8】本発明の第3実施例を示す縦断面図である。
【図9】図8のU部拡大図である。
【図10】本発明の第4実施例を示す縦断面図である。
【図11】本発明の第5実施例を示す縦断面図である。
【図12】本発明の第6実施例を示す縦断面図である。
【図13】本発明の第7実施例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 液式筆記具 2 ペン体 21 ペン体カバー 21a 係止部 21b インキ流通孔 3 本体 31 インキタンク 32 逃げ空間 33 先体 34 尾栓 35 外筒 36 バネ座 36a リブ 36b インキ流通孔 36c 支持孔 37 コイルスプリング 38 インキ吸収体 4 第1のシール部 41 第1の弁部 42 第1の座部 5 第2のシール部 51 第2の弁部 52 第2の座部 6 支持部 7 規制部 8 弁体 81 ペン体取付孔 82 当接部 83 押し棒 9 弁座 10 紙面 L ペン体と支持部の軸方向の隙間 D 第1の弁体と第1の弁座との径方向の食いつき量 M 規制部と弁体当接部との間の距離

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ペン体(2)とインキタンク(31)の間
    の本体(3)内に、筆圧によるペン体(2)の傾動に伴
    い径方向に変位可能な環状の第1の弁部(41)と、該
    第1の弁部(41)の外周部と径方向に密接する環状の
    第1の座部(42)とからなる第1のシール部(4)を
    設け、筆圧によるペン体(2)の傾動により、前記第1
    の弁部(41)又は前記第1の座部(42)を径方向に
    弾性変形させて前記第1のシール部(4)を開口させて
    なる液式筆記具であって、前記ペン体(2)とインキタ
    ンク(31)の間の本体(3)内に、軸方向前方に付勢
    され且つ筆圧によるペン体(2)の後退に伴い後退可能
    な環状の第2の弁部(51)と、該第2の弁部(51)
    と軸方向に密接する環状の第2の座部(52)とからな
    る第2のシール部(5)を設け、筆記時、筆圧によるペ
    ン体(2)の傾動により前記第1のシール部(4)を開
    口させるとともに、筆圧によるペン体(2)の後退によ
    り前記第2の弁部(51)を後退させて前記第2のシー
    ル部(5)を開口させてなることを特徴とする液式筆記
    具。
  2. 【請求項2】前記ペン体(2)の後方移動を規制し且つ
    前記ペン体(2)の傾動の支点となる支持部(6)を本
    体(3)内面に設けた請求項1記載の液式筆記具。
  3. 【請求項3】前記支持部(6)を、前記第1のシール部
    (4)より前方に設けた請求項2記載の液式筆記具。
  4. 【請求項4】前記第1の座部(42)を第1の弁部(4
    1)よりも軟質に構成すると共に、前記第1の座部(4
    2)の外側に、該第1の座部(42)が径方向外方に変
    形可能な逃げ空間(32)を設けた請求項1記載の液式
    筆記具。
  5. 【請求項5】前記第1の弁部(41)及び前記第2の弁
    部(51)が一体に形成された弁体(8)をペン体
    (2)後端部外面に設けた請求項1記載の液式筆記具。
  6. 【請求項6】前記第1の座部(42)及び前記第2の座
    部(52)が一体に形成された弁座(9)を本体(3)
    内面に設けた請求項1又は5記載の液式筆記具。
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