JP2000280609A - インクジェット記録媒体 - Google Patents
インクジェット記録媒体Info
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- JP2000280609A JP2000280609A JP11088593A JP8859399A JP2000280609A JP 2000280609 A JP2000280609 A JP 2000280609A JP 11088593 A JP11088593 A JP 11088593A JP 8859399 A JP8859399 A JP 8859399A JP 2000280609 A JP2000280609 A JP 2000280609A
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- Japan
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- colloidal silica
- ink
- particle diameter
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- jet recording
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- Ink Jet (AREA)
- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】インク吸収性を向上し、また表面の耐傷性に優
れたインクジェット記録媒体を提供することである。 【解決手段】支持体上に少なくとも2層以上のインク吸
収層を設けたインクジェット記録媒体において、該イン
ク吸収層の内、少なくとも1層に平均2次粒子径が15
0±30nmである非球状のコロイダルシリカを含有
し、且つ隣接する上層のインク吸収層に、平均2次粒子
径70±20nmである非球状のコロイダルシリカを含
有することを特徴とするインクジェット記録媒体。
れたインクジェット記録媒体を提供することである。 【解決手段】支持体上に少なくとも2層以上のインク吸
収層を設けたインクジェット記録媒体において、該イン
ク吸収層の内、少なくとも1層に平均2次粒子径が15
0±30nmである非球状のコロイダルシリカを含有
し、且つ隣接する上層のインク吸収層に、平均2次粒子
径70±20nmである非球状のコロイダルシリカを含
有することを特徴とするインクジェット記録媒体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録方式を利用したプリンタやプロッタに使用される記録
媒体に関するものであり、フォトライクな画像作成のイ
ンクジェット記録に好適なインク吸収性に優れたインク
ジェット記録媒体に関するものである。
録方式を利用したプリンタやプロッタに使用される記録
媒体に関するものであり、フォトライクな画像作成のイ
ンクジェット記録に好適なインク吸収性に優れたインク
ジェット記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェットプリンタやプロッ
タの目ざましい進歩により、フルカラーでしかも高精細
な画像が容易に得られるようになってきた。これに伴
い、従来からあるインクジェット記録用の上質紙や塗工
紙以外のインクジェット記録媒体の開発が切望されてい
る。
タの目ざましい進歩により、フルカラーでしかも高精細
な画像が容易に得られるようになってきた。これに伴
い、従来からあるインクジェット記録用の上質紙や塗工
紙以外のインクジェット記録媒体の開発が切望されてい
る。
【0003】インクジェット記録方式は、種々の作動原
理によりインクの微小液滴を飛翔させて紙等の記録媒体
に吸収させ、画像・文字等の記録を行なうものである。
インクジェットプリンタやプロッタは、高速印字性や低
騒音性に優れ、記録パターンの融通性が大きく、現像−
定着が不要等の特長があり、複雑な画像を正確、且つ迅
速に形成することができる点で注目されている。特にコ
ンピュータにより作成した文字や各種図形等の画像情報
のハードコピー作成装置として、種々の用途において、
近年急速に普及している。又、複数個のインクノズルを
使用することにより、多色記録を行うことも容易であ
る。多色インクジェット方式により、形成されるカラー
画像は、製版方式による多色印刷やカラー写真方式によ
る印画に比較して、遜色のない記録を得ることが可能で
あり、更に作成部数が少ない用途においては、印刷技術
や写真技術によるよりも安価で済むことから広く応用さ
れつつある。
理によりインクの微小液滴を飛翔させて紙等の記録媒体
に吸収させ、画像・文字等の記録を行なうものである。
インクジェットプリンタやプロッタは、高速印字性や低
騒音性に優れ、記録パターンの融通性が大きく、現像−
定着が不要等の特長があり、複雑な画像を正確、且つ迅
速に形成することができる点で注目されている。特にコ
ンピュータにより作成した文字や各種図形等の画像情報
のハードコピー作成装置として、種々の用途において、
近年急速に普及している。又、複数個のインクノズルを
使用することにより、多色記録を行うことも容易であ
る。多色インクジェット方式により、形成されるカラー
画像は、製版方式による多色印刷やカラー写真方式によ
る印画に比較して、遜色のない記録を得ることが可能で
あり、更に作成部数が少ない用途においては、印刷技術
や写真技術によるよりも安価で済むことから広く応用さ
れつつある。
【0004】最近では、銀塩写真の画像に匹敵する高精
細な画像を出力できるインクジェットプリンタ等が安価
で市販されている。インクジェット記録媒体は、銀塩写
真方式と比べ同品質の画像が得られながら非常に安価で
あることから、大面積の画像が必要な電飾看板や商品見
本等で表示画像を頻繁に取り替える利用者にとって経済
的に大きなメリットがある。また、最近一般的になって
きたパーソナルコンピュータ上で画像を作成し、これを
プリントアウトを見ながら配色やレイアウトを訂正する
ことは従来の銀塩写真方式では全く無理であったがイン
クジェット記録ではこのような操作が気軽にできるとい
う長所もある。
細な画像を出力できるインクジェットプリンタ等が安価
で市販されている。インクジェット記録媒体は、銀塩写
真方式と比べ同品質の画像が得られながら非常に安価で
あることから、大面積の画像が必要な電飾看板や商品見
本等で表示画像を頻繁に取り替える利用者にとって経済
的に大きなメリットがある。また、最近一般的になって
きたパーソナルコンピュータ上で画像を作成し、これを
プリントアウトを見ながら配色やレイアウトを訂正する
ことは従来の銀塩写真方式では全く無理であったがイン
クジェット記録ではこのような操作が気軽にできるとい
う長所もある。
【0005】インクジェットプリンタやプロッタの利用
分野として、最近、特に注目されているものとしては、
写真に近い画質が要求される印刷分野におけるカラー版
下の作製やデザイン部門でのデザインイメージのアウト
プット等のフルカラー画像記録等や、コンピュータで作
成した画像情報をインクジェットプリンタにより透明な
記録媒体に記録し、会議のプレゼンテーション等でOH
P(オーバーヘッドプロジェクタ)で利用する等があ
る。
分野として、最近、特に注目されているものとしては、
写真に近い画質が要求される印刷分野におけるカラー版
下の作製やデザイン部門でのデザインイメージのアウト
プット等のフルカラー画像記録等や、コンピュータで作
成した画像情報をインクジェットプリンタにより透明な
記録媒体に記録し、会議のプレゼンテーション等でOH
P(オーバーヘッドプロジェクタ)で利用する等があ
る。
【0006】上述した、インクジェットプリンタやプロ
ッタの利用分野からの要望や、インクジェットプリンタ
やプロッタの普及に伴い、記録媒体に対する要望が多様
化し、例えば、銀塩カラー写真並の高い光沢表面を有す
る、優れた外観適性を備えた記録媒体、OHPフィルム
として使用可能な透明性の高い記録媒体などが要望され
ている。
ッタの利用分野からの要望や、インクジェットプリンタ
やプロッタの普及に伴い、記録媒体に対する要望が多様
化し、例えば、銀塩カラー写真並の高い光沢表面を有す
る、優れた外観適性を備えた記録媒体、OHPフィルム
として使用可能な透明性の高い記録媒体などが要望され
ている。
【0007】インクジェット記録方式で使用される記録
媒体としては、通常の印刷、或は筆記用上質紙やコーテ
ッド紙を用いることができる様に、装置やインク組成の
面から努力がなされてきた。しかし、高速化・高精細
化、或はフルカラー化等インクジェット記録装置の性能
の向上や用途の拡大に伴い、記録媒体に対しても、より
高度な特性が要求されるようになった。即ち、当該記録
媒体としては、印字ドットの濃度が高く、色調が明るく
鮮やかであること、インクの吸収が速くて、印字ドット
が重なった場合においてもインクが流れ出したり滲んだ
りしないこと、印字ドットの横方向への拡散が必要以上
に大きくなく、且つ周辺が滑らかでぼやけないこと等が
要求される。特に、カラー記録の場合は、イエロー・マ
ゼンタ・シアン・ブラックの単色記録だけでなく、これ
らの色を重ねる重色記録がなされ、インク吸収量が更に
多くなるために極めて厳しい性能が要求される。
媒体としては、通常の印刷、或は筆記用上質紙やコーテ
ッド紙を用いることができる様に、装置やインク組成の
面から努力がなされてきた。しかし、高速化・高精細
化、或はフルカラー化等インクジェット記録装置の性能
の向上や用途の拡大に伴い、記録媒体に対しても、より
高度な特性が要求されるようになった。即ち、当該記録
媒体としては、印字ドットの濃度が高く、色調が明るく
鮮やかであること、インクの吸収が速くて、印字ドット
が重なった場合においてもインクが流れ出したり滲んだ
りしないこと、印字ドットの横方向への拡散が必要以上
に大きくなく、且つ周辺が滑らかでぼやけないこと等が
要求される。特に、カラー記録の場合は、イエロー・マ
ゼンタ・シアン・ブラックの単色記録だけでなく、これ
らの色を重ねる重色記録がなされ、インク吸収量が更に
多くなるために極めて厳しい性能が要求される。
【0008】インク吸収量も多く、インク吸収速度も速
いインク吸収性に優れたインクジェット記録媒体として
は、近年、コロイダルシリカやコロイダルアルミナなど
の無機微粒子を用いたインクジェット記録媒体が開示さ
れている。例えば、アルミナ水和物を用いたインクジェ
ット記録媒体は、特公平3−24906号公報、特開平
2−276671号公報、同3−67684号公報、同
3−215082号公報、同3−251488号公報、
同4−67986号公報、同4−263983号公報お
よび同5−16517号公報等に、酸化アルミニウムを
用いたインクジェット記録媒体は、特開平9−4817
3号公報および同9−272257号公報等に、シリカ
を用いたインクジェット記録媒体では、特開昭60−2
04390号公報、特開平1−108083号公報、同
3−27976号公報、同5−278324号公報、同
8−269893号公報および同10−81064号公
報等に記載されている。
いインク吸収性に優れたインクジェット記録媒体として
は、近年、コロイダルシリカやコロイダルアルミナなど
の無機微粒子を用いたインクジェット記録媒体が開示さ
れている。例えば、アルミナ水和物を用いたインクジェ
ット記録媒体は、特公平3−24906号公報、特開平
2−276671号公報、同3−67684号公報、同
3−215082号公報、同3−251488号公報、
同4−67986号公報、同4−263983号公報お
よび同5−16517号公報等に、酸化アルミニウムを
用いたインクジェット記録媒体は、特開平9−4817
3号公報および同9−272257号公報等に、シリカ
を用いたインクジェット記録媒体では、特開昭60−2
04390号公報、特開平1−108083号公報、同
3−27976号公報、同5−278324号公報、同
8−269893号公報および同10−81064号公
報等に記載されている。
【0009】このような記録媒体は、無機微粒子の多孔
質性なる物性を利用し、インクを吸収するための空隙を
もった層をインク吸収層としている。すなわち空隙が多
数存在するインク吸収層ほど、インク吸収性に優れたイ
ンクジェット記録媒体ということが言える。
質性なる物性を利用し、インクを吸収するための空隙を
もった層をインク吸収層としている。すなわち空隙が多
数存在するインク吸収層ほど、インク吸収性に優れたイ
ンクジェット記録媒体ということが言える。
【0010】近年、より高精細なフォトライクな画像を
インクジェット記録において具体化するために、イエロ
ー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色ヘッドのプリン
タから、中間色を加えた6色あるいは8色ヘッドのプリ
ンタが利用されるようになり、また、4色ヘッドであっ
ても淡色インクを使い、多量にインクを打ち込むことに
よって多階調な写真調画像を形成するなど、インク使用
量が増加する傾向にある。インク使用量の増加に伴い、
インクジェット記録媒体側でも、更に優れたインク吸収
性が望まれる様になってきている。
インクジェット記録において具体化するために、イエロ
ー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色ヘッドのプリン
タから、中間色を加えた6色あるいは8色ヘッドのプリ
ンタが利用されるようになり、また、4色ヘッドであっ
ても淡色インクを使い、多量にインクを打ち込むことに
よって多階調な写真調画像を形成するなど、インク使用
量が増加する傾向にある。インク使用量の増加に伴い、
インクジェット記録媒体側でも、更に優れたインク吸収
性が望まれる様になってきている。
【0011】一方、無機微粒子の多孔質性なる物性を利
用しているために、空隙率を上げ、インク吸収性を向上
することによって、記録媒体の表面は物理的強度が弱く
なり、プリンタなどに装備される用紙送りロールと接触
することによって受傷するなど欠点を有していた。
用しているために、空隙率を上げ、インク吸収性を向上
することによって、記録媒体の表面は物理的強度が弱く
なり、プリンタなどに装備される用紙送りロールと接触
することによって受傷するなど欠点を有していた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、イン
ク吸収層表面の物理的膜強度(以下、膜強度という)を
向上し、且つ、インク吸収性の優れたインクジェット記
録媒体を提供することである。
ク吸収層表面の物理的膜強度(以下、膜強度という)を
向上し、且つ、インク吸収性の優れたインクジェット記
録媒体を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の課題は、
支持体上に少なくとも2層以上のインク吸収層を設けた
インクジェット記録媒体において、該インク吸収層の
内、少なくとも1層が平均2次粒子径150±30nm
である非球状のコロイダルシリカを含有し、且つこれに
隣接する上層のインク吸収層が、平均2次粒子径70±
20nmである非球状のコロイダルシリカを含有するこ
とを特徴とするインクジェット記録媒体によって、基本
的に達成された。
支持体上に少なくとも2層以上のインク吸収層を設けた
インクジェット記録媒体において、該インク吸収層の
内、少なくとも1層が平均2次粒子径150±30nm
である非球状のコロイダルシリカを含有し、且つこれに
隣接する上層のインク吸収層が、平均2次粒子径70±
20nmである非球状のコロイダルシリカを含有するこ
とを特徴とするインクジェット記録媒体によって、基本
的に達成された。
【0014】好適には、前記非球状のコロイダルシリカ
の1次粒子径が10nm以上40nm以下である。
の1次粒子径が10nm以上40nm以下である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0016】本発明のインク吸収層に用いられる非球状
のコロイダルシリカは、一般に知られているコロイダル
シリカが球状あるいは球状に近い形状であるのに対し、
シリカ粒子が連結した細長い形状、または2次元的に連
結した広がりをもった形状および3次元網目形状などで
あり、中でも、まるで鎖のように粒子が連結している鎖
状であるものが好ましい。
のコロイダルシリカは、一般に知られているコロイダル
シリカが球状あるいは球状に近い形状であるのに対し、
シリカ粒子が連結した細長い形状、または2次元的に連
結した広がりをもった形状および3次元網目形状などで
あり、中でも、まるで鎖のように粒子が連結している鎖
状であるものが好ましい。
【0017】本発明に係わる非球状のコロイダルシリカ
は種々の方法によって得られる。本発明においては、如
何なる方法によって得られたものであっても、シリカ粒
子が非球状であれば本発明に用いることが出来る。非球
状のコロイダルシリカの形成方法としては、米国特許第
2900348号、特開平1−317115号公報、特
開平4−65314号公報および特開平10−1667
15号公報に記載されるが如く、一般的な水ガラスから
アルカリ分を除去して活性珪酸とし、非球状に連結する
ために2価以上の陽イオンを加えて粒子を熟成させるこ
とにより得られる。
は種々の方法によって得られる。本発明においては、如
何なる方法によって得られたものであっても、シリカ粒
子が非球状であれば本発明に用いることが出来る。非球
状のコロイダルシリカの形成方法としては、米国特許第
2900348号、特開平1−317115号公報、特
開平4−65314号公報および特開平10−1667
15号公報に記載されるが如く、一般的な水ガラスから
アルカリ分を除去して活性珪酸とし、非球状に連結する
ために2価以上の陽イオンを加えて粒子を熟成させるこ
とにより得られる。
【0018】ここで活性珪酸とは、特開平1−3171
15号公報に記載されているが如く、珪酸および粒子径
3nm未満の珪酸の重合体が共存するコロイド粒子であ
り、公知の方法で容易に得られる。好ましい活性珪酸の
コロイド水溶液は、水溶性珪酸塩、例えばSiO2/M2
O(但し、Mはアルカリ金属原子を示す)モル比が1〜
4.5程度の水ガラスの希釈液を陽イオン交換処理する
ことにより得られ、SiO2換算で通常6重量%以下、
好ましくは1〜6重量%を含有し、通常pH5以下、好
ましくは2〜5であるものが用いられる。このpHは、
上記水ガラス希釈液を陽イオン交換処理する際、その中
の陽イオンに一部分を残存させることによっても、ある
いはその中の陽イオンの全部または一部分を除いた後に
得られた活性珪酸のコロイド水溶液に少量のアルカリ金
属酸化物、水溶性有機塩基等を加えることによっても容
易に調製することが出来る。この活性珪酸のコロイド液
は不安定であって、ゲル化しやすい性質を有するので、
ゲル化を促進するがごとき不純物をなるべく含有しない
ものが好ましく、また調製直後のものが好ましい。更に
好ましい活性珪酸のコロイド水溶液は、SiO2/Na2
Oモル比が2〜4程度の市販工業製品のナトリウム水ガ
ラスの希釈水溶液を水素型陽イオン交換樹脂を通過させ
ることにより得られる。水溶液より超微粒子を合成する
方法は、例えば、「超微粒子開発応用ハンドブック」
(株)サイエンスフォーラム出版など総書に記載されて
いる。
15号公報に記載されているが如く、珪酸および粒子径
3nm未満の珪酸の重合体が共存するコロイド粒子であ
り、公知の方法で容易に得られる。好ましい活性珪酸の
コロイド水溶液は、水溶性珪酸塩、例えばSiO2/M2
O(但し、Mはアルカリ金属原子を示す)モル比が1〜
4.5程度の水ガラスの希釈液を陽イオン交換処理する
ことにより得られ、SiO2換算で通常6重量%以下、
好ましくは1〜6重量%を含有し、通常pH5以下、好
ましくは2〜5であるものが用いられる。このpHは、
上記水ガラス希釈液を陽イオン交換処理する際、その中
の陽イオンに一部分を残存させることによっても、ある
いはその中の陽イオンの全部または一部分を除いた後に
得られた活性珪酸のコロイド水溶液に少量のアルカリ金
属酸化物、水溶性有機塩基等を加えることによっても容
易に調製することが出来る。この活性珪酸のコロイド液
は不安定であって、ゲル化しやすい性質を有するので、
ゲル化を促進するがごとき不純物をなるべく含有しない
ものが好ましく、また調製直後のものが好ましい。更に
好ましい活性珪酸のコロイド水溶液は、SiO2/Na2
Oモル比が2〜4程度の市販工業製品のナトリウム水ガ
ラスの希釈水溶液を水素型陽イオン交換樹脂を通過させ
ることにより得られる。水溶液より超微粒子を合成する
方法は、例えば、「超微粒子開発応用ハンドブック」
(株)サイエンスフォーラム出版など総書に記載されて
いる。
【0019】この活性珪酸のコロイド水溶液に、非球状
に連結するように2価以上の陽イオンを加えて粒子を成
長させる。2価以上の陽イオンとしては、カルシウムイ
オンおよびマグネシウムイオンが好ましく、カルシウム
塩、マグネシウム塩またはそれらの混合物の形態で、水
溶液として添加することが好ましい。カルシウム塩、マ
グネシウム塩、またはこれらの混合物の総量としては、
上記の活性珪酸に対し、それぞれ酸化物として換算した
重量比[(CaO+MgO)/SiO2]では1500
〜25000ppm、細長い粒子の場合は特に1500
〜8500ppmとなる量が好ましい。
に連結するように2価以上の陽イオンを加えて粒子を成
長させる。2価以上の陽イオンとしては、カルシウムイ
オンおよびマグネシウムイオンが好ましく、カルシウム
塩、マグネシウム塩またはそれらの混合物の形態で、水
溶液として添加することが好ましい。カルシウム塩、マ
グネシウム塩、またはこれらの混合物の総量としては、
上記の活性珪酸に対し、それぞれ酸化物として換算した
重量比[(CaO+MgO)/SiO2]では1500
〜25000ppm、細長い粒子の場合は特に1500
〜8500ppmとなる量が好ましい。
【0020】また、これら塩の添加は活性珪酸のコロイ
ド液の撹拌下に行うのが良く、その場合の混合温度およ
び時間は特に限定しないが、2〜50℃で5〜30分程
度が好ましい。加えられるカルシウム塩およびマグネシ
ウム塩の例としては、塩化物、硝酸塩、硫酸塩、スルフ
ァミン酸塩、蟻酸塩および酢酸塩等の無機酸塩や有機酸
塩が挙げられる。これらのカルシウム塩やマグネシウム
塩は混合して用いてもよい。これらの塩の添加時の濃度
としては特に限定されないが、2〜20重量%程度でよ
い。
ド液の撹拌下に行うのが良く、その場合の混合温度およ
び時間は特に限定しないが、2〜50℃で5〜30分程
度が好ましい。加えられるカルシウム塩およびマグネシ
ウム塩の例としては、塩化物、硝酸塩、硫酸塩、スルフ
ァミン酸塩、蟻酸塩および酢酸塩等の無機酸塩や有機酸
塩が挙げられる。これらのカルシウム塩やマグネシウム
塩は混合して用いてもよい。これらの塩の添加時の濃度
としては特に限定されないが、2〜20重量%程度でよ
い。
【0021】カルシウム塩やマグネシウム塩と共にカル
シウムやマグネシウム以外の多価金属成分が上記の活性
珪酸のコロイド液に含まれていると、更に好ましくシリ
カゾルを製造することが出来る。カルシウムやマグネシ
ウム以外の多価金属の例としては、Sr、Ba、Sn、
Pb、Cu、Fe、Ni、Co、Mn、Al、Cr、
Y、Ti、およびZn等の2価、3価または4価の金属
が挙げられる。これら多価金属成分の量としては、カル
シウム塩やマグネシウム塩の量をそれぞれCaOおよび
MgOの量に換算したとき、CaOやMgOに対し、多
価金属酸化物として10〜80重量%程度が好ましい。
シウムやマグネシウム以外の多価金属成分が上記の活性
珪酸のコロイド液に含まれていると、更に好ましくシリ
カゾルを製造することが出来る。カルシウムやマグネシ
ウム以外の多価金属の例としては、Sr、Ba、Sn、
Pb、Cu、Fe、Ni、Co、Mn、Al、Cr、
Y、Ti、およびZn等の2価、3価または4価の金属
が挙げられる。これら多価金属成分の量としては、カル
シウム塩やマグネシウム塩の量をそれぞれCaOおよび
MgOの量に換算したとき、CaOやMgOに対し、多
価金属酸化物として10〜80重量%程度が好ましい。
【0022】上記水ガラスの希釈溶液を陽イオン交換処
理することによって得られた活性珪酸のコロイド液に上
記多価金属分が残留している場合には、多価金属成分は
上記の添加量10〜80重量%の一部として算入する。
残部の多価金属分は、多価金属の水溶液として、加えら
れるカルシウム塩やマグネシウム塩等と一緒に加えるの
が好ましい。多価金属の好ましい例としては、塩化物、
硝酸塩、硫酸塩、スルファミン酸塩、蟻酸塩および酢酸
塩等の無機酸塩や有機酸塩が挙げられる。また、亜鉛酸
塩、錫酸塩、アルミン酸塩および鉛酸塩等、例えば、ア
ルミン酸ナトリウム、錫酸ナトリウム等の塩も用いるこ
とができる。添加されるカルシウム塩、マグネシウム塩
および多価金属塩等は、活性珪酸のコロイド液と均一に
混合することが好ましく、通常、水溶液として添加す
る。
理することによって得られた活性珪酸のコロイド液に上
記多価金属分が残留している場合には、多価金属成分は
上記の添加量10〜80重量%の一部として算入する。
残部の多価金属分は、多価金属の水溶液として、加えら
れるカルシウム塩やマグネシウム塩等と一緒に加えるの
が好ましい。多価金属の好ましい例としては、塩化物、
硝酸塩、硫酸塩、スルファミン酸塩、蟻酸塩および酢酸
塩等の無機酸塩や有機酸塩が挙げられる。また、亜鉛酸
塩、錫酸塩、アルミン酸塩および鉛酸塩等、例えば、ア
ルミン酸ナトリウム、錫酸ナトリウム等の塩も用いるこ
とができる。添加されるカルシウム塩、マグネシウム塩
および多価金属塩等は、活性珪酸のコロイド液と均一に
混合することが好ましく、通常、水溶液として添加す
る。
【0023】上記の工程によって得られた水溶液に、ア
ルカリ金属水酸化物、水溶性有機塩基またはその水溶性
珪酸塩を加える。この添加は、上記工程の終了後なるべ
く早く、撹拌下に行うのが好ましい。混合の温度および
時間は、特に限定はないが、2〜50℃で5〜30分程
度が好ましい。加えられるアルカリ金属水酸化物水溶性
有機塩基またはその水溶性珪酸塩は、上記工程によって
得られた水溶液と均一に混合されるのが好ましく、直接
または水溶液として添加される。
ルカリ金属水酸化物、水溶性有機塩基またはその水溶性
珪酸塩を加える。この添加は、上記工程の終了後なるべ
く早く、撹拌下に行うのが好ましい。混合の温度および
時間は、特に限定はないが、2〜50℃で5〜30分程
度が好ましい。加えられるアルカリ金属水酸化物水溶性
有機塩基またはその水溶性珪酸塩は、上記工程によって
得られた水溶液と均一に混合されるのが好ましく、直接
または水溶液として添加される。
【0024】アルカリ金属水酸化物としては、例えば、
ナトリウム、カリウムおよびリチウム等の水酸化物であ
る。有機塩基としては、例えば、テトラエタノールアン
モニウム水酸化物、モノメチルトリエタノールアンモニ
ウム水酸化物、テトラメチルアンモニウム水酸化物等の
第4級アンモニウム水酸化物、モノエタノールアミン、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N、N−
ジメチルエタノールアミン、N−(β−アミノエチル)
エタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、モノ
プロパノールアミンおよびモルホリン等のアミン類、そ
の他塩基性窒素原子含有の有機化合物等である。またそ
の水溶性珪酸塩としては、珪酸ナトリウム、珪酸カリウ
ム、第4級アンモニウム珪酸塩および珪酸アミン塩であ
る。
ナトリウム、カリウムおよびリチウム等の水酸化物であ
る。有機塩基としては、例えば、テトラエタノールアン
モニウム水酸化物、モノメチルトリエタノールアンモニ
ウム水酸化物、テトラメチルアンモニウム水酸化物等の
第4級アンモニウム水酸化物、モノエタノールアミン、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N、N−
ジメチルエタノールアミン、N−(β−アミノエチル)
エタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、モノ
プロパノールアミンおよびモルホリン等のアミン類、そ
の他塩基性窒素原子含有の有機化合物等である。またそ
の水溶性珪酸塩としては、珪酸ナトリウム、珪酸カリウ
ム、第4級アンモニウム珪酸塩および珪酸アミン塩であ
る。
【0025】さらに、アルカリ金属または有機塩基のア
ルミン酸塩、蟻酸塩、亜鉛酸塩および鉛酸塩等も用いる
ことができる。アルカリ金属水酸化物、有機塩基、珪酸
塩および金属酸塩等は混合して用いてもよい。アルカリ
金属水酸化物のアルカリ金属原子または有機塩基の分子
をMで示せば、加えられるアルカリ金属水酸化物、有機
塩基および水溶性珪酸塩の量は、活性珪酸に由来するシ
リカ分および珪酸塩のシリカ分の合計をSiO2とし
て、SiO2/M比が20〜200、好ましくは60〜
100のモル比になる量がよい。この添加によって、液
のpHは7〜10程度を示す。
ルミン酸塩、蟻酸塩、亜鉛酸塩および鉛酸塩等も用いる
ことができる。アルカリ金属水酸化物、有機塩基、珪酸
塩および金属酸塩等は混合して用いてもよい。アルカリ
金属水酸化物のアルカリ金属原子または有機塩基の分子
をMで示せば、加えられるアルカリ金属水酸化物、有機
塩基および水溶性珪酸塩の量は、活性珪酸に由来するシ
リカ分および珪酸塩のシリカ分の合計をSiO2とし
て、SiO2/M比が20〜200、好ましくは60〜
100のモル比になる量がよい。この添加によって、液
のpHは7〜10程度を示す。
【0026】以上の工程により得られた混合物を60〜
300℃で30分〜40時間、好ましくは90〜150
℃で2〜12時間加熱することによりSiO2濃度1〜
6重量%の非球状のコロイダルシリカが得られる。この
様にして得られる非球状のコロイダルシリカは、1次粒
子径が5以上50nm以下の範囲で、平均2次粒子径が
20〜400nmの範囲となるように反応条件を選択し
調製することができる。所望により、このゾル溶液を濃
縮することによって、より高濃度なゾルを得ることがで
きる。
300℃で30分〜40時間、好ましくは90〜150
℃で2〜12時間加熱することによりSiO2濃度1〜
6重量%の非球状のコロイダルシリカが得られる。この
様にして得られる非球状のコロイダルシリカは、1次粒
子径が5以上50nm以下の範囲で、平均2次粒子径が
20〜400nmの範囲となるように反応条件を選択し
調製することができる。所望により、このゾル溶液を濃
縮することによって、より高濃度なゾルを得ることがで
きる。
【0027】また、球状の1次粒子径が連結した鎖状あ
るいは数珠状の2次粒子を形成しているコロイダルシリ
カも、本発明の非球状コロイダルシリカとして用いるこ
とができる。球状の1次粒子であるコロイダルシリカを
出発物質として、アルカリ金属水酸化物または水溶性有
機塩基を、Siに対しアルカリ金属または有機塩基のモ
ル比が0.01〜0.001と成るように添加し、2価
以上の陽イオンを添加し、加熱処理し粒子を熟成させ、
1次粒子が結合した鎖状あるいは数珠状のコロイダルシ
リカを形成することができる。1次粒子を結合させる方
法は、前記の活性珪酸コロイドを熟成させる方法を用い
ることができる。
るいは数珠状の2次粒子を形成しているコロイダルシリ
カも、本発明の非球状コロイダルシリカとして用いるこ
とができる。球状の1次粒子であるコロイダルシリカを
出発物質として、アルカリ金属水酸化物または水溶性有
機塩基を、Siに対しアルカリ金属または有機塩基のモ
ル比が0.01〜0.001と成るように添加し、2価
以上の陽イオンを添加し、加熱処理し粒子を熟成させ、
1次粒子が結合した鎖状あるいは数珠状のコロイダルシ
リカを形成することができる。1次粒子を結合させる方
法は、前記の活性珪酸コロイドを熟成させる方法を用い
ることができる。
【0028】本発明に係わる非球状のコロイダルシリカ
は、少なくとも本発明のインクジェット記録媒体におけ
るインク吸収層を形成するために、塗工液中において非
球状で存在していればよく、インク吸収層形成用の塗工
液の調液に先立って、前記の方法を含めて本発明に係わ
る非球状のコロイダルシリカを調製しつつ塗工液を調液
してもよい。好ましくは、塗工液の調液前に予め本発明
に係わる非球状のコロイダルシリカを用意し、調液する
ことである。この場合には市販のものを用いることがで
きる。市販のコロイダルシリカとしては、日産化学工業
(株)製スノーテックスシリーズのUP、OUP、PS
等が挙げられる。
は、少なくとも本発明のインクジェット記録媒体におけ
るインク吸収層を形成するために、塗工液中において非
球状で存在していればよく、インク吸収層形成用の塗工
液の調液に先立って、前記の方法を含めて本発明に係わ
る非球状のコロイダルシリカを調製しつつ塗工液を調液
してもよい。好ましくは、塗工液の調液前に予め本発明
に係わる非球状のコロイダルシリカを用意し、調液する
ことである。この場合には市販のものを用いることがで
きる。市販のコロイダルシリカとしては、日産化学工業
(株)製スノーテックスシリーズのUP、OUP、PS
等が挙げられる。
【0029】本発明のインク吸収層を形成する塗工液
は、コロイダルシリカの分散媒として、水または水溶性
有機溶媒を用いることができる。水溶性有機溶媒として
は、例えば、メタノール、エタノール、変性エタノー
ル、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノ
ール、t−ブタノール、2−メトキシエタノール、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、ジメチルアセ
トアミドおよびアセトニトリル等を挙げることができ
る。また、前記有機溶媒と水との混合溶媒を用いること
もできる。
は、コロイダルシリカの分散媒として、水または水溶性
有機溶媒を用いることができる。水溶性有機溶媒として
は、例えば、メタノール、エタノール、変性エタノー
ル、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノ
ール、t−ブタノール、2−メトキシエタノール、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、ジメチルアセ
トアミドおよびアセトニトリル等を挙げることができ
る。また、前記有機溶媒と水との混合溶媒を用いること
もできる。
【0030】非球状のコロイダルシリカを製造工程にお
いて、水に代えて水溶性有機溶媒を用いた場合、有機溶
媒分散型シリカ(オルガノシリカ)として用いることも
できる。
いて、水に代えて水溶性有機溶媒を用いた場合、有機溶
媒分散型シリカ(オルガノシリカ)として用いることも
できる。
【0031】非球状のコロイダルシリカは、分散媒中の
自由度が制約され、多数の空隙をもった膜を形成しやす
い特徴を持っている。一方、空隙に富むために耐傷性に
欠ける膜物性を露呈する。すなわち、インク吸収性に優
れるものの膜強度が弱い欠点を持っている。
自由度が制約され、多数の空隙をもった膜を形成しやす
い特徴を持っている。一方、空隙に富むために耐傷性に
欠ける膜物性を露呈する。すなわち、インク吸収性に優
れるものの膜強度が弱い欠点を持っている。
【0032】非球状のコロイダルシリカであっても、2
次粒子径が特定のサイズ以下となると優れた膜強度が得
られる。しかしながら、膜強度が得られるコロイダルシ
リカの粒子径では空隙が小さく、インク吸収性を向上す
ることができない。
次粒子径が特定のサイズ以下となると優れた膜強度が得
られる。しかしながら、膜強度が得られるコロイダルシ
リカの粒子径では空隙が小さく、インク吸収性を向上す
ることができない。
【0033】一方、2次粒子径が大きいコロイダルシリ
カから成るインク吸収層上に2次粒子径が小さいコロイ
ダルシリカから成るインク吸収層を設けた場合、一般
に、小さい粒子が大きい粒子の空隙に落下し、インクを
吸収するために空間が減少することが経験的に知られて
いた。しかし、非球状のコロイダルシリカを用いること
によって、2次粒子径の大きいコロイダルシリカから成
るインク吸収層上に比較的小さいコロイダルシリカから
成るインク吸収層を積層しても、優れたインク吸収性と
膜強度を得ることができた。
カから成るインク吸収層上に2次粒子径が小さいコロイ
ダルシリカから成るインク吸収層を設けた場合、一般
に、小さい粒子が大きい粒子の空隙に落下し、インクを
吸収するために空間が減少することが経験的に知られて
いた。しかし、非球状のコロイダルシリカを用いること
によって、2次粒子径の大きいコロイダルシリカから成
るインク吸収層上に比較的小さいコロイダルシリカから
成るインク吸収層を積層しても、優れたインク吸収性と
膜強度を得ることができた。
【0034】すなわち、平均2次粒子径が150±30
nmである非球状のコロイダルシリカから成るインク吸
収層上に平均2次粒子径が70±20nmである非球状
のコロイダルシリカを積層することによって、インク吸
収性と膜強度を共に満足することができた。
nmである非球状のコロイダルシリカから成るインク吸
収層上に平均2次粒子径が70±20nmである非球状
のコロイダルシリカを積層することによって、インク吸
収性と膜強度を共に満足することができた。
【0035】平均2次粒子径が50nmを切るとインク
吸収性が非常に悪化し、180nmを越えると膜形成が
困難となり、インク吸収層が裂け易く、耐傷性が低下す
る。また、180nmを越える平均2次粒子径のコロイ
ダルシリカを用いた場合、印字画像が滲み易い傾向を示
す。一方、平均2次粒子径が90nm以下では優れた膜
強度が得られ、120nm以上では優れたインク吸収性
が得られる。更に、優れたインク吸収性および膜強度を
得るためには、平均2次粒子径が150±30nmおよ
び70±20nmのいずれの非球状コロイダルシリカも
1次粒子径が10nm以上40nm以下であることが好
ましい。1次粒子が10nm未満ではインク吸収性が悪
くなる傾向を示し、40nmを越えると成膜性が低下す
る傾向を示す。
吸収性が非常に悪化し、180nmを越えると膜形成が
困難となり、インク吸収層が裂け易く、耐傷性が低下す
る。また、180nmを越える平均2次粒子径のコロイ
ダルシリカを用いた場合、印字画像が滲み易い傾向を示
す。一方、平均2次粒子径が90nm以下では優れた膜
強度が得られ、120nm以上では優れたインク吸収性
が得られる。更に、優れたインク吸収性および膜強度を
得るためには、平均2次粒子径が150±30nmおよ
び70±20nmのいずれの非球状コロイダルシリカも
1次粒子径が10nm以上40nm以下であることが好
ましい。1次粒子が10nm未満ではインク吸収性が悪
くなる傾向を示し、40nmを越えると成膜性が低下す
る傾向を示す。
【0036】また、非球状のコロイダルシリカから成る
インク吸収層を積層した場合、優れた膜強度を得るため
には、同一2次粒子径を積層するよりも、上層のインク
吸収層に含まれるコロイダルシリカの2次粒子径が小さ
いときがよい。
インク吸収層を積層した場合、優れた膜強度を得るため
には、同一2次粒子径を積層するよりも、上層のインク
吸収層に含まれるコロイダルシリカの2次粒子径が小さ
いときがよい。
【0037】本発明に用いられる非球状コロイダルシリ
カのインク吸収層中に含まれる含有量は、好ましくは、
平均2次粒子径が70±20nmのコロイダルシリカの
場合で0.1〜10g/m2、平均2次粒子径が150
±30nmのコロイダルシリカの場合で10〜40g/
m2である。この範囲を下回ると、耐傷性やインク吸収
性が不十分となる。また、この範囲を超えると、印字部
が発色が悪く、霞んだ濁った色合いになる。
カのインク吸収層中に含まれる含有量は、好ましくは、
平均2次粒子径が70±20nmのコロイダルシリカの
場合で0.1〜10g/m2、平均2次粒子径が150
±30nmのコロイダルシリカの場合で10〜40g/
m2である。この範囲を下回ると、耐傷性やインク吸収
性が不十分となる。また、この範囲を超えると、印字部
が発色が悪く、霞んだ濁った色合いになる。
【0038】本発明のインク吸収層を形成する塗工液に
は、上記の平均2次粒子径の非球状コロイダルシリカ以
外の非球状コロイダルシリカ、球状のコロイダルシリカ
およびアルミナゾルなどのその他無機ゾルを含有しても
よい。本発明に用いられる平均2次粒子径の非球状コロ
イダルシリカ以外の無機ゾルがインク吸収層中に含まれ
る量は、本発明に用いられる平均2次粒子径の非球状コ
ロイダルシリカの含有量の20重量%以下が好ましく、
20重量%を越えると耐傷性やインク吸収性が低下す
る。
は、上記の平均2次粒子径の非球状コロイダルシリカ以
外の非球状コロイダルシリカ、球状のコロイダルシリカ
およびアルミナゾルなどのその他無機ゾルを含有しても
よい。本発明に用いられる平均2次粒子径の非球状コロ
イダルシリカ以外の無機ゾルがインク吸収層中に含まれ
る量は、本発明に用いられる平均2次粒子径の非球状コ
ロイダルシリカの含有量の20重量%以下が好ましく、
20重量%を越えると耐傷性やインク吸収性が低下す
る。
【0039】また、本発明のインク吸収層を形成する塗
工液は、非球状のコロイダルシリカ以外に、バインダー
として、例えば酸化澱粉、エーテル化澱粉、エステル化
澱粉、デキストリンなどの澱粉類、カルボキシメチルセ
ルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロー
ス誘導体、カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、ポリビニル
アルコールおよびアセタール化などのポリビニルアルコ
ール誘導体、無水マレイン酸樹脂、スチレン−ブタジェ
ン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジェン共重合
体などの共役ジェン系共重合体ラテックス、アクリル酸
エステルおよびメタクリル酸エステルの重合体または共
重合体などのアクリル系重合体を含んでもよい。好まし
いバインダーとしてはポリビニルアルコール、アセター
ル化ポリビニルアルコールである。バインダーの添加量
としては、コロイダルシリカ100重量部に対して、5
〜30重量部を添加するのがよい。好ましくは、8〜2
0重量部である。バインダーの添加量が前記の範囲を超
えるとコロイダルシリカが形成している空隙を封鎖し、
インク吸収性が低下する。また前記の範囲を下回ると膜
形成ができ難くなる。
工液は、非球状のコロイダルシリカ以外に、バインダー
として、例えば酸化澱粉、エーテル化澱粉、エステル化
澱粉、デキストリンなどの澱粉類、カルボキシメチルセ
ルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロー
ス誘導体、カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、ポリビニル
アルコールおよびアセタール化などのポリビニルアルコ
ール誘導体、無水マレイン酸樹脂、スチレン−ブタジェ
ン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジェン共重合
体などの共役ジェン系共重合体ラテックス、アクリル酸
エステルおよびメタクリル酸エステルの重合体または共
重合体などのアクリル系重合体を含んでもよい。好まし
いバインダーとしてはポリビニルアルコール、アセター
ル化ポリビニルアルコールである。バインダーの添加量
としては、コロイダルシリカ100重量部に対して、5
〜30重量部を添加するのがよい。好ましくは、8〜2
0重量部である。バインダーの添加量が前記の範囲を超
えるとコロイダルシリカが形成している空隙を封鎖し、
インク吸収性が低下する。また前記の範囲を下回ると膜
形成ができ難くなる。
【0040】更に、本発明のインク吸収層を構成する塗
工液には、必要に応じて、界面活性剤、着色染料、紫外
線吸収剤、酸化防止剤、分散剤、消泡剤、レベリング
剤、防腐剤、蛍光増白色剤、粘度安定剤、pH調整剤な
ど公知の各種添加剤を含むことができる。
工液には、必要に応じて、界面活性剤、着色染料、紫外
線吸収剤、酸化防止剤、分散剤、消泡剤、レベリング
剤、防腐剤、蛍光増白色剤、粘度安定剤、pH調整剤な
ど公知の各種添加剤を含むことができる。
【0041】本発明のインキジェット記録媒体は、非球
状のコロイダルシリカを含有するインク吸収層以外に、
種々の層を積層することができる。例えば、耐候性や耐
水性を向上するための高分子層等を上層に、インク定着
性を向上するための高分子層や無機顔料層等を下層ある
いは上層に設けることができる。
状のコロイダルシリカを含有するインク吸収層以外に、
種々の層を積層することができる。例えば、耐候性や耐
水性を向上するための高分子層等を上層に、インク定着
性を向上するための高分子層や無機顔料層等を下層ある
いは上層に設けることができる。
【0042】また、インク吸収層等は、支持体の少なく
とも片面に設けられるが、カールを防止する等の目的
で、支持体の両面に設けてもよい。
とも片面に設けられるが、カールを防止する等の目的
で、支持体の両面に設けてもよい。
【0043】本発明におけるインク吸収層を形成する塗
工液の塗工方法としては、例えば、スライドホッパー方
式、カーテン方式、エクストルージョン方式、エアナイ
フ方式、ロールコーティング方式、ロッドバーコーティ
ング方式等の通常用いられている塗布方法が用いられ
る。
工液の塗工方法としては、例えば、スライドホッパー方
式、カーテン方式、エクストルージョン方式、エアナイ
フ方式、ロールコーティング方式、ロッドバーコーティ
ング方式等の通常用いられている塗布方法が用いられ
る。
【0044】本発明に於いてインクジェット記録媒体を
製造する場合に用いられる支持体には、一般に、紙、熱
可塑性フィルム、樹脂被覆紙、コーテッド紙などが用い
られる。これ以外にも、ガラス板、銅板、アルミ板、蒸
着紙、蒸着フィルム、布などを支持体とすることができ
る。
製造する場合に用いられる支持体には、一般に、紙、熱
可塑性フィルム、樹脂被覆紙、コーテッド紙などが用い
られる。これ以外にも、ガラス板、銅板、アルミ板、蒸
着紙、蒸着フィルム、布などを支持体とすることができ
る。
【0045】本発明に用いられる支持体には、インク吸
収層と支持体との接着性向上等の目的でアンカー層を設
けてもよい。アンカー層にはゼラチン等の親水性バイン
ダー、ブチラール樹脂等の溶剤可溶性バインダー、ま
た、ラテックス、顔料、界面活性剤等を適宜組み合わせ
て添加せしめることができる。
収層と支持体との接着性向上等の目的でアンカー層を設
けてもよい。アンカー層にはゼラチン等の親水性バイン
ダー、ブチラール樹脂等の溶剤可溶性バインダー、ま
た、ラテックス、顔料、界面活性剤等を適宜組み合わせ
て添加せしめることができる。
【0046】本発明に用いられる支持体には、帯電防止
性、搬送性、カール防止性、筆記性、糊付け性等のため
に、各種のバックコート層を塗設することができる。バ
ックコート層には、無機帯電防止剤、有機帯電防止剤、
親水性バインダー、ラテックス、顔料、滑剤、界面活性
剤等を適宜組み合わせて添加せしめることができる。
性、搬送性、カール防止性、筆記性、糊付け性等のため
に、各種のバックコート層を塗設することができる。バ
ックコート層には、無機帯電防止剤、有機帯電防止剤、
親水性バインダー、ラテックス、顔料、滑剤、界面活性
剤等を適宜組み合わせて添加せしめることができる。
【0047】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明の内容は実施例に限定されるものではない。
が、本発明の内容は実施例に限定されるものではない。
【0048】非球状のコロイダルシリカの製造は下記の
要領で行った。 (コロイダルシリカ1の調製)出発物質として、市販の
球状コロイダルシリカ、スノーテックス20(日産化学
工業(株)製、SiO2含有量20〜21重量%)に水
を加えてSiO2濃度5重量%とした。このシリカゾル
の1000重量部に対し、撹拌しながら、水酸化ナトリ
ウムを1.7重量部を添加し、次に10%の塩化カルシ
ウム水溶液8.0重量部を添加した。撹拌下、130
℃、6時間加熱した。これを限外濾過装置でSiO2濃
度20.0%まで濃縮し、コロイダルシリカを得た。得
られたコロイダルシリカを電子顕微鏡で観察すると、粒
径10〜20nmの球状1次粒子が結合した平均2次粒
子径150nmの鎖状コロイダルシリカであった。
要領で行った。 (コロイダルシリカ1の調製)出発物質として、市販の
球状コロイダルシリカ、スノーテックス20(日産化学
工業(株)製、SiO2含有量20〜21重量%)に水
を加えてSiO2濃度5重量%とした。このシリカゾル
の1000重量部に対し、撹拌しながら、水酸化ナトリ
ウムを1.7重量部を添加し、次に10%の塩化カルシ
ウム水溶液8.0重量部を添加した。撹拌下、130
℃、6時間加熱した。これを限外濾過装置でSiO2濃
度20.0%まで濃縮し、コロイダルシリカを得た。得
られたコロイダルシリカを電子顕微鏡で観察すると、粒
径10〜20nmの球状1次粒子が結合した平均2次粒
子径150nmの鎖状コロイダルシリカであった。
【0049】(コロイダルシリカ2の調製)コロイダル
シリカ1の調製において、反応条件を撹拌下、110
℃、8時間に変更する以外は同様に処理した。得られた
コロイダルシリカを電子顕微鏡で観察すると、粒径10
〜20nmの球状1次粒子が結合した平均2次粒子径2
50nmの鎖状コロイダルシリカであった。
シリカ1の調製において、反応条件を撹拌下、110
℃、8時間に変更する以外は同様に処理した。得られた
コロイダルシリカを電子顕微鏡で観察すると、粒径10
〜20nmの球状1次粒子が結合した平均2次粒子径2
50nmの鎖状コロイダルシリカであった。
【0050】(コロイダルシリカ3の調製)出発物質と
して、市販の球状コロイダルシリカ、スノーテックス2
0L(日産化学工業(株)製、SiO2含有量20〜2
1重量%)に水を加えてSiO2濃度5重量%とした。
このシリカゾルの1000重量部に対し、撹拌しなが
ら、水酸化ナトリウムを1.7重量部を添加し、次に1
0%の塩化カルシウム水溶液8.0重量部を添加した。
撹拌下、130℃、6時間加熱した。これを限外濾過装
置でSiO2濃度20.0%まで濃縮し、コロイダルシ
リカを得た。得られたコロイダルシリカを電子顕微鏡で
観察すると、粒径40〜50nmの球状1次粒子が結合
した平均2次粒子径155nmの鎖状コロイダルシリカ
であった。
して、市販の球状コロイダルシリカ、スノーテックス2
0L(日産化学工業(株)製、SiO2含有量20〜2
1重量%)に水を加えてSiO2濃度5重量%とした。
このシリカゾルの1000重量部に対し、撹拌しなが
ら、水酸化ナトリウムを1.7重量部を添加し、次に1
0%の塩化カルシウム水溶液8.0重量部を添加した。
撹拌下、130℃、6時間加熱した。これを限外濾過装
置でSiO2濃度20.0%まで濃縮し、コロイダルシ
リカを得た。得られたコロイダルシリカを電子顕微鏡で
観察すると、粒径40〜50nmの球状1次粒子が結合
した平均2次粒子径155nmの鎖状コロイダルシリカ
であった。
【0051】(コロイダルシリカ4の調製)コロイダル
シリカ3の調製において、反応条件を撹拌下、110
℃、8時間に変更する以外は同様に処理した。得られた
コロイダルシリカを電子顕微鏡で観察すると、粒径40
〜50nmの球状1次粒子が結合した平均2次粒子径2
60nmの鎖状コロイダルシリカであった。
シリカ3の調製において、反応条件を撹拌下、110
℃、8時間に変更する以外は同様に処理した。得られた
コロイダルシリカを電子顕微鏡で観察すると、粒径40
〜50nmの球状1次粒子が結合した平均2次粒子径2
60nmの鎖状コロイダルシリカであった。
【0052】(コロイダルシリカ5の調製)出発物質と
して、市販の球状コロイダルシリカ、スノーテックスS
(日産化学工業(株)製、SiO2含有量30〜31重
量%)に水を加えてSiO2濃度5重量%とした。この
シリカゾルの1000重量部に対し、撹拌しながら、水
酸化ナトリウムを1.7重量部を添加し、次に10%の
塩化カルシウム水溶液8.0重量部を添加した。撹拌
下、130℃、6時間加熱した。これを限外濾過装置で
SiO2濃度20.0%まで濃縮し、コロイダルシリカ
を得た。得られたコロイダルシリカを電子顕微鏡で観察
すると、粒径8〜11nmの球状1次粒子が結合した平
均2次粒子径150nmの鎖状コロイダルシリカであっ
た。
して、市販の球状コロイダルシリカ、スノーテックスS
(日産化学工業(株)製、SiO2含有量30〜31重
量%)に水を加えてSiO2濃度5重量%とした。この
シリカゾルの1000重量部に対し、撹拌しながら、水
酸化ナトリウムを1.7重量部を添加し、次に10%の
塩化カルシウム水溶液8.0重量部を添加した。撹拌
下、130℃、6時間加熱した。これを限外濾過装置で
SiO2濃度20.0%まで濃縮し、コロイダルシリカ
を得た。得られたコロイダルシリカを電子顕微鏡で観察
すると、粒径8〜11nmの球状1次粒子が結合した平
均2次粒子径150nmの鎖状コロイダルシリカであっ
た。
【0053】(コロイダルシリカ6の調製)コロイダル
シリカ5の調製において、市販の球状コロイダルシリ
カ、スノーテックス30(日産化学工業(株)製、Si
O2含有量30〜31重量%)を用い、反応条件を撹拌
下、100℃、3時間に変更する以外は同様に処理し
た。得られたコロイダルシリカを電子顕微鏡で観察する
と、粒径10〜20nmの球状1次粒子が結合した平均
2次粒子径80nmの鎖状コロイダルシリカであった。
シリカ5の調製において、市販の球状コロイダルシリ
カ、スノーテックス30(日産化学工業(株)製、Si
O2含有量30〜31重量%)を用い、反応条件を撹拌
下、100℃、3時間に変更する以外は同様に処理し
た。得られたコロイダルシリカを電子顕微鏡で観察する
と、粒径10〜20nmの球状1次粒子が結合した平均
2次粒子径80nmの鎖状コロイダルシリカであった。
【0054】市販の非球状コロイダルシリカとして、ス
ノーテックスUP(日産化学工業(株)製、1次粒子径
10〜20nm、平均2次粒子径約70nm、SiO2
濃度20〜21重量%)をコロイダルシリカ7として、
スノーテックスPS−M(日産化学工業(株)製、1次
粒子径18〜23nm、平均2次粒子径約150nm、
SiO2濃度20〜21重量%)をコロイダルシリカ8
として、同じくスノーテックスPS−L(日産化学工業
(株)製、1次粒子径35〜40nm、平均2次粒子径
約160nm、SiO2濃度35〜36重量%)をコロ
イダルシリカ9として用いた。
ノーテックスUP(日産化学工業(株)製、1次粒子径
10〜20nm、平均2次粒子径約70nm、SiO2
濃度20〜21重量%)をコロイダルシリカ7として、
スノーテックスPS−M(日産化学工業(株)製、1次
粒子径18〜23nm、平均2次粒子径約150nm、
SiO2濃度20〜21重量%)をコロイダルシリカ8
として、同じくスノーテックスPS−L(日産化学工業
(株)製、1次粒子径35〜40nm、平均2次粒子径
約160nm、SiO2濃度35〜36重量%)をコロ
イダルシリカ9として用いた。
【0055】比較用の球状コロイダルシリカとして、ス
ノーテックス20およびスノーテックス20Lをそれぞ
れコロイダルシリカ10、コロイダルシリカ11として
用いた。
ノーテックス20およびスノーテックス20Lをそれぞ
れコロイダルシリカ10、コロイダルシリカ11として
用いた。
【0056】塗工液の調製は下記の要領で行った。Si
O2濃度約20重量%にしたコロイダルシリカ水溶液1
00重量部に、ポリビニルアルコールPVA635(ク
ラレ(株)製、準完全ケン化品、重合度3500)の1
2重量%水溶液を25重量部添加した。この混合液に消
泡の目的でイソプロピルアルコールを10重量部添加
し、塗工液とした。
O2濃度約20重量%にしたコロイダルシリカ水溶液1
00重量部に、ポリビニルアルコールPVA635(ク
ラレ(株)製、準完全ケン化品、重合度3500)の1
2重量%水溶液を25重量部添加した。この混合液に消
泡の目的でイソプロピルアルコールを10重量部添加
し、塗工液とした。
【0057】塗工は、支持体として厚さ100μmのポ
リエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用い、
ワイヤーバーを使い、下層になるコロイダルシリカ含有
インク吸収層の乾燥塗工量が38g/m2、コロイダル
シリカ含有量で33g/m2に、上層になるコロイダル
シリカ含有インク吸収層の乾燥塗工量が8g/m2、コ
ロイダルシリカ含有量で7g/m2になるように実施し
た。各層の乾燥は、90℃、15分間放置し実施した。
このようにして、表1に示した下層および上層のコロイ
ダルシリカを含有するインク吸収層を設けた実施例1〜
5と比較例1〜5のインクジェット記録媒体を作製し
た。
リエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用い、
ワイヤーバーを使い、下層になるコロイダルシリカ含有
インク吸収層の乾燥塗工量が38g/m2、コロイダル
シリカ含有量で33g/m2に、上層になるコロイダル
シリカ含有インク吸収層の乾燥塗工量が8g/m2、コ
ロイダルシリカ含有量で7g/m2になるように実施し
た。各層の乾燥は、90℃、15分間放置し実施した。
このようにして、表1に示した下層および上層のコロイ
ダルシリカを含有するインク吸収層を設けた実施例1〜
5と比較例1〜5のインクジェット記録媒体を作製し
た。
【0058】インク吸収性の評価は、プリンタにキャノ
ンBJC430J(フォトモード推奨条件、フォトイン
ク)を使用し、RGBK4色の50%〜100%の升目
型の階調を2%毎に各インクジェット記録媒体を印字
し、インクが溢れてくる階調の%値を記録する方法とし
た。インク吸収性としては、85%以上であることが好
ましい。
ンBJC430J(フォトモード推奨条件、フォトイン
ク)を使用し、RGBK4色の50%〜100%の升目
型の階調を2%毎に各インクジェット記録媒体を印字
し、インクが溢れてくる階調の%値を記録する方法とし
た。インク吸収性としては、85%以上であることが好
ましい。
【0059】耐傷性の評価は、インクジェット記録媒体
上にPPC用紙を置き1Kgの荷重をかけて、PPC用
紙を移動させ、傷の状態を観察する方法とした。荷重を
掛ける面積はおよそ60mm角であった。評価基準は下
記に従い、AないしBが満足するレベルである。 A:傷が確認されない B:小さい擦れ傷が若干観察される C:小さい擦れ傷が多く観察される D:大きい傷が若干観察される E:大きい傷が多数観察される
上にPPC用紙を置き1Kgの荷重をかけて、PPC用
紙を移動させ、傷の状態を観察する方法とした。荷重を
掛ける面積はおよそ60mm角であった。評価基準は下
記に従い、AないしBが満足するレベルである。 A:傷が確認されない B:小さい擦れ傷が若干観察される C:小さい擦れ傷が多く観察される D:大きい傷が若干観察される E:大きい傷が多数観察される
【0060】作製したインクジェット記録媒体の評価結
果を表1に記載した。
果を表1に記載した。
【0061】
【表1】
【0062】表から明らかなように、平均2次粒子径1
50±30nmである非球状のコロイダルシリカを含有
したインク吸収層上に、平均2次粒子径70±20nm
である非球状のコロイダルシリカを含有したインク吸収
層を積層したインクジェット記録媒体は、インク吸収性
に優れ、耐傷性にも優れることが示されている。特に、
1次粒子径が10nm以上40nm以下であるとき、良
好である。
50±30nmである非球状のコロイダルシリカを含有
したインク吸収層上に、平均2次粒子径70±20nm
である非球状のコロイダルシリカを含有したインク吸収
層を積層したインクジェット記録媒体は、インク吸収性
に優れ、耐傷性にも優れることが示されている。特に、
1次粒子径が10nm以上40nm以下であるとき、良
好である。
【0063】
【発明の効果】少なくとも2層以上のインク吸収層を有
するインクジェット記録媒体において、インク吸収層の
少なくとも1層が平均2次粒子径150±30nmであ
る非球状のコロイダルシリカを含有し、且つ隣接する上
層のインク吸収層が平均2次粒子径70±20nmであ
る非球状のロイダルシリカを含有することによって、イ
ンク吸収性が向上し、また耐傷性が向上したインクジェ
ット記録媒体を提供することができた。
するインクジェット記録媒体において、インク吸収層の
少なくとも1層が平均2次粒子径150±30nmであ
る非球状のコロイダルシリカを含有し、且つ隣接する上
層のインク吸収層が平均2次粒子径70±20nmであ
る非球状のロイダルシリカを含有することによって、イ
ンク吸収性が向上し、また耐傷性が向上したインクジェ
ット記録媒体を提供することができた。
Claims (2)
- 【請求項1】 支持体上に少なくとも2層以上のインク
吸収層を設けたインクジェット記録媒体において、該イ
ンク吸収層の内、少なくとも1層が平均2次粒子径15
0±30nmである非球状のコロイダルシリカを含有
し、且つ隣接する上層のインク吸収層が、平均2次粒子
径70±20nmである非球状のコロイダルシリカを含
有することを特徴とするインクジェット記録媒体。 - 【請求項2】 各層中に含まれる非球状のコロイダルシ
リカの1次粒子径が10nm以上40nm以下であるこ
とを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録媒
体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11088593A JP2000280609A (ja) | 1999-03-30 | 1999-03-30 | インクジェット記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11088593A JP2000280609A (ja) | 1999-03-30 | 1999-03-30 | インクジェット記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000280609A true JP2000280609A (ja) | 2000-10-10 |
Family
ID=13947138
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11088593A Pending JP2000280609A (ja) | 1999-03-30 | 1999-03-30 | インクジェット記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000280609A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008183846A (ja) * | 2007-01-31 | 2008-08-14 | Iwatsu Electric Co Ltd | コーティング組成物及びオフセット印刷原版 |
JP2009220295A (ja) * | 2008-03-13 | 2009-10-01 | Mitsubishi Paper Mills Ltd | インクジェット記録材料 |
-
1999
- 1999-03-30 JP JP11088593A patent/JP2000280609A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008183846A (ja) * | 2007-01-31 | 2008-08-14 | Iwatsu Electric Co Ltd | コーティング組成物及びオフセット印刷原版 |
JP2009220295A (ja) * | 2008-03-13 | 2009-10-01 | Mitsubishi Paper Mills Ltd | インクジェット記録材料 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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