JP2000279946A - 浮上分離装置及びそれを用いた循環温浴器 - Google Patents

浮上分離装置及びそれを用いた循環温浴器

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JP2000279946A
JP2000279946A JP11085838A JP8583899A JP2000279946A JP 2000279946 A JP2000279946 A JP 2000279946A JP 11085838 A JP11085838 A JP 11085838A JP 8583899 A JP8583899 A JP 8583899A JP 2000279946 A JP2000279946 A JP 2000279946A
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liquid
air
processing tank
treated
bubbles
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JP11085838A
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English (en)
Inventor
Shigeru Narakino
滋 楢木野
Yasuhiro Takagi
康裕 高木
Toshiaki Hirai
利明 平井
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、圧力損失を増大させることなく、
微細で十分な気泡が得られる浮上分離装置を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 本発明の浮上分離装置は、被処理液の流
入口1aと処理液の排出口1bとを備えた処理槽1と、
処理槽1内に導入された被処理液中に気泡を注入させる
気泡注入部2とを備え、気泡注入部2に設けられた少な
くとも1つ以上の気泡吐出口2bが処理槽1の底部6に
向かって開口した構成を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被処理液中の分離
対象物を気泡に付着させ、分離もしくは除去する浮上分
離装置及びこれを用いた循環温浴器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の浮上分離装置は特開平6
−99167号公報に記載されているようなものが開示
されている。図4は従来の浮遊粒子浮上分離装置の気液
溶解混合器の縦断面図である。
【0003】図4に示すように、水等の液体中に空気等
の気体を混合する気液溶解混合器101には、絞り部を
形成するのど部102が中央部に設けられたベンチュリ
管103が形成されている。このベンチュリ管103の
下流側の広がり部104には、のど部102のわずか下
流側に、外部から送られる空気を流路中に混合させるた
めの気体流入口105が形成され、気体流入口105に
気体管路106の先端が接続されている。広がり部10
4の下流側には、気体流入口105から流入した気体と
流路中の液体とを相対的に加圧状態で混合する混合部で
あるとともに、混合された気体と液体とを輸送する部分
である管路107が接続されており、この管路107の
先端には、複数のノズル口108が形成されたノズル1
09が取り付けられている。
【0004】以上のように構成された浮遊粒子浮上分離
装置について以下その動作作用を説明する。先ず、気液
混合液を作るために被処理液を気液溶解混合器101に
圧送する。気液溶解混合器101に流入した被処理液
は、ベンチュリ管103ののど部102で加速されて、
一旦静圧が低下し、広がり部104を経て流速が遅くな
り再び静圧が増大する。この時、気体流入口105は、
のど部102のわずかに下流側であり、この部分の静圧
は相対的に負圧になっているため、気体が流路中に流入
する。気体流入口105から流入した気体は、気泡とな
って流路中の被処理液とともに管路107に流れ、気泡
となった気体は、管路107の静圧がのど部102より
高いので管路107中の被処理液中に溶解していく。そ
して、管路107からノズル口108を経て気泡ととも
に被処理液が噴射される。ノズル口108を通過する際
には、液体は再び加速されるので、その静圧は低くな
り、被処理液中に溶解していた気体が数ミクロン〜数十
ミクロンの微小気泡として析出する。さらに、溶解しき
らない気泡も、ノズル109で加速される際に流れの乱
れ等により、細分化され、数十ミクロンから数百ミクロ
ンの小径な気泡となって被処理液とともに噴射される。
気液溶解混合器101から噴射された気泡は、被処理液
中の浮遊粒子に付着・浮上し、固液分離される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の浮遊粒子浮上分離装置では、ノズル口で圧力損失が
増大し、また、のど部とノズル口との間の管路の圧力を
高くする必要があるため、小型のポンプでは十分な気泡
が得られないという課題を有していた。
【0006】そこで本発明は、圧力損失を増大させるこ
となく、微細で十分な気泡が得られる浮上分離装置を提
供することを目的とする。
【0007】また本発明は、浴水中の懸濁物質を容易に
浮上分離し、浴水を清澄化することができる循環温浴器
を提供することを目的とする。
【0008】さらに本発明は、微細化された気泡を得る
ことができ、効果的に懸濁物質を浮上させる方法を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の浮上分離装置は
上記課題を解決するために、被処理液の流入口と処理液
の流出口とを備えた処理槽と、前記処理槽内に導入され
た被処理液中に気泡を注入させる気泡注入部とを備え、
前記気泡注入部に設けられた少なくとも1つ以上の気泡
吐出口が前記処理槽の底面に向かって開口された構成と
したものである。
【0010】これにより、圧力損失を増大させることな
く、微細で十分な気泡が得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、被処理
液の流入口と処理液の流出口とを備えた処理槽と、前記
処理槽内に導入された被処理液中に気泡を注入させる気
泡注入部とを備え、前記気泡注入部に設けられた少なく
とも1つ以上の気泡吐出口が前記処理槽の底面に向かっ
て開口されたことを特徴とする浮上分離装置であり、気
泡吐出口から吐出された気泡を処理槽の底面に衝突させ
るので、気泡が粉砕され微細化された気泡が発生すると
いう作用を有する。また、気泡の流速が低減され、気泡
の上昇速度が低速化できるという作用を有する。また、
処理槽内において気泡を均一に分散できるという作用を
有する。
【0012】請求項2に記載の発明は、処理槽底面から
1mm以上20mm以下離れた位置に気泡吐出口を配設
したことを特徴とする請求項1に記載の浮上分離装置で
あるから、前記気泡吐出口から吐出された気泡を1mm
から20mmの距離で前記処理槽の底面に衝突させるの
で、圧力損失を増加させることなく、気泡が粉砕されさ
らに微細化された気泡が発生するという作用を有する。
【0013】請求項3に記載の発明は、処理槽を密閉構
造とし内部に気泡注入部を配置して、前記気泡注入部に
設けられた少なくとも1つ以上の空気流入口が前記処理
槽内の空気層に配設されたことを特徴とする請求項1か
ら2に記載の浮上分離装置であるから、処理槽内の空気
を大気中に排出することなく、被処理液中の懸濁物質の
浮上分離処理に利用することができるという作用を有す
る。また、処理槽内の被処理液の水位を上下させること
なく、連続して浮上分離処理できるという作用を有す
る。また、気泡注入部や空気流入口が処理槽内に収納さ
れているため、処理槽をより小型化に構成できるという
作用を有する。
【0014】請求項4に記載の発明は、空気流入口に空
気流量検知手段と、空気流量調整手段を備えたことを特
徴とする請求項1から3のいずれかに記載の浮上分離装
置であるから、気泡注入部から処理槽内に注入する気泡
を、任意の空気流量で注入することができるという作用
を有する。
【0015】請求項5に記載の発明は、被処理液の汚れ
度合を検出する汚れ検知手段を備え、前記汚れ検知手段
により検知された被処理液の汚れ度合に応じて空気流量
調整手段により空気の注入量を調整することを特徴とす
る請求項1から4のいずれかに記載の浮上分離装置であ
るから、被処理液の汚れ度合に適した気泡量を気泡注入
部から処理槽内に注入できるという作用を有する。
【0016】請求項6に記載の発明は、被処理液を前記
処理槽に供給するための循環ポンプと、被処理液の供給
流量を検知する流量検知手段と、被処理液の汚れ度合を
検出する汚れ検知手段とを備え、前記汚れ検知手段によ
り検出された被処理液の汚れ度合に応じて循環ポンプか
らの吐水量を変化させることを特徴とする請求項1から
4のいずれかに記載の浮上分離装置であるから、気泡注
入部から処理槽内に注入される気泡量に適した懸濁物質
を含む被処理液を処理槽内に供給できるという作用を有
する。
【0017】請求項7に記載の発明は、浴槽の浴水を循
環させるための循環経路と、前記循環経路に設けられた
循環ポンプと、前記循環経路の吸入口と吐出口とが設け
られたノズル部とを備えた循環温浴器であって、前記循
環ポンプと前記吐出口間に請求項1から6のいずれかに
記載の浮上分離装置を備えたことを特徴とする循環温浴
器であるから、浴水中の懸濁物質を容易に浮上分離し浴
水を清澄化することができるという作用を有する。
【0018】請求項8に記載の発明は、空気を液体に混
入して気液混合液を形成するとともに、該気液混合液を
障害物に衝突させ、前記障害物および液体のせん断力に
より気泡を微細化して、懸濁物質を吸着して浮上させる
方法であるから、気液混合液を障害物に衝突させること
で、容易に微細化された気泡を得ることができるという
作用を有する。
【0019】以下、本発明の実施の形態について図1〜
図3を用いて説明する。
【0020】(実施の形態1)本発明の実施の形態1に
おける浮上分離装置について、以下図面を用いて説明す
る。
【0021】図1は本発明の実施の形態1の浮上分離装
置における浮上分離処理を示す要部断面図である。
【0022】図1おいて、1は実施の形態1における浮
上分離装置の処理槽、6は処理槽1の底部、1aは処理
槽1の上部に形成された流入口、1bは処理槽1の底部
6に形成された流出口、1cは処理槽1の上部に形成さ
れた空気調整口、2は流入口1aに接統され処理槽1内
へ気泡を注入する気泡注入部、2aは気泡注入部2の空
気流入口、2bは処理槽1の底部6に向かって開口した
気泡吐出口、3aは流入口1aに接続され処理槽1へ被
処理液を供給する流入路、3bは流出口1bに接続され
処理水が処理槽1から排出される流出路、3cは空気調
整口1cに接続された空気給排路、4は被処理液を供給
する循環ポンプ、5は空気給排路3cに接続されたバル
ブ、7は処理槽1内に収納され被処理液中の懸濁物質を
吸着する吸着材である。
【0023】ここで、処理槽1は、流入口1a及び流出
口1b及び空気調整口1c以外からは被処理液及び空気
の流出入が生じないように密閉状に形成されている。気
泡注入部2としては、エアーポンプやエジェクターが用
いられる。エアーポンプを用いたものを図1(b)に示
す。また、エジェクターを用いた場合、流入口1aに接
統された流入路3aに絞り部を形成するだけで、絞り部
を移送する被処理液の流速の上昇によって生じる減圧状
態を利用して被処理液中に空気を吸引混合することがで
き、可動部を要さず簡単な構造で構成できる。また、図
中のLは処理槽1の底部6と気泡吐出口2bとの距離を
示し、その距離は1mm以上20mm以下とする。この
ように1mmより小さい距離としないのは、1mm以下
だと圧力損失が大きくなりすぎて、循環流量が低下する
し、エジェクターを使用した場合には吸引される空気の
量が低下するからからであり、20mmより大きいと底
面への衝突速度が低下して気泡が粉砕されず、気泡が微
細化されないからである。
【0024】以上のように構成された実施の形態1にお
ける浮上分離装置の動作について、以下説明する。
【0025】懸濁物質を含む被処理液から懸濁物質を除
去する場合、循環ポンプ4により、被処理液が流入路3
aを通過し気泡注入部2を介して処理槽1内へ供給され
る。ここで、バルブ5は開とし、処理槽1内の被処理液
の液面が上昇するに従い処理槽1内の空気が空気調整口
1cから押し出され、バルブ5から処理槽1の外部の大
気中へ排出される。被処理液の液面が任意の位置まで達
すると、バルブ5が閉となり、処理槽1内に一部の空気
が残留する。これらの残留した空気は、空気流入口2a
から気泡注入部2に流入し、流入路3aを通過してきた
被処理液中に混入されて気泡吐出口2bから処理槽1内
の被処理液中に気泡として吐出される。このようにして
処理槽1内に残留した空気は浮上分離処理時の気泡とし
て循環利用される。
【0026】気泡吐出口2bの吐出方向は、処理槽1の
底部6の中央部分に向かって垂直下向き方向である。処
理槽1内の被処理液中に注入された気泡は処理槽1の底
部6に衝突し粉砕され、更に微細化されると同時に処理
槽1内に均一に分散される。微細化され処理槽1内に分
散した気泡は、その表面張力で被処理液中の懸濁物質を
気泡に吸着しながら、浮力により処理槽1内の被処理液
の液面へ上昇する。また、気泡のエアリフトポンプ作用
で上昇流が形成され、懸濁物質が上昇する。
【0027】液面に達した気泡は破裂して処理槽1内の
上部の空気と混合し、また、気泡に吸着していた懸濁物
質は気泡が破裂した際に吸着材7に吸着される。更に、
気泡により懸濁物質が分離除去された処理水は処理槽1
の下方に集まり、清澄化された処理水として流出口1b
から流出路3bへ排出される。
【0028】以上のように実施の形態1における浮上分
離装置は構成されているため、以下の作用を有する。
【0029】(1)処理槽の底面に気泡吐出口から吐出
された気泡を衝突させるため、吐出された気泡が粉砕さ
れ気泡をさらに微細化することができ、かつ、処理槽内
において均一に気泡を分散することができる。
【0030】(2)処理槽を密閉に構成し、処理槽内に
気泡注入部及び気泡注入部に設けられた空気流入口が処
理槽内に配設されているため、浮上分離装置を小型に構
成することができる。さらに、処理槽内に残留した空気
が循環利用されるため、処理槽内の被処理液の量を均一
に維持したまま連続して安定した被処理液の清澄化処理
ができる。
【0031】(実施の形態2)本発明の実施の形態2に
おける浮上分離装置について、以下図面を用いて説明す
る。図2は本発明の実施の形態2の浮上分離装置におけ
る浮上分離処理を示す要部断面図である。尚、実施の形
態1と同様のものには同一の符号を付して説明を省略す
る。
【0032】図2において、8は空気流入口2aに接続
され気泡注入部2に流入する空気量を調整する空気流量
調整手段、9は空気流入口2aに接続され気泡注入部2
に流入する空気量を検知する空気流量検知手段、10は
被処理液の汚れ度合いを検知する汚れ検知手段、11は
被処理液の循環流量を検知する流量検知手段である。こ
こで、空気流量調整手段8はモーターでボールバルブを
駆動させるものが用いられる。空気流量検知手段9はフ
ィン回転式流量計、質量流量計、超音波流量計等が用い
られる。
【0033】また、汚れ検知手段10は被処理液中にお
ける発光素子が発生する光の透過光、及び反射光を受光
素子で受光し、受光された光の強弱により汚れ度合を検
知するもの等である。
【0034】また、流量検知手段11はフィン回転式流
量計、質量流量計、超音波流量計、電磁式流量計、カル
マン渦流量計等が用いられる。
【0035】以上のように構成された実施の形態2にお
ける浮上分離装置の動作について、以下説明する。
【0036】循環ポンプ4により流入路3aに送られて
きた懸濁物質を含む被処理液の汚れ度合いを汚れ検知手
段10により検知すると同時に、気泡注入部2に流入さ
れる空気量を空気流量検知手段9で検知する。検知され
た被処理液の汚れ度合いに応じて、予め設定されたその
汚れ度合いに最も適した空気量を空気流量調整手段8に
て調整し、処理槽1内に気泡を吐出する。
【0037】また、あるいは検知された被処理液の汚れ
度合いに応じて、予め設定されたその汚れ度合いと吐出
される空気量に最も適した被処理液の供給量となるよう
に循環ポンプ4の出力を変化させ調整する。
【0038】以上のように実施の形態2における浮上分
離装置は構成されているため、以下の作用を有する。
【0039】(1)被処理液の汚れ度合いに応じて空気
量を調整するので、不必要な空気を吐出させるエネルギ
ーを低減することができ、騒音も低減することができ
る。
【0040】(2)あるいは被処理液の汚れ度合いに応
じて循環ポンプの出力を変化させるので、循環ポンプの
消費電力を低減させることができる。
【0041】(実施の形態3)本発明の実施の形態1及
び2における浮上分離装置を用いた実施の形態3におけ
る循環温浴器について、以下図面を用いて説明する。
【0042】図3は本発明の実施の形態3における循環
温浴器の浴水の循環経路を示す説明図である。尚、実施
の形態1及び2と同様のものには同一の符号を付して説
明を省略する。
【0043】図中、12は浴水が貯溜された浴槽、13
は浴槽12内に配設されたノズル部、14は浴槽12内
の浴水を吸引する吸入口、15は吸入口14の浴水の吸
込方向側に接続されたトップフィルター、16は吸入口
14の吸込方向を順方向として吸入口14とトップフィ
ルター15の間に配設された逆止弁、17はノズル部1
3に接続された実施の形態3における循環温浴器本体、
18はノズル部13及び循環温浴器本体17に接続され
た吸入口14から吸引された浴水の吸込流路、19は循
環ポンプ4と気泡注入部2間の吸込流路18に配設され
た殺菌装置、20は循環される浴水を加熱・保温するヒ
ータ、21は処理槽1で浮上分離処理された処理液を浴
槽12に戻す吐出流路、22は流出口1b側の吐出流路
21に配設された第1三方弁、23はノズル部13内の
トップフィルター15側の吐出流路21に配設された第
2三方弁、23aは第1三方弁22に接統され浴槽12
に連通した吐出口である。尚、第1三方弁22、第2三
方弁23のa乃至cは弁の切替え方向を示す。
【0044】ここで、トップフィルター15としては、
スポンジまたは糸巻フィルターや樹脂またはステンレス
製のメッシュ等を備えたものが用いられる。殺菌装置1
9としては、オゾンや紫外線殺菌灯の照射等により浴水
中の細菌の殺菌処理の機能を有したものが用いられる。
尚、紫外線殺菌灯を用いた場合、紫外線殺菌灯の照射時
間は24時問が望ましいが、1日のうち一定時間照射
(約12時間)しても実用上問題はない。
【0045】以上のように構成された実施の形態3にお
ける循環温浴器の浴水の清澄化処理動作について、以下
説明する。浴槽12内の浴水の清澄化処理を開始する
と、コントローラ(図示せず)からの指令によって循環
ポンプ4が駆動を開始し、浴槽12内の浴水が吸入口1
4から吸引される。次いで、吸入口14から吸引された
浴水が逆止弁16を介してトップフィルター15に流入
するとともに、トップフィルター15で浴水中の毛髪等
の大きなゴミが除去され、循環ポンプ4を介して殺菌装
置19に送られる。
【0046】次いで、殺菌装置19で浴水中の細菌の殺
菌処理が行われた後、汚れ検知手段10で浴水の汚れ度
合いが検出され、気泡注入部2を介して処理槽lヘ流入
する。検知された汚れ度合いに応じて、空気流量調整手
段8により空気量が調整されて気泡吐出口2bから処理
槽1内に吐出される。この時、バルブ5は開状態にし、
第1三方弁22、第2三方弁23はともにc−a方向と
する。
【0047】処理槽1内の浴水の液面が上昇し任意の位
置まで達すると、バルブ5を閉状態にし、処理槽1内で
実施の形態1と同様に浴水中の懸濁物質が浮上分離さ
れ、清澄化処理された浴水の処理水が流出口1bから排
出され第1三方弁22、第2三方弁23を介して吐出口
23aから浴槽12に戻される。
【0048】ここで、気泡注入部2から処理槽1に注入
する最適な空気量としては、浴水の循環量や浴水の汚れ
具合により異なるが、―般家庭の浴槽で使用される場
合、浴水の濁度が1以上であれば注入する空気量は浴水
の循環量の15〜20%程度、例えば、浴水の循環量が
毎分20リットルであれば空気量は毎分3〜4リットル
程度、とするのが好ましい。尚、空気量が浴水の循環量
の15%より少なくなるにつれ気泡数が減少するため、
単位時間当たりに浮上分離処理される浴水中の懸濁物質
量も減少し、処理速度が遅くなる。また、濁度が1以下
であれば空気量は浴水の循環量の15%以下でも十分な
処理能力を得ることができる。
【0049】次に、本実施の形態3における循環温浴器
の殺菌洗浄について、以下説明する。
【0050】循環温浴器の殺菌を行う場合、第1三方弁
22の流路をc−b方向に切り替え、循環ポンプ4の吐
出側に閉め切り回路を形成する。次いで、ヒータ20に
電圧を印加し処理槽1内及び閉め切り回路中の浴水を加
熱し、ある設定された温度まで上昇すると、第1三方弁
22の流路をc−a方向に、第2三方弁23の流路をc
−b方向に切り替える。これにより、ノズル部13と循
環温浴器本体17間に閉循環路が形成される。閉循環路
中の浴水を循環ポンプ4で循環させながらヒータ20で
さらに加熱し、閉循環路中のトップフィルター15、浴
水が循環する各流路18,21、処理槽1の内部を熱水
により高温殺菌する。高温殺菌後の熱水は、第2三方弁
23の流路をc−a方向に切り替えて吐出口23aから
浴槽12内に排出される。
【0051】ここで、循環温浴器の殺菌動作は、1日に
設定された時間(通常の場合、1日あたり2回から12
回程度)で行われる。また、ヒータ20による浴水の加
熱温度としては、高いほど好ましいが、実用上におい
て、70℃程度で3分問維持すれば十分に殺菌の効果を
発揮できる。更に、循環ポンプ4を運転して加圧しなが
ら処理槽1の内部の浴水を加熱することによって、通常
の場合では沸騰して加熱できない100℃以上の温度ま
で加熱でき、より強力な殺菌を行う場合は120℃に加
熱して殺菌することもできる。
【0052】以上のように実施の形態3における浮上分
離装置は構成されているため、実施の形態1の作用に加
えて以下の作用を有する。
【0053】(1)浴水の循環を停止させることなく循
環を継続したままで、浴水中の懸濁物質を常時取り除い
て清澄化した処理水を浴槽に供給することができ、常時
浴槽内の浴水を清潔に保つことができる。
【0054】(2)循環温浴器本体とノズル部間で閉循
環路を形成し、ヒータで閉循環路中の浴水を加熱し、閉
循環路中のトップフィルター、浴水が循環する各流路、
処理槽の内部を高温殺菌でき、循環温浴器の衛生性を保
つことができる。
【0055】
【発明の効果】以上のように、本発明における浮上分離
装置及びそれを用いた循環温浴器によれば、以下の優れ
た効果を実現できる。請求項1に記載の発明によれば、
(1)処理槽の底部に衝突し粉砕され生じた気泡はさら
に微細化され、より多くの被処理液中の懸濁物質を吸着
することができ、被処理液中の懸濁物質の処理効率を向
上できる。
【0056】(2)処理槽内の底部に衝突、粉砕し、微
細化された気泡はその上昇速度が遅くなるため、気泡に
吸着した被処理液中の懸濁物質が浮上途中に剥離するこ
となくより確実に浮上分離処理することができ、処理性
能に優れる。
【0057】(3)処理槽内の底部に衝突、粉砕し、微
細化された気泡は処理槽内に均一に分散されるため、気
泡が被処理液中の懸濁物質に接触する機会が増え、被処
理液中の懸濁物質の処理効率を向上できる。
【0058】請求項2に記載の発明によれぼ、請求項1
の効果に加えて、(4)処理槽の底面と気泡吐出口との
距離が1mm以上20mm以下であるため、確実に気泡
を微細化することができ、処理性能に優れる。
【0059】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
又は2の効果に加えて、(5)密閉構造の処理槽内に気
泡注入部と空気流入口を配設しているため、処理槽内の
空気を大気中に排出することなく、連続して被処理液中
の懸濁物質の浮上分離処理に循環利用することができ、
処理性能に優れる。
【0060】(6)密閉構造の処理槽内に気泡注入部と
空気流入口を配設しているため、浮上分離装置を小型に
構成することができる。
【0061】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
乃至3の効果に加えて、(7)空気流入口に空気流量検
知手段と、空気流量調整手段を備えたため、任意の気泡
量を処理槽内の被処理液中に吐出することができ、処理
効率が向上する。
【0062】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
乃至4の効果に加えて、(8)被処理液の汚れ度合を検
出する汚れ検知手段を備え、汚れ度合に応じて空気流量
調整手段により空気の注入量を調整するため、被処理液
の汚れ度合に適した気泡量を処理槽内に注入でき、処理
効率を向上することができ、消費電力を低減することが
できる。
【0063】請求項6に記載の発明によれば、(11)
流量検知手段により被処理液の循環流量を検知すること
ができるから、被処理液の汚れ度合を検出する汚れ検知
手段とを備え、気泡注入部から処理槽内に注入される気
泡量に適した懸濁物質を含む被処理液を処理槽内に供給
することができ、処理効率を向上することができ、消費
電力を低減することができる。
【0064】請求項7に記載の発明によれば、(12)
循環ポンプによりノズル部から吸引された浴槽内の浴水
が浮上分離装置の処理槽に注入され、浮上分離装置の処
理槽で浴水中の懸濁物質を浮上分離し浴水を清澄化処理
することができ、また、清澄化処理された処理水を吐出
流路を介してノズル部から浴槽へ戻すことができ、簡単
な構造で浴水の衛生性を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の浮上分離装置における
浮上分離処理を示す要部断面図
【図2】本発明の実施の形態2の浮上分離装置における
浮上分離処理を示す要部断面図
【図3】本発明の実施の形態3における循環温浴器の浴
水の循環経路を示す説明図
【図4】従来の浮遊粒子浮上分離装置の気液溶解混合器
の縦断面図
【符号の説明】
1 処理槽 1a 流入口 1b 流出口 1c 空気調整口 2 気泡注入部 2a 空気流入口 2b 気泡吐出口 3a 流入路 3b 流出路 3c 空気給排路 4 循環ポンプ 5 バルブ 6 底部 7 吸着材 8 空気流量調整手段 9 空気流量検知手段 10 汚れ検知手段 11 流量検知手段 12 浴槽 13 ノズル部 14 吸入口 15 トップフィルター 16 逆止弁 17 循環温浴器本体 18 吸込流路 19 殺菌装置 20 ヒータ 21 吐出流路 22 第1三方弁 23 第2三方弁 23a 吐出口 101 気液溶解混合器 102 のど部 103 ベンチュリ管 104 広がり部 105 気体流入口 106 気体管路 107 管路 108 ノズル口 109 ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平井 利明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4D037 AA09 AB02 BA02 BA18 BB01 BB02 BB03 CA02 CA12

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被処理液の流入口と処理液の流出口とを備
    えた処理槽と、前記処理槽内に導入された被処理液中に
    気泡を注入させる気泡注入部とを備え、前記気泡注入部
    に設けられた少なくとも1つ以上の気泡吐出口が前記処
    理槽の底面に向かって開口されたことを特徴とする浮上
    分離装置。
  2. 【請求項2】処理槽底面から1mm以上20mm以下離
    れた位置に気泡吐出口を配設したことを特徴とする請求
    項1に記載の浮上分離装置。
  3. 【請求項3】処理槽を密閉構造とし内部に気泡注入部を
    配置して、前記気泡注入部に設けられた少なくとも1つ
    以上の空気流入口が前記処理槽内の空気層に配設された
    ことを特徴とする請求項1から2に記載の浮上分離装
    置。
  4. 【請求項4】空気流入口に空気流量検知手段と、空気流
    量調整手段を備えたことを特徴とする請求項1から3の
    いずれかに記載の浮上分離装置。
  5. 【請求項5】被処理液の汚れ度合を検出する汚れ検知手
    段を備え、前記汚れ検知手段により検知された被処理液
    の汚れ度合に応じて空気流量調整手段により空気の注入
    量を調整することを特徴とする請求項1から4のいずれ
    かに記載の浮上分離装置。
  6. 【請求項6】被処理液を前記処理槽に供給するための循
    環ポンプと、被処理液の供給流量を検知する流量検知手
    段と、被処理液の汚れ度合を検出する汚れ検知手段とを
    備え、前記汚れ検知手段により検出された被処理液の汚
    れ度合に応じて循環ポンプからの吐水量を変化させるこ
    とを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の浮上
    分離装置。
  7. 【請求項7】浴槽の浴水を循環させるための循環経路
    と、前記循環経路に設けられた循環ポンプと、前記循環
    経路の吸入口と吐出口とが設けられたノズル部とを備え
    た循環温浴器であって、前記循環ポンプと前記吐出口間
    に請求項1から6のいずれかに記載の浮上分離装置を備
    えたことを特徴とする循環温浴器。
  8. 【請求項8】空気を液体に混入して気液混合液を形成す
    るとともに、該気液混合液を障害物に衝突させ、前記障
    害物および液体のせん断力により気泡を微細化して、懸
    濁物質を吸着して浮上させる方法。
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JPWO2007066534A1 (ja) * 2005-12-07 2009-05-14 太平洋セメント株式会社 フライアッシュ中の未燃カーボン除去装置及び除去方法

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