JP2000279706A - エマルジョン廃液の処理方法 - Google Patents

エマルジョン廃液の処理方法

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JP2000279706A
JP2000279706A JP11091936A JP9193699A JP2000279706A JP 2000279706 A JP2000279706 A JP 2000279706A JP 11091936 A JP11091936 A JP 11091936A JP 9193699 A JP9193699 A JP 9193699A JP 2000279706 A JP2000279706 A JP 2000279706A
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oil
acid
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treatment
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Nobuo Takahashi
信夫 高橋
Fujio Yamamoto
富治雄 山本
Kiyoshi Muragata
喜代志 村形
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ZEON ENGINEERING CO Ltd
Furukawa Electric Co Ltd
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ZEON ENGINEERING CO Ltd
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水中油型エマルジョンの廃液を油水分離処理
するに当り、低コストで、高度に水中の油分を除去し、
n−ヘキサン抽出物質の高度除去を満足する水質を得る
ためのエマルジョン廃液の処理方法を提供する。 【解決手段】 界面活性剤を含有する水中油型エマルジ
ョン廃液を液温度50〜90°Cで酸により処理して酸
処理廃液とする酸処理工程と、前記酸処理廃液の表面に
分離浮上した油層を除去することにより第一油分除去廃
液とする第一油分除去工程と、前記第一油分除去廃液を
液温度50〜90°Cで中和することにより中和処理廃
液とする中和処理工程と、前記中和処理廃液の表面に分
離浮上した油層を除去することにより第二油分除去廃液
とする第二油分除去工程と、前記第二油分除去廃液を、
限外濾過することにより濾過浄化廃液とする濾過浄化工
程とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水中油型エマルジョ
ン廃液から油分を除去し、処理済み溶液のn−ヘキサン
抽出物質をより高い排出基準に適合するまで低下しうる
エマルジョン廃液の浄化処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】圧延工程から生ずる廃液(一般に、ソル
ーブル廃油と呼ばれる)には、油分として、通常、濃度
約10%までの劣化した圧延油分が残っている。従来、
この油分が残留した廃油の処理方法としては、燃料を加
えることにより水分等が混じった状態のものを強制的に
燃やしてしまう直接燃焼による処理方法(例えば、特公
平5−60,964号公報参照)が知られている。しか
し、このような燃焼には燃料費がかかる上に、環境に及
ぼす悪影響もあるので、大部分を占める水と分離した
後、濃縮された油分のみを燃焼する方法が好ましい。
【0003】水中油型エマルジョンの油水の分離方法
は、単に静置または遠心分離する方法、特開昭48−5
8,654号公報や特開昭52−11,649号公報等
の如く、酸や金属塩を添加して乳化剤を分解させる方
法、特開平4−358,503号公報のように海水を特
別に処理して製造した沈殿物や、特開昭48−102,
464号公報や特開昭54−71,855号の如く、凝
集剤の添加によって水相中に沈殿を形成し、油水を分離
し、中和する工程を行う方法がある。更に、特開昭52
−11,649号公報には電気分解によって油分を分離
させる方法が記載されている。しかし、上記の従来の油
水の分離方法の中で、酸、塩基を用いる場合は、海水か
らの特別の沈殿物や凝集剤を使用して水相中にスラッジ
(エマルジョン)を発生させるもので、多量発生する生
成スラッジの更なる処理工程が必要であり、薬剤添加後
の煮沸又は高温処理を必要とした。また水分を外部に放
出する際には排出基準を満たすためにさらに清浄化処理
が必要であり、一般に生物処理を必要とする。
【0004】上記のようなソルーブル廃液は、例えばア
ルミニウム圧延工場のような規模の大きな加工工場にお
いて大量に発生しており、処理費用が莫大なものとな
り、また処理水に対する排出基準が最近特に厳しくなっ
ている。従って処理コストの低減と、より高度な油水分
離浄化処理方法の開発が望まれている。ここで、処理費
用は、主として油水分離の装置及びそのランニングコス
トと、分離した大量の水を排出する場合において、排水
基準を満たすための排水処理のランニングコストから構
成される。上記従来の方法では油水の分離において酸や
塩で分解し、或いは更に凝集剤を加えて油分を分離し、
最終的に中和処理、スラッジ処理を行う必要がある。こ
れらの酸や凝集剤、中和処理のための薬剤、発生スラッ
ジの処理などは処理費用を高くする原因となる。
【0005】また、油分と分離した水は排水基準に対し
て水質が不十分である。排出基準項目としてn−ヘキサ
ン抽出物質として表わされる油分、懸濁物質濃度、化学
的酸素必要量(COD)、生物的酸素必要量(BOD)
等があるが、とりわけn−ヘキサン抽出物質の排出基準
は特に低いレベルに設定されていて達成に困難が大き
い。水質汚濁法では鉱油の場合のn−ヘキサン抽出物質
の排水基準は5mg/Lである。排出前の水の処理は、
通常、ろ過或いは生物処理によって行われている。この
際、油分残留量が多いと処理効率が低下し、n−ヘキサ
ン抽出物質の排出基準を満たすことがますます困難にな
る。このような状況下で処理効率の低下をカバーするた
めには装置の大型化や処理回数の増加等が必要になり、
費用の増大を招くことになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような従
来技術の問題点に鑑みなされたものであり、水中油型エ
マルジョンの廃液を油水分離処理するに当り、低コスト
で、高度に水中の油分を除去し、n−ヘキサン抽出物質
の高度除去を満足する水質を得るためのエマルジョン廃
液の処理方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、 (1)本発明の第1の観点に係る「エマルジョン廃液の
処理方法」は、界面活性剤を含有する水中油型エマルジ
ョン廃液を、液温度50〜90°C、好ましくは65〜
85°C、より好ましくは60〜80°Cで酸により処
理して酸処理廃液とする酸処理工程と、前記酸処理廃液
の表面に分離浮上した油層を除去することにより第一油
分除去廃液とする第一油分除去工程と、前記第一油分除
去廃液を、液温度50〜90°C、好ましくは65〜8
5°C、より好ましくは60〜80°Cで中和すること
により中和処理廃液とする中和処理工程と、前記中和処
理廃液の表面に分離浮上した油層を除去することにより
第二油分除去廃液とする第二油分除去工程と、前記第二
油分除去廃液を、限外濾過することにより濾過浄化廃液
とする濾過浄化工程とを有する。
【0008】(2)また、本発明の第2の観点に係る
「エマルジョン廃液の処理方法」は、界面活性剤を含有
する水中油型エマルジョン廃液を酸により処理して酸処
理廃液とする酸処理工程と、前記酸処理廃液の表面に分
離浮上した油層を除去することにより第一油分除去廃液
とする第一油分除去工程と、前記第一油分除去廃液を中
和することにより中和処理廃液とする中和処理工程と、
前記中和処理廃液の表面に分離浮上した油層を除去する
ことにより第二油分除去廃液とする第二油分除去工程
と、前記第二油分除去廃液を限外濾過することにより濾
過浄化廃液とする濾過浄化工程とを有するエマルジョン
廃液の処理方法であって、前記酸処理工程により酸処理
される水中油型エマルジョン廃液及び前記中和処理工程
により中和処理される第一油分除去廃液のそれぞれのp
H調整を、界面活性剤を含有する緩衝液中で測定部を保
持したpH電極を用いて調整することを特徴とする。
【0009】(3)また、本発明の第3の観点に係る
「エマルジョン廃液の処理方法」は、界面活性剤を含有
する水中油型エマルジョン廃液を酸により処理して酸処
理廃液とする酸処理工程と、前記酸処理廃液の表面に分
離浮上した油層を除去することにより第一油分除去廃液
とする第一油分除去工程と、前記第一油分除去廃液を中
和することにより中和処理廃液とする中和処理工程と、
前記中和処理廃液の表面に分離浮上した油層を除去する
ことにより第二油分除去廃液とする第二油分除去工程
と、前記第二油分除去廃液を限外濾過することにより濾
過浄化廃液とする濾過浄化工程とを有するエマルジョン
廃液の処理方法であって、前記第一油分除去工程及び第
二油分除去工程において、油層の下部の界面位置の測定
を、マイクロウェーブ式油濃度計を用い、このマイクロ
ウェーブ式油濃度計のセンサ端子を、前記界面に対して
略垂直方向に位置するように前記酸処理廃液及び中和処
理廃液中に浸し、前記センサ端子の検出応答信号により
行うことを特徴とする。
【0010】(4)本発明において、好ましい態様とし
ては、上記第1及び第2の発明の組み合わせ、上記第1
及び第3の発明の組み合わせ、上記第1、第2及び第3
の発明の組み合わせの何れかであり、より好ましくは上
記第1、第2及び第3の発明の組み合わせである。
【0011】(5)前記酸処理廃液のpHは2.5以下
であることが好ましく、より好ましくは1.5〜2.0
であり、前記中和処理廃液のpHは5〜9であることが
好ましく、より好ましくは5.5〜7である。
【0012】(6)前記酸処理工程は、水中油型エマル
ジョン廃液中の油分を浮上させるための工程であり、例
えば、水中油型エマルジョン廃液に酸を添加して酸添加
廃液とする酸添加工程と、該酸添加廃液を撹拌して酸処
理廃液とする第一撹拌工程とを含んで構成される。ま
た、例えば、水中油型エマルジョン廃液をフィルター濾
過によりエマルジョン濾過廃液とする第一濾過工程と、
該エマルジョン濾過廃液に酸を添加して酸添加廃液とす
る酸添加工程と、該酸添加廃液を撹拌して酸処理廃液と
する第一撹拌工程とを含んで構成してもよい。ここで、
前記水中油型エマルジョン廃液又はエマルジョン濾過廃
液に添加される酸としては、硫酸や塩酸等の強酸、蟻酸
や酢酸等の有機酸等が使用可能であるが、好ましくは強
酸である。また酸の添加量は、75%硫酸を用いた場合
に、水中油型エマルジョン廃液中又はエマルジョン濾過
廃液中の水分100重量部に対して少なくとも0.1重
量%、好ましくは0.15〜0.3重量%である。
【0013】(7)前記中和処理工程は、第一油分除去
廃液中の油分を浮上させるための工程であり、例えば、
第一油分除去廃液に塩基を添加して塩基添加廃液とする
塩基添加工程と、該塩基添加廃液を撹拌して中和処理廃
液とする第二撹拌工程とを含んで構成される。また、例
えば、第一油分除去廃液をフィルター濾過により第一油
分除去濾過廃液とする第二濾過工程と、該第一油分除去
濾過廃液に塩基を添加して塩基添加廃液とする塩基添加
工程と、該塩基添加廃液を撹拌して中和処理廃液とする
第二撹拌工程とを含んで構成してもよい。ここで、前記
第一油分除去廃液又は第一油分除去濾過廃液に添加され
る塩基としては、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等
の強塩基等が挙げられ、好ましくは強塩基であり、より
好ましくは水酸化ナトリウムである。
【0014】(8)前記第一油分除去工程は、例えば、
酸処理廃液を静置して油層を廃液表面に分離浮上させる
ことにより第一油層分離廃液とする第一静置工程と、該
第一油層分離廃液の分離浮上した油層を除去することに
より第一油分除去廃液とする第一油層除去工程とを含ん
で構成される。
【0015】(9)前記第二油分除去工程は、例えば、
中和処理廃液を静置して油層を廃液表面に分離浮上させ
ることにより第二油層分離廃液とする第二静置工程と、
該第二油層分離廃液の分離浮上した油層を除去すること
により第二油分除去廃液とする第二油層除去工程とを含
んで構成される。
【0016】(10)本発明の処理方法に適用される水
中油型エマルジョン廃液としては、例えばアルミニウム
圧延、銅や鉄鋼材料等の切断、切削ドリル加工等に使用
される界面活性剤を用いたエマルジョンタイプの塑性加
工油、鉄板プレス用油、コンプレッサードレン油等の廃
油を界面活性剤を用いてエマルジョン化した廃液等が挙
げられるが、特に本発明方法を圧延油の廃液に適用する
ことが好適である。圧延油に含まれる界面活性剤の種類
は特に限定されず、例えばアニオン系、カチオン系、両
性系、ノニオン系の何れであってもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を説明す
る。本実施形態では、適用されるエマルジョン廃液とし
てアルミニウム圧延機により発生するノニオン系界面活
性剤を含有する水中油型エマルジョン廃液である場合を
例に取り説明する。
【0018】図1は本発明の処理方法を実施するための
一フローチャート図である。圧延機62により発生した
界面活性剤を含有する水中油型エマルジョン廃液は、一
旦廃液タンク61に導入された後、所定量の廃液が撹拌
機64を備えた酸処理槽63に導入されるとともに、酸
貯蔵タンク65からは酸が添加される。こうして前記エ
マルジョン廃液の酸処理が行われ(酸処理工程)、表面
に浮上した油層が除去されて(第一油分除去工程)、油
分貯蔵タンク71に貯蔵される。その一方、前記酸処理
槽63により酸処理されてかつ油層が除去された第一油
分除去廃液は、撹拌機67を備えた中和処理槽66に導
入されるとともに、塩基貯蔵タンク68からは塩基が添
加される。こうして前記第一油分除去廃液の中和処理が
行われ(中和処理工程)、表面に浮上した油層が除去さ
れて(第二油分除去工程)、油分貯蔵タンク71に貯蔵
される。その一方、前記中和処理槽63により中和処理
されてかつ油層が除去された第二油分除去廃液は、限外
濾過機69を介して濾過浄化され(濾過浄化工程)、濾
過浄化廃液70が得られる。なお、この限外濾過機69
の濾過浄化により生じた油層も油分貯蔵タンク71に貯
蔵される。
【0019】本実施形態において、酸処理槽63及び中
和処理槽66における混合方法として撹拌の他、圧搾空
気のバブリングによっても迅速に均一な混合ができる。
また、混合を迅速に行って速やかに均質な反応を行わ
せ、酸分解の効果と中和の効果を高めるためにスタティ
ックミキサーを用いることが可能である。インペラー撹
拌機の場合、回転数が特に制限はないが1分間当り30
0回以上が好ましい。また酸処理槽63及び中和処理槽
66における分離油分の除去は、表面に浮上した油を掬
いとるか吸い取り、或いは遠心分離ないし、静置下層の
み抜き取る方法でも良い。本発明方法を実施する工程の
好ましい態様を以下に示す。
【0020】エマルジョン廃液 →酸処理(酸添加→第
一撹拌) →第一油分除去(第一静置→第一油層除去)
→中和処理(塩基添加→第二撹拌) →第二油分除去
(第二静置→第二油層除去) →濾過浄化処理 →濾過
浄化廃液(必要に応じて希釈) なお、本発明は、銅や鉄鋼材料等の切断設備、切削ドリ
ル加工等の切削設備からの切り粉や旋屑等の粗大な固形
分を含むノニオン系界面活性剤を含有するエマルジョン
廃液に対しても適用することができる。図2は本発明の
処理方法を実施するための他のフローチャート図であ
る。廃液タンク61と撹拌機64との間にフィルター7
2を備えている他は図1と同様であり、フィルター72
は切粉等の金属固形分を除去するための一次フィルター
である。
【0021】以下に、本実施形態における各処理工程に
ついて更に詳細に説明する。
【0022】酸処理工程 まず、ノニオン系界面活性剤を含有する水中油型エマル
ジョン廃液を酸により処理する。
【0023】エマルジョン廃液の代表的な発生源である
圧延工程の加工油には、乳化剤として界面活性剤が用い
られており、酸処理工程前の油分は、通常、重量パーセ
ントで約25%まで、好ましくは3〜10%の油分濃度
である。廃油として認められる加工油の変質は界面活性
剤の乳化力の喪失だけではなく、加工油の金属混入によ
る汚れが主原因になることが多い。すなわち、圧延油の
ような加工油は大量であって連続的に循環使用される
が、加工時に発生する金属粉は循環ラインに設けられた
ホフマンフィルターやシュナイダーフィルター等の各種
フィルターによって捕捉除去され、フィルターの孔を通
過する微小なものは循環して蓄積していく。その粉末の
大きさは10〜20μm以下である。圧延油の中におけ
る金属粉は通常100ppm程度になるように調整する
が、次第に増加すると製品の表面品質を損なうようにな
り、圧延油として不適当になり、捨てられ廃油となる。
この場合は一般に廃油はエマルジョン状態が維持され、
油水分離は容易ではない。
【0024】本発明においてエマルジョン廃油中の乳化
剤は、硫酸や塩酸などの酸を十分に添加してpHを下げ
ることにより活性を失う。その結果、エマルジョンの粒
子を保っていられなくなり、粒子の合一が起こるように
なり、油水の比重差によって油滴が浮上するとこれらが
集まって油層を形成する。この現象が引き続いて起こり
水と油が分離する状態に至る。この際、浮遊している金
属微粉末は、殆ど油層に移行して水層に残留するのは僅
かである。
【0025】酸としては、硫酸や塩酸等の強酸、蟻酸や
酢酸等の有機酸等が挙げられ、特に強酸が好ましく用い
られる。この酸の添加によりエマルジョン廃液のpH
を、通常2.5以下、好ましくは1.5〜2.0に低下
させる。具体的には、酸の添加量は、75%硫酸を用い
た場合で示すと、エマルジョン廃液中の水分100重量
部に対して少なくとも0.1重量%、好ましくは0.1
5〜0.3重量%である。酸分解処理温度は、通常50
〜90°C、好ましくは65〜85°C、より好ましく
は60〜80°Cである。処理温度が低すぎると油層を
形成するまでに時間がかかり、また水層と油層の分離が
不十分になる場合があり、油分の分離除去効率が悪くな
る。処理温度が高すぎるとエネルギーの無駄となる。即
ち、処理温度を少なくとも50〜90°Cの範囲とする
ことで、油層を十分分離するのに短時間で済み、従って
分離効率が向上し、しかもエネルギー効率もよい。
【0026】なお、本発明における酸処理工程として
は、例えば、エマルジョン廃液に所定量の酸を添加後、
該廃液をよく撹拌し、所定時間静置し、油分をエマルジ
ョンから分相させることにより行うことができる。本発
明においてエマルジョン廃液の撹拌は、撹拌しながら酸
を添加してもよく、酸の添加後に撹拌してもよい。静置
時間は特に制限はないが、30分間で十分であり、好ま
しくは0.5〜3時間である。
【0027】酸処理工程におけるpH調整は、ノニオン
系界面活性剤を含有する緩衝液中で測定部を保持したp
H電極でpHを測定し、測定後ノニオン系界面活性剤を
含有する緩衝液で洗浄し、測定部をノニオン系界面活性
剤を含有する緩衝液中に浸漬して保持することが好まし
い。保持または洗浄に用いる緩衝液として、界面活性剤
を含有する緩衡液を用いることで、エマルジョン廃液中
に分散されているゴミ等の不純物や油分とpH測定部と
が接触して目詰まりを起こしたり、測定部に油膜が形成
されることを防止でき、従ってpHを正確に測定するこ
とができる。さらには長時間の測定が可能となる。
【0028】第一油分除去工程 次に、上記酸処理工程により処理された酸処理廃液の表
面に分離浮上した油層を除去する。この油層を除去する
には前記廃液中の油層と水層との界面位置を測定し、こ
の界面位置より上方の油を除去すればよい。界面位置の
検出については後述する。
【0029】中和処理工程 次に、上記第一油分除去工程により処理された第一油分
除去廃液を中和処理する。この中和処理は、第一油分除
去工程によっても取り除けなかった残留油分を含む第一
油分除去廃液に、塩基を添加し、浮上した油分を除去し
て行われる。
【0030】酸処理によって浮上した油の下層はpHが
低く、僅かに油分を含む水層である。圧延油の廃油の場
合、残留する油分はその大部分が脂肪酸である。これに
水酸化ナトリウム等の強塩基を添加して中和すると、水
中の油分との反応で金属石鹸が生成し析出してくる。こ
れを静置すれば石鹸分と更にわずかに残留している油分
が共に浮上するので、これを取り去ることによって下層
には更に油分の少ない水分が残る。塩基としては、強塩
基が好ましく、水酸化ナトリウムの他、水酸化カリウム
なども用いることができる。塩基の添加は被処理水を中
和(通常pH5〜9、好ましくは5.5〜7)するに十
分な量が必要である。中和処理温度は、酸分解処理温度
と同じく50〜90°C、好ましくは65〜85°Cよ
り好ましくは60〜80°Cである。なお、本発明にお
ける中和処理工程としては、例えば第一油分除去廃液に
所定量の塩基を添加後、該廃液をよく撹拌し、所定時間
静置し、残りの油分をエマルジョンから分相させること
により行うことができる。本発明において第一油分除去
廃液の撹拌は、撹拌しながら塩基を添加してもよく、塩
基の添加後に撹拌してもよい。静置時間は特に制限はな
いが、30分間で十分であり、好ましくは0.5〜3時
間である。
【0031】中和処理工程におけるpH調整も、前記酸
処理工程における場合と同様に、ノニオン系界面活性剤
を含有する緩衝液中で測定部を保持したpH電極でpH
を測定し、測定後ノニオン系界面活性剤を含有する緩衝
液で洗浄し、測定部をノニオン系界面活性剤を含有する
緩衝液中に浸漬して保持することが好ましい。
【0032】第二油分除去工程 次に、上記中和処理工程により処理された第二油分除去
廃液の表面に分離浮上した油層を除去する。この油層を
除去するには、上記第一油分除去工程と同様に、油層と
水層の界面位置を測定し、界面位置より上方を除去すれ
ばよい。界面位置の検出については後述する。
【0033】濾過浄化工程 次に、上記第二油分除去工程により残留した第二油分除
去廃液を、最終段階として、非常に孔径の小さな限外濾
過膜を使用して、該第二油分除去廃液中に残留した油
分、微量な固形物質などを捕捉して取り去る。限外ろ過
膜としては分画分子量20,000以下のものが好まし
く用いられる。
【0034】以上のように、本発明の処理方法により処
理された濾過浄化廃液は、水質汚濁法における鉱油の場
合の排水基準であるn−ヘキサン抽出物質含有量で15
mg/L以下、好ましくは5mg/L以下とされる。こ
の時点で処理後の排水のn−ヘキサン抽出物質含有量が
15mg/L以下であれば問題のないレベルとされる。
なぜなら、15mg/L以下であれば、この後の生物処
理や、工場の他のn−ヘキサン抽出物質の少ない所定の
処理済み溶液との混合で数倍に希釈することで十分に排
水基準をクリヤーできるからである。
【0035】第一及び第二油分除去工程における界面位
置の検出 界面位置を測定するには、マイクロウェーブ式油濃度計
を用い、このマイクロウェーブ式油濃度計のセンサ端子
を、前記界面に対して略垂直方向に位置するように前記
酸処理廃液中及び中和処理廃液中に浸し、前記センサ端
子の検出応答信号により行うことが好ましい。こうする
ことで、比重が近い油層と水層との界面であっても、ま
たエマルジョン層が介在しても、正確に界面位置を測定
することができる。
【0036】なお、上層(油層)から下層(水層)に向
けて濃度計のセンサ端子を下降させることにより界面位
置を測定することも可能であるが、好ましくは下層(水
層)から上層(油層)に向けて濃度計の端子を上昇させ
ることにより界面位置を測定することが好ましい。油層
側から水層側への移動はセンサーへの油付着により測定
値が安定するまでに若干時間を要するが、水層側から油
層側への移動はセンサーへの油付着による妨害がなく、
レスポンス良く、水と油との界面を検出することができ
るからである。
【0037】また、前記センサ端子を、前記界面に対し
て略垂直方向に相対的に移動させながら、前記センサ端
子の検出応答信号を読み出し、読み出された検出応答信
号から前記酸処理廃液及び中和処理廃液の界面位置を検
出することが好ましい。
【0038】こうした方法を実施するためには、例え
ば、酸処理廃液及び中和処理廃液の界面に対して略垂直
方向に位置するように、前記液体中に浸されるセンサ端
子を持つマイクロウェーブ式油濃度計と、前記センサ端
子を、前記界面に対して略垂直方向に相対的に移動させ
る移動機構と、前記移動機構により前記センサ端子を前
記界面に対して相対移動させながら、前記センサ端子の
検出応答信号を読み出すセンサ出力読み出し手段と、前
記センサ出力読み出し手段で読み出された検出応答信号
を、基準信号と比較する比較手段と、前記比較手段に
て、検出応答信号が基準信号と一致した場合に、一致し
た時点のセンサ端子の位置を、前記界面位置として出力
する界面位置検出信号出力手段とを有する界面位置測定
装置が使用可能である。
【0039】以下、この測定装置の詳細を図面を基にし
て説明する。図3は第一及び第二油分除去工程に用いら
れる一実施形態に係る界面位置測定装置の概略構成図、
図4は図3に示すセンサ端子の部分拡大図、図5は図3
に示す制御装置の制御フローチャート図、図6は第1及
び第2油分除去工程に用いられる他の実施形態に係る界
面位置測定装置で用いる制御装置の制御フローチャート
図、図7は実施例で用いられる界面位置測定装置の試験
装置の概略図、図8は図7の装置を用いて界面位置を測
定した結果を示すグラフである。
【0040】図3に示すように、本実施形態に係る界面
位置測定装置2は、タンク6(図1における符号63及
び66に相当する)の内部に貯留してある水層8、スラ
ッジ層(エマルジョン層)10および油層12の界面1
4および16、特に界面16を検出するための装置であ
る。この測定装置2は、タンク6の内部の界面14また
は16に対して略垂直に配置されたシャフト5の先端に
センサ端子4を持つマイクロウェーブ式油濃度計3を有
する。このマイクロウェーブ式油濃度計3のセンサ端子
4は、図4に示すように、先端部分から順次、マイクロ
ウェーブ発信部41と絶縁部42とマイクロウェーブ受
信部43とを有する。なお、図3中、「7」は撹拌翼で
ある。センサ端子4は、たとえばSUS316、ハステ
ロイ−C、チタン等の材質で構成可能であるが、特に材
質としてハステロイ−Cまたはチタンで構成することに
より高耐食性の高いものにできる。発信部41より発信
されたマイクロウェーブは、被測定液体の種類に基づく
エネルギー吸収率で、その一部が吸収されて受信部43
により受信される。
【0041】通常、発信部41から発信されるマイクロ
ウェーブ(たとえば60〜300MHz、約2.5ワッ
ト)の発信量は測定媒体の水分含有率(0〜100%)
に比例し、測定媒体が油の場合は4mA(DC)、水の
場合は20mA(DC)の出力が可能である。本実施形
態では、発信部41からは4〜20mA(DC)のマイ
クロウェーブが発信される。そして液中で発信されたマ
イクロウェーブは液中で受信され、マイクロウェーブの
伝播状態が検知されて、発信部41と受信部43との間
の油濃度が測定される。
【0042】本実施形態では、図3に示すように、マイ
クロウェーブ式油濃度計3のセンサ端子4に電圧をか
け、発信部41からマイクロウェーブを発信すると、セ
ンサ端子4の発信部41と受信部43との間に存在する
液体の種類によって所定のエネルギーが吸収されてマイ
クロウェーブが受信部43で受信され、その伝播した範
囲の平均油濃度が測定される。油濃度が0%と測定され
る場合は、端子の発信部41から受信部43までの総て
が水層8中にあり、界面14はより高い部分にあるの
で、移動機構30を用いて、センサ端子4の位置をより
高く移動させる。
【0043】移動機構30としては、特に限定されず、
センサ端子4の位置を、タンク6の内部で、界面14ま
たは16に対して略垂直方向に移動させるためのモー
タ、アクチュエータ、流体圧シリンダ、巻き取りリール
などが例示される。なお、本実施形態においては、セン
サ端子4のタンク内部位置を移動させず、相対的に界面
14および16の位置を移動させるための第1制御弁2
2なども、移動機構になり得る。第1制御弁22は、タ
ンク6の底部に形成してある水排出口23に装着してあ
り、第1制御弁22を開くことで、水層8の水をタンク
6の内部から外部に排出し、相対的に、界面位置14お
よび16を、センサ端子4に対して移動させることがで
きる。
【0044】センサ端子4を、移動機構30(または制
御弁24)を用いて、界面14または16に対して略垂
直方向に移動させることで、センサ端子4により検出さ
れた油濃度が0%より大きく、100%より小さくなっ
た場合には、図4に示す発信部41の下端と受信部43
の上端の間に界面14または16が存在する。そして、
その濃度出力データから、発信部41の下端から受信部
43の上端の間のどこに界面が存在するかが推測でき
る。
【0045】本実施形態では、より正確に界面14の位
置を測定するために、たとえば図8に示す実験結果に基
づき、界面14の位置を特定する。なお、図8は、たと
えば図7に示すように、水層8とスラッジ層10と油層
12との液体中で、マイクロウェーブ式油濃度計3のセ
ンサ端子4を界面に対して略垂直方向に相対移動させた
場合に、センサ端子4から得られる検出応答信号と、実
際の界面14および16に対するセンサ端子先端の位置
との関係を示す。図8において、横軸は、図7に示すス
ラッジ層10と水層8との界面14からセンサ端子4の
先端(下端)間での距離であり、縦軸は、センサ端子4
からの検出応答信号(mA)である。なお、図8におい
て、水層から油層へセンサ端子を移動する場合と、油層
から水層へセンサ端子を移動させる場合とで、ヒステリ
シスが生じるのは、油層から水層へセンサ端子を移動さ
せる場合には、センサ端子の回りに油が付着し、それが
検出信号に影響を与えるためと考えられる。また、図7
中、「50」はテスト装置、「51」は濃度計支持台、
「52」は円柱状容器、「53」は上下自在台、「5
4」はスケール、「55」はレコーダーである。
【0046】図7および図8に示すように、センサ端子
4を、液体中で、界面14および16に対して略垂直方
向に相対移動させることで、水層8とスラッジ層10と
の界面14において、検出応答信号が大きく変化するこ
とが、本発明者等により初めて明らかにされた。本実施
形態では、このような新たな知見に基づき、たとえば以
下に示す制御を行うことで、界面14の位置を正確に検
出することができる。
【0047】図3に示すように、本実施形態では、マイ
クロウェーブ式油濃度計3が、タンク6の上部に装着し
てあり、移動機構30により、濃度計3のセンサ端子4
が、タンク6の内部で、略鉛直方向に移動自在に配置し
てある。タンク6の底部には、水排出口21が具備して
あり、水排出口21には、第1制御弁22が装着してあ
る。また、タンク6の側面の略中央部付近または中央部
よりも上の位置には、油排出口23が具備してあり、油
排出口23には、第2制御弁24が具備してある。
【0048】油濃度計3のセンサ端子4からの検出応答
信号は、制御装置20へ入力され、制御装置20では、
移動機構30、第1制御弁22および第2制御弁24を
制御するようになっている。制御装置20は、センサ出
力読み出し手段と、比較手段と、界面位置検出信号出力
手段とを備え、これらの手段に対応する論理回路を有す
る専用制御装置、または前記の手段を実行する所定のソ
フトウェアを具備するマイコン、パーソナルコンピュー
タ、汎用コンピュータなどで構成してある。制御装置2
0の制御フローの一例を図5に示す。
【0049】図5に示すように、ステップS1にて制御
がスタートすると、ステップS2にて、図3に示すセン
サ端子4からの検出応答信号(センサ出力)Iを図3に
示す制御装置20のセンサ出力読み出し手段が読み込
む。制御装置20は、検出応答信号に基づきセンサ端子
4周辺の平均油濃度を算出し、その濃度が0%である場
合には、センサ端子4が全て水層8の内部に位置してい
ると考えられる。そこで、その場合には、制御装置20
は、図5に示すステップS3にて、移動機構30に駆動
信号を送り、センサ端子4をタンク6の内部で上方に移
動させる。
【0050】また、制御装置20は、検出応答信号に基
づきセンサ端子4周辺の平均油濃度を算出し、その平均
濃度が0%より大きく100%以下である場合には、セ
ンサ端子4が油層12またはスラッジ層10の内部に位
置していると考えられる。そこで、その場合には、制御
装置20は、図5に示すステップS3にて、移動機構3
0に駆動信号を送り、センサ端子4をタンク6の内部で
下方に移動させる。
【0051】次に、図5に示すステップS4では、図3
に示す制御装置20の比較手段が、検出応答信号Iが、
基準信号Ioであるか否かを検出する。基準信号Io
は、たとえば図7および図8に示す実験により予め求め
られた検出応答信号Ioであり、スラッジ層10と水層
8との界面に、図4に示すセンサ端子4の発信部41の
下端(先端)が位置する場合におけるセンサ端子4の受
信部43からの検出応答信号である。具体的には、基準
信号Ioは、たとえば5〜6mAである。
【0052】図5に示すステップS4にて、I=Ioで
ある場合とは、図4に示すセンサ端子4の発信部41の
下端が、図3に示す界面14に位置する場合であり、そ
の場合には、ステップS5へ行き、そうでない場合に
は、ステップS2〜S4を繰り返す。
【0053】ステップS5では、図3に示す移動機構3
0によるセンサ端子4の移動を停止させ、センサ端子4
の下端の現在位置が界面14の位置である旨の界面位置
検出信号を、制御装置20の界面位置検出信号出力手段
が出力する。センサ端子4の下端の現在位置は、制御装
置20から移動機構30へ入力された駆動信号の積算パ
ルス数などにより算出することができる。あるいは、タ
ンク6の内部でのセンサ端子4の現在位置を、シャフト
5のタンク6に対する軸方向変位を計測することにより
検出しても良い。
【0054】ステップS6にて出力された界面位置検出
信号は、制御装置20により、たとえば第1制御弁22
および/または第2制御弁24の開閉を制御するための
駆動信号として用いられ、図5に示すステップS6に
て、第1制御弁22および/または第2制御弁24など
の機器を制御し、ステップS8にて制御が終了する。な
お、バッチ式プロセスではなく、界面14が連続して変
化するような連続プロセスなどに、図5に示す制御フロ
ーを持つ界面測定装置および方法を用いる場合には、ス
テップS6の後に、ステップS2以降を繰り返す制御と
しても良い。
【0055】たとえば、図5に示すステップS5にて検
出された界面14が、タンク6の内部で、タンクの底部
に近い位置に位置する場合に、第1制御弁22を開き続
けると、水排出口21から水以外に、スラッジ層10の
エマルジョンも混入することになる。そこで、そのよう
な場合には、本実施形態では、制御装置20から第1制
御弁22へ駆動信号を送り、弁22を閉じる。また、図
5に示すステップS5にて検出された界面14が、タン
ク6の内部で、タンク6の油排出口23よりも高い位置
に位置する場合に、第2制御弁24を開くと、油排出口
23から油およびエマルジョン以外に、水層8の水も混
入することになる。そこで、そのような場合には、本実
施形態では、制御装置20から第2制御弁24へ駆動信
号を送り、弁24を閉じると共に、第1制御弁22へ駆
動信号を送り、弁22を開ける。このようにして、本実
施形態では、タンク内に貯留してある水と油とを良好に
分けることができる。
【0056】また、他の実施形態に係る界面測定装置も
使用可能である。なお、この実施形態に係る界面測定装
置は、図3に示す制御装置20の内部の論理回路または
制御フローが、前記実施形態に係る界面測定装置と異な
るのみであり、以下に示す説明では、相違点についての
み特に詳細に説明し、共通する部分の説明は省略する。
【0057】この実施形態に係る界面測定装置では、図
3に示す制御装置20は、センサ出力読み出し手段と、
移動位置検出手段と、傾き算出手段と、界面位置検出信
号出力手段とを少なくとも有する。制御装置20は、こ
れらの手段に対応する論理回路を有する専用制御装置、
または前記の手段を実行する所定のソフトウェアを具備
するマイコン、パーソナルコンピュータ、汎用コンピュ
ータなどで構成してある。制御装置20の制御フローの
一例を図6に示す。
【0058】図6に示すように、ステップS10にて制
御がスタートすると、ステップS11にて、図3に示す
センサ端子4からの検出応答信号(センサ出力)Iを図
3に示す制御装置20のセンサ出力読み出し手段が読み
込む。制御装置20は、検出応答信号に基づきセンサ端
子4周辺の平均油濃度を算出し、その濃度が0%である
場合には、センサ端子4が全て水層8の内部に位置して
いると考えられる。そこで、その場合には、制御装置2
0は、図6に示すステップS12にて、移動機構30に
駆動信号を送り、センサ端子4をタンク6の内部で上方
に移動させる。
【0059】また、制御装置20は、検出応答信号に基
づきセンサ端子4周辺の平均油濃度を算出し、その平均
濃度が0%より大きく100%以下である場合には、セ
ンサ端子4が油層12またはスラッジ層10の内部に位
置していると考えられる。そこで、その場合には、制御
装置20は、図6に示すステップS12にて、移動機構
30に駆動信号を送り、センサ端子4をタンク6の内部
で下方に移動させる。
【0060】次に、図6に示すステップS13では、図
3に示す制御装置20の移動位置検出手段が、センサ端
子4の下端の位置Pを読み取る。移動位置検出手段とし
ては、特に限定されないが、移動機構30が、たとえば
ステップモータなどで構成してある場合に、このステッ
プモータを駆動するパルス信号の積算数をカウントする
カウンタなどで構成することもできる。ステップモータ
を駆動するパルス信号の積算数をカウントすることで、
タンク6の内部でのセンサ端子4の下端位置を算出する
ことができる。
【0061】次に、ステップS14では、図3に示す制
御装置20の傾き算出手段が、微小単位時間における検
出応答信号Iの変位ΔIを、同じ微小単位時間における
センサ端子4の下端位置変位ΔPで割算し、図8に示す
グラフにおける曲線の傾きS(S1またはS2)を求め
る。図8に示すように、センサ端子4の下端位置が、水
層8に位置する場合には、算出された傾きSは、S1と
なり、センサ端子4の下端位置が、スラッジ層10また
は油層12に位置する場合には、算出された傾きSは、
S2となるはずである。
【0062】次に、図6に示すステップS15では、算
出された傾きSの変化率Cを算出し、ステップS16に
て、変化率Cの絶対値が所定値C0以上であるか否かを
判断する。変化率Cの絶対値が所定値C0以上である場
合とは、図8に示すように、算出された傾きSが、S1
からS2へ急変する場合、あるいはS2からS1へ急変
する場合である。次に、図3に示す制御装置20の界面
位置検出信号出力手段は、図6に示すステップS17を
実行し、算出された傾きSが、S1からS2へ急変する
場合、あるいはS2からS1へ急変する時点でのセンサ
端子4の下端位置を、タンク6の内部での界面14の位
置として、信号を出力する。
【0063】ステップS17にて出力された界面位置検
出信号は、図3に示す制御装置20により、たとえば第
1制御弁22および/または第2制御弁24の開閉を制
御するための駆動信号として用いられ、図6に示すステ
ップS18にて、第1制御弁22および/または第2制
御弁24などの機器を制御し、ステップS19にて制御
が終了する。なお、バッチ式プロセスではなく、界面1
4が連続して変化するような連続プロセスなどに、図6
に示す制御フローを持つ界面測定装置および方法を用い
る場合には、ステップS18の後に、ステップS11以
降を繰り返す制御としても良い。
【0064】本実施形態に係る界面位置の測定方法およ
び界面位置測定装置でも、スラッジ層10と水層8との
界面14の位置を正確に検出することができる。
【0065】なお、界面位置の検出については、上述し
た実施形態に限定されず種々に改変が可能である。たと
えば上述した実施形態では、移動機構30を用いてセン
サ端子4をタンク6の内部で界面14および16に対し
て略垂直方向に移動させたが、センサ端子4をタンク6
の内部の所定位置に固定し、界面14および16の位置
をセンサ端子4に対して相対的に移動させても良い。こ
の場合には、たとえば第1制御弁22が本実施形態にお
ける移動機構となり、センサ端子4に対して界面14お
よび16の位置を相対移動させる機構となり得る。な
お、本実施形態では、タンク6やその他の機器の内部で
界面14または16の位置が自動的に変動するシステム
において、濃度計3のセンサ端子4をタンク6またはそ
の他の機器の内部で固定し、界面14または16の下限
位置や上限位置を検出するセンサとして用いることも可
能である。
【0066】
【実施例】次に本発明を実施例に基づきさらに詳細に説
明する。
【0067】実施例1 アルミニウム熱間圧延油(鉱物油が70〜80%)をノ
ニオン系界面活性剤を用いてエマルジョン化した廃油
(ノニオン系界面活性剤濃度2%)を、インペラー撹拌
機を備えたステンレス製の円筒型タンクからなる酸分解
槽に注入し、60°Cに保持し、300rpmでインペ
ラーで撹拌混合した。撹拌されている前記エマルジョン
廃油中にピペットを有する装置を用いて硫酸を滴下した
(酸処理工程)。pH2になるように滴下を続け、その
後、30分間撹拌を継続した。撹拌終了時までのエマル
ジョン廃油(又は酸処理廃液)の温度は60°Cに維持
された。なお、エマルジョン廃油(又は酸処理廃液)の
pHが2以下になったか否かは、ノニオン系界面活性剤
を含有する緩衝液中で測定部を保持したpH電極を用い
て行った。pH電極はエマルジョン廃油(又は酸処理廃
液)に常時浸けてpHを測定した後、電極先端の測定部
を洗浄液(濃度1%のノニオン系界面活性剤溶液)で1
時間に1回の頻度で洗浄し、連続的に測定した。次い
で、撹拌を停止後、オイル分離タンクに移送された液体
を60分間静置して、油層と水層、その中間の界面活性
剤によりエマルジョン層に分離させた後、図4に示すよ
うなセンサ端子4(ID201、オーバル社製)が装着
された図3に示すようなマイクロウェーブ式油濃度計3
を用い、この濃度計のオイルメーター(端子)を液面に
対して垂直方向に少しずつ沈めて、その出力の変化に応
じて求めた油層及びエマルジョン層の厚さを測定し、そ
の測定結果に基づいて、表面に浮上した油層及びエマル
ジョン層を掬い取り、第一油分除去廃液を得た(第一油
分除去工程)。
【0068】次いで、第一油分除去廃液を室温(25〜
27°C)下で自然冷却させながら、300rpmでイ
ンペラー撹拌し、酸処理工程におけるのと同様に断続的
にpHを測定しながら、水酸化ナトリウムを滴下した
(中和処理工程)。pHが6.5になったら添加を停止
し、その後5分間撹拌を継続した。撹拌終了時における
第一油分除去廃液(又は中和処理廃液)の温度は52〜
57°Cであった。なお、第一油分除去廃液(又は中和
処理廃液)のpHが6.5になったか否かは、上記酸処
理工程と同様のpH電極を用いて行った。次いで、撹拌
を停止後、30分静置して、油層と水層、その中間の界
面活性剤によりエマルジョン層に分離させた後、第一油
分除去工程におけるのと同様に、表面に浮上した油層及
びエマルジョン層を掬い取り、第二油分除去廃液を得た
(第二油分除去工程)。
【0069】これらの工程によって、油水分離した後の
水中の油分は処理前は3.5重量%の油分濃度であった
ものが、処理後はごく微量になり、JIS−K0120
に規定されているn−ヘキサン抽出法によって測定した
油分はpHを2以下にした場合、20〜50mg/Lと
なった。次に、得られた第二油分除去廃液を、ポリアク
リロニトリルあるいは他の材料で作成された孔の平均径
が擬似的に球形分子として20,000以下の分子量の
ものを通過させ得る限外濾過膜を使用した限外濾過機に
通した(濾過浄化工程)。その結果、得られた濾過浄化
廃液の、上記と同じ方法によるn−ヘキサン抽出物質は
3〜7mg/Lとなった。以上から、本実施例によるエ
マルジョン廃液の処理方法は工業的に特に有利な方法で
あることが確認された。
【0070】実施例2 水中油型エマルジョン廃液及び第一油分除去廃液の液温
を27°Cにした以外は、実施例1と同様にして濾過浄
化廃液を得た。得られた濾過浄化廃液のJISに規定す
る方法によるn−ヘキサン抽出物質は3〜7mg/Lで
あり実施例1と同様であった。なお、酸処理工程及び中
和処理工程ともに、油層と水層とが分離するのに60分
間かかり、実施例1に比べて分離効率が若干劣っていた
が、工業的には有利な方法であることが確認された。
【0071】実施例3 油層と水層との界面位置の検出をマイクロウェーブ式油
濃度計を用いて行わなかった以外は、実施例1と同様に
して濾過浄化廃液を得た。第一油分除去工程及び第二油
分除去工程において、マイクロウェーブ式油濃度計を用
いなかったので、界面位置の測定を正確に行うことがで
きず、従って実施例1に比べると分離効率が劣っていた
が、得られた濾過浄化廃液のJISに規定する方法によ
るn−ヘキサン抽出物質は3〜7mg/Lであり実施例
1と同様であった。本実施例による方法も工業的には有
利な方法であることが確認された。
【0072】実施例4 pH調整を、アニオン系界面活性剤を含有する緩衝液中
で測定部を保持したpH電極を用いて行った以外は、実
施例1と同様にして濾過浄化廃液を得た。酸処理工程及
び中和処理工程におけるpH測定中に、水中油型エマル
ジョン廃液及び第一油分除去廃液中に分散されているゴ
ミ等の不純物や油分とpH測定部とが接触して目詰まり
を起こした。しかしながら、該測定部を洗浄して再度測
定したところ、目詰まりを起こすことなくpHを測定で
きた。得られた濾過浄化廃液のJISに規定する方法に
よるn−ヘキサン抽出物質は3〜7mg/Lであり実施
例1と同様であった。
【0073】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、水中油型エマルジョン廃液を油水分離処理するに当
り、低コストで、高度に水中の油分を除去し、n−ヘキ
サン抽出物質の高度除去を満足する水質を得るためのエ
マルジョン廃液の処理方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の処理方法を実施するための一フ
ローチャート図である。
【図2】図2は本発明の処理方法を実施するための他の
フローチャート図である。
【図3】図3は第一及び第二油分除去工程に用いられる
一実施形態に係る界面位置測定装置の概略構成図であ
る。
【図4】図4は図3に示すセンサ端子の部分拡大図であ
る。
【図5】図5は図3に示す制御装置の制御フローチャー
ト図である。
【図6】図6は第1及び第2油分除去工程に用いられる
他の実施形態に係る界面位置測定装置で用いる制御装置
の制御フローチャート図である。
【図7】図7は実施例で用いられる界面位置測定装置の
試験装置の概略図である。
【図8】図8は図7の装置を用いて界面位置を測定した
結果を示すグラフである。
【符号の説明】
2…界面位置測定装置 3…マイクロウェーブ式油濃度計 4…センサ端子 41…マイクロウェーブ発信部 42…絶縁部 43…マイクロウェーブ受信部 5…シャフト 6…タンク 7…撹拌翼 8…水層 10…スラッジ層(エマルジョン層) 12…油層 14、16…界面 20…制御装置 21…水排出口 22…第1制御弁 23…油排出口 24…第2制御弁 30…移動機構 50…テスト装置 51…濃度計支持台 52…円柱状容器 53…上下自在台 54…スケール 55…レコーダー 61…廃液タンク 62…圧延機 63…酸処理槽 64…撹拌機 65…酸貯蔵タンク 66…中和処理槽 67…撹拌機 68…塩基貯蔵タンク 69…限外濾過機 70…濾過浄化廃液 71…油分貯蔵タンク 72…フィルター 73…切断設備
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 富治雄 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 村形 喜代志 東京都港区芝公園二丁目4番1号 ゼオン エンジニアリング株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 界面活性剤を含有する水中油型エマルジ
    ョン廃液を液温度50〜90°Cで酸により処理して酸
    処理廃液とする酸処理工程と、 前記酸処理廃液の表面に分離浮上した油層を除去するこ
    とにより第一油分除去廃液とする第一油分除去工程と、 前記第一油分除去廃液を液温度50〜90°Cで中和す
    ることにより中和処理廃液とする中和処理工程と、 前記中和処理廃液の表面に分離浮上した油層を除去する
    ことにより第二油分除去廃液とする第二油分除去工程
    と、 前記第二油分除去廃液を、限外濾過することにより濾過
    浄化廃液とする濾過浄化工程とを有するエマルジョン廃
    液の処理方法。
  2. 【請求項2】 界面活性剤を含有する水中油型エマルジ
    ョン廃液を酸により処理して酸処理廃液とする酸処理工
    程と、 前記酸処理廃液の表面に分離浮上した油層を除去するこ
    とにより第一油分除去廃液とする第一油分除去工程と、 前記第一油分除去廃液を中和することにより中和処理廃
    液とする中和処理工程と、 前記中和処理廃液の表面に分離浮上した油層を除去する
    ことにより第二油分除去廃液とする第二油分除去工程
    と、 前記第二油分除去廃液を限外濾過することにより濾過浄
    化廃液とする濾過浄化工程とを有するエマルジョン廃液
    の処理方法であって、 前記酸処理工程により酸処理される水中油型エマルジョ
    ン廃液及び前記中和処理工程により中和処理される第一
    油分除去廃液のそれぞれのpH調整を、界面活性剤を含
    有する緩衝液中で測定部を保持したpH電極を用いて調
    整することを特徴とするエマルジョン廃液の処理方法。
  3. 【請求項3】 界面活性剤を含有する水中油型エマルジ
    ョン廃液を酸により処理して酸処理廃液とする酸処理工
    程と、 前記酸処理廃液の表面に分離浮上した油層を除去するこ
    とにより第一油分除去廃液とする第一油分除去工程と、 前記第一油分除去廃液を中和することにより中和処理廃
    液とする中和処理工程と、 前記中和処理廃液の表面に分離浮上した油層を除去する
    ことにより第二油分除去廃液とする第二油分除去工程
    と、 前記第二油分除去廃液を限外濾過することにより濾過浄
    化廃液とする濾過浄化工程とを有するエマルジョン廃液
    の処理方法であって、 前記第一油分除去工程及び第二油分除去工程において、
    油層の下部の界面位置の測定を、マイクロウェーブ式油
    濃度計を用い、このマイクロウェーブ式油濃度計のセン
    サ端子を、前記界面に対して略垂直方向に位置するよう
    に前記酸処理廃液及び中和処理廃液中に浸し、前記セン
    サ端子の検出応答信号により行うことを特徴とするエマ
    ルジョン廃液の処理方法。
  4. 【請求項4】 界面活性剤を含有する水中油型エマルジ
    ョン廃液を液温度50〜90°Cで酸により処理して酸
    処理廃液とする酸処理工程と、 前記酸処理廃液の表面に分離浮上した油層を除去するこ
    とにより第一油分除去廃液とする第一油分除去工程と、 前記第一油分除去廃液を液温度50〜90°Cで中和す
    ることにより中和処理廃液とする中和処理工程と、 前記中和処理廃液の表面に分離浮上した油層を除去する
    ことにより第二油分除去廃液とする第二油分除去工程
    と、 前記第二油分除去廃液を、限外濾過することにより濾過
    浄化廃液とする濾過浄化工程とを有するエマルジョン廃
    液の処理方法であって、 前記酸処理工程により酸処理される水中油型エマルジョ
    ン廃液及び前記中和処理工程により中和処理される第一
    油分除去廃液のそれぞれのpH調整を、界面活性剤を含
    有する緩衝液中で測定部を保持したpH電極を用いて調
    整し、 前記第一油分除去工程及び第二油分除去工程において、
    油層の下部の界面位置の測定を、マイクロウェーブ式油
    濃度計を用い、このマイクロウェーブ式油濃度計のセン
    サ端子を、前記界面に対して略垂直方向に位置するよう
    に前記酸処理廃液及び中和処理廃液中に浸し、前記セン
    サ端子の検出応答信号により行うことを特徴とするエマ
    ルジョン廃液の処理方法。
  5. 【請求項5】 前記酸処理廃液のpHが2.5以下であ
    り、前記中和処理廃液のpHが5〜9であることを特徴
    とする請求項1〜4の何れかに記載のエマルジョン廃液
    の処理方法。
  6. 【請求項6】 前記酸処理工程が、 水中油型エマルジョン廃液に酸を添加して酸添加廃液と
    する酸添加工程と、 該酸添加廃液を撹拌して酸処理廃液とする第一撹拌工程
    とを有する請求項1〜5の何れかに記載のエマルジョン
    廃液の処理方法。
  7. 【請求項7】 前記酸処理工程が、 水中油型エマルジョン廃液をフィルター濾過によりエマ
    ルジョン濾過廃液とする第一濾過工程と、 該エマルジョン濾過廃液に酸を添加して酸添加廃液とす
    る酸添加工程と、 該酸添加廃液を撹拌して酸処理廃液とする第一撹拌工程
    とを有する請求項1〜5の何れかに記載のエマルジョン
    廃液の処理方法。
  8. 【請求項8】 前記中和処理工程が、 第一油分除去廃液に塩基を添加して塩基添加廃液とする
    塩基添加工程と、 該塩基添加廃液を撹拌して中和処理廃液とする第二撹拌
    工程とを有する請求項1〜7の何れかに記載のエマルジ
    ョン廃液の処理方法。
  9. 【請求項9】 前記中和処理工程が、 第一油分除去廃液をフィルター濾過により第一油分除去
    濾過廃液とする第二濾過工程と、 該第一油分除去濾過廃液に塩基を添加して塩基添加廃液
    とする塩基添加工程と、 該塩基添加廃液を撹拌して中和処理廃液とする第二撹拌
    工程とを有する請求項1〜7の何れかに記載のエマルジ
    ョン廃液の処理方法。
  10. 【請求項10】 前記塩基が、水酸化ナトリウムである
    ことを特徴とする請求項8又は9記載のエマルジョン廃
    液の処理方法。
  11. 【請求項11】 前記第一油分除去工程が、 酸処理廃液を静置して油層を廃液表面に分離浮上させる
    ことにより第一油層分離廃液とする第一静置工程と、 該第一油層分離廃液の分離浮上した油層を除去すること
    により第一油分除去廃液とする第一油層除去工程とを有
    する請求項1〜10の何れかに記載のエマルジョン廃液
    の処理方法。
  12. 【請求項12】 前記第二油分除去工程が、 中和処理廃液を静置して油層を廃液表面に分離浮上させ
    ることにより第二油層分離廃液とする第二静置工程と、 該第二油層分離廃液の分離浮上した油層を除去すること
    により第二油分除去廃液とする第二油層除去工程とを有
    する請求項1〜11の何れかに記載のエマルジョン廃液
    の処理方法。
  13. 【請求項13】 前記界面活性剤を含有する水中油型エ
    マルジョン廃液が、圧延油の廃液であることを特徴とす
    る請求項1〜12の何れかに記載のエマルジョン廃液の
    処理方法。
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