JP2000279171A - イヌ肥満遺伝子、その遺伝子産物とその製造法及び測定試薬と測定法 - Google Patents

イヌ肥満遺伝子、その遺伝子産物とその製造法及び測定試薬と測定法

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JP2000279171A
JP2000279171A JP11088295A JP8829599A JP2000279171A JP 2000279171 A JP2000279171 A JP 2000279171A JP 11088295 A JP11088295 A JP 11088295A JP 8829599 A JP8829599 A JP 8829599A JP 2000279171 A JP2000279171 A JP 2000279171A
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Tsutomu Honjo
勉 本庄
Masayuki Saito
昌之 斎藤
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Morinaga and Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】実験動物及び愛玩動物として飼育されているイ
ヌの肥満メカニズムの解明及び肥満治療に用いることが
出来るイヌ肥満遺伝子及びその遺伝子産物とイヌ体液中
及びイヌ細胞培養液中に含まれるイヌ肥満遺伝子産物
(以下、イヌレプチンと記す)量を高感度に測定する試
薬と測定法を提供すること。 【解決手段】イヌ肥満遺伝子及びこれがコードするポリ
ペプチド、該遺伝子を組み込んだプラスミド、該プラス
ミドで形質転換せしめた形質転換体および形質転換体を
培地に培養する該ポリペプチド(イヌレプチン)の製造
法並びに該ポリペプチドを抗原として動物を免疫して得
られる抗体を用いた測定試料中のイヌレプチン量を高感
度に測定する試薬および測定法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なイヌレプチ
ン、該産物をコードするDNA、該DNAを含有するベクタ
ー、該DNAを保持する形質転換体、該産物の製造法、該
産物と反応する抗体および該産物を測定する試薬並びに
該産物の測定法および医薬品等の用途等に関する。
【0002】
【従来の技術】過度の肥満は高血圧、高脂血症、II型糖
尿病などの増悪因子として健康を維持する上で重要な問
題となっており、そのため、肥満発症機構の解明と予防
・治療法の確立が医学上重要な課題となっている。1994
年末、Friedmanらは栄養の摂取と代謝を調製している血
液由来因子が欠損していると考えられていたob遺伝子変
異マウス(ob/obマウス)を用いてポジショナルクロー
ニング法により肥満遺伝子(ob遺伝子)を同定した。
「レプチン」と呼ばれるこのポリペプチドは、167アミ
ノ酸残基から成る前駆体として細胞内で合成され、N末
端側の21アミノ酸残基からなるシグナル配列が除去され
た146残基の成熟ポリペプチドとして血中に放出され
る。レプチンは脂肪細胞から分泌され、視床下部に働い
て摂食行動を抑制し、交感神経活動の不活化を介してエ
ネルギー消費量を増大させる働きを持つ。その結果、体
脂肪量の調節に重要な働きをすると考えられている。上
述したようなマウスの肥満遺伝子に加えて、ヒト(Fried
manら、1994)およびラット(特開平8-33394)由来のob
遺伝子もクローニングされたが、イヌ由来の遺伝子はこ
れまでに得られていない。
【0003】医学領域のみならずイヌやネコ等の小動物
臨床領域においても肥満は重要な栄養性疾患として問題
になりつつある。特に伴侶動物は飼い主の習慣によって
本来の食餌以外に間食を与えられることもあり、摂取カ
ロリーが過多になり易く、過食による体脂肪蓄積が進行
し、肥満となる傾向が強い。イヌの肥満発生率は5歳以
上では30%以上に及び、加齢に伴って増加する、という
報告もあり、また、肥満を誘因とする糖尿病等の発生件
数も増加している。
【0004】イヌの血中レプチンの定量や肥満治療を考
えていく上でイヌレプチンを大量に取得できる発現系の
確立が不可欠である。各種動物の血漿中あるいは血清中
に含まれるレプチン濃度は正常で数百pg/mlから数ng/m
l、高値を示すdb/dbマウスの様な病態モデル動物の場合
で数十から数百ng/mlとされている。
【0005】従来、マウス、ラット、ヒトのレプチンは
放射免疫測定法(Radioimmunoassay)や酵素免疫測定法で
測定されており、これらの測定系は試料を50から100μl
程度用いて最低感度100pg/mlが限度であった。しかし、
レプチンは各種動物間で高い相同性を示しているにもか
かわらず抗体の多種動物由来レプチンとの交差反応性は
無いか、あっても弱く、イヌレプチンの測定は既製の抗
体あるいは測定キットを用いても不可能であった。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】上述のようにマウス、ラット、ヒト由来の
ob遺伝子がクローニングされたが、イヌ由来のob遺伝子
はこれまでにクローニングされていない。該遺伝子の肥
満制御に及ぼす役割を解明する上で、また、小動物の臨
床でイヌの肥満度の判定や肥満治療の確立にはイヌレプ
チンの大量生産と検出系の確立が不可欠である。そのた
めにはイヌ由来ob遺伝子の取得が必須である。
【0007】従って、イヌ由来のob遺伝子をクローニン
グし、その遺伝子を用いて形質転換体を作製し、それを
用いたイヌレプチンを組換えDNA技術を用いて遺伝子工
学的に調製する方法と、こうして調製されたイヌレプチ
ンを免疫して抗体を作製し、これを用いてイヌレプチン
を高感度に測定する方法の確立が望まれている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を
進めた結果、イヌ大網白色脂肪組織からcDNAライブラリ
ーを作製し、この中からマウスob遺伝子と高い相同性を
有する遺伝子のクローニングを行い、これを用いて形質
転換した細胞から該遺伝子産物を調製することに成功し
た。また、該遺伝子産物を免疫することにより得られた
抗体を用いて高感度測定系を確立することにも成功し
た。
【0009】本発明は、以上の知見に基づいて完成した
ものである。すなわち、本発明は配列番号1又は2で表
されるアミノ酸配列、若しくはそれらと実質的に同一な
アミノ酸配列を含有するポリペプチドに係るものであ
る。該ポリペプチドは好ましくはイヌ肥満cDNAによりコ
ードされる遺伝子組換え産物である。本発明は更に、上
記ポリペプチドをコードするDNAに係る。該DNAの
好適態様として、以下の塩基配列を含有するDNA: (i) 配列番号3で表される塩基配列、又は、(ii) 塩基
配列(i)と95%以上、好ましくは98%以上の相同性
を有し、且つ配列番号1又は2で表されるポリペプチド
の活性を有するポリペプチドをコードする塩基配列;若
しくは、以下の塩基配列を含有するDNA: (i) 配列番号4で表される塩基配列、又は、(ii) 塩基
配列(i)と95%以上、好ましくは98%以上の相同性
を有し、且つ配列番号1又は2で表されるポリペプチド
の活性を有するポリペプチドをコードする塩基配列、を
挙げることが出来る。以上のDNAは組換えDNAであ
り得る。本発明は、又、上記各DNAを含有するベクタ
ー、これらのDNAで形質転換された宿主細胞に係る。
宿主細胞としては大腸菌が好ましい。本発明は更に、上
記宿主細胞を培地中で培養し、培養物中に本発明ポリペ
プチドを生成蓄積せしめ、これを単離することを特徴と
する該ポリペプチドの製造法に係る。本発明は、本発明
のポリペプチドと反応する抗体、及び該抗体を含む、イ
ヌレプチン測定試薬にも係る。本発明の測定試薬に含ま
れる抗体はポリクローナル又はモノクローナルであり、
一種類又は、例えば、兎とモルモット等のように二種類
の動物に由来するものあり得る。又、本発明抗体は酵素
標識された抗体であり得る。本発明の測定試薬におい
て、異なる二種類の動物に由来する本発明抗体の一方を
特異的に認識する抗体を酵素標識した酵素標識抗体使用
することにより、従来の測定系に比べて10倍以上の測
定感度を達成することが出来る。
【0010】又、本発明は、上記ポリペプチド若しくは
その部分ペプチド又はそれらの塩を含有してなる医薬、
上記DNAに実質的に相補的な塩基配列を有するアンチ
センスヌクレオチド又はそれらを含有してなる医薬、上
記ポリペプチド若しくはその部分ペプチド又はそれらの
塩を用いることを特徴とする上記ポリペプチド若しくは
その部分ペプチド又はそれらの塩と特異的に結合する物
質のスクリーニング方法、並びにスクリーニング用キッ
ト等も提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明において、上記配列番号1
または2のポリペプチドは、それぞれ例えば後述の実施
例で得られた配列番号3または4の塩基配列を含有する
DNA等によりコードされる。イヌ脂肪組織cDNAライブ
ラリーから後述の実施例で得られた配列番号3の塩基配
列を含有するDNAはその塩基配列解析の結果、既報のマ
ウスob遺伝子cDNAとDNAレベルで83%の相同性が認めら
れたことからイヌob遺伝子であると考えられる。従っ
て、該イヌob遺伝子から翻訳される配列番号1または2
のアミノ酸配列よりなる本発明のポリペプチドはイヌob
遺伝子産物である。
【0012】配列番号1で表される本発明のポリペプチ
ドは、既報のマウスob遺伝子産物であるポリペプチドと
アミノ酸配列レベルで80%の相同性が認められる。しか
し、両者で異なるアミノ酸配列は該ポリペプチド中に普
遍的に認められることから、両者は異なった性質を有す
るポリペプチドであると考えられる。又、現時点におい
ては、ob遺伝子産物としての活性を有するために必須領
域と考えられる配列番号2ポリペプチドは、配列番号1
ポリペプチドのN末端側にあるシグナル配列を含まない
配列である。尚、N末端側にあるシグナル配列は、Yiyi
ng Zhang,et al., Nature, Vol.372, page 425-432 (19
94)等の記載に基づき推定した。従って、配列番号1又
は2で表されるアミノ酸配列と実質的に同一なアミノ酸
配列を含有するポリペプチドとは、ob遺伝子産物として
の活性(例えばob遺伝子産物受容体に対する親和性や抗
ob遺伝子産物抗体との親和性など)を失わない限りにお
いて、アミノ酸配列レベルで、配列番号1又は2で表さ
れるポリペプチドと95%以上、好ましくは98%以上
の相同性を有しているポリペプチドを意味するものであ
る。更に、上記ob遺伝子産物としての活性を失わない限
りにおいて、そのアミノ酸配列中で複数のアミノ酸残基
が置換、欠失及び/又は付加されているポリペプチド
も、本発明のポリペプチドの範疇に含まれる。本発明に
おいては、配列番号1又は2で表されるアミノ酸配列又
はそれと実質的に同一なアミノ酸配列を含有するポリペ
プチドはその前後に1-50残基程度のアミノ酸残基を有し
ていても良い。即ち、本発明におけるポリペプチドには
アミノ酸残基数にして約140-200程度のものが含まれ
る。また、該ポリペプチドのN末端に10-300個程度のア
ミノ酸残基からなる別のポリペプチドをさらに結合させ
た融合タンパクも本発明のポリペプチドの範疇に含まれ
る。
【0013】本発明のポリペプチドは、C末端が通常カ
ルボキシル基(−COOH)またはカルボキシレート
(−COO-)であるが、C末端がアミド(−CON
2)またはエステル(−COOR)であってもよい。
ここでエステルにおけるRとしては、例えば、メチル、
エチル、n−プロピル、イソプロピルもしくはn−ブチ
ルなどのC1-6アルキル基、例えば、シクロペンチル、
シクロヘキシルなどのC3-8シクロアルキル基、例え
ば、フェニル、α−ナフチルなどのC6-12アリール基、
例えば、ベンジル、フェネチルなどのフェニル−C1-2
アルキル基もしくはα−ナフチルメチルなどのα−ナフ
チル−C1-2アルキル基などのC7-14アラルキル基のほ
か、経口用エステルとして汎用されるピバロイルオキシ
メチルエステルなどが用いられる。
【0014】本発明のポリペプチドがC末端以外にカル
ボキシル基(またはカルボキシレート)を有している場
合、カルボキシル基がアミド化またはエステル化されて
いるものも本発明のポリペプチドに含まれる。この場合
のエステルとしては、例えば上記したC末端のエステル
などが用いられる。さらに、本発明の蛋白質には、N末
端のメチオニン残基のアミノ基が保護基(例えば、ホル
ミル基、アセチル基などのC1-6アシル基など)で保護
されているもの、生体内で切断されて生成するN末端の
グルタミン酸残基がピログルタミン化したもの、分子内
のアミノ酸の側鎖上にある、例えばOH、COOH、N
2、SHなどが適当な保護基(例えば、ホルミル基、
アセチル基などのC1-6アシル基など)で保護されてい
るもの、あるいは糖鎖が結合したいわゆる糖蛋白質など
の複合蛋白質なども含まれる。
【0015】本発明の蛋白質の部分ペプチドとしては、
前記した本発明のペプチドと実質的に同一の活性を有す
るものであればいずれのものでもよい。例えば、本発明
の蛋白質の構成アミノ酸配列のうち少なくとも20個以
上、好ましくは50個以上、さらに好ましくは70個以
上、より好ましくは100個以上、最も好ましくは20
0個以上のアミノ酸配列を有し、ob遺伝子産物としての
活性(例えばob遺伝子産物受容体に対する親和性や抗ob
遺伝子産物抗体との親和性など)を保持しているペプチ
ドを挙げることが出来る。又、本発明の部分ペプチドは
C末端が通常カルボキシル基(−COOH)またはカル
ボキシレート(−COO-)であるが、前記した本発明
の蛋白質のごとく、C末端がアミド(−CONH2 )ま
たはエステル(−COOR)であってもよい。さらに、
本発明の部分ペプチドには、前記した本発明の蛋白質と
同様に、N末端のメチオニン残基のアミノ基が保護基で
保護されているもの、N端側が生体内で切断され生成し
たグルタミル基がピログルタミン酸化したもの、分子内
のアミノ酸の側鎖上の置換基が適当な保護基で保護され
ているもの、あるいは糖鎖が結合したいわゆる糖ペプチ
ドなどの複合ペプチドなども含まれる。
【0016】本発明のペプチドまたはその部分ペプチド
の塩としては、とりわけ生理学的に許容される酸付加塩
が好ましい。この様な塩としては、例えば、無機酸(例
えば、塩酸、リン酸、臭化水素酸、硫酸)との塩、ある
いは有機酸(例えば、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、フマ
ル酸、マレイン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、リン
ゴ酸、蓚酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンス
ルホン酸)との塩などが用いられる。
【0017】本発明のペプチド、その部分ペプチドもし
くはそれらの塩またはそれらのアミド体は、後述するよ
うな組換えDNAを用いる遺伝子工学的手法に加えて、
当該技術分野で公知の化学合成方法を用いて調製するこ
とも出来る。例えば、通常市販されている蛋白質合成用
樹脂を用い、α−アミノ基と側鎖官能基を適当に保護し
たアミノ酸を、目的とする蛋白質の配列通りに、当業界
において自体公知の各種縮合方法に従い、樹脂上で縮合
させる。反応の最後に樹脂から蛋白質を切り出すと同時
に各種保護基を除去し、さらに高希釈溶液中で分子内ジ
スルフィド結合形成反応を実施し、目的の蛋白質、その
部分ペプチドまたはそれらのアミド体を取得する。上記
した保護アミノ酸の縮合に関しては、例えば、DCC、N,
N'-ジイソプロピルカルボジイミド、及びN-エチル-N'-
(3-ジメチルアミノプロリル)カルボジイミドのような
カルボジイミド類に代表される蛋白質合成に使用できる
各種活性化試薬を用いることができる。これらによる活
性化にはラセミ化抑制添加剤(例えば、HOBt, HOOBt)と
ともに保護アミノ酸を直接樹脂に添加するかまたは、対
称酸無水物またはHOBtエステルあるいはHOOBtエステル
としてあらかじめ保護アミノ酸の活性化を行なった後に
樹脂に添加することができる。
【0018】保護アミノ酸の活性化や樹脂との縮合に用
いられる溶媒としては、酸アミド類、ハロゲン化炭化水
素類、アルコール類、スルオキシド類、及びエーテル類
等、当業界において蛋白質縮合反応に使用しうることが
知られている溶媒から適宜選択されうる。反応温度は蛋
白質結合形成反応に使用され得ることが知られている範
囲から適宜選択され、通常約−20℃〜50℃の範囲か
ら適宜選択される。活性化されたアミノ酸誘導体は通常
1.5〜4倍過剰で用いられる。ニンヒドリン反応を用
いたテストの結果、縮合が不十分な場合には保護基の脱
離を行うことなく縮合反応を繰り返すことにより十分な
縮合を行なうことができる。反応を繰り返しても十分な
縮合が得られないときには、無水酢酸またはアセチルイ
ミダゾールを用いて未反応アミノ酸をアセチル化して、
後の反応に影響を及ぼさないようにすることができる。
原料の各アミノ基、カルボキシル基、及びセリン水酸基
等の保護基としても、当該技術分野において、通常使用
される基を使用することができる。原料の反応に関与す
べきでない官能基の保護ならびに保護基、およびその保
護基の脱離、反応に関与する官能基の活性化などは公知
の基または公知の手段から適宜選択しうる。
【0019】本発明の部分ペプチドまたはそれらの塩
は、後述する当該技術分野において自体公知のペプチド
の合成法に従って、あるいは本発明の蛋白質を適当なペ
プチダーゼで切断することによって製造することができ
る。ペプチドの合成法としては、例えば、固相合成法、
液相合成法のいずれによっても良い。公知の縮合方法や
保護基の脱離としては、例えば、以下の(1)〜(3)
に記載された方法が挙げられる。 (1)泉屋信夫他、ペプチド合成の基礎と実験、 丸善
(株) (1975年) (2)矢島治明 および榊原俊平、生化学実験講座 1、
蛋白質の化学IV、 205、(1977年) (3)矢島治明監修、続医薬品の開発 第14巻 ペプチド
合成 広川書店 反応後の精製も自体公知の方法、例えば、溶媒抽出・蒸
留・カラムクロマトグラフィー・液体クロマトグラフィ
ー・再結晶などを組み合わせて本発明の部分ペプチドを
精製単離することができる。上記方法で得られる部分ペ
プチドが遊離体である場合は、公知の方法によって適当
な塩に変換することができるし、逆に塩で得られた場合
は、公知の方法によって遊離体に変換することができ
る。
【0020】本発明のDNAは当業者に公知の任意の方法
で調製することが出来、例えば、その一手段として、以
下の手順でRNAを調製し、そのcDNAを合成する方法があ
る。本発明で得られるイヌ由来のob遺伝子をコードする
RNAはイヌ脂肪組織から得ることが出来る。これらの材
料からRNAを調整する方法としてはグアニジン・チオシ
アネート法(J.M.Chirgwin et al, Biochemistry, 第18
巻、第5294ページ、1979年)などが挙げられる。このよ
うにして得られたRNAにオリゴdTプライマーもしくはラ
ンダムオリゴヌクレオチドを加えた後、リバーストラン
スクリプターゼを加えてcDNAを合成することが出来る。
このcDNA標品から既報のマウスob遺伝子配列(Zhang,Y.
ら、Nature, 第382巻、第425ページ、1994年)を基に
してイヌ由来ob遺伝子を増幅するためのセンスプライマ
ーとアンチセンスプライマーを加え、公知のPCR法に従
って目的のイヌ由来ob遺伝子cDNAを増幅することが出来
る。増幅されたcDNAは公知の方法であるアガロースゲル
電気泳動などで分離・回収し、公知の方法によりプラス
ミドベクターに導入して組換え発現プラスミドを構築
し、クローン化することが出来る。目的の該cDNAの塩基
配列は、例えばジデオキシヌクレオチド合成鎖停止反応
( T.Messing et al, Nucleic acids research, 第9
巻、第309ページ、1981年)によって決定することが出
来る。
【0021】クローン化されたcDNAを有するプラスミド
はそのまま、あるいは目的により適当な制限酵素で切り
出した後、別のベクターに挿入して使用することが出来
る。プラスミドベクターとしては宿主に対応して複製で
きるものであれば何でも良い。例えば宿主が大腸菌の場
合は大腸菌由来のプラスミド、例えばpBR322,pBR325,pU
C12,pUC13,pET-15bなどが挙げられる。宿主が酵母の場
合には酵母由来プラスミド、例えばpSH19,pSH-1などが
挙げられる。宿所が動物細胞の場合にはpSV2-X,pcD-Xな
どが挙げられる。宿主が昆虫細胞の場合には例えばpVL1
392,pVL1393などが挙げられる。クローン化されたcDNA
は5‘末端に翻訳開始コドンを有し、また3’末端に翻訳
終止コドンを有していても良い。さらに該cDNAを発現さ
せるためにプロモーター配列を上流に接続しても良い。
上記プロモーターとしては、遺伝子の発現に用いる宿主
中で適切に機能しうるプロモーターであればどのような
ものでも良い。宿主が大腸菌である場合にはT7プロモー
ター、trpプロモーター、taqプロモーター、lacプロモ
ーターなどが挙げられる。宿主が酵母である場合にはGA
PDHプロモーター、PCXプロモーター、PH05プロモータ
ーなどが挙げられる。宿主が動物細胞である場合にはSV
40由来のプロモーター、レトロウィルス由来のプロモー
ター、ヒトサイトメガロウィルスのプロモーターなどが
挙げられる。宿主が昆虫細胞である場合には核多角体ウ
ィルスのポリヘドロンプロモーターなどが挙げられる。
プロモーターは対応する遺伝子固有のものをそのまま用
いることもできる。また、DNA合成機などにより化学合
成したものでも良い。シグナル配列及びプレ-プロ配列
はob遺伝子固有のものを用いることが好ましいが、宿主
で機能するものであれば何でも良く、 DNA合成機などに
より化学合成したものでも良い。
【0022】このようにして構築された目的のDNA配列
を含有する組換え発現プラスミドを用いて公知の方法に
より宿主に導入して形質転換体を作製することが出来
る。宿主としては大腸菌、酵母、動物細胞、昆虫細胞な
どが挙げられる。大腸菌としては例えば、Escelichia c
oli K12, C600, MM294, N4830などが挙げられる。酵母
としては、例えばSaccharomyces serevisiae AH22R, NA
87-11A, DKD-5D, NA-74-3AやYeast, Schizosaccharomyc
es pombeなどが挙げられる。動物細胞としては、例えば
付着細胞であるサルCOS-7細胞、サルVero細胞、チャイ
ニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、マウスL細胞、ヒトFL
細胞、浮遊細胞であるマウスミエローマ細胞(P3U1), マ
ウスYAC-1細胞、マウスMethA細胞などが挙げられる。昆
虫細胞としては、例えばSf9細胞などが挙げられる。
【0023】形質転換体の作製は公知の方法に従って行
うことが出来る。大腸菌類を形質転換するには、例え
ば、T.Maniatis et alが記載した方法(Molecular clon
ing, Cold Sprong harbor Laboratory, 第249ページ、1
982年)に従って行うことが出来る。酵母を形質転換す
るには例えば、A. Hinnen et al が記載した方法(Pro
c. Natl. Acad. Sci. USA, 第75巻、第1929ページ、197
8年)に従って行うことが出来る。動物細胞を形質転換
するには例えばM. Wigler et alが記載した方法(Cell,
第14巻、第725ページ、1978年)に従って行うことが出
来る。昆虫細胞を形質転換するには製造業者(Invitoro
gen corporation)のマニュアル(MAXBACTMBaculoviru
s expression system, Manual veresion)に従って行う
ことが出来る。
【0024】このようにして得られた形質転換体は、既
知の方法で培養することが出来る。宿主が大腸菌類であ
る形質転換体を培養する場合には、培地としては例えば
グルコース、カザミノ酸を含むM9培地が好ましい。ここ
に必要によりプロモーターを効率よく働かせるために、
例えばアンピシリンやイソプロピルチオガラクトシド、
インドリル-3-アクリル酸のような薬剤を添加すること
もできる。培養は通常15-45℃で約2-24時間行い、必要
により通気や撹拌をすることもできる。宿主が酵母であ
る形質転換体を培養する場合には培地としては、例えば
Burkholder 最少培地などが挙げられる。培地のpHは5-8
に調製することが好ましい。培養は通常20-37℃で約20-
72時間行い、必要に応じて通気や撹拌をすることもでき
る。宿主が動物細胞である形質転換体を培養する場合に
は培地としては例えば、5-20%の牛胎児血清を含むEagl
e MEM培地、RPMI1640培地、F12培地などが挙げられる。
培養は通常約30-40℃で約15-60時間行い、必要に応じて
通気や撹拌をすることもできる。宿主が昆虫細胞である
形質転換体を培養する場合には培地としては例えば、TN
M-FH培地などが挙げられる。培養は通常約15-30℃で約2
4-72時間行い、必要に応じて通気や撹拌をすることもで
きる。
【0025】本発明において、上記培養物から本発明ポ
リペプチドである発現産物を単離するには公知の分離・
精製法を適切に組み合わせて行うことが出来る。これら
の公知の分離・精製法としては、塩析や溶媒沈殿などの
溶解度の差を利用する方法、透析法、限外ろ過法、分子
ふるいクロマトグラフィー、SDS-ポリアクリルアミド電
気泳動法などの主として分子量の違いを利用する方法、
イオン交換クロマトグラフィーなどの荷電の差を利用す
る方法、アフィニティークロマトグラフィーなどの特異
的親和性を利用する方法、疎水性樹脂を用いる逆相クロ
マトグラフィーなどの疎水性の差を利用する方法、等電
点電気泳動法などの等電点の差を利用する方法などが挙
げられる。こうして得られた本発明の蛋白質は、公知の
方法あるいはそれに準じる方法によって塩に変換するこ
とができ、逆に塩で得られた場合には公知の方法あるい
はそれに準じる方法により、遊離体または他の塩に変換
することができる。更に、、組換え体が産生する蛋白質
を、精製前または精製後に、トリプシン及びキモトリプ
シンのような適当な蛋白修飾酵素を作用させることによ
り、任意に修飾を加えたり、ポリペプチドを部分的に除
去することもできる。本発明の蛋白質またはその塩の存
在は、様々な結合アッセイ及び特異抗体を用いたエンザ
イムイムノアッセイ等により測定することができる。
【0026】本発明において単離精製された該ポリペプ
チド等を用いて公知の方法により動物を免疫することで
該ポリペプチドと反応する抗体を得ることが出来る。免
疫動物として例えば、ウサギに該ポリペプチドの水系溶
液をフロイントの完全アジュバントと混合して油中水型
エマルジョンを作製して複数回注射することにより該ポ
リペプチドと反応するポリクローナル抗体含む抗血清を
得ることが出来る。 モルモット、マウス、ラット、ヤ
ギ、ヒツジ等の動物を免疫動物として使用してポリクロ
ーナル抗体を含む抗血清を得ることも可能である。マウ
ス、あるいはラットを用いて公知の方法でモノクローナ
ル抗体を作製することも可能である。本発明によればこ
のようにして得られる抗体を用いて高感度免疫測定法を
構築することもできる。
【0027】これらの目的には、抗体分子そのものを用
いてもよく、また、抗体分子のF(ab')2 、Fab'、
あるいはFab画分を用いてもよい。本発明の抗体を用
いる本発明の蛋白質等の定量法は、特に制限されるべき
ものではなく、被測定液中の抗原量(例えば、蛋白質
量)に対応した抗体、抗原もしくは抗体−抗原複合体の
量を化学的または物理的手段により検出し、これを既知
量の抗原を含む標準液を用いて作製した標準曲線より算
出する測定法であれば、いずれの測定法を用いてもよ
い。例えば、ネフロメトリー、競合法、イムノメトリッ
ク法およびサンドイッチ法が好適に用いられるが、感
度、特異性の点で、後述するサンドイッチ法を用いるの
が好ましい。標識物質を用いる測定法に用いられる標識
剤としては、当該技術分野で公知の、例えば、放射性同
位元素、酵素、蛍光物質、発光物質などを用いることが
出来る。
【0028】これらの測定・検出方法に関する一般的な
技術手段の詳細については、総説、成書などを参照する
ことができる。例えば、入江 寛編「続ラジオイムノア
ッセイ〕(講談社、昭和54年発行)、石川栄治ら編
「酵素免疫測定法」(第3版)(医学書院、昭和62年
発行)、「Methods in ENZYMOLOGY」Vol. 70(Immunoche
mical Techniques(Part A))、 同書 Vol. 73(Immunoche
mical Techniques(PartB))、 同書 Vol. 74(Immunochem
ical Techniques(Part C))、 同書 Vol. 84(Immunochem
ical Techniques(Part D:Selected Immunoassays))、
同書 Vol. 92(Immunochemical Techniques(Part E:Mono
clonal Antibodies and General Immunoassay Method
s))、 同書 Vol. 121(Immunochemical Techniques(Part
I:HybridomaTechnology and Monoclonal Antibodies))
(以上、アカデミックプレス社発行)などを参照すること
ができる。
【0029】本発明のポリペプチド及びその部分ポリペ
プチドをコードするDNAに実質的に相補的な塩基配列
を有するアンチセンスDNAとしては、当該DNAの塩
基配列に実質的に相補的な塩基配列を有し、該DNAの
発現を抑制し得る作用を有するものであれば、いずれの
アンチセンスDNAであってもよい。実質的に相補的な
塩基配列とは、例えば、本発明のDNAに相補的な塩基
配列の全塩基配列または部分塩基配列と約95%以上、
最も好ましくは100%の相同性を有する塩基配列など
が挙げられる。又、これらアンチセンスDNAと同様の
作用を有する核酸配列(RNAまたはDNAの修飾体)
も本発明でいうアンチセンスDNAに含まれる。これら
のアンチセンスDNAは、公知のDNA合成装置などを
用いて製造することができる。
【0030】既に記載したように、本発明のDNAがコ
ードするレプチンは、イヌの体脂肪量の調節に重要な役
割を担っている。従って、これまでに記載した、本発明
のDNA、それがコードするポリペプチド、該ポリペプ
チドに対する抗体、アンチセンスDNA等は、肥満に由
来する高脂肪症、II型糖尿病等に対する各種治療・予
防医薬として使用することが考えられる。
【0031】更に、本発明のポリペプチド等は、本発明
のポリペプチド等の活性を阻害する化合物またはその塩
のスクリーニングのための試薬として有用である。すな
わち、本発明は、本発明のポリペプチド、その部分ペプ
チドまたはそれらの塩を用いることを特徴とする本発明
のポリペプチド、その部分ペプチドまたはそれらの塩の
活性を阻害する化合物(以下、「阻害剤」ともいう)の
スクリーニング方法、及びその為のスクリーニング用キ
ットを提供する。
【0032】本発明のスクリーニング方法またはスクリ
ーニング用キットを用いて得られる化合物またはその塩
は、上記した試験化合物から選ばれた化合物であり、本
発明のポリペプチド等の生物学的活性を阻害する化合物
である。該化合物またはその塩は、本発明のポリペプチ
ド等の活性を直接阻害するものであってもよいし、本発
明のポリペプチド蛋白質等の発現を阻害することによっ
て間接的に本発明のポリペプチド等の活性を阻害するも
のであってもよい。該化合物の塩としては、例えば、薬
学的に許容可能な塩などが用いられる。例えば、無機塩
基との塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との
塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩などがあげられ
る。本発明のポリペプチド等の生物学的活性を阻害する
化合物も上記各種疾病に対する治療・予防剤などの医薬
として使用できる可能性がある。
【0033】本発明のDNAをプローブとして使用する
ことにより、イヌにおける本発明の蛋白質またはその部
分ペプチドをコードするDNAまたはmRNAの異常
(遺伝子異常)を検出することができるので、例えば、
該DNAまたはmRNAの損傷、突然変異あるいは発現
低下や、該DNAまたはmRNAの増加あるいは発現過
多などの遺伝子診断剤として有用である。本発明のDN
Aを用いる上記の遺伝子診断は、例えば、公知のノーザ
ンハイブリダイゼーションやPCR−SSCP法(Geno
mics,第5巻,874〜879頁(1989年)、Proc
eedings of the National Academy of Sciences of the
United States of America,第86巻,2766〜2
770頁(1989年))などにより実施することがで
きる。
【0034】本明細書および図面において、塩基やアミ
ノ酸などを略号で表示する場合、IUPAC−IUB C
ommision on Biochemical Nomenclature による略号あ
るいは当該分野における慣用略号に基づくものであり、
またアミノ酸に関し光学異性体があり得る場合は、特に
明示しなければL体を示すものとする。
【0035】本明細書の配列表の配列番号は、以下の配
列を示す。 〔配列番号:1〕シグナル配列を含む167残基のアミノ
酸配列; 〔配列番号:2〕シグナル配列を含まない146残基のア
ミノ酸配列; 〔配列番号:3〕配列番号1のアミノ酸配列をコードす
る塩基配列; 〔配列番号:4〕配列番号2のアミノ酸配列をコードす
る塩基配列; 〔配列番号:5〜配列番号19〕夫々、プライマーNo.
1〜プライマーNo.15の塩基配列;及び 〔配列番号:20〕イヌob遺伝子を含む2894塩基
対を有する塩基配列。 尚、以下の実施例2において、形質転換の結果得られた
発現用組換え大腸菌(Escherichia coli)BL−21株
(E.coli BL-21 Canine Leptin IQ)は、平成11年3
月26日付けで通商産業省工業技術院生命工学工業技術
研究所(NIBH)に受託番号FERM P−1734
3として寄託されている。
【0036】
【実施例】以下に、実施例をもって本発明をよりいっそ
う具体的に説明するが、これらは実施例の一例として示
すものであり、本発明はこれらにより何等限定されるも
のではない。なお、記載に用いる略号は、当該技術分野
における慣用略号によるものである。
【0037】
【実施例1】イヌ脂肪組織由来cDNAからの肥満遺伝子(o
b)cDNAのクローニング 雄のビーグル犬を過剰量のペントバルビタールで安楽死
させ、大網白色脂肪組織を採取した。採取した脂肪組織
は直ちに液体窒素で凍結し、使用するまで-80℃で保存
した。total RNA抽出はChomczynskiの方法に準じて以下
のように行った。凍結保存した白色脂肪組織100mgあた
り1mlのTRIzol(GIBCO BRL社製)を加え、ホモゲナイザ
ーで破砕した。次にTRIzol 1mlあたり200μlのクロロホ
ルム-イソアミルアルコール(24:1)を加え、15秒間激し
く混和した。室温で5分間静置した後、12,000 x g、4
℃、15分間遠心分離し、水相を回収した。さらに、TRIz
ol 1mlあたり500μlのイソプロピルアルコールを加え、
室温で20分間静置後、12,000x g、4℃、10分間遠心分離
し、沈殿を得た。沈殿を70%エタノールで洗浄した後、
遠心エバポレーターでエタノールを除いて乾燥させ、沈
殿を蒸留水で溶解した。RNAの濃度は260nmの吸光度を測
定して算出した。得られたRNAは実験に用いるまで-80℃
で保存した。このtotal RNAからoligo(dt)20を結合させ
た磁性ビーズ(BioMag Oligo(dT)20 ; PerSeptive Biosy
stems社製)を用いてpoly(A)RNAを精製した。total RNA
2μgを含む溶液を80℃で10分間加熱後直ちに氷冷し
た。逆転写のプライマーとして100pmol oligo(dT)15を
用い、0.5mM dNTP, 10unit リボヌクレアーゼインヒビ
ター(和光純薬工業製)、200unit M-MLV逆転写酵素(GI
BCO BRL社製)を含む容量20μlの緩衝液(75mM KCl, 3mM
MgCl2, 10mM ジチオスレイトール, 50mM Tris-HCl緩衝
液(pH7.5))中で、21℃ 10分間、37℃ 60分間、95℃3
分間逆転写反応を行い、RNAに相補的な1本鎖DNAを合成
した。
【0038】マウス及びウシレプチンcDNA塩基配列を参
考にして以下に示す2種類のプライマーを合成した。 プライマーNo.1(上流側、OBFWD) 5'-TTCCTGTGGCTTTGGCCCTAT-3' (配列番号:5) プライマーNo.2(下流側、OBREV) 5'-GCCACCACCTCTGTGGAGTA-3' (配列番号:6)PCR反応はtotal RNAを逆転写反応後の
反応液1μlを鋳型とし、2.5unit Taq DNA polymerase,
1.5mM MgCl2, 0.2mM dNTPと100pmol プライマーNo.1、1
00pmolプライマーNo.2を含む最終液量50μlのPCR緩衝液
(50mM KCl, 10mM Tris-HCl緩衝液(pH8.3))中で行っ
た。サーマルサイクラー(Gene Amp PCR System 2400 ;
PERKIN ELMER社製)を用いて94℃ 30秒間の熱変性、58
℃ 30秒間のアニーリング、72℃ 1分間の伸長反応を3
5サイクル行った。CR産物はエチジウムブロマイドを含
む2%アガロースゲル(コスモバイオ社製)を用いて電
気泳動し、UV照射下でバンドを検出した。その結果、41
3bpのPCR産物が得られた。PCR産物を2%アガロースゲル
から切り出し、GENECLEAN II kit(BIO 101社製)で精
製した。TACloning Kit(Invitrogen社製)を用いて回
収したPCR産物をpCRTMIIベクターに組み込んだ後、XL-1
blueコンピテントセルを42℃ 90秒間のヒートショッ
クで形質転換させた。この大腸菌をアンピシリン添加te
rrific broth培地で更に37℃、16時間培養し、培養後大
腸菌からプラスミドを回収後、ABI PRISMTM Dye Termin
ator Cycle Sequencing Core Kit(PERKIN ELMER社製)
を用いて蛍光標識し、その塩基配列をABI PRISMTM 373
DNA シーケンサー(PERKIN ELMER社製)で解析した。
得られた塩基配列をデータベース上に登録されている他
の動物種(マウス、ヒト、ラット、ウシ、ブタ、ニワト
リ)のレプチンcDNAの該当領域と比較したところ80〜90
%と高い相同性を示したことから得られたcDNA断片はイ
ヌレプチンcDNAの一部と考えられたので、イヌレプチン
のオープンリーディングフレームを全てコードするイヌ
レプチンcDNAを得るためRapid amplification of cDNA
ends(RACE)法を利用したMarathon cDNA Amplification
Kit(CLONTECH社製)を用いて添付の説明書に従い、全
長cDNAのクローニングを行った。
【0039】すなわち、まず先に述べたイヌ大網白色脂
肪組織由来poly(A)RNAからcDNAライブラリを作製した。
該cDNAライブラリーを作製するために下記のcDNA合成用
プライマーを合成した。 プライマーNo.3 5'-TTCTAGAATTCAGCGGCCGC(T)30V-N-3' (配列番号7) (V:G,A 又はCのいずれか、N:G,A,T 又はCのいずれ
か、(T)30:Tが30個連続していることを意味する) 1pmolのプライマーNo.3を先に述べたイヌ大網白色脂肪
組織由来poly(A)RNA 1μgに混合して70℃で2分間加熱
後、氷冷し、1mM dNTP、100unit M-MLV逆転写酵素を含
む10μlの反応液(6mM MgCl2, 75mM KCl, 50mM Tris-HC
l緩衝液(pH8.3))で,42℃で1時間逆転写反応を行った。
この逆転写後の反応液に、10mM dNTP, 1.2unit E. Coli
DNApolymerase I, 0.24unit E. Coli DNA ligase, 0.0
5unit E. Coli RNase Hを含む緩衝液(100mM KCl, 10mM
(NH4)2SO4, 5mM MgCl2, 0.15mM β-NAD, 4μg BSA, 20
mM Tris-HCl緩衝液(pH7.5))中で16℃で45分間反応させ
た。その後、10unit T4 DNA polymeraseを加え、さらに
16℃で45分間反応させ末端を平滑化した。この2本鎖cDN
Aに10μM Marathon cDNAアダプター(5'CTAATACGCTCACT
CACTATAGGGCTCGAGCGGCCGCCCGGGCAGGT-3';3'側の8塩基
は2本鎖)、1unit T4 DNA ligaseを加え、16℃で一晩反
応させ、RACE-PCR用のアダプター結合cDNAライブラリを
作製した。
【0040】次に先に決定したイヌレプチンcDNA断片の
塩基配列から下記の2種類のイヌに特異的なプライマー
を設計した。 プライマーNo.4(RACE3) 5'-GAGAGCCTGGGCGGCGTCCTGGAAGCCT-3' (配列番号8) プライマーNo.5(AP1) 5'-CCATCCTAATACGACTCACTATAGGGC-3' (配列番号9)3'RACE-PCR反応にはアダプター結合cDNA
ライブラリ5μlを鋳型として10mM プライマーNo.4、10p
mol アダプター配列を有するプライマーNo.5、1μl Adv
antageTM KlenTaq Polymerase Mix(CLONTECH)を含む最
終液量50μlの反応液で、94℃、5秒間の熱変性、68℃、
4分間のアニーリングと伸長反応を30サイクル行った。
5'RACE-PCR反応にはアダプター結合cDNAライブラリー5
μlを鋳型として10pmolのプライマーNo.2とプライマーN
o.5、1μl AdvantageTM KlenTaq Polymerase Mix(CLONT
ECH)を含む最終液量50μlの反応液で、94℃、30秒間の
熱変性、62℃、4分間のアニーリングと伸長反応を30サ
イクル行った。RACE-PCR反応で得られた産物をエチジウ
ムブロマイドを含む1%アガロースゲルで電気泳動して
バンドを切り出し、GENECLEAN II Kit(BIO 101社製)
で精製後プラスミドベクターに組み込んだ。サブクロー
ニングにはpBluescript SK+ をEcoRVで切断し、切断末
端にdTTP1塩基対付加したベクターにT/Aクローニングを
行った。プラスミドをXL-1 blueコンピテントセルに形
質転換し、大腸菌を培養してプラスミドを回収した。塩
基配列の決定には、Dye Terminator Cycle Sequencing
Ready Reaction Kit(PERKIN ELMER)で蛍光標識し、AB
I PRISMTM 310 Genetic Analyzer(PERKIN ELMER)で解
析した。3'-RACE産物はプライマーNo.4で解析した部分
から新たにOBSQ1プライマーを設計し、さらにOBSQ1プラ
イマーで解析した部分からプライマーを設計していくと
いう方法で、合計8種類のプライマー(プライマーNo.6
(配列番号:10)〜プライマーNo.13(配列番号:
17))を用いた。5'-RACE産物は5RACEプライマーを新
たに設計した。こうしてクロ−ニングされた全塩基配列
を解析した結果、先に決定したイヌレプチンcDNA断片の
塩基配列を含み、イヌob遺伝子cDNAをコードする領域
を有する2894塩基対の塩基配列を決定した。この塩
基配列を配列番号20に示す。
【0041】
【実施例2】遺伝子組換えイヌレプチン発現用組換え大
腸菌の作成 決定したイヌレプチンの塩基配列をもとに、下記の2種
類のプライマーを合成した。 プライマーNo.14(5'末端にBamHIの認識部位を付加した
プライマー(上流側(OBXPF)) 5'-CGGATCCGGTGCCAATCCGAAAAGTCCA-3' (配列番号17) プライマーNo.15(5'末端にBamHIの認識部位を付加した
プライマー(下流側(obxpr)) 5'-CGGGATCCTTCGAGGTCTCAGCACCCAG-3' (配列番号18)まず、RACE用アダプター結合cDNAライ
ブラリを鋳型にして、プライマーNo.14/プライマーNo.
2、プライマーNo.1/プライマーNo.15のプライマーの組
み合わせでPCR反応を行い、アガロースゲル電気泳動
後、それらのPCR産物をGENECLEAN II Kit(BIO 101社
製)で精製した。次に、2種類の精製産物を混合して鋳
型とし、10pmol プライマーNo.14、10pmol プライマーN
o.15をAdvantageTM KlenTaq DVA Polymerase Mixで、94
℃、30秒間の熱変性、60℃、30秒間のアニーリング、72
℃、1分間の伸長反応を15サイクル行い、3%アガロース
ゲルで電気泳動し、精製産物をGENECLEAN II Kitで精製
した。精製産物とpET-15bプラスミドベクター(Novagen
社製)をそれぞれ30unitのBamHI(宝酒造社製)と30
℃、2時間反応させ、フェノール・クロロホルム抽出、
クロロホルム抽出、エタノール沈殿によりBamHIを失活
させた後、滅菌二次蒸留水に溶解した。pET-15bを1unit
Shrimp alkaline phosphatase(United States Biochem
ical社製)と37℃、1.5時間反応させ、3’端をリン酸化
した。その後、65℃、20分間加熱処理して酵素を失活さ
せた。3’端をリン酸化したpET-15bと発現用イヌレプチ
ンcDNAをT4 Ligaseで接着させ、XL-1blue コンピテント
セルに形質転換し、ブルー・ホワイトセレクションとコ
ロニーPCRによってインサートの方向が正しいクローン
を得た。クローン化した大腸菌を培養してプラスミドベ
クターを回収し、発現用のBL-21コンピテントセル(Nov
agen社製)に形質転換し、アンピシリン添加LB寒天培地
でプラスミドが組み込まれたかどうか選択した。また、
回収したプラスミドベクターの塩基配列を解析し、オー
プンリーディングフレームが正しいことを確認し、これ
を発現用組換え大腸菌BL-21とした。
【0042】
【実施例3】大腸菌による遺伝子組換えイヌレプチン発
現及びその精製 実施例2で得られた発現用組換え大腸菌BL-21をアンピ
シリン添加terrificbroth培地で37℃、16時間培養後10,
000 x g, 4℃、15分間遠心分離して培養上清を除いた。
沈殿を回収し、氷冷したBinding buffer(5mM imidazol
e, 0.5M NaCl,20mM Tris-HCl(pH7.9))400mlに懸濁し、
超音波破砕して大腸菌壁・DNAを壊した。20,000 x g。4
℃、15分間遠心分離して上清を除き、沈殿を300mlのBin
ding bufferに再懸濁して20,000 x g、4℃、15分間遠心
分離して沈殿を洗浄し、沈殿を得た。沈殿に変性剤とし
て6Mグアニジン塩酸塩を加えたBinding buffer50mlに
懸濁して氷上1時間静置した。その後、不溶性画分を除
去するために39,000 x g 、4℃、15分間遠心分離して上
清を回収し、0.20μmのフィルターを通した。pET-15bベ
クターには翻訳開始点とインサートの間にヒスチジンが
6個並んだ配列があるので、組換えタンパク質はN末端側
にヒスチジンのタグが付加している6 x His融合タンパ
ク質として発現する。この、ヒスチジンのイミダゾール
環とニッケルイオンがキレートすることを利用したHis
Tag resin(Novagen社製)を用いて精製した。すなわち、
His Tag resinを滅菌二次蒸留水で洗浄し、Charge buff
er(50mMNiSO4)でニッケルイオンを結合させて6Mグアニ
ジン塩酸塩を含むBinding bufferで洗浄した。発現産物
とHis Tag resinを混和して4℃で3時間吸着させた後、5
0mlの6Mグアニジン塩酸塩を含むBinding buffer、50ml
のWash buffer(20mM imidazole, 0.5M NaCl, 20mM Tris
-HCl(ph7.9)) で洗浄し、10ml Elution buffer(1M imid
azole, 0.5M NaCl, 20mMTris-HCl(ph7.9), 6M グアニジ
ン塩酸塩)で溶出した。溶出サンプルを100倍量のphosph
ate buffered saline(PBS)に対して透析し、可溶性画分
を回収した。この可溶性画分を組換えイヌレプチン溶液
とした。
【0043】組換えイヌレプチンをドデシル硫酸ナトリ
ウム-ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE(15%))
し、クマシーブリリアントブルー染色により純度を検定
した。その結果、19kDaの位置に単一のバンドが現
れた。従って、本発明の組換えイヌレプチンが単一物質
として精製されたことが確認された。更に、これをポリ
ビニリデンジフルオリド膜に転写してウサギ抗マウスレ
プチン抗血清(OB1; CHEMICON INTERNATIONL INC.社
製:1000倍希釈)及びペルオキシダーゼ標識ヤギ抗ウサ
ギIgG抗体(Zymed社製)を用いたウェスタンブロットを
行った。その結果、この19kDaの位置の単一のバン
ドがウサギ抗マウスレプチン抗血清と反応したことが確
認された。
【0044】
【実施例4】遺伝子組換えイヌレプチンと受容体との反
ラットのレプチンlong form receptor(OBRb)を強制発現
させたCHO細胞(CHO-OBRb細胞)を10%牛胎児血清を含む
Ham's F12培地で37℃、5%CO2存在下で培養した。コン
フルエントになったCFHO-OBRb細胞を牛胎児血清を含ま
ないHam's F12培地で24時間培養後、10分間 80nMの本
発明組換えイヌレプチン又はヒトレプチン(PEPRO TECH
EC. LTD.社製)で刺激した。刺激後、Cell lysate buf
fer(50mM HEPES, 20mMNaF, 10mMピロリン酸ナトリウ
ム、5mM EDTA)で細胞を洗浄し、1% NP-40を含むCell l
ysate buffer 1mlを加え、ラバーポリスマンで細胞を
はがした。細胞をホモゲナイズし、30分間氷中に静置
し、12,000xg、4℃、15分間遠心分離して上清を回収し
た。上清をSDS-PAGEで分画後、PVDF膜に転写し、ウサギ
抗リン酸化STAT4抗体(NEW ENDGLAND BIOLABS社製)とウ
サギ抗リン酸化p44/42MAPK(Thy202/Thy204)抗体(NEW EN
DGLAND BIOLABS社製)及びペルオキシダーゼ標識ヤギ抗
ウサギIgG抗体(Zymed社製)を用いてECL試薬でシグナ
ルをx線フィルム上に感光させ、リン酸化STAT4とリン酸
化MAPKを検出した。その結果、本発明組換えイヌレプチ
ン及びヒトレプチンはラットのレプチンlong form rece
ptor(OBRb)と反応し、その刺激によってリン酸化STAT4
及びリン酸化p44/42MAPK(Thy202/Thy204)の量が有意に
増加したことが確認された。
【0045】
【実施例5】家兎抗イヌレプチン抗体の作成 遺伝子組換えで大腸菌に生産させ精製して得られた、本
発明遺伝子組換えイヌレプチン1mgを1mlのリン酸緩衝化
食塩水に溶解し、等容量のフロイントの完全アジュバン
トと油中水型エマルジョンを作製して家兎皮下に注射し
て免疫した。初回免疫後2週間目と4週間目に初回免疫と
同じ条件で追加免疫を行い、最終免疫後1週間後に採血
した。得られた抗血清は遺伝子組換えイヌレプチンをコ
ートしたプレートを用いた酵素免疫測定法で十分な力価
を示すものであった。 この抗血清5mlに5mlのリン酸緩
衝化食塩水を加え、更に2.43gの硫酸アンモニウムを加
え、4℃で20分間撹拌した。10,000 x g で20分間遠心
分離し、沈殿を少量の水で懸濁し、20mM リン酸ナトリ
ウム緩衝液、pH7.5に対して透析した。透析中に現れた
沈殿を10,000 x g、20分間の遠心分離で除き、上清を20
mM リン酸ナトリウム緩衝液、pH7.5で平衡化したDEAE-
セルロースカラム(1.5 x 7cm)に負荷し、カラムを平衡
化緩衝液で洗浄した。素通りした画分を集め、抗遺伝子
組換えイヌレプチンIgGとした。5mlの抗血清から30mgの
IgG画分が得られた。同抗血清を1mgの遺伝子組換えイヌ
レプチンを固相化した樹脂(ファルマシア社製HiTrap N
HS activated)に通し、リン酸緩衝化食塩水十分に洗浄
した後、0.1Mグリシン-塩酸緩衝液、pH2.3で結合した特
異抗体を溶出し、溶出後、直ちに1M Tris-HCl,pH8.6で
中和した。抗血清1ml当たり0.5mgの特異抗体が得られ
た。
【0046】
【実施例6】モルモット抗イヌレプチン抗体の作成 遺伝子組換えで大腸菌に生産させ精製して得られた、本
発明遺伝子組換えイヌレプチン0.2mgを0.5mlのリン酸緩
衝化食塩水に溶解し、等容量のフロイントの完全アジュ
バントと油中水型エマルジョンを作製してモルモット皮
下に注射して免疫した。初回免疫後2週間目と4週間目に
初回免疫と同じ条件で追加免疫を行い、最終免疫後1週
間後に採血した。得られた抗血清は遺伝子組換えイヌレ
プチンをコートしたプレートを用いた酵素免疫測定法で
十分な力価を示すものであった。
【0047】
【実施例7】イヌレプチン免疫測定法(その1) 実施例5で作製した家兎抗遺伝子組換えイヌレプチンIg
Gを50mM炭酸緩衝液、pH9.6で希釈して10μg/mlの濃度と
し、免疫測定用96穴マイクロプレート(Narge-NUNC社
製、マキシソープ)に100μlづつ分注し、室温で2時間
静置してIgGを固相化した。プレートを0.05%Tween20を
含むリン酸緩衝化食塩水で洗浄し、0.05%Tween20と1mg
/ml BSAを含むリン酸緩衝化食塩水を300μlづつ分注
し、室温で2時間静置してブロッキングを行った。30%兎
血清を含むリン酸緩衝化食塩水で作製した10pg/mlから6
40pg/mlの範囲の遺伝子組換えイヌレプチン溶液、それ
ぞれ100μlをウェルに加え、4℃で18時間静置した。ウ
ェルを0.05%Tween 20を含むPBS(-)で洗浄し、各ウェル
に30%兎血清を含むリン酸緩衝化食塩水で1000倍に希釈
したモルモット抗マウスレプチン抗血清100μlを加え、
4℃で3時間静置した。ウェルを0.05%Tween 20を含む
PBS(-)で洗浄し、各ウェルに30%兎血清を含むリン酸緩
衝化食塩水で1000倍に希釈したペルオキシダーゼ標識抗
モルモットIgG特異抗体100lを加え、4℃で3時間静置
した。ウェルを0.05%Tween 20を含むPBS(-)で洗浄し、
各ウェルに100μlの3,3',5,5'-テトラメチルベンチジン
(TMB)溶液を加え、遮光して室温で30分間静置した。1規
定の硫酸を100μづつ加えて反応を停止した後、450nmの
吸光度を測定し、反応量を求めた。結果は図1に示す。
【0048】
【実施例8】イヌレプチン免疫測定法(その2) 実施例7で示したとおり免疫測定用96穴マイクロプレー
トをIgG画分でコート、ブロックし、各ウェルに30%兎血
清を含むリン酸緩衝化食塩水で1000倍に希釈したモルモ
ット抗遺伝子組換えイヌレプチン抗血清50μlと30%兎血
清を含むリン酸緩衝化食塩水で作製した20pg/mlから1,2
80pg/mlの範囲の遺伝子組換えイヌレプチン溶液、それ
ぞれ50μlをウェルに加え、4℃で18時間静置した。ウェ
ルを0.05%Tween 20を含むPBS(-)で洗浄し、各ウェルに
30%兎血清を含むリン酸緩衝化食塩水で1000倍に希釈し
たペルオキシダーゼ標識抗モルモットIgG特異抗体100μ
lを加え、4℃で3時間静置した。ウェルを0.05%Tween
20を含むPBS(-)で洗浄し、各ウェルに100μl3,3',5,5'
-テトラメチルベンチジン(TMB)溶液を加え、遮光して室
温で30分間静置した。1規定の硫酸を100μづつ加えて反
応を停止した後、450nmの吸光度を測定し、反応量を求
めた。結果は図2に示す。
【0049】
【実施例9】イヌレプチン免疫測定法(その3) 実施例7で示した免疫測定用96穴マイクロプレートのコ
ートをIgG画分の替わりに特異抗体で行い、同じ条件で
測定した。結果は図3に示す。
【0050】
【実施例10】イヌレプチン免疫測定法(その4) 実施例8で示した免疫測定用96穴マイクロプレートのコ
ートをIgG画分の替わりに特異抗体で行い、同じ条件で
測定した。結果は図4に示す。
【0051】
【実施例11】イヌレプチン免疫測定法(その5) 実施例7で示した実験条件でイヌの血漿中イヌレプチン
を測定した。結果は表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】本発明で得られるイヌob遺伝子を用いて
大腸菌、酵母、動物細胞、昆虫細胞等の宿主細胞を形質
転換し、これらの形質転換細胞を培養してイヌob遺伝子
産物(イヌレプチン)を大量に製造することが出来る。
こうして得られたイヌレプチンを用いてイヌにおける肥
満メカニズムの解明、肥満の診断及び治療に用いること
が出来る。本発明で得られる遺伝子をDNAプローブとし
て用いることにより、生体内に発現しているob遺伝子の
mRNAの含量を公知のノーザン・ブロッティング法で測定
することが出来る。本発明で得られるイヌレプチンと反
応する抗体を得ることが出来る。この抗体を用いてイヌ
レプチンの高感度の免疫測定をすることが出来る。
【0054】
【配列表】 <110> MORINAGA CO LTD. <120> Canine obese gene, its gene product, method for its production, and its detection agent and method <130> AB99009 <160> 20 <210> 1 <211> 167 <212> PRT <213> canine <400> 1 Met Arg Cys Gly Pro Leu Cys Arg Phe Leu Trp Leu Trp Pro Tyr Leu 1 5 10 15 Ser Cys Val Glu Ala Val Pro Ile Arg Lys Val Gln Asp Asp Thr Lys 20 25 30 Thr Leu Ile Lys Thr Ile Val Ala Arg Ile Asn Asp Ile Ser His Thr 35 40 45 Gln Ser Val Ser Ser Lys Gln Arg Val Ala Gly Leu Asp Phe Ile Pro 50 55 60 Gly Leu Gln Pro Val Leu Ser Leu Ser Arg Met Asp Gln Thr Leu Ala 65 70 75 80 Ile Tyr Gln Gln Ile Leu Asn Ser Leu His Ser Arg Asn Val Val Gln 85 90 95 Ile Ser Asn Asn Leu Glu Asn Leu Arg Asp Leu Leu His Leu Leu Ala 100 105 110 Ser Ser Lys Ser Cys Pro Leu Pro Arg Ala Arg Gly Leu Glu Thr Phe 115 120 125 Glu Ser Leu Gly Gly Val Leu Glu Ala Ser Leu Tyr Ser Thr Glu Val 130 135 140 Val Ala Leu Asn Arg Leu Gln Ala Ala Leu Gln Asp Met Leu Arg Arg 145 150 155 160 Leu Asp Leu Ser Pro Gly Cys 165 <210> 2 <211> 146 <212> PRT <213> canine <400> 2 Val Pro Ile Arg Lys Val Gln Asp Asp Thr Lys Thr Leu Ile Lys Thr 5 10 15 Ile Val Ala Arg Ile Asn Asp Ile Ser His Thr Gln Ser Val Ser Ser 20 25 30 Lys Gln Arg Val Ala Gly Leu Asp Phe Ile Pro Gly Leu Gln Pro Val 35 40 45 Leu Ser Leu Ser Arg Met Asp Gln Thr Leu Ala Ile Tyr Gln Gln Ile 50 55 60 Leu Asn Ser Leu His Ser Arg Asn Val Val Gln Ile Ser Asn Asn Leu 65 70 75 80 Glu Asn Leu Arg Asp Leu Leu His Leu Leu Ala Ser Ser Lys Ser Cys 85 90 95 Pro Leu Pro Arg Ala Arg Gly Leu Glu Thr Phe Glu Ser Leu Gly Gly 100 105 110 Val Leu Glu Ala Ser Leu Tyr Ser Thr Glu Val Val Ala Leu Asn Arg 115 120 125 Leu Gln Ala Ala Leu Gln Asp Met Leu Arg Arg Leu Asp Leu Ser Pro 130 135 140 Gly Cys 145 <210> 3 <211> 501 <212> DNA <213> canine <400> 3 atgcgttgtg gacctctgtg ccgattcctg tggctttggc cctatctgtc ctgtgttgaa 60 gctgtgccaa tccgaaaagt ccaggatgac accaaaaccc tcatcaagac gattgtcgcc 120 aggatcaatg acatttcaca cacgcagtct gtctcctcca aacagagggt cgctggtctg 180 gacttcattc ctgggctcca accagtcctg agtttgtcca ggatggacca gacgttggcc 240 atctaccaac agatcctcaa cagtctgcat tccagaaatg tggtccaaat atctaatgac 300 ctggagaacc tccgggacct tctccacctg ctggcctcct ccaagagctg ccccttgccc 360 cgggccaggg gcctggagac ctttgagagc ctgggcggcg tcctggaagc ctcactctac 420 tccacagagg tggtggctct gaacagactg caggcggccc tccaggacat gcttcggcgg 480 ctggacctca gccctgggtg c 501 <210> 4 <211> 438 <212> DNA <213> canine <400> 4 gtgccaatcc gaaaagtcca ggatgacacc aaaaccctca tcaagacgat tgtcgccagg 60 atcaatgaca tttcacacac gcagtctgtc tcctccaaac agagggtcgc tggtctggac 120 ttcattcctg ggctccaacc agtcctgagt ttgtccagga tggaccagac gttggccatc 180 taccaacaga tcctcaacag tctgcattcc agaaatgtgg tccaaatatc taatgacctg 240 gagaacctcc gggaccttct ccacctgctg gcctcctcca agagctgccc cttgccccgg 300 gccaggggcc tggagacctt tgagagcctg ggcggcgtcc tggaagcctc actctactcc 360 acagaggtgg tggctctgaa cagactgcag gcggccctcc aggacatgct tcggcggctg 420 gacctcagcc ctgggtgc 438 <210> 5 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer No.1 <400> 5 ttcctgtggc tttggcccta t 21 <210> 6 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer No.2 <400> 6 gccaccacct ctgtggagta 20 <210> 7 <211> 52 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <222> 52 <223> Primer No.3 <400> 7 ttctagaatt cagcggccgc tttttttttt tttttttttt tttttttttt vn 52 <210> 8 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer No.4 <400> 8 gagagcctgg gcggcgtcct ggaagcct 28 <210> 9 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer No.5 <400> 9 ccatcctaat acgactcact atagggc 27 <210> 10 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer No.6 <400> 10 cctccacggc acaaaaccaa 20 <210> 11 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer No.7 <400> 11 catcagcctt tccaggctct 20 <210> 12 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer No.8 <400> 12 tacatttgtg cgatgggctc 20 <210> 13 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer No.9 <400> 13 ggaatggtct agggatgatc 20 <210> 14 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer No.10 <400> 14 catggcaact gagcagctga 20 <210> 15 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer No.11 <400> 15 taatgctccc tggaggtgca 20 <210> 16 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer No.12 <400> 16 tgaagaggtc ttcagtggtc 20 <210> 17 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer No.13 <400> 17 cacttaccca aacctggcac 20 <210> 18 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer No.14 <400> 18 cggatccggt gccaatccga aaagtcca 28 <210> 19 <211> 28 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Primer No.15 <400> 19 cgggatcctt cgaggtctca gcacccag 28 <210> 20 <211> 2894 <212> DNA <213> canine <400> 20 g aggcccaaca agcacagccg gggaaggaaa 0 atgcgttgtg gacctctgtg ccgattcctg tggctttggc cctatctgtc ctgtgttgaa 60 gctgtgccaa tccgaaaagt ccaggatgac accaaaaccc tcatcaagac gattgtcgcc 120 aggatcaatg acatttcaca cacgcagtct gtctcctcca aacagagggt cgctggtctg 180 gacttcattc ctgggctcca accagtcctg agtttgtcca ggatggacca gacgttggcc 240 atctaccaac agatcctcaa cagtctgcat tccagaaatg tggtccaaat atctaatgac 300 ctggagaacc tccgggacct tctccacctg ctggcctcct ccaagagctg ccccttgccc 360 cgggccaggg gcctggagac ctttgagagc ctgggcggcg tcctggaagc ctcactctac 420 tccacagagg tggtggctct gaacagactg caggcggccc tccaggacat gcttcggcgg 480 ctggacctca gccctgggtg ctgagacctc gaaggcttct cttccccaag tcgaggagag 540 aacctgggct cccaggtgtc tccaggaaag agaccgtatg ggtgtccttt atcctggccc 600 ctagccgttt ctctctcaca ccacagagcc actcttccaa aggcataagc ctccacggca 660 caaaaccaaa gataagaatg caggattcca tgctcaccgg gaagggggac ccacctggca 720 aacagtgacc tgcatctggg gttctcacaa aaggcttcct tcctgtgcca cctcccccct 780 cactgcatgc ttcagcgtga cctggggtga tgtcaggagg cacccgctga gcctttggac 840 catcaagcaa ggttctgtct gaaaattctg ggagcaccat gaaagctaca tccacatagc 900 tgcaaactcc caagcaacac attatttatt atgcatttta ttctggatgg atttaaagca 960 aaacatcagc ctttccaggc tctttggggc cagccagagc taggaatgct atttccaatc 1020 ccatcggtgg gcctggctga ggcaaaccca tttctagtga cttgagggct ctcaagttag 1080 ttctttggta actggctatg tttctactgt gacggatgtt aaattacagt gtttgcaatg 1140 gcattgccct gagcggatct ccaaggacca ggttatttca aaaagaagat gaattttgtc 1200 atgtgtgata tatagatgtg tgtacctgga ggtaggagaa cgtgttagca ggaaggggaa 1260 ggatccagga tgtatttttt gaattacatt tgtgcgatgg gctcttcgaa tggagggggg 1320 ttcatgttct catctctgca accacttagt gtggttttaa tgagaataac aaaggatatg 1380 actccttcag cgggggttgt ggggttttgc cagccaccca tggggggggc agtggcactg 1440 acgactgttt actggggcag ttgtgagcgc tggccttctc caattgctgg agacaggtct 1500 ttcttatcag ggaatgagga tccctcactg gaggtggtga tccccagagc aggggtcctt 1560 agtatgggcc ttggaatggt ctagggatga tcccacactg gatttgtaac atggaagtac 1620 ccctacttgg gatttgcatg ccaaattgtg gttctcatct gactggctca cccaaacaag 1680 accatgtttc cctctcattc ggggtagatt tatactccag ggggaagttc tagggcttta 1740 gcgaatagtc ccaagacctg gactggcact ggtgagtgcc gggccgccag gaatgccctt 1800 cccaccagag gtcacgtttg gtgggatgaa caaggaggct tgggttttcc accatcctgc 1860 cactatgatg aggccatcat actctaggtg gtggatctgt tcaaggaaat ttgaatcaaa 1920 gctattaact ttaagaccga gcacctactt tgtgctcagt cctgattggt gctatgggct 1980 agagaagctc accaagtaaa cgttaaaatc cagccttacc ctcagggacc ttgcattcca 2040 gatggtaaaa atgccacaca ccagtatgca aaggctggcc tcgcaccatg gcaactgagc 2100 agctgaacca gcgcactcct cagcaggcgg aaatgctgaa ctgagaatgt cagtgctcag 2160 gggcccacag gctaaccctg ctcccacttc gtagcatttt tgcttttcag ggcacggcag 2220 catttattac tgtgtagcca catccctctg aagcagcagc atagctgaca atttaaaaat 2280 aagaactaag aacataccta agaccataac ggcagacaag tagcagggcc gagactagag 2340 ttcaggacct ctgactccca gagtgtcccg ggagccaggt aatgctccct ggaggtgcaa 2400 atagggttgg gcaggggaga ccagaagtgc ttacagggag agaggacttg gaggtgattt 2460 tgcaggaggt gagggatgtg aattgcctga atggcggagg ctgttttgtt catgctgaga 2520 caccggggtg aaggtatgtg cagtcagtta taaagaaagg ctgccaaagg caaggcggga 2580 gggaaagtga catgttgaag aggtcttcag tggtcaaaga aatttgatat cagaagggtc 2640 aagaatcgaa agttctagaa cggagattca tgagatagac agagtaagac ccgttctgga 2700 gagtatgacc tagataatca ttaccaccca gccaggctgg gatcttttaa gcctttcact 2760 tacccaaacc tggcaccatg gctcattctc agagtgtgaa agttctaaaa tgtaaatgaa 2820 tgtctttttt tgtaacttaa aaaatttttt ttcttgttaa aaaaaaaaaa gtcaaataaa 2880 ttaactttgc cccc 2894
【図面の簡単な説明】
【図1】家兎抗遺伝子組換えイヌレプチンIgGを使用し
たイヌレプチン免疫測定法による結果を示す。
【図2】モルモット抗遺伝子組換えイヌレプチンIgGを
使用したイヌレプチン免疫測定法による結果を示す。
【図3】家兎抗遺伝子組換えイヌレプチンIgG特異抗体
を使用したイヌレプチン免疫測定法による結果を示す。
【図4】モルモット抗遺伝子組換えイヌレプチンIgG特
異抗体を使用したイヌレプチン免疫測定法による結果を
示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/53 G01N 33/53 D //(C12P 21/02 C12R 1:19) Fターム(参考) 4B024 AA11 BA01 CA04 DA02 DA06 DA11 EA04 GA11 4B064 AG15 AG26 CA19 CC24 DA13 4B065 AA26X AA57X AA90X AA90Y AB01 AC14 BA02 CA24 CA46 4H045 AA10 AA11 AA30 BA10 CA40 DA30 EA50 FA72 FA74

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配列番号1で表されるアミノ酸配列又はそ
    れと実質的に同一なアミノ酸配列を含有するポリペプチ
    ド。
  2. 【請求項2】配列番号2で表されるアミノ酸配列又はそ
    れと実質的に同一なアミノ酸配列を含有するポリペプチ
    ド。
  3. 【請求項3】イヌ肥満遺伝子をコードする遺伝子産物で
    ある請求項1または請求項2記載のポリペプチド。
  4. 【請求項4】請求項1又は請求項2記載のポリペプチド
    をコードするDNA。
  5. 【請求項5】以下の塩基配列を含有するDNA: (i) 配列番号3で表される塩基配列、又は、 (ii) 塩基配列(i)と95%以上の相同性を有し、且つ
    配列番号1又は2で表されるポリペプチドの活性を有す
    るポリペプチドをコードする塩基配列。
  6. 【請求項6】以下の塩基配列を含有するDNA: (i) 配列番号4で表される塩基配列、又は、 (ii) 塩基配列(i)と95%以上の相同性を有し、且つ
    配列番号1又は2で表されるポリペプチドの活性を有す
    るポリペプチドをコードする塩基配列。
  7. 【請求項7】請求項4、5又は6記載のDNAを含有す
    るベクター。
  8. 【請求項8】請求項4、5又は6記載のDNAで形質転
    換された宿主細胞。
  9. 【請求項9】大腸菌である請求項8記載の宿主細胞。
  10. 【請求項10】請求項8記載の宿主細胞を培地中で培養
    し、培養物中に請求項1または2に記載のポリペプチド
    を生成蓄積せしめ、これを単離することを特徴とする該
    ポリペプチドの製造法。
  11. 【請求項11】請求項1又は2に示すポリペプチドと反
    応する抗体。
  12. 【請求項12】請求項10記載の抗体を含む、イヌレプ
    チン測定試薬。
  13. 【請求項13】請求項11記載の抗体が一種類の動物に
    由来する抗体であることを特徴とする、請求項12記載
    のイヌレプチン測定試薬。
  14. 【請求項14】請求項11記載の抗体が酵素標識した抗
    体であることを特徴とする、請求項12記載のイヌレプ
    チン測定試薬。
  15. 【請求項15】請求項1又は2に示すポリペプチドと反
    応する抗体が異なる二種類の動物に由来し、更に、それ
    ぞれの動物の免疫グロブリンと特異的に反応する抗体を
    組み合わせて含むことを特徴とする、請求項12記載の
    イヌレプチン測定試薬。
  16. 【請求項16】二種類の動物の組み合わせが兎とモルモ
    ットであることを特徴とする、請求項15記載のイヌレ
    プチン測定試薬。
  17. 【請求項17】異なる二種類の動物由来の抗体の一方を
    特異的に認識する抗体を酵素標識した酵素標識抗体を増
    幅に用いることを特徴とする、請求項16記載のイヌレ
    プチン測定試薬。
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