JP2000277750A - 半導体装置およびその作製方法 - Google Patents

半導体装置およびその作製方法

Info

Publication number
JP2000277750A
JP2000277750A JP2000077565A JP2000077565A JP2000277750A JP 2000277750 A JP2000277750 A JP 2000277750A JP 2000077565 A JP2000077565 A JP 2000077565A JP 2000077565 A JP2000077565 A JP 2000077565A JP 2000277750 A JP2000277750 A JP 2000277750A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor layer
silicon semiconductor
silicon
gate electrode
insulating film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000077565A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3472231B2 (ja
Inventor
Koyu Cho
宏勇 張
Yasuhiko Takemura
保彦 竹村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Original Assignee
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from JP4297650A external-priority patent/JPH06124962A/ja
Application filed by Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd filed Critical Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Priority to JP2000077565A priority Critical patent/JP3472231B2/ja
Publication of JP2000277750A publication Critical patent/JP2000277750A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3472231B2 publication Critical patent/JP3472231B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な特性を有する半導体装置とその作製
方法を提供する。 【解決手段】本発明による半導体装置は絶縁表面上に形
成されたソース領域、ドレイン領域および前記ソース領
域と前記ドレイン領域との間に位置するチャネル形成領
域を含むシリコン半導体層と、前記チャネル形成領域上
に形成されたゲイト絶縁膜と、前記ゲイト絶縁膜上に形
成されたゲイト電極と、前記ソース領域および前記ドレ
イン領域の表面にシリサイド層とを有する半導体装置で
あって、前記シリサイド層はシリコンおよびコバルトを
有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁基板(本明細
書では絶縁性の表面を有する物体全体を指し、特に断ら
ないかぎり、ガラス等の絶縁材料のみならず、半導体や
金属等の材料上に絶縁物層を形成したものも意味する)
上に絶縁ゲイト型半導体装置およびそれらが多数形成さ
れた集積回路を形成する方法に関する。本発明による半
導体装置は、液晶ディスプレー等のアクティブマトリク
スやイメージセンサー等の駆動回路、あるいはSOI集
積回路や従来の半導体集積回路(マイクロプロセッサー
やマイクロコントローラ、マイクロコンピュータ、ある
いは半導体メモリー等)における薄膜トランジスタとし
て使用されるものである。
【0002】
【従来の技術】近年、絶縁基板上に絶縁ゲイト型半導体
装置(MOSFET)を形成する研究が盛んに成されて
いる。このように絶縁基板上に半導体集積回路を形成す
ることは回路の高速駆動の上で有利である。なぜなら、
従来の半導体集積回路の速度は主として配線と基板との
容量(浮遊容量)によって制限されていたのに対し、絶
縁基板上ではこのような浮遊容量が存在しないからであ
る。このように絶縁基板上に形成され、薄膜状の活性層
を有するMOSFETを薄膜トランジスタ(TFT)と
いう。また、集積回路を多層化して形成するためにも、
TFTは不可欠である。現在、半導体集積回路におい
て、例えばSRAMの負荷トランジスタとしてTFTが
使用されている。
【0003】また、最近になって、透明な基板上に半導
体集積回路を形成する必要のある製品が出現した。例え
ば、液晶ディスプレーやイメージセンサーというような
光デバイスの駆動回路である。ここにもTFTが用いら
れている。これらの回路は大面積に形成することが要求
されるのでTFT作製プロセスの低温化が求められてい
る。また、例えば、絶縁基板上に多数の端子を有する装
置で、該端子を半導体集積回路に接続する必要がある場
合にも、実装密度を低減するために、半導体集積回路の
最初の方の段、あるいは半導体集積回路そのものを、同
じ絶縁基板上にモノリシックに形成することも考えられ
ている。
【0004】従来、TFTは、アモルファスもしくはセ
ミアモルファス、あるいは微結晶の半導体被膜を450
℃〜1200℃の温度でアニールすることによって、結
晶性を改善し、良質な(すなわち、移動度の十分に大き
な)半導体被膜に改善することがなされてきた。半導体
被膜にアモルファス材料を使用するアモルファスTFT
もあるが、移動度が5cm2 /Vs以下、通常は1cm
2 /Vs程度と小さく、動作速度の点からで、また、P
チャネル型のTFTが得られない点からその利用は大き
く制限されている。移動度が5cm2 /Vs以上のTF
Tを得るには、上記のような温度でのアニールが必要で
あった。また、このようなアニールによってPチャネル
型TFT(PTFT)を形成することができた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな熱的なプロセスでは、基板材料が著しい制約を受け
た。すなわち、いわゆる高温プロセス(最高プロセス温
度が900〜1200℃のプロセス)では、ゲイト酸化
膜として質のよい熱酸化膜が使用できるのであるが、基
板は石英やサファイヤ、スピネルのような高価で大面積
化の困難な材料しか使用できなかった。
【0006】これに対し、低温プロセス(最高プロセス
温度が450〜750℃のプロセス)では、高温プロセ
スよりも基板材料の選択の巾は広がるが、長時間のアニ
ールを要することと、高温プロセスに比較して、不純物
の活性化が十分でなく、ソース/ドレインのシート抵抗
が大きなことが問題となっている。また、レーザー等の
照射によって活性層の結晶化やソース/ドレインの活性
化をおこなう方法(以下、レーザープロセスと称する)
も試みられているが、やはりシート抵抗を低減すること
が困難であった。特に、電界移動度が150cm2 /V
sを越えるようなTFTを作製せんとした場合には、2
00Ω/□以下のシート抵抗が必要であった。
【0007】本発明は、以上のような問題を鑑みてなさ
れたもので、最高プロセス温度が750℃以下であり、
高温プロセスにおける如き基板材料の制約を受けずに、
十分にシート抵抗を低減せしめたTFTおよびその作製
方法を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】従来の低温プロセス(最
高プロセス温度750℃以下)もしくはレーザープロセ
スでは、特にソース/ドレインの活性化が不十分であ
り、最低でもせいぜい100〜1kΩ/□のシート抵抗
しか得られなかった。このために、結果的にデバイスと
しての特性(特に移動度)が本来の特性を発揮できない
状態であった。
【0009】すなわち、ソース電極(コンタクト部)と
ドレイン電極の間のソース/ドレインの寄生抵抗が大き
かったためにTFTのON電流および動作速度が低下す
るという問題があった。しかしながら、一方では、パタ
ーン形成の限界(最小デザインルール)とゲイト電極と
他の配線間の寄生容量を小さくする必要から、むやみに
ソース電極とドレイン電極を近づけることは困難であ
り、また、賢明ではなかった。
【0010】本発明では、この点に関して、金属とシリ
コンの合金である層状のシリサイドをソース/ドレイン
上に密着して、ソース/ドレインとほぼ同じ形状に形成
することによって、ソース/ドレインの実質的なシート
抵抗を100Ω/□以下に低減させることを特徴とす
る。また、シリサイドは層状であるので、ゲイト電極と
の寄生容量は従来のソース/ドレインとほとんど同じで
ある。特に、本発明は、ゲイト電極がその陽極酸化物に
よって被覆されていることと、ゲイト電極に対して自己
整合的にソース/ドレイン領域が形成されていること
と、このソース/ドレイン領域上に密着して薄膜状のシ
リサイドが形成されていることを特徴とする。
【0011】本発明ではシリサイドを構成する金属材料
は、そのシリサイドがシリコン半導体に対してオーミッ
クもしくはオーミックに近い低抵抗なコンタクトを形成
できるような材料であることが望まれる。具体的には、
モリブテン(Mo)、タングステン(W)、プラチナ
(白金、Pt)、クロム(Cr)、チタン(Ti)、コ
バルト(Co)が適当である。本発明を実施するには、
これらの金属のうちの少なくとも1つとシリコンを反応
させてシリサイドとする。
【0012】特に本発明では絶縁性の陽極酸化物の果た
す役割が重要である。この陽極酸化物は、ソース/ドレ
イン上のシリサイドとゲイト電極が短絡することを防止
する役割を果たす。すなわち、シリサイドは、ソース/
ドレイン上に実質的に全面に設けられるので、結果的に
ゲイト電極に近接することとなる。ソース/ドレインと
ゲイト電極はゲイト絶縁膜によって隔てられているが、
本発明の如きシリサイドは、プロセスの要請上、一度、
ソース/ドレイン上のゲイト絶縁膜を除去した後に形成
されるので、シリサイドがゲイト電極と接触する可能性
が著しく大きい。もし、ゲイト電極の少なくとも側面に
陽極酸化物が存在すれば、シリサイドとゲイト電極の接
触を防止することが可能であり、しかも、陽極酸化物は
非常に緻密で絶縁性の良好なものを得ることができるの
で、短絡の確率は著しく低減できる。
【0013】また、陽極酸化物がゲイト電極と異なるエ
ッチング特性を有するのであれば、プロセスを進める上
で格段に歩留りを向上せしめることができる。もし、ゲ
イト電極を覆う陽極酸化物が存在しない状態ではシリサ
イド膜を形成した後、シリサイド化しなかった金属膜を
除去する工程で、この金属膜がゲイト電極と大差無いエ
ッチングレートであったならば、金属膜のエッチングの
際にゲイト電極の一部もしくは全部をエッチングするこ
ととなる。したがって、エッチングの観点からすればゲ
イト電極の上面に陽極酸化物が存在することがのぞまし
い。
【0014】本発明のTFTを作製する方法は、基本的
には、 ゲイト電極を陽極酸化する工程、 シリサイドを形成するための金属被膜を露出した素
子表面(シリコン半導体領域を含む)に形成する工程、 レーザー等の強光を照射することによって、シリコ
ンと前記金属膜を反応させて、その界面にシリサイドを
形成する工程、 未反応の金属膜を除去する工程 という4つの基本工程を含む。
【0015】本発明においては、ゲイト電極の材料を選
択することは陽極酸化物の種類を決定することでもある
ので重要である。本発明では、ゲイト電極としては、ア
ルミニウム、チタン、タンタル、シリコンのような純粋
な金属やそれらに少量の添加物を添加した合金(例え
ば、アルミニウムに1〜3%のシリコンを加えた合金
や、シリコンに1000ppm〜5%の燐を加えた合
金)、あるいは珪化タングステン(WSi2 )や珪化モ
リブテン(MoSi2 )等の導電性珪化物、さらには窒
化チタンに代表される導電性窒化物が使用できる。な
お、本明細書では、特に断らない限り、例えば、アルミ
ニウムといえば、純粋なアルミニウムだけでなく、10
%以下の添加物を含有するものも含むものとする。シリ
コンや他の材料についても同じである。
【0016】本発明では、これらの材料を単独で使用し
た単層構造のゲイト電極を用いてもよいし、これらを2
層以上重ねた多層構造のゲイト電極としてもよい。例え
ば、アルミニウム上に珪化タングステンを重ねた2層構
造や窒化チタン上にアルミニウムを重ねた2層構造であ
る。各々の層の厚さは必要とされる素子特性に応じて実
施者が決定すればよい。
【0017】また、本発明ではレーザー等の強光を金属
膜に照射し、下に存在するシリコン半導体膜と反応させ
てシリサイドとするが、レーザーを使用するのであれ
ば、パルス状のレーザーが好ましい。連続発振レーザー
では照射時間が長いので、熱によって被照射物が熱によ
って膨張することによって剥離するような危険がある
上、基板への熱的なダメージもあった。
【0018】パルスレーザーに関しては、Nd:YAG
レーザー(Qスイッチパルス発振が望ましい)のごとき
赤外光レーザーやその第2高調波のごとき可視光、Kr
F、XeCl、ArF等のエキシマーを使用する各種紫
外光レーザーが使用できるが、金属膜の上面からレーザ
ー照射をおこなう場合には金属膜に反射されないような
波長のレーザーを選択する必要がある。もっとも、金属
膜が極めて薄い場合にはほとんど問題がない。また、レ
ーザー光は、基板側から照射してもよい。この場合には
下に存在するシリコン半導体膜を透過するレーザー光を
選択する必要がある。
【0019】シリサイドの厚さは、ソース/ドレイン領
域に必要とされるシート抵抗によって選択されるが、シ
ート抵抗として10〜100Ω/□を達成せんとすれ
ば、シリサイドの比抵抗は、0.1〜1mΩ・cmであ
るので、シリサイドの厚さは10nm〜1μmが適当で
ある。
【0020】
【実施例】〔実施例1〕 図1に本実施例を示す。ま
ず、基板(コーニング7059、300mm×400m
mもしくは100mm×100mm)100上に下地酸
化膜101として厚さ100〜300nmの酸化珪素膜
を形成した。この酸化膜の形成方法としては、酸素雰囲
気中でのスパッタ法を使用した。しかし、より量産性を
高めるには、TEOSをプラズマCVD法で分解・堆積
した膜を450〜650℃でアニールしてもよい。
【0021】その後、プラズマCVD法やLPCVD法
によってアモルファス状のシリコン膜を30〜500n
m、好ましくは100〜300nm堆積し、これを、5
50〜600℃の還元雰囲気に24時間放置して、結晶
化せしめた。この工程は、レーザー照射によっておこな
ってもよい。そして、このようにして結晶化させたシリ
コン膜をパターニングして島状領域102を形成した。
さらに、この上にスパッタ法によって厚さ70〜150
nmの酸化珪素膜103を形成した。
【0022】その後、厚さ200nm〜5μmのアルミ
ニウム(Al99%/Si1%)膜を電子ビーム蒸着法
によって形成して、これをパターニングし、ゲイト電極
104とし、さらにこれに電解液中で電流を通じて陽極
酸化し、厚さ50〜250nmの陽極酸化物105を形
成した。この様子を図1(A)に示す。陽極酸化の条件
等については、特願平4−30220(平成4年1月2
1日出願)に示されているものを用いた。
【0023】その後、酸化珪素膜103のゲイト電極と
陽極酸化物の下の部分以外を除去して、シリコン半導体
102の表面を露出させた。酸化珪素膜103を除去す
るには、フッ化水素酸を主体とするエッチング液による
ウェットエッチングや、ドライエッチングを使用でき
る。
【0024】その後、イオンドーピング法によって、各
TFTの島状シリコン膜中に、ゲイト電極部(すなわち
ゲイト電極とその周囲の陽極酸化膜)をマスクとして自
己整合的に不純物を注入し、図1(B)に示すように不
純物領域106を形成した。NMOSのTFTを形成す
るにはフォスフィン(PH3 )をドーピングガスとして
燐を注入し、PMOSのTFTを形成するにはジボラン
(B2 6 )をドーピングガスとして、硼素を注入すれ
ばよい。加速エネルギーは10〜60keVとした。
【0025】その後、図1(C)に示すように、厚さ5
〜50nmのタングステン膜107をスパッタ法によっ
て形成した。次に、図1(D)に示すように、KrFエ
キシマーレーザー(波長248nm、パルス幅20ns
ec)を照射して、タングステンとシリコンを反応さ
せ、珪化タングステン領域108を不純物領域(ソース
/ドレイン)上に形成した。レーザーのエネルギー密度
は200〜400mJ/cm2 、好ましくは250〜3
00mJ/cm2 が適当であった。レーザー光の多くの
部分はタングステン膜に吸収されたので下にあるシリコ
ンの不純物領域の結晶性(これは先のイオンドーピング
によってかなり損傷を受けている)の回復にはほとんど
利用されなかった。しかしながら、珪化タングステン
は、30〜100μΩ・cmという低い抵抗率であるの
で、実質的なソースおよびドレイン領域(領域108と
その下の不純物領域)のシート抵抗は10Ω/□以下で
あったもちろん。不純物導入の工程の直後にレーザー照
射や熱アニール等によって不純物導入によって劣化した
結晶性の回復を図ってもよい。
【0026】その後、図1(E)に示すように、反応し
なかったタングステン膜をエッチングした。例えば、フ
ッ化炭素雰囲気で反応性エッチングをおこなえば、タン
グステンは6フッ化タングステンとなって蒸発し、除去
できる。
【0027】最後に、全面に層間絶縁物109として、
CVD法によって酸化珪素膜を厚さ300nm形成し
た。TFTのソース/ドレインにコンタクトホールを形
成し、アルミニウム配線・電極110、111を形成し
た。以上によって、TFTが完成された。不純物領域の
活性化のために、さらに200〜400℃で水素アニー
ルをおこなってもよい。
【0028】〔実施例2〕 図2に本実施例を示す。ま
ず、基板(コーニング7059)201上に実施例1と
同様に下地酸化膜202、島状シリコン半導体領域、ゲ
イト酸化膜として機能する酸化珪素膜204を形成し、
アルミニウム膜(厚さ200nm〜5μm)によるゲイ
ト電極205を形成した。そして、図2(A)に示すよ
うにゲイト電極をマスクとしてイオンドーピング法によ
って不純物注入をおこない、不純物領域203を形成し
た。
【0029】その後、実施例1と同様に陽極酸化によっ
て、ゲイト電極の周囲(側面と上面)に陽極酸化物20
6を形成した。この場合には実施例1の場合に比べて、
不純物領域が陽極酸化物の内部にまで入り込んでいるこ
とに注目すべきである。その後、図2(B)に示すよう
に、酸化珪素膜204のゲイト電極下部に存在する部分
以外の領域を除去し、不純物領域の表面を露出させた。
なお、次の工程に移る前にイオンドーピングによって結
晶性が劣化した不純物領域の結晶性を改善するためにレ
ーザー照射や熱アニールをおこなってもよい。
【0030】そして、図2(C)に示すように、厚さ5
〜50nmのモリブテン膜207をスパッタ法によって
形成した。次に、図2(D)に示すように、KrFエキ
シマーレーザー(波長248nm、パルス幅20nse
c)を照射して、モリブテンとシリコンを反応させ、珪
化モリブテン領域208を不純物領域(ソース/ドレイ
ン)上に形成した。
【0031】その後、図2(E)に示すように、反応し
なかったモリブテン膜をエッチングし、最後に、図2
(F)に示すように、全面に層間絶縁物209として、
CVD法によって酸化珪素膜を厚さ300nm形成し、
TFTのソース/ドレインにコンタクトホールを形成
し、アルミニウム配線・電極210、211を形成し
た。以上の工程によって、TFTが完成された。
【0032】〔実施例3〕 図3に本実施例を示す。ま
ず、図3(A)に示すように、基板(コーニング705
9)300上に実施例1と同様に下地酸化膜301、島
状シリコン半導体領域302、ゲイト酸化膜として機能
する酸化珪素膜303を形成し、アルミニウム膜(厚さ
200nm〜5μm)によるゲイト電極304を形成し
た。そして、実施例1と同様に陽極酸化によって、ゲイ
ト電極の周囲(側面と上面)に陽極酸化物305を形成
した。
【0033】そして、酸化珪素膜103のゲイト電極部
の下の部分以外の領域を除去し、図3(B)に示すよう
に、厚さ5〜50nmのプラチナ(Pt)膜306をス
パッタ法によって形成した。さらに、このモリブテン膜
を通して、イオンドーピングによって不純物導入をおこ
ない、図3(C)に示すように、不純物領域307を形
成した。次に、図3(D)に示すように、KrFエキシ
マーレーザー(波長248nm、パルス幅20nse
c)を照射して、プラチナとシリコンを反応させ、珪化
プラチナ領域308を不純物領域(ソース/ドレイン)
上に形成した。
【0034】その後、図3(E)に示すように、反応し
なかったプラチナ膜をエッチングし、最後に、図3
(F)に示すように、全面に層間絶縁物309として、
CVD法によって酸化珪素膜を厚さ300nm形成し、
TFTのソース/ドレインにコンタクトホールを形成
し、アルミニウム配線・電極310、311を形成し
た。以上の工程によって、TFTが完成された。
【0035】〔実施例4〕 図4に本実施例を示す。ま
ず、図4(A)に示すように、基板(コーニング705
9)400上に実施例1と同様に下地酸化膜401、島
状シリコン半導体領域402、ゲイト酸化膜として機能
する酸化珪素膜403を形成し、アルミニウム膜(厚さ
200nm〜5μm)によるゲイト電極404を形成し
た。そして、実施例1と同様に陽極酸化によって、ゲイ
ト電極の周囲(側面と上面)に陽極酸化物405を形成
した。
【0036】そして、酸化珪素膜403のゲイト電極部
の下の部分以外の領域を除去し、図4(B)に示すよう
に、厚さ5〜50nmのチタン膜406をスパッタ法に
よって形成した。さらに、図4(C)に示すように、K
rFエキシマーレーザー(波長248nm、パルス幅2
0nsec)を照射して、チタンとシリコンを反応さ
せ、珪化チタン領域407を形成した。
【0037】その後、図4(D)に示すように、反応し
なかったチタン膜をエッチングし、さらに、イオンドー
ピング法によってゲイト電極部をマスクとして自己整合
的に不純物を導入し、珪化チタン領域407の下部に不
純物領域408を形成した。最後に、図4(E)に示す
ように、層間絶縁物409として、CVD法によって酸
化珪素膜を全面に厚さ300nm形成し、TFTのソー
ス/ドレインにコンタクトホールを形成し、アルミニウ
ム配線・電極410、411を形成した。以上の工程に
よって、TFTが完成された。
【0038】
【発明の効果】本発明によって、ソース/ドレイン間の
実質的な抵抗を著しく低減することができた。従来はソ
ース/ドレイン間の抵抗を下げるために、長時間にわた
る熱アニールをおこなう方法が使用された。しかしなが
ら、この方法はスループットが低く、また、基板温度が
550℃以上に上昇するので、基板材料が制約を受け
た。一方、レーザー照射による方法も試みられていた
が、シート抵抗を低くするためにはレーザーのエネルギ
ー密度を最適化する必要があり、エネルギー密度が低く
ても高くても、適切なシート抵抗が得られなかった。し
たがって、得られるTFTの特性のばらつきが大きく、
また、その結果、得られるシート抵抗もせいぜい数10
0Ω/□であった。
【0039】これに対し、本発明においては、シリコン
半導体(ソース/ドレイン)の表面にごく薄いシリサイ
ド膜を形成することによってシート抵抗を著しく低減さ
せ、典型的には100Ω/□以下にまで低減させること
ができる。本発明では、このシリサイド膜を得るために
レーザー照射を必要とするが、その条件は従来のシリコ
ンの活性化の条件に比べると著しく緩やかであり、歩留
りの大いなる向上に寄与する。
【0040】本発明では、シリサイド層の下にあるシリ
コン半導体の不純物領域に関しては、イオン注入の後
に、結晶性を回復させるための工程(活性化工程)を設
けても設けなくてもよい。例えば、イオンドーピング法
によって不純物注入をおこなった場合では、1015cm
-2以上のヘビードーピングをおこなった場合には、活性
化工程を設けなくても10kΩ/□程度のシート抵抗は
得られ、本発明のように不純物領域に密接して低抵抗の
シリサイド層が形成されている場合には、実質的なソー
スやドレインのシート抵抗は十分に低い。
【0041】しかしながら、活性化工程を経ていないシ
リコン半導体中には、多くの欠陥が存在し、目的によっ
ては信頼性の観点から好ましくない場合がある。このよ
うな目的には不純物領域の活性化をおこなうべきであ
る。しかし、そのためには工程数が増加する。ただし、
この場合の活性化工程として、レーザー照射を使用する
場合には、不純物領域のシート抵抗の最適化を目的とす
るのではないので、従来の場合よりもより緩やかな条件
を適用することができる。このように本発明はTFTの
特性を改善せしめ、その歩留りを向上させる上で著しく
有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるTFTの作製方法を示す。
【図2】本発明によるTFTの作製方法を示す。
【図3】本発明によるTFTの作製方法を示す。
【図4】本発明によるTFTの作製方法を示す。
【符号の説明】
100 絶縁基板 101 下地酸化膜(酸化珪素) 102 シリコン半導体領域 103 酸化珪素膜(ゲイト酸化膜となる) 104 ゲイト電極(アルミニウム) 105 陽極酸化物 106 不純物領域 107 金属膜(タングステン) 108 シリサイド膜(珪化タングステン) 109 層間絶縁膜(酸化珪素) 110、111 金属配線・電極(アルミニウム)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁表面上に形成されたソース領域、ドレ
    イン領域および前記ソース領域と前記ドレイン領域との
    間に位置するチャネル形成領域を含むシリコン半導体層
    と、 前記チャネル形成領域上に形成されたゲイト絶縁膜と、 前記ゲイト絶縁膜上に形成されたゲイト電極と、 前記ソース領域および前記ドレイン領域の表面にシリサ
    イド層とを有する半導体装置であって、前記シリサイド
    層はシリコンおよびコバルトを有することを特徴とする
    半導体装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記シリコン半導体層
    は30〜500nmの膜厚を有することを特徴とする半
    導体装置。
  3. 【請求項3】絶縁表面上にシリコン半導体層を形成し、 前記シリコン半導体層上にゲイト絶縁膜を形成し、 前記ゲイト絶縁膜上にゲイト電極を形成し、 前記ゲイト絶縁膜の一部を除去して、前記シリコン半導
    体層の表面を露出し、 前記ゲイト電極をマスクとして前記シリコン半導体層に
    不純物を注入し、ソース領域およびドレイン領域を形成
    し、 前記ソース領域上および前記ドレイン領域上にコバルト
    を有する金属膜を形成し、 前記金属膜に強光を照射し、前記ソース領域および前記
    ドレイン領域表面のシリコンと前記金属膜とを反応させ
    てシリサイド層を形成し、 前記金属膜のうち未反応のものを除去することを特徴と
    する半導体装置の作製方法。
  4. 【請求項4】絶縁表面上にシリコン半導体層を形成し、 前記シリコン半導体層上にゲイト絶縁膜を形成し、 前記ゲイト絶縁膜上にゲイト電極を形成し、 前記ゲイト電極をマスクとして前記シリコン半導体層に
    不純物を注入し、ソース領域およびドレイン領域を形成
    し、 前記ゲイト絶縁膜の一部を除去して、前記ソース領域お
    よび前記ドレイン領域の表面を露出し、 前記ソース領域上および前記ドレイン領域上にコバルト
    を有する金属膜を形成し、 前記金属膜に強光を照射し、前記ソース領域および前記
    ドレイン領域の表面のシリコンと前記金属膜とを反応さ
    せてシリサイド層を形成し、 前記金属膜のうち未反応のものを除去することを特徴と
    する半導体装置の作製方法。
  5. 【請求項5】絶縁基板上にシリコン半導体層を形成し、 前記シリコン半導体層上にゲイト絶縁膜を形成し、 前記ゲイト絶縁膜上にゲイト電極を形成し、 前記ゲイト絶縁膜の一部を除去して、前記シリコン半導
    体層の表面の一部を露出し、 前記露出したシリコン半導体層上にコバルトを有する金
    属膜を形成し、 前記ゲイト電極をマスクとして前記シリコン半導体層に
    不純物を注入し、ソース領域およびドレイン領域を形成
    し、 前記金属膜に強光を照射し、前記ソース領域および前記
    ドレイン領域の表面のシリコンと前記金属膜とを反応さ
    せてシリサイド層を形成し、 前記金属膜のうち未反応のものを除去することを特徴と
    する半導体装置の作製方法。
  6. 【請求項6】前記基板上にシリコン半導体層を形成し、 前記シリコン半導体層上にゲイト絶縁膜を形成し、 前記ゲイト絶縁膜上にゲイト電極を形成し、 前記ゲイトの絶縁膜の一部を除去して、前記シリコン半
    導体層の表面の一部を露出し、 前記露出したシリコン半導体層上にコバルトを有する金
    属膜を形成し、 前記金属膜に強光を照射し、前記露出したシリコン半導
    体層の表面のシリコンと前記金属膜とを反応させてシリ
    サイド層を形成し、 前記金属膜のうち未反応のものを除去し、 前記ゲイト電極をマスクとして前記シリコン半導体層に
    不純物を注入し、ソース領域およびドレイン領域を形成
    することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  7. 【請求項7】請求項3乃至6のいずれか一において、 前記強光はYAGレーザーであることを特徴とする半導
    体装置の作製方法。
  8. 【請求項8】請求項7において、前記YAGレーザーは
    第2高調波を用いることを特徴とする半導体装置の作製
    方法。
  9. 【請求項9】請求項3乃至6のいずれか一において、 前記強光はエキシマーレーザーであることを特徴とする
    半導体装置の作製方法。
  10. 【請求項10】請求項3乃至9のいずれか一において、
    前記シリコン半導体層は30〜500nmの膜厚を有す
    ることを特徴とする半導体装置の作製方法。
JP2000077565A 1992-10-09 2000-03-21 半導体装置 Expired - Fee Related JP3472231B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000077565A JP3472231B2 (ja) 1992-10-09 2000-03-21 半導体装置

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4297650A JPH06124962A (ja) 1992-10-09 1992-10-09 薄膜状半導体装置およびその作製方法
JP2000077565A JP3472231B2 (ja) 1992-10-09 2000-03-21 半導体装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4297650A Division JPH06124962A (ja) 1992-06-18 1992-10-09 薄膜状半導体装置およびその作製方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000277750A true JP2000277750A (ja) 2000-10-06
JP3472231B2 JP3472231B2 (ja) 2003-12-02

Family

ID=30002124

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000077565A Expired - Fee Related JP3472231B2 (ja) 1992-10-09 2000-03-21 半導体装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3472231B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SG115478A1 (en) * 2001-05-30 2005-10-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd Thin film transistor and method for manufacturing the same
US7851352B2 (en) 2007-05-11 2010-12-14 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd Manufacturing method of semiconductor device and electronic device

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20150311067A1 (en) * 2014-04-24 2015-10-29 Applied Materials, Inc. Millisecond annealing in ammonia ambient for precise placement of nitrogen in thin film stacks

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SG115478A1 (en) * 2001-05-30 2005-10-28 Matsushita Electric Ind Co Ltd Thin film transistor and method for manufacturing the same
US7851352B2 (en) 2007-05-11 2010-12-14 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd Manufacturing method of semiconductor device and electronic device
US8178438B2 (en) 2007-05-11 2012-05-15 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Manufacturing method of semiconductor device and electronic device

Also Published As

Publication number Publication date
JP3472231B2 (ja) 2003-12-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8017506B2 (en) Semiconductor device and method for forming the same
JPH07106594A (ja) 半導体装置およびその作製方法
JPH0823100A (ja) 半導体装置およびその作製方法
JPH0758339A (ja) 半導体装置およびその作製方法
JPH06296023A (ja) 薄膜状半導体装置およびその作製方法
JP3315191B2 (ja) 薄膜トランジスタの作製方法
JPH06124962A (ja) 薄膜状半導体装置およびその作製方法
JPH05160153A (ja) 半導体装置の作製方法
US5966596A (en) Method of fabricating semiconductor devices by crystallizing amorphous silicon with nickel
JPH07111334A (ja) 半導体装置およびその作製方法
JP3030367B2 (ja) 半導体装置およびその作製方法
JP3472231B2 (ja) 半導体装置
JP2001189462A (ja) 半導体装置の作製方法
JP3472233B2 (ja) 半導体装置の作製方法
JPH06275640A (ja) 薄膜トランジスタおよびその作製方法
JP3404928B2 (ja) 薄膜集積回路の製造方法
JP3140303B2 (ja) 半導体装置およびその作製方法
JP3567937B2 (ja) 薄膜トランジスタの作製方法
JP2000091594A (ja) 半導体装置
JP3493160B2 (ja) 半導体装置の作製方法
JP3357321B2 (ja) 半導体装置の作製方法
JP2006093745A (ja) 半導体装置及びその作製方法
JPH11154750A (ja) 半導体装置
JPH06204249A (ja) Misトランジスタの作製方法
JP2000332261A (ja) 半導体装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080912

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080912

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090912

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090912

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090912

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100912

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100912

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110912

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110912

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120912

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120912

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees