JP3472233B2 - 半導体装置の作製方法 - Google Patents
半導体装置の作製方法Info
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Description
書では絶縁性の表面を有する物体全体を指し、特に断ら
ないかぎり、ガラス等の絶縁材料のみならず、半導体や
金属等の材料上に絶縁物層を形成したものも意味する)
上に絶縁ゲイト型半導体装置およびそれらが多数形成さ
れた集積回路を形成する方法に関する。本発明による半
導体装置は、液晶ディスプレー等のアクティブマトリク
スやイメージセンサー等の駆動回路、あるいはSOI集
積回路や従来の半導体集積回路(マイクロプロセッサー
やマイクロコントローラ、マイクロコンピュータ、ある
いは半導体メモリー等)における薄膜トランジスタとし
て使用されるものである。
装置(MOSFET)を形成する研究が盛んに成されて
いる。このように絶縁基板上に半導体集積回路を形成す
ることは回路の高速駆動の上で有利である。なぜなら、
従来の半導体集積回路の速度は主として配線と基板との
容量(浮遊容量)によって制限されていたのに対し、絶
縁基板上ではこのような浮遊容量が存在しないからであ
る。このように絶縁基板上に形成され、薄膜状の活性層
を有するMOSFETを薄膜トランジスタ(TFT)と
いう。また、集積回路を多層化して形成するためにも、
TFTは不可欠である。現在、半導体集積回路におい
て、例えばSRAMの負荷トランジスタとしてTFTが
使用されている。
体集積回路を形成する必要のある製品が出現した。例え
ば、液晶ディスプレーやイメージセンサーというような
光デバイスの駆動回路である。ここにもTFTが用いら
れている。これらの回路は大面積に形成することが要求
されるのでTFT作製プロセスの低温化が求められてい
る。また、例えば、絶縁基板上に多数の端子を有する装
置で、該端子を半導体集積回路に接続する必要がある場
合にも、実装密度を低減するために、半導体集積回路の
最初の方の段、あるいは半導体集積回路そのものを、同
じ絶縁基板上にモノリシックに形成することも考えられ
ている。
ミアモルファス、あるいは微結晶の半導体被膜を450
℃〜1200℃の温度でアニールすることによって、結
晶性を改善し、良質な(すなわち、移動度の十分に大き
な)半導体被膜に改善することがなされてきた。半導体
被膜にアモルファス材料を使用するアモルファスTFT
もあるが、移動度が5cm2 /Vs以下、通常は1cm
2 /Vs程度と小さく、動作速度の点からで、また、P
チャネル型のTFTが得られない点からその利用は大き
く制限されている。移動度が5cm2 /Vs以上のTF
Tを得るには、上記のような温度でのアニールが必要で
あった。また、このようなアニールによってPチャネル
型TFT(PTFT)を形成することができた。
うな熱的なプロセスでは、基板材料が著しい制約を受け
た。すなわち、いわゆる高温プロセス(最高プロセス温
度が900〜1200℃のプロセス)では、ゲイト酸化
膜として質のよい熱酸化膜が使用できるのであるが、基
板は石英やサファイヤ、スピネルのような高価で大面積
化の困難な材料しか使用できなかった。
温度が450〜750℃のプロセス)では、高温プロセ
スよりも基板材料の選択の巾は広がるが、長時間のアニ
ールを要することと、高温プロセスに比較して、不純物
の活性化が十分でなく、ソース/ドレインのシート抵抗
が大きなことが問題となっている。また、レーザー等の
照射によって活性層の結晶化やソース/ドレインの活性
化をおこなう方法(以下、レーザープロセスと称する)
も試みられているが、やはりシート抵抗を低減すること
が困難であった。特に、電界移動度が150cm2 /V
sを越えるようなTFTを作製せんとした場合には、2
00Ω/□以下のシート抵抗が必要であった。
れたもので、最高プロセス温度が750℃以下であり、
高温プロセスにおける如き基板材料の制約を受けずに、
十分にシート抵抗を低減せしめたTFTおよびその作製
方法を提供することを課題とする。
高プロセス温度750℃以下)もしくはレーザープロセ
スでは、特にソース/ドレインの活性化が不十分であ
り、最低でもせいぜい100〜1kΩ/□のシート抵抗
しか得られなかった。このために、結果的にデバイスと
しての特性(特に移動度)が本来の特性を発揮できない
状態であった。
ドレイン電極の間のソース/ドレインの寄生抵抗が大き
かったためにTFTのON電流および動作速度が低下す
るという問題があった。しかしながら、一方では、パタ
ーン形成の限界(最小デザインルール)とゲイト電極と
他の配線間の寄生容量を小さくする必要から、むやみに
ソース電極とドレイン電極を近づけることは困難であ
り、また、賢明ではなかった。
コンの合金である層状のシリサイドをソース/ドレイン
上に密着して、ソース/ドレインとほぼ同じ形状に形成
することによって、ソース/ドレインの実質的なシート
抵抗を100Ω/□以下に低減させることを特徴とす
る。また、シリサイドは層状であるので、ゲイト電極と
の寄生容量は従来のソース/ドレインとほとんど同じで
ある。特に、本発明は、ゲイト電極がその陽極酸化物に
よって被覆されていることと、ゲイト電極に対して自己
整合的にソース/ドレイン領域が形成されていること
と、このソース/ドレイン領域上に密着して薄膜状のシ
リサイドが形成されていることを特徴とする。
は、そのシリサイドがシリコン半導体に対してオーミッ
クもしくはオーミックに近い低抵抗なコンタクトを形成
できるような材料であることが望まれる。具体的には、
モリブテン(Mo)、タングステン(W)、プラチナ
(白金、Pt)、クロム(Cr)、チタン(Ti)、コ
バルト(Co)が適当である。本発明を実施するには、
これらの金属のうちの少なくとも1つとシリコンを反応
させてシリサイドとする。
す役割が重要である。この陽極酸化物は、ソース/ドレ
イン上のシリサイドとゲイト電極が短絡することを防止
する役割を果たす。すなわち、シリサイドは、ソース/
ドレイン上に実質的に全面に設けられるので、結果的に
ゲイト電極に近接することとなる。ソース/ドレインと
ゲイト電極はゲイト絶縁膜によって隔てられているが、
本発明の如きシリサイドは、プロセスの要請上、一度、
ソース/ドレイン上のゲイト絶縁膜を除去した後に形成
されるので、シリサイドがゲイト電極と接触する可能性
が著しく大きい。もし、ゲイト電極の少なくとも側面に
陽極酸化物が存在すれば、シリサイドとゲイト電極の接
触を防止することが可能であり、しかも、陽極酸化物は
非常に緻密で絶縁性の良好なものを得ることができるの
で、短絡の確率は著しく低減できる。
ッチング特性を有するのであれば、プロセスを進める上
で格段に歩留りを向上せしめることができる。もし、ゲ
イト電極を覆う陽極酸化物が存在しない状態ではシリサ
イド膜を形成した後、シリサイド化しなかった金属膜を
除去する工程で、この金属膜がゲイト電極と大差無いエ
ッチングレートであったならば、金属膜のエッチングの
際にゲイト電極の一部もしくは全部をエッチングするこ
ととなる。したがって、エッチングの観点からすればゲ
イト電極の上面に陽極酸化物が存在することがのぞまし
い。
には、 ゲイト電極を陽極酸化する工程、 シリサイドを形成するための金属被膜を露出した素
子表面(シリコン半導体領域を含む)に形成する工程、 レーザー等の強光を照射することによって、シリコ
ンと前記金属膜を反応させて、その界面にシリサイドを
形成する工程、 未反応の金属膜を除去する工程 という4つの基本工程を含む。
択することは陽極酸化物の種類を決定することでもある
ので重要である。本発明では、ゲイト電極としては、ア
ルミニウム、チタン、タンタル、シリコンのような純粋
な金属やそれらに少量の添加物を添加した合金(例え
ば、アルミニウムに1〜3%のシリコンを加えた合金
や、シリコンに1000ppm〜5%の燐を加えた合
金)、あるいは珪化タングステン(WSi2 )や珪化モ
リブテン(MoSi2 )等の導電性珪化物、さらには窒
化チタンに代表される導電性窒化物が使用できる。な
お、本明細書では、特に断らない限り、例えば、アルミ
ニウムといえば、純粋なアルミニウムだけでなく、10
%以下の添加物を含有するものも含むものとする。シリ
コンや他の材料についても同じである。
た単層構造のゲイト電極を用いてもよいし、これらを2
層以上重ねた多層構造のゲイト電極としてもよい。例え
ば、アルミニウム上に珪化タングステンを重ねた2層構
造や窒化チタン上にアルミニウムを重ねた2層構造であ
る。各々の層の厚さは必要とされる素子特性に応じて実
施者が決定すればよい。
膜に照射し、下に存在するシリコン半導体膜と反応させ
てシリサイドとするが、レーザーを使用するのであれ
ば、パルス状のレーザーが好ましい。連続発振レーザー
では照射時間が長いので、熱によって被照射物が熱によ
って膨張することによって剥離するような危険がある
上、基板への熱的なダメージもあった。
レーザー(Qスイッチパルス発振が望ましい)のごとき
赤外光レーザーやその第2高調波のごとき可視光、Kr
F、XeCl、ArF等のエキシマーを使用する各種紫
外光レーザーが使用できるが、金属膜の上面からレーザ
ー照射をおこなう場合には金属膜に反射されないような
波長のレーザーを選択する必要がある。もっとも、金属
膜が極めて薄い場合にはほとんど問題がない。また、レ
ーザー光は、基板側から照射してもよい。この場合には
下に存在するシリコン半導体膜を透過するレーザー光を
選択する必要がある。
域に必要とされるシート抵抗によって選択されるが、シ
ート抵抗として10〜100Ω/□を達成せんとすれ
ば、シリサイドの比抵抗は、0.1〜1mΩ・cmであ
るので、シリサイドの厚さは10nm〜1μmが適当で
ある。
ず、基板(コーニング7059、300mm×400m
mもしくは100mm×100mm)100上に下地酸
化膜101として厚さ100〜300nmの酸化珪素膜
を形成した。この酸化膜の形成方法としては、酸素雰囲
気中でのスパッタ法を使用した。しかし、より量産性を
高めるには、TEOSをプラズマCVD法で分解・堆積
した膜を450〜650℃でアニールしてもよい。
によってアモルファス状のシリコン膜を30〜500n
m、好ましくは100〜300nm堆積し、これを、5
50〜600℃の還元雰囲気に24時間放置して、結晶
化せしめた。この工程は、レーザー照射によっておこな
ってもよい。そして、このようにして結晶化させたシリ
コン膜をパターニングして島状領域102を形成した。
さらに、この上にスパッタ法によって厚さ70〜150
nmの酸化珪素膜103を形成した。
ニウム(Al99%/Si1%)膜を電子ビーム蒸着法
によって形成して、これをパターニングし、ゲイト電極
104とし、さらにこれに電解液中で電流を通じて陽極
酸化し、厚さ50〜250nmの陽極酸化物105を形
成した。この様子を図1(A)に示す。陽極酸化の条件
等については、特願平4−30220(平成4年1月2
1日出願)に示されているものを用いた。
陽極酸化物の下の部分以外を除去して、シリコン半導体
102の表面を露出させた。酸化珪素膜103を除去す
るには、フッ化水素酸を主体とするエッチング液による
ウェットエッチングや、ドライエッチングを使用でき
る。
TFTの島状シリコン膜中に、ゲイト電極部(すなわち
ゲイト電極とその周囲の陽極酸化膜)をマスクとして自
己整合的に不純物を注入し、図1(B)に示すように不
純物領域106を形成した。NMOSのTFTを形成す
るにはフォスフィン(PH3 )をドーピングガスとして
燐を注入し、PMOSのTFTを形成するにはジボラン
(B2 H6 )をドーピングガスとして、硼素を注入すれ
ばよい。加速エネルギーは10〜60keVとした。
〜50nmのタングステン膜107をスパッタ法によっ
て形成した。次に、図1(D)に示すように、KrFエ
キシマーレーザー(波長248nm、パルス幅20ns
ec)を照射して、タングステンとシリコンを反応さ
せ、珪化タングステン領域108を不純物領域(ソース
/ドレイン)上に形成した。レーザーのエネルギー密度
は200〜400mJ/cm2 、好ましくは250〜3
00mJ/cm2 が適当であった。レーザー光の多くの
部分はタングステン膜に吸収されたので下にあるシリコ
ンの不純物領域の結晶性(これは先のイオンドーピング
によってかなり損傷を受けている)の回復にはほとんど
利用されなかった。しかしながら、珪化タングステン
は、30〜100μΩ・cmという低い抵抗率であるの
で、実質的なソースおよびドレイン領域(領域108と
その下の不純物領域)のシート抵抗は10Ω/□以下で
あったもちろん。不純物導入の工程の直後にレーザー照
射や熱アニール等によって不純物導入によって劣化した
結晶性の回復を図ってもよい。
なかったタングステン膜をエッチングした。例えば、フ
ッ化炭素雰囲気で反応性エッチングをおこなえば、タン
グステンは6フッ化タングステンとなって蒸発し、除去
できる。
CVD法によって酸化珪素膜を厚さ300nm形成し
た。TFTのソース/ドレインにコンタクトホールを形
成し、アルミニウム配線・電極110、111を形成し
た。以上によって、TFTが完成された。不純物領域の
活性化のために、さらに200〜400℃で水素アニー
ルをおこなってもよい。
ず、基板(コーニング7059)201上に実施例1と
同様に下地酸化膜202、島状シリコン半導体領域、ゲ
イト酸化膜として機能する酸化珪素膜204を形成し、
アルミニウム膜(厚さ200nm〜5μm)によるゲイ
ト電極205を形成した。そして、図2(A)に示すよ
うにゲイト電極をマスクとしてイオンドーピング法によ
って不純物注入をおこない、不純物領域203を形成し
た。
て、ゲイト電極の周囲(側面と上面)に陽極酸化物20
6を形成した。この場合には実施例1の場合に比べて、
不純物領域が陽極酸化物の内部にまで入り込んでいるこ
とに注目すべきである。その後、図2(B)に示すよう
に、酸化珪素膜204のゲイト電極下部に存在する部分
以外の領域を除去し、不純物領域の表面を露出させた。
なお、次の工程に移る前にイオンドーピングによって結
晶性が劣化した不純物領域の結晶性を改善するためにレ
ーザー照射や熱アニールをおこなってもよい。
〜50nmのモリブテン膜207をスパッタ法によって
形成した。次に、図2(D)に示すように、KrFエキ
シマーレーザー(波長248nm、パルス幅20nse
c)を照射して、モリブテンとシリコンを反応させ、珪
化モリブテン領域208を不純物領域(ソース/ドレイ
ン)上に形成した。
なかったモリブテン膜をエッチングし、最後に、図2
(F)に示すように、全面に層間絶縁物209として、
CVD法によって酸化珪素膜を厚さ300nm形成し、
TFTのソース/ドレインにコンタクトホールを形成
し、アルミニウム配線・電極210、211を形成し
た。以上の工程によって、TFTが完成された。
ず、図3(A)に示すように、基板(コーニング705
9)300上に実施例1と同様に下地酸化膜301、島
状シリコン半導体領域302、ゲイト酸化膜として機能
する酸化珪素膜303を形成し、アルミニウム膜(厚さ
200nm〜5μm)によるゲイト電極304を形成し
た。そして、実施例1と同様に陽極酸化によって、ゲイ
ト電極の周囲(側面と上面)に陽極酸化物305を形成
した。
の下の部分以外の領域を除去し、図3(B)に示すよう
に、厚さ5〜50nmのプラチナ(Pt)膜306をス
パッタ法によって形成した。さらに、このモリブテン膜
を通して、イオンドーピングによって不純物導入をおこ
ない、図3(C)に示すように、不純物領域307を形
成した。次に、図3(D)に示すように、KrFエキシ
マーレーザー(波長248nm、パルス幅20nse
c)を照射して、プラチナとシリコンを反応させ、珪化
プラチナ領域308を不純物領域(ソース/ドレイン)
上に形成した。
なかったプラチナ膜をエッチングし、最後に、図3
(F)に示すように、全面に層間絶縁物309として、
CVD法によって酸化珪素膜を厚さ300nm形成し、
TFTのソース/ドレインにコンタクトホールを形成
し、アルミニウム配線・電極310、311を形成し
た。以上の工程によって、TFTが完成された。
ず、図4(A)に示すように、基板(コーニング705
9)400上に実施例1と同様に下地酸化膜401、島
状シリコン半導体領域402、ゲイト酸化膜として機能
する酸化珪素膜403を形成し、アルミニウム膜(厚さ
200nm〜5μm)によるゲイト電極404を形成し
た。そして、実施例1と同様に陽極酸化によって、ゲイ
ト電極の周囲(側面と上面)に陽極酸化物405を形成
した。
の下の部分以外の領域を除去し、図4(B)に示すよう
に、厚さ5〜50nmのチタン膜406をスパッタ法に
よって形成した。さらに、図4(C)に示すように、K
rFエキシマーレーザー(波長248nm、パルス幅2
0nsec)を照射して、チタンとシリコンを反応さ
せ、珪化チタン領域407を形成した。
なかったチタン膜をエッチングし、さらに、イオンドー
ピング法によってゲイト電極部をマスクとして自己整合
的に不純物を導入し、珪化チタン領域407の下部に不
純物領域408を形成した。最後に、図4(E)に示す
ように、層間絶縁物409として、CVD法によって酸
化珪素膜を全面に厚さ300nm形成し、TFTのソー
ス/ドレインにコンタクトホールを形成し、アルミニウ
ム配線・電極410、411を形成した。以上の工程に
よって、TFTが完成された。
実質的な抵抗を著しく低減することができた。従来はソ
ース/ドレイン間の抵抗を下げるために、長時間にわた
る熱アニールをおこなう方法が使用された。しかしなが
ら、この方法はスループットが低く、また、基板温度が
550℃以上に上昇するので、基板材料が制約を受け
た。一方、レーザー照射による方法も試みられていた
が、シート抵抗を低くするためにはレーザーのエネルギ
ー密度を最適化する必要があり、エネルギー密度が低く
ても高くても、適切なシート抵抗が得られなかった。し
たがって、得られるTFTの特性のばらつきが大きく、
また、その結果、得られるシート抵抗もせいぜい数10
0Ω/□であった。
半導体(ソース/ドレイン)の表面にごく薄いシリサイ
ド膜を形成することによってシート抵抗を著しく低減さ
せ、典型的には100Ω/□以下にまで低減させること
ができる。本発明では、このシリサイド膜を得るために
レーザー照射を必要とするが、その条件は従来のシリコ
ンの活性化の条件に比べると著しく緩やかであり、歩留
りの大いなる向上に寄与する。
コン半導体の不純物領域に関しては、イオン注入の後
に、結晶性を回復させるための工程(活性化工程)を設
けても設けなくてもよい。例えば、イオンドーピング法
によって不純物注入をおこなった場合では、1015cm
-2以上のヘビードーピングをおこなった場合には、活性
化工程を設けなくても10kΩ/□程度のシート抵抗は
得られ、本発明のように不純物領域に密接して低抵抗の
シリサイド層が形成されている場合には、実質的なソー
スやドレインのシート抵抗は十分に低い。
リコン半導体中には、多くの欠陥が存在し、目的によっ
ては信頼性の観点から好ましくない場合がある。このよ
うな目的には不純物領域の活性化をおこなうべきであ
る。しかし、そのためには工程数が増加する。ただし、
この場合の活性化工程として、レーザー照射を使用する
場合には、不純物領域のシート抵抗の最適化を目的とす
るのではないので、従来の場合よりもより緩やかな条件
を適用することができる。このように本発明はTFTの
特性を改善せしめ、その歩留りを向上させる上で著しく
有益である。
Claims (20)
- 【請求項1】ガラス基板上に形成された下地酸化膜に接
してシリコン半導体層を形成し、 前記シリコン半導体層上にゲイト絶縁膜を形成し、 前記ゲイト絶縁膜上にゲイト電極部を形成し、前記ゲイト電極部の下の部分以外の 前記ゲイト絶縁膜を
除去して、前記シリコン半導体層の表面を露出し、 前記ゲイト電極部をマスクとして自己整合的に前記シリ
コン半導体層にフォスフィンまたはジボランをドーピン
グガスとして用いてイオンドーピングすることによりソ
ース領域およびドレイン領域となる領域に損傷を与え、 前記イオンドーピングした領域上に金属膜を形成し、 前記金属膜にレーザーを照射し、前記イオンドーピング
した領域の表面のシリコンと前記金属膜とを反応させて
前記イオンドーピングした領域上にシリサイド層を形成
し、 前記金属膜のうち未反応のものを除去することを特徴と
する半導体装置の作製方法。 - 【請求項2】ガラス基板上に形成された下地酸化膜に接
してシリコン半導体層を形成し、 前記シリコン半導体層上にゲイト絶縁膜を形成し、 前記ゲイト絶縁膜上にゲイト電極を形成し、 前記ゲイト電極をマスクとして前記シリコン半導体層に
フォスフィンまたはジボランをドーピングガスとして用
いてイオンドーピングすることによりソース領域および
ドレイン領域となる領域に損傷を与え、前記ゲイト電極
を含み前記ソース領域およびドレイン領域となる領域そ
れぞれの一部に重なるようにゲイト電極部を形成し、 前記ゲイト電極部の下の部分以外の 前記ゲイト絶縁膜を
除去して、前記シリコン半導体層の表面を露出し、 前記露出したシリコン半導体層上に金属膜を形成し、 前記金属膜にレーザーを照射し、前記イオンドーピング
した領域の表面のシリコンと前記金属膜とを反応させて
前記イオンドーピングした領域上にシリサイド層を形成
し、 前記金属膜のうち未反応のものを除去することを特徴と
する半導体装置の作製方法。 - 【請求項3】ガラス基板上に形成された下地酸化膜に接
してシリコン半導体層を形成し、 前記シリコン半導体層上にゲイト絶縁膜を形成し、 前記ゲイト絶縁膜上にゲイト電極部を形成し、前記ゲイト電極部の下の部分以外の 前記ゲイト絶縁膜を
除去して、前記シリコン半導体層の表面の一部を露出
し、 前記露出したシリコン半導体層上に金属膜を形成し、 前記ゲイト電極部をマスクとして前記シリコン半導体層
にフォスフィンまたはジボランをドーピングガスとして
用いてイオンドーピングすることによりソース領域およ
びドレイン領域となる領域に損傷を与え、 前記金属膜にレーザーを照射し、前記イオンドーピング
した領域の表面のシリコンと前記金属膜とを反応させて
前記イオンドーピングした領域上にシリサイド層を形成
し、 前記金属膜のうち未反応のものを除去することを特徴と
する半導体装置の作製方法。 - 【請求項4】ガラス基板上に形成された下地酸化膜に接
してシリコン半導体層を形成し、 前記シリコン半導体層上にゲイト絶縁膜を形成し、 前記ゲイト絶縁膜上にゲイト電極部を形成し、前記ゲイト電極部の下の部分以外の 前記ゲイト絶縁膜を
除去して、前記シリコン半導体層の表面の一部を露出
し、 前記露出したシリコン半導体層上に金属膜を形成し、 前記金属膜にレーザーを照射し、前記露出したシリコン
半導体層の表面のシリコンと前記金属膜とを反応させて
前記シリコン半導体層上にシリサイド層を形成し、 前記金属膜のうち未反応のものを除去し、 前記ゲイト電極部をマスクとして自己整合的に前記シリ
コン半導体層にフォスフィンまたはジボランをドーピン
グガスとして用いてイオンドーピングすることにより前
記シリサイド層の下部にソース領域およびドレイン領域
を形成することを特徴とする半導体装置の作製方法。 - 【請求項5】請求項1乃至4のいずれか一において、前
記イオンドーピングの後にレーザー照射または熱アニー
ルにより前記イオンドーピングによって劣化した結晶性
を回復させることを特徴とする半導体装置の作製方法。 - 【請求項6】請求項1乃至5のいずれか一において、前
記シリサイド層を構成する金属材料はモリブテン、タン
グステン、プラチナ、クロム、チタンまたはコバルトの
うちの少なくとも1つであることを特徴とする半導体装
置の作製方法。 - 【請求項7】請求項1乃至6のいずれか一において、ゲ
イト電極として、アルミニウム、チタン、タンタルもし
くはシリコンからなる金属、前記金属に添加物を添加し
た合金、珪化タングステンもしくは珪化モリブテンから
なる導電性珪化物、または窒化チタンからなる導電性窒
化物を用いることを特徴とする半導体装置の作製方法。 - 【請求項8】請求項1乃至7のいずれか一において、ゲ
イト電極として用いる材料は、10%以下の添加物を含
有するものも含むことを特徴とする半導体装置の作製方
法。 - 【請求項9】請求項1乃至8のいずれか一において、前
記レーザーはパルス状のレーザーを用いることを特徴と
する半導体装置の作製方法。 - 【請求項10】請求項1乃至9のいずれか一において、
前記レーザーはNd:YAGレーザー、Qスイッチパル
ス発振のNd:YAGレーザーまたは赤外光レーザーを
用いることを特徴とする半導体装置の作製方法。 - 【請求項11】請求項1乃至9のいずれか一において、
前記レーザーはNd:YAGレーザーの第2高調波、Q
スイッチパルス発振のNd:YAGレーザーの第2高調
波または赤外光レーザーの第2高調波を用いることを特
徴とする半導体装置の作製方法。 - 【請求項12】請求項1乃至9のいずれか一において、
前記レーザーはKrFエキシマレーザー、XeClエキ
シマレーザーまたはArFエキシマレーザーを用いるこ
とを特徴とする半導体装置の作製方法。 - 【請求項13】請求項1乃至12のいずれか一におい
て、前記レーザー光を基板側から照射することを特徴と
する半導体装置の作製方法。 - 【請求項14】請求項1乃至13のいずれか一におい
て、前記下地酸化膜は厚さ100〜300nmの酸化珪
素膜であることを特徴とする半導体装置の作製方法。 - 【請求項15】請求項1乃至14のいずれか一におい
て、前記下地酸化膜の形成方法として、酸素雰囲気中で
のスパッタ法を用いることを特徴とする半導体装置の作
製方法。 - 【請求項16】請求項1乃至14のいずれか一におい
て、前記下地酸化膜の形成方法として、TEOSをプラ
ズマCVD法で分解し、堆積した膜を450〜650℃
でアニールすることを特徴とする半導体装置の作製方
法。 - 【請求項17】請求項1乃至16のいずれか一におい
て、前記シリコン半導体層は30〜500nmの膜厚を
有することを特徴とする半導体装置の作製方法。 - 【請求項18】請求項1乃至17のいずれか一におい
て、前記ゲイト電極部は、ゲイト電極と前記ゲイト電極
の周囲を覆う陽極酸化膜であることを特徴とする半導体
装置の作製方法。 - 【請求項19】請求項1乃至18のいずれか一におい
て、前記金属膜は厚さ5〜50nmのタングステン膜で
あることを特徴とする半導体装置の作製方法。 - 【請求項20】請求項1乃至19のいずれか一におい
て、前記半導体装置は液晶ディスプレー、イメージセン
サー、SOI集積回路、マイクロプロセッサー、マイク
ロコントローラ、マイクロコンピュータまたは半導体メ
モリーに用いられることを特徴とする半導体装置の作製
方法。
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