JP2006093745A - 半導体装置及びその作製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】薄膜トランジスタにおいて、ソース/ドレイン領域に高抵抗不純物領域(HRDまたは低濃度不純物領域)を自己整合的に形成する方法を提供する。
【解決手段】ゲイト電極105上面にマスク106を残し、比較的低い電圧でポーラスな第1の陽極酸化膜107をゲイト電極の側面に成長させる。この陽極酸化膜をマスクとしてゲイト絶縁膜104’をエッチングする。必要に応じては比較的高い電圧でバリア型の第2の陽極酸化膜108をゲイト電極の側面および上面に形成する。第1の陽極酸化膜を選択的にエッチングする。不純物ドーピングをおこなうと、ゲイト電極の下部にはドーピングされず、ゲイト電極に近い領域では、不純物濃度の低い高抵抗領域111,112となる。ゲイト電極から遠い領域では、不純物濃度の高い低抵抗領域110,113となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガラス等の絶縁材料、あるいは珪素ウェハー上に酸化珪素等の絶縁被膜を形成した材料等の絶縁表面上に形成される絶縁ゲイト型トランジスタ(以下、TFTという)およびその作製方法に関する。本発明は、特にガラス転移点(歪み温度、歪み点とも言う)が750℃以下のガラス基板上に形成されるTFTに有効である。本発明による半導体装置は、液晶ディスプレー等のアクティブマトリクスやイメージセンサー等の駆動回路、あるいは3次元集積回路に使用されるものである。
従来より、アクティブマトリクス型の液晶表示装置やイメージセンサー等の駆動の目的で、TFTを形成することが広く知られている。特に、最近は、高速動作の必要から、非晶質珪素を活性層に用いた非晶質珪素TFTにかわって、より電界移動度の高い結晶珪素TFTが開発されている。しかしながら、より高度な特性と高い耐久性が必要とされるようになると、半導体集積回路技術で利用されるような高抵抗不純物領域(高抵抗ドレイン(HRD)もしくは低濃度ドレイン(LDD))を有することが必要とされた。しかしながら、公知の半導体集積回路技術とは異なって、TFTには解決すべき問題が多くあった。特に、素子が絶縁表面上に形成され、反応性イオン異方性エッチングが十分できないため、微細なパターンができないという大きな制約があった。
図6には、現在まで用いられているHRDを作製する代表的なプロセスの断面図を示す。まず、基板601上に下地膜602を形成し、活性層を結晶珪素603によって形成する。そして、この活性層上に酸化珪素等の材料によって絶縁被膜604を形成する。(図6(A))
次に、ゲイト電極605が多結晶珪素(燐等の不純物がドーピングされている)やタンタル、チタン、アルミニウム等で形成される。さらに、このゲイト電極をマスクとして、イオンドーピング等の手段によって不純物元素(リンやホウ素)を導入し、自己整合的にドーピング量の少ない高抵抗な不純物領域(HRD)606、607が活性層603に形成される。不純物が導入されなかったゲイト電極の下の活性層領域はチャネル形成領域となる。そして、レーザーもしくはフラッシュランプ等の熱源によって、ドーピングされた不純物の活性化がおこなわれる。(図6(B))
次に、プラズマCVD、APCVD等の手段によって酸化珪素等の絶縁膜608を形成(図6(C))し、これを異方性エッチングすることによって、ゲイト電極の側面に隣接して側壁609を形成する。(図6(D))
そして、再び、イオンドーピング等の手段によって不純物元素を導入し、ゲイト電極605および側壁609をマスクとして自己整合的に十分な高濃度の不純物領域(低抵抗不純物領域、ソース/ドレイン領域)610、611が活性層603に形成される。そして、レーザーもしくはフラッシュランプ等の熱源によって、ドーピングされた不純物の活性化がおこなわれる。(図6(E))
最後に、層間絶縁物612を形成し、さらに、層間絶縁物を通して、ソース/ドレイン領域にコンタクトホールを形成し、アルミニウム等の金属材料によって、ソース/ドレインに接続する配線・電極613、614を形成する。(図6(F))
以上の方法は従来の半導体集積回路におけるLDD作製プロセスをそのまま踏襲したものであって、ガラス基板上のTFT作製プロセスにはそのまま適用することの困難な工程や、あるいは生産性の面で好ましくない工程がある。
第1にはレーザー等の照射による不純物の活性化が2度必要な点である。このため生産性が低下する。従来の半導体集積回路においては不純物元素の活性化は熱アニールによっておこなわれていた。そのため、不純物の活性化は不純物導入が全て終了してからまとめておこなわれた。
しかしながら、特にガラス基板上のTFTにおいては、基板の温度制約から熱アニールをおこなうことは難しく、いきおい、レーザーアニール、フラッシュランプアニール(RTAあるいはRTP)に頼らざるをえない。しかしながら、これらの手法は被照射面が選択的にアニールされるため、例えば、側壁609の下の部分はアニールされない。したがって、不純物ドーピングの度にアニールが必要となる。
第2は側壁の形成の困難さである。絶縁膜608の厚さは0.5〜2μmもある。通常、基板上に設けられる下地膜602の厚さは100〜300nmであるので、このエッチング工程において誤って、下地膜をエッチングしてしまって、基板が露出することがよくあり、歩留りが低下した。TFTの作製に用いられる基板は珪素半導体にとって有害な元素が多く含まれているので、このような不良は極力、避けることが必要とされた。また、側壁の幅を均一に仕上げることも難しいことであった。これは反応性イオンエッチング(RIE)等のプラズマドライエッチングの際に、半導体集積回路で用いられる珪素基板とは異なって、基板表面が絶縁性であるためにプラズマの微妙な制御が困難であったからである。
高抵抗不純物領域のドレインは高抵抗のため、その幅を可能な限り狭くする必要があるが、上記のばらつきによって量産化が困難であり、この自己整合的(すなわち、フォリソグラフィー法を用いることなく位置を決める)プロセスをいかに制御しやすくおこなうかが課題であった。また、従来の方法ではドーピングが最低、2回必要とされたが、このドーピング回数を減らすこともまた、解決すべき課題であった。
本発明は、上記のような問題を解決し、よりプロセスを簡略化して、高抵抗不純物領域を形成する方法およびそのようにして形成された高抵抗不純物領域(高抵抗ドレイン、HRD)を有するTFTに関する。ここで、高抵抗ドレイン(HRD)という言い方をするのは、低不純物濃度にして高抵抗化したドレインに加えて、不純物濃度は比較的高いものの、炭素、酸素、窒素等を添加して不純物の活性化を妨げて、結果として高抵抗化したドレインのことも含むからである。
高抵抗領域を形成するうえで、本発明ではゲイト電極の陽極酸化等の手段によって形成された酸化物層を積極的に用いることを特徴とする。特に陽極酸化物はその厚さの制御が精密に行え、また、その厚さも100nm以下の薄いものから500nm以上の厚いものまで幅広く、しかも均一に形成できるという特徴を有しているため、従来の異方性エッチングによる側壁に代替する材料として好ましい。
特に、いわゆるバリヤ型の陽極酸化物はフッ酸系のエッチャントでなければエッチングされないのに対し、多孔質型の陽極酸化物は燐酸等のエッチャントによって選択的にエッチングされる。このため、TFTを構成する他の材料、例えば、珪素、酸化珪素には何らダメージ(損傷)を与えることなく、処理することができるのが特徴である。また、バリヤ型、多孔質型とも陽極酸化物はドライエッチングでは極めてエッチングされにくい。特に、酸化珪素とのエッチングにおいては選択比が十分に大きいことも特徴である。
本発明は、以下のような作製工程によってTFT作製することを特徴とし、この工程を採用することによって、より一層、確実にHRDを構成し、また、量産性を向上させることができる。
図1は本発明の基本的な工程を示している。まず、基板101上に下地絶縁膜102を形成し、さらに活性層103を結晶性半導体(本発明では単結晶、多結晶、セミアモルファス等、結晶が少しでも混在している半導体を結晶性半導体という)によって形成する。そして、これを覆って酸化珪素等の材料によって絶縁膜104を形成し、さらに陽極酸化可能な材料によって被膜を形成する。この被膜の材料としては、陽極酸化の可能なアルミニウム、タンタル、チタン、珪素等が好ましい。本発明では、これらの材料を単独で使用した単層構造のゲイト電極を用いてもよいし、これらを2層以上重ねた多層構造のゲイト電極としてもよい。例えば、アルミニウム上に珪化チタンを重ねた2層構造や窒化チタン上にアルミニウムを重ねた2層構造である。各々の層の厚さは必要とされる素子特性に応じて実施者が決定すればよい。
さらにその被膜を覆って、陽極酸化においてマスクとなる膜を形成し、この両者を同時にパターニング、エッチングして、ゲイト電極105とその上のマスク膜106を形成する。このマスク膜の材料としては通常のフォトリソグラフィー工程で用いられるフォトレジスト、あるいは感光性ポリイミド、もしくは通常のポリイミドでエッチングの可能なものを使用すればよい。(図1(A))
次に、ゲイト電極105に電解溶液中で電圧を印加することによってゲイト電極の側面に多孔質の陽極酸化物107を形成する。この陽極酸化工程は、3〜20%のクエン酸もしくはシュウ酸、燐酸、クロム酸、硫酸等の酸性の水溶液を用いておこなう。溶液の水素イオン濃度pHは2未満であることが望ましい。最適なpHは電解溶液の種類に依存するが、シュウ酸の場合には0.9〜1.0である。この場合には、10〜30V程度の低電圧で0.5μm以上の厚い陽極酸化物を形成することができる。(図1(B))
そして、ドライエッチング法、ウェットエッチング法等によって絶縁膜104をエッチングする。このエッチング深さは任意であり、下に存在する活性層が露出するまでエッチングをおこなっても、その途中でとめてもよい。しかし、量産性・歩留り・均一性の観点からは、活性層に至るまでエッチングすることが望ましい。この際には陽極酸化物107およびゲイト電極105に覆われた領域の下側の絶縁膜(ゲイト絶縁膜)にはもとの厚さの絶縁膜が残される。なお、ゲイト電極がアルミニウム、タンタル、チタンを主成分とし、一方、絶縁膜104が酸化珪素を主成分とする場合において、ドライエッチング法を用いる場合には、フッ素系(例えばNF、SF)のエッチングガスを用いて、ドライエッチングをおこなえば、酸化珪素である絶縁膜104は素早くエッチングされるが、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタンのエッチングレートは十分に小さいので絶縁膜104を選択的にエッチングできる。
また、ウェットエッチングにおいては、1/100フッ酸等のフッ酸系のエッチャントを用いればよい。この場合にも酸化珪素である絶縁膜104は素早くエッチングされるが、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタンのエッチングレートは十分に小さいので絶縁膜104を選択的にエッチングできる。(図1(C))
その後、陽極酸化物107を除去する。エッチャントとしては、燐酸系の溶液、例えば、燐酸、酢酸、硝酸の混酸等が好ましい。しかし、単に、例えばゲイト電極がアルミニウムの場合には燐酸系のエッチャントを用いると、同時にゲイト電極もエッチングされてしまう。そこで、本発明においては、その前の工程でゲイト電極に3〜10%の酒石液、硼酸、硝酸が含まれたエチレングルコール溶液中で、電圧を印加することによって、ゲイト電極の側面および上面にバリヤ型の陽極酸化物108を設けておくと良い。この陽極酸化工程においては、電解溶液のpHは2以上、好ましくは3以上、さらに好ましくは6.9〜7.1とするとよい。このような溶液を得るにはアンモニア等のアルカリ溶液を用いて中和させると良い。このようにして得られる陽極酸化物の厚さはゲイト電極105と対向の電極との間に印加される電圧の大きさによって決定される。
注目すべきは、バリヤ型の陽極酸化が後の工程であるにもかかわらず、多孔質の陽極酸化物の外側にバリヤ型の陽極酸化物ができるのではなく、バリヤ型の陽極酸化物108は多孔質陽極酸化物107とゲイト電極105の間に形成されることである。上記の燐酸系のエッチャントにおいては、多孔質陽極酸化物のエッチングレートはバリヤ型陽極酸化物のエッチングレートの10倍以上である。したがって、バリヤ型の陽極酸化物108は、燐酸系のエッチャントでは実質的にエッチングされないので、内側のゲイト電極を守ることができる。(図1(D)、(E))
以上の工程によって、ゲイト電極の下側に選択的に絶縁膜104の一部(以下、これをゲイト絶縁膜と称することにする)が残存した構造を得ることができる。そして、このゲイト絶縁膜104’は、もともと多孔質陽極酸化物107の下側に存在していたので、ゲイト電極105、バリヤ型陽極酸化物108の下側のみならず、バリヤ型陽極酸化物108からyの距離だけ離れた位置にまで存在し、その幅yは自己整合的に決定されることが特徴である。換言すれば、活性層103におけるゲイト電極下のチャネル形成領域の外側にはゲイト絶縁膜104’の存在する領域と、存在しない領域とが自己整合的に形成されるのである。
この構造で加速したN型もしくはP型の不純物のイオンを活性層に注入すると、絶縁膜104が存在しない(もしくは薄い)領域には多くのイオンが注入され、(相対的に)高濃度の不純物領域(低抵抗不純物領域)110、113が形成される。一方、ゲイト絶縁膜104’が存在する領域では、このゲイト絶縁膜中にイオンが注入され、それを透過したイオンのみが半導体に注入されるため、そのイオン注入量は相対的に減少して、低濃度の不純物領域(高抵抗不純物領域)111、112が形成される。低濃度の不純物領域111、112と高濃度の不純物領域110、113との不純物濃度の違いは、絶縁膜104の厚さ等によって異なるが、通常、0.5〜3桁、前者の方が小さい。また、ゲイト電極の下の領域には実質的には不純物が注入されず、真性または実質的に真性な状態が保たれ、すなわちチャネル形成領域となる。不純物注入後にはレーザーもしくはそれと同等な強光を照射することによって不純物の活性化をおこなえばよいが、この工程は、いうまでもなく実質的に1回で十分である。(図1(E))
このように、本発明では高抵抗不純物領域の幅を陽極酸化物107の厚さyによって自己整合的に制御することに特徴がある。そして、さらにゲイト絶縁膜104’の端部109と高抵抗領域(HRD)112の端部117を概略一致させることができる。図6に示した従来の方法ではこのような役割を果たす側壁の幅の制御は極めて困難であったが、本発明においては、陽極酸化物107の幅は、陽極酸化電流(電荷量)によって決定されるため、極めて微妙な制御が可能である。
さらに、上記の工程からも明らかなように、不純物ドーピングの工程が実質的に1回であっても、低抵抗領域、高抵抗領域を形成でき、さらに、その後の活性化の工程も1回の処理で済む。このように本発明では、ドーピング、活性化の工程を減らすことにより量産性を高めることができる。従来から、HRDは抵抗が大きいため、電極とオーム接触させることが難しいこと、および、この抵抗のためドレイン電圧の低下をきたすことが問題となっていた。しかし、他方、HRDの存在により、ホットキャリヤの発生を抑止でき、高い信頼性を得ることができるというメリットも併せ持っていた。本発明はこの矛盾する課題を一挙に解決し、自己整合的に形成される0.1〜1μm幅のHRDと、ソース/ドレイン電極に対してオーム接触を得ることができる。
また、本発明においては図1の陽極酸化物108の厚さを適切に利用することによって、ゲイト電極の端部と不純物領域の位置関係を任意に変更できる。この例を図4に示す。例えば、イオンドーピング法(プラズマドーピングともいう)のようにイオンが実質的に質量分離されないまま注入される方法では、イオンの進入角度がまちまちであるので、不純物の横方向への広がりもかなりあり、すなわち、イオンの進入付加さ程度の横方向への広がりが見込まれる。以下の例では活性層404の厚さを80nmとする。
したがって、図4(A)に示すように、金属のゲイト電極401の外側に陽極酸化物402(図1、108に対応)の厚さ(例えば80nm)が活性層404と同程度の厚さであれば、ほとんどゲイト電極401の端部405と高抵抗不純物領域407の端部406が重なりもせず、離れもしない一致状態となる。図4(B)のように陽極酸化物402の厚さが、例えば300nmと活性層の厚さ80nmより大きな場合には、ゲイト電極の端部405と高抵抗不純物領域の端部406が離れたオフセット状態となる。逆に図4(C)のように陽極酸化物402の厚さが小さくなれば、ゲイト電極と高抵抗不純物領域が重なりあうオーバーラップの状態となる。このオーバーラップは、図4(D)のようにゲイト電極401の周囲に陽極酸化物が存在しない状態で最大となる。
一般にオフセット状態では、逆方向リーク電流が低下し、オン/オフ比が向上するという特徴を有し、例えば、アクティブマトリクス液晶ディスプレーの画素の制御に用いられるTFT(画素TFT)のように、リーク電流の少ないことが必要とされる用途に適している。しかしながら、HRDの端部で発生したホットキャリヤが陽極酸化物にトラップされることによって、劣化するという欠点も合わせ持つ。
オーバーラップ状態のものでは上記のようなホットキャリヤのトラップによる劣化は減少し、また、オン電流が増加するが、リーク電流が増加するという欠点がある。このため、大きな電流駆動能力の要求される用途、例えば、モノリシック型アクティブマトリクスの周辺回路にもちいられるTFT(ドライバーTFT)に適している。実際に使用するTFTを図4(A)〜(D)のいずれのものとするかは、TFTの用途によって決定されればよい。
本発明によって、実質的に1回のドーピングおよび1回のレーザーアニール、RTA等の活性化工程によって、高抵抗不純物領域(HRD)を形成することができた。この工程の短縮化は量産性を高め、TFT製造ラインへの投資額を減額するうえで有効である。また、本発明ではHRDの幅が極めて精度良く形成されるので、歩留り、均一性の優れたTFTが得られる。
なお、本発明においてはより特性を向上させるためには、より多くのドーピングやレーザーアニール、RTAをおこなってもよく、必ずしもドーピングの回数やレーザーアニール、RTAの回数を1回に限定するものではない。
本発明のTFTは、半導体集積回路が形成された基板上に3次元集積回路を形成する場合でも、ガラスまたは有機樹脂等の上に形成される場合でも同様に形成されることはいうまでもないが、いずれの場合にも絶縁表面上に形成されることを特徴とする。特に周辺回路を同一基板上に有するモノリシック型アクティブマトリクス回路等の電気光学装置に対する本発明の効果は著しい。
また、本発明において、PまたはN型の不純物のイオン注入またはイオンドープに加えて、炭素、酸素、窒素を同時に添加してもよい。かくすると、逆方向リーク電流が低減し、また、耐圧も向上する。例えばアクティブマトリクス回路の画素TFTとして用いる場合に有効である。この場合には、図5のTFT3の陽極酸化物層の厚さをTFT1、TFT2と同じ厚さとできる。
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。
図1に本実施例を示す。まず、基板(コーニング7059、300mm×400mmもしくは100mm×100mm)101上に下地酸化膜102として厚さ100〜300nmの酸化珪素膜を形成した。この酸化膜の形成方法としては、酸素雰囲気中でのスパッタ法を使用した。しかし、より量産性を高めるには、TEOSをプラズマCVD法で分解・堆積した膜を用いてもよい。
その後、プラズマCVD法やLPCVD法によって非晶質珪素膜を30〜500nm、好ましくは50〜100nm堆積し、これを、550〜600℃の還元雰囲気に24時間放置して、結晶化せしめた。この工程は、レーザー照射によっておこなってもよい。そして、このようにして結晶化させた珪素膜をパターニングして島状領域103を形成した。さらに、この上にスパッタ法によって厚さ70〜150nmの酸化珪素膜104を形成した。
その後、厚さ100nm〜3μmのアルミニウム(1wt%のSi、もしくは0.1〜0.3wt%のSc(スカンジウム)を含む)膜を電子ビーム蒸着法もしくはスパッタ法によって形成した。そして、フォトレジスト(例えば、東京応化製、OFPR800/30cp)をスピンコート法によって形成した。フォトレジストの形成前に、陽極酸化法によって厚さ10〜100nmの酸化アルミニウム膜を表面に形成しておくと、フォトレジストとの密着性が良く、また、フォトレジストからの電流のリークを抑制することにより、後の陽極酸化工程において、多孔質陽極酸化物を側面のみに形成するうえで有効であった。その後、フォトレジストとアルミニウム膜をパターニングして、アルミニウム膜と一緒にエッチングし、ゲイト電極105マスク膜106とした。(図1(A))
さらにこれに電解液中で電流を通じて陽極酸化し、厚さ300〜600nm、例えば、厚さ500nmの陽極酸化物107を形成した。陽極酸化は、3〜20%のクエン酸もしくはショウ酸、燐酸、クロム酸、硫酸等の酸性水溶液を用いておこない、10〜30Vの一定電流をゲイト電極に印加すればよい。本実施例ではpH=0.9〜1.0のシュウ酸溶液(30℃)中で電圧を10Vとし、20〜40分、陽極酸化した。陽極酸化物の厚さは陽極酸化時間によって制御した。(図1(B))
その後、ドライエッチング法によって酸化珪素膜104をエッチングした。このエッチングにおいては、等方性エッチングのプラズマモードでも、あるいは異方性エッチングの反応性イオンエッチングモードでもよい。ただし、珪素と酸化珪素の選択比を十分に大きくすることによって、活性層を深くエッチングしないようにすることが重要である。例えば、エッチングガスとしてCFを使用すれば陽極酸化物はエッチングされず、酸化珪素膜104のみがエッチングされる。また、多孔質陽極酸化物107の下の酸化珪素膜104’はエッチングされずに残った。(図1(C))
次に、再び電解溶液中において、ゲイト電極に電流を印加した。今回は、3〜10%の酒石液、硼酸、硝酸が含まれたpH=6.9〜7.1のエチレングルコールアンモニア溶液を用いた。溶液の温度は10℃前後の室温より低い方が良好な酸化膜が得られた。このため、ゲイト電極の上面および側面にバリヤ型の陽極酸化物108が形成された。陽極酸化物108の厚さは印加電圧に比例し、印加電圧が150Vで200nmの陽極酸化物が形成された。陽極酸化物108の厚さは図4に示されるような必要とされるオフセット、オーバーラップの大きさによって決定したが、300nm以上の厚さの陽極酸化物を得るには250V以上の高電圧が必要であり、TFTの特性に悪影響を及ぼすので300nm以下の厚さとすることが好ましい。本実施例では80〜150Vまで上昇させ、必要とする陽極酸化膜108の厚さによって電圧を選択した。(図1(D))
その後、燐酸、酢酸、硝酸の混酸を用いて陽極酸化物107をエッチングした。このエッチングでは陽極酸化物107のみがエッチングされ、エッチングレートは約60nm/分であった。その下のゲイト絶縁膜104’はそのまま残存した。そして、イオンドーピング法によって、TFTの活性層103に、ゲイト電極部(すなわちゲイト電極とその周囲の陽極酸化膜)およびゲイト絶縁膜をマスクとして自己整合的に不純物を注入し、低抵抗不純物領域(ソース/ドレイン領域)110、113、高抵抗不純物領域111、112を形成した。ドーピングガスとしてはフォスフィン(PH)を用いたため、N型の不純物領域となった。P型の不純物領域を形成するにはジボラン(B)をドーピングガスとして用いればよい。ドーズ量は5×1014〜5×1015cm-2、加速エネルギーは10〜30keVとした。その後、KrFエキシマーレーザー(波長248nm、パルス幅20nsec)を照射して、活性層中に導入された不純物イオンの活性化をおこなった。
SIMS(二次イオン質量分析法)の結果によると、領域110、113の不純物濃度は1×1020〜2×1021cm-3、領域111、112では1×1017〜2×1018cm-3であった。ドーズ量換算では、前者は5×1014〜5×1015cm-2、後者は2×1013〜5×1014cm-2であった。この違いはゲイト絶縁膜104’の有無によってもたらされたのであって、一般的には、低抵抗不順部鵜領域の不純物濃度は、高抵抗不純物領域のものより0.5〜3桁大きくなる。(図1(E))
最後に、全面に層間絶縁物114として、CVD法によって酸化珪素膜を厚さ300nm形成した。TFTのソース/ドレインにコンタクトホールを形成し、アルミニウム配線・電極115、116を形成した。さらに200〜400℃で水素アニールをおこなった。以上によって、TFTが完成された。(図1(F))
図1に示した手法を用いて、1枚の基板上に複数のTFTを形成した例を図5(A)に示す。この例ではTFTはTFT1〜3の3つを形成した。TFT1および2はドライバーTFTとして用いられるもので、図1の陽極酸化物108に相当する酸化物501、502の厚さを20〜100nm、例えば50nmの薄いものとし、若干、ゲイト電極と高抵抗領域(HRD)がオーバーラップとなるようにした。図では、TFT1のドレインとTFT2のソースとを互いに接続し、また、TFT1のソースを接地し、TFT2のドレインを電源に接続して、CMOSインバータとなるように構成した例を示す。周辺回路としては、この他にもさまざまな回路があるが、それぞれの仕様にしたがって、このようなCMOS型の回路とすればよい。
一方、TFT3は画素TFTとして用いられるものであり、陽極酸化物503を200nmと厚くして、オフセット状態(図4(B)に対応)とし、リーク電流を抑制した。TFT3のソース/ドレイン電極の一方はITOの画素電極501に接続されている。このように陽極酸化物の厚さを変えるには、それぞれのTFTのゲイト電極の電圧を独立に制御できるように分離しておけばよい。なお、TFT1およびTFT3はNチャネル型TFT、TFT2はPチャネル型TFTである。
図2に本実施例を示す。まず、絶縁表面を有する基板(例えばコーニング7059)201上に実施例1の(A)〜(C)の工程を用いて、下地酸化膜202、島状性珪素半導体領域(例えば結晶性珪素半導体)203、ゲイト絶縁膜204、アルミニウム膜(厚さ200nm〜1μm)によるゲイト電極205とゲイト電極の側面に多孔質の陽極酸化物(厚さ300nm〜1μm、例えば500nm)206を形成した。(図2(A))
そして、実施例1と同様にバリヤ型の厚さ100〜250nmの陽極酸化物207を形成した。(図2(B))
さらにこのバリヤ型陽極酸化膜207をマスクとして、多孔質陽極酸化膜206をエッチング除去した。その後、ゲイト電極部(205、207)およびゲイト絶縁膜204をマスクとしてイオンドーピング法によって不純物注入をおこない、低抵抗不純物領域208、211、高抵抗不純物領域209、210を形成した。ドーズ量は1〜5×1014cm-2、加速電圧は30〜90kVとした。不純物としては燐を用いた。(図2(C))
さらに、全面に適当な金属、例えば、チタン、ニッケル、モリブテン、タングステン、白金、パラジウム等の被膜、例えば、厚さ5〜50nmのチタン膜212をスパッタ法によって全面に形成した。この結果、金属膜(ここではチタン膜)212は低抵抗不純物領域208、211に密着して形成された。(図2(D))
そして、KrFエキシマーレーザー(波長248nm、パルス幅20nsec)を照射して、ドーピングされた不純物の活性化とともに、金属膜(ここではチタン)と活性層の珪素を反応させ、金属珪化物(ここでは珪化チタン)の領域213、214を形成した。レーザーのエネルギー密度は200〜400mJ/cm2 、好ましくは250〜300mJ/cm2 が適当であった。また、レーザー照射時には基板を200〜500℃に加熱しておくと、チタン膜の剥離を抑制することはできた。
なお、本実施例では上記の如く、エキシマーレーザーを用いたが、他のレーザーを用いてもよいことはいうまでもない。ただし、レーザーを用いるにあたってはパルス状のレーザーが好ましい。連続発振レーザーでは照射時間が長いので、熱によって被照射物が熱によって膨張することによって剥離するような危険がある。
パルスレーザーに関しては、Nd:YAGレーザー(Qスイッチパルス発振が望ましい)のごとき赤外光レーザーやその第2高調波のごとき可視光、KrF、XeCl、ArF等のエキシマーを使用する各種紫外光レーザーが使用できるが、金属膜の上面からレーザー照射をおこなう場合には金属膜に反射されないような波長のレーザーを選択する必要がある。もっとも、金属膜が極めて薄い場合にはほとんど問題がない。また、レーザー光は、基板側から照射してもよい。この場合には下に存在するシリコン半導体膜を透過するレーザー光を選択する必要がある。
また、アニールは、可視光線もしくは近赤外光の照射によるランプアニールによるものでもよい。ランプアニールを行う場合には、被照射面表面が600〜1000℃程度になるように、600℃の場合は数分間、1000℃の場合は数10秒間のランプ照射を行うようにする。近赤外線(例えば1.2μmの赤外線)によるアニールは、近赤外線が珪素半導体に選択的に吸収され、ガラス基板をそれ程加熱せず、しかも一回の照射時間を短くすることで、ガラス基板に対する加熱を抑えることができ、極めて有用である。
この後、過酸化水素とアンモニアと水とを5:2:2で混合したエッチング液でTi膜のエッチングした。露出した活性層と接触した部分以外のチタン膜(例えば、ゲイト絶縁膜204や陽極酸化膜207上に存在したチタン膜)はそのまま金属状態で残っているが、このエッチングで除去できる。一方、金属珪化物である珪化チタン213、214はエッチングされないので、残存させることができる。(図2(E))
最後に、図2(F)に示すように、全面に層間絶縁物217として、CVD法によって酸化珪素膜を厚さ200nm〜1μm、例えば、300nm形成し、TFTのソース/ドレインにコンタクトホールを形成し、アルミニウム配線・電極218、219を200nm〜1μm、例えば500nmの厚さに形成した。本実施例においてはアルミニウム配線がコンタクトする部分は珪化チタンであり、アルミニウムとの界面の安定性が珪素の場合よりも良好であるので、信頼性の高いコンタクトが得られた。また、このアルミニウム電極218、219と珪化物領域213、214の間にバリヤメタルとして、例えば窒化チタンを形成するとより一層、信頼性を向上させることができる。本実施例では、珪化物領域のシート抵抗は10〜50Ω/□となった。一方、高抵抗不純物領域209、210では10〜100kΩ/□となり、この結果、周波数特性が良く、かつ、高いドレイン電圧でもホットキャリヤ劣化の少ないTFTを作製することができた。
本実施例では、低抵抗不純物領域211と金属珪化物領域とを概略一致させるこができた。特にゲイト絶縁膜204の端部215と高抵抗不純物領域210と低抵抗不純物領域211の境界216を概略一致せしめ、同時にこの端部215と金属珪化物領域214の端部とを概略一致せしめた結果、図4(A)〜(D)における低抵抗不純物領域を金属珪化物領域として置き換えればよいことは明らかであろう。
図2に示した手法を用いて、1枚の基板上に複数のTFTを形成した例を図5(B)に示す。この例ではTFTはTFT1〜3の3つを形成した。TFT1および2はドライバーTFTとしてCMOS化した構成、ここではインバータ構成として用いたもので、図2の陽極酸化物207に相当する酸化物505、506の厚さを20〜100nm、例えば50nmの薄いものとし、若干、オーバーラップとなるようにした。一方、TFT3は画素TFTとして用いられるものであり、陽極酸化物503を200nmと厚くして、オフセット状態とし、リーク電流を抑制した。TFT3のソース/ドレイン電極の一方はITOの画素電極502に接続されている。このように陽極酸化物の厚さを変えるには、それぞれのTFTのゲイト電極の電圧を独立に制御できるように分離しておけばよい。なお、TFT1およびTFT3はNチャネル型TFT、TFT2はPチャネル型TFTである。
本実施例ではイオンドーピングの工程の後にチタン膜成膜の工程を配したが、この順番を逆にしてもよい。この場合には、イオン照射の際にチタン膜が全面を被覆しているので、絶縁基板で問題となった異状帯電(チャージアップ)防止の上で効果が大である。また、イオンドーピング後にレーザー等によってアニールしてから、チタン膜を形成して、レーザー等の照射、あるいは熱アニールによって、珪化チタンを形成してもよい。
図3に本実施例を示す。まず、基板(コーニング7059)301上に実施例1の(A)〜(C)の工程を用いて、下地酸化膜302、島状結晶性半導体領域、例えば珪素半導体領域303、ゲイト絶縁膜304、アルミニウム膜(厚さ200nm〜1μm)によるゲイト電極305とゲイト電極の側面に多孔質の陽極酸化物(厚さ600nm)306を形成した。(図3(A))
そして、実施例1と同様にバリヤ型の厚さ100〜250nmの陽極酸化物307を形成した。(図3(B))
さらに、多孔質陽極酸化物306を選択的にエッチングして、ゲイト絶縁膜304の一部を露出せしめた。その後、全面に適当な金属、例えば、厚さ5〜50nmのチタン膜308をスパッタ法によって全面に形成した。(図3(C))
そして、KrFエキシマーレーザー(波長248nm、パルス幅20nsec)を照射して、チタンと活性層の珪素を反応させ、珪化チタン領域309、310を形成した。レーザーのエネルギー密度は200〜400mJ/cm2 、好ましくは250〜300mJ/cm2 が適当であった。また、レーザー照射時には基板を200〜500℃に加熱しておくと、チタン膜の剥離を抑制することはできた。この工程は、可視光線もしくは近赤外光の照射によるランプアニールによるものでもよい。
この後、過酸化水素とアンモニアと水とを5:2:2で混合したエッチング液でTi膜のエッチングした。露出した活性層と接触した部分以外のチタン膜(例えば、ゲイト絶縁膜304や陽極酸化膜307上に存在したチタン膜)はそのまま金属状態で残っているが、このエッチングで除去できる。一方、珪化チタン309、310はエッチングされないので、残存させることができる。(図3(D))
その後、ゲイト電極部およびゲイト絶縁膜304をマスクとしてイオンドーピング法によって不純物注入をおこない、低抵抗不純物領域(≒珪化チタン領域)311、314、高抵抗不純物領域312、313を形成した。ドーズ量は1〜5×1014cm-2、加速電圧は30〜90kVとした。不純物としては燐を用いた。(図3(E))
そして、再びKrFエキシマーレーザー(波長248nm、パルス幅20nsec)を照射して、ドーピングされた不純物の活性化をおこなった。この工程は、可視光線もしくは近赤外光の照射によるランプアニールによるものでもよい。 最後に、ゲイト電極部(305、307)をマスクとしてゲイト絶縁膜304をエッチングした。これはゲイト絶縁膜304にドーピングされた不純物による不安定性を避けるためにおこなった。その結果、ゲイト電極部の下部にのみゲイト絶縁膜304’が残存した。
そして、図3(F)に示すように、全面に層間絶縁物315として、CVD法によって酸化珪素膜を厚さ600nm形成し、TFTのソース/ドレインにコンタクトホールを形成し、アルミニウム配線・電極316、317を形成した。
以上の工程によって、TFTが完成された。
実施例1によるTFTの作製方法を示す図。 実施例2によるTFTの作製方法を示す図。 実施例3によるTFTの作製方法を示す図。 本発明におけるオフセット、オーバーラップの関係について示す図。 実施例1および2によって得られたTFTの集積回路の例を示す図。 従来法によるTFTの作製方法を示す図。
符号の説明
101 絶縁基板
102 下地酸化膜(酸化珪素)
103 活性層(結晶珪素)
104 絶縁膜(酸化珪素)
104’ ゲイト絶縁膜
105 ゲイト電極(アルミニウム)
106 マスク膜(フォトレジスト)
107 陽極酸化物(多孔質酸化アルミニウム)
108 陽極酸化物(バリヤ型酸化アルミニウム)
109 ゲイト絶縁膜の端部
110、113 低抵抗不純物領域
111、112 高抵抗不純物領域(HRD)
114 層間絶縁膜(酸化珪素)
115、116 金属配線・電極(アルミニウム)
117 低抵抗不純物領域と高抵抗不純物領域の境界

Claims (14)

  1. 島状の珪素膜と、ゲイト絶縁膜と、ゲイト電極とを有する薄膜トランジスタを有し、
    前記島状の珪素膜は、チャネル形成領域と、前記チャネル形成領域を挟むように設けられた一対の高抵抗不純物領域と、前記一対の高抵抗不純物領域を介して前記チャネル形成領域を挟むように設けられた一対の金属珪化物領域とを有し、
    前記ゲイト電極は、前記ゲイト絶縁膜を介して前記チャネル形成領域と重なるように設けられ、
    前記一対の金属珪化物領域及び前記一対の高抵抗不純物領域にはN型またはP型の不純物が添加され、前記一対の高抵抗不純物領域は前記一対の金属珪化物領域よりも前記不純物の濃度が低いことを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1において、
    前記一対の金属珪化物領域は、チタン、ニッケル、モリブデン、タングステン、白金またはパラジウムの珪化物でなることを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記一対の金属珪化物領域のシート抵抗は、10〜50Ω/□であることを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項において、
    前記一対の高抵抗不純物領域のシート抵抗は、10〜100kΩ/□であることを特徴とする半導体装置。
  5. 島状の珪素膜と、第1のゲイト絶縁膜と、第1のゲイト電極とを有するNチャネル型の薄膜トランジスタと、前記島状の珪素膜と、第2のゲイト絶縁膜と、第2のゲイト電極とを有するPチャネル型の薄膜トランジスタとを有し、
    前記島状の珪素膜は、
    第1のチャネル形成領域と、前記第1のチャネル形成領域を挟むように設けられた第1の一対の高抵抗不純物領域と、前記第1の一対の高抵抗不純物領域を介して前記第1のチャネル形成領域を挟むように設けられた第1の一対の金属珪化物領域とを有する第1の領域と、
    第2のチャネル形成領域と、前記第2のチャネル形成領域を挟むように設けられた第2の一対の高抵抗不純物領域と、前記第2の一対の高抵抗不純物領域を介して前記第2のチャネル形成領域を挟むように設けられた第2の一対の金属珪化物領域とを有する第2の領域とを含み、
    前記第1の一対の金属珪化物領域の一方と前記第2の一対の金属珪化物領域の一方とは前記島状の珪素膜の内部において接しており、
    前記第1の一対の金属珪化物領域の一方と前記第2の一対の金属珪化物領域の一方とを接続する電極を有し、
    前記第1のゲイト電極は、前記第1のゲイト絶縁膜を介して前記第1のチャネル形成領域と重なるように設けられ、
    前記第2のゲイト電極は、前記第2のゲイト絶縁膜を介して前記第2のチャネル形成領域と重なるように設けられ、
    前記第1の一対の金属珪化物領域にはN型の不純物が添加され、前記第1の一対の高抵抗不純物領域は前記第1の一対の金属珪化物領域よりも前記N型の不純物の濃度が低く、
    前記第2の一対の金属珪化物領域にはP型の不純物が添加され、前記第2の一対の高抵抗不純物領域は前記第2の一対の金属珪化物領域よりも前記P型の不純物の濃度が低いことを特徴とする半導体装置。
  6. 請求項5において、
    前記第1の一対の金属珪化物領域及び前記第2の一対の金属珪化物領域は、チタン、ニッケル、モリブデン、タングステン、白金またはパラジウムの珪化物でなることを特徴とする半導体装置。
  7. 請求項5または請求項6において、
    前記第1の一対の金属珪化物領域及び前記第2の一対の金属珪化物領域のシート抵抗は、10〜50Ω/□であることを特徴とする半導体装置。
  8. 請求項5乃至請求項7のいずれか一項において、
    前記第1の一対の高抵抗不純物領域及び前記第2の一対の高抵抗不純物領域のシート抵抗は、10〜100kΩ/□であることを特徴とする半導体装置。
  9. 絶縁表面上に、島状の珪素膜と、前記島状の珪素膜上において前記島状の珪素膜の端部より内側に端部が設けられたゲイト絶縁膜と、前記ゲイト絶縁膜上において前記ゲイト絶縁膜の端部より内側に端部が設けられたゲイト電極とを形成し、
    前記ゲイト電極をマスクとして、前記島状の珪素膜にN型またはP型の不純物を添加し、
    前記島状の珪素膜上の前記ゲイト絶縁膜と重ならない領域に接するように、金属膜を形成し、
    前記島状の珪素膜と前記金属膜を反応させることによって、前記島状の珪素膜に金属珪化物領域を形成し、
    前記金属膜を除去したのち、前記金属珪化物領域と接するように電極を形成することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  10. 絶縁表面上に、島状の珪素膜と、前記島状の珪素膜上において前記島状の珪素膜の端部より内側に端部が設けられたゲイト絶縁膜と、前記ゲイト絶縁膜上において前記ゲイト絶縁膜の端部より内側に端部が設けられたゲイト電極とを形成し、
    前記ゲイト電極をマスクとして、前記島状の珪素膜にN型またはP型の不純物を添加すると同時に、炭素、酸素、窒素を添加し、
    前記島状の珪素膜上の前記ゲイト絶縁膜と重ならない領域に接するように、金属膜を形成し、
    前記島状の珪素膜と前記金属膜を反応させることによって、前記島状の珪素膜に金属珪化物領域を形成し、
    前記金属膜を除去したのち、前記金属珪化物領域と接するように電極を形成することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  11. 請求項9または請求項10において、
    前記金属膜は、チタン、ニッケル、モリブデン、タングステン、白金またはパラジウムであることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  12. 請求項9乃至請求項11のいずれか一項において、
    前記金属膜の厚さは、5〜50nmであることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  13. 請求項9乃至請求項12のいずれか一項において、
    レーザーを照射することによって、前記島状の珪素膜と前記金属膜を反応させることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  14. 請求項9乃至請求項12のいずれか一項において、
    可視光線または近赤外光を照射することによって、前記島状の珪素膜と前記金属膜を反応させることを特徴とする半導体装置の作製方法。
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