JP2000276567A - 非接触icカード - Google Patents

非接触icカード

Info

Publication number
JP2000276567A
JP2000276567A JP8302999A JP8302999A JP2000276567A JP 2000276567 A JP2000276567 A JP 2000276567A JP 8302999 A JP8302999 A JP 8302999A JP 8302999 A JP8302999 A JP 8302999A JP 2000276567 A JP2000276567 A JP 2000276567A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chip
reinforcing plate
card
contact
wiring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8302999A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazutaka Tsuji
和▲隆▼ 辻
Kenji Samejima
賢二 鮫島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP8302999A priority Critical patent/JP2000276567A/ja
Publication of JP2000276567A publication Critical patent/JP2000276567A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Credit Cards Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】局所的な曲げやチップ搭載部分への集中的荷重
に対して高い機械的強度を得るのに厳しい加工精度を必
要とせず、かつ、薄型の新規な非接触ICカードを提供
すること。 【解決手段】ICチップの周囲に第1の補強板を設け、
かつ、ICチップの一方の面の全体と第1の補強板の少
なくとも一部とを覆う第2の補強板を設ける。 【効果】構造が簡単で量産に適し、低コストである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カード内にメモリ
や論理制御回路等のICチップを内蔵したICカードに
係り、特にリーダ/ライタと電気的に接触することなく
情報の授受を行なうことができる薄型の非接触ICカー
ドに関する。なお、本明細書における「カード」は、必
ずしも従来のクレジットカードと同様な形状である必要
はない。
【0002】
【従来の技術】カード内にメモリや論理制御回路等のI
Cチップを内蔵するICカードは、磁気カードやバーコ
ード等に比べて取り扱える情報量が多く、偽造、変造が
困難でセキュリティに優れること等から、電子マネーや
プリペイドカード、各種会員カード等に用いられてい
る。特に、カード内にアンテナを有し、電気的に接触す
ることなくリーダ/ライタと情報の授受が可能な非接触
ICカードは、接触電極の汚れや摩耗に対するメンテナ
ンスが不要であることや、数ミリから数メートルの距離
を隔てたリーダ/ライタとの間で交信を行なうことが可
能であること等の利点を有しており、電子乗車券や物流
タグ(荷札)等幅広い応用分野で実用化が始まってい
る。
【0003】非接触ICカードでは、薄いカード基材の
中にICチップを埋設するため、カードの曲げ等の機械
的ストレスによってチップ割れが生じないような構造に
することが重要である。このような構造としては、例え
ば特開平6−199083号公報に開示されているよう
に、チップの周囲に補強部材を配置した構造や、チップ
の片面に補強板を設ける構造(例えば特開平8−324
166号公報参照)或いは両面に補強板を設ける構造
(例えば特開昭62−70094号公報参照)が提案さ
れている。これらの補強部材を設けた構造では、チップ
搭載部周辺の曲げ剛性が高くなり、カードに曲げ応力が
加えられた場合、チップの曲りが抑制される。
【0004】一方、特開平8−316411号公報に
は、ICチップを所定の厚さに薄型化してカードの厚さ
方向の中立面に配置することで、曲げに強い構造とする
ことが開示されている。この従来例では、チップ自体の
曲げ変形に対する破壊強度を高めるためにSiウエハに
形成されたICチップを薄くしており、これに伴ってカ
ード厚を薄型化している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術に記載し
た例において、チップの周辺部に補強部材を配置した構
造やチップ厚を薄くした構造では、カードに曲げ応力が
加えられた場合の強度については改善効果が得られる
が、カードのチップ埋設部分に突起状の物体が押し当て
られた場合には効果がなく、チップの破壊が起こり易い
という問題がある。
【0006】このようなチップ部分への集中的荷重は、
例えば、財布に入れて保持しているカードにおいて、コ
インのエッジや他のカードのエンボス(浮き出し模様)
がチップ部分に押し当てられた場合や、ポケットに入れ
たカードに一緒に入っているキーの角があたる場合、カ
ードを下敷として使用した場合等に加えられる。このよ
うな荷重が掛かる場合、チップ周辺部の補強によっては
チップを保護することができない。また、チップに局所
的に荷重がかかるため、チップの変形は単純な曲げとは
異なり、チップを薄型化しても破壊強度を向上すること
ができない。
【0007】一方、チップの片面又は両面に補強板を積
層する形で設けた構造の場合には、補強部材がチップ部
分をカバーしている。そのため、曲げ応力に対しての補
強効果があるが、チップ部分への集中的な荷重に対して
補強効果を得ようとすると、次のような問題が起こる。
【0008】即ち、この構造で充分な補強効果を得るた
めには、補強板の材質として極めてヤング率が大きいも
のを選ぶ方法が考えられるが、実際は、例えばステンレ
スのように、安価で加工性や防錆性に優れた材質に限ら
れる。従って、補強効果を上げるためには、補強板を厚
くすることや、充分に広くすることが求められる。
【0009】しかしながら、補強板は、カード内でチッ
プと積層されるため、その厚さを大にすると、それに伴
ってカードの厚さが大になることが避けられず、カード
厚を例えば現行のクレジットカードの厚さである0.7
6mmより薄くすることが困難になる。
【0010】また、補強板を積層する構造には、補強板
のサイズをチップと完全に一致させないと充分な補強効
果が得られないという問題点がある。このことについ
て、図9を用いて説明する。
【0011】図9aは、ICチップ1をカード基材に埋
設した非接触ICカード14のICチップ1の部分に局
所的な曲げ応力が発生する場合の一例を示す断面模式図
であり、段差21にICチップ1の部分が当たった状態
で、カード14の全面に段差に押し付けるように荷重3
0が掛かっている。このような荷重は、例えば、カード
とコインが重なって入れられた財布や、少しずつ位置を
ずらした状態で複数のカードを保持する形態のカード入
れ等をズボンの尻ポケットに入れて腰掛けた場合などに
容易に生じる。
【0012】図9b、図9cは、段差の部分の様子を模
式的に示した拡大断面図であり、カード14は、表面層
9,10の間にICチップ1と補強板8が挟まれた基本
構造となっている。表面層9,10の間のICチップ1
以外の部分の間隙は、スペーサ層11で埋まっている。
なお、ICチップ1は、通常配線基板上に設置され、所
定の配線でアンテナやその他の部分と接続されるが、配
線関係はカードの機械的強度への関わりが小さいことか
ら、簡単のために図9では配線関係の図示を省略した。
表面層9,10、スペーサ層11、配線基板がカード基
材を形成する。
【0013】図9bは、補強板8がICチップ1より小
さい場合を示しているが、この場合には、補強板のエッ
ジ部分22がICチップ1に押し当てられる形になるた
め、ICチップ1の周辺部に局所的な強い応力が発生し
てこの部分からICチップ1が破壊し易くなる。このこ
とは、曲げ応力だけでなく、チップ部分に集中的に荷重
が加えられた場合でも同様である。
【0014】一方、図9cは、補強板8がICチップ1
より大きい場合を示している。この場合は、補強板8が
大きいにもかかわらず、必ずしも曲げ強度が向上しな
い。これについて、発明者が曲げ状態でのカード断面を
詳細に観察した結果、補強板8のICチップ1と重なっ
ている部分と重なっていない部分との境界部23で補強
板の曲り方に不連続が生じており、ICチップ1のエッ
ジ部分に局所的な応力集中が生じていることが明らかに
なった。
【0015】この現象は、図9cに示した境界部23だ
けでなく、図9c中のA・B切断線で段差に平行に切っ
た断面図である図9dに示したように、段差部分のチッ
プ両端部24でも発生する。
【0016】これらの問題を回避するためには、補強板
8をICチップ1と完全に同一サイズとすれば良いが、
補強板の加工精度並びに補強板とICチップの位置合わ
せ精度に対する要求が非常に厳しくなり、製造コストが
高くなるという問題がある。
【0017】本発明の目的は、従来技術の上記問題点を
解決し、局所的な曲げやチップ搭載部分への集中的荷重
に対して高い機械的強度を得るのに厳しい加工精度を必
要とせず、かつ、薄型の新規な非接触ICカードを提供
することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の前記課題は、I
Cチップの周囲に第1の補強板を設け、かつ、ICチッ
プの一方の面の全体と第1の補強板の少なくとも一部と
を覆う第2の補強板を設けることによって効果的に解決
することが可能である。
【0019】本発明の要点は、ICチップに積層する第
2の補強板を第1の補強板によって強化することにあ
る。その強化が第1の補強板の少なくとも一部を覆うこ
とによってなされ、覆う範囲に特別な精度を要しない。
そして、強化された第2の補強板により、即ち、第1と
第2の補強板の相互の相乗効果により、後で詳述するよ
うに局所的な曲げやチップ搭載部分への集中的荷重に対
して高い機械的強度を得ることができる。得られる機械
的強度は、従来のICチップに補強板を積層しただけの
場合に比べて格段に高くなるので、薄いカード厚さで必
要とする機械的強度を得ることができる。
【0020】このように、前記した手段を採用すること
により、厳しい加工精度を伴わずに局所的な曲げやチッ
プ搭載部分への集中的荷重に対して高い機械的強度が得
ることができ、カードを薄型とすることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る非接触ICカ
ードを図面を用いた幾つかの実施例による発明の実施の
形態を参照して更に詳細に説明する。なお、図1〜図8
における同一の記号は、同一物又は類似物を表示するも
のとする。
【0022】
【実施例】<実施例1>本実施例の非接触ICカードを
面に垂直の方向に切断したときの断面を図1aに示す。
同図において、101はICチップ、102は、ICカ
ード101に設けた配線用の電極バンプ(突起)、10
4は、ICチップ101を搭載した配線基板、103
は、配線基板104に形成した配線、106は、ICチ
ップ101の周囲に設けた第1の補強板、108は、I
Cチップ101の一方の面の全体と第1の補強板106
の一部とを覆う第2の補強板、109,110は、積層
された第2の補強板108とICチップ101と配線基
板104とを挟むそれぞれ上面のカード表面層、下面の
カード表面層、111は、上面のカード表面層109と
配線基板104の間の空隙を埋めるスペーサを示す。
【0023】また、図1aに示したA・B線によるIC
カードの断面を図1bに示す。
【0024】このような本実施例による非接触ICカー
ドでは、電極バンプ102を配線103に対向させるこ
とによってICチップ101がフェースダウンで(表面
を下向きにして)配線基板104に搭載される。配線基
板104は、ポリエチレンテレフタレート(以下「PE
T」という)よりなり、導電性ペーストのスクリーン印
刷で配線103及び図示していないアンテナ(コイル)
が形成されている。配線基板104の厚さは、配線の厚
さを含み75μmである。
【0025】電極バンプ102と配線103の接続に異
方導電性接着剤105を用いた。異方導電性接着剤は、
接着剤層中に導電性微粒子を分散させたものであり、接
着面を部分的に圧するとその部分の導電性微粒子が凝集
して粒子が互いに接触し、その部分だけが導電性を持
つ。その他の部分は、導電性微粒子が分散されているた
め導電性を持たない。電極バンプ102とそれに対向す
る配線103の部分は、両者の間に挟まれた導電性微粒
子を介して電気的に接続される。また、電極バンプの相
互間や配線の相互間では導電性がなく、電気的短絡が発
生することはない。
【0026】ここで、ICチップ101の寸法を幅3m
m、長さ2mmとし、厚さを約50μmとした。このよ
うな薄型のICチップ101は、デバイスが形成された
Siウエハの裏面を機械的研磨と化学的研磨の併用によ
って研磨して薄型化した後、ダイシング(切り出し)を
行なって得たものである。
【0027】ICチップ101の周囲に設けた第1の補
強板106は、幅10mm、長さ25mmで、上部及び
下部に幅3.4mm、長さ2.4mmの穴があけられて
おり、厚さ50μmのステンレス板よりなる。このよう
な補強板106がICチップ101から200μmの間
隔をおいて設置される。なお、下部の穴には、後述する
別のICチップが置かれる。
【0028】第1の補強板106は、絶縁性接着層10
7を介して配線103及び配線基板104に接着されて
おり、一方の面がICチップ101の裏面とほぼ同一平
面になるように配置されている。ここで、絶縁性接着層
107により、第1の補強板106を介して配線103
が異なる配線部と電気的に短絡することが防止される。
【0029】また、ICチップ101の全面と第1の補
強板106の内側の一部を覆う第2の補強板108は、
幅7mm、長さ21mmで、厚さ約75μmのステンレ
スよりなる。なお、第2の補強板108は、この寸法に
限らず、内側の一部を覆う他の寸法としても良い。更に
本発明の第2の補強板108は、補強板106の内側の
一部に限らず、全面を覆うような寸法としても良い。
【0030】このように、周囲に補強板106を設け、
裏面に補強板108を設けた配線基板104上のICチ
ップ101をカード表面層109,110が挟んでいる
が、そのカード表面層109,110はそれぞれ厚さ1
50μmのPETよりなり、更に、カード表面層109
と配線基板104の間の間隙を埋めるスペーサ層111
もPETよりなる。スペーサ層111の厚さは、125
μmである。
【0031】以上により、カード表面層109,11
0、スペーサ層111、配線基板104によりなるカー
ド基材にICチップ101が埋設され、ラミネート構造
による厚さ0.5mmの非接触ICカードが形成され
る。
【0032】本実施例による非接触ICカードの補強効
果を、チップ搭載部に図9aに示したような局所的な曲
げ応力が発生した場合について、図2の断面構造図を用
いて説明する。なお、ここでは、簡単のために、配線層
や接着層等は省略する。図2aは、突起がある物体12
0の段差121に平行な方向から見た段差部付近の断面
図であり、図2bは、図2aのA・B線による、段差1
21に平行な断面を示す図である。
【0033】本発明による構造では、ICチップ101
の周囲に第1の補強板106、裏面に第2の補強板10
8が設けられていることから、曲げ応力に対しての補強
効果があると共に、チップ部分への集中的な荷重に対し
ても補強効果を有している。第2の補強板108は、I
Cチップ101より大きいので図9bに示した従来例よ
り曲げに対する補強効果は大きい。
【0034】更に、図2aと図9cとの差で明らかなよ
うに、本発明による非接触ICカードでは、第2の補強
板108がICチップ101と第1の補強板108とに
重なっているため、補強板108がICチップ101よ
り大きいにもかかわらず、全体が均一に曲げられ、IC
チップ101の端部への局所的な応力集中が発生しな
い。
【0035】同様に図2bに示すように、段差121部
分のICチップ101両端部においても、図9dの従来
例のようなICチップ101への局所的応力集中を避け
ることができる。この様な効果は、曲げ応力だけでな
く、チップ部分に集中的に荷重が加えられた場合でも同
様である。
【0036】このように、第1の補強板106と第2の
補強板108の併用によって強い補強効果を得ることが
できる。それによって、カード厚が薄い場合にも従来以
上の強い補強効果を得ることができ、カードの薄型化が
可能となる。
【0037】続いて、本実施例による非接触ICカード
の全体構成を図3に示す。図3は、図1におけるカード
表面層109及びスペーサ層111を取り去った状態を
ICチップ101の裏面側から見た図である。本実施例
は、国際標準規格であるISO/IEC10536に準
拠した密着型の非接触ICカードであり、通信用ICチ
ップ101a、MPU(マイクロプロセッサユニット)
・ICチップ101b及びアンテナとなるコイル113
よりなる。コイル113と通信用チップ101aは配線
112を介して、通信用ICチップ101aとMPU・
ICチップ101bは配線103を介して、それぞれ接
続されている。
【0038】そして、通信用ICチップ101aとMP
U・ICチップ101bの周囲には、それらを囲む第1
の補強板106が設けられ、更に、第1の補強板106
の内側部分とICチップ101b,101bの全面とを
覆う第2の補強板108が設けられている。本実施例の
ように複数のICチップでそれぞれ1個の第1、第2の
補強板を共有する構造にすることで、工程数並びに部品
点数を削減することができる。
【0039】次に、本実施例による非接触ICカードの
製造工程を図4を用いて説明する。図4aは、ICチッ
プ101を配線基板104に接続した状態であり、銀ペ
ーストよりなる配線103が形成された配線基板104
と、電極パッド102が対向する方向で配置されたIC
チップ101の間に異方導電性接着剤105のシートを
挟み、約180℃で熱圧着する。続いて、ICチップ1
01の周囲に第1の補強板106を絶縁性接着層107
を用いて配線基板104に接着し(図4b)、更に、I
Cチップ101を覆いかつ第1の補強板106の内側部
分に跨って第2の補強板108を接着する(図4c)。
以上のようにして補強板106,108とICチップ1
01を装着した配線基板104をスペーサ層111、表
面層109,110と重ね合せて接着する(図4d)。
【0040】量産では、帯状のPETの上に補強板10
6,108とICチップ101とスペーサ層111とを
接着することにより配線基板104を連続して形成し、
続いて、図5に示すように、表面層109,110とな
る帯状のPETを配線基板104に上下から圧して接着
し、その後、カード毎に切断して、大量のICカードを
得る。
【0041】なお、本発明においては、補強板108の
大きさは、上記したように補強板106の一部を覆えば
よく特別の精度を要せず、更に、接着の工程における位
置合わせも容易である。また、補強板106,108、
ICチップ101及びスペーサ層111の厚さ誤差は、
接着の工程において接着層に吸収されるので、通常の製
造誤差の範囲であればよく、特別の精度を要しない。
【0042】以上に説明したように、本発明の非接触I
Cカードは、構造が簡単で大量生産が容易であり、低コ
ストである。
【0043】<実施例2>国際標準規格であるISO/
IEC14443に準拠した近接型の非接触ICカード
の実施例を図6に示す。本実施例の非接触ICカード
は、メモリと通信制御機能を内蔵した1個のICチップ
201とアンテナになるコイル213を有する。図6a
は、上面のカード表面層とスペーサ層を取り去った状態
のICカードの平面図であり、図6bは、図6aにおけ
るA・B線による切断の断面図である。
【0044】配線基板204上に形成されたコイル21
3の一端とICチップ201の接続部の一つは、異方導
電性接着剤205によって接続されている。なお、A・
B切断線は、この接続部を含んでいる。厚さ50μmの
ICチップ201の周囲には、同じく厚さ50μmのセ
ラミックよりなる第1の補強板206が設けられ、IC
チップ201と第1の補強板206に跨って、タングス
テンよりなる第2の補強板208が設けられている。ま
た、配線基板204上にスペーサ層211が設けられて
いる。
【0045】積層した配線基板204、ICチップ20
1及び第1の補強板206並びに第2の補強板208を
表面層209、210で挟む。表面層209と配線基板
204の間にスペーサ層211が設けられる。スペーサ
層211及び表面層209、210は、それぞれPET
よりなる。
【0046】本実施例では、第1の補強板206を絶縁
性材料で形成したので、コイル213やその他の配線と
第1の補強板206を電気的に絶縁する手段を設ける必
要がない。そのため、製造工程が簡単になり、一層の低
コスト化を実現することができる。
【0047】また、本実施例では、第1の補強板206
にセラミックを用い、第2の補強板208にタングステ
ンを用いた。このように、本発明では、第1の補強板と
第2の補強板を異なる材料で形成することが可能であ
る。上述の材料の他、例えば、第1の補強板を配線層側
に酸化膜よりなる絶縁層を設けたSiで形成し、第2の
補強板をSiよりも機械的強度が高い他の材料で形成す
ることができる。この場合、ICチップと第1の補強板
が同一材料よりなることから、曲げ応力が加えられた場
合に、第2の補強板は特に均一に曲げられる。それによ
り、ICチップ端部への応力集中を効果的に防ぐことが
でき、非接触ICカードの機械的強度を高めることがで
きる。
【0048】<実施例3>実施例2の第1の補強板にお
いて、ICチップへの接続のためのコイルの一端が通過
する部分に開口を設けた実施例を図7に示す。図7a
は、上面のカード表面層とスペーサ層を取り去った状態
のICカードの平面図であり、図7bは、図7aにおけ
るコイル213とICチップ201の接続部を含むA・
B線による切断の断面図である。
【0049】本実施例は、第1の補強板306の形状と
材質以外は、前記第2の実施例と同じである。第1の補
強板306は、厚さ約50μmのタングステン薄板より
なり、図7aの平面図で示したように、コイル213と
ICチップ201の接続部分付近に開口部が設けられて
いる。そのため、本実施例では、図7bに示すように、
コイル213と第1の補強板306が直接接触すること
がなく、第1の補強板306が導電性材料で形成されて
いても、コイル213やその他の配線と第1の補強板3
06を電気的に絶縁する手段を設ける必要がない。その
ため、製造工程が簡単になると共に、第1の補強板に安
価な材料を採用することができ、一層の低コスト化を実
現することができる。
【0050】また、タングステンよりなる第2の補強板
208の下部は、前記開口部を除いて同じ材料のタング
ステンよりなる第1の補強板306で支えられ、更にI
Cチップ201で支えられているために、曲げ応力が加
えられた場合には均一に曲げられて、ICチップ201
の端部への応力集中を防ぐ効果が得られる。
【0051】<実施例4>実施例2におけるコイルをI
Cチップに対して配線基板の反対側に形成したコイルに
代えた実施例を図8に示す。図8aは、上面のカード表
面層とスペーサ層を取り去った状態のICカードの平面
図であり、図8bは、図8aにおけるコイル413とI
Cチップ201の接続部を含むA・B線による切断の断
面図である。
【0052】コイル413は、ICチップ201の近傍
に設けたスルーホール414を通してICチップ201
に接続されている。ICチップ201の周囲には厚さ5
0μmのステンレスよりなる第1の補強板406が設け
られているが、スルーホール414が第1の補強板40
6の内周より内側に設けられているため、第1の補強板
406とコイル413が直接接触することはない。
【0053】コイルやその他の配線が第1の補強板と重
なる場合に、本実施例のように、コイルやその他の配線
の第1の補強板と重なる部分を第1の補強板に対して配
線基板の反対側に設け、第1の補強板の内周より内側で
ICチップと接続する構造とすることにより、第1の補
強板を導電性の材料で形成することが可能になり、更
に、開口部を設ける必要もなく、そのため、コイルやそ
の他の配線と第1の補強板を電気的に絶縁する手段を設
ける必要がない。以上により、製造工程が簡単になると
共に、第1の補強板に安価な材料を採用することがで
き、一層の低コスト化を実現することができる。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、ICチップに積層する
第2の補強板をICチップの周囲に設ける第1の補強板
によって強化するため、厳しい精度を伴わずに局所的な
曲げ応力やチップ部分への集中的荷重に対して強い機械
的強度を有する非接触ICカードを実現することができ
る。また、従来例で示したICチップに補強板を積層し
ただけの場合に比べて、カード厚が薄い場合にも強い補
強効果を得ることができる。
【0055】更に、第1、第2の補強板は、共に平坦な
板材で形成することができ、加えて例えば図4に示した
ように、各工程における位置合わせが容易であることか
ら、簡単な構造と容易な工程により、低コストを実現す
ることができる。
【0056】なお、本明細書で示した実施例では、第1
の補強板の周囲にスペーサ層がある場合を示したが、こ
のようなスペーサ層は必ずしも必要ではなく、上下のカ
ード表面層の間は、例えば熱可塑性の樹脂であっても良
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る非接触ICカードの第1の実施例
を説明するための断面図。
【図2】第1の実施例の機械的強度を説明するための構
造図。
【図3】第1の実施例の全体を説明するための平面図。
【図4】第1の実施例の製造工程を説明するための工程
図。
【図5】第1の実施例の量産工程を説明するための図。
【図6】本発明の第2の実施例を説明するための平面図
及び断面図。
【図7】本発明の第3の実施例を説明するための平面図
及び断面図。
【図8】本発明の第4の実施例を説明するための平面図
及び断面図。
【図9】従来の非接触ICカードを説明するための断面
図。
【符号の説明】
101,201……ICチップ、102……電極バン
プ、103……配線、104,204……配線基板、1
05,205……異方導電性接着剤、106,206,
306,406……第1の補強板、107……絶縁性接
着層、108,208……第2の補強板、109,20
9,110,210……表面層、111,211……ス
ペーサ層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C005 MA07 MA15 MA18 NA09 NA31 NA35 NA36 PA17 PA18 PA25 PA27 TA22 5B035 AA08 BB09 CA03 CA23

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配線基板に搭載したICチップを有し、
    リーダ/ライタと電気的に非接触の状態で情報の授受を
    行なう非接触ICカードにおいて、前記ICチップの周
    囲に第1の補強板が設けられ、更に、ICチップの一方
    の面の全体を覆いかつ第1の補強板の少なくとも一部を
    覆う第2の補強板が設けられていることを特徴とする非
    接触ICカード。
  2. 【請求項2】 前記配線基板にICチップに接続される
    配線が形成されており、当該配線が第1の補強板と電気
    的に絶縁されていることを特徴とする請求項1に記載の
    非接触ICカード。
  3. 【請求項3】 前記第1の補強板が絶縁材料よりなるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の非接触ICカード。
  4. 【請求項4】 前記第1の補強板が開口部を有し、更
    に、前記配線基板にICチップに接続される配線が形成
    されており、当該配線が開口部に配置されていることを
    特徴とする請求項1に記載の非接触ICカード。
  5. 【請求項5】 前記第1の補強板の内周の内側に位置す
    る配線基板部分にスルーホールが設けられ、ICチップ
    に接続される配線が当該スルーホールを通して形成され
    ていることを特徴とする請求項1に記載の非接触ICカ
    ード。
  6. 【請求項6】 前記第1の補強板及び第2の補強板が少
    なくとも2個のICチップで共有されていることを特徴
    とする請求項1〜請求項5のいずれか一に記載の非接触
    ICカード。
JP8302999A 1999-03-26 1999-03-26 非接触icカード Pending JP2000276567A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8302999A JP2000276567A (ja) 1999-03-26 1999-03-26 非接触icカード

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8302999A JP2000276567A (ja) 1999-03-26 1999-03-26 非接触icカード

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000276567A true JP2000276567A (ja) 2000-10-06

Family

ID=13790818

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8302999A Pending JP2000276567A (ja) 1999-03-26 1999-03-26 非接触icカード

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000276567A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002101642A1 (en) * 2001-06-07 2002-12-19 Sony Corporation Ic card
US7102228B2 (en) 2003-03-26 2006-09-05 Fujitsu Limited Semiconductor device

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002101642A1 (en) * 2001-06-07 2002-12-19 Sony Corporation Ic card
US7131594B2 (en) 2001-06-07 2006-11-07 Sony Corporation IC card
US7102228B2 (en) 2003-03-26 2006-09-05 Fujitsu Limited Semiconductor device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1048483B1 (en) Card-like semiconductor device
JP4132675B2 (ja) 半導体装置
KR100910769B1 (ko) Ic 카드 및, 그것의 제조 방법
JP2003317060A (ja) Icカード
JP2000137779A (ja) 非接触情報媒体とその製造方法
JP6090006B2 (ja) Icモジュール、デュアルicカードおよびicモジュールの製造方法
JP2004078991A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP4176244B2 (ja) チップカード
JP2001034725A (ja) 非接触icモジュール及びその製造方法、並びに、非接触情報媒体
JP2007193598A (ja) Icカード
JP2000276567A (ja) 非接触icカード
JP4813160B2 (ja) Icモジュールおよび非接触icカード
JP4306352B2 (ja) 接触型非接触型ハイブリットicモジュールとそれを使用した接触型非接触型ハイブリットicカード
JP6512300B2 (ja) 積層体、カード
WO2018092897A1 (ja) 電磁結合デュアルicカード及びicモジュール
JP2004220305A (ja) 複合型icカード
JP6225508B2 (ja) デュアルicカード
JP2018092482A (ja) Icモジュール、icモジュールを搭載した媒体およびicモジュールの製造方法
JP4589375B2 (ja) 半導体装置
KR20230119921A (ko) 인레이 시트 및 그를 구비한 신용카드
KR20110054307A (ko) 스마트카드의 인레이, 이를 포함하는 스마트카드 및 그 제조방법
JP5938942B2 (ja) 複合icカード
JP2004206559A (ja) エンボス可能な非接触通信機能を備えたicカード
JP2001067450A (ja) 接触型非接触型共用icモジュールとそれを使用した接触型非接触型共用icカード
JP2004046903A (ja) 半導体装置およびその製造方法