JP2000275805A - カラー写真感光材料 - Google Patents

カラー写真感光材料

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JP2000275805A
JP2000275805A JP11082477A JP8247799A JP2000275805A JP 2000275805 A JP2000275805 A JP 2000275805A JP 11082477 A JP11082477 A JP 11082477A JP 8247799 A JP8247799 A JP 8247799A JP 2000275805 A JP2000275805 A JP 2000275805A
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JP
Japan
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group
color
carbon atoms
general formula
developing agent
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JP11082477A
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English (en)
Inventor
Yasushi Azuma
靖史 阿妻
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保存時における写真性の変動が少なく、画質
の安定したカラー写真感光材料の提供。 【解決手段】 支持体上に、少なくとも、感光性ハロゲ
ン化銀、酸化カップリング反応によって非拡散性色素を
形成するカラーカプラー、発色現像主薬、及びバインダ
ーを有するカラー写真感光材料において、該発色現像主
薬が、下記一般式(I)で表される化合物の少なくとも
1種を含み、かつ、該発色現像主薬と同一層内に、下記
一般式(II)で表される非発色性化合物の少なくとも1
種を含むことを特徴とするカラー写真感光材料である。
一般式(I)中、Zは、カルバモイル基等を表し、Q
は、Cと共に不飽和の環を形成する原子群を表す。一般
式(II)中、R1は、水素原子、アルキル基等を表し、
2は、アルキル基等を表し、R 3は、水素原子、アルキ
ル基等を表す。R4は、水素原子、ハロゲン原子等を表
す。 【化1】 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な撮影用の感
光材料であって、熱現像及びコンベンショナルカラーネ
ガティブフイルム用現像(液現像)のいずれにおいて
も、鮮明なカラー画像を得ることのできる新規なカラー
写真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】コンベンショナルカラー写真として知ら
れている方法において、いわゆるカラーネガでは、通
常、青色を記録してイエロー色素画像を形成する層、緑
色を記録してマゼンタ色素画像を形成する層、及び赤色
を記録してシアン色素画像を形成する層を含み、現像処
理の際に潜像を担うハロゲン化銀粒子を銀に還元する過
程で現像剤が酸化され、その酸化体とカラーカプラーと
の反応(カップリング)により色素画像を形成する。未
現像のハロゲン化銀及び現像銀は、それに引き続く漂白
定着工程で除去され、得られたネガの色素画像を通して
カラーペーパーに露光を施し、同様の現像、漂白・定着
工程を経てカラープリントが得られる。また、上記のカ
ラーネガに含まれた画像情報を光電的に読み取った後、
画像処理を施して記録用の画像情報とし、この画像情報
によって他のプリント材料にカラー画像を得る方法も知
られている。以上の方法は、通常の湿式現像、漂白、定
着を前提とするものであり、一般に広く用いられている
ものの、プロセスが煩雑であり、また現像液を用いるた
め取り扱いが煩雑であるという本質的な問題を有してい
た。
【0003】前記湿式現像の煩雑さを改良した方法とし
ては、熱現像を用いた簡易迅速な方法が開発されてい
る。その例としては、富士写真フイルム(株)社製「ピ
クトログラフィー」、「ピクトロスタット」といった商
品が知られている。しかしながら、これらはいずれも鑑
賞用の画像を形成するシステムであり、撮影用感光材料
で簡易な処理が可能であるシステムが望まれている。
【0004】上記商品の画像形成方法を撮影用感光材料
に適用した場合には、上記商品が、特開昭58−149
046号公報に記載のあらかじめ着色したプレフォーム
ド色素を使用する画像形成方法を用いているため、従来
のカプラーを用いる発色方式に比べ、感度低下を引き起
こす。このため、この方法は撮影用カラー感光材料に使
用する発色方式としては好ましくない。
【0005】一方、撮影用熱現像カラー感光材料に好ま
しく使用できる発色方式としては、特開平10−228
085号公報、特開平10−232475号公報に、無
色のカラーカプラーと無色の発色現像主薬とを有する感
光材料を用いて、熱現像により色素を生成して画像を得
る方法が記載されている。ところが、該公報に記載の感
光材料は、保存中の写真性の変動が改良されてはいるも
のの不十分であり、さらなる保存性改良技術の開発が望
まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける問題を解決し、以下の目的を達成することを課題
とする。即ち、本発明は、保存時における写真性の変動
が少なく、画質の安定したカラー写真感光材料を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は、以下の通りである。即ち、<1> 支持体上
に、少なくとも、感光性ハロゲン化銀、酸化カップリン
グ反応によって非拡散性色素を形成するカラーカプラ
ー、発色現像主薬、及びバインダーを有するカラー写真
感光材料において、該発色現像主薬が、下記一般式
(I)で表される化合物の少なくとも1種を含み、か
つ、該発色現像主薬と同一層内に、下記一般式(II)で
表される非発色性化合物の少なくとも1種を含むことを
特徴とするカラー写真感光材料である。
【0008】
【化3】
【0009】(一般式(I)中、Zは、カルバモイル
基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキ
シカルボニル基、スルホニル基、又はスルファモイル基
を表し、Qは、Cと共に不飽和の環を形成する原子群を
表す。)
【0010】
【化4】
【0011】(一般式(II)中、R1は、水素原子、ア
ルキル基、アシル基、スルホニル基、カルバモイル基、
スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、又はトリ
アルキルシリル基を表し、R2は、アルキル基、アルコ
キシカルボニル基、アリールチオ基、アリールスルフィ
ニル基、アリールスルホニル基、アラルキル基、アリー
ル基、又はアシル基を表し、R3は、水素原子、アルキ
ル基、アルコキシ基(但し、R1O−とR3とが共にアル
コキシ基を表すことはない。)、アラルキルオキシ基、
アルキルチオ基、アラルキルチオ基、アシルアミノ基、
アシル基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、又は
ヘテロ環アミノ基を表す。R4は、水素原子、ハロゲン
原子、アルキル基、アリールチオ基、アルキルチオ基、
アリールスルホニル基、アリールスルフィニル基、アラ
ルキル基、アリール基、アリールジチオ基、又はアリー
ルオキシ基を表す。)
【0012】本発明においては、前記一般式(II)で表
される非発色性化合物を、前記発色現像主薬と同一層内
に含有させることにより、保存時における写真性の変動
を少なくし、安定した画質を得ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明のカラー写真感光材
料について、詳細に説明する。本発明のカラー写真感光
材料は、支持体上に、少なくとも、発色現像主薬である
前記一般式(I)で表される化合物、前記一般式(II)
で表される非発色性化合物、感光性ハロゲン化銀、カラ
ーカプラー、及びバインダーを有してなる。本発明のカ
ラー写真感光材料は、前記一般式(II)で表される非発
色性化合物を、前記発色現像主薬と同一層内に含有させ
ることを特徴とする。
【0014】(一般式(I)で表される化合物)一般式
(I)で表される化合物は、感光材料中で発色現像主薬
としての機能を有する化合物である。一般式(I)中、
Zは、カルバモイル基、アシル基、アルコキシカルボニ
ル基、アリールオキシカルボニル基、スルホニル基、又
はスルファモイル基を表す。これらのうち、カルバモイ
ル基が好ましく、特に、窒素原子上に水素原子を有する
カルバモイル基が好ましい。
【0015】前記カルバモイル基としては、炭素数1〜
50のカルバモイル基が好ましく、より好ましくは炭素
数は6〜40である。前記カルバモイル基の具体例とし
ては、カルバモイル基、メチルカルバモイル基、エチル
カルバモイル基、n−プロピルカルバモイル基、sec
−ブチルカルバモイル基、n−オクチルカルバモイル
基、シクロヘキシルカルバモイル基、tert−ブチル
カルバモイル基、ドデシルカルバモイル基、3−ドデシ
ルオキシプロピルカルバモイル基、オクタデシルカルバ
モイル基、3−(2,4−tert−ペンチルフェノキ
シ)プロピルカルバモイル基、2−ヘキシルデシルカル
バモイル基、フェニルカルバモイル基、4−ドデシルオ
キシフェニルカルバモイル基、2−クロロ−5−ドデシ
ルオキシカルボニルフェニルカルバモイル基、ナフチル
カルバモイル基、3−ピリジルカルバモイル基、3,5
−ビス−オクチルオキシカルボニルフェニルカルバモイ
ル基、3,5−ビス−テトラデシルオキシフェニルカル
バモイル基、ベンジルオキシカルバモイル基、2,5−
ジオキソ−1−ピロリジニルカルバモイル基が挙げられ
る。
【0016】前記アシル基としては、炭素数1〜50の
アシル基が好ましく、より好ましくは炭素数は6〜40
である。前記アシル基の具体例としては、ホルミル基、
アセチル基、2−メチルプロパノイル基、シクロヘキシ
ルカルボニル基、n−オクタノイル基、2−ヘキシルデ
カノイル基、ドデカノイル基、クロロアセチル基、トリ
フルオロアセチル基、ベンゾイル基、4−ドデシルオキ
シベンゾイル基、2−ヒドロキシメチルベンゾイル基、
3−(N−ヒドロキシ−N−メチルアミノカルボニル)
プロパノイル基が挙げられる。
【0017】前記アルコキシカルボニル基としては、炭
素数2〜50のアルコキシカルボニル基が好ましく、よ
り好ましくは炭素数は6〜40である。前記アリールオ
キシカルボニル基としては、炭素数7〜50のアリール
オキシカルボニル基が好ましく、より好ましくは炭素数
は6〜40である。前記アルコキシカルボニル基及びア
リールオキシカルボニル基の具体例としては、メトキシ
カルボニル基、エトキシカルボニル基、イソブチルオキ
シカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基、
ドデシルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニ
ル基、フェノキシカルボニル基、4−オクチルオキシフ
ェノキシカルボニル基、2−ヒドロキシメチルフェノキ
シカルボニル基、4−ドデシルオキシフェノキシカルボ
ニル基等が挙げられる。
【0018】前記スルホニル基としては、炭素数1〜5
0のスルホニル基が好ましく、より好ましくは炭素数は
6〜40である。前記スルホニル基の具体例としては、
メチルスルホニル基、ブチルスルホニル基、オクチルス
ルホニル基、2−ヘキシルデシルスルホニル基、3−ド
デシルオキシプロピルスルホニル基、2−n−オクチル
オキシ−5−t−オクチルフェニルスルホニル基、4−
ドデシルオキシフェニルスルホニル基等が挙げられる。
【0019】前記スルファモイル基としては、炭素数1
〜50のスルファモイル基が好ましく、より好ましくは
炭素数は6〜40である。前記スルファモイル基の具体
例としては、スルファモイル基、エチルスルファモイル
基、2−エチルヘキシルスルファモイル基、デシルスル
ファモイル基、ヘキサデシルスルファモイル基、3−
(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルスルファモイル
基、(2−クロロ−5−ドデシルオキシカルボニルフェ
ニル)スルファモイル基、2−テトラデシルオキシフェ
ニルスルファモイル基等が挙げられる。
【0020】一般式(I)中、Qは、Cと共に不飽和の
環を形成する原子群を表すが、形成される不飽和の環は
3〜8員環が好ましく、5〜6員環がより好ましい。前
記不飽和の環の具体例としては、ベンゼン環、ピリジン
環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、1,
2,4−トリアジン環、1,3,5−トリアジン環、ピ
ロール環、イミダゾール環、ピラゾール環、1,2,3
−トリアゾール環、1,2,4−トリアゾール環、テト
ラゾール環、1,3,4−チアジアゾール環、1,2,
4−チアジアゾール環、1,2,5−チアジアゾール
環、1,3,4−オキサジアゾール環、1,2,4−オ
キサジアゾール環、1,2,5−オキサジアゾール環、
チアゾール環、オキサゾール環、イソチアゾール環、イ
ソオキサゾール環、チオフェン環等が好ましく挙げら
れ、更にこれらの環が互いに縮合した縮合環も好ましく
挙げられる。
【0021】更に、これらの環は置換基を有していても
よく、その置換基の例としては、炭素数1〜50の直鎖
又は分岐、鎖状又は環状のアルキル基(例えば、トリフ
ルオロメチル、メチル、エチル、プロピル、ヘプタフル
オロプロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、t
−ペンチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、オクチ
ル、2−エチルヘキシル、ドデシル等)、炭素数2〜5
0の直鎖又は分岐、鎖状又は環状のアルケニル基(例え
ば、ビニル、1−メチルビニル、シクロヘキセン−1−
イル等)、炭素数2〜50のアルキニル基(例えば、エ
チニル、1−プロピニル等)、炭素数6〜50のアリー
ル基(例えば、フェニル、ナフチル、アントリル等)、
炭素数1〜50のアシルオキシ基(例えば、アセトキ
シ、テトラデカノイルオキシ、ベンゾイルオキシ等)、
炭素数2〜50のアルコキシカルボニルオキシ基(例え
ば、メトキシカルボニルオキシ基、2−メトキシエトキ
シカルボニルオキシ基等)、炭素数7〜50のアリール
オキシカルボニルオキシ基(例えば、フェノキシカルボ
ニルオキシ基等)、炭素数1〜50のカルバモイルオキ
シ基(例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ
等)、炭素数1〜50のカルボンアミド基(例えば、ホ
ルムアミド、N−メチルアセトアミド、アセトアミド、
N−メチルホルムアミド、ベンツアミド等)、
【0022】炭素数1〜50のスルホンアミド基(例え
ば、メタンスルホンアミド、ドデカンスルホンアミド、
ベンゼンスルホンアミド、p−トルエンスルホンアミド
等)、炭素数1〜50のカルバモイル基(例えば、N−
メチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、
N−メシルカルバモイル等)、炭素数0〜50のスルフ
ァモイル基(例えば、N−ブチルスルファモイル、N,
N−ジエチルスルファモイル、N−メチル−N−(4−
メトキシフェニル)スルファモイル等)、炭素数1〜5
0のアルコキシ基(例えば、メトキシ、プロポキシ、イ
ソプロポキシ、オクチルオキシ、t−オクチルオキシ、
ドデシルオキシ、2−(2,4−ジ−t−ペンチルフェ
ノキシ)エトキシ等)、炭素数6〜50のアリールオキ
シ基(例えば、フェノキシ、4−メトキシフェノキシ、
ナフトキシ等)、炭素数7〜50のアリールオキシカル
ボニル基(例えば、フェノキシカルボニル、ナフトキシ
カルボニル等)、
【0023】炭素数2〜50のアルコキシカルボニル基
(例えば、メトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニ
ル等)、炭素数1〜50のN−アシルスルファモイル基
(例えば、N−テトラデカノイルスルファモイル、N−
ベンゾイルスルファモイル等)、炭素数1〜50のN−
スルファモイルカルバモイル基(例えば、N−メタンス
ルホニルカルバモイル基等)、炭素数1〜50のアルキ
ルスルホニル基(例えば、メタンスルホニル、オクチル
スルホニル、2−メトキシエチルスルホニル、2−ヘキ
シルデシルスルホニル等)、炭素数6〜50のアリール
スルホニル基(例えば、ベンゼンスルホニル、p−トル
エンスルホニル、4−フェニルスルホニルフェニルスル
ホニル等)、炭素数2〜50のアルコキシカルボニルア
ミノ基(例えば、エトキシカルボニルアミノ等)、炭素
数7〜50のアリールオキシカルボニルアミノ基(例え
ば、フェノキシカルボニルアミノ、ナフトキシカルボニ
ルアミノ等)、炭素数0〜50のアミノ基(例えば、ア
ミノ、メチルアミノ、ジエチルアミノ、ジイソプロピル
アミノ、アニリノ、モルホリノ等)、炭素数3〜50の
アンモニオ基(例えば、トリメチルアンモニオ基、ジメ
チルベンジルアンモニオ基等)、シアノ基、ニトロ基、
カルボキシル基、ヒドロキシ基、スルホ基、メルカプト
基、炭素数1〜50のアルキルスルフィニル基(例え
ば、メタンスルフィニル、オクタンスルフィニル等)、
【0024】炭素数6〜50のアリールスルフィニル基
(例えば、ベンゼンスルフィニル、4−クロロフェニル
スルフィニル、p−トルエンスルフィニル等)、炭素数
1〜50のアルキルチオ基(例えば、メチルチオ、オク
チルチオ、シクロヘキシルチオ等)、炭素数6〜50の
アリールチオ基(例えば、フェニルチオ、ナフチルチオ
等)、炭素数1〜50のウレイド基(例えば、3−メチ
ルウレイド、3,3−ジメチルウレイド、1,3−ジフ
ェニルウレイド等)、炭素数2〜50のヘテロ環基(ヘ
テロ原子としては、例えば、窒素、酸素及びイオウ等を
少なくとも1個以上含み、3〜12員環の単環、縮合環
で、例えば、2−フリル、2−ピラニル、2−ピリジ
ル、2−チエニル、2−イミダゾリル、モルホリノ、2
−キノリル、2−ベンツイミダゾリル、2−ベンゾチア
ゾリル、2−ベンゾオキサゾリル等)、炭素数1〜50
のアシル基(例えば、アセチル、ベンゾイル、トリフル
オロアセチル等)、炭素数0〜50のスルファモイルア
ミノ基(例えば、N−ブチルスルファモイルアミノ、N
−フェニルスルファモイルアミノ等)、炭素数3〜50
のシリル基(例えば、トリメチルシリル、ジメチル−t
−ブチルシリル、トリフェニルシリル等)、ハロゲン原
子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)が挙
げられる。上記の置換基は、更に置換基を有していても
よく、その置換基の例としては、ここで挙げた置換基が
挙げられる。前記置換基の炭素数は、50以下が好まし
く、42以下がより好ましく、30以下が特に好まし
い。
【0025】以上のQとCとにより形成される環の置換
基は、その環が炭素原子のみで形成される場合(例え
ば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環等)に
は、総ての置換基についてハメットの置換基定数σ値
(Cに対して1,2、1,4、・・・の関係にある時に
はσp値を、Cに対して1,3、1,5、・・・の関係
にある時にはσm値を用いる。)の総和は0.8以上が
好ましく、1.2以上がより好ましく、1.5以上が特
に好ましい。
【0026】尚、ハメットの置換基定数σp、σmについ
ては、例えば、稲本直樹著「ハメット則−構造と反応性
−」(丸善)、「新実験化学講座14・有機化合物の合
成と反応V」2605頁(日本化学会編、丸善)、仲矢
忠雄著「理論有機化学解説」217頁(東京化学同
人)、ケミカル・レビュー(91巻),165〜195
頁(1991年)等の成書に詳しく解説されている。
【0027】以下に、前記一般式(I)で表される化合
物の具体例を示すが、本発明は、これらによって何ら限
定されるものではない。
【0028】
【化5】
【0029】
【化6】
【0030】
【化7】
【0031】
【化8】
【0032】
【化9】
【0033】
【化10】
【0034】本発明において、発色現像主薬として用い
る前記一般式(I)で表される化合物は、特開平7−4
9287号公報に記載の方法により合成することができ
る。また、前記一般式(I)で表される化合物の使用量
は、0.1〜10mmol/m2が好ましく、0.5〜
3mmol/m2がより好ましい。
【0035】本発明に用いられる発色現像主薬には、前
記一般式(I)で表される化合物の他に、下記化合物を
併用することもできる。即ち、p−フェニレンジアミン
類又はp−アミノフェノール類、更に好ましい例として
は、特開平8−110608号、同8−122994
号、同8−146578号、同9−15806号、同9
−146248号等に記載されているスルホンアミドフ
ェノール類、EP545,491A号、特開平8−16
6664号、同8−227131号に記載されているス
ルホニルヒドラジン類、特開平8−286340号に記
載されているカルバモイルヒドラジン類、特開平8−2
02002号に記載されているスルホニルヒドラゾン
類、及び特開平8−234390号に記載されているカ
ルバモイルヒドラゾン類が挙げられる。本発明に用いら
れる発色現像主薬の総使用量は、0.1〜20mmol
/m2が好ましく、0.5〜10mmol/m2がより好
ましい。
【0036】(一般式(II)で表される非発色性化合
物)次に、一般式(II)で表される非発色性化合物につ
いて説明する。一般式(II)中、R1は、水素原子、ア
ルキル基、アシル基、スルホニル基、カルバモイル基、
スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、又はトリ
アルキルシリル基を表す。
【0037】前記アルキル基としては、炭素数1〜22
のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、n−オクチル基、ドデシル基、ヘキサデシル基等が
好ましく挙げられる。前記アシル基としては、炭素数1
〜22のアシル基、例えば、アセチル基、ベンゾイル
基、ペンタノイル基、(2,4−ジ−tert−アミル
フェノキル)セアセチル基等が好ましく挙げられる。前
記スルホニル基としては、炭素数1〜22のスルホニル
基、例えば、メタンスルホニル基、ブタンスルホニル
基、ベンゼンスルホニル基、トルエンスルホニル基、ヘ
キサデカンスルホニル基等が好ましく挙げられる。前記
カルバモイル基としては、炭素数1〜22のカルバモイ
ル基、例えば、N−メチルカルバモイル基、N,N−ジ
エチルカルバモイルフェニル基、N−ドデシルカルバモ
イル基、N−フェニルカルバモイル基等が好ましく挙げ
られる。
【0038】前記スルファモイル基としては、炭素数0
〜22のスルファモイル基、例えば、N−メチルスルフ
ァモイル基、N,N−ジメチルスルファモイル基、N−
テトラデシルスルファモイル基、N−フェニルスルファ
モイル基等が好ましく挙げられる。前記アルコキシカル
ボニル基としては、炭素数2〜22のアルコキシカルボ
ニル基、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカル
ボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、フェノキシカ
ルボニル基等が好ましく挙げられる。前記トリアルキル
シリル基としては、炭素数3〜22のトリアルキルシリ
ル基、例えば、トリメチルシリル基、ジメチルブチルシ
リル基等が好ましく挙げられる。
【0039】前記アルキル基は、更に置換されていても
よく、好ましい置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロ
キシ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、アシ
ルオキシ基、スルホ基、スルホニルオキシ基、アミド基
(例えば、アセトアミド基、エタンスルホンアミド基、
ベンゾアミド基等)、アルコキシ基、アリールオキシ基
等が挙げられる。
【0040】一般式(II)中、R2は、アルキル基、ア
ルコキシカルボニル基、アリールチオ基、アリールスル
フィニル基、アリールスルホニル基、アラルキル基、ア
リール基、又はアシル基を表す。前記アルキル基として
は、炭素数1〜22のアルキル基、例えば、メチル基、
t−ブチル基、プロピル基、n−オクチル基、ドデシル
基、ヘキサデシル基等が好ましく挙げられる。前記アル
コキシカルボニル基としては、炭素数2〜22のアルコ
キシカルボニル基、例えば、エトキシカルボニル基等が
好ましく挙げられる。前記アリールチオ基としては、炭
素数6〜22のアリールチオ基、例えば、フェニルチオ
基等が好ましく挙げられる。前記アリールスルフィニル
基としては、炭素数6〜22のアリールスルフィニル
基、例えば、フェニルスルフィニル基等が好ましく挙げ
られる。
【0041】前記アリールスルホニル基としては、炭素
数6〜22のアリールスルホニル基、例えば、フェニル
スルホニル基等が好ましく挙げられる。前記アラルキル
基としては、炭素数7〜22のアラルキル基、例えば、
ベンジル基、フェネチル基等が好ましく挙げられる。前
記アリール基としては、炭素数6〜22のアリール基、
例えば、フェニル基、α−もしくはβ−ナフチル基等が
好ましく挙げられる。前記アシル基としては、炭素数1
〜22のアシル基、例えば、アセチル基、ブタノイル
基、ベンゾイル基が好ましく挙げられる。
【0042】一般式(II)中、R3は、水素原子、アルキ
ル基、アルコキシ基(但し、R1O−とR3とが共にアル
コキシ基を表すことはない。)、アラルキルオキシ基、
アルキルチオ基、アラルキルチオ基、アシルアミノ基、
アシル基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、又は
ヘテロ環アミノ基を表す。
【0043】R3は、好ましくは、水素原子、炭素数1
〜22のアルキル基、炭素数1〜22のアルコキシ基、
炭素数7〜22のアラルキルオキシ基、炭素数1〜22
のアルキルチオ基、アラルキルチオ基(ベンジルチオ
基、β−フェノキシチオ基等)、炭素数2〜22のアシ
ルアミノ基、炭素数2〜22のアルキルアミノ基、炭素
数6〜22のアリールアミノ基(例えば、フェニルアミ
ノ基、N−フェニル−N−メチルアミノ基、N−フェニ
ル−N−メチルアミノ基、β−ナフチルアミノ基等)、
又は炭素数1〜22のヘテロ環アミノ基を表す。
【0044】一般式(II)中、R4は、水素原子、ハロゲ
ン原子、アルキル基、アリールチオ基、アルキルチオ
基、アリールスルホニル基、アリールスルフィニル基、
アラルキル基、アリール基、アリールジチオ基、又はア
リールオキシ基を表す。
【0045】R4は、好ましくは、水素原子、ハロゲン
原子、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数6〜22の
アリールチオ基、炭素数1〜22のアルキルチオ基、炭
素数6〜22のアリールスルフィニル基、炭素数6〜3
2のアリールジチオ基、又は炭素数6〜22のアリール
オキシ基を表す。また、前記R2、R3及びR4は、それ
ぞれ、更に置換基を有していてもよく、このような置換
基としては、前記R2〜R4で表される任意の置換基又は
ヒドロキシ基が挙げられる。一般式(II)で表される非
発色性化合物のうち、下記一般式(II’)で表される非
発色性化合物が好ましい。
【0046】
【化11】
【0047】一般式(II’)中、R21及びR23は、それ
ぞれ、好ましくは水素原子、炭素数1〜20のアルキル
基、炭素数6〜20のアリ−ル基、炭素数6〜20のア
ラルキル基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、ハロゲ
ン原子、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜2
0のアリールチオ基、炭素数6〜20のアリールオキシ
基、−COOR25、−NHCOR25、−NHSO225
−SO225、−O−COR25、−N(R26)(R27)、
−CH2−N(R26)(R27) を表す。ここで、前記R25
は、炭素数1〜20のアルキル基、又は炭素数6〜20
のアリール基を表し、R26及びR27は、それぞれ、水素
原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20の
アリール基、炭素数1〜20のヘテロ環基、炭素数7〜
20のアラルキル基、又は互いに結合し、前記した任意
の置換基を有する5又は6員のヘテロ環を表す。
【0048】一般式(II’)中、R22及びR24は、それ
ぞれ、好ましくは水素原子、炭素数1〜20のアルキル
基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のア
ラルキル基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数
6〜20のアリールチオ基、−COOR25、−NHCO
25、−NHSO225−SO225、−O−COR25
−N(R26)(R27)、−CH2−N(R26)(R27) を表
す。ここで、前記R25〜R27は、先に説明した置換基と
同様である。
【0049】一般式(II’)中、Gは、−S−、−S−
S−、−O−、−CH2−、−CH2−S−CH2−、−
SO2−、−SO−、−(CH2)nCO(CH2)m−CO−
(CH 2)n−、−(CH)nCO2(CH2)m−CO2−(C
2)n−、−CH2−O−CH2−、−N(R28)−、−
(C(R29)(R30))m−、又は以下の構造を表す。
【0050】
【化12】
【0051】前記Gで表される連結基中、m及びnは、
それぞれ1〜3の整数を表す。前記Gで表される−N
(R28)−において、R28は、好ましくは水素原子、炭
素数1〜20のアルキル基、又は炭素数6〜20のアリ
ール基を表す。前記Gで表される−(C(R29)(R30))m
−において、R29及びR30は、それぞれ、好ましくは水
素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20
のアリール基、又はこれらが互いに結合して、置換され
た5又は6員環を表す。前記Gで表される構造式におい
て、R31は、水素原子、又はメチル基を表し、Zは、置
換されたフェノ−ルを表す。
【0052】以下に、前記一般式(II)で表される非発
色性化合物の具体例を示すが、本発明は、これらによっ
て何ら限定されるものではない。
【0053】
【化13】
【0054】
【化14】
【0055】
【化15】
【0056】
【化16】
【0057】
【化17】
【0058】
【化18】
【0059】
【化19】
【0060】本発明に用いられる前記一般式(II)で表
される非発色性化合物は、特開平4−333843号公
報に記載の方法により合成することができる。また、前
記一般式(II)で表される非発色性化合物の使用量は、
一般には、前記発色現像主薬に対して、1〜100mo
l%であり、好ましくは5〜40mol%である。前記
一般式(II)で表される非発色性化合物は、前記発色現
像主薬と同一層内に含まれる。
【0061】(感光性ハロゲン化銀)本発明に用いられ
るハロゲン化銀は、沃臭化銀、臭化銀、塩臭化銀、沃塩
化銀、塩化銀、沃塩臭化銀のいずれでもよい。ハロゲン
化銀粒子の大きさは、同体積の球の直径で換算して0.
1〜2μmが好ましく、0.2〜1.5μmがより好ま
しい。これらは上述の感光性ハロゲン化銀粒子として用
いる他に、非感光性ハロゲン化銀粒子としても用いるこ
とができる。
【0062】前記ハロゲン化銀粒子の形状は、立方体、
八面体あるいは14面体のような正常晶よりなる形状を
有するもの、六角や矩形の平板状の形状を有するものを
使用することができるが、これらの中でも、粒子投影径
を粒子厚みで除した値であるアスペクト比が2以上、好
ましくは8以上、より好ましくは20以上の平板状粒子
が好ましく、このような平板状粒子で全粒子の投影面積
の50%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは
90%以上を占める乳剤を用いることが好ましい。
【0063】これらの平板状粒子の厚みは、0.3μm
以下が好ましく、0.2μm以下がより好ましく、0.
1μm以下が特に好ましい。また、米国特許第5,49
4,789号、同5,503,970号、同5,50
3,971号、同5,536,632号等に記載されて
いる粒子厚み0.07μmより薄い、更に高アスペクト
比の粒子も好ましく用いることができる。また、米国特
許第4,400,463号、同4,713,323号、
同5,217,858号等に記載されている(111)
面を主平面として有する高塩化銀平板粒子、及び米国特
許第5,264,337号、同5,292,632号、
同5,310,635号等に記載されている(100)
面を主平面とする高塩化銀平板粒子も好ましく用いるこ
とができる。これらのハロゲン化銀粒子を実際に使用し
た例は、特願平9−274295号、同9−31904
7号、同10−115888号、同10−221827
号等に記載されている。
【0064】本発明に用いられる感光性ハロゲン化銀粒
子は、粒子サイズ分布の揃った所謂単分散粒子であるこ
とが好ましい。単分散性の目安としては、粒径分布の標
準偏差を平均粒子径で除した変動係数で25%以下が好
ましく、20%以下がより好ましい。また、粒子間でハ
ロゲン組成が均一であることも好ましい。前記ハロゲン
化銀粒子は、粒子内ハロゲン組成を均一に構成してもよ
く、意図的にハロゲン組成の異なる部位を導入してもよ
い。特に、高感度を得るためには、ハロゲン組成の異な
るコア(核)とシェル(殻)とからなる積層構造を有す
る粒子が好ましく用いられる。また、ハロゲン組成の異
なる領域を導入した後で更に粒子を成長させて、転位線
を意図的に導入することも好ましい。更に、形成された
ホスト粒子の頂点や稜に異なるハロゲン組成のゲスト結
晶をエピタキシャル接合させることも好ましい。前記ハ
ロゲン化銀粒子は、粒子内部に、多価遷移金属イオンあ
るいは多価アニオンを不純物としてドープすることも好
ましい。特に前者では、鉄族元素を中心金属としたハロ
ゲノ錯体や、シアノ錯体、有機配位子錯体等が好ましく
用いられる。
【0065】本発明に用いることができる乳剤は、通
常、化学増感及び分光増感が施されることが好ましい。
前記化学増感としては、硫黄、セレン、又はテルル化合
物を用いるカルコゲン増感法、金、白金、イリジウム等
を用いる貴金属増感法、あるいは、粒子形成中に適度な
還元性を有する化合物を用いて、還元性の銀核を導入す
ることにより高感度を得る、いわゆる還元増感法を単独
にあるいは種々組み合わせて用いることができる。
【0066】前記分光増感としては、ハロゲン化銀粒子
に吸着して、それ自身の吸収波長域に感度を持たせる、
シアニン色素、メロシアニン色素、複合シアニン色素、
複合メロシアニン色素、ホロポーラー色素、ヘミシアニ
ン色素、スチリル色素、ヘミオキソノール色素等のいわ
ゆる分光増感色素を単独あるいは併用し、強色増感剤と
共に用いることが好ましい。
【0067】本発明に用いることができるハロゲン化銀
乳剤には、カブリを防止したり、保存時の安定性を高め
る目的でアザインデン類、トリアゾール類、テトラゾー
ル類、プリン類等の含窒素複素環化合物類、メルカプト
テトラゾール類、メルカプトトリアゾール類、メルカプ
トイミダゾール類、メルカプトチアジアゾール類等のメ
ルカプト化合物類等の種々の安定剤を添加することが好
ましい。特に、化合物中に炭素数5以上のアルキル基
や、芳香環を置換基として有するトリアゾール類あるい
はメルカプトアゾール類は、熱現像時のカブリを防止
し、ある場合には露光部の現像性を高め、高いディスク
リミネーションを与えるのに顕著な効果を呈する。
【0068】ハロゲン化銀乳剤用の写真用添加剤は、リ
サーチ・ディスクロージャー誌No.17643(19
78年12月)、同No.18716号(1979年1
1月)、同No.307105号(1989年11
月)、同No.38957号(1996年9月号)に記
載されているものを好ましく用いることができる。本発
明に用いられる感光性ハロゲン化銀の使用量は、銀換算
で0.05〜20g/m2程度であり、0.1〜10g
/m2が好ましい。
【0069】(カラーカプラー)本発明のカラー写真感
光材料には、前記発色現像主薬の酸化体とカップリング
反応して非拡散性色素を形成するカラーカプラーを用い
る。その好ましい例としては、活性メチレン、5−ピラ
ゾロン、ピラゾロアゾール、フェノール、ナフトール、
ピロロトリアゾールと総称される化合物が挙げられる。
その具体例は、リサーチ・ディスクロージャーNo.3
8957号(1996年9月)616〜624ページに
引用されているものが好ましく挙げられる。特に好まし
い例としては、特開平8−110608号に記載のピラ
ゾロアゾールカプラー、特開平8−122994号、同
9−218496号等に記載のピロロトリアゾールカプ
ラーが挙げられる。これらのカラーカプラーの使用量
は、各色0.05〜10mmol/m2程度であり、
0.1〜5mmol/m2が好ましい。
【0070】また、発色色素の不要な吸収を補正するた
めのカラードカプラー、発色現像主薬の酸化体と反応し
て写真的に有用な化合物残査、例えば、現像抑制剤を放
出する化合物(カプラーを含む)等も用いることができ
る。
【0071】(バインダー)本発明に用いられるバイン
ダーとしては、親水性のものが好ましく、その例として
は、前記に記載のリサーチ・ディスクロージャー、及び
特開昭64−13546号の71〜75ページに記載さ
れているものが挙げられる。それらの中では、ゼラチン
及びゼラチンと他の水溶性バインダー、例えば、ポリビ
ニルアルコール、変成ポリビニルアルコール、セルロー
ス誘導体、アクリルアミド重合体等との組み合わせが好
ましい。前記バインダーの塗布量は、1〜20g/m2
程度であり、2〜15g/m2が好ましく、3〜12g
/m2がより好ましい。この中でゼラチンは、好ましく
は50〜100%、より好ましくは70〜100%の割
合で用いられる。
【0072】(感光材料の層構成)本発明のカラー写真
感光材料は、通常3種以上の感光性の異なる感光性層か
ら構成される。各感光性層は、少なくとも1層のハロゲ
ン化銀乳剤層を含むが、典型的な例としては、実質的に
感光性は同じであるが感度の異なる複数のハロゲン化銀
乳剤層からなる。上記の「感光性が同じ」とは、同一の
波長領域の光に対して感光する性質を有することをい
う。このとき、粒子投影径の大きいハロゲン化銀粒子ほ
ど、粒子投影径を粒子厚みで除した所謂アスペクト比が
大きい形状の粒子を用いることが好ましい。該感光性層
は青色光、緑色光、及び赤色光のいずれかに感光性を有
する単位感光性層であり、多層ハロゲン化銀カラー写真
感光材料においては、一般に単位感光性層の配列が、支
持体側から順に赤感光性層、緑感光性層、青感光性層の
順に設置される。しかし、目的に応じて上記設置順が逆
であっても、また、同一感色性層中に異なる感光性層が
挟まれたような設置順をもとりうる。前記感光性層の膜
厚の合計は、1〜20μm程度であり、3〜15μmが
好ましい。
【0073】本発明においては、処理で脱色可能な油溶
性染料(以下、単に「染料」と称する。)を用いた着色
層として、イエローフィルター層、マゼンタフィルター
層、及びシアンフィルター層(アンチハレーション層)
を設けることができる。これにより、例えば、感光性層
が支持体に最も近い側から赤感光性層、緑感光性層、青
感光性層の順に設けられている場合は、青感光性層と緑
感光性層との間にイエローフィルター層、緑感光性層と
赤感光性層との間にマゼンタフィルター層、赤感光性層
と支持体との間にシアンフィルター層を設けることがで
きる。これらの着色層は前記ハロゲン化銀乳剤層に直に
接してもよく、またゼラチン等の中間層を介して接する
ように配置されていてもよい。前記染料の使用量は、そ
れぞれの層の透過濃度が、各々青色光、緑色光、赤色光
に対し、0.03〜3.0、より好ましくは0.1〜
1.0になるように用いる。具体的には、前記染料のε
及び分子量にもよるが、0.005〜2.0mmol/
2が好ましく、0.05〜1.0mmol/m2がより
好ましい。
【0074】前記染料としては、特開平10−2070
27号公報に記載の環状のケトメチレン化合物(例え
ば、2−ピラゾリン−5−オン、1,2,3,6−テト
ラヒドロピリジン−2,6−ジオン、ロダニン、ヒダン
トイン、チオヒダントイン、2,4−オキサゾリジンジ
オン、イソオキサゾロン、バルビツール酸、チオバルビ
ツール酸、インダンジオン、ジオキソピラゾロピリジ
ン、ヒドロキシピリジン、ピラゾリジンジオン、2,5
−ジヒドロフラン−2−オン、ピロリン−2−オン)又
は電子吸引性基によって挟まれたメチレン基(例えば、
−CN、−SO21、−COR1、−COOR1、−CO
N(R2)2、−SO2N(R2)2、−C[=C(CN)2
1、−C[=C(CN)2]N(R1)2(R1は、アルキ
ル基、アルケニル基、アリール基、シクロアルキル基、
又は複素環基を表し、R2は、水素原子又はR1で挙げた
基を表す)によって挟まれたメチレン基)を有する化合
物からなる酸性核、
【0075】塩基性核(例えば、ピリジン、キノリン、
インドレニン、オキサゾール、イミダゾール、チアゾー
ル、ベンゾオキサゾール、ベンゾイミダゾール、ベンゾ
チアゾール、オキサゾリン、ナフトオキサゾール、ピロ
ール)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル
基)、及び複素環基(例えば、ピロール、インドール、
フラン、チオフェン、イミダゾール、ピラゾール、イン
ドリジン、キノリン、カルバゾール、フェノチアジン、
フェノキサジン、インドリン、チアゾール、ピリジン、
ピリダジン、チアジアジン、ピラン、チオピラン、オキ
サジアゾール、ベンゾキノリン、チアジアゾール、ピロ
ロチアゾール、ピロロピリダジン、テトラゾール、オキ
サゾール、クマリン、クロマン)のうちの2種とメチン
基からなる構造の化合物;あるいは(NC)2C=C(C
N)−R3(R3は、アリール基又は複素環基を表す)が
好ましい。本発明のカラー写真感光材料は、一つの着色
層に二つ以上の染料を混合して用いてもよい。例えば、
上述のシアンフィルター層(アンチハレーション層)に
イエロー、マゼンタ、シアンの3種の染料を混合して用
いることもできる。
【0076】本発明における前記一般式(I)で表され
る化合物、前記一般式(II)で表される非発色性化合
物、カラーカプラー等は、好ましくはオイル及び/又は
油溶性ポリマーに溶解させた油滴を、親水性バインダー
中に分散させた状態で用いられる。その調製法として
は、乳化分散法が好ましく、例えば、米国特許2,32
2,027号に記載の方法によることができる。この場
合には米国特許4,555,470号、同4,536,
466号、同4,587,206号、同4,555,4
76号、同4,599,296号、特公平3−6225
6号等に記載のような高沸点オイルを、必要に応じて沸
点50〜160℃の低沸点有機溶媒と併用して用いるこ
とができる。また、高沸点オイルは2種以上併用するこ
とができる。
【0077】また、前記油溶性ポリマーをオイルの代わ
りに、又は併用して用いることができるが、その例は、
PCT国際公開番号WO88/00723号明細書に記
載されている。前記高沸点オイル及び/又は油溶性ポリ
マーの量は、用いられる染料1gに対して0.01〜1
0g程度であり、0.1〜5gが好ましい。また、本発
明に用いられる化合物を前記油溶性ポリマーに溶解させ
る方法として、ラテックス分散法によることも可能であ
り、その工程、含漬用のラテックスの具体例は、米国特
許4,199,363号、西独特許出願(OLS)2,
541,274号、同第2,541,230号、特公昭
53−41091号、欧州特許公開第029104号等
に記載されている。
【0078】前記油滴を親水性バインダーに分散させる
際には、種々の界面活性剤を用いることができる。例え
ば、特開昭59−157636号の37〜38ページ、
公知技術第5号(1991年3月22日、アズテック有
限会社発行)136〜138ページに記載の界面活性剤
を用いることができる。また、特願平5−204325
号、同6−19247号、西ドイツ公開特許第932,
299A号記載のリン酸エステル型界面活性剤も使用す
ることができる。
【0079】前記親水性バインダーとしては、水溶性ポ
リマーが好ましい。その具体例としては、ゼラチン、ゼ
ラチン誘導体の蛋白質、セルロース誘導体、澱粉、アラ
ビアゴム、デキストラン、プルラン等の多糖類のような
天然化合物、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリ
ドン、アクリルアミド重合体等の合成高分子化合物が挙
げられる。これら水溶性ポリマーは、2種以上組み合わ
せて用いることもできる。特にゼラチンとの組み合わせ
が好ましい。ゼラチンは、種々の目的に応じて、石灰処
理ゼラチン、酸処理ゼラチン、カルシウム等の含有量を
減らしたいわゆる脱灰ゼラチンから選択すればよく、組
み合わせて用いることもできる。
【0080】前記染料は、消色剤の存在下で処理時に消
色する。前記消色剤としては、アルコールもしくはフェ
ノール類、アミンもしくはアニリン類、スルフィン酸類
もしくはその塩、亜硫酸もしくはその塩、チオ硫酸もし
くはその塩、カルボン酸類もしくはその塩、ヒドラジン
類、グアニジン類、アミノグアニジン類、アミジン類、
チオール類、環状もしくは鎖状の活性メチレン化合物、
環状もしくは鎖状の活性メチン化合物、及びこれら化合
物から生じるアニオン種等が挙げられる。これらのう
ち、ヒドロキシアミン類、スルフィン酸類、亜硫酸、グ
アニジン類、アミノグアニジン類、ヘテロ環チオール
類、環状もしくは鎖状の活性メチレン、活性メチン化合
物類が好ましく、グアニジン類、アミノグアニジン類が
より好ましい。
【0081】前記消色剤は、処理時に前記染料と接触
し、染料分子に求核付加することにより、前記染料を消
色させると考えられる。好ましくは染料を含有するハロ
ゲン化銀感光材料を像様露光後、又は像様露光と同時に
消色剤もしくは消色剤プレカーサーを含有する処理部材
と水との存在下で膜面同士を重ね合わせて加熱し、その
後、両者を剥離することにより、該ハロゲン化銀感光材
料上に発色画像を得ると共に染料を消色させる。この場
合、消色後の染料の濃度は、元の濃度の1/3以下、好
ましくは1/5以下である。前記消色剤の使用量は、前
記染料の0.1〜200倍モル、好ましくは0.5〜1
00倍モルである。
【0082】前記感光性ハロゲン化銀、発色現像主薬、
及びカラーカプラーは、同一の感光性層に含まれていて
もよく、別の層に含まれていてもよい。また、感光性層
以外にも保護層、下塗り層、中間層、及び上述したイエ
ローフィルター層、アンチハレーション層等の非感光性
層を設けてもよく、支持体の裏側にはバック層を設けて
もよい。感光性層側の全塗布膜の膜厚は、3〜25μm
程度であり、5〜20μmが好ましい。
【0083】本発明のカラー写真感光材料には、種々の
目的で硬膜剤、界面活性剤、写真安定剤、帯電防止剤、
滑り剤、マット剤、ラテックス、ホルマリンスカベンジ
ャー、染料、UV吸収剤等を用いることができる。これ
らの具体例は、前記のリサーチ・ディスクロージャー、
特願平8−30103号等に記載されている。尚、特に
好ましい帯電防止剤の例は、ZnO、TiO2、Sn
2、Al23、In23、SiO2、MgO、BaO、
MoO3、V25等の金属酸化物微粒子である。
【0084】(支持体)前記支持体としては、日本写真
学会編「写真工学の基礎−銀塩写真編」(株)コロナ社
刊(昭和54年)223〜240ページ記載の写真用支
持体が好ましい。具体的には、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、
シンジオタクチックポリスチレン、セルロース類(例え
ば、トリアセチルセルロース)等が挙げられる。これら
の支持体は、光学的特性、物理的特性を改良するため
に、熱処理(結晶化度や配向制御)、一軸及び二軸延伸
(配向制御)、各種ポリマーのブレンド、表面処理等を
行うことができる。
【0085】また、前記支持体として、例えば、特開平
4−124645号、同5−40321号、同6−35
092号、同6−31875号に記載の磁気記録層を有
する支持体を用い、撮影情報等を記録することが好まし
い。前記支持体の裏面には、特開平8−292514号
に記載されているような耐水性のポリマーを塗布するこ
とも好ましい。前記磁気記録層を有する感光材料に、特
に好ましく用いられるポリエステル支持体については、
公開技報94−6023(発明協会;1994.3.1
5)に詳細に記載されている。前記支持体の厚みは、5
〜200μm程度であり、40〜120μmが好まし
い。
【0086】(処理材料)撮影済み感光材料を現像する
には、感光材料とは別の処理材料を用いる。前記処理材
料は、少なくとも塩基及び/又は塩基プレカーサーを含
む。その最も好ましいものは、EP210,660号、
米国特許第4,740,445号に記載されている水に
難溶な塩基性金属化合物、及びこの塩基性金属化合物を
構成する金属イオンと水を媒体として錯形成反応しうる
化合物の組み合わせで塩基を発生させる方式である。こ
の場合、水に難溶な塩基性化合物は感光材料に、錯形成
化合物は処理材料に添加することが好ましいが、逆も可
能である。好ましい化合物の組み合わせとしては、水酸
化亜鉛の微粒子を感光材料に、ピコリン酸の塩、例え
ば、ピコリン酸グアニジンを処理材料に用いる系であ
る。
【0087】前記処理材料には媒染剤を用いてもよく、
この場合、ポリマー媒染剤が好ましい。前記処理材料に
は、特開平9−146246号公報に記載されているよ
うにコロイド銀や硫化パラジウムのような物理現像核、
及びヒダントインのようなハロゲン化銀溶剤を含ませて
おき、現像と同時に感光材料のハロゲン化銀を可溶化
し、処理材料に固定化してもよい。前記処理材料には、
この他に現像停止剤、プリントアウト防止剤等を含ませ
てもよい。前記処理材料には、処理層以外にも保護層、
下塗り層、バック層その他の補助層があってもよい。
【0088】前記処理材料は、連続ウェブに処理層が設
けられ、送り出しロールから供給され処理に使用された
後も裁断されることなく別のロールに巻き取られる形態
が好ましい。その例は特開平9−127670号公報に
記載されている。前記処理材料の支持体は、特に限定が
なく、前記本発明のカラー写真感光材料で述べたような
プラスチックフイルム、又は紙が用いられる。前記処理
材料の支持体の厚みは、4〜120μm程度であり、6
〜70μmが好ましい。特開平9−222690号公報
に記載されているような、アルミニウムを蒸着したフイ
ルムも好ましく用いることができる。
【0089】(現像方法)カメラ等で撮影した前記本発
明のカラー写真感光材料を現像するには、好ましくは、
透明支持体上に、少なくとも、感光性ハロゲン化銀粒
子、発色現像主薬、カラーカプラー、及びバインダーを
含み、感光波長領域及び/又は前記発色現像主薬の酸化
体とカラーカプラーとから形成される色素の吸収波長領
域が互いに異なる少なくとも3種の感光性層を有する感
光材料と、支持体上に、少なくとも、塩基及び/又は塩
基プレカーサーを含む処理層を有する処理材料とを用
い、前記感光材料と前記処理材料双方のバック層を除く
全塗布膜を最大膨潤させるに要する量の0.1〜1倍に
相当する水の存在下で、前記感光材料と前記処理材料と
を、前記感光材料の感光層と前記処理材料の処理層とが
向かい合う形で重ね合わせ、これを60〜100℃の温
度で5〜60秒間加熱して、前記感光材料上に非拡散性
色素に基づく画像を形成し、これから読取った画像情報
に基づいて別の記録材料上にカラー画像を得る。
【0090】水の付与方法としては、前記感光材料又は
前記処理材料を水に浸積し、スクウィーズローラーで余
分な水を除去する方法がある。また、特開平10−26
817号公報に記載されているような、水を噴射する複
数のノズル孔が一定の間隔で前記感光材料又は前記処理
材料の搬送方向と交差する方向に沿って直線状に並べら
れたノズルと前記ノズルを搬送経路上の前記感光材料又
は前記処理材料に向かって変位させるアクチュエータと
を有する水塗布装置により水を噴射する方法も好まし
い。また、スポンジ等で水塗布する方法も好ましい。
【0091】現像工程における加熱方法としては、加熱
されたブロックやプレートに接触させたり、熱ローラ
ー、熱ドラム、赤外及び遠赤外線ランプ等を用いてもよ
い。現像後に前記感光材料中に残存するハロゲン化銀、
及び現像銀を、更に除去するための、別の漂白定着工程
は必須ではない。しかし、画像情報を読みとる負荷を軽
減すること、及び画像保存性を高めるため、定着工程及
び/又は漂白工程を設けてもよい。その場合、通常の液
体処理によってもよいが、特開平9−258402号公
報に記載されているような処理剤を塗布した別シートと
共に加熱処理する工程によることが好ましい。
【0092】前記感光材料上に画像を得た後、その情報
に基づいて別の記録材料上にカラー画像を得ることがで
きる。その方法としては、カラーペーパーのような感光
材料を用い、通常の投影露光によってもよいが、透過光
の濃度測定によって画像情報を光電的に読みとり、デジ
タル信号に変換し、画像処理後、その信号によって別の
記録材料に出力することが好ましい。出力する材料は、
ハロゲン化銀を用いた感光材料以外に、昇華型感熱記録
材料、フルカラー直接感熱記録材料、インクジェット材
料、電子写真材料等でもよい。
【0093】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。 (実施例1)平均分子量15000のゼラチン0.74
g及び臭化カリウム0.7gを含む蒸留水930mlを
反応容器中に入れ、40℃に昇温した。この溶液に、硝
酸銀0.34gを含む水溶液30mlと、臭化カリウム
0.24gを含む水溶液30mlとを、強く攪拌しなが
ら20秒間かけて添加した。添加終了後、1分間40℃
に保った後、反応溶液の温度を75℃に上昇させた。
【0094】更に、ゼラチン27.0gを蒸留水200
mlと共に加えた後、硝酸銀23.36gを含む水溶液
100mlと、臭化カリウム16.37gを含む水溶液
80mlとを、添加流量を加速しながら36分間かけて
添加した。次いで、硝酸銀83.2gを含む水溶液25
0mlと、沃化カリウムを臭化カリウムとのモル比3:
97で含む水溶液(臭化カリウムの濃度26%)とを、
添加流量を加速しながら、かつ反応液の銀電位が飽和カ
ロメル電極に対して−20mVとなるように60分間か
けて添加した。更に、硝酸銀18.7gを含む水溶液7
5mlと、臭化カリウムの21.9%水溶液とを10分
間かけて、かつ反応液の銀電位が飽和カロメル電極に対
して20mVとなるように添加した。添加終了後、1分
間75℃に保った後、反応液の温度を40℃に下降させ
た。
【0095】次いで、p−沃化アセトアミドベンゼンス
ルホン酸ナトリウム一水塩10.5gを含む水溶液10
0mlを添加し、反応液のpHを9.0に調整した。次
いで、亜硫酸ナトリウム4.3gを含む水溶液50ml
を添加した。添加終了後、40℃で3分間保った後、反
応液の温度を55℃に昇温した。反応液のpHを5.8
に調整した後、ベンゼンチオスルフィン酸ナトリウム
0.8mg、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸カリウム
0.04mg、及び臭化カリウム5.5gを加え、55
℃で1分間保った後、更に硝酸銀44.3gを含む水溶
液180mlと、臭化カリウム34.0g及びヘキサシ
アノ鉄(II)酸カリウム8.9mgを含む水溶液160
mlとを、30分間かけて添加した。温度を下げ、定法
に従って脱塩を行った。脱塩終了後、ゼラチンを7重量
%となるように添加し、pHを6.2に調整した。
【0096】得られた乳剤は、球相当の直径で表した平
均粒子サイズ1.29μm、平均粒子厚み0.16μ
m、粒子投影径を粒子厚みで除した比であるアスペクト
比の平均値が18.0の六角平板状粒子よりなる乳剤で
あった。この乳剤を乳剤A−1とした。
【0097】前記乳剤A−1の調製において、粒子形成
の最初に添加する硝酸銀と臭化カリウムの量を変え、形
成される核の個数を変えることにより、球相当の直径で
表した平均粒子サイズ0.75μm、平均粒子厚み0.
11μm、平均アスペクト比15.5の六角平板状粒子
よりなる乳剤A−2を調製し、また、球相当の直径で表
した平均粒子サイズ0.52μm、平均粒子厚み0.1
1μm、平均アスペクト比8.0の六角平板状粒子より
なる乳剤A−3を調製した。但し、ヘキサクロロイリジ
ウム(IV)酸カリウム及びヘキサシアノ鉄(II)酸カリ
ウムの添加量は、粒子体積に反比例させて、p−沃化ア
セトアミドベンゼンスルホン酸ナトリウム一水塩の添加
量は、粒子の周長に比例させて変化させた。
【0098】乳剤A−1に、40℃で沃化カリウム1%
水溶液を5.6ml添加してから、下記構造式で表され
る分光増感色素を7.3×10-4mol、化合物I(安
定剤)、チオシアン酸カリウム、塩化金酸、チオ硫酸ナ
トリウム、及びモノ(ペンタフルオロフェニル)ジフェ
ニルホスフィンセレニドを添加して、分光増感及び化学
増感を施した。化学増感終了後、下記構造式で表される
安定剤Sを1.2×10-4mol添加した。このとき、
化学増感剤の量は乳剤の化学増感の程度が最適になるよ
うに調節した。
【0099】
【化20】
【0100】こうして調製した青感性乳剤をA−1bと
した。同様に、各乳剤に分光増感及び化学増感を施し、
乳剤A−2b及びA−3bを調製した。但し、分光増感
色素の添加量は、各乳剤中のハロゲン化銀粒子の表面積
に応じて変化させた。また、化学増感に用いる各薬品量
も、各乳剤の化学増感の程度が最適になるように調節し
た。青感性乳剤A−1b、A−2b及びA−3bの調製
において、分光増感色素を下記構造式で表される分光増
感色素に代えることにより、それぞれ、緑感性乳剤A−
1g、A−2g及びA−3g、赤感性乳剤A−1r、A
−2r及びA−3rを調製した。
【0101】
【化21】
【0102】
【化22】
【0103】次に、塩基プレカーサーとして用いる水酸
化亜鉛の分散物を調製した。一次粒子の粒子サイズが
0.2μmの水酸化亜鉛の粉末31g、分散剤としてカ
ルボキシメチルセルロース1.6g及びポリアクリル酸
ソーダ0.4g、石灰処理オセインゼラチン8.5g、
水158.5mlを混合し、この混合物をガラスビーズ
を用いたミルで1時間分散した。分散後、ガラスビーズ
を濾別し、水酸化亜鉛の分散物188gを得た。
【0104】更に、カラーカプラー及び発色現像主薬を
含有する乳化分散物を調製した。発色現像主薬(a)
1.47g、イエローカプラー(b)8.95g、発色
現像主薬(c)7.26g、高沸点有機溶媒(d)1
8.29g、被り防止剤(t)0.17g、被り防止剤
(u)0.28g、及び酢酸エチル50.0mlを60
℃で溶解した。石灰処理ゼラチン18.0g及びドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.8gを溶解した水
溶液200g中に先の溶液を混合し、ディゾルバー攪拌
機を用いて10000回転で20分間かけて乳化分散し
た。分散後、全量が300gとなるように蒸留水を加
え、2000回転で10分間混合し、イエロカプラー分
散物を調製した。
【0105】
【化23】
【0106】同様に、マゼンタカプラー分散物を調製し
た。マゼンタカプラー(e)7.65g、マゼンタカプ
ラー(f)1.12g、発色現像主薬(g)8.13
g、発色現像主薬(a)1.05g、被り防止剤(t)
0.11g、高沸点有機溶媒(h)7.52g及び酢酸
エチル38.0mlを60℃で溶解した。石灰処理ゼラ
チン12.2g及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム0.8gを溶解した水溶液150g中に先の溶液を
混合し、ディゾルバー攪拌機を用いて10000回転で
20分間かけて乳化分散した。分散後、全量が300g
となるように蒸留水を加え、2000回転で10分間混
合し、マゼンタカプラー分散物を調製した。
【0107】
【化24】
【0108】同様に、シアンカプラー分散物を調製し
た。シアンカプラー(i)10.78g、発色現像主薬
(g)8.23g、発色現像主薬(a)1.06g、被
り防止剤(t)0.15g、高沸点有機溶媒(h)8.
27g、及び酢酸エチル38.0mlを60℃で溶解し
た。石灰処理ゼラチン12.2g及びドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム0.8gを溶解した水溶液150
g中に先の溶液を混合し、ディゾルバー攪拌機を用いて
10000回転で20分間かけて乳化分散した。分散
後、全量が300gとなるように蒸留水を加え、200
0回転で10分間混合し、シアンカプラー分散物を調製
した。
【0109】
【化25】
【0110】更に、フィルター層及びハレーション防止
層として中間層を着色するための染料の分散物も同様に
調製した。各染料、及びそれを分散するのに用いた高沸
点有機溶媒の構造式を以下に示す。
【0111】
【化26】
【0112】
【化27】
【0113】
【化28】
【0114】これらの分散物と、先に調製したハロゲン
化銀乳剤とを組み合わせて、下記表1〜3の組成で支持
体上に塗布し、試料101の多層カラーネガ感光材料を
作製した。また、試料101の青感光性層に、前記一般
式(II)で表される非発色性化合物を下記表4のように
添加した多層カラーネガ感光材料(試料102〜10
6)を作製した。尚、前記一般式(II)で表される非発
色性化合物は、乳化分散時に発色現像主薬やカラーカプ
ラーと共に共乳化して添加した。
【0115】
【表1】
【0116】
【表2】
【0117】
【表3】
【0118】
【化29】
【0119】
【表4】
【0120】更に、表5及び表6に示すような処理材料
P−1及びP−2を作製した。
【0121】
【表5】
【0122】
【表6】
【0123】
【化30】
【0124】
【化31】
【0125】作製した感光材料101〜106に、連続
的に濃度の変化したグレーのフィルターを通して200
0luxで0.01秒露光した。この露光済みの感光材
料の表面に40℃の温水を15ml/m2付与し、処理
材料P−1と互いの膜面どうしを重ね合わせた後、ヒー
トドラムを用いて83℃で17秒間熱現像した。P−1
を剥離した感光材料表面に10cc/m2の水を塗布
し、処理材料P−2と貼り合わせ、更に50℃で30秒
加熱した。処理後、処理部材P−2を剥離すると、感光
材料側に、露光したフィルターに対応して画像が鮮明に
得られた。
【0126】また、前記感光材料101〜106を3日
間温度60℃湿度60%の条件下に置いた後、同様の露
光を施し、同様にヒートドラムを用いて熱現像処理を行
った。更に、カラーネガティブフイルム用現像処理であ
る富士フイルム社製CN−16標準処理を用いて同様の
試験を行った。具体的には、前記感光材料101〜10
6、及び前記感光材料101〜106を3日間温度60
℃湿度60%の条件下に置いたものに、前記同様に露光
を施し、これらを富士フイルム社製CN−16標準処理
を用いて現像処理した。処理済感光材料のDminのイ
エロー透過濃度をX−rite濃度測定機で測定した結
果を表7に示す。感光材料101(比較例)に対して、
本発明の感光材料102〜106ではDminの増加が
抑えられた。特に、Dminが大きく変動する熱現像に
おいて本発明の効果が顕著である。
【0127】
【表7】
【0128】(実施例2)実施例1で用いた分散物及び
ハロゲン化銀乳剤を用いて表8の組成で支持体上に塗布
し、試料201、207、213の単層カラーネガ感光
材料を作製した。但し、この時、マゼンタカプラー分散
物及びシアンカプラー分散物については次のように調製
した。即ち、発色現像主薬(a)1.47g、マゼンタ
カプラー(w)9.32g、発色現像主薬(c)7.2
6g、高沸点有機溶媒(d)18.29g、被り防止剤
(t)0.17g、被り防止剤(u)0.28g、及び
酢酸エチル50.0mlを60℃で溶解した。石灰処理
ゼラチン18.0g及びドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム0.8gを溶解した水溶液200g中に先の溶
液を混合し、ディゾルバー攪拌機を用いて10000回
転で20分間かけて乳化分散した。分散後、全量が30
0gとなるように蒸留水を加え、2000回転で10分
間混合し、マゼンタカプラー分散物を調製した。
【0129】発色現像主薬(a)1.47g、シアンカ
プラー(x)7.50g、発色現像主薬(c)7.26
g、高沸点有機溶媒(d)18.29g、被り防止剤
(t)0.17g、被り防止剤(u)0.28g、及び
酢酸エチル50.0mlを60℃で溶解した。石灰処理
ゼラチン18.0g及びドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム0.8gを溶解した水溶液200g中に先の溶
液を混合し、ディゾルバー攪拌機を用いて10000回
転で20分間かけて乳化分散した。分散後、全量が30
0gとなるように蒸留水を加え、2000回転で10分
間混合し、シアンカプラー分散物を調製した。
【0130】
【表8】
【0131】
【化32】
【0132】また、試料201、207、213の感光
性層に、表9のように前記一般式(II)で表される非発
色性化合物を添加した単層カラーネガ感光材料(試料2
02〜206、208〜212、214〜218)を作
製した。尚、前記一般式(II)で表される非発色性化合
物は、実施例1の場合と同様に、乳化分散時に発色現像
主薬やカラーカプラーと共に共乳化して添加した。
【0133】
【表9】
【0134】更に、表10及び表11に示すような処理
材料P−3及びP−4を作製した。
【0135】
【表10】
【0136】
【表11】
【0137】作製した感光材料201〜218に、連続
的に濃度の変化したグレーのフィルターを通して200
0luxで0.01秒露光した。この露光済みの感光材
料の表面に40℃の温水を6ml/m2付与し、処理材
料P−3と互いの膜面どうしを重ね合わせた後、ヒート
ドラムを用いて83℃で17秒間熱現像した。処理材料
P−3を剥離した感光材料表面に4cc/m2の水を塗
布し、処理材料P−4と貼り合わせ、更に50℃で30
秒加熱した。処理後、処理部材P−4を剥離すると、感
光材料側に、露光したフィルターに対応して画像が鮮明
に得られた。
【0138】また、前記感光材料201〜218を3日
間温度60℃湿度60%の条件下に置いた後、同様の露
光を施し、同様にヒートドラムを用いて熱現像処理を行
った。更に、カラーネガティブフイルム用現像処理であ
る富士フイルム社製CN−16標準処理を用いて同様の
試験を行った。具体的には、前記感光材料201〜21
8、及び前記感光材料201〜218を3日間温度60
℃湿度60%の条件下に置いたものに前記同様に露光を
施し、これらを富士フイルム社製CN−16標準処理を
用いて現像処理した。
【0139】処理済の感光材料の白地部、即ちDmin
の透過濃度をX−rite濃度測定機で測定した結果を
表12に示す。但し、透過濃度は各単層感光材料の発色
色素の吸収波長に合わせて、感光材料201〜206は
イエロー、感光材料207〜212はマゼンタ、感光材
料213〜218はシアンで測定した。感光材料20
1、207及び213(比較例)では、加熱経時後のサ
ンプルでDminが増加していることがわかった。これ
に対して、本発明の感光材料202〜206、208〜
212、214〜218では、Dminの増加が抑えら
れた。
【0140】
【表12】
【0141】
【発明の効果】本発明によれば、保存時における写真性
の変動が少なく、画質の安定したカラー写真感光材料を
提供することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、少なくとも、感光性ハロゲ
    ン化銀、酸化カップリング反応によって非拡散性色素を
    形成するカラーカプラー、発色現像主薬、及びバインダ
    ーを有するカラー写真感光材料において、該発色現像主
    薬が、下記一般式(I)で表される化合物の少なくとも
    1種を含み、かつ、該発色現像主薬と同一層内に、下記
    一般式(II)で表される非発色性化合物の少なくとも1
    種を含むことを特徴とするカラー写真感光材料。 【化1】 (一般式(I)中、Zは、カルバモイル基、アシル基、
    アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル
    基、スルホニル基、又はスルファモイル基を表し、Q
    は、Cと共に不飽和の環を形成する原子群を表す。) 【化2】 (一般式(II)中、R1は、水素原子、アルキル基、ア
    シル基、スルホニル基、カルバモイル基、スルファモイ
    ル基、アルコキシカルボニル基、又はトリアルキルシリ
    ル基を表し、R2は、アルキル基、アルコキシカルボニ
    ル基、アリールチオ基、アリールスルフィニル基、アリ
    ールスルホニル基、アラルキル基、アリール基、又はア
    シル基を表し、R3は、水素原子、アルキル基、アルコ
    キシ基(但し、R1O−とR3とが共にアルコキシ基を表
    すことはない。)、アラルキルオキシ基、アルキルチオ
    基、アラルキルチオ基、アシルアミノ基、アシル基、ア
    ルキルアミノ基、アリールアミノ基、又はヘテロ環アミ
    ノ基を表す。R4は、水素原子、ハロゲン原子、アルキ
    ル基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリールスル
    ホニル基、アリールスルフィニル基、アラルキル基、ア
    リール基、アリールジチオ基、又はアリールオキシ基を
    表す。)
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014109725A (ja) * 2012-12-03 2014-06-12 Fuji Xerox Co Ltd 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像剤、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置

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