JP2000275491A - ズーム鏡胴 - Google Patents

ズーム鏡胴

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JP2000275491A
JP2000275491A JP11085869A JP8586999A JP2000275491A JP 2000275491 A JP2000275491 A JP 2000275491A JP 11085869 A JP11085869 A JP 11085869A JP 8586999 A JP8586999 A JP 8586999A JP 2000275491 A JP2000275491 A JP 2000275491A
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Japan
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zoom
lens
lens group
shielding member
light shielding
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JP11085869A
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Inventor
Yuichi Honda
裕一 本田
Kenichi Iwaida
賢一 岩井田
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造が簡単でコストを安く、有害な内面反射
光がより少ない、より鮮明な写真が撮影可能なズーム鏡
胴を提供する。 【解決手段】 物体側に配置した第1のレンズ群、フィ
ルム側に配置した第2のレンズ群、該第2のレンズ群か
らフィルム側に出射する有害な内面反射光を遮断する有
害光遮蔽部材とを有し、有害光遮蔽部材を第1・第2の
レンズ群の光軸方向移動に連繋して光軸方向へ移動さ
せ、第1・第2のレンズ群による複数のズーム領域への
段階的なズーミングと、各ズーム領域におけるフォーカ
シングとを行うズーム鏡胴において、有害光遮蔽部材は
第1のレンズ群を保持する鏡枠に対して光軸方向に摺動
可能に係合し、最も広角端のズーム領域から最も望遠端
のズーム領域の間で第1・第2のレンズ群の群間距離を
最大にし、最大の群間距離において有害光遮蔽部材を第
2のレンズ群の鏡枠に当接させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ズーム領域が段階
的に変化するズーム鏡胴に係わり、特にズーム鏡胴内面
の反射により発生する有害光を防止するための有害光遮
蔽部材に関する。
【0002】
【従来の技術】ズームレンズを有するズーム鏡胴には、
ズーム鏡胴の内面で発生する有害な光、いわゆるフレア
光の発生を防止する有害光遮蔽部材が設けられている。
この有害光遮蔽部材はズーム鏡胴内において、固定のも
のやズームレンズの焦点距離変化による光軸方向移動に
連繋して移動するもの等がある。
【0003】そして、比較的ズーム比の大きいコンパク
トカメラにおいては、小型化を追求することにより鏡胴
が細くなって、鏡胴の内面に近い箇所を撮影光が通過す
ることになり、有害な内面反射光が発生しやすくなる。
特にズームレンズの望遠側において有害な内面反射光の
発生を効率的に防止するために、ズームレンズの焦点距
離の変化に伴って、有害光遮蔽部材を内面反射光の発生
を防止する位置に移動させるカメラも提供されている。
【0004】このような有害光遮蔽部材の移動に関し、
特開平8−179190号公報によりその1例が開示さ
れている。該公報によればこの発明は、「光軸方向に移
動可能な複数のレンズ群と、光軸方向に移動可能で像面
の映像に悪影響を及ぼす有害光を遮断するフレア光防止
マスクとを有するズーム鏡胴において、前記複数のレン
ズ群のうち、第1のレンズ群と前記フレア光防止マスク
とを少なくともワイド位置とテレ位置の間で係合状態を
維持して一体的に光軸方向に移動させる係合手段と、こ
の係合手段による係合状態を少なくとも沈胴位置では解
除する係合解除手段とを備える。」という構成となって
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにして設置された有害光遮蔽部材は、必ずしもフレア
光を防止するための理想的な位置に設置されてはいなか
った。
【0006】そこで次に、ズームレンズの焦点距離変化
に伴った有害光遮蔽部材の移動位置を説明する従来例の
概略図の図1、図2により説明する。図1は、ズームレ
ンズが広角端のときの有害光遮蔽部材の位置を説明する
図である。図2は、ズームレンズが望遠端のときの有害
光遮蔽部材の位置を説明する図である。
【0007】図1に示すように、ズームレンズが広角端
のときの有害光遮蔽部材31は、前レンズ群1と後レン
ズ群2とによる結像光束L1の外側光線をけらないよう
に、位置・形状・大きさが設定されている。
【0008】そして、図2に示すように望遠端のとき
は、前レンズ群1と後レンズ群2とによる結像光束L2
の内、有害な内面反射光となる鏡胴内面に近づく光線を
遮断するように、広角端において設定した形状、大きさ
の有害光遮蔽部材31を、2点鎖線で示す位置に設定す
ることが理想的である。この場合の有害光遮蔽部材31
の理想的位置310は、結像光束L2のフィルム画面対
角線端に向かう光線から外側に位置する光線が鏡胴内面
に当たって反射し、有害な内面反射光とならないように
結像光束L2の外側の光線を遮断する位置である。
【0009】尚、本ズーム鏡胴の構成は、ズームレンズ
の広角端から望遠端への焦点距離の変化に伴って、有害
光遮蔽部材31の位置が広角端の位置から徐々に後レン
ズ群2から離れて移動する。そしてズームレンズの望遠
端位置において有害光遮蔽部材31は、後レンズ群2か
ら最も離れた位置に移動するようになっているので、ズ
ームレンズの焦点距離が広角端から望遠端に至る中間の
焦点距離においても、有害な内面反射光の発生を減少す
る機能を有している。
【0010】そして、図2で示す有害光遮蔽部材31の
位置は、図1で示す後レンズ群2の広角端位置により決
められた有害光遮蔽部材31の位置が、前レンズ群を保
持する鏡枠である前レンズ群鏡枠11との相対位置をそ
のまま維持して図2に示す望遠端位置としたものであ
る。即ち、前レンズ群鏡枠11に対する有害光遮蔽部材
31の相対位置は変わらずに後レンズ群2が前レンズ群
1に接近していった状態が図2の状態である。
【0011】そして、鏡胴の構造上、有害光遮蔽部材3
1を、広角端では図1に示す結像光束L1をけらないレ
ンズと接近した位置に移動することができても、望遠端
で有害光遮蔽部材31を図2に示す2点鎖線の理想的位
置310に移動できるような手段を講ずることは鏡胴の
機構が複雑となる。即ち、後レンズ群2の移動に連繋
し、有害光遮蔽部材31を理想的位置310に更に移動
させる移動連繋機構を、前レンズ群鏡枠11と有害光遮
蔽部材31の遮蔽部材案内部311との間に設けるよう
にすると、このような機構は機械的手段或いは機械的手
段に電気的手段を加えた構成等となる。しかしこのよう
な移動連繋機構を低コストで達成することは困難であ
る。
【0012】本発明は、前記課題を解決するためになさ
れたものである。即ち、複数のズーム領域への段階的は
ズーミングを行うズーム鏡胴で、構造が簡単でコストを
安く、有害な内面反射光がより少ない、より鮮明な写真
が撮影可能なズーム鏡胴を提供することを目的としたも
のである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記構
成を採ることによって達成される。
【0014】即ち、物体側に配置した第1のレンズ群
と、フィルム側に配置した第2のレンズ群と、該第2の
レンズ群からフィルム側に出射する有害な内面反射光を
遮断する有害光遮蔽部材とを有し、該有害光遮蔽部材を
前記第1・第2のレンズ群の光軸方向移動に連繋して光
軸方向へ移動させ、少なくとも前記第1・第2のレンズ
群による複数のズーム領域への段階的なズーミングと、
各ズーム領域におけるフォーカシングとを行うズーム鏡
胴において、前記有害光遮蔽部材は前記第1のレンズ群
を保持する鏡枠に対して光軸方向に摺動可能に係合し、
最も広角となる広角端のズーム領域から最も望遠となる
望遠端のズーム領域の間で前記第1・第2のレンズ群の
群間距離を最大にし、該最大の群間距離において前記有
害光遮蔽部材を前記第2のレンズ群を保持する鏡枠に当
接させたことを特徴とするズーム鏡胴により達成され
る。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明のズーム鏡胴の実施
の形態を、図3〜図11により詳細に説明するが、本発
明は以下に説明する実施の形態に限定されるものではな
い。
【0016】先ず図3、図4により、本発明のズーム鏡
胴に適用している複数のズーム領域への段階的なズーミ
ングを行うズーム鏡胴について説明する。
【0017】このズーム鏡胴は、広角端から望遠端ま
で、複数の焦点距離に段階的に変化させることができ、
各焦点距離においては無限遠撮影距離から最短撮影距離
まで、フォーカシングすることができる。このようなズ
ーム鏡胴を備えたカメラは、ズーム釦を操作するとその
操作に応じて、撮影レンズを有する鏡胴が所定のズーム
領域に対応した位置で停止し、続いて撮影のためのレリ
ーズ操作を行うことによって、被写体距離により決定さ
れる焦点位置まで鏡胴が繰り出され、撮影が行われる。
【0018】図3において、横軸は焦点距離を示し、図
の右方向に行くに従って長くなる。WからT′までの焦
点距離範囲は6つの領域に略等分され、6段階のズーム
領域で構成されている。カメラのズーム釦の操作によ
り、6つのズーム領域の任意の領域に停止させることが
できる。
【0019】便宜上、WからM1までの焦点距離範囲の
ズーム領域をズーム領域W、M1からM2までのズーム
領域をズーム領域M1、以下同様にズーム領域M2、ズ
ーム領域M3、・・・最も焦点距離の長いTからT′ま
でをズーム領域Tと呼ぶことにする。
【0020】又、横軸上のW、M1、・・・Tの各点
を、各ズーム領域の開始点であることから各ズーム領域
の基点W、基点M1、・・・と呼ぶことにする。
【0021】又、ズーム領域Wが最も広角側にあるズー
ム領域であることから、ズーム領域Wを広角端ズーム領
域Wとも呼ぶことにする。同様に、ズーム領域Tが最も
望遠側にあるズーム領域であることから、ズーム領域T
を望遠端ズーム領域Tとも呼ぶことにする。
【0022】尚、WからT′までの各ズーム領域を略等
分して構成されているのは、ズーム駆動を制御し易くす
るためである。
【0023】又、基点Tは、望遠端ズーム領域Tの至近
撮影距離近傍の焦点距離であり、望遠端ズーム領域Tの
焦点距離は、ズーム領域Tの後端T′が最も焦点距離は
長い。即ち本ズームレンズでT′が最も焦点距離が長い
ことになる。尚、T′は後で詳述するが図4における望
遠端ズーム領域Tの無限遠∞の被写体に合焦する焦点距
離である。
【0024】縦軸は、ズームレンズの前レンズ群と後レ
ンズ群との光軸方向位置を示し、この位置は鏡胴を組み
込むベースとなるカメラ本体に取り付けられた固定鏡胴
基準での光軸方向位置を示す。前レンズ群は回動するカ
ム筒とヘリコイド螺合し、該カム筒は本体に取り付けら
れた固定鏡胴ともヘリコイド螺合しているので、カム筒
の回動と共に前レンズ群はf1からfw、fm1、・・・f
t、f2へと直線的な移動を行う。一方、後レンズ群はカ
ム筒に後レンズ群を移動させる案内部として刻まれたカ
ム溝により駆動され、撮影距離が無限遠の被写体の焦点
位置と至近距離の被写体の焦点位置との間を、山形に繰
り返してr1からrw、rm1、rm2、・・・rt、r2へと
移動する。
【0025】図4は、レンズ群の移動を更に詳細に説明
するための図3における主としてズーム領域W、M1及
びTの拡大図である。但し、縦軸は前記回動するカム筒
を基準にしたレンズ群光軸方向位置で表してあり、カム
筒がヘリコイド螺合する前記固定鏡胴との間のヘリコイ
ド螺合による前後進分が除かれて示されている点が、図
3の縦軸とは異なる。
【0026】そこで、図3及び図4を用いてレンズの移
動を更に説明する。
【0027】カメラのメインスイッチ釦を押すと、沈胴
位置から鏡胴が繰り出され、前レンズ群がf1から、後
レンズ群がr1からそれぞれfw、rw方向に向けて移動
し始める。途中通過するIpにおいて、図示せざるスイ
ッチがオン又はオフされることになるが、このIpが鏡
胴の絶対位置であり、以降の鏡胴の位置を制御する基準
となる位置である。レンズは更に移動を続け、最初の段
階の最も広角側にあるズーム領域Wの始点であるfw
wを通過しwpのfwp、rwpで停止する。そして、こ
のwpがズーム領域Wにおける待機位置である。
【0028】次に、フォーカシング動作について説明す
る。待機位置wpに前・後のレンズ群が停止している状
態、即ち前レンズ群は移動線図上のfwp、後レンズ群は
カム線図上のrwpに停止している状態でカメラのレリー
ズ釦を押すと、前・後のレンズ群は待機位置wp、即ち
移動線図上の前記fwp、カム線図上の前記rwpから移動
を開始する。そして図示しない測距装置からの被写体距
離情報に従って、ズーム領域W内の図で被写体が無限遠
∞の撮影距離のとき、即ち線図上のfw(∞)、r
w(∞)と、被写体が至近距離Nの撮影距離のとき、即
ち線図上のfw(N)、rw(N)との間に示したフォー
カシング領域における被写体距離に応じた線図上の位置
に停止し、撮影が行われる。その後再び待機位置wp、
即ち線図上のfwp、rwpに戻り、停止する。
【0029】そして、カメラのズーム釦を操作して望遠
側に1段階のズーミングを行うと、前レンズ群と後レン
ズ群はM1の方向に移動し、ズーム領域M1の待機位置
であるm1p、即ち線図上のfm1p、rm1pで停止する。
【0030】以下同様に、レンズはズーム釦の操作で各
段階のズーム領域の待機位置で停止し、レリーズ釦の操
作で各段階のズーム領域内のフォーカシング領域でフォ
ーカシングを行うことなる。尚、前記鏡胴のズーム釦操
作による各ズーム領域の待機位置への移動、又鏡胴のフ
ォーカシング移動等は、前述の鏡胴の絶対位置Ipが基
準となって制御されることになる。
【0031】そして、本ズーム鏡胴においても、広角端
ズーム領域Wにおいて、前レンズ群の移動に対して後レ
ンズ群は、そのレンズ群間隔を変えて光軸方向に移動し
てフォーカシングを行う。即ち、図4における前レンズ
群の移動線図fwからfm1に至る傾斜直線の移動に対し
て、後レンズ群の移動線図のrwからrm1に至るほぼ水
平直線の移動の様に、撮影距離が近くなる程、前レンズ
群と後レンズ群のレンズ群間隔は広がるようになってい
る。
【0032】そして、次の段階のズーム領域M1におい
て、前レンズ群の移動に対して後レンズ群は、そのレン
ズ群間隔を狭くする方向にフォーカシングを行う。即
ち、図4における前レンズ群の移動線図fm1からfm2
至る傾斜直線の移動に対して、後レンズ群の移動線図の
m1からrm2に至る傾斜直線の移動の様に、撮影距離が
遠くなる程、前レンズ群と後レンズ群のレンズ群間隔は
狭くなるようになっている。更にこれ以上の焦点距離で
も図3に示すように、前レンズ群と後レンズ群はそのレ
ンズ群間隔を変えてフォーカシングを行うことになる。
【0033】そして、本ズームレンズの場合は広角端ズ
ーム領域Wから次の段階のズーム領域M1への境界近傍
において、前レンズ群と後レンズ群の間隔は最大となっ
ている。
【0034】又、望遠端ズーム領域Tにおいても、前述
の場合と同様に前・後のレンズ群はその間隔を図示の前
レンズ群の移動線図ft(N)からft(∞)に至る移動
に対して後レンズ群の移動線図rt(N)からrt(∞)
に至る移動のように変化させて、フォーカシングを行っ
ているが、無限遠∞の被写体に合焦する焦点距離はT′
となっていて、この焦点距離T′はこのズームレンズの
最長の焦点距離である。
【0035】本例のズームレンズによるズーム鏡胴は、
前レンズ群と後レンズ群を前述の説明のように移動して
ズーミングとフォーカシングを行っている。
【0036】そこで、次に図5〜図11により、前述の
図3、図4により説明したレンズの移動線図の如く作動
するズーム鏡胴を適用した本発明のズーム鏡胴につい
て、その実施の形態を説明する。
【0037】図5はズームレンズが沈胴時の、光軸より
下半分を省略したズーム鏡胴の有害光遮蔽部材を説明す
る断面図である。図6は有害光遮蔽部材と直進案内部材
を説明するための斜視図である。図7はズームレンズが
広角端ズーム領域の基点Wから移動するときの、光軸よ
り下半分を省略したズーム鏡胴の有害光遮蔽部材を説明
する断面図である。図8はズームレンズが広角端ズーム
領域の次の段階のズーム領域で基点M1から移動すると
きの、同じく光軸より下半分を省略したズーム鏡胴の有
害光遮蔽部材を説明する断面図である。図9はズームレ
ンズが望遠端ズーム領域Tのときのフォーカシング領域
後端位置T′へ移動したときの、光軸より下半分を省略
したズーム鏡胴の有害光遮蔽部材を説明する断面図であ
る。図10はカム筒の内面に設けたヘリコイドのねじと
カム溝の展開図である。図11は図10A部の、カム溝
の別の実施の形態を説明する拡大図である。
【0038】図5、図6において、1は第1のレンズ群
である前レンズ群、2は第2のレンズ群である後レンズ
群で、前レンズ群1は前レンズ群鏡枠11に保持され、
前レンズ群鏡枠11は外周に位置するカム筒4とヘリコ
イド螺合している。そしてカム筒4は、カメラ本体10
0に一体的に取り付けられた固定鏡胴5の内側におい
て、更にヘリコイド螺合している。
【0039】カム筒4には、直進案内部材32が図示せ
ざる手段により光軸方向に一体的に移動可能で且つカム
筒4と回動可能に係合し、直進案内部材32の直進案内
腕321が、固定鏡胴5に光軸10と平行に設けた直進
案内溝51に嵌合し摺動するように構成されている。更
に、前レンズ群鏡枠11に光軸10と平行に設けられた
直進案内溝112には、直進案内部材32に光軸10と
平行に設けられた直進案内部322が摺動嵌合し、前レ
ンズ群鏡枠11を光軸10方向に直進案内するようにな
っている。
【0040】一方、同様に後レンズ群2を保持する鏡枠
である後レンズ群鏡枠21には図示せざるカムピンが設
けられ、このカムピンは前レンズ群鏡枠11に設けられ
た光軸10と平行な図示せざる直進溝部で貫通し、且つ
前レンズ群鏡枠11とヘリコイド螺合するカム筒4の内
周に設けられたカム溝に嵌合摺動し、後レンズ群2を光
軸10の方向に移動させるようになっている。
【0041】従って、カム筒4を回動することにより前
レンズ群1と後レンズ群2は、図3、図4で説明したレ
ンズ群の移動線図に示すように、光軸方向位置を変化さ
せることになる。
【0042】31は有害光遮蔽部材であり、光軸10に
平行で弾性力により外側に若干広がるように形成された
遮蔽部材案内部311を有し、前レンズ群鏡枠11の内
側に光軸10に平行に設けた遮蔽部材案内溝111に、
遮蔽部材案内部311を内側に少し曲げて挿入し、遮蔽
部材案内溝111と遮蔽部材案内部311との間には若
干の摩擦力を持たせるようにしてある。
【0043】このように、前レンズ群鏡枠11への有害
光遮蔽部材31の装着は非常に簡単であり、コスト負担
を軽くすることができ、一旦組み込めば有害光遮蔽部材
31は、後述するように意識的に外そうとしない限り外
れない。更に、有害光遮蔽部材31は樹脂成形として樹
脂型により製造するようにすることが望ましく、このよ
うにすることによりそのコスト低減効果は更に大きくな
る。
【0044】図5は、前述のようにズームレンズが沈胴
時の有害光遮蔽部材31を説明する図である。沈胴時に
はカム筒4はズーム鏡胴を駆動するモータがオフとなる
ので停止し、カム筒4と光軸方向には一体的に移動する
直進案内部材32も、カメラ本体100との間に若干の
隙間を設けて停止する。
【0045】一方、有害光遮蔽部材31は直進案内部材
32に当接していて両者の間の隙間は無く、後レンズ群
2を保持する後レンズ群鏡枠21の後端と有害光遮蔽部
材31との間に若干の隙間がある。
【0046】図7は、前述のようにズームレンズが基点
Wから移動、即ち図7の状態から移動するときの有害光
遮蔽部材を説明する断面図である。
【0047】沈胴状態から繰り出すと、後レンズ群2は
前レンズ群鏡枠11より繰り出し速度が遅い状態でレン
ズ群間隔が広がりながら共に繰り出されるように構成さ
れているので、後レンズ群鏡枠21の後端に有害光遮蔽
部材31が当接し、遮蔽部材案内部311が前レンズ群
鏡枠11の遮蔽部材案内溝111と摩擦係合しているの
で、有害光遮蔽部材31と前レンズ群鏡枠11とは相対
位置をずらしながら移動し、基点Wにおける有害光遮蔽
部材31の位置が決まる。
【0048】そして、図6で示す有害光遮蔽部材31の
開口部313は、最も広角となる広角端のズーム領域の
基点Wにおいて、後レンズ群2から出射される撮影光の
みを通過させる大きさとなっている。
【0049】図8は、広角端ズーム領域Wの次のズーム
領域の基点M1における、有害光遮蔽部材を説明する断
面図である。
【0050】図7の状態から繰り出すと、後レンズ群2
は前レンズ群鏡枠11より繰り出し速度が遅い状態で群
間距離を広げながら共に繰り出されるので、有害光遮蔽
部材31の鏡枠21の後端への当接状態は変わらない。
【0051】図9は、前述のようにズームレンズが望遠
端ズーム領域Tのフォーカシング領域後端T′へ移動し
たときの有害光遮蔽部材を説明する断面図である。図8
の状態から繰り出すと、後レンズ群2は繰り出し速度が
前レンズ群鏡枠11より早い状態で前レンズ群と後レン
ズ群の群間距離を狭めながら繰り出される。そして、有
害光遮蔽部材31は、前レンズ群鏡枠11と係合した状
態で繰り出され、従って有害光遮蔽部材31は後レンズ
群2との間隔を広げる。ズーム領域Tのフォーカシング
領域後端T′において、この結果有害光遮蔽部材31は
後レンズ群2から最も離れた位置となる。
【0052】そして、有害光遮蔽部材31は、図2及び
図9に2点鎖線で示す有害光遮蔽部材の理想的位置31
0に接近してきている。即ち、前レンズ群鏡枠11に対
する有害光遮蔽部材31を広角端ズーム領域Wにおい
て、後レンズ群鏡枠21の後端に当接させて有害光遮蔽
部材31の位置を設定していたのに対して、レンズの群
間距離が最大の、ズーム領域Wと次の段階のズーム領域
M1の境界近傍において当接させ、即ち、後レンズ群鏡
枠21の後端に有害光遮蔽部材31を当接させてその位
置を設定したので、従来の位置より理想的位置により接
近させることができ、それだけ有害な内面反射光を少な
くすることができている。そして、これによりズームレ
ンズの焦点距離が長くなる望遠端ズーム領域近傍で、有
害な内面反射光が少なくなってより鮮明な写真が撮影可
能なズーム鏡胴が提供されるという効果が生じる。
【0053】T′からの繰り込み時は、繰り込み速度が
早い後レンズ群2、そしてこれより遅い前レンズ群鏡枠
11に摩擦係合する有害光遮蔽部材31、更に遅い直進
案内部材32はそれぞれの間隔を互いに狭めながら共に
本体側に繰り込み、基点M1の図8の状態となる。この
場合後レンズ群鏡枠21の後端に、有害光遮蔽部材31
が当接し、これに若干の隙間を設けて直進案内部材32
が接近するように構成されていて、各部材が図8の状態
になったときに互いに衝突の状態とならないように、有
害光遮蔽部材31と直進案内部材32の間に必要隙間は
設けて作られている。そして、更に繰り込まれれば、基
点Wの図7の状態を経て図5の沈胴状態になる。
【0054】尚、図9において鏡胴の先端を上に向けた
場合でも前記説明した遮蔽部材案内部311と遮蔽部材
案内溝111との間の摩擦力により有害光遮蔽部材31
が移動してしまうことはないし、多少の衝撃力が加わっ
ても遮蔽部材案内部311の先端に設けられた案内部爪
312が、後レンズ群鏡枠21に設けた突起22により
係止され、有害光遮蔽部材31が鏡枠より外れて落下す
ることはない。従って、有害光遮蔽部材31は意識的に
外そうとしない限り外れることはない。
【0055】又、直進案内部材32は、有害光遮蔽部材
31の補助部材として結像光等の複数回の反射による有
害な内面反射光の発生を防止するための効果を有する。
【0056】次に、カム筒の内面に設けたヘリコイドと
カム溝について、カム筒の内面の展開図である図10及
び図10のA部のカム溝の別の実施の形態を拡大して示
した図11により説明する。
【0057】図10において、Hは前レンズ群鏡枠11
を移動させるカム筒4の内面に設けた雌ヘリコイドであ
り、Cは後レンズ群鏡枠21を移動させるカム溝であ
る。雌ヘリコイドHは多条ねじであり、前レンズ群鏡枠
11の円筒外周に設けられた雄ヘリコイドと螺合してい
て、前レンズ群鏡枠11を図3、図4で示す所定の位置
に移動させる。この雌ヘリコイドHに重なってカム溝C
は設けられていて、前述のように後レンズ群鏡枠21に
設けられたカムピンがこのカム溝に嵌合摺動している。
そこで、カム筒4を回動することにより、前レンズ群1
と後レンズ群2は所定の間隔となるように光軸方向に移
動することになる。
【0058】そして、沈胴位置から基点W、M1、M
2、M3、M4、Tそしてズーム領域Tの後端T′まで
の前レンズ群の雌ヘリコイドH上の位置f1、fw
m1、・・・ft、f2、そして後レンズ群のカム溝C上
の位置r1、rw、rm1、・・・rt、r2は図示のように
なっている。
【0059】更に、図11の前・後レンズ群の群間距離
を最大にするズーム領域の境界近傍におけるフォーカシ
ング領域間の移動領域であるであるカム溝Cの基点M1
近傍を、実線で示すカム溝C′のように前・後レンズ群
の光軸方向間隔即ち群間距離を、前レンズ群に対して後
レンズ群を広げる形状として下方向に曲げることによ
り、更に理想的位置に有害光遮蔽部材を近づけることが
できる。これは、段階的に焦点距離が変化するズーム鏡
胴においては、フォーカシング領域とフォーカシング領
域の間には移動領域があることになるので可能なこと
で、広角端ズーム領域Wでの至近撮影距離と次のズーム
領域M1の至近撮影距離の間のフォーカシングには使用
しない移動領域を使うことにより、有害光遮蔽部材をよ
り理想的位置に近づけるものである。
【0060】尚、このときの後レンズ群を移動させる後
レンズ群鏡枠に設けたカムピンは、一点鎖線が示すrw
(N)、rm1、rm1(N)の各点を通ることになる。
【0061】このようにして、ズームレンズの焦点距離
が長くなる望遠端ズーム領域近傍で、有害な内面反射光
が少なく、鮮明な写真が撮影可能なズーム鏡胴が提供さ
れることになった。
【0062】
【発明の効果】本発明により、ズームレンズの焦点距離
が長くなる望遠端ズーム領域近傍で、有害な内面反射光
が少なくなってより鮮明な写真が撮影可能なズーム鏡胴
がコスト負担を軽くして提供されることになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】ズームレンズが広角端のときの従来の有害光遮
蔽部材の断面図である。
【図2】ズームレンズが望遠端のときの従来の有害光遮
蔽部材の断面図である。
【図3】ズーム鏡胴の説明図である。
【図4】図3の一部の部分拡大図である。
【図5】ズームレンズが沈胴時の有害光遮蔽部材の断面
図である。
【図6】有害光遮蔽部材と直進案内部材の斜視図であ
る。
【図7】ズームレンズが広角端時の有害光遮蔽部材の断
面図である。
【図8】ズームレンズが広角端の次段階焦点距離時の有
害光遮蔽部材の断面図である。
【図9】ズームレンズが望遠端時の有害光遮蔽部材の断
面図である。
【図10】カム筒の内面に設けたヘリコイドとカム溝の
展開図である。
【図11】図10のA部の、カム溝の別の実施の形態を
示す拡大図である。
【符号の説明】 1 前レンズ群 11 前レンズ群鏡枠 111 遮蔽部材案内溝 112,51 直進案内溝 2 後レンズ群 21 後レンズ群鏡枠 31 有害光遮蔽部材 311 遮蔽部材案内部 32 直進案内部材 4 カム筒 C,C′ カム溝 H 雌ヘリコイド

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体側に配置した第1のレンズ群と、フ
    ィルム側に配置した第2のレンズ群と、該第2のレンズ
    群からフィルム側に出射する有害な内面反射光を遮断す
    る有害光遮蔽部材とを有し、該有害光遮蔽部材を前記第
    1・第2のレンズ群の光軸方向移動に連繋して光軸方向
    へ移動させ、少なくとも前記第1・第2のレンズ群によ
    る複数のズーム領域への段階的なズーミングと、各ズー
    ム領域におけるフォーカシングとを行うズーム鏡胴にお
    いて、 前記有害光遮蔽部材は前記第1のレンズ群を保持する鏡
    枠に対して光軸方向に摺動可能に係合し、最も広角とな
    る広角端のズーム領域から最も望遠となる望遠端のズー
    ム領域の間で前記第1・第2のレンズ群の群間距離を最
    大にし、該最大の群間距離において前記有害光遮蔽部材
    を前記第2のレンズ群を保持する鏡枠に当接させたこと
    を特徴とするズーム鏡胴。
  2. 【請求項2】 前記有害光遮蔽部材に、最も広角となる
    広角端のズーム領域において、第2のレンズ群から出射
    する撮影光のみを通過させる開口部を設けたことを特徴
    とする請求項1に記載のズーム鏡胴。
  3. 【請求項3】 前記第1・第2のレンズ群の群間距離が
    最大になる位置は、広角端ズーム領域と次の段階のズー
    ム領域との境界近傍であることを特徴とする請求項1又
    は2に記載のズーム鏡胴。
  4. 【請求項4】 前記第1・第2のレンズ群の群間距離を
    最大にするズーム領域の境界近傍におけるフォーカシン
    グ領域間の移動領域で、第2のレンズ群を移動させるカ
    ム筒に設けたカム溝を、第1のレンズ群に対して第2の
    レンズ群の群間距離を広げる形状としたことを特徴とす
    る請求項3に記載のズーム鏡胴。
  5. 【請求項5】 前記第1のレンズ群を保持する鏡枠と有
    害光遮蔽部材との係合は、摩擦係合であることを特徴と
    する請求項1〜4の何れか1項に記載のズーム鏡胴。
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