JP2000274147A - サッシ枠の取付構造及び取付金物並びにサッシ枠の取付方法 - Google Patents

サッシ枠の取付構造及び取付金物並びにサッシ枠の取付方法

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JP2000274147A
JP2000274147A JP2000007831A JP2000007831A JP2000274147A JP 2000274147 A JP2000274147 A JP 2000274147A JP 2000007831 A JP2000007831 A JP 2000007831A JP 2000007831 A JP2000007831 A JP 2000007831A JP 2000274147 A JP2000274147 A JP 2000274147A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】溶接作業及び防水用モルタルの充填作業を必要
としない、施工性に優れたサッシ枠の取付構造を提供す
る。 【解決手段】底板61と、これに直交して両側縁部に形
成された幅の異なる一対のフランジ62,63とを有す
る断面溝形の取付金物6aが、幅の狭い方のフランジ6
2を屋外側にして、底板61を躯体開口部の四辺の内周
面Aに沿って固定され、この取付金物6aに屋外側から
サッシ枠10が重ねられ、サッシ枠10の屋外側周縁部
16が取付金物6aの屋外側フランジ62に、サッシ枠
10の屋内側周縁部17が取付金物6aの屋内側フラン
ジ63に,それぞれビス固定され、さらに、サッシ枠1
0の屋外側周縁部16と躯体開口部の内周面Aとの間に
防水用のコーキング81が充填されることにより構成さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄筋コンクリート
造や鉄骨鉄筋コンクリート造の建築物の躯体開口部にサ
ッシ枠を取り付けるための取付構造及びこれに使用され
る取付金物、並びにそのサッシ枠の取付方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリ
ート造の建築物の躯体に窓などの開口部を設け、ここに
アルミニウム製あるいはスチール製のサッシ枠を取り付
ける場合、従来は、図11及び図12に示すように、サ
ッシ枠1の四辺の周縁部に係合させたアンカープレート
2を、躯体開口部の内周面Aにあらかじめ埋め込んだ複
数本の差し筋31にそれぞれ溶接して固定するという取
付構造が一般に採用されている。
【0003】差し筋31は、通常、直径が9mm程度の
棒鋼材で、躯体コンクリートの打設時に、躯体開口部の
内周面Aから内方に突出するようにして複数本埋め込ま
れる。一方、アンカープレート2は、その両端に形成さ
れたサッシ枠挟持部21,21が、サッシ枠1の屋外側
周縁部11及び屋内側周縁部12に沿って相対するよう
に形成された各延出部13、14に係合され、中央付近
に接合されたアングル材22等を介して差し筋31に溶
接固定される。各アンカープレート2及び各差し筋31
の位置は互いに一致するように設定され、両者の溶接は
アーク溶接又はガス溶接によって行われる。
【0004】サッシ枠1を躯体開口部に据え付ける際に
は、くさび状の飼い木32をサッシ枠1と躯体開口部の
内周面Aとの間に介入させてサッシ枠1の垂直・水平を
調整する。この状態でアンカープレート2と差し筋31
とを溶接し、その後、飼い木32を除去し、サッシ枠1
と躯体開口部の内周面Aとの間に防水用のモルタル33
を充填して止水処理を施す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のサッシ枠1の取付構造によれば、溶接によってサッ
シ枠1が固定されるため、サッシ枠1の取り付け段階で
サッシ業者とともに専門の溶接技能者が施工現場に入る
必要があり、その工数や工費がかかるとともに、溶接用
の機材や設備によって現場が煩雑になるという問題があ
った。また、溶接時の火花の飛散等に備えて周囲に養生
を施すなどの安全対策が必要になり、さらに、溶接時の
熱によってサッシ枠1に歪みや変形が生じ、サッシ枠1
の取付精度に狂いを生じるというおそれもあった。
【0006】また、溶接後はサッシ枠1と躯体開口部の
内周面Aとの間に防水用のモルタル33が充填されるた
め、その工数や工費がかかるのみならず、防水モルタル
33の硬化に伴って微細なクラックが生じ、サッシ枠1
の周囲の防水性能が低下してしまうおそれもあった。
【0007】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
で、溶接による固定手段を要せず、さらにモルタルの充
填作業も必要としないサッシ枠の取付構造を提供するこ
とにより、サッシ枠の取付工事における施工性を大きく
改善するとともに、防水性能も確保することを目的とし
ている。
【0008】併せて、前記取付構造の実施に好適なサッ
シ枠の取付金物と、かかる取付金物を利用したサッシ枠
の取付方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のサッシ枠の取付
構造は、一定幅の底板と、この底板に直交して底板の両
側縁部に形成された幅の異なる一対のフランジとを有す
る断面溝形の取付金物が、幅の狭い方のフランジを屋外
側にして前記底板を躯体開口部の内周面に沿って固定さ
れ、この取付金物にサッシ枠が屋外側から重ねられて、
サッシ枠の屋外側周縁部が取付金物の屋外側フランジ
に、サッシ枠の屋内側周縁部が取付金物の屋内側フラン
ジに、それぞれビス固定され、躯体開口部の内周面とサ
ッシ枠の屋外側周縁部との間に防水用のコーキングが充
填されたことを特徴とする。
【0010】この発明によれば、躯体開口部の内周面と
サッシ枠との間が取付金物の一対のフランジによって二
重に遮蔽され、さらに、躯体開口部の内周面とサッシ枠
の屋外側周縁部との間がコーキングによって止水される
ので、防水モルタル等の充填作業を要さずに、サッシ枠
の周縁部が万全に止水される。
【0011】前記サッシ枠の取付構造に使用されるサッ
シ枠の取付金物のうち、請求項2に記載のサッシ枠の取
付金物は、一定幅の底板と、この底板に直交して底板の
両側縁部に形成された幅の異なる一対のフランジとを備
え、前記底板にはその長さ方向に直交する長穴が適宜間
隔で形成されたことを特徴とする。この取付金物は、そ
の底板に形成された長穴を利用して、躯体コンクリート
の打設後に形成された躯体開口部の内周面にビス固定す
ることができる。
【0012】また、請求項3に記載のサッシ枠の取付金
物は、一定幅の底板と、この底板に直交して底板の両側
縁部に形成された幅の異なる一対のフランジとを備え、
前記底板の底面には棒状又は鉤状のアンカーが適宜間隔
で突設されたことを特徴とする。この取付金物は、躯体
コンクリートの打設時に、底板の底面に突設されたアン
カーを躯体コンクリートに定着させて固定することがで
きる。
【0013】そして、本発明のサッシ枠の取付方法は、
請求項2に記載の取付金物を、幅の狭い方のフランジを
屋外側にして底板を躯体開口部の内周面に沿って当接さ
せた状態でビス固定し、この取付金物にサッシ枠を屋外
側から重ねて、サッシ枠の屋外側周縁部を取付金物の屋
外側フランジに、サッシ枠の屋内側周縁部を取付金物の
屋内側フランジに、それぞれビス固定し、躯体開口部の
内周面とサッシ枠の屋外側周縁部との間に防水用のコー
キングを充填することを特徴とする。
【0014】このサッシ枠の取付方法によれば、躯体コ
ンクリートの打設後に形成された躯体開口部の内周面に
対して、溶接作業を要さずに取付金物をビス固定し、こ
れにサッシ枠を精度よく取り付けることができる。
【0015】また、本発明のサッシ枠の取付方法は、躯
体開口部の内周面を成型する開口部枠材に溝部を形成し
て、この溝部に請求項3に記載の取付金物のフランジを
嵌挿することにより、請求項3に記載の取付金物と開口
部枠材とを一体化し、一体化された取付金物及び開口部
枠材をサッシ枠の形状に合わせて枠組みし、枠組みされ
た取付金物及び開口部枠材を躯体の型枠とともに建て込
んで、この型枠内に躯体コンクリートを打設し、躯体コ
ンクリートの硬化後に開口部枠材を脱型し、アンカーを
介して躯体コンクリートに定着させた取付部材にサッシ
枠を屋外側から重ねて、サッシ枠の屋外側周縁部を取付
金物の屋外側フランジに、サッシ枠の屋内側周縁部を取
付金物の屋内側フランジに、それぞれビス固定し、躯体
開口部の内周面とサッシ枠の屋外側周縁部との間に防水
用のコーキングを充填することを特徴とする。
【0016】このサッシ枠の取付方法によれば、躯体コ
ンクリートの打設前に、一体化された取付金物及び開口
部枠材を枠組みして躯体の型枠とともに建て込んでおく
ことにより、溶接作業を要さずに、打設された躯体コン
クリートに取付金物を確実に定着させることができると
ともに、この取付金物にサッシ枠を精度よく取り付ける
ことができる。
【0017】そして、このサッシ枠の取付方法におい
て、一体化された取付金物及び開口部枠材を躯体開口部
の内周面の形状に合わせて枠組みするにあたり、互いに
直交する2枚の連結板を備えてなる隅部補強金物を介し
て開口部枠材同士を連結することにより、取付金物及び
開口部枠材を枠組みする際の精度や、それらを躯体開口
部の予定位置に建て込む際の精度をさらに高めることが
できる。
【0018】さらに、前記隅部補強金物は、互いに直交
する2枚の連結板と、これら2枚の連結板の直交状態を
保持する補強部材と、各連結板に形成された複数個のビ
ス孔と、2枚の連結板の稜角部から一方の連結板に沿っ
て延出された脱型補助突片と、を備えることを特徴とす
る。これによれば、取付金物及び開口部枠材を枠組みし
て建て込む際だけでなく、開口部枠材を脱型する際の作
業性も向上する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しつつ説明する。
【0020】図1乃至図4は、本発明の第1の実施の形
態を示す。この実施の形態は、躯体コンクリートを打設
して硬化させた後、脱型後に形成された躯体開口部に取
付金物を固定する工法にかかるものである。説明の便宜
上、この工法を「取付金物後付け工法」という。
【0021】図1は、この取付金物後付け工法に使用さ
れる取付金物6aを示す。
【0022】この取付金物6aは、鋼板を折曲して成形
された長尺の溝形部材で、一定幅の底板61と、この底
板61に直交するようにして底板61の両側縁部に形成
された一対のフランジ62,63とを有している。底板
61の幅は躯体コンクリートの厚さの半分程度である。
対向するフランジ62,63のうち一方はその幅が狭
く、他方はその幅が広く形成されている。底板61に
は、これを躯体開口部の内周面Aにビス固定するための
長穴64が、その長軸方向を取付金物6aの長さ方向に
直交させて適宜間隔で形成されている。
【0023】なお、この取付金物6aは、ステンレス鋼
板やアルミニウム板等からなるものでもよく、また、鋼
板製の場合はその表面にメッキ等による防錆処理を施し
たものでもよい。
【0024】サッシ枠の取り付けに際しては、まず、図
2に示すように、脱型された躯体開口部の内周面Aの四
辺に沿って前記取付金物6aを固定する。取付金物6a
は、躯体開口部の各辺の長さに合わせて現場で切断して
もよく、また、躯体開口部の大きさが標準化されている
場合にはあらかじめ所定寸法に切断してから現場に搬入
してもよい。
【0025】取付金物6aを固定するには、一対のフラ
ンジ62,63のうち幅の狭いほう(屋外側フランジ6
2)が屋外側(図2中の左手前側)になるようにして、
底板61を躯体開口部の内周面Aに当接させ、底板61
に形成された各長穴64にワッシャー71を介してコン
クリート用ビス72を2本程度ずつ打ち込む。そして、
躯体開口部の四辺に配される取付金物6aが同一の垂直
面をなすよう、長穴64を利用して取付金物6aの前後
位置を調整する。躯体開口部の隅部においては、図示の
ようにいずれか一辺の取付金物6aの端部が隣辺の内周
面Aに当接するように突き合わせてもよく、あるいは各
取付金物6aの端部をそれぞれ45度にカットして隅部
で留め合わせてもよい。
【0026】こうして、取付金物6aが躯体開口部の内
周面Aに沿って枠状に固定された後、これにサッシ枠を
取り付ける。図3及び図4は、サッシ枠を取り付けた状
態を、それぞれ躯体開口部の縦断面図及び横断面図によ
って示している。
【0027】図示したサッシ枠10は、前記取付金物6
aの形状に対応させて形成されたアルミニウム製のサッ
シ枠である。サッシ枠10の四周には、外側に張り出し
た屋外側周縁部16及び屋内側周縁部17が形成され、
屋外側周縁部16は屋内側周縁部17よりも外側にひと
回り大きく張り出している。このサッシ枠10を、屋外
側から躯体開口部内に嵌め込み、サッシ枠10の屋外側
周縁部16を取付金物6aの屋外側フランジ62に、サ
ッシ枠10の屋内側周縁部17を取付金物6aの屋内側
フランジ63に、それぞれ重ね合わせる。このとき、四
辺の取付金物6aは既に垂直面をなすように固定されて
いるので、これに重ね合わされたサッシ枠10も概ね垂
直に保持されることとなる。ただし、躯体開口部の正面
側から見たときのサッシ枠10の左右の傾きをさらに調
整する必要があれば、サッシ枠10の周囲の要所に飼い
木(図示せず)を当ててもよい。
【0028】そして、屋外側からサッシ枠10の屋外側
周縁部16と取付金物6aの屋外側フランジ62とをビ
ス固定し、屋内側から取付金物6aの屋内側フランジ6
3とサッシ枠10の屋内側周縁部17とをビス固定す
る。このとき、屋外側からのビス固定には、サッシ枠1
0の屋外側周縁部16と取付金物6aの屋外側フランジ
62とを貫通しうるタッピングビス73等を使用するこ
とができる。また、サッシ枠10の屋外側周縁部16に
丸孔状又は長孔状のビス孔を形成しておくとともに、取
付金物6aの屋外側フランジ62に雌ねじを有するビス
受孔を形成しておき、これらを重ね合わせて位置を調整
しつつビス固定することもできる。一方、屋内側からの
ビス固定には、取付金物6aの屋内側フランジ63に丸
孔状又は長孔状のビス孔を形成しておくとともに、サッ
シ枠10の屋内側周縁部17に雌ねじを有するビス受孔
を形成しておき、これらを重ね合わせて位置を調整しつ
つ、ビス74で固定するのが好ましい。
【0029】こうして、サッシ枠10が取付金物6aを
介して躯体コンクリートの内周面Aに固定されると、サ
ッシ枠10と躯体開口部の内周面Aとの間が取付金物6
aによって遮蔽されることとなる。
【0030】続いて、屋外側から、サッシ枠10の屋外
側周縁部16の表面に重ねるようにして、サッシ枠10
と躯体開口部の内周面Aとの間に防水用のコーキング8
1を充填する。これでサッシ枠10の取り付けが完了
し、本発明のサッシ枠の取付構造が得られる。後は、サ
ッシ枠10の屋内側に額縁材82などを取り付けて、躯
体開口部の周囲を仕上げる。
【0031】なお、前記したサッシ枠10は、アルミニ
ウム製のものに限らず、スチール製などのものであって
もよい。
【0032】図5乃至図10は、本発明の第2の実施の
形態を示す。この実施の形態は、躯体コンクリートの打
設前に、躯体開口部を成型するための開口部枠材に予め
取付金物を一体に取り付けておき、躯体コンクリートの
打設によって取付金物を定着させる工法にかかるもので
ある。説明の便宜上、この工法を「取付金物先付け工
法」という。
【0033】図5は、この取付金物後付け工法に使用さ
れる取付金物6bを示す。
【0034】この取付金物6bは、前記第1の実施の形
態に示した取付金物6aと同様に、一定幅の底板61
と、この底板61に直交するようにして底板61の両側
縁部に形成された幅の狭い屋外側フランジ62及び幅の
広い屋内側フランジ63を有している。底板61の底面
には予め棒状のアンカー65が適宜間隔で突設され、こ
のアンカー65が躯体コンクリート内に定着されるよう
になっている。図示したアンカー65は、底板61にボ
ルト孔66を形成してこれにボルト67を挿通させて固
定し、底板61の底面にボルト67の脚部を突出させた
ものであるが、底板61の底面に適当な棒状部材を溶接
するなどして形成したものでもよい。アンカー65の形
状は、躯体コンクリート内に確実に定着されるものであ
れば、棒状に限らず、例えば鉤状等であってもよい。
【0035】この取付金物6bは、図示のような開口部
枠材4とともに使用される。この開口部枠材4は、躯体
開口部の内周面を成型するためのもので、その幅が躯体
コンクリートの厚さと同じか、それに躯体の型枠84
(図8,図9参照)の厚さを加味した寸法に設定されて
いる。開口部枠材4の躯体コンクリートに面する面に
は、取付金物6bの屋外側フランジ62及び屋内側フラ
ンジ63をそれぞれ嵌挿させることのできる2条の溝部
41,42が、開口部枠材4の長手方向に沿って形成さ
れている。また、図示の例では、取付金物6bのアンカ
ー65を構成するボルト67の頭部との干渉を避けるた
めの凹部43が、2条の溝部41,42の中間に形成さ
れている。この開口部枠材4の溝部41,42に取付金
物6bの屋外側フランジ62及び屋内側フランジ63を
それぞれ嵌挿させることにより、取付金物6bの底板6
1が開口部枠材4に当接して、取付金物6bと開口部枠
材4とが一体化された状態となる。
【0036】こうして一体化された取付金物6b及び開
口部枠材4を、躯体開口部の内周面Aの形状に合わせて
必要な組数だけ用意する。躯体開口部が矩形の場合に
は、その四辺の長さに合わせて4組用意し、それらを図
6に示すように枠組みする。枠組みにあたっては、取付
金物6bが枠組みの外側になるようにし、アンカー65
を各辺の外方に突出させる。この枠組みによって取付金
物6bが枠状に保持され、これにサッシ枠10が取り付
けられることとなるので、サッシ枠10が予め規格化さ
れている場合には、各取付金物6bの寸法もサッシ枠1
0の寸法に合わせて設定される。
【0037】この枠組みの形状を精度よく保持するため
に、枠組みの隅部には隅部補強金物5を取り付ける。ま
た、枠組みの内側には適当な本数の支保工83を配置し
て対辺間隔を一定に維持する。
【0038】隅部補強金物5は、鋼板製の部材で、図7
に示すように、互いに直交する2枚の連結板51,51
と、これら2枚の連結板51,51の隅角部側に斜めに
接合されて連結板51,51の直交状態を保持する補強
部材52とを備えている。各連結板51,51の側縁部
近傍には複数個のビス孔53が形成されている。また、
連結板51,51の稜角部側には、その稜角部から一方
の連結板51に沿うようにして延出された脱型補助突片
54が形成されている。この脱型補助突片54は、その
一面が一方の連結板51の稜角部側の表面と同一面をな
し、他面がやや傾斜して、先端ほど薄くなるように形成
されている。
【0039】この隅部補強金物5を枠組みの各隅部に配
置し、直交する2本の開口部枠材4,4に連結板51,
51をそれぞれビス止めする。このとき、一方の開口部
枠材4の表面と、他方の開口部枠材4の端面との間に隅
部補強金物5の脱型補助突片54を差し込んで隙間を形
成しておくことにより、躯体コンクリートの打設後、こ
の開口部枠材4を脱型する際の作業が容易になる。
【0040】図8は、躯体開口部の予定位置に、枠組み
された取付金物6b及び開口部枠材4を躯体の型枠84
とともに建て込み、その型枠84内に躯体コンクリート
を打設した状態を示す。開口部枠材4の屋内側には、脱
型後に額縁材82(図10参照)等を取り付けるための
補助部材として木レンガ85等を配している。
【0041】このように、躯体開口部の内周面Aを成型
する開口部枠材4に予め取付金物6bを一体化し、これ
を躯体の型枠84とともに建て込んで躯体コンクリート
を打設することにより、取付金物6bがアンカー65を
介して躯体コンクリートに定着する。躯体コンクリート
の硬化後、支保工83及び隅部補強金物5を撤去して躯
体の型枠84と開口部枠材4とを脱型すれば、取付金物
6bが躯体開口部の内周面Aに露出し、前記第1の実施
の形態(取付金物後付け工法)において図2に示した状
態と類似の状態が得られることとなる。
【0042】なお、躯体開口部の内周面Aのうち下辺部
については、図9に示すように、開口部枠材4の屋外側
の下面を下方に傾斜させて、躯体開口部の内周面Aに水
切り面A1を形成するようにしてもよい。
【0043】こうして、躯体開口部の内周面Aに取付金
物6bが取り付けられたならば、図10に示すように、
取付金物6bにサッシ枠10をビス固定する。サッシ枠
10の形状やビス固定の方法については、前記第1の実
施の形態(取付金物後付け工法)と同様である。さら
に、屋外側からサッシ枠10と躯体開口部の内周面Aと
の間に防水用のコーキング81を充填して、本発明のサ
ッシ枠の取付構造が得られる。サッシ枠10の屋内側に
は額縁材82などを取り付けて仕上げる。
【0044】以上に述べたように、本発明によれば、サ
ッシ枠10を取り付けるための取付金物6a又は6b
を、取付金物先付け工法及び取付金物後付け工法の少な
くとも二通りの工法によって躯体開口部に取り付けるこ
とができる。取付金物後付け工法による場合は、成型さ
れた躯体開口部の内周面Aに取付金物6aをビス固定す
る。取付金物後付け工法による場合は、取付金物6bと
開口部枠材4とを一体化して枠組みし、躯体の型枠84
とともに建て込んで、打設された躯体コンクリート内に
定着させる。いずれの場合も、施工が容易で、溶接作業
を要しない。したがって、施工事情に応じて都合のよい
工法を選択することができる。
【0045】そして、この取付金物6a又は6bを介し
てサッシ枠10がビス固定されるので、現場における作
業性が極めてよく、危険性も少ない。サッシ枠10をビ
ス固定しうる箇所は、躯体開口部の四辺全体にわたって
用意され、枠状に取り付けられた取付金物6a又は6b
に一定の重なり幅をもってサッシ枠10が重ね合わされ
る。サッシ枠10と躯体開口部の内周面Aとの間は、取
付金物6a又は6bの屋外側フランジ62及び屋内側フ
ランジ63によって二重に遮蔽されることとなる。その
ため、サッシ枠10の周縁部における防水性能も十分に
確保される。
【0046】また、枠状に固定された取付金物6a又は
6bとサッシ枠10との重なり幅及びクリアランスを適
当な寸法に設定しておけば、サッシ枠10の位置調整を
行うのも容易になる。したがって、特に取付金物後付け
工法による場合、仮に取付金物6aが矩形の枠状に精度
よく取り付けられないような場合でも、それに影響され
ずにサッシ枠10を正確に取り付けることができる。一
方、取付金物先付け工法による場合には、取付金物6b
が予め所定寸法の枠状に保持されるので、サッシ枠10
の取り付け精度はきわめて高くなる。
【0047】なお、サッシ枠10と取付金物6a又は6
bとのビス固定作業を容易にするため、取付金物6a又
は6bの屋外側フランジ62、屋内側フランジ63のい
ずれか又は両方に、あらかじめビス孔を適宜間隔で設け
ておくのも好ましい。
【0048】さらに、躯体開口部の内周面Aに躯体コン
クリートの打設不良や仕上げ不良等による起伏が残る場
合には、これによって躯体開口部の内周面Aと取付金物
6a又は6bの底板61との間に部分的に隙間が生じる
こととなるが、サッシ枠10の屋外側からコーキング8
1を充填することにより、前記隙間の止水も万全にな
る。
【0049】このようにしてサッシ枠10と躯体開口部
の内周面Aとの間が遮蔽されるので、従来のようなモル
タル充填作業も省くことができる。したがってモルタル
の硬化に伴うクラックの発生を心配する必要もなくな
る。
【0050】これらの結果、サッシ枠10の取付作業に
おける施工性が大幅に向上することとなる。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、取付金物を躯体開口部
の内周面に固定する際にも、この取付金物にサッシ枠を
固定する際にも、施工現場における溶接作業が不要にな
り、工数や工費の面からも、また作業性や安全性の面か
らも、サッシ枠の取付工事における施工性が大幅に向上
する。
【0052】さらに、サッシ枠と躯体開口部の内周面と
の間が取付金物及びコーキングによって遮蔽されるた
め、ここに防水用のモルタルを充填する作業も不要にな
る。したがって、サッシ枠の取付作業がさらに省力化さ
れるばかりでなく、防水モルタルの硬化に伴ってクラッ
クが発生する心配もなくなり、サッシ枠の周縁部の防水
性能が確保されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかるサッシ枠の
取付金物の斜視図である。
【図2】図1の取付金物を躯体開口部の内周面に固定す
る工程を示す部分斜視図である。
【図3】図1の取付金物を介してサッシ枠を躯体開口部
に取り付けた状態を示す縦断面図である。
【図4】同じく横断面図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態にかかるサッシ枠の
取付金物の斜視図である。
【図6】図5の取付金物を開口部枠材とともに枠組みし
た状態を示す正面図である。
【図7】図6中に示した隅部補強金物の斜視図である。
【図8】図6の取付金物及び開口部枠材を躯体の型枠と
ともに建て込んで躯体コンクリートを打設した状態を示
す断面図であり、躯体開口部の上辺部及び左右側辺部の
断面を示す図である。
【図9】同じく、躯体開口部の下辺部の断面を示す図で
ある。
【図10】図8及び図9に示した取付金物を介してサッ
シ枠を躯体開口部に取り付けた状態を示す縦断面図であ
る。
【図11】従来のサッシ枠の取付構造を示す躯体開口部
の正面図である。
【図12】従来のサッシ枠の取付構造を示す躯体開口部
の下部付近の縦断面図である。
【符号の説明】
A 躯体開口部の内周面 10 サッシ枠 16 屋外側周縁部 17 屋内側周縁部 4 開口部枠材 41,42 溝部 5 隅部補強金物 51 連結板 52 補強部材 53 ビス孔 54 脱型補助突片 6a,6b 取付金物 61 底板 62 屋外側フランジ 63 屋内側フランジ 64 長穴 65 アンカー 81 コーキング 84 躯体の型枠

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定幅の底板と、この底板に直交して底
    板の両側縁部に形成された幅の異なる一対のフランジと
    を有する断面溝形の取付金物が、幅の狭い方のフランジ
    を屋外側にして前記底板を躯体開口部の内周面に沿って
    固定され、 この取付金物にサッシ枠が屋外側から重ねられて、サッ
    シ枠の屋外側周縁部が取付金物の屋外側フランジに、サ
    ッシ枠の屋内側周縁部が取付金物の屋内側フランジに、
    それぞれビス固定され、 躯体開口部の内周面とサッシ枠の屋外側周縁部との間に
    防水用のコーキングが充填されたことを特徴とするサッ
    シ枠の取付構造。
  2. 【請求項2】 一定幅の底板と、この底板に直交して底
    板の両側縁部に形成された幅の異なる一対のフランジと
    を備え、前記底板にはその長さ方向に直交する長穴が適
    宜間隔で形成されたことを特徴とするサッシ枠の取付金
    物。
  3. 【請求項3】 一定幅の底板と、この底板に直交して底
    板の両側縁部に形成された幅の異なる一対のフランジと
    を備え、前記底板の底面には棒状又は鉤状のアンカーが
    適宜間隔で突設されたことを特徴とするサッシ枠の取付
    金物。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の取付金物を、幅の狭い
    方のフランジを屋外側にして底板を躯体開口部の内周面
    に沿って当接させた状態でビス固定し、 この取付金物にサッシ枠を屋外側から重ねて、サッシ枠
    の屋外側周縁部を取付金物の屋外側フランジに、サッシ
    枠の屋内側周縁部を取付金物の屋内側フランジに、それ
    ぞれビス固定し、 躯体開口部の内周面とサッシ枠の屋外側周縁部との間に
    防水用のコーキングを充填することを特徴とするサッシ
    枠の取付方法。
  5. 【請求項5】 躯体開口部の内周面を成型する開口部枠
    材に溝部を形成して、この溝部に請求項3に記載の取付
    金物のフランジを嵌挿することにより、請求項3に記載
    の取付金物と開口部枠材とを一体化し、 一体化された取付金物及び開口部枠材をサッシ枠の形状
    に合わせて枠組みし、 枠組みされた取付金物及び開口部枠材を躯体の型枠とと
    もに建て込んで、この型枠内に躯体コンクリートを打設
    し、 躯体コンクリートの硬化後に開口部枠材を脱型し、 アンカーを介して躯体コンクリートに定着させた取付部
    材にサッシ枠を屋外側から重ねて、サッシ枠の屋外側周
    縁部を取付金物の屋外側フランジに、サッシ枠の屋内側
    周縁部を取付金物の屋内側フランジに、それぞれビス固
    定し、 躯体開口部の内周面とサッシ枠の屋外側周縁部との間に
    防水用のコーキングを充填することを特徴とするサッシ
    枠の取付方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のサッシ枠の取付方法に
    おいて、一体化された取付金物及び開口部枠材を躯体開
    口部の内周面の形状に合わせて枠組みするにあたり、 互いに直交する2枚の連結板を備えてなる隅部補強金物
    を介して開口部枠材同士を連結することを特徴とするサ
    ッシ枠の取付方法。
  7. 【請求項7】 前記隅部補強金物は、互いに直交する2
    枚の連結板と、これら2枚の連結板の直交状態を保持す
    る補強部材と、各連結板に形成された複数個のビス孔
    と、2枚の連結板の稜角部から一方の連結板に沿って延
    出された脱型補助突片と、を備えることを特徴とする請
    求項6に記載のサッシ枠の取付方法。
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