JP2000273646A - マイクロ波プラズマ処理装置 - Google Patents
マイクロ波プラズマ処理装置Info
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Abstract
電体のマイクロ波導入板が覆っており、マイクロ波はこ
のマイクロ波導入板を介して処理室へと導入され、その
結果、処理室にプラズマが生成される。導入されたマイ
クロ波は、マイクロ波導入板とプラズマとの界面に沿っ
て、表面波として伝搬する。マイクロ波導入板の処理室
へ対向する主面に接して、導体板60が配設されてい
る。導体板60には、径方向に延在し周方向に等間隔で
配列する、複数の線状突起21が備わっている。導体板
60の厚さは、表面波のスキンデプス以上に設定され
る。このため、表面波の無数のモードの中で、線状突起
21に節を有するモードが選択的に伝搬する。モードに
選択性があるために、プラズマ密度の均一性が高まる。
Description
板、大型液晶ディスプレイ(LCD)用ガラス基板等に、プ
ラズマを用いたエッチング、アッシング、CVD(化学
蒸着)等の処理を施すのに好適な、マイクロ波プラズマ
処理装置に関する。
晶ディスプレイ)などを製造するプロセスにおいて、反
応ガスに外部からエネルギーを与えた際に発生するプラ
ズマが、広く用いられている。特に、プラズマを用いた
ドライエッチング技術は、これらのプロセスにおいて、
不可欠の基本技術となっている。
手段としては、2.45GHzのマイクロ波を用いる場合と、1
3.56MHzのRF(高周波:Radio Frequency)を用いる場
合とが知られている。マイクロ波を用いる場合には、R
Fを用いる場合に比べて、高密度のプラズマが得られる
とともに、プラズマを発生させるのに電極を必要としな
いため、電極からのコンタミネーションを防ぐことがで
きるなどの利点がある。
プラズマ処理装置では、プラズマ領域面積が広く、かつ
プラズマ密度が均一になるようにプラズマを発生させる
ことが困難であった。したがって、大口径の半導体基板
(半導体ウェハ)、または、大型のLCD用ガラス基板
の処理等において、マイクロ波を用いたドライエッチン
グ処理を採用するのは困難とされていた。
プラズマを発生させることが可能なプラズマ処理装置と
して、表面波電界励起プラズマを利用する方式が提案さ
れており、例えば、特開昭62-5600号公報、特開昭62-99
481号公報において開示されている。このプラズマ処理
装置は、処理容器の上部壁をマイクロ波の透過が可能な
耐熱性板で封止し、その上方にはマイクロ波導波管に接
続された誘電体線路を配置している。そして誘電体線路
の表面から漏れ出た表面波電界により、プラズマが発生
する。
図であり、図29は図28に示した装置の平面図であ
る。この装置150では、金属製導体により構成された
処理容器81の上部に、誘電体のマイクロ波導入板84
が設けられ、これらによって処理室82は気密状態に封
止されている。マイクロ波導入板84の材料には、耐熱
性及びマイクロ波透過性に優れ、かつ誘電損失が低い、
石英、アルミナ(Al2O3)等が採用されている。図29
の例では、処理容器81(図示を略する)の平面断面形
状は矩形であり、それにともなって、マイクロ波導入板
84も矩形の板状に形成されている。すなわち、矩形の
マイクロ波導入板84の直下に、平面視輪郭が矩形の処
理室82(図示を略する)が形成されている。
マイクロ波導入板84の上部を覆うカバー部材90が連
結されており、カバー部材90とマイクロ波発振器70
との間には、導波管71が連結されている。そして、カ
バー部材90内の天井部分には、マイクロ波導入板84
との間にエアギャップ93を確保しつつ、誘電体線路9
1が取り付けられている。この誘電体線路91は、導波
管71の幅から処理容器81を覆う程度の幅まで広がる
テーパ部91aを有する平面視略5角形に形成されてい
る。誘電体線路91の材料として、例えば、テフロン
(登録商標)などのフッ素樹脂、ポリエチレン樹脂、ポ
リスチレン樹脂、または、石英などが採用され、好まし
くは、フッ素樹脂が用いられる。
とは対向する位置に、試料基板Wを載置するための試料
台83が配設されており、これにはマッチング回路86
を介してRFバイアス回路87が接続されている。また
処理容器81の下部壁には図示しない排気装置に接続さ
れる排気口88が形成され、処理容器81の一側壁には
所要の反応ガスを供給するためのガス供給管85が接続
されている。
50を用いて、試料台83の上に載置された試料基板W
に、所定の処理を施す場合には、まず、排気口88から
排気を行って処理室82内を所要の真空度に設定した
後、ガス供給管85から反応ガスを供給する。次いで、
マイクロ波発振器70においてマイクロ波(例えば、30
0MHz〜30GHzの波長を有する電磁波)を発生させ、導波
管71を介して、マイクロ波を拡げるためのテーパ部9
1aを含む誘電体線路91へと導入する。
が形成され、形成された電界が、エアギャップ93およ
びマイクロ波導入板84を透過して、さらにマイクロ波
導入板84の下部に形成される。言い換えると、導波管
71から誘電体線路91へ導入されたマイクロ波が、マ
イクロ波導入板84を介して処理室82へと、さらに導
入される。
て、処理室82にプラズマが生成され、試料基板Wの表
面に対して、例えばエッチング等の処理がなされる。こ
の際、必要に応じて試料台83には、RFバイアス回路
87によって、RFバイアスが印加される。RFバイア
スによって処理室82内に形成されるバイアス電位によ
って、プラズマ中のイオンが加速され、試料基板Wへと
導かれ、それによって、試料基板Wの表面に、例えば、
異方性エッチングを施すことが可能となる。
へマイクロ波を導入し、カットオフ密度以上の高密度プ
ラズマを形成するメカニズムが、最近になって明らかと
なってきた。すなわち、永津と菅井は、文献1:「Jour
nal of Plasma and Fusion Research, Vol. 74,No. 5
(1998), pp. 479-490」の中で、誘電体を介して真空容
器内へ導入されたマイクロ波は、生成されるプラズマの
密度がカットオフ密度以上であるときには、誘電体とプ
ラズマとの間の界面に沿って、表面波として伝搬するこ
とを報告している。しかも、この表面波の伝搬モード
は、電子密度(電子密度で測ったプラズマ密度)、マイ
クロ波周波数、および、真空容器のサイズ等によって決
まると報告されている。
導入することによりプラズマを生成する際には、マイク
ロ波のパワーの増加にともなってプラズマ密度は高ま
る。プラズマ密度がカットオフ密度以下である場合に
は、マイクロ波は、処理室82に形成されたプラズマの
中を減衰しながら伝搬する。しかし、プラズマ密度がカ
ットオフ密度以上になると、マイクロ波は、誘電体であ
るマイクロ波導入板84と、プラズマとの間の界面を、
伝搬するようになる。そして、このマイクロ波によっ
て、マイクロ波導入板84の直下の処理室82の全域に
わたって、プラズマが形成される。マイクロ波導入板8
4と、カットオフ密度以上のプラズマとの界面に沿っ
て、伝搬するマイクロ波は、プラズマ表面波と称される
(プラズマの伝搬形態ではなく、マイクロ波の伝搬形態
を表現したものであり、本明細書では、単に「表面波」
とも称する)。
マ密度、処理室82の形状とサイズ、マイクロ波導入板
84の形状とサイズ、マイクロ波導入板84の誘電率等
により、励起される伝搬モードが決定される。この伝搬
モードについて、処理容器81が円筒形状である場合を
例として考察する。円筒形状の処理容器81を備えるマ
イクロ波プラズマ処理装置は、例えば、図28に示した
装置150を、その平面図が図29に代わって図30で
描かれるように、構成することによって実現する。図3
0の例では、処理容器81(図示を略する)の平面断面
形状は円形であり、それにともなって、マイクロ波導入
板84も円形の板状に形成されている。すなわち、円形
のマイクロ波導入板84の直下に、平面視輪郭が円形の
処理室82(図示を略する)が形成されている。
1を有する装置は、図31の斜視図で模式的に表現され
る。図31が示すように、円柱形状の処理室82の中心
軸Cの位置を原点として、径方向の座標r、および、方
位角方向の座標θを定義することができる。マイクロ波
MWは、マイクロ波導入板84を介して、その上方から処
理室82へと導入される。このとき、マイクロ波導入板
84とプラズマ68との界面に形成される表面波の各モ
ードは、周方向および径方向のそれぞれに周期性を持っ
ており、周方向の周期数に対応する整数m(m≧1)、
および、径方向の周期数に対応する整数n(n≧1)に
よって、識別される。本明細書では、整数mを、周方向
次数と称し、整数nを、径方向次数と称する。
向次数nが2であるモードを例示している。図32にお
いて、白丸で囲まれた部分Pは、マイクロ波の電界が高
い領域、すなわち、マイクロ波の「腹」の部位を表して
いる。
表面波は、一般に、複数のモードの重ね合わせで表現さ
れる。図31に数値を例示するように、マイクロ波の周
波数が、2.45GHzであり、処理室82の半径が150mm、そ
して、マイクロ波導入板84が、比誘電率εd=4.0の石
英板として構成され、その厚さが20mmである例につい
て、表面波のモードを計算すると、図33のグラフが示
す結果が得られる。計算では、プラズマの生成のために
消費されるマイクロ波のエネルギーは、考慮されない。
図33のグラフは、励起される各モードが生成するプラ
ズマの密度を表現しており、1本の水平な線分が、一つ
のモードに対応している。
ラズマ密度に関して離散的である。しかしながら、ある
領域では、プラズマ密度に関するモード間の間隔が密で
ある。このことは、ある領域においては、無数の表面波
の伝搬形式が存在することを意味している。このような
無数の表面波が伝搬し得るプラズマ密度領域では、LSI
が作り込まれる半導体基板、あるいは、LCDなどの試料
基板Wをプラズマ処理する際に、処理に適しない不均一
なプラズマが発生する可能性がある。それは、例えば、
周方向次数mまたは径方向次数nが極端に小さい表面波
に起因するプラズマである。このような表面波のモード
が励起されると、マイクロ波導入板84から十分離れた
下方に、試料基板Wを置かなければ、均一な処理は望め
ない。
プラズマ密度の領域は、約7.5×1010cm-3〜約5×1012cm
-3の範囲(図33の領域A)であり、中でも、約5×10
11cm- 3〜約1×1012cm-3の範囲(図33の領域B)が、
特に有用な範囲として利用に供されている。領域Aで
は、表面波のモードが密集しており、中でも、領域Bで
は最も高い密度で表面波のモードが集中している。この
ように、有用性の高いプラズマ密度の領域と、無数の表
面波のモードが存在し得るプラズマ密度の領域とは、奇
しくも互いに重複している。このため、無数の表面波が
励起される現象を抑制することは、実用上、重要な課題
となっている。
問題点を解消するためになされたもので、励起される表
面波のモードを制限し、それによって、プラズマ処理の
均一性を高め得るマイクロ波プラズマ処理装置を提供す
ることを目的とする。
電体が内挿された誘電体線路に導入されるマイクロ波
を、処理対象である試料を収納可能な処理室へ、誘電体
のマイクロ波導入板を介して導入することにより、前記
処理室にプラズマを生成し、当該プラズマを用いて前記
試料に処理を行うためのプラズマ処理装置であって、前
記マイクロ波導入板の前記処理室側の主面に沿って、等
間隔で配列する複数の線状突起が、前記処理室に導入さ
れた前記マイクロ波のスキンデプス以上の高さで、配設
されている。
クロ波プラズマ処理装置において、前記高さが、3mm以
上である。
発明のマイクロ波プラズマ処理装置において、前記複数
の線状突起が、導体から成る。
クロ波プラズマ処理装置において、前記複数の線状突起
が、パターニングされ一体的に連結された導体板の一部
として形成されており、当該導体板が前記マイクロ波導
入板の前記主面に接するように配設されている。
発明のマイクロ波プラズマ処理装置において、前記複数
の線状突起が、前記マイクロ波導入板と同一部材から成
っている。
発明のマイクロ波プラズマ処理装置において、前記複数
の線状突起が、前記マイクロ波導入板と同一部材から成
る誘電体部と、その頭部表面を被覆する導体薄膜とを備
える。
いずれかの発明のマイクロ波プラズマ処理装置におい
て、前記マイクロ波導入板の前記主面に沿った、前記処
理室の輪郭形状が略円形であり、前記複数の線状突起
が、前記略円形の径方向に沿って延在し、かつ、方位角
方向に沿って等間隔で配列している。
いずれかの発明のマイクロ波プラズマ処理装置におい
て、前記マイクロ波導入板の前記主面に沿った、前記処
理室の輪郭形状が略円形であり、前記複数の線状突起
が、前記略円形の中心から周囲へと同心円状に等間隔で
配列している。
いずれかの発明のマイクロ波プラズマ処理装置におい
て、前記マイクロ波導入板の前記主面に沿った、前記処
理室の輪郭形状が略円形であり、前記複数の線状突起
が、前記略円形の中心から周囲へと同心円状に等間隔で
配列する部分と、これに交差するように前記略円形の径
方向に沿って延在し、かつ、方位角方向に沿って等間隔
で配列する部分とを含んでいる。
のいずれかの発明のマイクロ波プラズマ処理装置におい
て、前記マイクロ波導入板の前記主面に沿った、前記処
理室の輪郭形状が略矩形であり、前記複数の線状突起
が、前記略矩形の一辺に沿って延在し、かつ、交差する
他の一辺に沿って等間隔で配列している。
のいずれかの発明のマイクロ波プラズマ処理装置におい
て、前記マイクロ波導入板の前記主面に沿った、前記処
理室の輪郭形状が略矩形であり、前記複数の線状突起
が、前記略矩形の交差する二辺に沿って格子状に等間隔
で配列している。
の形態1のマイクロ波プラズマ処理装置の側断面図であ
る。以下の図において、図28〜図30に示した装置1
50と同一部分または相当部分(同一の機能をもつ部
分)については、同一符号を付してその詳細な説明を略
する。図1の装置101は、マイクロ波導入板84の下
主面、すなわち、処理室82に対向する主面に、複数の
導体の線状突起21が配設されている点において、装置
150とは特徴的に異なっている。
主面に沿って、等間隔で配列する。線状突起21のパタ
ーンとして、様々な形態を採ることができる。図2およ
び図4〜図7は、線状突起21が、パターニングされ一
体的に連結した導体板60の一部として形成されている
例を示す。線状突起21を導体板60の一部として形成
することによって、線状突起21の形成と、配設とが容
易であるという利点が得られる。導体板60の材料とし
て、例えば、金属が採用され、好ましくは、軽量で導電
性に優れるアルミニウムが用いられる。
理容器81を備えるとき、図2、図4、または、図5に
示された構造を採り、装置101の平面図は、図30と
同一に描かれる。一方、図6および図7が例示する導体
板60は、装置101が、平面断面形状が矩形の処理容
器81を備えるときに用いられる。このとき、装置10
1の平面図は、図29と同一に描かれる。
状突起21が中心軸Cの位置を原点とする径方向に沿っ
て延在し、しかも、方位角方向に沿って、等間隔で配列
している。線状突起21は、その両側に、開口部として
のスロット61を規定する。隣り合う任意の二つの線状
突起21について、それらの直線的な間隔は、座標rの
値が大きいほど拡大するが、本明細書では、座標θで測
った間隔が等しい関係にあるものも含めて「等間隔」と
表現する。
波は、線状突起21を避けて通過する(言い換えると、
スロット61を選択的に通過する)ことにより、処理室
82へと導入される。このため、マイクロ波導入板84
の直下を表面波として伝搬するマイクロ波のモードに、
線状突起21のパターンに対応した選択性が現れる。す
なわち、線状突起21は、マイクロ波の「節」(図32
の白丸で囲まれた部分Pの谷間に相当する部位)の位置
が、線状突起21の位置に一致するモードを選択的に通
過させる。このため、形成されるプラズマの密度が安定
するとともに、その均一性が高められる。
21は、半周にわたって8個形成されている。このた
め、周方向次数mが8である表面波のモードが、他のモ
ードに比べて、高い強度で形成される。表面波のモード
に対するこのような選択性は、線状突起21の高さHに
も依存する。線状突起21の高さHは、導体板60の厚
さに相当する。
高さHとの関係を説明するための、マイクロ波導入板8
4および線状突起21の縦断面図である。マイクロ波導
入板84とプラズマとの界面に沿って形成される表面波
は、プラズマとマイクロ波導入板84との間に形成され
るイオンシースと、表面波がプラズマ中を伝搬するとき
の表皮厚さ(スキンデプスと称される)SDとを、足し
合わせた程度の幅をもって伝搬する。
3)の範囲にあるときには、イオンシースの厚さは高々
0.5mm程度であるのに対して、スキンデプスSDは、約
2.4mm〜約20mmの範囲にあり、さらに、プラズマ密度が
領域Bの範囲にあるときには、スキンデプスSDは、約
5.3mm〜約7.5mmの範囲にある。したがって、プラズマ密
度が実用的な範囲にあるときには、図3が示すように、
表面波の幅は、主要には、スキンデプスSDによって規
定される。
突起21の高さHが、スキンデプスSDよりも小さいと
きには、表面波には、線状突起21で隔てられるスロッ
ト61に局在する成分63だけでなく、線状突起21の
下方に漏れ出て、線状突起21の規制を余り受けない成
分64が存在する。その結果、成分64には、線状突起
21に対応したモード(図2のスロット61の例では周
方向次数mが8のモード)だけでなく、その他のモード
も混在する。
状突起21の高さHが、スキンデプスSDに比べて十分
に大きいときには、表面波には、スロット61に局在す
る成分63だけが存在する。すなわち、表面波として、
「節」が線状突起21の部位に位置するモード(図2の
スロット61の例では周方向次数mが8のモード)が、
他のモードに比して、特に高い強度で形成される。
が領域A(図33)であることを考慮すると、この領域
に対応したスキンデプスSDの最小値である、約2.4mm
以上に、高さHを設定することが望ましい。イオンシー
スの厚さを考慮しても、高さHが3.0mm以上であれば、
線状突起21が、表面波のモードに対する選択性を発揮
する。プラズマ密度が、特に有用な範囲である領域Bに
設定されるときには、高さHは、この領域に対応したス
キンデプスSDの最小値である、約5.3mm以上に設定さ
れるのが望ましい。以上の高さHに関する好ましい範囲
は、以下の図4〜図7に例示する各導体板60において
も共通する。
状突起21が、中心軸Cの位置から周囲へと同心円状に
等間隔で配列している。このため、この導体板60は、
表面波のモードの径方向次数nに対して、選択性を発揮
する。図4に例示する導体板60では、径方向次数nが
3である表面波のモードが、他のモードに比べて、高い
強度で形成される。図32に示したように、中央部には
腹(部分P)は位置しないので、図4の中央部の開口部
は、径方向次数nに対する選択性に寄与しない。
状突起21が、中心軸Cの位置から周囲へと同心円状に
等間隔で配列する部分と、これらに交差し、中心軸Cの
位置を原点とする径方向に沿って延在し、しかも、方位
角方向に沿って、等間隔で配列する部分とを、含んでい
る。このため、この導体板60は、表面波のモードの径
方向次数nと周方向次数mの双方に対して、選択性を発
揮する。
状突起21が、処理室82の矩形の平面視輪郭の一辺
(座標xの方向)に沿って帯状に延在し、しかも、交差
する他の一辺(座標yの方向)に沿って等間隔で配列し
ている。処理室82の平面視輪郭が矩形であるときに
は、表面波の各モードは、座標xの方向および座標yの
方向のそれぞれに周期性を持っており、座標xの方向の
周期数に対応する整数(≧1;本明細書ではx方向次数
と称する)、および、座標yの方向の周期数に対応する
整数(≧1;本明細書ではy方向次数と称する)によっ
て、識別される。
のモードのy方向次数に対して、選択性を発揮する。図
6に例示する導体板60では、線状突起21で隔てられ
るスロット61が、座標yの方向に沿って6個形成され
ている。このため、y方向次数が6である表面波のモー
ドが、他のモードに比べて、高い強度で形成される。
状突起21が、座標xの方向および座標yの方向の双方
に沿って、格子状に等間隔で配列している。このため、
この導体板60は、表面波のモードのx方向次数とy方
向次数の双方に対して、選択性を発揮する。図7に例示
する導体板60では、線状突起21は、スロット61
を、座標xの方向に沿って4個、座標yの方向に沿って
6個規定している。このため、x方向次数が4であり、
y方向次数が6である表面波のモードが、他のモードに
比べて、高い強度で形成される。
のマイクロ波プラズマ処理装置の側断面図である。図8
の装置102は、マイクロ波導入板84の下主面、すな
わち、処理室82に対向する主面に、複数の線状突起2
2が形成されている点において、装置150(図28〜
図30)とは特徴的に異なっている。マイクロ波導入板
84と線状突起22とは、同一材料で形成され、互いに
一体的に連結して、マイクロ波導入板65を構成してい
る。複数の線状突起22は、マイクロ波導入板84の主
面に沿って等間隔で配列している。線状突起22のパタ
ーンとして、実施の形態1で示した線状突起21と同様
に、様々な形態を採ることができる。その例を、以下に
示す。
示するマイクロ波導入板65は、装置102が、円筒形
状の処理容器81を備えるときに用いられる。このと
き、装置102の平面図は、図30と同一に描かれる。
一方、図12および図13が例示するマイクロ波導入板
65は、装置102が、平面断面形状が矩形の処理容器
81を備えるときに用いられる。このとき、装置102
の平面図は、図29と同一に描かれる。
数の線状突起22が、中心軸Cの位置を原点とする径方
向に沿って延在し、しかも、方位角方向に沿って、等間
隔で配列している。すなわち、図9の線状突起22のパ
ターンは、図2の線状突起21のパターンに対応してい
る。線状突起22は、その両側に、溝66を規定する。
波は、線状突起22を避けて通過する(言い換えると、
溝66を選択的に通過する)ことにより、処理室82へ
と導入される。このため、マイクロ波導入板65の直下
を表面波として伝搬するマイクロ波のモードに、線状突
起22のパターンに対応した選択性が現れる。このた
め、生成されるプラズマの密度が安定するとともに、そ
の均一性が高められる。
は、線状突起22は、半周にわたって8個形成されてい
る。このため、周方向次数mが8である表面波のモード
が、他のモードに比べて、高い強度で形成される。この
ように、線状突起22は、実施の形態1の導体板60に
形成された線状突起21と同等に機能する。したがっ
て、線状突起22の高さHに関する最適条件は、線状突
起21の高さHに関する最適条件と同等となる。
22は、図4〜図7に例示する線状突起21に対応した
形状をそれぞれ有し、それぞれ同様の効果を奏する。す
なわち、図10に例示するマイクロ波導入板65では、
複数の線状突起22が、中心軸Cの位置から周囲へと同
心円状に等間隔で配列している。このため、このマイク
ロ波導入板65は、表面波のモードの径方向次数nに対
して、選択性を発揮する。
は、複数の線状突起22が、中心軸Cの位置から周囲へ
と同心円状に等間隔で配列する部分と、これらに交差
し、中心軸Cの位置を原点とする径方向に沿って延在
し、しかも、方位角方向に沿って、等間隔で配列する部
分とを、含んでいる。このため、このマイクロ波導入板
65は、表面波のモードの径方向次数nと周方向次数m
の双方に対して、選択性を発揮する。
は、複数の線状突起22が、座標xの方向に沿って帯状
に延在し、しかも、座標yの方向に沿って等間隔で配列
している。このマイクロ波導入板65は、表面波のモー
ドのy方向次数に対して、選択性を発揮する。図13に
例示するマイクロ波導入板65では、複数の線状突起2
2が、座標xの方向および座標yの方向の双方に沿っ
て、格子状に等間隔で配列している。このため、このマ
イクロ波導入板65は、表面波のモードのx方向次数と
y方向次数の双方に対して、選択性を発揮する。
は、線状突起22の頭部表面が、導体薄膜69で被覆さ
れている点において、図9に例示したマイクロ波導入板
65とは、特徴的に異なっている。言い換えると、図1
4の線状突起22は、図9に例示した線状突起22と同
等の誘電体部67と、誘電体部67の頭部表面を被覆す
る導体薄膜69とを備えている。導体薄膜69は、例え
ば、蒸着によって形成され、その材料として、例えば、
アルミニウムが用いられる。
薄膜69が備わるので、表面波のモードに対する選択性
が、さらに高められる。図9だけでなく、図10〜図1
3のそれぞれに対応して、導体薄膜69を備えたマイク
ロ波導入板65を構成することが可能であることは、言
うまでもない。
体的に連結された導体板60の一部として、複数の線状
突起21が構成される例を示した。しかしながら、複数
の線状突起21のみを、マイクロ波導入板84の主面に
沿って配設することも可能であり、表面波のモードに対
する選択性については、同等の効果が得られる。
導入板84を介して処理室82へと導入するための誘電
体線路91が平面視略五角形に形成された例を示した。
しかしながら、誘電体線路91として、他の形態を採る
ことも可能である。図15は、その一例に該当するマイ
クロ波プラズマ処理装置の側断面図であり、図16はそ
の平面図である。図15は、図16のA−A切断線に沿
った断面図に相当する。この装置103は、誘電体線路
として、環状の誘電体線路12aが設けられている点に
おいて、装置101とは特徴的に異なっている。
は、導電性金属を円形蓋状に成形してなるカバー部材1
0で覆われており、該カバー部材10は、処理容器81
の上に固定されている。カバー部材10の上面には、導
電性金属で構成され、試料台83に対向する環状の溝が
形成された環状溝部材51と、その外周の一部に連結
し、直状の溝が形成された直状溝部材52とが配設され
ている。
バー部材10の上面で覆われることによって、断面矩形
の環状の空洞47を形成している。また、直状溝部材5
2が規定する直状の溝は、カバー部材10で覆われるこ
とによって、矩形孔48を形成している。環状溝部材5
1の外周壁の一部に形成された導入口49を通じて、空
洞47と矩形孔48とが、互いに連通している。
の部分には、スロット15が開設されている。また、環
状の空洞47および矩形孔48には、誘電体14が内嵌
されている。誘電体14の材料として、例えば、テフロ
ン(登録商標)などのフッ素樹脂、ポリエチレン樹脂、
又は、ポリスチレン樹脂が採用され、好ましくは、フッ
素樹脂が用いられる。
4によって、誘電体線路12が形成されている。また、
矩形孔48に充填されている誘電体14の部分によっ
て、導入部13が形成されている。導入部13には、導
波管71の一端が接続され、導波管71の他端には、マ
イクロ波発振器70が接続されている。したがって、マ
イクロ波発振器20が生成するマイクロ波は、導波管7
1の内部、および、導入部13を通じて、誘電体線路1
2へと導入される。
例えば、伝搬するマイクロ波の波長の略整数倍に設定す
ることにより、誘電体線路12に定在波を生起すること
ができる。この定在波は、スロット15からマイクロ波
導入板84を介して処理室82へと導入される。マイク
ロ波導入板84の処理室82に対向する主面には、導体
板60が配設されているので、装置101と同様に、表
面波のモードに対する選択性が発揮される。また、装置
103において、導体板60を配設する代わりに、マイ
クロ波導入板84を実施の形態2のマイクロ波導入板6
5へと置き換えることも可能である。
テーパ部91aを必要とせず、導入部13を通じて誘電
体線路12へと、マイクロ波を直接に入射することがで
きるので、処理容器81の周囲に、余分な設置スペース
を必要としないという利点が得られる。
平面視輪郭が円形または矩形であった。しかしながら、
処理室82の平面視輪郭が、円形あるいは矩形からずれ
ても、ずれの範囲がある限度内であれば、表面波の各モ
ードに対して、周方向次数mおよび径方向次数n、ある
いは、x方向次数およびy方向次数を、同様に定義で
き、これらの次数に対応した周期性が各モードに現れ
る。本発明において、「略円形」あるいは「略矩形」と
は、この限度内で円形あるいは矩形であることを意味す
る。
矩形ではなく、円形または矩形から大きくずれた形態、
例えば、三角形や六角形などであっても、複数のスロッ
ト61または溝66を、それぞれの形状に見合った方向
に沿って、等間隔で配列することにより、表面波のモー
ドに対する選択性を実現することが可能である。
イクロ波プラズマ処理装置に関する実施例として、実証
試験の結果について説明する。試験には、装置101
(図1)が用いられた。処理容器81の形状は円筒形状
であり、その内径、すなわち、マイクロ波導入板84が
封じる処理室82の直径は、298mmに設定された。ま
た、マイクロ波導入板84には、直径が375mmの円形の
石英板が採用された。
イクロ波が供給され、それにより処理室82に生成され
るプラズマの密度の空間分布が測定された。プラズマ密
度の測定は、マイクロ波導入板84の処理室82に対向
する主面から下方に50mm離れた位置、すなわち、おおよ
そ試料基板Wが載置される位置で、ラングミュアプロー
ブ法を用いて行われた。また、プラズマ密度の測定は、
座標rの方向に沿った、r=-150mm〜+150mmの範囲、ま
たは、座標θの方向に沿った、θ=0〜180°の範囲にわ
たって行われた。
に、プラズマ密度の均一性が、つぎの数式1: 均一性=(Max-Min)/(Max+Min)×100% ・・(数式1) にもとづいて、算出された。ここで、MaxおよびMinと
は、それぞれ、測定された範囲でのプラズマ密度の最大
値および最小値を意味する。
たときと、用いないときの双方について、プラズマ密度
の座標r方向の分布を測定した結果を示すグラフであ
る。導体板60は、図2に示しているとおり、半周にわ
たって8個の線状突起21を有しており、その高さHは
10mmに設定され、幅は径方向の座標rによらずに一定の
5mmに設定された。測定の結果は、座標rの方向の均一
性が、導体板60を用いないときには、24%であったの
に対し、導体板60を用いることで、14%にまで改善で
き、均一性の差で評価して10%向上することを示してい
る。
たときと、用いないときの双方について、プラズマ密度
の座標θ方向の分布を測定した結果を示すグラフであ
る。試験に用いられた導体板60は、径方向に沿って3
個の同心円状の線状突起21を有しており、その高さH
は10mmに設定され、幅は5mmに設定された。測定の結果
は、座標θの方向の均一性が、導体板60を用いないと
きには、34%であったのに対し、導体板60を用いるこ
とで、23%にまで、均一性の差で10%以上改善できたこと
を示している。
マイクロ波プラズマ処理装置に関する実施例として、実
証試験の結果について説明する。試験には、装置102
(図8)が用いられた。以下の図19〜図22、図26
および図27の結果を得た試験では、処理容器81の形
状は、円筒形状であり、その内径、すなわち、マイクロ
波導入板65が封じる処理室82の直径は、298mmに設
定された。このとき、マイクロ波導入板65には、直径
が375mmの円形の石英板が採用された。また、以下の図
23〜図25の結果を得た試験では、処理容器81の断
面形状は、矩形に設定された。このとき、マイクロ波導
入板65には、矩形の石英板が採用された。
イクロ波が供給され、それにより処理室82に生成され
るプラズマの密度の空間分布が測定された。プラズマ密
度の測定は、マイクロ波導入板84の処理室82に対向
する主面から下方に50mm離れた位置、すなわち、おおよ
そ試料基板Wが載置される位置で、ラングミュアプロー
ブ法を用いて行われた。プラズマ密度の均一性は、数式
1にもとづいて算出された。
65を用いたときと、線状突起22のないマイクロ波導
入板84を用いたときの双方について、プラズマ密度の
座標r方向の分布を測定した結果を示すグラフである。
マイクロ波導入板65は、図9に示しているとおり、半
周にわたって8個の線状突起22を有しており、その高
さHは10mmに設定され、幅も座標rによらない一定の10
mmに設定された。測定の結果は、座標rの方向の均一性
が、マイクロ波導入板65を用いないときには、24%で
あったのに対し、マイクロ波導入板65を用いること
で、13%にまで、均一性の差で10%以上改善できたことを
示している。
板65を用いたときと、線状突起22のないマイクロ波
導入板84を用いたときの双方について、プラズマ密度
の座標θ方向の分布を測定した結果を示すグラフであ
る。試験に用いられたマイクロ波導入板65は、径方向
に沿って3個の同心円状の線状突起22を有しており、
その高さHは10mmに設定され、幅も10mmに設定された。
測定の結果は、座標θの方向の均一性が、マイクロ波導
入板65を用いないときには、34%であったのに対し、
マイクロ波導入板65を用いることで、20%にまで、均
一性の差で10%以上改善できたことを示している。
イクロ波導入板65を用いたときと、線状突起22のな
いマイクロ波導入板84を用いたときの双方について、
プラズマ密度の分布を測定した結果を示すグラフであ
る。図21は、座標rの方向の分布を示し、図22は、
座標θの方向の分布を示している。試験に用いられたマ
イクロ波導入板65は、方位角方向に沿った半周にわた
って8個、径方向に沿って3個の線状突起22を有して
おり、その高さHは10mmに設定され、幅も10mmに設定さ
れた。
クロ波導入板65を用いないときには、24%であったの
に対し、マイクロ波導入板65を用いることで、12%に
まで、均一性の差で10%以上改善できたことを示してい
る。また、図22は、座標θの方向の均一性が、マイク
ロ波導入板65を用いないときには、34%であったのに
対し、マイクロ波導入板65を用いることで、同じく12
%にまで、均一性の差で10%以上改善できたことを示して
いる。
板65を用いたときと、線状突起22のないマイクロ波
導入板84を用いたときの双方について、プラズマ密度
の座標y方向の分布を測定した結果を示すグラフであ
る。マイクロ波導入板65は、座標y方向に沿って10
個の線状突起22を有しており、その高さHは10mmに設
定され、幅も10mmに設定された。測定の結果は、座標y
の方向の均一性が、マイクロ波導入板65を用いないと
きには、24%であったのに対し、マイクロ波導入板65
を用いることで、9%にまで、均一性の差で10%以上改善
できたことを示している。
イクロ波導入板65を用いたときと、線状突起22のな
いマイクロ波導入板84を用いたときの双方について、
プラズマ密度の分布を測定した結果を示すグラフであ
る。図24は、座標yの方向の分布を示し、図25は、
座標θの方向の分布を示している。試験に用いられたマ
イクロ波導入板65は、座標xおよび座標yの双方に沿
って、それぞれ10個の線状突起22を有しており、そ
の高さHは10mmに設定され、幅も10mmに設定された。
クロ波導入板65を用いないときには、24%であったの
に対し、マイクロ波導入板65を用いることで、12%に
まで、均一性の差で10%以上改善できたことを示してい
る。また、図25は、座標θの方向の均一性が、マイク
ロ波導入板65を用いないときには、35%であったのに
対し、マイクロ波導入板65を用いることで、12%にま
で、均一性の差で10%以上改善できたことを示してい
る。
板65を用いたときと、導体薄膜69のない図9のマイ
クロ波導入板65を用いたときの双方について、マイク
ロ波の供給と停止を繰り返すごとに、プラズマ密度を反
復的に測定した結果を示すグラフである。プラズマ密度
の測定点は、座標r=0の位置、すなわち、中心軸C上
の位置に設定された。双方のマイクロ波導入板65は、
図9および図14が示すとおり、半周にわたって8個の
線状突起22を有しており、その高さHは10mmに設定さ
れ、幅も10mmに設定された。導体薄膜69は、アルミニ
ウム薄膜を1μmの厚さに成膜することによって形成され
た。
マ密度の再現性が、つぎの数式2:再現性=(Max-Min)/
(Max+Min)×100% ・・(数式2)にもとづいて、算出され
た。ここで、MaxおよびMinとは、それぞれ、測定された
範囲でのプラズマ密度の最大値および最小値を意味す
る。再現性は、プラズマ密度の安定性を表現している。
測定の結果は、再現性が、導体薄膜69を用いないとき
には、15%であったのに対し、導体薄膜69を用いるこ
とで、4%にまで、再現性の差で10%以上改善できたこと
を示している。すなわち、プラズマ密度の空間的な均一
性だけでなく、時間的な安定性も向上することが確認さ
れた。
65を用い、しかも、線状突起22の高さHを二通りに
変えて、マイクロ波の供給と停止を反復したときのプラ
ズマ密度を測定した結果を示すグラフである。プラズマ
密度の測定点は、座標r=0の位置、すなわち、中心軸
C上の位置に設定された。線状突起22の高さHは、2m
mと8mmとに設定された。マイクロ波導入板65は、図9
が示すとおり、半周にわたって8個の線状突起22を有
しており、線状突起22の幅は、10mmに設定された。プ
ラズマ密度の再現性は、数式2にもとづいて算出され
た。
あるときには、25%であったのに対し、高さHが8mmであ
るときには、8%にまで、再現性の差で10%以上改善でき
たことを示している。すなわち、高さHが、上記した臨
界値としての3.0mm以上であるか、否かで、再現性が大
きく異なることが理解される。
キンデプス以上の高さで等間隔で配列する複数の線状突
起が、マイクロ波導入板の処理室側の主面に配設されて
いるので、マイクロ波導入板の主面と処理室に生成され
るプラズマとの界面に沿って伝搬するマイクロ波の表面
波のモードに、線状突起の配列パターンに応じた選択性
が現れる。このため、生成されるプラズマの密度が安定
するとともに、その均一性が高められる。
3mm以上であるので、約7.5×1010cm-3〜約5×1012cm-3
の範囲にある実用的なプラズマ密度に対して、表面波の
モードに対する選択性が発揮され、プラズマ密度の安定
性と均一性が高められる。
ら成るので、表面波のモードに対する選択性が高い。
突起が、パターニングされた導体板の一部として一体的
に連結するように形成されるので、線状突起の形成と、
配設とが容易である。
クロ波導入板と同一材料から成るので、一体成型加工等
を通じて、線状突起を有するマイクロ波導入板を容易に
形成することができる。
の頭部表面が、導体で被覆されているので、表面波のモ
ードに対する選択性が高められる。
円形であって、線状突起が、略円形の中心から周囲へと
放射状に配列するので、表面波のモードの周方向次数に
選択性が現れる。
円形であって、線状突起が、略円形の中心から周囲へと
同心円に配列するので、表面波のモードの径方向次数に
選択性が現れる。
円形であって、線状突起が、略円形の中心から周囲へと
同心円に配列する部分と、略円形の中心から周囲へと放
射状に配列する部分とを含んでいるので、表面波のモー
ドの周方向次数と径方向次数の双方に選択性が現れる。
略矩形であって、線状突起が、略矩形の一辺に沿って延
在し、これと交差する他の一辺に沿って、等間隔で配列
するので、表面波のモードの他の一辺に沿った方向の次
数に選択性が現れる。
略矩形であって、線状突起が、略矩形の交差する二辺に
沿って、格子状に等間隔で配列するので、表面波のモー
ドの二辺に沿った方向の次数に選択性が現れる。
視図である。
斜視図である。
斜視図である。
斜視図である。
斜視図である。
斜視図である。
すグラフである。
すグラフである。
すグラフである。
示すグラフである。
示すグラフである。
示すグラフである。
示すグラフである。
示すグラフである。
示すグラフである。
示すグラフである。
すグラフである。
る。
ペクトル図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 誘電体が内挿された誘電体線路に導入さ
れるマイクロ波を、処理対象である試料を収納可能な処
理室へ、誘電体のマイクロ波導入板を介して導入するこ
とにより、前記処理室にプラズマを生成し、当該プラズ
マを用いて前記試料に処理を行うためのプラズマ処理装
置であって、 前記マイクロ波導入板の前記処理室側の主面に沿って、
等間隔で配列する複数の線状突起が、前記処理室に導入
された前記マイクロ波のスキンデプス以上の高さで、配
設されている、マイクロ波プラズマ処理装置。 - 【請求項2】 前記高さが、3mm以上である、請求項1
に記載のマイクロ波プラズマ処理装置。 - 【請求項3】 前記複数の線状突起が、導体から成る、
請求項1または請求項2に記載のマイクロ波プラズマ処
理装置。 - 【請求項4】 前記複数の線状突起が、パターニングさ
れ一体的に連結された導体板の一部として形成されてお
り、当該導体板が前記マイクロ波導入板の前記主面に接
するように配設されている、請求項3に記載のマイクロ
波プラズマ処理装置。 - 【請求項5】 前記複数の線状突起が、前記マイクロ波
導入板と同一部材から成る、請求項1または請求項2に
記載のマイクロ波プラズマ処理装置。 - 【請求項6】 前記複数の線状突起が、前記マイクロ波
導入板と同一部材から成る誘電体部と、その頭部表面を
被覆する導体薄膜とを備える、請求項1または請求項2
に記載のマイクロ波プラズマ処理装置。 - 【請求項7】 前記マイクロ波導入板の前記主面に沿っ
た、前記処理室の輪郭形状が略円形であり、前記複数の
線状突起が、前記略円形の径方向に沿って延在し、か
つ、方位角方向に沿って等間隔で配列している、請求項
1ないし請求項6のいずれかに記載のマイクロ波プラズ
マ処理装置。 - 【請求項8】 前記マイクロ波導入板の前記主面に沿っ
た、前記処理室の輪郭形状が略円形であり、前記複数の
線状突起が、前記略円形の中心から周囲へと同心円状に
等間隔で配列している、請求項1ないし請求項6のいず
れかに記載のマイクロ波プラズマ処理装置。 - 【請求項9】 前記マイクロ波導入板の前記主面に沿っ
た、前記処理室の輪郭形状が略円形であり、前記複数の
線状突起が、前記略円形の中心から周囲へと同心円状に
等間隔で配列する部分と、これに交差するように前記略
円形の径方向に沿って延在し、かつ、方位角方向に沿っ
て等間隔で配列する部分とを含んでいる、請求項1ない
し請求項6のいずれかに記載のマイクロ波プラズマ処理
装置。 - 【請求項10】 前記マイクロ波導入板の前記主面に沿
った、前記処理室の輪郭形状が略矩形であり、前記複数
の線状突起が、前記略矩形の一辺に沿って延在し、か
つ、交差する他の一辺に沿って等間隔で配列している、
請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のマイクロ波
プラズマ処理装置。 - 【請求項11】 前記マイクロ波導入板の前記主面に沿
った、前記処理室の輪郭形状が略矩形であり、前記複数
の線状突起が、前記略矩形の交差する二辺に沿って格子
状に等間隔で配列している、請求項1ないし請求項6の
いずれかに記載のマイクロ波プラズマ処理装置。
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