JP2000273618A - 透明導電性薄膜の製造方法 - Google Patents

透明導電性薄膜の製造方法

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JP2000273618A
JP2000273618A JP11083967A JP8396799A JP2000273618A JP 2000273618 A JP2000273618 A JP 2000273618A JP 11083967 A JP11083967 A JP 11083967A JP 8396799 A JP8396799 A JP 8396799A JP 2000273618 A JP2000273618 A JP 2000273618A
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indium
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fluoride
fluorine
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JP11083967A
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Itaru Yasui
至 安井
Masayuki Kamei
雅之 亀井
Naoko Shin
奈緒子 進
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】液晶パネルの透明電極等として広く用いられて
いる比抵抗の低い非晶質の透明導電性酸化物薄膜の製造
方法を提供する。 【解決手段】フッ化インジウムおよび酸化インジウムを
含有するターゲットとして用いて、スパッタリング法に
より、基板上に非晶質の透明導電性酸化物を形成する透
明導電性薄膜の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶パネルの透明電
極等として広く用いられている比抵抗の低い非晶質の透
明導電性酸化物薄膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】透明導電性薄膜は、その名の通り透明性
と導電性を合わせ持つため、液晶表示素子等の透明電極
などに広く用いられてきた。最近の液晶表示の高品位化
に伴って、透明導電性薄膜にはさらに低比抵抗が求めら
れるようになってきた。透明導電薄膜は、金属酸化物を
主成分とするものが圧倒的に多い。これを低比抵抗化す
るための試みとして、金属酸化物の酸素をフッ素で一部
置換することが試みられている。例えば、特開昭60‐12
1272号公報では、フッ化スズ、フッ化アンチモン、また
はフッ化インジウムを出発材料とし、それと酸素(空気
を含む)、または酸素の水素化物や窒化物とを、プラズ
マ反応して透明導電性薄膜を製造することが報告されて
いる。また、フッ素の原料としてはCF4 などのガスを
原料として用いる研究もあるが、ある程度の効果は得ら
れるものの、成膜中に有効に取りこまれるフッ素の量が
十分ではなく、結果として、低比抵抗の薄膜が得られて
いなかった。
【0003】一方、液晶や有機ELディスプレイにおい
てはディスプレイパネルの表示を高品位化するために、
透明電極の表面平滑性も求められており、低比抵抗で表
面平滑性の高い透明導電性薄膜の製造方法が望まれてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、透明導電性
薄膜へのフッ素ドーピング方法において、フッ素を有効
に透明導電性薄膜へ取りこむ方法の提供を目的とする。
また、本発明は、表面が平滑で、比抵抗の低い透明非晶
質導電性薄膜の製造方法の提供を目的とする。さらに、
本発明は、低基板温度下において、表面が平滑で、比抵
抗の低い非晶質透明導電性薄膜の製造方法を提供しよう
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、フッ
化インジウムおよび酸化インジウムを含有するターゲッ
トを用いて、スパッタリング法により、基板上に非晶質
の透明導電性酸化物薄膜を形成する透明導電性薄膜の製
造方法を提供する。
【0006】ここで、前記薄膜中のフッ素含有量はイン
ジウムに対する原子比で0.005〜0.3であるのが
好ましい。また、本発明は、上記の製造方法によって得
られる非晶質透明導電性酸化物薄膜(以下、単に透明導
電膜ともいう)を電気絶縁性透明基板上に有する積層体
を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。本発明の製造方法は、例えばターゲ
ットとして、固体フッ化インジウムInF 3 )、およ
び、固体酸化インジウム(In2 3 )を用いる。固体
フッ化インジウム、および、固体酸化インジウムはそれ
ぞれ粉体でもよいし、燒結体でもよい。固体フッ化イン
ジウムと固体酸化インジウムの混合物でもよいが、それ
ぞれ単物質として用いるのが好ましい。特に、酸化イン
ジウムからなる燒結体デスクの上にフッ化インジウムの
タブレットまたは粉末、またはこれらの混合物を必要量
配置して用いるのがよい。固体フッ化インジウムと固体
酸化インジウムの量は、成膜された透明導電膜における
フッ素の含有量が所望の値となるような量に適宜調整す
る。透明導電膜中のフッ素の量が0.005〜0.3で
あるようにするには、フッ化インジウムと酸化インジウ
ムを、そのモル比が0.005:1〜0.5:1になる
ように用いるのが好ましい。
【0008】本発明のスパッタリング法は単純なスパッ
タリング法でも反応性スパッタリング法でもよく、スパ
ッタリングガスは、アルゴンガス、キセノンガス等の不
活性ガスまたは不活性ガスと酸素ガスおよび/または窒
素ガスとの混合ガスを用いる。
【0009】スパッタリング時の真空度は限定されない
が、好ましくは1×10-2〜5×100 Pa、より好ま
しくは5×10-2〜5×100 Pa、さらには1×10
-1〜1.5×100 Paとすることが好ましい。単位タ
ーゲット面積当たりの印加電力は、0.1〜5W/cm
2 が好ましい。上記の範囲であると、プラズマが安定
し、しかも透明導電膜が非晶質化しやすい。
【0010】基板温度は特に限定されないが、−50℃
〜基板の熱変形しない温度の間であれば好ましい。より
好ましくは−50〜500℃さらには室温〜500℃と
する。本発明の作成方法によれば、基板が樹脂であって
も基板を損ねることなく比抵抗の低い非晶質の透明導電
膜を得ることができる。
【0011】透明導電膜の形状は用途に応じて適宜選択
すればよく、1枚の平膜状や平行ストライプパターン等
が例示される。これらの形状は、成膜時にマスクを使用
してもよいし、1枚の平膜状に成膜後フォトリソグラフ
ィー法等によって形成してもよい。
【0012】本発明の方法は、酸化インジウムなどの透
明導電体へのフッ素ドーピングに、酸化インジウムとフ
ッ化インジウムを含有する固体原料を用いる。従来CF
4 ガス等を用いてフッ化物をガスとしてフッ素ドーピン
グする方法と比較して、本発明の方法はフッ素が酸化物
薄膜中に有効に取り込まれ、その結果透明導電膜中の自
由電子を増加させ、比抵抗を下げる。さらに従来薄膜が
非晶質である場合はインジウムに対するスズのように薄
膜中にとり込まれても有効にドナーとして働かず、キャ
リアの増加、比抵抗の減少に結びつかないことが知られ
ている。これに反し、金属酸化物中の酸素に対してフッ
素をドーピングする場合のようにアニオンのドーピング
は金属酸化物が非晶質状態でも有効にドナーとして働く
ことが明らかになった。本発明の方法によれば、ターゲ
ットとして広い組成範囲の原料を用いても、または、ス
パッタリング条件が広い範囲に渡っても、比抵抗の低い
透明導電膜を、安定して得ることができる。また、本発
明によれば、表面が平滑な透明導電膜を得ることがで
き、さらに低基板温度で表面が平滑で比抵抗の低い透明
導電膜を得ることができる。得られる透明導電膜中のフ
ッ素の量は、好ましくはインジウムに対して原子比で
0.005〜0.3、特に0.01〜0.2が好まし
い。この範囲であると、透明導電膜の比抵抗が低く、表
面平滑性が高い。
【0013】ターゲットにフッ化インジウムおよび酸化
インジウム以外の元素例えばZnやSnが含まれると、
得られる透明導電膜の耐熱性や耐薬品性が劣る傾向にあ
り好ましくない。本発明でいう非晶質とは、非晶質の含
有量が50重量%以上、好ましくは70さらには80重
量%以上である場合を意味し、非晶質(結晶質)成分の
定量分析法は、公知の分析法を用いる。
【0014】本発明法で得られる透明導電膜は、基板温
度を例えば室温として成膜した場合、膜厚が150nm
のときの比抵抗が約3×10-3Ωcm以下という高い導
電性を示す。また、波長550nmの光に対して150
nm厚で約90%の高い光透過性を示す。膜厚は20〜
300nmの範囲内で用途に応じて選択できる。
【0015】本発明法で得られる透明導電膜は、液晶表
示パネル用の透明電極、液晶表示パネル等に用いられる
カラーフィルタ用の透明電極、エレクトロルミネツセン
スディスプレイパネル用の透明電極等の透明電極や、透
明配線として用いられる。
【0016】本発明で用いられる基板は、ガラス基板、
セラミック基板、金属基板、熱可塑性樹脂基板、熱硬化
性樹脂基板、アモルファス基板、カラーフィルタ、薄膜
太陽電池等が例示される。基板に用いられる樹脂とし
て、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリ
エステル樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、アモルフ
ァスポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル
樹脂等が例示される。
【0017】基板と透明導電膜との間または透明導電膜
の上には、必要に応じて他の層が設けられていてもよ
く、反射防止層、接着改善層、ガスバリヤー層、アルカ
リバリヤー層、保護層等の機能性層が例示される。これ
らの介在層はスパッタリング法で成膜されてもよいがC
VD法、スピンコート法、ディプコート法等のいかなる
方法で成膜されていてもよい。
【0018】
【実施例】以下に、本発明の詳細を実施例および比較例
を挙げて示すが、本発明はこれらに限定されない。
【0019】(実施例1〜3)主原料として固体酸化イ
ンジウム、補助原料として固体フッ化インジウムを用い
て、印加電力50W、Arガスを用い、圧力1Paでガ
ラス基板上に表1に示す条件で高周波スパッタリング法
を用いて成膜を行った。得られた膜は膜厚100〜20
0nmであり、表面平滑性に優れていた。
【0020】(比較例1)比較例として、実施例におけ
る固体フッ化インジウムの代わりに固体酸化スズを用い
て酸化インジウム薄膜を作成した。表1に示す条件以外
は実施例の条件と同様とした。得られた膜は膜厚100
〜200nmであり、表面の平滑性が不充分であった。
【0021】(実施例4〜9および比較例2)また、実
施例1〜3と同様の条件で、ただしターゲットのInF
3 のタブレットを0個(比較例2、F−0)、1 個(実
施例4、F−1)、2個(実施例5、F−2)、3個
(実施例6、F−3)、4個(実施例7、F−4)、5
個(実施例8、F−5)、6個(実施例9、F−6)ま
で変化させ、基板温度をそれぞれ室温〜300℃の範囲
として成膜し比抵抗を測定し結果を表2に示した。
【0022】実施例、比較例で作成した薄膜について以
下の条件で評価した。 1.比抵抗;4探針法により測定した。 2.結晶性;X線回折測定により、非晶質量50重量%
以上のものを非晶質とした。 3.幾何学的膜厚;触針法により測定した。 4.フッ素量;EPMAによって分析した。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、フッ素を有効に透明導
電膜へ取り込むことができる。また、本発明によれば、
表面が平滑で、比抵抗の低い非晶質の透明導電性酸化物
薄膜が得られる。さらに、本発明によれば、低基板温度
下において、表面が平滑で、比抵抗の低い非晶質の透明
導電性酸化物薄膜が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G059 AA11 AC12 EA03 EA18 EB04 4K029 AA09 AA24 BA45 BB10 BC09 CA05 DC05 5C094 AA21 BA27 BA43 EA05 GB01 JA01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フッ化インジウムおよび酸化インジウムを
    含有するターゲットを用いて、スパッタリング法によ
    り、基板上に非晶質の透明導電性酸化物薄膜を形成する
    透明導電性薄膜の製造方法。
  2. 【請求項2】前記薄膜中のフッ素含有量が、インジウム
    に対する原子比で0.005〜0.3である請求項1記
    載の透明導電性薄膜の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の方法によって得
    られる非晶質透明導電性酸化物薄膜を電気絶縁性透明基
    板上に有する積層体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001250678A (ja) * 2000-03-08 2001-09-14 Kureha Chem Ind Co Ltd 有機el素子用透明電極板および有機el素子
US7187121B2 (en) 2002-04-09 2007-03-06 Canon Kabushiki Kaisha Organic luminescence device with anti-reflection layer and organic luminescence device package

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