JP2000273435A - 有機ハイブリッド系制振材料およびその製造方法 - Google Patents

有機ハイブリッド系制振材料およびその製造方法

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JP2000273435A JP11082630A JP8263099A JP2000273435A JP 2000273435 A JP2000273435 A JP 2000273435A JP 11082630 A JP11082630 A JP 11082630A JP 8263099 A JP8263099 A JP 8263099A JP 2000273435 A JP2000273435 A JP 2000273435A
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dielectric
damping material
organic polymer
piezoelectric
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Kaku Kaneko
核 金子
Shigeo Asai
茂雄 浅井
Masao Sumita
雅夫 住田
Kiyohiro Inoue
清博 井上
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    • G10MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
    • G10KSOUND-PRODUCING DEVICES; METHODS OR DEVICES FOR PROTECTING AGAINST, OR FOR DAMPING, NOISE OR OTHER ACOUSTIC WAVES IN GENERAL; ACOUSTICS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • G10K11/00Methods or devices for transmitting, conducting or directing sound in general; Methods or devices for protecting against, or for damping, noise or other acoustic waves in general
    • G10K11/16Methods or devices for protecting against, or for damping, noise or other acoustic waves in general
    • G10K11/162Selection of materials
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  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)
  • Devices Affording Protection Of Roads Or Walls For Sound Insulation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】減衰効果が高く安定性の優れた有機ハイブリッ
ド系制振材料およびその製造方法。 【解決手段】圧電・誘電・導電効果を示す材料と有機ポ
リマーマトリックス材料を含有する複合材料からなる制
振材料であって、外部から与えられた機械振動エネルギ
ーおよび音響振動エネルギーを電気的または誘電エネル
ギーに変換可能な制振材料ならびに前記圧電・誘電・導
電効果を示す材料および有機ポリマーマトリックス材料
を常温以上の温度で均一に混合し高温でプレスまたは延
伸成形することを特徴とする制振材料の製造方法。前記
圧電・誘電・導電効果を示す材料としては、4,4’−
チオビス(3−メチル−6−タ−シャリ−ブチルフェノ
ール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−タ
−シャリ−ブチルフェノール)等を、また、有機ポリマ
ーマトリックス材料としてアクリルゴム、塩素化ポリオ
レフィン等を挙げることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機ハイブリッド
系制振材料およびその製造方法に関するものであり、さ
らに詳しくは、圧電・誘電・導電材料と有機高分子材料
マトリックスとからなる制振材料であって、外部からの
騒音および振動エネルギーを効率的に吸収し熱エネルギ
ーとして放出することにより騒音および振動エネルギー
を減衰させる材料およびその製造方法に関するものであ
る。本発明によれば、従来の防音、制振機構とは異にす
る新規な制振材料が提供され、電気、機械、化学、建築
土木、運輸等の広範囲な領域に適用することができる。
【0002】
【従来の技術】従来、各家庭での電気製品による騒音
や、高速道路および橋梁における自動車等の車による騒
音振動に対して無機物の厚い防音壁を設けたり、また、
その重量化を図ることにより対応することが一般的であ
った。一方、軽質化の試みとして無機物のロックウー
ル、ガラスウール等の多孔質繊維材料も試みられてき
た。また、無機セラミック圧電体を使用して電気エネル
ギーへの変換効果を目的としたものもあり、さらに、防
音壁等の構造壁は重量を軽くする目的で二重構造壁も使
用されている。
【0003】従来、開発されてきた高分子材料を使用し
た制振材料は、内部の粘性に基づき力学的エネルギーを
直接熱エネルギーとして散逸させるものであり、例え
ば、特開平6−155666公報によれば、αピネンと
フェノールをカチオン重合して得られるテルペンフェノ
ール、αピネンが提案され、また、有機ポリマーマトリ
ックス材料としてはポリ塩化ビニル、エチレンーポリ塩
化ビニル系、ウレタンーポリ塩化ビニル系樹脂組成物か
らなるものが開示されている。
【0004】しかしながら、前記の提案の如く無機物の
防音壁を厚くしたり、重量化する方法では価格が高くな
り、構造上の特別な配慮が必要となるなどの欠点を有す
るものであった。また、前記の軽質化の試みでは無機物
のロックウール、ガラスウール等の多孔質繊維材料は損
失係数tanδが最大0.5程度であり、低周波数領域
において減衰効率が劣るという欠点があった。また、前
記二重構造壁による軽量化の場合は、壁の質量とその間
の空気バネによって生じる共振現象により特定周波数に
おいて音響透過損失が低下し十分な遮音ができないなど
の問題があった。
【0005】さらに高分子材料を使用した制振材料も騒
音、振動抑制効果が十分でなかった。これらの高分子材
料は、高分子そのもののガラス転移点に基づき外部から
の力学的エネルギーを吸収するものであり、高分子特有
のガラス転移をもつ温度でのみ外部からの騒音、振動エ
ネルギーを吸収できるにすぎず、所望する温度領域で高
い騒音、振動エネルギーを十分吸収することができず、
非常に狭い範囲での実用化しかできないという欠点があ
った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、かかる状況下において、有機ハイブリッド系制振材
料であって、外部からの騒音、振動エネルギーを効率良
く吸収する制振材料及びその製造方法を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記課題を解決するため、鋭意検討を重ねたが、先ず、
エネルギーの伝達は分子内を伝わっていくものと分子間
を伝わっていくものとがあり、分子内を伝わったほうが
遙かに伝達効率が高く速度も早く吸収効率が高い点に想
起した。従って、ただ単にポリマーと添加物質を混合す
るのみでなくポリマーと添加物質をファンデルワールス
力より強い結合、例えば水素結合やラジカル反応、また
はイオン反応で結合させポリマーと添加剤を適度な位置
で適度な強さで結合させることが重要である点に着目し
た結果、有機ポリマーマトリックスに圧電効果のある物
質、誘電体物質または導電性物質を混合することによっ
て得られる複合化合物が外部からの振動エネルギーを圧
電変換や誘電効果または導電効果によって電気的ポテン
シャルとして吸収し、内部導電回路によってジュール熱
として消費するという新しい原理に基づく極めて良好な
エネルギー減衰材料を見いだし、これらの知見に基づい
て本発明の完成に到達した。
【0008】すなわち、本発明の第一は、圧電・誘電・
導電効果を示す材料と有機ポリマーマトリックス材料を
少なくとも含有する複合材料であって、外部から与えら
れた機械振動エネルギーおよび音響振動エネルギーの一
部または大部分を電気エネルギーに変換可能な制振材料
に関するものである。
【0009】また、本発明の第二は、圧電・誘電・導電
効果を示す材料および有機ポリマーマトリックス材料を
常温以上の温度で均一に混合し、100℃〜170℃の
温度条件でプレスまたは延伸により成形することを特徴
とする制振材料の製造方法に関するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について具体的に説
明する。本発明の制振材料の構成要素として有用であ
り、マトリックスとして機能する有機ポリマーとして
は、所定の分子量を有するものであれば、特に限定され
るものではないが、結晶性、非結晶性ポリマー、極性、
非極性ポリマー等を挙げることができる。具体的には、
低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリスチレン、ポリブテン、ポリイソプレン、塩
素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、ブチレンゴ
ム、アクリルゴム、ブチルゴム、クロロプレン、SBR
(スチレンブタジエンラバー)、熱可塑性エラストマー
(エチレンプロピレンゴム)等の有機ポリマーが好まし
い。これらは制振材料の各種用途に応じて任意に選択し
て使用することができる。特に好ましい有機ポリマーは
極性の高いポリマーであり、具体的には、アクリルゴム
および塩素化ポリオレフィンを挙げることができるが、
特にアクリルゴムが好ましい。
【0011】アクリルゴムとしては、平均分子量:5万
〜40万、ガラス転移点;−30℃〜10℃の性状を有
するものが好ましい。アクリルゴムの原料には、種々の
モノマーが用いられるが、重合体重量基準でエチルアク
リレート重合体が30重量%以上のものが好ましい。ア
クリルゴムの市販品としては、例えば、日本ゼオン株式
会社製 Nipol AR31,AR32 を使用することができる。
【0012】塩素化ポリオレフィンとしては、塩素化ポ
リエチレン、塩素化ポリプロピレン、塩素化ブチレン等
の原料モノマーの炭素数2〜4のものを挙げることがで
きるが、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレンが
好ましい。塩素化ポリエチレンとしては、塩化エチレン
を重合したもの、塩化エチレンとエチレンを共重合した
もの、またはポリエチレンを塩素化処理したもの等を使
用することができる。市販品としては、例えば、昭和電
工株式会社製エラスレン301A(E)を挙げることが
できる。
【0013】有機ポリマーに混合される圧電効果のある
物質、誘電体物質および導電性材料としては特に制限す
るものではないが、フェノール骨格を有する有機化合物
を挙げることができる。前記フェノール骨格を有する有
機化合物は、分子中にフェノール基または式(1)で表
わされる炭化水素基で置換されたフェノール基を有する
ものである。
【式1】 上記式(1)においてRは炭素数1〜4の炭化水素基で
あり、nは1〜3の整数である。
【0014】フェノール骨格を有する化合物としては、
具体的には、4,4’−チオビス(3−メチル−6−タ
−シャリ−ブチルフェノール);4,4’−チオビス
(2−メチル−6−ターシャリブチルフェノール);
4,4’−チオビス(4−メチル−6−エチルフェノー
ル);4,4’−チオビス(4,6−ジタ−シャリブチ
ルフェノール);4,4’−メチレンビス(2,6−ジ
タ−シャリ−ブチルフェノール);4,4’−エチレン
ビス(2,6−ジタ−シャリ−ブチルフェノール);
4,4’−プロピリデンビス(2−メチル−6−タ−シ
ャリ−ブチルフェノール);2,2’−メチレンビス
(4−エチル−6−タ−シャリ−ブチルフェノール);
2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−タ−シャリ
−ブチルフェノール);4,4’−ブチリデンビス(3
−メチル6−タ−シャリ−ブチルフェノール);4,
4’−イソプロピリデンビス(2,6−ジタ−シャリ−
ブチルフェノール);2,2’−メチレンビス(4−メ
チル−6−ノニルフェノール);2,2’−イソブチリ
デンビス(4,6−ジメチルフェノール)および2,
2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシル
フェノール)等を挙げることができる。
【0015】本発明の制振材料には、上記フェノール骨
格を有する有機化合物の作用を阻害しない限りにおい
て、フタル酸エステル、スルフェンアミドおよびオリゴ
マー等を用いることができる。フタル酸エステルとして
は、例えば、ジヘキシルフタレール、ジオクチルフタレ
ート、ジペンチルフタレート、ジシクロヘキシルフタレ
ート等を挙げることができる。また、スルフェンアミド
としては、N,N−ジシクロヘキシルベンゾチアジル−
2―スルフェンアミドを挙げることができる。
【0016】前記圧電・誘電・導電効果を示す材料の添
加量は、制振材料全重量基準で5重量%〜70重量%、
好ましくは10重量%〜60重量%の範囲で採用するこ
とができる。添加量が5重量%に満たないと十分な制振
効果が得られず、一方、70重量%を超えても増量に応
じた制振効果が得られないばかりでなく、相分離の問題
が生じる。また、本発明の制振材料には、必要に応じ弾
性率を高める目的等で炭酸カルシューム、雲母、タル
ク、アルミナ、シリカアルミナ、グラファイト等からな
る群より選択された少なくとも1種以上の添加物を均一
に分散させることができる。添加量としては、制振材料
全重量基準で1重量%〜50重量%、好ましくは5重量
%〜20重量%の範囲を採用することができる。
【0017】図1に、本発明に係る各種制振材料および
比較材料の損失係数tanδの温度依存性を示す。同図
は縦軸に損失係数tanδを表示し、横軸に温度をとっ
たものであり、最大tanδを観察可能とし、同時に−
40℃〜80℃までの各温度におけるtanδを把握可
能としたものである。図1から、アクリルゴムに各々
4,4’−チオビス(3−メチル−6−ターシャリ−ブ
チルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチ
ル−6−ターシャリ−ブチルフェノール)および2,
2’−メチレンビス(4−メチル−6−ターシャリ−ブ
チルフェノール)を添加したものはアクリルゴム単独ま
たはアクリルゴムにN,N−ジシクロヘキシル−2−ベ
ンゾチアゾールスルフェンアミドを添加した系に比べ最
大tanδが大きく、また通常使用される温度領域25
℃〜40℃でのtanδも大きく減衰効果が大きいこと
がわかる。
【0018】次に、本発明の有機ポリマーマトリックス
材料と圧電・誘電・導電効果を示す材料とからなる制振
材料の製造方法について説明する。先ず、前記有機ポリ
マーマトリックス材料と圧電・誘電・導電効果を示す材
料を常温以上の温度で均一に混合する。前記温度として
は、特に限定するものではなく、前記有機ポリマーマト
リックス材料と圧電・誘電・導電効果を示す材料とが前
記の如き複合化される温度でよいが、具体的には20℃
〜180℃、特に、30℃〜100℃の範囲が好まし
い。さらに、前記有機ポリマー、マトリックス材料と圧
電・誘電・導電効果を示す材料との混合物を成形する
際、100℃〜170℃、好ましくは120℃〜150
℃の温度条件を採用することが好ましい。弾性率を向上
させる目的で用いられる炭酸カルシウム、雲母、タル
ク、アルミナ、シリカ−ルミナ、グラファイト等の物質
は、前記の有機ポリマーマトリックス材料と圧電・誘電
・導電効果を示す材料の混合の際、同時に添加するか、
または一方の材料、例えば有機ポリマーにあらかじめ混
合しておいてもよい。
【0019】有機ポリマーマトリックス材料と圧電・誘
電・導電効果を示す材料との混合の方法は、特に限定さ
れるものではないが、該有機ポリマーがそのガラス転移
点以上の温度に加熱された状態において、混練しながら
圧電・誘電・導電効果を示す材料を徐々に添加し、添加
後混練を継続する。この段階において、ラジカル重合開
始剤を添加することができ、これにより有機ポリマーマ
トリックス材料と圧電・誘電・導電効果を示す材料を適
切に結合させることができ、さらに優れた制振効果を実
現することができる。前記ラジカル重合開始剤として
は、無機または有機過酸化物を使用することができる
が、一般的には、過酸化ベンゾイル、過酸化ジクメニ
ル、過安息香酸ターシャリ−ブチル、ヘキシン等でもよ
い。また、ラジカル重合開始剤の添加量としては0.0
1重量%〜2重量%、好ましくは0.1重量%〜1重量
%の範囲が用いられる。
【0020】
【実施例】次に、本発明を実施例および比較例により具
体的に説明する。もっとも本発明は実施例等により何ら
制限されるものではない。尚、本発明において、制振材
料の性能を、各制振材料の損失係数tanδの温度依存
性による減衰効果で評価した。
【0021】(実施例1)有機ポリマーマトリックス材
料(以下「マトリックス」という。)としてアクリルゴ
ム(日本ゼオン(株)製AR31)を使用しこれを20
g、圧電・誘電・導電効果を示す材料(以下「添加剤」
という。)として4,4’−チオビス(3−メチル−6
−ターシャリーブチルフェノール)を20g使用してロ
−ルミキサ−にて40℃で30分良く混合した。その後
混合物をホットプレス機にて140℃で200Kgf/
cm2にて20分加圧成形し制振材料を得た(試料
A)。
【0022】(実施例2)マトリックスとしてアクリル
ゴム(日本ゼオン(株)製AR31)を使用しこれを2
0g、添加剤として4,4’−チオビス(3−メチル−
6−ターシャリーブチルフェノール)を10g使用して
ロ−ルミキサ−にて60℃で30分良く混合した。その
後混合物をホットプレス機にて140℃で200Kgf
/cm2にて20分加圧成形し制振材料を得た(試料
B)。
【0023】(実施例3)マトリックスとしてアクリル
ゴム(日本ゼオン(株)製AR31)を使用しこれを2
0g、添加剤として2,2’−メチレンビス(4−エチ
ル−6−ターシャリ−ブチルフェノール)を20g使用
してロ−ルミキサ−にて60℃で30分良く混合した。
その後混合物をホットプレス機にて140℃で200K
gf/cm 2にて20分加圧成形し制振材料を得た(試
料C)。
【0024】(実施例4)マトリックスとしてアクリル
ゴム(日本ゼオン(株)製AR31)を使用しこれを2
0g、添加剤として2,2’−メチレンビス(4−エチ
ル−6−ターシャリ−ブチルフェノール)を10g使用
してロ−ルミキサ−にて40℃で30分良く混合した。
その後混合物をホットプレス機にて140℃で200K
gf/cm 2にて20分加圧成形し制振材料を得た(試
料D)。
【0025】(実施例5)マトリックスとしてアクリル
ゴム(日本ゼオン(株)製AR31)を使用しこれを2
0g、添加剤として2,2’−メチレンビス(4−メチ
ル−6−ターシャリ−ブチルフェノール)を20g使用
してロ−ルミキサ−にて60℃で30分良く混合した。
その後混合物をホットプレス機にて140℃で200K
gf/cm 2にて20分加圧成形し制振材料を得た(試
料E)。
【0026】(比較例1)添加剤を使用せずにマトリッ
クスとしてアクリルゴム(日本ゼオン(株)製AR3
1)のみを使用しホットプレス機にて140℃で200
Kgf/cm2にて20分加圧成形し制振材料を得た
(試料a)。
【0027】(比較例2)マトリックスとしてアクリル
ゴム(日本ゼオン(株)製AR31)を使用しこれを2
0g、添加剤としてN,N−ジシクロヘキシル−2−ベ
ンゾチアゾールスルフェンアミドを20g使用してロ−
ルミキサ−にて60℃で30分良く混合した。その後混
合物をホットプレス機にて140℃で200Kgf/c
2にて20分加圧成形し制振材料を得た(試料a
1)。
【0028】(比較例3)添加剤を使用せずにマトリッ
クスとして塩素化ポリエチレン(昭和電工(株)製CP
E)のみを使用しホットプレス機にて140℃で200
Kgf/cm2にて20分加圧成形し制振材料を得た
(比較試料bb)。
【0029】(比較例4)マトリックスとして塩素化ポ
リエチレン(昭和電工(株)製CPE)を使用しこれを
20g、添加剤としてN、N―ジシクロヘキシルー2−
ベンゾチアゾールスルフェンアミドを20g使用してロ
−ルミキサ−にて100℃で30分良く混合した。その
後混合物をホットプレス機にて140℃で200Kgf
/cm2にて20分加圧成形し制振材料を得た(比較試
料bb1)。
【0030】(比較例5)マトリックスとして塩素化ポ
リエチレン(昭和電工(株)製CPE)を使用しこれを
20g、添加剤としてジオクチルフタレ−ト(DOP)
を20g使用してロ−ルミキサ−にて100℃で30分
良く混合した。その後混合物をホットプレス機にて14
0℃で200Kgf/cm2にて20分加圧成形し制振
材料を得た(比較試料bb2)。
【0031】(比較例6)マトリックスとして塩素化ポ
リエチレン(昭和電工(株)製CPE)を使用しこれを
20g、添加剤としてジシクロヘキシルフタレ−ト(D
CP)を10g使用してロ−ルミキサ−にて100℃で
30分良く混合した。その後混合物をホットプレス機に
て140℃で200Kgf/cm2にて20分加圧成形
し制振材料を得た(比較試料bb3)。
【0032】試料A〜Eおよび比較試料a〜bb3につ
いて最大tanδおよび温度を測定し、また、常用使用
温度(25℃〜40℃)でのtanδの値を求めた。表
1および2に、各々、測定結果を示す。
【0033】有機ポリマ−は外力が加えられる時、粘性
と弾性を一定の割合で示す。粘性の性質はサイクル当た
りの消費エネルギ−を現している。また弾性はサイクル
当たりの貯存エネルギ−を現している。従って粘性と弾
性の比はその時の外力を有機ポリマ−が減衰する効果
(減衰性)を示すこととなる。この減衰性はtanδ=
粘性(E2)/弾性(E1)で現される。性能測定は5
0Hz〜120Hzの振動を試料にあたえたときのE
2、E1を−40℃から80℃の温度領域で測定した。
またそのときのE2,E1値からtanδ=E2/E1
から求めた。測定されたtanδ値は実際の音響や振動
の減衰効果と良く対応しtanδ値が大きな値のものは
本発明で良好な減衰性能を示し、外部から与えられた機
械的エネルギ−、音響エネルギ−を効率的に吸収し熱エ
ネルギ−として放熱することにより大きく振動を弱めた
り、遮音することができる。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】以上の実施例および比較例の結果から、本
発明の有機ポリマーマトリックスとしてのアクリルゴム
にフェノール骨格を有する有機化合物からなる制振材料
は、比較例で示す組成の制振材料に比較して顕著な効果
を示すことが分かった。
【0037】
【発明の効果】本発明は、圧電・誘電・導電効果に基づ
く新素材としての制振複合材料を提供するものであり、
従来の粘性効果や摩擦効果による力学的振動エネルギー
を熱に変える制振機構のものに比較して安定的で高機能
な制振性能を達成することができる。具体的には最大損
失係数tanδが大きく、温度の変化に対しても常用使
用温度範囲では大きく良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る制振材料および比較材料の各温度
での損失係数tanδの温度依存性を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1.本発明の実施例1の制振材料の損失係数tanδの
温度依存性を示すグラフ 2.本発明の実施例2の制振材料の損失係数tanδの
温度依存性を示すグラフ 3.本発明の実施例3の制振材料の損失係数tanδの
温度依存性を示すグラフ 4.本発明の実施例5の制振材料の損失係数tanδの
温度依存性を示すグラフ 5.比較例2の制振材料の損失係数tanδの温度依存
性を示すグラフ 6.比較例1の制振材料の損失係数tanδの温度依存
性を示すグラフ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101/16 F16F 15/02 Q 5D061 E01F 8/00 C08L 101/00 8/02 E01F 8/00 F16F 15/02 G10K 11/16 A G10K 11/162 J 11/16 // B29K 105:00 (72)発明者 住田 雅夫 神奈川県綾瀬市寺尾南2−4−13 (72)発明者 井上 清博 奈良県北葛城郡上牧町片岡台3−1−52− 503 Fターム(参考) 2D001 CC02 CD01 3J048 AC07 BD04 BD07 EA07 4F204 AA04 AA11 AA45 AB22 AR06 FA01 FB01 FF01 FF06 4F210 AA04 AA11 AA45 AB22 AR06 QC01 QC05 4J002 AC061 AC081 AC091 AC121 BB031 BB051 BB121 BB151 BB171 BB181 BB241 BC031 BC051 BG041 EH140 EJ036 EK000 EV076 EV270 FD010 GL00 5D061 AA06 GG01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電・誘電・導電効果を示す材料と有機
    ポリマーマトリックス材料を少なくとも含有する複合材
    料であって、外部から与えられた機械振動エネルギーお
    よび音響振動エネルギーの一部または大部分を電気的ま
    たは誘電エネルギーに変換可能な制振材料。
  2. 【請求項2】 前記圧電・誘電・導電効果を示す材料
    が、フェノール骨格を有する化合物である請求項1に記
    載の制振材料。
  3. 【請求項3】 前記圧電・誘電・導電効果を示す材料
    が、4,4’−チオビス(3−メチル−6−ターシャリ
    −ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−
    エチル−6−ターシャリ−ブチルフェノール)および
    2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ターシャリ
    −ブチルフェノール)からなる群より選択される少なく
    とも1種の化合物である請求項1または2に記載の制振
    材料。
  4. 【請求項4】 前記圧電・誘電・導電効果を示す材料の
    混合割合が、制振材料全重量基準で5%〜70%である
    請求項1ないし3のいずれかの1項に記載の制振材料。
  5. 【請求項5】 前記有機ポリマーマトリックス材料が、
    ポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、
    塩素化ポリプロピレンおよびアクリルゴムからなる群よ
    り選択される少なくとも1種の有機ポリマーである請求
    項1ないし4のいずれかの1項に記載の制振材料。
  6. 【請求項6】 前記有機ポリマーマトリックス材料がア
    クリルゴムである請求項1ないし5のいずれかの1項に
    記載の制振材料。
  7. 【請求項7】 前記アクリルゴムが、エチルアクリレー
    ト重合体を30重量%以上含有する請求項6に記載の制
    振材料。
  8. 【請求項8】 前記有機ポリマーマトリックス材料の混
    合割合が、制振材料全重量基準で30%〜95%である
    請求項1ないし7のいずれかの1項に記載の制振材料。
  9. 【請求項9】 前記圧電・誘電・導電効果を示す材料お
    よび有機ポリマーマトリックス材料を常温以上の温度で
    均一に混合し、100℃〜170℃の温度条件でプレス
    または延伸し成形することを特徴とする制振材料の製造
    方法。
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