JP2000271877A - エアーハンマ、及びそのエアーハンマによる型枠振動装置 - Google Patents

エアーハンマ、及びそのエアーハンマによる型枠振動装置

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JP2000271877A
JP2000271877A JP11300433A JP30043399A JP2000271877A JP 2000271877 A JP2000271877 A JP 2000271877A JP 11300433 A JP11300433 A JP 11300433A JP 30043399 A JP30043399 A JP 30043399A JP 2000271877 A JP2000271877 A JP 2000271877A
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air hammer
chisel
air
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hammer
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Osamu Tanaka
修 田中
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EEWA SHOKAI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 木槌感覚で使用できる小型のエアーハンマ、
及びそのエアーハンマによる型枠振動装置を提供するこ
とを目的とするものである。 【解決手段】 コンクリート型枠に当接して振動を与え
るエアーハンマ1であり、そのチゼル3の先端の端面3
aが平坦であって、その把持部5に操作レバー6が設け
てあり、操作レバー6を操作することによって、片手で
操作できるとともに、狭窄部であっても一定の叩き力で
作業ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、型枠を介してコン
クリートを間接的に振動させて締固めするための振動発
生具である小型のエアーハンマ、及びそのエアーハンマ
による型枠振動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、コンクリート打設時には、壁バイ
ブレータや木槌等を作業員が抱えて、これを型枠の壁面
に押し付けながら振動を与えたり、または棒バイブレー
タや棒状のものを作業員が持って、これを型枠内に打設
したコンクリート中に差し込んで、型枠内に打設したコ
ンクリート中に差し込んで振動を与えていた。
【0003】図11は、改良された壁バイブレータであ
り、11はテーパー状本体ケースであり、その上部が振
動機収納室となっている。本体ケース11には、保持部
13が形成され、その上部に取手16を備える蓋15が
設けられている。この壁バイブレータは、嵌着部14が
形成され、この嵌着部14が型枠に近接して設けられる
支持部材20に跨ぐように載置され、その振動面12a
を型枠に接触させて、壁バイブレータを横方向に移動さ
せながら型枠に振動を与えて、打設されたコンクリート
を隙間無く充填するようにしている。さらに、小型円筒
形状の打設具がある。この打設具は、そのコンクリート
型枠の打設面の直径が、約120mmであり、円筒形状
の打設具を両手で押圧して、コンクリート型枠に打振動
を与える工具である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図11
の壁バイブレータは、型枠を効果的に振動を与えること
ができるが、壁バイブレータを装着する場合に、コンク
リート型枠に接するように、支持部材20の寸法を定め
て正確に支持部材20を組まなければならない煩雑さが
ある。さらに、型枠の隅部や狭窄部では、十分に振動を
与えることができない欠点があり、このような壁バイブ
レータを使用できない現場が多く、そのような場合は、
ハンマー(木槌)で叩いて、型枠に振動を与える方法し
かなかったのが現状であった。
【0005】また、ハンマーで型枠を叩く方法では、作
業員の個人差や作業員の疲労によって、叩く力や叩く回
数が異なり、コンクリートを安定した品質に打設するこ
とが困難であった。しかも、従来の壁バイブレータは、
起振力の調節ができないので、時には過剰に力が加わっ
て、コンクリート型枠を破損したりするおそれがあっ
た。
【0006】また、先に説明した小型円筒形状の打設具
は、コンクリート型枠面に振動を与える工具であるが、
この打設具においても、上記と同様に型枠の隅部や狭窄
部には、十分に振動を与えることができない欠点があっ
た。また、この打設具を手で押さえ付けるようにして施
工しており、人体に与える影響も大きく、作業性が必ず
しも良好なものではなかった。
【0007】本発明は、上記のような課題に鑑みなされ
たものであって、木槌感覚で使用できる小型のエアーハ
ンマ、及びそのエアーハンマによる型枠振動装置を提供
することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成したものであり、請求項1の発明は、圧搾空気を利用
してチゼルに振動を与えてなる小型エアーハンマにおい
て、被打撃部との当接面を平坦としたチゼルと、前記圧
搾空気の注入によって、該チゼルを押圧するためのピス
トンを有するエアーハンマ本体と、前記チゼルの前方方
向への飛び出しを圧縮又は伸張によって抑制するための
弾性部材と、前記弾性部材の伸張又は圧縮を規制する規
制部材と、前記エアーハンマ本体内に圧搾空気を供給す
るための操作部を備えた把持部とを具備することを特徴
とするエアーハンマである。
【0009】請求項1の発明によれば、エアーハンマに
把持部が設けられ、操作部を片手で操作することができ
るので、コンクリート型枠等の被打撃部の隅部や狭窄部
に適度な力で振動を加えることができる。しかも、チゼ
ルの棒状部材は、弾性部材に挿通されており、弾性部材
が取り外し可能なように構成されている。従って、チゼ
ルの交換が容易であり、施工現場の型枠の形状や状態に
適した長さのチゼルが選択できるとともに、チゼル先端
の平坦部分の面積やチゼルの軸の直径を選択することが
できる。なお、被打撃部に振動を与える時間を一定に設
定することができ、被打撃部に応じて打撃時間を変える
ことができる時間設定機構を把持部に形成することがで
きる。しかも、規制部材によって、チゼルが飛び出す危
険性を回避することができる。
【0010】また、請求項2の発明は、前記規制部材が
前記弾性部材の最大伸びを規制する紐状規制具であるこ
とを特徴とする請求項1に記載のエアーハンマである。
請求項2の発明によれば、弾性部材の最大伸びをワイヤ
や紐等で規制しており、空打ち時であっても、弾性部材
が伸び切ることがなく、しかもチゼルの最大突出量を規
制することができるので、型枠等の被打撃面に一定の力
を加えることが可能であり、作業者の個人差を解消する
ことができる。無論、規制部材によって、チゼルが飛び
出す危険性を回避することができる。
【0011】また、請求項3の発明は、前記規制部材が
前記弾性部材を保持するチゼルホルダであることを特徴
とする請求項1に記載のエアーハンマである。請求項3
の発明によれば、弾性部材がチゼルホルダで保持され、
弾性部材の圧縮が規制されており、チゼルの最大突出量
を規制することができるので、コンクリート型枠等の被
打撃面に一定の力を加えることが可能であり、作業者の
個人差を解消できる。無論、規制部材によって、チゼル
が飛び出す危険性を回避することができる。
【0012】また、請求項4の発明は、前記弾性部材が
バネ又はゴムであることを特徴とする請求項1又は3に
記載のエアーハンマである。請求項4の発明によれば、
弾性部材がバネ又はゴムである。弾性部材であるバネで
は、対応することができない反発力が要求される場合に
ゴムが選択される。ゴムは、耐摩耗性に優れ、耐候性、
耐薬品性が良好である材質が用いられ、その形状は管状
又は半円状であってもよく、チゼルが管状のゴムに挿通
され、バネよりストロークの短い振動を発生させること
ができる。逆にストロークの長い振動を発生させること
ができる。また、弾性部材をゴムとし、ストロークの短
い振動を発生させる場合、微調用の振動発生具として用
いることができる。弾性部材の材質として、バネ又はゴ
ム等を選択することによって、被打撃部に対応して叩き
力を調整ができ、被打撃部に最適な振動を与えることが
できる。
【0013】また、請求項5の発明は、前記チゼルの棒
状部材の先端部が円錐状であり、かつその先端面が平坦
であることを特徴とする請求項1,2,3又は4に記載
のエアーハンマである。請求項5の発明によれば、コン
クリート型枠等の被打撃部に当接する部分に応じて、被
打撃部との当接する面積を変えることにより、コンクリ
ート型枠を破壊することがなく、コンクリート型枠の隈
部や狭窄部であっても効果的に振動を与えることができ
る。
【0014】また、請求項6の発明は、前記紐状規制具
の一端が、前記エアーハンマ本体に螺合され、その他端
が前記弾性部材の他端部の径より小さいか、略等しい径
のリングが形成され、前記リングを前記チゼルに挿通
し、前記紐状規制具の他端をエアーハンマ本体に緊締し
て固定し、前記紐状規制具により前記弾性部材の最大突
出量を規制することを特徴とする請求項2に記載のエア
ーハンマである。請求項6の発明によれば、弾性部材が
バネであって、バネの伸びを紐で規制することにより、
空打ち時であっても、バネが伸び切ることがなく、しか
もチゼルの最大突出量を規制することができるので、コ
ンクリート型枠に一定の力を加えることが可能であり、
作業者の個人差を解消できる。また、既存の工具に僅か
な改良を加えることで、安全性を高めることができる。
【0015】また、請求項7の発明は、前記エアーハン
マ本体に前記紐状規制具の滑り止めである滑止帯部を設
けたことを特徴とする請求項6に記載のエアーハンマで
ある。請求項7の発明によれば、バネの伸びを規制する
紐状規制具を設けて、滑止帯部を装着することで、滑り
止めとして用いることができ、長時間緩むことがない。
【0016】また、請求項8の発明は、エアコンプレッ
サからの圧搾空気を各作業領域に送り込むために張り巡
らされる高圧ホースと、各作業領域毎の前記高圧ホース
に設けられたワンタッチカプラーを備える分岐ジョイン
トと、作業工程に従って、任意の前記分岐ジョイントの
ワンタッチカプラーに、差し込みが可能なジョイントを
設けたエアーホースが接続され、かつ平坦な端面を有す
るチゼルを備えるエアーハンマと、を備えることを特徴
とするエアーハンマによる型枠振動装置である。
【0017】請求項8の発明によれば、複数の作業領域
が存在する場合に、その作業領域に対応して、高圧ホー
スを張り巡らして、高圧ホースに接続したワンタッチカ
プラーを設けた分岐ジョイントを配置することにより、
作業手順に従って、エアーハンマに接続されたエアーホ
ースのジョイントを、分岐ジョイントを差し替えなが
ら、全ての作業領域を手順よく処理することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るエアーハン
マ、およびそのエアーハンマによる型枠振動装置の実施
の形態について、図面を参照して説明する。先ず、本発
明の一実施形態について、図1〜図3を参照して説明す
る。なお。図1は、本発明に係る小型のエアーハンマの
一実施形態を示す斜視図であり、図2は、そのエアーハ
ンマのチゼルの他の実施形態を示し、図3は、そのエア
ーハンマを説明するための要部断面図である。
【0019】図1において、エアーハンマ1は、エアー
ハンマ本体2と、先端部端面3aが平坦な棒状部材3b
のチゼル3(同型チゼル)と、チゼル3の先端部が突出
しており、エアーハンマ本体2に一端が螺設されて、チ
ゼル3の中央分部に係合している、弾性部材であるバネ
4と、エアーハンマ本体2内への圧縮空気の供給を操作
するための操作レバー6を有する把持部5と、高圧ホー
スが接続されるプラグ7とが備えられている。8は、圧
縮空気を排出するための排気孔である。
【0020】また、チゼル3は、図2に示すように、棒
状部材3bの先端部が円錐状である円錐状端部3cが形
成された円錐チゼルであってもよい。このような先端部
が円錐状端部3cであるチゼルを用意することで、チゼ
ル3の形状を選択することにより、当接面積の異なるチ
ゼルを選択することができる。従って、コンクリート型
枠に応じて、円錐チゼル、或いは同型チゼル等の種々の
形態のチゼルを選択することで、作業内容に応じて、最
適な当接面積のものを選択して使い分けることができ
る。
【0021】次いで、図1のエアーハンマについて、図
3の概略断面図を参照して説明する。同図において、チ
ゼル3は、その略中央に係止部3eが設けられ、一方に
棒状部材3bが突出し、他方に棒状脚部3dが設けられ
ている。エアーハンマ本体2は、チゼル3の棒状脚部3
dが挿通する貫通孔2bが設けられ、貫通孔2bは円筒
シリンダ2aに開口している。円筒シリンダ2a内に
は、チゼル3を打撃する打撃子であるピストン9が設け
られ、ピストン9の中央に打撃部9aが設けられてい
る。排気孔8は、円筒シリンダ2aに開口し、その開口
部8aは、円筒シリンダ2a内に圧搾空気が供給されな
い場合、ピストン9によって、閉じられている。
【0022】エアーハンマ1の把持部5には、操作レバ
ー6が設けられ、操作レバー6を開方向に引くことによ
って、バルブ6aが開放して、圧縮空気供給装置10か
ら円筒シリンダ2a内に圧搾空気が供給されると、ピス
トン9がチゼル3を押圧する。円筒シリンダ2a内に開
口部8aが開口して、円筒シリンダ2a内の圧搾空気
は、開口部8aを通して排気孔8を介して排出される。
圧搾空気が開口部8aから排出されると、チゼル3がバ
ネ4によって引き戻され、再び圧搾空気が円筒シリンダ
2a内に供給され、同様の動作を繰り返することによっ
て、チゼル3は高速で前後に移動して振動する。なお、
チゼル3は、2.5G程度の叩き圧力を発生させること
ができ、叩き圧力の調整は、圧縮空気の圧力を調整する
ことによってなし得る。また、叩き回数は、1,800
〜3,600回/分である。また、エアーハンマ本体2
の構造は、本実施形態に限定されることなく、種々の形
態が実施し得る。
【0023】次に、本発明の他の実施形態について、図
4〜図6を参照して説明する。図4において、図1と同
一部分には、同一符号が付与されている。同図のエアー
ハンマは、図1のエアーハンマ1に合成繊維等を撚線、
ステンレス針金、ワイヤ等の紐状規制具21を掛け渡し
た構造であり、紐状規制具21は、紐状の針金の一端
に、チゼル3の直径より大きく、かつバネ4の端部の外
径より小さいリング22が形成され、この紐状をエアー
ハンマ本体2に掛け渡してその端部のリング24をバネ
4の端部に掛ける。エアーハンマ本体2に掛け渡された
紐状の針金やワイヤ等を、エアーハンマ本体2に緊縮す
るためのベルト23が設けられている。23aは、ベル
ト23を締金具である。なお、必ずしも必要としないが
エアーハンマ本体2には、滑り止め用のゴム、合成樹脂
等による滑止帯部25が設けられ、紐状規制具21は、
滑止帯部25とベルト23とでエアーハンマ本体2に固
定して、弾性部材4の最大緩みを設定している。
【0024】また、図5は、本発明の他の実施形態であ
り、紐状規制具21は、その紐状部材にリング22が設
けられ、他の端部に締金具23aが備えベルト23が設
けられており、ベルト23をエアーハンマ本体2に緊縮
されている。また、必ずしも必要としないがエアーハン
マ本体2に、上記と同様な滑止帯部25が設けられてい
る。
【0025】一方、図6のエアーハンマ1は、ステンレ
ス針金やワイヤ等の紐状規制具21が、エアーハンマ本
体2に設けられた溝2bに掛け渡された構造である。紐
状規制具21は、紐状の針金やワイヤの両端にリング2
2,24が設けられ、リング22をチゼル22に挿通し
て、バネ4が許容される最大伸び長さに設定し得るよう
に、ベルト23でエアーハンマ本体2に緊縮して固定し
たものである。紐状規制具21のリング24は、バネ4
の端部に係止される。
【0026】図6の実施形態を参照して、紐状規制具2
1が掛け渡したエアーハンマ1について説明する。図6
(a)は、チゼル3を打撃する前の状態を示し、バネ4
は収縮した状態であり、紐状規制具21は弛んだ状態で
ある。図6(b)は、圧搾空気をエアーハンマ本体内に
設けられた円筒シリンダ内に供給して、チゼル3をピス
トンで打撃して、バネ4が紐状規制具21で規制された
範囲で、最大に伸びた状態を示している。バネ4は、紐
状規制具21で規制され、これ以上伸びないので、エア
ーハンマ1を空打ちしたとしても、バネ4は、延び切る
ことがない。また、バネ4が切断して、チゼル3が不慮
に飛び出したりすることがなく、安全性に優れている。
【0027】次に、本発明の他の実施形態について、図
7〜9を参照して説明する。図7は、本発明の他の実施
形態の要部を示す斜視図であり、図8は、X−Y線に沿
って切断し、矢印方向からみた断面図である。本実施形
態のエアーハンマは、図7に示したように、エアーハン
マ本体の先端部にチゼルホルダ27が設けられている。
チゼルホルダ27は、チゼル3の棒状部材3bを突出さ
せて、エアーハンマ本体の先端部分を覆う構造となって
いる。チゼルホルダ27は、二分割されたチゼルホルダ
部材27a,27bで構成され、チゼルホルダ部材27
a,27bには、フランジ部29が設けられ、フランジ
部29のボルト挿通孔に六角ボルト30を挿通して、エ
アハンマー本体の先端部に固定されている。エアハンマ
ー本体の先端部は、マフラカバー31で覆われている。
なお、チゼルホルダ27は、二本の六角ボルト30で締
め付けて固定するようにしてもよい。
【0028】続いて、図8を参照して、本実施形態のエ
アーハンマについて詳細に説明する。同図において、エ
アーハンマ1は、シリンダ部材21 とハンドル部材22
と組む合わせて、シリンダ部材21 に内蔵されたピスト
ン9とを備えるエアーハンマ本体2と、先端部の端面が
平坦な棒状部材3bであるチゼル3(同型チゼル)と、
棒状部材3bに挿通されている弾性部材であるホルダバ
ネ4と、ホルダバネ4を収納するチゼルホルダ27と、
エアーハンマ本体2内への圧縮空気の供給を操作するた
めの操作レバー6を有する把持部5とから構成されてい
る。
【0029】シリング部材21の貫通孔2bには、シャ
ンクブッシュ28が設けられ、シャンクブッシュ28の
貫通孔にチゼル3の棒状脚部3dが挿通され、棒状部材
3bにホルダバネ4が貫通している。ホルダバネ4は、
チゼルホルダ27に収納され、チゼルホルダ27とチゼ
ル3の略中央に突出した係止部3eとで保持されてい
る。チゼル3は、先に説明したように、先端部が棒状の
ものと、円錘状のものとがあり、コンクリート型枠に応
じて、当接面積の異なる円錘チゼル、或いは同型チゼル
を適宜に選択して、作業内容に応じて使い分けることが
できる。
【0030】図9のエアーハンマは、本発明の他の実施
形態を示している。図9の実施形態では、弾性部材31
としてゴムが使用されている。このゴムには、クロロプ
レン等の合成ゴムが使用されている。このゴムは、耐摩
耗性に優れ、耐薬品性、耐候性等が良好である材質であ
る。その形状は、管状又は半円状であってもよく、チゼ
ルが管状のゴムに挿通され、バネよりストロークの短い
振動を発生させることができる。例えば、弾性部材がゴ
ムの場合、バネの場合でも可能であるが、微調用の振動
器具に用いることができる。弾性部材として、バネ又は
ゴム等を選択することによって、被打撃部に対応して叩
き力を調整ができ、被打撃部に応じた最適な振動を与え
ることができる。
【0031】続いて、図8のエアーハンマを参照して、
チゼル3の振動について説明する。操作レバー6を操作
して、圧縮空気供給装置10から圧搾空気をエアーハン
マ本体2のシリンダ部材21 の円筒シリンダ2aに供給
され、円筒シリンダ2a内のピストン9が押される。ピ
ストン9が押し出されてチゼル3の棒状脚部3dを打撃
される。その時、ピストン9前方の空気は、通路8bを
通して排出される。チゼル3は、前方に押し出されて、
弾性部材であるチゼルバネ26を圧縮する。ピストン9
が前方に進むと、円筒シリンダ2a内に通気孔8aが開
口するので、円筒シリンダ2a内の圧縮空気が通気孔8
aを介して排出される。すると、ピストン9は、チゼル
バネ26の反発力によって、押し戻される。この動作を
繰り返すことによって、チゼル3に振動を与えることが
できる。このエアーハンマーでは、2.5G程度の叩き
圧力をこれ以下発生させることができる。なお、弾性部
材として、ゴムを使用した場合は、叩き圧力をバネを使
用した場合と同等か、ゴムの厚さを調整することによっ
て、それ以下の叩き圧力、又はそれ以下の叩き圧力に設
定することができる。
【0032】次に、図10を参照して、小型エアーハン
マによる型枠振動装置について説明する。圧縮空気供給
装置10は、コンプレッサー本体10aと、バルブ、エ
アフィルタ、レギュレータ、オイラからなるエア供給制
御部10bとが一体に構成され、圧縮空気は、高圧ホー
ス10cを通して導出される。高圧ホース10cには、
各作業領域に対応してワンタッチカップラーを備える分
岐ジョイント10dが設けられる。エアーハンマ1に接
続された高圧ホース10eは、分岐ジョイント10dの
ワンタツチカップラーに接統されるジョイントが設けら
れ、ジョイントを分岐ジョイント10dに接続すること
によって、例えば、コンクリート型枠のコンクリート型
締の作業手順に従って作業領域E1,E2…に設けられ
た分岐ジョイント10dに差し替えて、作業領域を変え
ながら小型のエアーハンマ1を操作して作業をすること
ができる。
【0033】一方、本発明のエアーハンマでは、下記の
ような時間設定機構によって、一回の操作でコンクリー
ト型枠を叩く時間を一定とすることも可能である。例え
ば、操作レバーを操作した際に、圧縮空気の供給弁を一
定時間開いて自動的に閉じることにより、チゼルが振動
する時間を一定にすることができる。従って、振動を与
える時間に個人差が無くなり、コンクリート型締めの品
質を一定に維持することができる。圧縮空気の供給弁の
操作は、電磁弁のような手段を用いてもよいし、電磁弁
を用いた場合は、チゼルを振動させる時間を調整できる
ことが容易となる。また、機構的手段によってもよく、
例えば、圧搾空気圧を利用して、バネ付ピストンを押圧
して、圧縮空気の供給弁を開閉・遮断するようにしても
よい。
【0034】上記実施形態では、エアーハンマをコンク
リート型枠に振動を与えて、コンクリートの型締に用い
る工具として説明したが、本発明のエアーハンマは、こ
のような用途に限定することなく、釘打や木組み等の用
途に利用できることは、明らかである。無論、本発明の
エアーハンマは、木槌感覚で使用できることからコンク
リート型枠に振動を与える型枠振動具として利用するの
が最も適した用途である。
【0035】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、小型軽
量であって、その把持部に操作レバーが設けてあるの
で、片手で操作でき、木槌のようにバックストロークを
必要としないので、狭窄部であっても一定の叩き圧力で
作業を行うことが可能であり、個人差が発生しない利点
がある。また、紐状規制具を設けることで、バネの耐久
性が向上し、且つ安全性が向上する。
【0036】また、本発明によれば、小型軽量であり、
かつワンタッチカップラーを設けた分岐ジョイントを作
業域に配置することによって、移動しながら作業するこ
とができる利点がある。
【0037】また、本発明によれば、型枠等の被打撃部
の構造やその状態等の現場の状況に応じて、圧搾空気の
空気圧を調整することによって、チゼルの叩き圧力を容
易に調整することができるので、型枠体の緩みや型枠を
破損したりするおそれを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエアーハンマの一実施形態を示す斜視
図である。
【図2】本発明のエアーハンマに係るチゼルの他の実施
例を示す図である。
【図3】本発明のエアーハンマの要部断面図である。
【図4】本発明のエアーハンマの他の実施形態を示す斜
視図である。
【図5】本発明のエアーハンマの他の実施形態を示す斜
視図である。
【図6】本発明のエアーハンマの他の実施形態を示す上
面図である。
【図7】本発明のエアーハンマの他の実施形態を示す要
部斜視図である。
【図8】本発明のエアーハンマの他の実施形態を示す断
面図である。
【図9】本発明のエアーハンマの他の実施形態を示す要
部断面図である。
【図10】本発明のエアーハンマによるコンクリート型
枠振動装置の実施形態を示す図である。
【図11】従来のエアーハンマの一例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 エアーハンマ 2 エアーハンマ本体 21 シリンダ部材 22 ハンドル部材 2a 円筒シリンダ 2b 貫通孔 3 チゼル 3a 先端部端面 3b 棒状部材 3c 円錘状端部 3d 棒状脚部 3e 係止部 4 弾性部材であるバネ 5 把持部 6 操作レバー 7 プラグ 8 排気孔 9 ピストン 10 圧縮空気供給装置 10a コンブレッサー本体 10b エア供給制御部 10c,10e 高圧ホース 10d 分岐ジョイント 21 紐状規制具 22,24 リング 23 べルト 23a 締金具 25 滑止帯部 26 チゼルゴム 27 チゼルホルダ 28 シャンクフッシュ 29 フランジ部 30 六角ボルト 31 弾性部材であるゴム E1,E2 作業領域

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧搾空気を利用してチゼルに振動を与え
    てなる小型エアーハンマにおいて、 被打撃部との当接面を平坦としたチゼルと、 前記圧搾空気の注入によって、該チゼルを押圧するため
    のピストンを有するエアーハンマ本体と、 前記チゼルの前方方向への飛び出しを圧縮又は伸張によ
    って抑制するための弾性部材と、 前記弾性部材の伸張又は圧縮を規制する規制部材と、 前記エアーハンマ本体内に圧搾空気を供給するための操
    作部を備えた把持部とを具備することを特徴とするエア
    ーハンマ。
  2. 【請求項2】 前記規制部材が前記弾性部材の最大伸び
    を規制する紐状規制具であることを特徴とする請求項1
    に記載のエアーハンマ。
  3. 【請求項3】 前記規制部材が前記弾性部材を保持する
    チゼルホルダであることを特徴とする請求項1に記載の
    エアーハンマ。
  4. 【請求項4】 前記弾性部材がバネ又はゴムであること
    を特徴とする請求項1又は3に記載のエアーハンマ。
  5. 【請求項5】 前記チゼルの棒状部材の先端部が円錐状
    であり、かつその先端面が平坦であることを特徴とする
    請求項1,2,3又は4に記載のエアーハンマ。
  6. 【請求項6】 前記紐状規制具の一端が、前記エアーハ
    ンマ本体に螺合され、その他端が前記弾性部材の他端部
    の径より小さいか、略等しい径のリングが形成され、前
    記リングを前記チゼルに挿通し、前記紐状規制具の他端
    をエアーハンマ本体に緊締して固定し、前記紐状規制具
    により前記弾性部材の最大突出量を規制することを特徴
    とする請求項2に記載のエアーハンマ。
  7. 【請求項7】 前記エアーハンマ本体に前記紐状規制具
    の滑り止めである滑止帯部を設けたことを特徴とする請
    求項6に記載のエアーハンマ。
  8. 【請求項8】 エアコンプレッサからの圧搾空気を各作
    業領域に送り込むために張り巡らされる高圧ホースと、 各作業領域毎の前記高圧ホースに設けられたワンタッチ
    カプラーを備える分岐ジョイントと、 作業工程に従って、任意の前記分岐ジョイントのワンタ
    ッチカプラーに、差し込みが可能なジョイントを設けた
    エアーホースが接続され、かつ平坦な端面を有するチゼ
    ルを備えるエアーハンマと、 を備えることを特徴とするエアーハンマによる型枠振動
    装置。
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