JP2000271862A - ウェハ研磨装置用ウェハ保持プレート及びその製造方法 - Google Patents

ウェハ研磨装置用ウェハ保持プレート及びその製造方法

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JP2000271862A
JP2000271862A JP8383099A JP8383099A JP2000271862A JP 2000271862 A JP2000271862 A JP 2000271862A JP 8383099 A JP8383099 A JP 8383099A JP 8383099 A JP8383099 A JP 8383099A JP 2000271862 A JP2000271862 A JP 2000271862A
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wafer
holding plate
groove
bonding surface
polishing
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Naoyuki Jinbo
直幸 神保
Yuji Okuda
裕次 奥田
Shigeji Ishikawa
茂治 石川
Tokuji Mishima
篤司 三島
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Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精度かつ高品質の半導体ウェハを効率よく
得ることができるウェハ研磨装置用ウェハ保持プレート
及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 このウェハ保持プレート6は、ウェハ研
磨装置1を構成しているテーブル2の研磨面2aに対し
て、半導体ウェハ5を摺接させるためのものである。ウ
ェハ保持プレート6のウェハ接着面6aには、接着剤8
を介して半導体ウェハ5が接着される。ウェハ接着面6
aは、アンカー用溝パターン10を有する鏡面である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウェハ研磨装置用
ウェハ保持プレート及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体ウェハのデバイス形成面を
研磨するための研磨装置として、ラッピングマシンやポ
リッシングマシン等が知られている。この種のウェハ研
磨装置は、冷却ジャケット上部に固定されたテーブル
と、ウェハ保持プレートとを備えている。同プレートの
ウェハ接着面に対しては、熱可塑性ワックス等の接着剤
を用いて、被研磨物である半導体ウェハが貼り付けられ
る。
【0003】ウェハ接着面は通常はフラットであるた
め、そこに半導体ウェハを確実に接着させようとした場
合には、接着剤をある程度厚く塗布する必要がある。そ
の結果、接着剤の厚さが不均一になりやすく、ウェハ接
着面に対する半導体ウェハの平行度が悪化し、半導体ウ
ェハが傾いた状態で保持されてしまう。そして、このよ
うな状態になると、加工を行ったとしても高い精度を得
ることは到底困難になる。
【0004】以上のことから、従来では、肉薄の回転工
具を用いた研削加工により、ウェハ接着面に多数の溝か
らなるアンカー用溝パターンを形成する、という対策を
採っている。溝をウェハ接着面に形成しておくことによ
りアンカー効果が得られるため、接着剤の塗布厚を小さ
くしても接着性を改善できるからである。また、塗布厚
が小さくなれば接着剤が均一になりやすく、ウェハ平行
度も改善できるからである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ウェハ接着
面における溝非形成部分の表面粗さが大きいと、プレー
トをテーブルの研磨面に押し付けた際、当該部分の凹凸
形状がウェハ裏面側に転写されてしまう。従って、半導
体ウェハの高精度化・高品質化を妨げる結果となる。ま
た、後にウェハを再研磨して修正するとなると、生産効
率の低下が避けられない。
【0006】本発明は上記の課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、高精度かつ高品質の半導体ウェハ
を効率よく得ることができるウェハ研磨装置用ウェハ保
持プレートを提供することにある。
【0007】本発明の別の目的は、上記の優れたプレー
トを安価にかつ確実に製造できる方法を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明では、ウェハ研磨装置を構
成しているテーブルの研磨面に対して半導体ウェハを摺
接させるべく、ウェハ接着面に接着剤を介して前記半導
体ウェハが接着されるウェハ保持プレートにおいて、前
記ウェハ接着面は、アンカー用溝パターンを有する鏡面
であることを特徴とするウェハ研磨装置用ウェハ保持プ
レートをその要旨とする。
【0009】請求項2に記載の発明では、ウェハ研磨装
置を構成しているテーブルの研磨面に対して半導体ウェ
ハを摺接させるべく、ウェハ接着面に接着剤を介して前
記半導体ウェハが接着されるウェハ保持プレートにおい
て、前記ウェハ接着面は、表面粗さRaが0.1μm以
下であってかつアンカー用溝パターンを有することを特
徴とするウェハ研磨装置用ウェハ保持プレートをその要
旨とする。
【0010】請求項3に記載の発明では、請求項1また
は2において、密度が2.7g/cm3以上の珪化物セ
ラミックス製または炭化物セラミックス製の緻密体から
なるとした。
【0011】請求項4に記載の発明では、請求項1乃至
3のいずれか1項において、前記アンカー用溝パターン
を構成する溝の幅は50μm〜500μmであるとし
た。請求項5に記載の発明では、請求項1乃至4のいず
れか1項に記載のプレートを製造する方法であって、前
記ウェハ接着面に対する表面研磨加工を行った後、その
研磨された面に所定パターンのマスクを形成した状態で
噴射加工を行うことを特徴とするウェハ研磨装置用ウェ
ハ保持プレートの製造方法をその要旨とする。
【0012】以下、本発明の「作用」について説明す
る。請求項1に記載の発明によると、ウェハ接着面にア
ンカー用溝パターンを形成したことにより、接着剤の塗
布厚さが均一化されるとともに、ウェハ平行度が改善さ
れる。また、ウェハ接着面における溝非形成部分は鏡面
であるため、当該部分の表面粗さは極めて小さく、ウェ
ハ裏面側へ凹凸形状が転写される心配がない。以上のこ
とから、高精度かつ高品質の半導体ウェハを得ることが
できる。また、転写された凹凸を除去するための修正作
業も不要になるため、半導体ウェハを効率よく得ること
ができる。
【0013】請求項2に記載の発明によると、ウェハ接
着面にアンカー用溝パターンを形成したことにより、接
着剤の塗布厚さが均一化されるとともに、ウェハ平行度
が改善される。また、ウェハ接着面における溝非形成部
分は表面粗さRaが0.1μm以下であるため、ウェハ
裏面側へ凹凸形状が転写される心配がない。以上のこと
から、高精度かつ高品質の半導体ウェハを得ることがで
きる。また、転写された凹凸をなくすための修正作業も
不要になるため、半導体ウェハを効率よく得ることがで
きる。
【0014】請求項3に記載の発明によると、このウェ
ハ保持プレートは密度が2.7g/cm3以上の緻密体
であることから、結晶粒子間の結合が強くてしかも気孔
が極めて少なく、従来に比べて耐食性に優れている。ま
た、かかる緻密体は珪化物セラミックス製または炭化物
セラミックス製であるため、高い剛性、低い熱膨張率、
高い熱伝導率を有し、さらに熱変形や熱衝撃にも強いと
いう性質を備えている。従って、このウェハ保持プレー
トを用いて研磨を行えば、半導体ウェハの大口径化、高
精度化及び高品質化に確実に対応することができる。
【0015】請求項4に記載の発明によると、アンカー
用溝パターンを構成する溝の幅を上記好適範囲内に設定
していることから、高精度かつ高品質の半導体ウェハを
より確実に得ることができる。溝の幅が狭すぎると、ア
ンカー効果が充分に得られなくなるおそれがあり、接着
剤の塗布厚さの均一化及びウェハ平行度の改善が達成さ
れにくくなる。逆に、溝の幅が広すぎると、かえって溝
と溝非形成部分とがなす凹凸形状がウェハ側に転写され
るおそれがある。
【0016】請求項5に記載の発明によると、ウェハ接
着面に対する表面研磨加工を行うことにより、ウェハ接
着面の表面粗さが極めて小さくなる。この研磨された面
にマスクを形成した状態で噴射加工を行うことにより、
多数の微細な溝を正確にかつ安価に形成することができ
る。また、マスクによって研磨面が砥粒の攻撃から保護
されるため、溝非形成部分の表面粗さRaを小さな値に
維持することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態のウェハ研磨装置1を、図1〜図6に基づき詳細に
説明する。
【0018】図1には、本実施形態のウェハ研磨装置1
が概略的に示されている。より具体的にいうと、この装
置1は、ベアウェハプロセスにおけるスライス工程を経
たものに対する研磨を行うためのラッピングマシンであ
る。同装置1を構成しているテーブル2は、円盤状であ
って例えばステンレス等の金属材料を用いて形成されて
いる。テーブル2の上面は、半導体ウェハ5を研磨する
ための研磨面2aとなっている。この研磨面2aには図
示しない研磨クロスが貼り付けられている。このような
テーブル2は、同じく円盤状をした冷却ジャケット3の
上部に図示しないボルト等を用いて取り付けられてい
る。冷却ジャケット3自身は、円柱状の回転軸4により
水平に支持されている。冷却ジャケット3の内部には流
路が形成されている。この流路には冷却用流体としての
冷水Wが循環されるようになっている。
【0019】このウェハ研磨装置1は、複数個(図1で
は図示の便宜上2個)のウェハ保持プレート6(いわゆ
るプッシャプレート)を備えている。図1では、便宜
上、プレート6を2個示している。ウェハ保持プレート
6は、円盤状をなす基材B1からなる。ウェハ保持プレ
ート6の上面6bの中心部には、図示しない駆動装置の
一部であるプッシャ棒7が固定されている。各プッシャ
棒7は、ウェハ接着面6aをその下方にあるテーブル2
の研磨面2aに対向させた状態で各ウェハ保持プレート
6を水平に支持している。また、各プッシャ棒7はプレ
ート6とともに回転することができるばかりでなく、所
定範囲だけ上下動することができる。プレート6のウェ
ハ接着面6aには、複数枚の半導体ウェハ5の裏面5b
が、接着剤である熱可塑性ワックス8を用いて貼り付け
られる。このとき、被研磨面であるウェハ5の表面は、
研磨面2a側に向けられる。ラッピングマシンである本
装置1では、プレート6は研磨面2aに対して所定押圧
力で押し付けられる。その結果、ウェハ5が研磨面2a
に対して密着した状態で摺接するようになっている。
【0020】本実施形態ではウェハ保持プレート6の形
成材料として、セラミックス焼結体を選択している。セ
ラミックス焼結体としては、珪化物セラミックス焼結体
製の緻密体または炭化物セラミックス焼結体製の緻密体
であることが好ましく、特に本実施形態では炭化珪素
(SiC)焼結体製の緻密体を選択している。
【0021】プレート6に使用される焼結体の密度は
2.7g/cm3以上であることがよく、さらには3.
0g/cm3以上であることが望ましく、特には3.1
g/cm3以上であることがより望ましい。密度が高く
なるほど緻密になるので、熱伝導率が高くなるからであ
る。
【0022】前記焼結体の熱伝導率は30W/mK以上
であることがよく、さらには80W/mK〜200W/
mKであることが望ましい。熱伝導率が小さすぎると焼
結体内に温度バラツキが生じやすくなり、半導体ウェハ
5の大口径化、高精度化及び高品質化を妨げる原因とな
ってしまうからである。逆に、熱伝導率は大きいほど好
適である反面、200W/mKを超えるものについて
は、安価かつ安定的な材料供給が難しくなるからであ
る。
【0023】図2,図3に示されるように、本実施形態
のウェハ保持プレート6は、基材B1のウェハ接着面6
aが、アンカー用溝パターン10を有する鏡面になって
いる。より具体的にいうと、ウェハ接着面6aの表面粗
さRaが0.1μm以下と、極めて小さくなっている。
【0024】アンカー用溝パターン10は、凹部として
の多数の溝9からなる。前記溝9はウェハ接着面6aの
全域に形成されるとともに、格子状となるべく等間隔に
かつ縦横に形成されている。つまり、本実施形態の溝パ
ターン10は、直線的な溝9のみを組み合わせたもので
ある。図示されるように、この溝パターン10は多数の
交差点を有している。ウェハ接着面6aにおける溝9の
面積占有率は、1%〜50%程度であることがよく、さ
らには1%〜20%程度であることがよい。
【0025】溝パターン10を構成する溝9の幅は、5
0μm〜500μm程度に設定されることがよい。この
幅が狭すぎると、溝9を形成したとしても好適なアンカ
ー効果を得られないおそれがあり、ワックス8の塗布厚
さの均一化及びウェハ平行度の改善が達成されにくくな
る。逆に、この幅が広すぎると、かえって溝9と溝非形
成部分とがなす凹凸形状がウェハ5側に転写されるおそ
れがあり、半導体ウェハ5の品質に影響を及ぼす可能性
がある。
【0026】また、当該溝9の深さは20μm〜100
μm程度に設定されることがよい。この深さが小さすぎ
ると、溝9を形成したとしても好適なアンカー効果を得
られないおそれがあり、ワックス8の塗布厚さの均一化
及びウェハ平行度の改善が達成されにくくなる。逆に、
この深さが大きすぎると、かえって溝9と溝非形成部分
とがなす凹凸形状がウェハ5側に転写されるおそれがあ
り、半導体ウェハ5の品質に影響を及ぼす可能性があ
る。
【0027】以下、プレート6を製造する方法の一例を
紹介する。まず、板状の基材B1を用意する。ここでは
イビデン株式会社製の緻密質炭化珪素焼結体「SC−8
50(商品名)」を用いている。同焼結体の密度は3.
1g/cm3であり、熱伝導率は150W/mKであ
る。この場合、常法に従ってセラミックス原料作製工
程、成形工程及び焼成工程を順に実施し、セラミックス
緻密体製の焼結体からなる基材B1を作製してもよい。
【0028】次に、基材B1のウェハ接着面6aに対す
る表面研磨加工(いわゆる鏡面加工)を行い、同面6a
の表面粗さRaの値を0.1μm以下にする。上記の加
工を実施するため、ここでは硬質な炭化珪素製研磨治具
を用いている。
【0029】このような表面研磨加工を行った後、さら
に、その研磨されたウェハ接着面6aに対して噴射加工
を行う。このような噴射加工として、本実施形態ではマ
スク11を用いたサンドブラスト処理を行なっている。
以下、サンドブラスト処理の手順を図4〜図6に基づい
て簡単に説明する。
【0030】処理に先立って、基材B1のウェハ接着面
6aの全体にマスク11を設けておく必要がある。マス
ク11には開口部13が形成されている。本実施形態に
おける開口部13はアンカー用溝パターン10と同じく
格子状であって、各溝9となるべき箇所に対応した位置
に存在している。このマスク11は、溝形成部分のみを
外部に露出させるとともに、溝形成部分を被覆して遊離
砥粒14の攻撃から保護する役割を果たす。
【0031】直接印刷法による場合には、まず基材B1
に感光性樹脂R1を均一に塗布または貼着した後、フォ
トマスク12を介して感光性樹脂R1に紫外線を照射す
る(図4参照)。その結果、溝9となるべき箇所のみを
選択的に露光する。感光性樹脂R1としては、例えば感
光性を付与したウレタン・アクリル系樹脂などが使用さ
れる。続いて、感光性樹脂R1を現像、洗浄、乾燥して
未露光部分を除去することにより、所定箇所に開口部1
3を形成する(図5参照)。
【0032】間接印刷法による場合には、開口部13を
有するフィルムをマスク11として別途作製しておき、
それを位置合わせしたうえで基材B1のウェハ接着面6
aに貼り付ければよい。なお、いずれの印刷法を採用す
る場合でも、マスク11にはサンドブラスト処理に耐え
うるだけの厚さが確保されていることがよく、具体的に
は50μm厚〜300μm厚程度であることが望まし
い。
【0033】続くサンドブラスト処理では、このような
マスク配設状態の基材B1に対してノズル15の先端を
向け、噴射口から遊離砥粒14を噴射する(図6参
照)。その際の具体的な処理条件を以下に記す。
【0034】1)遊離砥粒14の種類: GC(なお、
C,WA,A等に変更可能) 2)遊離砥粒14の粒度: #180〜#1000(な
お、溝9の幅、深さに応じて適宜この範囲内で選択す
る) 3)投射圧: 3.0kg/cm2〜5.0kg/cm2 4)ノズル15とマスク11との離間距離: 20mm
〜150mm その結果、基材B1のウェハ接着面6aが遊離砥粒14
の衝突によって削り取られ、開口部13に対応した位置
に所定幅・所定深さの溝9が形成される。そして、不要
となったマスク11をサンドブラスト処理後に剥離する
ことにより、図2のような溝パターン10を有するウェ
ハ保持プレート6が完成する。
【0035】従って、本実施形態によれば以下のような
効果を得ることができる。 (1)このウェハ保持プレート6は、ウェハ接着面6a
にアンカー用溝パターン10を有している。従って、溝
パターン10を備えない従来のものに比べ、ワックス8
を相当薄くしかも均一な厚さに塗布することができ、も
ってウェハ平行度を改善することができる。勿論、この
場合においても、ワックス8の接着性低下は認められ
ず、各種サイズの半導体ウェハ5の研磨を実施した後で
あっても位置ずれ・脱落は生じない。
【0036】また、ウェハ接着面6aにおける溝非形成
部分は、表面粗さRaが0.1μm以下という鏡面にな
っている。そのため、溝非形成部分の凹凸形状が、ウェ
ハ裏面5b側へ転写されるという心配もない。
【0037】以上のことから、本実施形態のプレート6
によると、高精度かつ高品質の半導体ウェハ5を得るこ
とができる。また、転写された凹凸を除去するための修
正作業も不要になるため、半導体ウェハ5を効率よく低
コストで得ることができる。
【0038】(2)このウェハ保持プレート6を構成す
る基材B1は、密度が2.7g/cm3以上かつ熱伝導
率が30W/mK以上のセラミック焼結体製の緻密体で
ある。従って、結晶粒子間の結合が強くてしかも気孔が
極めて少なく、従来に比べて耐食性に優れている。ま
た、かかる基材B1は炭化珪素焼結体製の緻密体である
ため、極めて高い剛性、低い熱膨張率、極めて高い熱伝
導率を有し、さらに熱変形や熱衝撃にも強いという優れ
た性質を備えている。従って、このウェハ保持プレート
6を用いて研磨を行えば、半導体ウェハ5の大口径化、
高精度化及び高品質化に確実に対応することができる。
【0039】(3)本実施形態では、アンカー用溝パタ
ーン10を構成する溝9の幅及び深さを、それぞれ50
μm〜200μm,20μm〜100μmという好適範
囲内に設定している。このような設定によれば、溝パタ
ーン10の形成による効果が最大限に奏され、高精度か
つ高品質の半導体ウェハ5をより確実に得ることができ
る。
【0040】(4)本実施形態では、プレート6を製造
するに際し、ウェハ接着面6aに対する表面研磨加工を
行った後、その研磨されたウェハ接着面6aに所定パタ
ーンのマスク11を形成した状態で噴射加工を行うとい
う手法を採用している。
【0041】この場合、表面研磨加工を行うことによっ
て、ウェハ接着面6aの表面粗さRaが極めて小さくな
る。この状態でマスク11を形成して噴射加工を行え
ば、基材B1における特定部分のみが除去され、多数の
微細な溝9を正確にかつ安価に形成することができる。
また、マスク11を設けたことによって、研磨されたウ
ェハ接着面6aが遊離砥粒14の攻撃から保護されるた
め、溝非形成部分の表面粗さRaを小さな値に維持する
ことができる。以上のように、本実施形態の製造方法に
よれば、上記の優れたプレート6を安価にかつ確実に製
造することができる。
【0042】(5)特に本実施形態では、噴射加工の一
種であるサンドブラスト処理を行なうことにより溝パタ
ーン10を形成している。ゆえに、砥石のような回転工
具を必要とせず、結果として砥石の使用に起因する諸問
題が解消されてしまう。つまり、砥石よりも極めて小さ
な遊離砥粒14を使用することにより、高コスト化を伴
うことなく微細な溝9を比較的容易に形成することが可
能となる。このため、ウェハ接着面6aに形成される溝
の大きさ、形状、数等の如何を問わず、安価にプレート
6を製造することができる。なお、サンドブラスト処理
のような噴射加工は、本実施形態のように硬質な材料を
基材B1として選択した場合についても好適である。
【0043】なお、本発明の実施形態は以下のように変
更してもよい。 ・ 基材B1に形成される溝パターン10は、前記実施
形態のような格子状のみに限定されることはない。例え
ば、図7に示される別例のウェハ保持プレート16のよ
うに、ウェハ接着面16aの全体に略クモの巣状の溝パ
ターン10を形成してもよい。この別例の溝パターン1
0は、同心円状である複数本の溝9と、放射状である複
数の溝9との組み合わせによって構成されている。
【0044】・ また、溝パターン10は同一面内に1
つのみ形成されるのみに限られず、複数形成されていて
も構わない。例えば、図8に示される別例のウェハ保持
プレート17では、ウェハ接着面17a上の5箇所に、
同じ大きさをした略クモの巣状の溝パターン10が形成
されている。これらの溝パターン10は、そこに保持さ
れるべき半導体ウェハ5の外形寸法にほぼ等しくなって
いる。
【0045】・ 溝パターン10は格子状や略クモの巣
状以外の形状であって、複数の交差点を有する別のパタ
ーン形状を備えるものであっても勿論よい。また、交差
点を有しないパターン形状を採用することも勿論許容さ
れる。
【0046】・ 基材B1の形成材料である珪化物セラ
ミックス焼結体としては、炭化珪素のほか、例えば窒化
珪素(Si34)やサイアロン等を選択することも許容
されうる。もっとも、この場合においても、密度が2.
7g/cm3以上の緻密体という条件を満たしているこ
とが望ましい。
【0047】・ 炭化物セラミックス焼結体としては、
炭化珪素のほか、例えば炭化ホウ素(B4C)等を選択
することも許容されうる。もっとも、この場合において
も、密度が2.7g/cm3以上の緻密体という条件を
満たしていることが望ましい。
【0048】・ 基材B1の形成材料は、セラミックス
焼結体のみに限定されることはなく、例えば金属等であ
ってもよい。 ・ サンドブラスト以外の噴射加工、例えばショットブ
ラスト等の乾式噴射加工や、さらには液体ホーニング等
の湿式噴射加工を用いて、溝9の形成を行なうことも許
容される。
【0049】・ プレート6を製造するにあたって、ウ
ェハ接着面6aに対する表面研磨加工工程を行う前に、
噴射加工等による溝加工工程を実施してもよい。 ・ 本発明のウェハ保持プレート6は、実施形態のよう
なラッピング装置に用いられるプッシャプレートとして
具体化されるばかりでなく、例えばポリッシング装置に
用いられるポリッシングプレート等として具体化されて
もよい。
【0050】次に、特許請求の範囲に記載された技術的
思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技
術的思想を、必要に応じてその効果とともに以下に列挙
する。
【0051】(1) 請求項1または2において、前記
プレートは、密度が2.7g/cm 3以上かつ熱伝導率
が30W/mK以上である炭化珪素焼結体製の緻密体で
あること。従って、この技術的思想1に記載の発明によ
れば、半導体ウェハのよりいっそうの大口径化、高精度
化及び高品質化に対応可能なプレートとすることができ
る。
【0052】(2) 請求項1乃至4、技術的思想1の
いずれか1項において、前記ウェハ接着面における前記
溝の面積占有率は1%〜20%であること。 (3) 請求項5において、前記噴射処理はサンドブラ
スト処理であること。従って、この技術的思想3に記載
の発明によれば、例えばセラミック焼結体のような硬質
な材料であっても、容易にかつ確実に所望のアンカー用
溝パターンを形成できる。
【0053】(4) 技術的思想3において、緻密質炭
化珪素焼結体を基材として用いた場合、前記サンドブラ
スト処理に用いられる遊離砥粒をGCとすること。従っ
て、この技術的思想4に記載の発明によれば、極めて硬
質な炭化珪素焼結体であっても、容易にかつ確実に所望
のアンカー用溝パターンを形成できる。
【0054】(5) 技術的思想3または4において、
前記マスクは、前記基材上に感光性樹脂を塗布または貼
着した後、その感光性樹脂の露光・現像を行なうという
直接印刷法により形成されること。従って、この技術的
思想5に記載の発明によれば、いわゆるフォトリソグラ
フィを利用していることから、極めて微細な溝であって
も容易にかつ正確に形成でき、もってアンカー用溝パタ
ーンを正確な位置・形状に形成できる。
【0055】(6) 請求項1乃至3、技術的思想1乃
至4のいずれか1つにおいて、前記マスクは、あらかじ
め開口部がパターニングされたフィルムを前記基材上に
貼り付けるという間接印刷法により形成されること。従
って、この技術的思想6に記載の発明によれば、露光・
現像装置を特に必要とせずにアンカー用溝パターンを形
成できる。
【0056】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜4に記
載の発明によれば、高精度かつ高品質の半導体ウェハを
効率よく得ることができるウェハ研磨装置用ウェハ保持
プレートを提供することができる。
【0057】請求項3に記載の発明によれば、半導体ウ
ェハの大口径化、高精度化及び高品質化に対応可能なプ
レートとすることができる。請求項4に記載の発明によ
れば、溝の幅を上記好適範囲内に設定したことにより、
高精度かつ高品質の半導体ウェハをより確実に得ること
が可能なプレートとすることができる。
【0058】請求項5に記載の発明によれば、上記の優
れたプレートを安価にかつ確実に製造可能なウェハ研磨
装置用ウェハ保持プレートの製造方法を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した実施形態のウェハ研磨装置
を示す概略図。
【図2】ウェハ研磨装置用のウェハ保持プレートの平面
図。
【図3】図2のA−A線における部分概略断面図。
【図4】前記プレートの製造工程を説明するための部分
概略断面図。
【図5】前記プレートの製造工程を説明するための部分
概略断面図。
【図6】前記プレートの製造工程を説明するための部分
概略断面図。
【図7】別例のウェハ保持プレートの平面図。
【図8】別例のウェハ保持プレートの平面図。
【符号の説明】
1…ウェハ研磨装置、2…テーブル、2a…研磨面、5
…半導体ウェハ、6,16,17…ウェハ保持プレー
ト、6a,16a,17a…ウェハ接着面、8…接着剤
としての熱可塑性ワックス、9…溝、10…アンカー用
溝パターン、11…マスク。
フロントページの続き (72)発明者 石川 茂治 岐阜県揖斐郡揖斐川町北方1の1 イビデ ン 株式会社大垣北工場内 (72)発明者 三島 篤司 岐阜県揖斐郡揖斐川町北方1の1 イビデ ン 株式会社大垣北工場内 Fターム(参考) 3C058 AA07 AA16 AB04 AB06 AB08 AC04 CB01 CB03 DA02 DA17

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ウェハ研磨装置を構成しているテーブルの
    研磨面に対して半導体ウェハを摺接させるべく、ウェハ
    接着面に接着剤を介して前記半導体ウェハが接着される
    ウェハ保持プレートにおいて、前記ウェハ接着面は、ア
    ンカー用溝パターンを有する鏡面であることを特徴とす
    るウェハ研磨装置用ウェハ保持プレート。
  2. 【請求項2】ウェハ研磨装置を構成しているテーブルの
    研磨面に対して半導体ウェハを摺接させるべく、ウェハ
    接着面に接着剤を介して前記半導体ウェハが接着される
    ウェハ保持プレートにおいて、前記ウェハ接着面は、表
    面粗さRaが0.1μm以下であってかつアンカー用溝
    パターンを有することを特徴とするウェハ研磨装置用ウ
    ェハ保持プレート。
  3. 【請求項3】密度が2.7g/cm3以上の珪化物セラ
    ミックス製または炭化物セラミックス製の緻密体からな
    ることを特徴とする請求項1または2に記載のウェハ研
    磨装置用ウェハ保持プレート。
  4. 【請求項4】前記アンカー用溝パターンを構成する溝の
    幅は50μm〜500μmであることを特徴とする請求
    項1乃至3のいずれか1項に記載のウェハ研磨装置用ウ
    ェハ保持プレート。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のいずれか1項に記載のプ
    レートを製造する方法であって、前記ウェハ接着面に対
    する表面研磨加工を行った後、その研磨された面に所定
    パターンのマスクを形成した状態で噴射加工を行うこと
    を特徴とするウェハ研磨装置用ウェハ保持プレートの製
    造方法。
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