JP2000198069A - 研磨用ワ―ク保持盤およびその製造方法ならびにワ―クの研磨方法および研磨装置 - Google Patents
研磨用ワ―ク保持盤およびその製造方法ならびにワ―クの研磨方法および研磨装置Info
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 ワークを真空吸着保持する研磨用ワーク保持
盤の保持盤本体の材質とそのワーク保持面を被覆する樹
脂皮膜の材質を改良し、かつ樹脂被覆加工時に、保持盤
本体の貫通孔を樹脂で閉塞させない樹脂被覆方法を開発
して、高精度のワーク保持面を有する研磨用ワーク保持
盤とその製造方法を提供する。 【解決手段】 ワークを真空吸着保持する多数の貫通孔
4を有するワーク保持盤本体2を具備した研磨用ワーク
保持盤1において、保持盤本体の保持面が、保持面に塗
布された熱硬化性樹脂を熱硬化させた皮膜で被覆され、
かつ皮膜の表面が研磨されたものとする。
盤の保持盤本体の材質とそのワーク保持面を被覆する樹
脂皮膜の材質を改良し、かつ樹脂被覆加工時に、保持盤
本体の貫通孔を樹脂で閉塞させない樹脂被覆方法を開発
して、高精度のワーク保持面を有する研磨用ワーク保持
盤とその製造方法を提供する。 【解決手段】 ワークを真空吸着保持する多数の貫通孔
4を有するワーク保持盤本体2を具備した研磨用ワーク
保持盤1において、保持盤本体の保持面が、保持面に塗
布された熱硬化性樹脂を熱硬化させた皮膜で被覆され、
かつ皮膜の表面が研磨されたものとする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエーハ等
のワークの表面を精密研磨する際に使用する研磨用ワー
ク保持盤およびその製造方法ならびにワークの研磨方法
と研磨装置に関する。
のワークの表面を精密研磨する際に使用する研磨用ワー
ク保持盤およびその製造方法ならびにワークの研磨方法
と研磨装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、研磨加工においては、剛性材料で
あるガラス、金属、セラミックス等の板をワーク保持盤
とし、その表面にワックス等の接着剤でワークを貼り付
けたり、通気性のある多孔質材料や表面に多数の貫通孔
を設けたワーク保持盤表面に真空吸着等でワークを保持
する方法が行われている。しかし、金属やセラミックス
等のワーク保持盤の表面に直接ワークを保持すると、ワ
ーク裏面に傷や汚れが発生するため、それを防止する目
的で例えば、特開昭58−180026号公報に開示さ
れているように、ワーク保持盤表面に数十μmの極薄の
テフロン、ナイロン等の商標で知られている材料や塩化
ビニール等の樹脂皮膜を被覆したり、特開平4−206
930号公報のように、真空吸着用の孔を開けたアクリ
ル樹脂板をワーク保持盤表面に接着し、その表面を研磨
加工した吸着盤等が提案されている。
あるガラス、金属、セラミックス等の板をワーク保持盤
とし、その表面にワックス等の接着剤でワークを貼り付
けたり、通気性のある多孔質材料や表面に多数の貫通孔
を設けたワーク保持盤表面に真空吸着等でワークを保持
する方法が行われている。しかし、金属やセラミックス
等のワーク保持盤の表面に直接ワークを保持すると、ワ
ーク裏面に傷や汚れが発生するため、それを防止する目
的で例えば、特開昭58−180026号公報に開示さ
れているように、ワーク保持盤表面に数十μmの極薄の
テフロン、ナイロン等の商標で知られている材料や塩化
ビニール等の樹脂皮膜を被覆したり、特開平4−206
930号公報のように、真空吸着用の孔を開けたアクリ
ル樹脂板をワーク保持盤表面に接着し、その表面を研磨
加工した吸着盤等が提案されている。
【0003】また、研磨加工の場合、軟質な研磨布を用
いているために、ワーク保持盤表面を平坦に仕上げて
も、研磨布のクリープ変形等で研磨布表面が徐々に変化
するため、加工後のワークが平坦になるとは限らない問
題がある。上記特開昭58−180026号のように、
ワーク保持盤表面に薄い樹脂を被覆してその後表面を研
磨することで研磨布のクリープ変形に倣った吸着盤を作
り込む方法もあるが、薄い樹脂の場合には、すぐ摩滅し
て使えなくなるという問題がある。
いているために、ワーク保持盤表面を平坦に仕上げて
も、研磨布のクリープ変形等で研磨布表面が徐々に変化
するため、加工後のワークが平坦になるとは限らない問
題がある。上記特開昭58−180026号のように、
ワーク保持盤表面に薄い樹脂を被覆してその後表面を研
磨することで研磨布のクリープ変形に倣った吸着盤を作
り込む方法もあるが、薄い樹脂の場合には、すぐ摩滅し
て使えなくなるという問題がある。
【0004】さらに、樹脂を吹き付け等の塗装技術でワ
ーク保持盤表面にコーティングした場合に、ワーク保持
盤表面に真空吸着用として設けられた孔が樹脂で詰る問
題も発生する。そこで特開平4−206930号では孔
を設けた厚さ3〜50mmのアクリル樹脂板をワーク保
持盤表面に貼り付けて研磨装置定盤上で直接研磨する方
法も提案されているが、アクリル樹脂板をワーク保持盤
表面に貼り付けるために、接着剤で孔が塞がったり、加
工中に吸着盤が剥れたりする問題が発生する。
ーク保持盤表面にコーティングした場合に、ワーク保持
盤表面に真空吸着用として設けられた孔が樹脂で詰る問
題も発生する。そこで特開平4−206930号では孔
を設けた厚さ3〜50mmのアクリル樹脂板をワーク保
持盤表面に貼り付けて研磨装置定盤上で直接研磨する方
法も提案されているが、アクリル樹脂板をワーク保持盤
表面に貼り付けるために、接着剤で孔が塞がったり、加
工中に吸着盤が剥れたりする問題が発生する。
【0005】また、本発明者らが得た知見では、樹脂板
の厚さを5mm以上にすると、ワーク保持盤表面の剛性
が低下し、ワークの研磨加工精度が低下する問題が発生
する。逆に3mm以下にすると、樹脂板とワーク保持盤
本体との接着剤ムラがワーク表面に転写される問題が発
生する。
の厚さを5mm以上にすると、ワーク保持盤表面の剛性
が低下し、ワークの研磨加工精度が低下する問題が発生
する。逆に3mm以下にすると、樹脂板とワーク保持盤
本体との接着剤ムラがワーク表面に転写される問題が発
生する。
【0006】また、ワーク保持盤本体は、通常、金属、
ガラス等で形成されたものが用いられているが、樹脂板
等を貼り付けたワーク保持盤表面を研磨機上で研磨して
その表面形状を作り込む場合と、その後にその表面にワ
ークを保持して研磨する場合とで、僅かに発熱状態が異
なり、ワーク保持盤本体自体が熱変形して折角作り込ん
だワーク保持盤表面形状が変化して、研磨加工後のワー
ク形状が安定しない等の問題も発生している。
ガラス等で形成されたものが用いられているが、樹脂板
等を貼り付けたワーク保持盤表面を研磨機上で研磨して
その表面形状を作り込む場合と、その後にその表面にワ
ークを保持して研磨する場合とで、僅かに発熱状態が異
なり、ワーク保持盤本体自体が熱変形して折角作り込ん
だワーク保持盤表面形状が変化して、研磨加工後のワー
ク形状が安定しない等の問題も発生している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、上
記問題点に鑑みてなされたもので、ワークを真空吸着保
持する研磨用ワーク保持盤の保持盤本体の材質とそのワ
ーク保持面を被覆する樹脂皮膜の材質を改良し、かつ樹
脂被覆加工時に、保持盤本体の貫通孔を樹脂で閉塞させ
ない樹脂被覆方法を開発して、高精度のワーク保持面を
有する研磨用ワーク保持盤とその製造方法を提供するこ
とを主たる目的とする。
記問題点に鑑みてなされたもので、ワークを真空吸着保
持する研磨用ワーク保持盤の保持盤本体の材質とそのワ
ーク保持面を被覆する樹脂皮膜の材質を改良し、かつ樹
脂被覆加工時に、保持盤本体の貫通孔を樹脂で閉塞させ
ない樹脂被覆方法を開発して、高精度のワーク保持面を
有する研磨用ワーク保持盤とその製造方法を提供するこ
とを主たる目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の請求項1に記載した発明は、ワークを真空吸着
保持する多数の貫通孔を有するワーク保持盤本体を具備
した研磨用ワーク保持盤において、該保持盤本体の保持
面が、該保持面に塗布された熱硬化性樹脂を熱硬化させ
た皮膜で被覆され、かつ該皮膜の表面が研磨されたもの
であることを特徴とする研磨用ワーク保持盤である。
本発明の請求項1に記載した発明は、ワークを真空吸着
保持する多数の貫通孔を有するワーク保持盤本体を具備
した研磨用ワーク保持盤において、該保持盤本体の保持
面が、該保持面に塗布された熱硬化性樹脂を熱硬化させ
た皮膜で被覆され、かつ該皮膜の表面が研磨されたもの
であることを特徴とする研磨用ワーク保持盤である。
【0009】このように、保持盤本体のワーク保持面に
熱硬化性樹脂を塗布し、これを熱硬化させた皮膜で被覆
し、かつ皮膜の表面を研磨したものとすれば、従来のよ
うに樹脂板を接着剤で保持盤本体のワーク保持面に貼り
付けた場合に発生する接着ムラを無くすことができ、そ
の結果、研磨加工時の樹脂板とワーク保持盤間の接着ム
ラのワーク表面への転写といった問題がなくなり、樹脂
皮膜自体の高精度保持面により所望の高い平坦度とうね
りのない高精度なワーク研磨加工が可能となる。
熱硬化性樹脂を塗布し、これを熱硬化させた皮膜で被覆
し、かつ皮膜の表面を研磨したものとすれば、従来のよ
うに樹脂板を接着剤で保持盤本体のワーク保持面に貼り
付けた場合に発生する接着ムラを無くすことができ、そ
の結果、研磨加工時の樹脂板とワーク保持盤間の接着ム
ラのワーク表面への転写といった問題がなくなり、樹脂
皮膜自体の高精度保持面により所望の高い平坦度とうね
りのない高精度なワーク研磨加工が可能となる。
【0010】この場合、請求項2に記載したように、熱
硬化性樹脂を、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂から選択される1種
とすることができる。熱硬化性樹脂の材質を上記の中か
ら選択すれば、本発明で要求される熱硬化後の皮膜物性
である硬度、機械的強度、線膨張係数等を満足すること
ができる。
硬化性樹脂を、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂から選択される1種
とすることができる。熱硬化性樹脂の材質を上記の中か
ら選択すれば、本発明で要求される熱硬化後の皮膜物性
である硬度、機械的強度、線膨張係数等を満足すること
ができる。
【0011】そしてこの場合、請求項3に記載したよう
に、熱硬化性樹脂の粘度が、10,000cps以上で
あることが望ましく、請求項4に記載したように、真空
混練脱泡されていることが好ましい。
に、熱硬化性樹脂の粘度が、10,000cps以上で
あることが望ましく、請求項4に記載したように、真空
混練脱泡されていることが好ましい。
【0012】このように熱硬化性樹脂の粘度を高粘度に
することで、熱硬化後の樹脂皮膜に真空吸着保持用の小
径貫通孔の閉塞を容易に防止することが可能となった。
また、熱硬化後の樹脂皮膜中や表面に気泡が残留してい
ると、ワーク研磨加工時にワーク表面に転写されてしま
うため、この高粘度熱硬化性樹脂をワーク保持盤の保持
面に塗布する前に充分真空をかけて混練、脱泡して樹脂
中の空気を除去しておくことが望ましい。
することで、熱硬化後の樹脂皮膜に真空吸着保持用の小
径貫通孔の閉塞を容易に防止することが可能となった。
また、熱硬化後の樹脂皮膜中や表面に気泡が残留してい
ると、ワーク研磨加工時にワーク表面に転写されてしま
うため、この高粘度熱硬化性樹脂をワーク保持盤の保持
面に塗布する前に充分真空をかけて混練、脱泡して樹脂
中の空気を除去しておくことが望ましい。
【0013】さらにこの場合、請求項5に記載したよう
に、保持盤本体の保持面を被覆する樹脂皮膜の厚さが
0.5〜3mmであることが望ましく、請求項6に記載
したように、樹脂皮膜の表面は、ラッピング加工修正
し、次いで研磨装置の定盤上で研磨加工修正されたもの
であることが好ましい。
に、保持盤本体の保持面を被覆する樹脂皮膜の厚さが
0.5〜3mmであることが望ましく、請求項6に記載
したように、樹脂皮膜の表面は、ラッピング加工修正
し、次いで研磨装置の定盤上で研磨加工修正されたもの
であることが好ましい。
【0014】このように、樹脂皮膜の厚さを3mm以下
にするとワーク保持盤本体の剛性を低下させることがな
いので、より高精度なワーク研磨加工を行うことがで
き、0.5mm以上にすると高い平坦度が得られる。ま
た、熱硬化した樹脂皮膜の表面は、先ずラッピング加工
によって面修正し、次いで研磨装置の定盤上で研磨加工
修正することでより高精度な保持盤本体の保持面を形成
することができ、このワーク保持盤を使用することによ
って平坦度の高いワーク研磨加工が可能となる。
にするとワーク保持盤本体の剛性を低下させることがな
いので、より高精度なワーク研磨加工を行うことがで
き、0.5mm以上にすると高い平坦度が得られる。ま
た、熱硬化した樹脂皮膜の表面は、先ずラッピング加工
によって面修正し、次いで研磨装置の定盤上で研磨加工
修正することでより高精度な保持盤本体の保持面を形成
することができ、このワーク保持盤を使用することによ
って平坦度の高いワーク研磨加工が可能となる。
【0015】次に、本発明の請求項7に記載したよう
に、ワーク保持盤本体の貫通孔の孔径を0.4〜0.8
mmとすることができ、請求項8に記載したように、ワ
ーク保持盤本体材料の線熱膨張係数が、1×10-5/℃
以下であることが望ましく、さらに請求項9に記載した
ように、ワーク保持盤本体の材質が、炭化けい素(Si
C)であることが好ましい。
に、ワーク保持盤本体の貫通孔の孔径を0.4〜0.8
mmとすることができ、請求項8に記載したように、ワ
ーク保持盤本体材料の線熱膨張係数が、1×10-5/℃
以下であることが望ましく、さらに請求項9に記載した
ように、ワーク保持盤本体の材質が、炭化けい素(Si
C)であることが好ましい。
【0016】このように、貫通孔の孔径を0.4mm以
上にすると、熱硬化性樹脂で保持盤本体の保持面に樹脂
皮膜を形成する場合、樹脂が孔に詰る恐れがなく、0.
8mm以下にすると孔が大き過ぎてワーク研磨加工時に
ワーク表面に孔の跡が転写するようなことは無くなる。
上にすると、熱硬化性樹脂で保持盤本体の保持面に樹脂
皮膜を形成する場合、樹脂が孔に詰る恐れがなく、0.
8mm以下にすると孔が大き過ぎてワーク研磨加工時に
ワーク表面に孔の跡が転写するようなことは無くなる。
【0017】また、ワーク保持盤本体が低熱膨張係数を
もつ材料で形成されていれば、研磨装置定盤上でワーク
保持盤本体の保持面を研磨加工する場合とワークを研磨
加工する場合のワーク保持盤本体の熱変形量の差を小さ
くできるので、高精度なワーク保持盤の保持面形状を維
持することができ、高平坦度のワーク研磨加工が可能と
なる。そして、特に低熱膨張係数をもち、高剛性で研磨
加工液等にも腐食されにくい耐食性の高い材料としては
炭化けい素が好ましい。
もつ材料で形成されていれば、研磨装置定盤上でワーク
保持盤本体の保持面を研磨加工する場合とワークを研磨
加工する場合のワーク保持盤本体の熱変形量の差を小さ
くできるので、高精度なワーク保持盤の保持面形状を維
持することができ、高平坦度のワーク研磨加工が可能と
なる。そして、特に低熱膨張係数をもち、高剛性で研磨
加工液等にも腐食されにくい耐食性の高い材料としては
炭化けい素が好ましい。
【0018】次に、本発明の請求項10に記載した発明
は、ワークを真空吸着保持する多数の貫通孔を有するワ
ーク保持盤本体を具備した研磨用ワーク保持盤の製造方
法において、ワーク保持盤本体の保持面に熱硬化性樹脂
を被覆し、該熱硬化性樹脂を熱硬化させる際に、ガスを
ワーク保持盤本体の背面から貫通孔を流通させながら樹
脂を熱硬化させて樹脂皮膜を形成した後、該樹脂皮膜表
面をラッピング加工修正し、次いで研磨装置の定盤上で
研磨加工修正することを特徴とする保持面に樹脂を被覆
した研磨用ワーク保持盤の製造方法である。
は、ワークを真空吸着保持する多数の貫通孔を有するワ
ーク保持盤本体を具備した研磨用ワーク保持盤の製造方
法において、ワーク保持盤本体の保持面に熱硬化性樹脂
を被覆し、該熱硬化性樹脂を熱硬化させる際に、ガスを
ワーク保持盤本体の背面から貫通孔を流通させながら樹
脂を熱硬化させて樹脂皮膜を形成した後、該樹脂皮膜表
面をラッピング加工修正し、次いで研磨装置の定盤上で
研磨加工修正することを特徴とする保持面に樹脂を被覆
した研磨用ワーク保持盤の製造方法である。
【0019】この製造方法によれば、ワーク保持盤本体
に開けられた多数の小径の貫通孔を塞ぐことなく熱硬化
性樹脂を硬化させることができ、ワーク保持盤本体の保
持面に接着ムラ等の問題を生じることなく熱硬化性樹脂
皮膜を被覆することができる。また、熱硬化した樹脂皮
膜の表面をラッピング加工によって面修正し、次いで研
磨装置の定盤上で研磨加工修正することでより高精度な
保持盤本体の保持面形状を形成することができ、このワ
ーク保持盤を使用することによって平坦度の高いワーク
研磨加工が可能となる。
に開けられた多数の小径の貫通孔を塞ぐことなく熱硬化
性樹脂を硬化させることができ、ワーク保持盤本体の保
持面に接着ムラ等の問題を生じることなく熱硬化性樹脂
皮膜を被覆することができる。また、熱硬化した樹脂皮
膜の表面をラッピング加工によって面修正し、次いで研
磨装置の定盤上で研磨加工修正することでより高精度な
保持盤本体の保持面形状を形成することができ、このワ
ーク保持盤を使用することによって平坦度の高いワーク
研磨加工が可能となる。
【0020】この場合、請求項11に記載したように、
請求項10に記載した製造方法において、ワーク保持盤
本体の保持面に熱硬化性樹脂を被覆する際に、加熱した
ガスをワーク保持盤本体の背面から貫通孔を流通させな
がら貫通孔周辺部の樹脂を予備硬化させた後、残部樹脂
を熱硬化させるようにすることができる。そして、請求
項12に記載したように、前記ガスの温度が、前記熱硬
化性樹脂の熱硬化温度と同じかより高い温度であること
が望ましい。
請求項10に記載した製造方法において、ワーク保持盤
本体の保持面に熱硬化性樹脂を被覆する際に、加熱した
ガスをワーク保持盤本体の背面から貫通孔を流通させな
がら貫通孔周辺部の樹脂を予備硬化させた後、残部樹脂
を熱硬化させるようにすることができる。そして、請求
項12に記載したように、前記ガスの温度が、前記熱硬
化性樹脂の熱硬化温度と同じかより高い温度であること
が望ましい。
【0021】この方法によれば、先ず貫通孔周辺部の樹
脂から先に硬化させるので、貫通孔の閉塞防止をより一
層確実なものとすることができる。また、前記ガスの温
度は前記熱硬化性樹脂の熱硬化温度と同じかより高い温
度とすることができるが、ガスの温度が高過ぎると貫通
孔近傍の硬化速度が速くなり、硬化後の樹脂の硬度が貫
通孔近傍とそれ以外の部分とで異なってしまい、高精度
の研磨を行えなくなることが生じる。さらに、樹脂の熱
硬化反応速度が樹脂の加熱による粘度低下速度よりも律
速となり、貫通孔を閉塞させないためには、前記熱硬化
樹脂の熱硬化温度とほぼ同じ温度であることが好まし
い。
脂から先に硬化させるので、貫通孔の閉塞防止をより一
層確実なものとすることができる。また、前記ガスの温
度は前記熱硬化性樹脂の熱硬化温度と同じかより高い温
度とすることができるが、ガスの温度が高過ぎると貫通
孔近傍の硬化速度が速くなり、硬化後の樹脂の硬度が貫
通孔近傍とそれ以外の部分とで異なってしまい、高精度
の研磨を行えなくなることが生じる。さらに、樹脂の熱
硬化反応速度が樹脂の加熱による粘度低下速度よりも律
速となり、貫通孔を閉塞させないためには、前記熱硬化
樹脂の熱硬化温度とほぼ同じ温度であることが好まし
い。
【0022】本発明の請求項13に記載した発明は、請
求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載した研磨用
ワーク保持盤本体の樹脂皮膜表面をワーク保持面として
ワークの裏面を真空吸着保持し、次いで該ワークを研磨
布に接触させてワークの表面を研磨することを特徴とす
るワークの研磨方法である。本発明によれば、より高精
度なワーク保持盤本体の保持面形状を形成することがで
き、従ってこの研磨用ワーク保持盤を使用することによ
って高平坦度でうねりのないワーク研磨加工が可能とな
る。
求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載した研磨用
ワーク保持盤本体の樹脂皮膜表面をワーク保持面として
ワークの裏面を真空吸着保持し、次いで該ワークを研磨
布に接触させてワークの表面を研磨することを特徴とす
るワークの研磨方法である。本発明によれば、より高精
度なワーク保持盤本体の保持面形状を形成することがで
き、従ってこの研磨用ワーク保持盤を使用することによ
って高平坦度でうねりのないワーク研磨加工が可能とな
る。
【0023】さらに、本発明の請求項14に記載した発
明は、研磨布を貼着した回転テーブルと研磨布表面に研
磨剤を供給する手段とワークを研磨布表面に強制的に圧
接させる研磨用ワーク保持盤を具備した研磨装置におい
て、該研磨用ワーク保持盤が、前記請求項1ないし請求
項9のいずれか1項に記載したものであることを特徴と
するワークの研磨装置である。
明は、研磨布を貼着した回転テーブルと研磨布表面に研
磨剤を供給する手段とワークを研磨布表面に強制的に圧
接させる研磨用ワーク保持盤を具備した研磨装置におい
て、該研磨用ワーク保持盤が、前記請求項1ないし請求
項9のいずれか1項に記載したものであることを特徴と
するワークの研磨装置である。
【0024】このように、熱硬化性樹脂皮膜をワーク保
持盤本体の保持面に形成した研磨用ワーク保持盤を具備
した研磨装置とすれば、所望の高平坦度を有しうねりの
ないようにワークを研磨することができる。特にワーク
が半導体ウエーハの場合には、高集積デバイス工程での
リソグラフィ露光におけるフォーカス不良を低減可能で
あり、高集積デバイスの歩留りと生産性の向上を図るこ
とができる。
持盤本体の保持面に形成した研磨用ワーク保持盤を具備
した研磨装置とすれば、所望の高平坦度を有しうねりの
ないようにワークを研磨することができる。特にワーク
が半導体ウエーハの場合には、高集積デバイス工程での
リソグラフィ露光におけるフォーカス不良を低減可能で
あり、高集積デバイスの歩留りと生産性の向上を図るこ
とができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。前
述のようにワークの研磨に際し、従来の研磨用ワーク保
持盤、特にそのワーク保持盤本体の保持面にプラスチッ
ク板を接着剤で貼り付けた保持盤では、貼り付ける時に
接着剤がはみ出して貫通孔を塞いだり、プラスチック板
の板厚が厚いと保持盤表面の剛性が低下し、ワークの研
磨加工精度が低下する問題があり、プラスチック板が薄
くなると樹脂板とワーク保持盤との間の接着剤ムラがワ
ーク表面に転写してうねりを生ずる等の問題が起こっ
た。
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。前
述のようにワークの研磨に際し、従来の研磨用ワーク保
持盤、特にそのワーク保持盤本体の保持面にプラスチッ
ク板を接着剤で貼り付けた保持盤では、貼り付ける時に
接着剤がはみ出して貫通孔を塞いだり、プラスチック板
の板厚が厚いと保持盤表面の剛性が低下し、ワークの研
磨加工精度が低下する問題があり、プラスチック板が薄
くなると樹脂板とワーク保持盤との間の接着剤ムラがワ
ーク表面に転写してうねりを生ずる等の問題が起こっ
た。
【0026】そこで、本発明者らは、これらの問題点を
解決するために、ワーク保持盤本体の材質、同保持面の
材質、構造等を調査、検討した結果、ワーク保持盤本体
の保持面を直接被覆した熱硬化性樹脂の皮膜によってワ
ークを真空吸着保持し、研磨装置で研磨加工すれば、高
い平坦度とうねりのないワークが得られることを見出
し、諸条件を見極めて本発明を完成させた。
解決するために、ワーク保持盤本体の材質、同保持面の
材質、構造等を調査、検討した結果、ワーク保持盤本体
の保持面を直接被覆した熱硬化性樹脂の皮膜によってワ
ークを真空吸着保持し、研磨装置で研磨加工すれば、高
い平坦度とうねりのないワークが得られることを見出
し、諸条件を見極めて本発明を完成させた。
【0027】先ず、本発明の研磨用ワーク保持盤を使用
する研磨装置を図面に基づいて説明する。ここで図1は
本発明の一例として研磨用ワーク保持盤の構成概要を説
明するための概略説明図である。また、図2は(a)が
研磨用ワーク保持盤を装着した研磨ヘッド、(b)が研
磨ヘッドを具備した研磨装置の構成概要を説明するため
の説明図である。
する研磨装置を図面に基づいて説明する。ここで図1は
本発明の一例として研磨用ワーク保持盤の構成概要を説
明するための概略説明図である。また、図2は(a)が
研磨用ワーク保持盤を装着した研磨ヘッド、(b)が研
磨ヘッドを具備した研磨装置の構成概要を説明するため
の説明図である。
【0028】本発明の研磨装置は、ワーク例えば半導体
ウェーハの片面を研磨する装置として構成され、図2
(b)に示すように、研磨装置20は、回転する定盤
(回転テーブル)21と研磨ヘッド10に装着した研磨
用ワーク保持盤1と研磨剤供給ノズル23から成ってい
る。定盤21の上面には研磨布22が貼付してある。定
盤21は回転軸により所定の回転速度で回転される。
ウェーハの片面を研磨する装置として構成され、図2
(b)に示すように、研磨装置20は、回転する定盤
(回転テーブル)21と研磨ヘッド10に装着した研磨
用ワーク保持盤1と研磨剤供給ノズル23から成ってい
る。定盤21の上面には研磨布22が貼付してある。定
盤21は回転軸により所定の回転速度で回転される。
【0029】そして、研磨用ワーク保持盤1は、真空吸
着等によりそのワーク保持面8にワーク(ウエーハ)W
を保持し、回転軸をもつ研磨ヘッド10に装着され、研
磨ヘッド10により回転されると同時に所定の荷重で研
磨布22にワークWを押しつける。研磨剤24の供給は
ノズル23から所定の流量で研磨布22上に供給し、こ
の研磨剤24がワークWと研磨布22の間に供給される
ことによりワークWが研磨される。
着等によりそのワーク保持面8にワーク(ウエーハ)W
を保持し、回転軸をもつ研磨ヘッド10に装着され、研
磨ヘッド10により回転されると同時に所定の荷重で研
磨布22にワークWを押しつける。研磨剤24の供給は
ノズル23から所定の流量で研磨布22上に供給し、こ
の研磨剤24がワークWと研磨布22の間に供給される
ことによりワークWが研磨される。
【0030】さらに、図1および図2(a)に示したよ
うに、本発明の研磨用ワーク保持盤1は、ワーク保持面
8と多数の真空吸着用の貫通孔4をもつワーク保持盤本
体2およびワーク保持盤裏板5とから構成され、貫通孔
4はワーク保持盤本体2とワーク保持盤裏板5の間にあ
る空間部6を経てバキューム路7から不図示の真空装置
につながり、真空の発生によってワーク保持面8にワー
クWを吸着保持するようになっている。本発明では、特
にワーク保持盤本体2のワーク保持面8を貫通孔4を有
する熱硬化性樹脂皮膜3で被覆したものとなっている。
うに、本発明の研磨用ワーク保持盤1は、ワーク保持面
8と多数の真空吸着用の貫通孔4をもつワーク保持盤本
体2およびワーク保持盤裏板5とから構成され、貫通孔
4はワーク保持盤本体2とワーク保持盤裏板5の間にあ
る空間部6を経てバキューム路7から不図示の真空装置
につながり、真空の発生によってワーク保持面8にワー
クWを吸着保持するようになっている。本発明では、特
にワーク保持盤本体2のワーク保持面8を貫通孔4を有
する熱硬化性樹脂皮膜3で被覆したものとなっている。
【0031】研磨ヘッド10は、その回転ホルダ11の
内部に加圧空間部13を設け、弾性体リング12を介し
て研磨用ワーク保持盤1を気密に保持している。加圧空
間部13は加圧路14を経て空気圧縮機(不図示)につ
ながっている。そしてワークWをワーク保持面8上の樹
脂皮膜3の表面に真空吸着保持しているワーク保持盤1
に回転あるいは揺動を与えると同時にワーク保持盤1の
背面を空気により加圧して、ワーク保持盤1を研磨布2
2に押し付けるようになっている。
内部に加圧空間部13を設け、弾性体リング12を介し
て研磨用ワーク保持盤1を気密に保持している。加圧空
間部13は加圧路14を経て空気圧縮機(不図示)につ
ながっている。そしてワークWをワーク保持面8上の樹
脂皮膜3の表面に真空吸着保持しているワーク保持盤1
に回転あるいは揺動を与えると同時にワーク保持盤1の
背面を空気により加圧して、ワーク保持盤1を研磨布2
2に押し付けるようになっている。
【0032】次に、本発明の研磨用ワーク保持盤の製造
方法の一例を図3に示したフロー図に基づいて説明す
る。先ず、工程(a)で熱硬化性樹脂を攪拌混合槽に仕
込み、真空下充分脱泡して空気を除去する。工程(b)
では、樹脂塗布用治具30の上に研磨用ワーク保持盤1
のワーク保持盤本体2をワーク保持面8を上にして載置
し、塗布量調整板32をセットした後、ワーク保持面8
の上に熱硬化性樹脂31を流し込む。
方法の一例を図3に示したフロー図に基づいて説明す
る。先ず、工程(a)で熱硬化性樹脂を攪拌混合槽に仕
込み、真空下充分脱泡して空気を除去する。工程(b)
では、樹脂塗布用治具30の上に研磨用ワーク保持盤1
のワーク保持盤本体2をワーク保持面8を上にして載置
し、塗布量調整板32をセットした後、ワーク保持面8
の上に熱硬化性樹脂31を流し込む。
【0033】工程(c)では、塗布量調整板32の上に
バー33を滑らせて余分な樹脂を掻き取り、厚さの均一
な樹脂層を形成する。次いで、工程(d)では、樹脂を
塗布したワーク保持盤本体2を樹脂塗布用治具30と共
に電気加熱炉35に設置し、樹脂塗布用治具30の下方
から加熱したガス34を送ってワーク保持盤本体2の貫
通孔4を通過させながら加熱を始め、樹脂層31全体を
熱硬化させる。この場合、貫通孔4の周辺部の樹脂31
を予備硬化させた後、残部樹脂を熱硬化させるようにす
ることができ、先ず貫通孔周辺部の樹脂から先に硬化さ
せるので、貫通孔4の閉塞防止をより一層確実なものと
することができる。また、熱硬化用のガス34の温度
は、樹脂の熱硬化温度と同じかより高い温度とすること
ができるが、樹脂の熱硬化温度と同じにすれば樹脂の熱
硬化反応速度が樹脂の加熱による粘度低下速度よりも律
速となるので、貫通孔を閉塞することなく樹脂皮膜3を
形成することができて好ましい。
バー33を滑らせて余分な樹脂を掻き取り、厚さの均一
な樹脂層を形成する。次いで、工程(d)では、樹脂を
塗布したワーク保持盤本体2を樹脂塗布用治具30と共
に電気加熱炉35に設置し、樹脂塗布用治具30の下方
から加熱したガス34を送ってワーク保持盤本体2の貫
通孔4を通過させながら加熱を始め、樹脂層31全体を
熱硬化させる。この場合、貫通孔4の周辺部の樹脂31
を予備硬化させた後、残部樹脂を熱硬化させるようにす
ることができ、先ず貫通孔周辺部の樹脂から先に硬化さ
せるので、貫通孔4の閉塞防止をより一層確実なものと
することができる。また、熱硬化用のガス34の温度
は、樹脂の熱硬化温度と同じかより高い温度とすること
ができるが、樹脂の熱硬化温度と同じにすれば樹脂の熱
硬化反応速度が樹脂の加熱による粘度低下速度よりも律
速となるので、貫通孔を閉塞することなく樹脂皮膜3を
形成することができて好ましい。
【0034】次に、工程(e)では、樹脂皮膜3で被覆
したワーク保持盤本体2をラッピングマシン40にセッ
トし、定盤41を回転させながらノズル42からラップ
液43を滴下して樹脂皮膜3の表面を研削し面修正を行
い、工程(f)で充分洗浄する。
したワーク保持盤本体2をラッピングマシン40にセッ
トし、定盤41を回転させながらノズル42からラップ
液43を滴下して樹脂皮膜3の表面を研削し面修正を行
い、工程(f)で充分洗浄する。
【0035】さらに工程(g)では、ラッピング修正を
終わった樹脂皮膜3で被覆したワーク保持盤本体2を研
磨装置20にセットし、定盤21を回転させながらノズ
ル23から研磨剤24を滴下して樹脂皮膜3の表面を研
磨し面修正を行い、充分洗浄してワーク保持盤本体2を
完成させ、これにワーク保持盤裏板5を取り付けて研磨
用ワーク保持盤1を作製することができる。
終わった樹脂皮膜3で被覆したワーク保持盤本体2を研
磨装置20にセットし、定盤21を回転させながらノズ
ル23から研磨剤24を滴下して樹脂皮膜3の表面を研
磨し面修正を行い、充分洗浄してワーク保持盤本体2を
完成させ、これにワーク保持盤裏板5を取り付けて研磨
用ワーク保持盤1を作製することができる。
【0036】以上のような工程を経て製造された研磨用
ワーク保持盤1を研磨ヘッド10に装着し、これを研磨
装置20にセットし、ワーク保持盤本体2のワーク保持
面8上の樹脂皮膜3の表面にワークWを真空吸着保持し
て、回転する研磨布22上に圧接し、研磨剤24を滴下
して研磨加工すれば、従来のように樹脂板を接着剤で保
持盤本体のワーク保持面に貼り付けた場合に発生する接
着ムラを無くすことができ、その結果、研磨加工時の樹
脂板とワーク保持盤間の接着ムラのワーク表面への転写
によるうねりがなくなり、樹脂皮膜自体の高精度保持面
により所望の高い平坦度とうねりのない高精度なワーク
研磨加工が可能となり、高平坦度でうねりのないワーク
を歩留りよく高生産性で製造することができる。
ワーク保持盤1を研磨ヘッド10に装着し、これを研磨
装置20にセットし、ワーク保持盤本体2のワーク保持
面8上の樹脂皮膜3の表面にワークWを真空吸着保持し
て、回転する研磨布22上に圧接し、研磨剤24を滴下
して研磨加工すれば、従来のように樹脂板を接着剤で保
持盤本体のワーク保持面に貼り付けた場合に発生する接
着ムラを無くすことができ、その結果、研磨加工時の樹
脂板とワーク保持盤間の接着ムラのワーク表面への転写
によるうねりがなくなり、樹脂皮膜自体の高精度保持面
により所望の高い平坦度とうねりのない高精度なワーク
研磨加工が可能となり、高平坦度でうねりのないワーク
を歩留りよく高生産性で製造することができる。
【0037】本発明で使用する熱硬化性樹脂としては、
エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹
脂、フェノール樹脂から選択される1種とすることがで
きるが、中でもエポキシ樹脂が、本発明で要求される熱
硬化後の皮膜物性である硬度、機械的強度、線膨張係数
等の要求を充分に満足することができる。
エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹
脂、フェノール樹脂から選択される1種とすることがで
きるが、中でもエポキシ樹脂が、本発明で要求される熱
硬化後の皮膜物性である硬度、機械的強度、線膨張係数
等の要求を充分に満足することができる。
【0038】そして、熱硬化性樹脂の粘度については、
10,000cps以上であることが望ましく、このよ
うに高粘度のものを用いることにより、熱硬化後の樹脂
皮膜に真空吸着保持用の小径貫通孔を比較的容易に形成
することが可能となった。
10,000cps以上であることが望ましく、このよ
うに高粘度のものを用いることにより、熱硬化後の樹脂
皮膜に真空吸着保持用の小径貫通孔を比較的容易に形成
することが可能となった。
【0039】また、この熱硬化性樹脂をワーク保持面に
塗布する前に、予め真空混練脱泡しておくことが好まし
い。熱硬化後の樹脂皮膜中や表面に気泡が残留している
と、ワーク研磨加工時にワーク表面に気泡あるいは気泡
跡が転写されてしまうため、この高粘度熱硬化性樹脂を
ワーク保持盤の保持面に塗布する前に充分真空をかけて
混練、脱泡して樹脂中の空気を除去しておくことが望ま
しい。
塗布する前に、予め真空混練脱泡しておくことが好まし
い。熱硬化後の樹脂皮膜中や表面に気泡が残留している
と、ワーク研磨加工時にワーク表面に気泡あるいは気泡
跡が転写されてしまうため、この高粘度熱硬化性樹脂を
ワーク保持盤の保持面に塗布する前に充分真空をかけて
混練、脱泡して樹脂中の空気を除去しておくことが望ま
しい。
【0040】さらに、ワーク保持盤本体の保持面を被覆
する樹脂皮膜の厚さは0.5〜3mmであることが望ま
しく、樹脂皮膜の表面は、ラッピング加工修正し、次い
で研磨装置の定盤上で研磨加工修正されたものであるこ
とが好ましい。このように、樹脂皮膜の厚さを3mm以
下にするとワーク保持盤本体の剛性を低下させることが
ないので、より高精度なワーク研磨加工を行うことがで
き、0.5mm以上にすると高い平坦度が得られる。ま
た、熱硬化した樹脂皮膜の表面は、先ずラッピング加工
によって面修正し、次いで研磨装置の定盤上で研磨加工
修正することで、より高精度な保持盤本体の保持面形状
を形成することができ、この研磨用ワーク保持盤を使用
することによって平坦度の高いワーク研磨加工が可能と
なる。
する樹脂皮膜の厚さは0.5〜3mmであることが望ま
しく、樹脂皮膜の表面は、ラッピング加工修正し、次い
で研磨装置の定盤上で研磨加工修正されたものであるこ
とが好ましい。このように、樹脂皮膜の厚さを3mm以
下にするとワーク保持盤本体の剛性を低下させることが
ないので、より高精度なワーク研磨加工を行うことがで
き、0.5mm以上にすると高い平坦度が得られる。ま
た、熱硬化した樹脂皮膜の表面は、先ずラッピング加工
によって面修正し、次いで研磨装置の定盤上で研磨加工
修正することで、より高精度な保持盤本体の保持面形状
を形成することができ、この研磨用ワーク保持盤を使用
することによって平坦度の高いワーク研磨加工が可能と
なる。
【0041】次に、ワーク保持盤本体が備えるべき特性
については、貫通孔の孔径を0.4〜0.8mmとする
のがよく、ワーク保持盤本体材料の線熱膨張係数が1×
10 -5/℃以下であることが望ましく、さらにワーク保
持盤本体の材質が炭化けい素(SiC)の焼結体(セラ
ミックス)であることが好ましい。このように、貫通孔
の孔径を0.4mm以上にすると、熱硬化性樹脂で保持
盤本体の保持面に樹脂皮膜を形成する場合、樹脂が孔に
詰る恐れがなく、0.8mm以下にすると孔径が大き過
ぎてワーク研磨加工時にワーク表面に孔の跡が転写する
ようなことが無くなる。
については、貫通孔の孔径を0.4〜0.8mmとする
のがよく、ワーク保持盤本体材料の線熱膨張係数が1×
10 -5/℃以下であることが望ましく、さらにワーク保
持盤本体の材質が炭化けい素(SiC)の焼結体(セラ
ミックス)であることが好ましい。このように、貫通孔
の孔径を0.4mm以上にすると、熱硬化性樹脂で保持
盤本体の保持面に樹脂皮膜を形成する場合、樹脂が孔に
詰る恐れがなく、0.8mm以下にすると孔径が大き過
ぎてワーク研磨加工時にワーク表面に孔の跡が転写する
ようなことが無くなる。
【0042】また、ワーク保持盤本体が低熱膨張係数を
もつ材料で形成されていれば、研磨装置定盤上でワーク
保持盤本体の保持面を研磨加工する場合とワークを研磨
加工する場合のワーク保持盤本体の熱変形量の差を小さ
くできるので、高精度なワーク保持盤の保持面形状を維
持することができ、高平坦度のワーク研磨加工が可能と
なる。そして、特に低熱膨張係数をもち、高剛性で研磨
加工液等にも腐食されにくい耐食性の高い材料としては
炭化けい素が好ましく使用される。
もつ材料で形成されていれば、研磨装置定盤上でワーク
保持盤本体の保持面を研磨加工する場合とワークを研磨
加工する場合のワーク保持盤本体の熱変形量の差を小さ
くできるので、高精度なワーク保持盤の保持面形状を維
持することができ、高平坦度のワーク研磨加工が可能と
なる。そして、特に低熱膨張係数をもち、高剛性で研磨
加工液等にも腐食されにくい耐食性の高い材料としては
炭化けい素が好ましく使用される。
【0043】
【実施例】以下、本発明の実施例を挙げて具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 (実施例1) (1)研磨用ワーク保持盤は図1に示した構造のものを
使用した。 (2)ワークの研磨装置は図2(b)に示した構造のも
のを使用した。 (3)ワーク:シリコンウエーハ;直径 200mm;
厚さ 735μm。 (4)ワーク保持盤本体保持面の表面樹脂皮膜:熱硬化
性エポキシ樹脂;粘度15000cps;皮膜厚さ 1
mm。 (5)ワーク保持盤本体:厚さ30mmの炭化けい素
(SiC)多孔盤;孔径0.4mm;熱膨張係数 4×
10-6/℃。 (6)ワーク研磨条件:研磨荷重 300g/cm2 ;
研磨相対速度 50m/min;研磨加工代 10μ
m;研磨布 不織布系研磨布(JIS K 6301に
準じたアスカーC硬度 90);研磨剤 コロイダルシ
リカ(pH 10.5)。 (7)ワーク保持盤本体保持面研磨条件:樹脂皮膜研磨
加工代 40μm;その他の条件は上記ワーク研磨条件
と同じ。
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 (実施例1) (1)研磨用ワーク保持盤は図1に示した構造のものを
使用した。 (2)ワークの研磨装置は図2(b)に示した構造のも
のを使用した。 (3)ワーク:シリコンウエーハ;直径 200mm;
厚さ 735μm。 (4)ワーク保持盤本体保持面の表面樹脂皮膜:熱硬化
性エポキシ樹脂;粘度15000cps;皮膜厚さ 1
mm。 (5)ワーク保持盤本体:厚さ30mmの炭化けい素
(SiC)多孔盤;孔径0.4mm;熱膨張係数 4×
10-6/℃。 (6)ワーク研磨条件:研磨荷重 300g/cm2 ;
研磨相対速度 50m/min;研磨加工代 10μ
m;研磨布 不織布系研磨布(JIS K 6301に
準じたアスカーC硬度 90);研磨剤 コロイダルシ
リカ(pH 10.5)。 (7)ワーク保持盤本体保持面研磨条件:樹脂皮膜研磨
加工代 40μm;その他の条件は上記ワーク研磨条件
と同じ。
【0044】上記(1)、(4)、(5)の条件でワー
クの直径より若干径の大きいワーク保持盤を作製し、ワ
ーク保持盤本体保持面の樹脂皮膜面を研磨加工後に、そ
の表面にワークを保持して研磨加工を実施した。ワーク
の平坦度は、静電容量式厚さ計(ADE9700)にて
測定し、また、魔鏡でワーク表面のうねりを観察した。
その結果、ワークの平坦度は、表面基準のSBIRmax
(Site Back−side Ideal Ran
ge:SEMI規格M1等で標準化されている値、セル
サイズ25×25)で0.20μmの高平坦度が達成さ
れた。また、魔鏡でもワーク表面にうねりが見られず、
高精度な加工が達成された。
クの直径より若干径の大きいワーク保持盤を作製し、ワ
ーク保持盤本体保持面の樹脂皮膜面を研磨加工後に、そ
の表面にワークを保持して研磨加工を実施した。ワーク
の平坦度は、静電容量式厚さ計(ADE9700)にて
測定し、また、魔鏡でワーク表面のうねりを観察した。
その結果、ワークの平坦度は、表面基準のSBIRmax
(Site Back−side Ideal Ran
ge:SEMI規格M1等で標準化されている値、セル
サイズ25×25)で0.20μmの高平坦度が達成さ
れた。また、魔鏡でもワーク表面にうねりが見られず、
高精度な加工が達成された。
【0045】(実施例2)ワーク保持盤本体保持面に形
成された樹脂皮膜の厚さを3mmとした以外は実施例1
と同じ条件でワーク保持盤を作製し、同条件でワークの
研磨加工を実施した。その結果、ワークの平坦度は、表
面基準のSBIRmax (セルサイズ25×25)で0.
25μmの高平坦度が達成された。また、魔鏡でもワー
ク表面にうねりが見られず、高精度な加工が達成され
た。
成された樹脂皮膜の厚さを3mmとした以外は実施例1
と同じ条件でワーク保持盤を作製し、同条件でワークの
研磨加工を実施した。その結果、ワークの平坦度は、表
面基準のSBIRmax (セルサイズ25×25)で0.
25μmの高平坦度が達成された。また、魔鏡でもワー
ク表面にうねりが見られず、高精度な加工が達成され
た。
【0046】(実施例3)ワーク保持盤本体の真空吸着
用孔の孔径を0.3mm、0.8mm、1.2mmとし
た以外は実施例1と同じ条件でワーク保持盤本体を作製
し、同条件でワークの研磨加工を実施した。その結果、
孔径0.3mmの場合は、一部孔が詰り、修正加工が必
要となる場合があった。0.8mmの場合には、研磨加
工後のワーク表面を魔鏡で観察した場合に、僅かに真空
吸着孔の転写が観察される場合があった。また、1.2
mmの場合には真空吸着孔の転写が明瞭に観察された。
よって、孔径としては、0.4〜0.8mmがよいこと
が判った。
用孔の孔径を0.3mm、0.8mm、1.2mmとし
た以外は実施例1と同じ条件でワーク保持盤本体を作製
し、同条件でワークの研磨加工を実施した。その結果、
孔径0.3mmの場合は、一部孔が詰り、修正加工が必
要となる場合があった。0.8mmの場合には、研磨加
工後のワーク表面を魔鏡で観察した場合に、僅かに真空
吸着孔の転写が観察される場合があった。また、1.2
mmの場合には真空吸着孔の転写が明瞭に観察された。
よって、孔径としては、0.4〜0.8mmがよいこと
が判った。
【0047】(実施例4)ワーク保持盤本体保持面に塗
布する熱硬化性エポキシ樹脂に対して、使用前に真空混
練脱泡処理を施さなかった以外は、実施例1と同じ条件
でワーク保持盤本体を作製し、同条件でワークの研磨加
工を実施した。その結果、殆どの場合で、実施例1と同
様の結果が得られたが、魔鏡で観察した場合に、研磨加
工後のワーク表面に樹脂皮膜中の気泡が転写したと思わ
れるうねりが発生することがあった。
布する熱硬化性エポキシ樹脂に対して、使用前に真空混
練脱泡処理を施さなかった以外は、実施例1と同じ条件
でワーク保持盤本体を作製し、同条件でワークの研磨加
工を実施した。その結果、殆どの場合で、実施例1と同
様の結果が得られたが、魔鏡で観察した場合に、研磨加
工後のワーク表面に樹脂皮膜中の気泡が転写したと思わ
れるうねりが発生することがあった。
【0048】(実施例5)ワーク保持盤本体の材質をス
テンレススチール(線熱膨張係数:12×10-6/℃)
またはアルミナ(セラミックス、線熱膨張係数:7×1
0-6/℃)とした以外は、実施例1と同じ条件でワーク
保持盤本体を作製し、同条件でワークの研磨加工を実施
した。その結果、ステンレスの場合は、ワークの裏面基
準平坦度SBIRmax で0.3μm、アルミナの場合は
0.25μmであった。
テンレススチール(線熱膨張係数:12×10-6/℃)
またはアルミナ(セラミックス、線熱膨張係数:7×1
0-6/℃)とした以外は、実施例1と同じ条件でワーク
保持盤本体を作製し、同条件でワークの研磨加工を実施
した。その結果、ステンレスの場合は、ワークの裏面基
準平坦度SBIRmax で0.3μm、アルミナの場合は
0.25μmであった。
【0049】(比較例1)ワーク保持盤本体保持面に厚
さ1mm、3mm、5mmの3種類のエポキシ樹脂多孔
板をエポキシ樹脂接着剤で貼り付けた以外は実施例1と
同じ条件でワーク保持盤本体を作製し、同条件でワーク
の研磨加工を実施した。その結果、ワークの裏面基準平
坦度SBIRmax は、厚さ1mmの場合に0.40μ
m、3mmで0.50μm、5mmで0.70μmと樹
脂板の厚さと共に悪化した。逆に魔鏡によるワーク表面
のうねり(ここでは、樹脂板とワーク保持盤本体との接
着ムラの転写をいう)は樹脂板が薄い程大きくなり、平
坦度とうねりの両者を勘案しても不良品であった。
さ1mm、3mm、5mmの3種類のエポキシ樹脂多孔
板をエポキシ樹脂接着剤で貼り付けた以外は実施例1と
同じ条件でワーク保持盤本体を作製し、同条件でワーク
の研磨加工を実施した。その結果、ワークの裏面基準平
坦度SBIRmax は、厚さ1mmの場合に0.40μ
m、3mmで0.50μm、5mmで0.70μmと樹
脂板の厚さと共に悪化した。逆に魔鏡によるワーク表面
のうねり(ここでは、樹脂板とワーク保持盤本体との接
着ムラの転写をいう)は樹脂板が薄い程大きくなり、平
坦度とうねりの両者を勘案しても不良品であった。
【0050】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同
一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いか
なるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同
一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いか
なるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高精度のワーク保持面を有する研磨用ワーク保持盤が提
供される。従って、これを用いて研磨加工によって優れ
た平坦度とうねりのない表面を持ったワークを作製する
ことが出来る。特にワークが、本発明の研磨用ワーク保
持盤を用いて研磨加工された半導体ウエーハの場合は、
高集積デバイス工程でのリソグラフィ露光におけるフォ
ーカス不良を低減可能であり、高集積デバイスの歩留り
向上を図ることができる。
高精度のワーク保持面を有する研磨用ワーク保持盤が提
供される。従って、これを用いて研磨加工によって優れ
た平坦度とうねりのない表面を持ったワークを作製する
ことが出来る。特にワークが、本発明の研磨用ワーク保
持盤を用いて研磨加工された半導体ウエーハの場合は、
高集積デバイス工程でのリソグラフィ露光におけるフォ
ーカス不良を低減可能であり、高集積デバイスの歩留り
向上を図ることができる。
【図1】本発明の研磨用ワーク保持盤の概略説明図であ
る。 (a)縦断面図、(b)ワーク保持面の正面図。
る。 (a)縦断面図、(b)ワーク保持面の正面図。
【図2】本発明の研磨用ワーク保持盤を装着した研磨ヘ
ッドおよび研磨ヘッドを具備した研磨装置の概略説明図
である。 (a)研磨ヘッド、(b)ワークの研磨装置。
ッドおよび研磨ヘッドを具備した研磨装置の概略説明図
である。 (a)研磨ヘッド、(b)ワークの研磨装置。
【図3】(a)〜(g)は、本発明の研磨用ワーク保持
盤の製作工程を示すフロー図である。
盤の製作工程を示すフロー図である。
1…研磨用ワーク保持盤、2…ワーク保持盤本体、3…
樹脂皮膜、4…真空吸着用貫通孔、5…ワーク保持盤裏
板、6…空間部、7…バキューム路、8…ワーク保持
面、10…研磨ヘッド、11…回転ホルダ、12…弾性
体リング、13…加圧空間部、14…加圧路、20…研
磨装置、21…定盤、22…研磨布、23…ノズル、2
4…研磨剤、30…樹脂塗布用治具、31…熱硬化性樹
脂、32…塗布量調整板、33…バー、34…ガス、3
5…電気加熱炉、40…ラッピングマシン、41…定
盤、42…ノズル、43…ラップ液。W…ウェーハ。
樹脂皮膜、4…真空吸着用貫通孔、5…ワーク保持盤裏
板、6…空間部、7…バキューム路、8…ワーク保持
面、10…研磨ヘッド、11…回転ホルダ、12…弾性
体リング、13…加圧空間部、14…加圧路、20…研
磨装置、21…定盤、22…研磨布、23…ノズル、2
4…研磨剤、30…樹脂塗布用治具、31…熱硬化性樹
脂、32…塗布量調整板、33…バー、34…ガス、3
5…電気加熱炉、40…ラッピングマシン、41…定
盤、42…ノズル、43…ラップ液。W…ウェーハ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 591037498 長野電子工業株式会社 長野県更埴市大字屋代1393番地 (72)発明者 桝村 寿 福島県西白河郡西郷村大字小田倉字大平 150番地 信越半導体株式会社半導体白河 研究所内 (72)発明者 田中 好一 福島県西白河郡西郷村大字小田倉字大平 150番地 信越半導体株式会社半導体白河 研究所内 (72)発明者 鈴木 文夫 福島県西白河郡西郷村大字小田倉字大平 150番地 信越半導体株式会社半導体白河 研究所内 (72)発明者 森田 幸治 福島県西白河郡西郷村大字小田倉字大平 150番地 信越半導体株式会社半導体白河 研究所内 (72)発明者 岡村 晃一 新潟県中頸城郡頸城村大字城野腰新田596 番地2 直江津電子工業株式会社内 (72)発明者 外山 直孝 群馬県群馬郡群馬町足門762番地 三益半 導体工業株式会社内
Claims (14)
- 【請求項1】 ワークを真空吸着保持する多数の貫通孔
を有するワーク保持盤本体を具備した研磨用ワーク保持
盤において、該保持盤本体の保持面が、該保持面に塗布
された熱硬化性樹脂を熱硬化させた皮膜で被覆され、か
つ該皮膜の表面が研磨されたものであることを特徴とす
る研磨用ワーク保持盤。 - 【請求項2】 前記熱硬化性樹脂が、エポキシ樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂
から選択される1種であることを特徴とする請求項1に
記載した研磨用ワーク保持盤。 - 【請求項3】 前記熱硬化性樹脂の粘度が、10,00
0cps以上であることを特徴とする請求項1または請
求項2に記載した研磨用ワーク保持盤。 - 【請求項4】 前記熱硬化性樹脂が真空混練脱泡されて
いることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれ
か1項に記載の研磨用ワーク保持盤。 - 【請求項5】 前記保持盤本体の保持面を被覆する樹脂
皮膜の厚さが0.5〜3mmであることを特徴とする請
求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載した研磨用
ワーク保持盤。 - 【請求項6】 前記樹脂皮膜の表面は、ラッピング加工
修正し、次いで研磨装置の定盤上で研磨加工修正された
ものであることを特徴とする請求項1ないし請求項5の
いずれか1項に記載した研磨用ワーク保持盤。 - 【請求項7】 前記ワーク保持盤本体の貫通孔の孔径
が、0.4〜0.8mmであることを特徴とする請求項
1ないし請求項6のいずれか1項に記載した研磨用ワー
ク保持盤。 - 【請求項8】 前記ワーク保持盤本体材料の線熱膨張係
数が、1×10-5/℃以下であることを特徴とする請求
項1ないし請求項7のいずれか1項に記載した研磨用ワ
ーク保持盤。 - 【請求項9】 前記ワーク保持盤本体の材質が、炭化け
い素(SiC)であることを特徴とする請求項1ないし
請求項8のいずれか1項に記載した研磨用ワーク保持
盤。 - 【請求項10】 ワークを真空吸着保持する多数の貫通
孔を有するワーク保持盤本体を具備した研磨用ワーク保
持盤の製造方法において、ワーク保持盤本体の保持面に
熱硬化性樹脂を被覆し、該熱硬化性樹脂を熱硬化させる
際に、ガスをワーク保持盤本体の背面から貫通孔を流通
させながら樹脂を熱硬化させて樹脂皮膜を形成した後、
該樹脂皮膜表面をラッピング加工修正し、次いで研磨装
置の定盤上で研磨加工修正することを特徴とする保持面
に樹脂を被覆した研磨用ワーク保持盤の製造方法。 - 【請求項11】 請求項10に記載の製造方法におい
て、ワーク保持盤本体の保持面に熱硬化性樹脂を被覆す
る際に、加熱したガスをワーク保持盤本体の背面から貫
通孔を流通させながら貫通孔周辺部の樹脂を予備硬化さ
せた後、残部樹脂を熱硬化させることを特徴とする研磨
用ワーク保持盤の製造方法。 - 【請求項12】 前記ガスの温度が、前記熱硬化性樹脂
の熱硬化温度と同じかより高い温度であることを特徴と
する請求項10または請求項11に記載した研磨用ワー
ク保持盤の製造方法。 - 【請求項13】 前記請求項1ないし請求項9のいずれ
か1項に記載した研磨用ワーク保持盤本体の樹脂皮膜表
面をワーク保持面としてワークの裏面を真空吸着保持
し、次いで該ワークを研磨布に接触させてワークの表面
を研磨することを特徴とするワークの研磨方法。 - 【請求項14】 研磨布を貼着した回転テーブルと研磨
布表面に研磨剤を供給する手段とワークを研磨布表面に
強制的に圧接させる研磨用ワーク保持盤を具備した研磨
装置において、該研磨用ワーク保持盤が、前記請求項1
ないし請求項9のいずれか1項に記載したものであるこ
とを特徴とするワークの研磨装置。
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---|---|---|---|
JP30515699A JP2000198069A (ja) | 1998-10-30 | 1999-10-27 | 研磨用ワ―ク保持盤およびその製造方法ならびにワ―クの研磨方法および研磨装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP31012198 | 1998-10-30 | ||
JP10-310121 | 1998-10-30 | ||
JP30515699A JP2000198069A (ja) | 1998-10-30 | 1999-10-27 | 研磨用ワ―ク保持盤およびその製造方法ならびにワ―クの研磨方法および研磨装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000198069A true JP2000198069A (ja) | 2000-07-18 |
Family
ID=26564179
Family Applications (1)
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JP30515699A Pending JP2000198069A (ja) | 1998-10-30 | 1999-10-27 | 研磨用ワ―ク保持盤およびその製造方法ならびにワ―クの研磨方法および研磨装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000198069A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8268114B2 (en) | 2001-09-28 | 2012-09-18 | Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. | Workpiece holder for polishing, workpiece polishing apparatus and polishing method |
KR101214622B1 (ko) | 2010-09-09 | 2012-12-24 | 주식회사리온 | 화학기계 연마 헤드용 가요성 박막의 성형 장치 |
WO2012176376A1 (ja) * | 2011-06-21 | 2012-12-27 | 信越半導体株式会社 | 研磨ヘッド、研磨装置及びワークの研磨方法 |
CN105903607A (zh) * | 2016-06-16 | 2016-08-31 | 苏州美图半导体技术有限公司 | 一种新型多片衬底喷涂装置 |
CN110977754A (zh) * | 2018-10-03 | 2020-04-10 | 株式会社迪思科 | 矩形基板的磨削方法 |
-
1999
- 1999-10-27 JP JP30515699A patent/JP2000198069A/ja active Pending
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