JP2000269773A - 圧電共振部品 - Google Patents

圧電共振部品

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JP2000269773A
JP2000269773A JP11073800A JP7380099A JP2000269773A JP 2000269773 A JP2000269773 A JP 2000269773A JP 11073800 A JP11073800 A JP 11073800A JP 7380099 A JP7380099 A JP 7380099A JP 2000269773 A JP2000269773 A JP 2000269773A
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Japan
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piezoelectric
substrate
piezoelectric substrate
cavity
case
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English (en)
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Masao Gamo
昌夫 蒲生
Shungo Kanai
俊吾 金井
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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  • Piezo-Electric Or Mechanical Vibrators, Or Delay Or Filter Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 空洞内の空気が熱膨張した場合であっても、
圧電基板とケース基板との間の接着剥がれが生じ難い構
造を備えた圧電共振部品を得る。 【解決手段】 第1,第2の振動電極6,7が圧電基板
5を介して表裏対向するように形成されてエネルギー閉
じ込め型の圧電振動部が構成されており、かつ振動電極
6が引出電極8a,8bにより端子電極9に接続されて
いる圧電素子2の両面に接着剤層12,13を介して第
1,第2のケース基板3,4が貼り合わされており、端
子電極9の圧電振動部側の端縁に凹部9aが形成されて
おり、それによって円Aに示される空洞11の外側にお
いて、接着剤層12を介して圧電素子2の圧電基板5と
ケース基板3とが直接接着されている、圧電共振部品
1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電共振子、圧電
発振子、圧電フィルタなどの圧電共振部品に関し、より
詳細には、エネルギー閉じ込め型の圧電振動部の振動を
妨げないための空洞が設けられた圧電共振部品に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、エネルギー閉じ込め型の圧電素子
を用いた共振子やフィルタ等が広く用いられている。こ
の種の圧電素子を用いた圧電共振部品では、エネルギー
閉じ込め型の圧電振動部が部品内に密封されている。
【0003】従来の圧電共振部品の一例を図7(a)及
び(b)を参照して説明する。圧電共振部品51では、
圧電素子52の上下にケース基板53,54が貼り合わ
されている。圧電素子52は、圧電基板55を用いて構
成されている。圧電基板55の上面中央には、振動電極
56が、下面中央には振動電極57が形成されている。
振動電極56,57は圧電基板55を介して表裏対向さ
れており、エネルギー閉じ込め型の圧電振動部を構成し
ている。
【0004】振動電極56には、引出電極58a,58
bが接続されている。引出電極58a,58bの他端
は、端子電極59に接続されている。端子電極59は、
振動電極56を外部と電気的に接続するために設けられ
ており、圧電共振部品51の外側面に露出するように形
成されている。
【0005】他方、他面側の振動電極57にも、同様に
引出電極(図示されず)が接続されており、該引出電極
が端子電極60に電気的に接続されている。ケース基板
53,54には、内面側に凹部53a,54aがそれぞ
れ形成されている。凹部53a,54aは、エネルギー
閉じ込め型圧電振動部の振動を妨げないための空洞6
1,61を構成するために設けられている。
【0006】また、ケース基板53,54は、接着剤層
62,63を介して圧電素子52に貼り合わされてい
る。接着剤層62,63により、空洞61の周囲におい
て、圧電素子52とケース基板53,54とが貼り合わ
されている。すなわち、図7(a)の円Aで囲まれてい
る部分が空洞61に相当する部分であり、この円Aの外
側のすべての領域において接着剤が塗布されて、接着剤
層62,63が構成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の圧電共振部品5
1では、特性の安定化及び耐湿性の向上等を図るため
に、空洞61の周囲の領域のすべてにおいて、圧電素子
52が接着剤層62,63を介してケース基板53,5
4に貼り合わされていた。
【0008】他方、圧電共振部品51は、他のチップ型
電子部品と同様に、リフロー半田付け法によりプリント
回路基板などに実装される。この場合、溶融半田の熱に
より、空洞61内の空気が膨張し、ケース基板53,5
4が圧電素子52から剥離することがあった。すなわ
ち、従来の圧電共振部品51では、ケース基板53,5
4の圧電素子52に対する接着強度が必ずしも十分では
なかった。
【0009】本発明の目的は、上述した従来技術の欠点
を解消し、圧電素子とケース基板との接着強度に優れて
おり、リフロー半田付け時などに熱が加えられて空洞内
の空気が膨張としたとしてもケース基板の圧電素子から
の剥離が生じ難い、信頼性に優れた圧電共振部品を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る圧電共振部
品は、圧電基板と、該圧電基板を介して表裏対向するよ
うに圧電基板の両主面に形成された第1,第2の振動電
極と、前記第1,第2の振動電極に電気的に接続された
第1,第2の引出電極と、前記第1,第2の引出電極に
電気的に接続されており、外周縁の一部が圧電基板の外
周縁に至るように延ばされている第1,第2の端子電極
とを備える圧電素子と、前記圧電素子を挟持するよう
に、かつ圧電素子の振動部の振動を妨げないための空洞
を形成するように圧電基板に積層された第1,第2のケ
ース基板と、前記第1,第2のケース基板を圧電基板に
接着している接着剤層とを備え、該接着剤層が前記空洞
の周囲において圧電基板をケース基板に接着しており、
前記空洞に端子電極が露出しないように、該端子電極の
空洞側の端縁に凹部が形成されていることを特徴とす
る。
【0011】本発明においては、好ましくは、前記端子
電極に貫通孔が形成されており、該貫通孔において圧電
基板とケース基板とが接着剤層を介して接着されてい
る。また、本発明に係る圧電共振部品では、前記端子電
極の外周縁の一部と圧電基板の端縁との間に接着代に
て、圧電基板とケース基板とが従来よりも良好な状態で
接着されている。
【0012】本願の第2の発明に係る圧電共振部品は、
圧電基板と、圧電基板を介して表裏対向するように圧電
基板の両面に形成された第1,第2の振動電極と、第
1,第2の振動電極に電気的に接続された第1,第2の
引出電極と、前記引出電極に接続されており、外周縁の
一部が圧電基板の端縁に至るように形成されている第
1,第2の端子電極とを有する圧電素子と、前記圧電素
子を挟持するように、かつ圧電基板の振動部の振動を妨
げたいための空洞を形成するようにして圧電基板に積層
されている第1,第2のケース基板と、前記圧電基板に
第1,第2のケース基板を接着している接着剤層とを備
え、前記空洞の周りにおいて圧電基板と第1,第2のケ
ース基板とが接着剤層を介して接着されており、前記圧
電基板の両主面において、前記空洞を中心として第1,
第2の端子電極と対称となる位置にダミー電極が形成さ
れていることを特徴とする。
【0013】また、第1,第2の発明に係る圧電共振部
品では、好ましくは、前記第1,第2のケース基板の内
面に前記空洞を形成するための凹部が形成されている。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
の具体的な実施例を挙げることにより本発明を明らかに
する。
【0015】図1(a)及び(b)は、本発明の第1の
実施例に係る圧電共振部品を示す断面図及び圧電素子の
平面図である。圧電共振部品1は、板状の圧電素子2
と、圧電素子2を挟持するように圧電素子に貼り合わさ
れた第1,第2のケース基板3,4とを有する。
【0016】圧電素子2は、板状の圧電基板5を用いて
構成されている。圧電基板5は、チタン酸ジルコン酸鉛
系セラミックスのような圧電セラミックスあるいはLi
TaO3 や水晶などの圧電単結晶を用いて構成すること
ができる。本実施例では、圧電基板5は、圧電セラミッ
クスにより構成されており、厚み方向に分極処理されて
いる。
【0017】圧電基板5の上面中央には、第1の振動電
極6が形成されている。また、圧電基板5の他面中央に
は、第2の振動電極7が形成されている。振動電極6,
7は、圧電基板5を介して表裏対向されている。
【0018】また、振動電極6に電気的に接続されるよ
うに、細い線状の引出電極8a,8bが振動電極6に電
気的に接続されている。引出電極8a,8bの他端は、
端子電極9に電気的に接続されている。
【0019】なお、特に図示はしないが、下面側におい
ても、振動電極7に一対の引出電極が同様に接続されて
おり、該一対の引出電極が端子電極10に電気的に接続
されている。
【0020】端子電極9は、圧電基板5の上面におい
て、端縁5aと、側縁5b,5cとに至るように形成さ
れている。端子電極9は、外部と電気的に接続するため
に設けられており、従って圧電共振部品1の外側面に露
出するように形成されている。端子電極10について
も、端子電極9と同様に構成されている。もっとも、端
子電極10は、圧電振動部を中心として端子電極9とは
反対側の圧電基板5の端縁5d側に形成されている。
【0021】上記振動電極6,7及び引出電極8a,8
b及び端子電極9,10は、圧電基板5の両面にAl、
Cu、Agなどの金属膜を形成し、パターニングするこ
とにより形成することができる。
【0022】圧電素子2は、上記圧電基板5を用い、振
動電極6,7が上記のように形成されいてるので、振動
電極6,7間に交流電圧を印加することにより、エネル
ギー閉じ込め型の厚み縦振動モードを利用した圧電共振
子として動作させることができる。
【0023】第1,第2のケース材3,4は、アルミナ
などの絶縁性セラミックスや合成樹脂などの適宜の剛性
絶縁材料により構成することができる。第1,第2のケ
ース材3,4の内面、すなわち圧電振動部側の面には、
凹部3a,4aがそれぞれ形成されいてる。凹部3a,
4aは、圧電振動部の上下に空洞11,11を形成する
ために設けられている。空洞11は、圧電振動部の振動
を妨げないために設けられている。
【0024】他方、第1,第2のケース材3,4は、接
着剤層12,13を介して圧電素子2に貼り合わされい
る。ここで、接着剤層12,13は、図1(b)の一点
鎖線で示す円Bの外側に配置されている。一点鎖線で示
す円Bの内側部分が上記空洞11に相当し、従って空洞
11の外側において圧電素子2にケース基板3,4が接
着剤層12,13により貼り合わされている。
【0025】本実施例の特徴は、端子電極9の圧電振動
部側に凹部9aが形成されており、それによって端子電
極9の空洞側の端縁と、一点鎖線Bで示されている空洞
11の外縁との間において圧電基板5とケース基板3と
が接着剤層12により直接接着されていることにある。
【0026】図7に示した従来の圧電共振部品51で
は、端子電極59が、一点鎖線Aで示す空洞の外縁に接
している。従って、リフロー半田付け時に加えられた熱
により空洞61内の空気が膨張した場合、端子電極59
が一点鎖線Aと接している部分においては、接着剤層6
2は圧電基板55ではなく端子電極59とケース基板5
3との間に存在している。従って、接着強度が低く、端
子電極59が円Aと接している部分において接着剥がれ
が生じがちであった。
【0027】これに対して、本実施例の圧電共振部品1
では、端子電極9に凹部9aが形成されており、円Bで
示す空洞11の外縁の外側の領域において、圧電基板5
とケース材11とが接着剤層12を介して直接接着され
ている。電極材料に比べて、圧電基板5は、接着剤層1
2に対する接着強度に優れている。従って、リフロー半
田付け時などにおいて熱が加わり、空洞11内の空気が
膨張したとしても、ケース基板3と圧電素子2との間の
接着剥がれが生じ難い。
【0028】なお、特に図示はしないが、下面の端子電
極10においても、端子電極9と同様に空洞側の端縁に
凹部が形成されている。従って、圧電素子2の下面側に
おいても、圧電素子2とケース基板4との接着強度が高
められるため、同様に熱が加わった際の空洞11内の空
気の膨張に起因する接着剥がれを確実に防止することが
できる。
【0029】なお、凹部9aは、円Bで示されている空
洞11の外縁よりも外側に、確実に接着代を形成するた
めに設けられているものであるため、この作用を果たす
限り凹部9aの形状は適宜変形し得る。すなわち、凹部
9aの端縁は曲線状であってもよく、また凹部9aは複
数設けられていてもよい。
【0030】図2は、第2の実施例に係る圧電共振部品
において用いられる圧電素子を示す平面図である。な
お、第2の実施例及び後述する第3〜第5の実施例に係
る圧電共振部品では、圧電素子の構造を主として説明す
るが、圧電素子の上下に積層される第1,第2のケース
基板については第1の実施例と同様に構成されている。
【0031】図2に示すように、第2の実施例の圧電共
振部品では、圧電素子2において、端子電極9に凹部9
aが形成されている。加えて、端子電極9に、貫通孔9
bが形成されている。従って、貫通孔9bにおいても、
接着剤層12(図1参照)により、圧電素子2の圧電基
板5と、ケース基板3(図1参照)とが強固に接合され
る。すなわち、第2の実施例に係る圧電共振部品では、
端子電極9が凹部9aを有するだけでなく、貫通孔9b
を有することによっても、圧電素子2とケース基板3と
の接着剤層12による接着強度が高められる。
【0032】なお、特に図示はしないが、圧電素子2の
下面側の端子電極においても、同様に凹部及び貫通孔が
設けられている。従って、第2の実施例に係る圧電共振
部品では、リフロー半田付け時などの熱が加わる工程に
おいて空洞内の空気が膨張したとしても、圧電素子とケ
ース基板との間の接着剥がれをより一層効果的に防止す
ることができる。
【0033】図3に示す第3の実施例で用いられる圧電
素子2では、端子電極9に凹部9aが形成されており、
かつ端子電極9は、圧電基板5の端縁5aには至らない
ように形成されている。言い換えれば、端縁5aと端子
電極9との間に圧電基板5の幅方向両端に至る接着代5
eが形成されている。従って、圧電素子2を接着剤層1
2(図1参照)を介して第1のケース基板に接着した場
合、凹部9aを有するだけでなく、接着代5eを有する
ことによっても、圧電素子2とケース基板3との接着強
度が高められる。
【0034】また、圧電素子2の下面側の端子電極10
(図1参照)においても、同様に凹部と接着代とが設け
られている。従って、第3の実施例に係る圧電共振部品
においても、圧電素子2の圧電基板5とケース基板3,
4とが接着される接着面積が増大されるので、熱が加わ
った際の圧電素子2と第1,第2のケース基板との間の
接着剥がれをより確実に防止することができる。
【0035】図4に示すように、第4の実施例に係る圧
電共振部品に用いられる圧電素子2では、端子電極9
が、凹部9a及び電極欠落部9bを有するだけでなく、
端子電極9と圧電基板5の端縁5aとの間に接着代5e
が形成されている。すなわち、第3の実施例は、第2の
実施例及び第3の実施例に係る圧電共振部品の端子電極
構造を組み合わせた構造に相当する。
【0036】従って、第4の実施例に係る圧電共振部品
では、凹部9aが設けられていること、電極欠落部9b
が設けられていること、さらに接着代5eが設けられて
いることにより、圧電基板と第1,第2のケース基板と
が直接接着される部分の面積が増大され、それによって
圧電素子と第1,第2のケース基板との間の接着剥がれ
をより効果的に防止することができる。
【0037】図5及び図6は、第5の実施例に係る圧電
共振部品に用いられる圧電素子の平面図及び圧電基板を
付加して圧電基板下面に形成されている電極構造を示す
模式的平面図である。
【0038】第5の実施例では、圧電素子32は、矩形
の圧電基板35を用いて構成されている。この圧電基板
35の上面中央に第1の振動電極36が、下面中央に第
2の振動電極37が形成されている。振動電極36,3
7は、圧電基板35を介して表裏対向されている。ま
た、振動電極36には、細い線状の引出電極38a,3
8bが接続されている。引出電極38a,38bの他端
は、圧電基板35の端縁35aの両側に位置するコーナ
ー部分に形成された端子電極39a,39bにそれぞれ
電気的に接続されている。すなわち、端子電極39a,
39bは、端縁35aと側縁35bまたは側縁35cと
が突き合わされた各コーナー部に形成されている。
【0039】同様に、図6に示すように、圧電基板35
の下面においても、振動電極36に、細い線状の引出電
極40a,40bが接続されており、引出電極40a,
40bの他端が端縁35dの両側のコーナー部分に形成
された端子電極41a,41bに電気的に接続されてい
る。なお、圧電基板35の下面の端縁及び側縁について
も、上面の端縁及び側縁と同じ参照番号を付することと
する。
【0040】他方、圧電基板35の上面においては、端
縁35aとは反対側の端縁35dの両端のコーナー部分
にダミー電極42a,42bが形成されている。また、
圧電基板35の下面においても、端縁35dとは反対側
の端縁35aの両側のコーナー部分においてダミー電極
43a,43bが形成されている。
【0041】ダミー電極42a,42b,43a,43
bは、それぞれ、端子電極39a,39b,41a,4
1bと同じ形状とされており、かつ空洞を中心として対
称に配置されている。
【0042】本実施例の圧電共振部品では、端子電極3
9a,39b,41a,41bと同じ形状のダミー電極
42a〜43bが上記のように形成されているので、圧
電素子32に第1,第2のケース基板を接着し圧電共振
部品を得た場合、空洞内の空気の熱膨張に起因する接着
剥がれを効果的に防止することができる。
【0043】すなわち、圧電基板35の上面では、端子
電極39a,39bと等しい形状のダミー電極42a,
42bが圧電振動部を中心として、端子電極39a,3
9bと対称な位置に配置されている。従って、円Bで示
されている空洞の周囲において接着剤により第1のケー
ス基板を圧電素子32上に接着した場合、空洞の周囲に
おける接着強度のばらつきが緩和される。
【0044】ダミー電極42a,42bが形成されてい
ない場合には、空洞の外側の接着部分のうち端子電極3
9a,39bが形成されている側の接着強度が、端縁3
5d側における接着強度よりも低くなる。これは、前述
したように、電極材料とケース基板との間の接着強度
が、圧電基板とケース基板との間の接着強度よりも低い
ためである。従って、ダミー電極42a,42bが設け
られていない場合には、空洞内の空気が熱膨張すると、
端子電極39a,39bが形成されている側において接
着剥がれが生じ易い。
【0045】これに対して、本実施例では、端子電極3
9a,39bと空洞を挟んで対称な位置にダミー電極4
2a,42bが形成されているので、空洞内の空気が膨
張としたとしても、その力が円Bの周囲の接着剤層12
において均一に受け止められる。従って、部分的な接着
剥がれが生じ難い。
【0046】なお、圧電基板35の下面側においても、
同様に、端子電極41a,41bと等しい形状のダミー
電極43a,43bが空洞を挟んで端子電極41a,4
1bと対称な位置に形成されているので、同様に空洞内
の空気の熱膨張に起因する接着剥がれを効果的に防止す
ることができる。
【0047】なお、第5の実施例では、ダミー電極42
a〜43bは端子電極39a,39b,41a,41b
と等しい形状としたが、ダミー電極は、端子電極と等し
い形状とすることが好ましいものの、端子電極とほぼ同
等の面積を有する限り、必ずしも端子電極39a,39
b,41a,41bと等しくする必要はない。
【0048】また、第1〜第5の実施例に係る圧電共振
部品では、単一の振動電極が圧電基板の両主面に形成さ
れた圧電共振子を示したが、本発明は、圧電共振子だけ
でなく、圧電フィルタなどの他の圧電素子を用いた圧電
共振部品を適用することができる。従って、圧電基板の
両主面に形成される第1,第2の振動電極については、
いずれか一方が、あるいは双方が複数の振動電極に分割
されていてもよい。
【0049】
【発明の効果】第1の発明に係る圧電共振部品では、空
洞に端子電極が露出しないように、端子電極の空洞側端
縁に凹部が形成されているので、空洞の周囲において圧
電基板と第1,第2のケース基板とが接着層を介して直
接接着されている。電極とケース基板とを接着した場合
に比べて、圧電基板とケース基板とを直接接着した場合
の方が接着力に優れる。従って、第1の発明に係る圧電
共振部品では、空洞の周囲における圧電素子と第1,第
2のケース基板との接着強度を効果的に高めることがで
きる。よって、例えばリフロー半田時などにおいて熱が
加わり、空洞内の空気が膨張したとしても、圧電素子と
ケース基板との間の接着剥がれを確実に抑制することが
できる。
【0050】第1の発明において、端子電極に貫通孔が
形成されている場合には、貫通孔において圧電基板とケ
ース基板とが接着剤層を介して直接接着されるので、圧
電素子と第1,第2のケース基板との間の接着剥がれを
より一層確実に抑制することができる。
【0051】さらに、端子電極と外周縁の一部と圧電基
板との端縁との間に接着代が形成されており、該接着代
において圧電基板とケース基板とが直接接着されている
場合においても、該接着代における接着強度向上効果に
より、圧電素子と第1,第2のケース基板との間の接着
剥がれをより一層確実に抑制することができる。
【0052】第2の発明に係る圧電共振部品では、圧電
基板の両主面において、前記空洞を挟んで第1,第2の
端子電極と対称となる位置にダミー電極が形成されてい
るので、空洞の周囲の接着部分における接着強度のばら
つきが生じ難い。従って、例えばリフロー半田時などに
おいて熱が加わり、空洞内の空気が膨張したとしても、
膨張に起因する力が空洞周囲の接着剤層において均一に
受け止められるので、圧電素子とケース基板との間の接
着剥がれを確実に抑制することができる。
【0053】第1,第2の発明に係る圧電共振部品にお
いて、上記空洞を形成するために第1,第2のケース基
板に凹部が形成されている場合には、凹部外の部分で圧
電素子と第1,第2のケース基板と接着剤層を介して接
着するだけで確実に上記空洞を形成することができる。
【0054】もっとも、本発明においては、凹部が形成
されていない平板状のケース基板を用い、接着剤層の厚
みにより上記空洞を形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は、本発明の第1の実施例に
係る圧電共振部品の断面図及び該圧電共振部品に用いら
れる圧電素子の平面図。
【図2】第2の実施例の圧電共振部品に用いられる圧電
素子を示す平面図。
【図3】第3の実施例の圧電共振部品に用いられる圧電
素子を示す平面図。
【図4】第4の実施例の圧電共振部品に用いられる圧電
素子を示す平面図。
【図5】第5の実施例の圧電共振部品に用いられる圧電
素子を示す平面図。
【図6】図5に示した第5の実施例に係る圧電共振部品
に用いられる圧電素子の下面の電極形状を説明するため
の模式的平面図。
【図7】(a)及び(b)は、従来の圧電共振部品の一
例を示す断面図及び該圧電共振部品に用いられている圧
電素子を示す平面図。
【符号の説明】
1…圧電共振部品 2…圧電素子 3,4…第1,第2のケース基板 5…圧電基板 6,7…第1,第2の振動電極 8a,8b…引出電極 9,10…端子電極 11…空洞 12,13…接着剤層 9a…凹部 9b…貫通孔 5d…接着代 32…圧電素子 35…圧電基板 36,37…第1,第2の振動電極 38a,38b,40a,40b…引出電極 39a,39b,41a,41b…端子電極 42a,42b,43a,43b…ダミー電極
フロントページの続き Fターム(参考) 5J108 BB01 BB02 BB04 DD01 DD06 DD07 EE03 EE04 EE07 EE17 FF09 FF11 GG03 GG08 GG16 GG18 KK02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電基板と、該圧電基板を介して表裏対
    向するように圧電基板の両主面に形成された第1,第2
    の振動電極と、前記第1,第2の振動電極に電気的に接
    続された第1,第2の引出電極と、前記第1,第2の引
    出電極に電気的に接続されており、外周縁の一部が圧電
    基板の外周縁に至るように延ばされている第1,第2の
    端子電極とを備える圧電素子と、 前記圧電素子を挟持するように、かつ圧電素子の振動部
    の振動を妨げないための空洞を形成するように圧電基板
    に積層された第1,第2のケース基板と、 前記第1,第2のケース基板を圧電基板に接着している
    接着剤層とを備え、該接着剤層が前記空洞の周囲におい
    て圧電基板をケース基板に接着しており、 前記空洞に端子電極が露出しないように、該端子電極の
    空洞側の端縁に凹部が形成されていることを特徴とす
    る、圧電共振部品。
  2. 【請求項2】 前記端子電極に貫通孔が形成されてお
    り、該貫通孔において圧電基板とケース基板とが接着剤
    層を介して接着されている、請求項1に記載の圧電共振
    部品。
  3. 【請求項3】 前記端子電極の外周縁の一部と圧電基板
    の端縁との間に接着代が形成されており、該接着代にお
    いて圧電基板とケース基板とが接着されている、請求項
    1または2に記載の圧電共振部品。
  4. 【請求項4】 圧電基板と、圧電基板を介して表裏対向
    するように圧電基板の両面に形成された第1,第2の振
    動電極と、第1,第2の振動電極に電気的に接続された
    第1,第2の引出電極と、前記引出電極に接続されてお
    り、外周縁の一部が圧電基板の端縁に至るように形成さ
    れている第1,第2の端子電極とを有する圧電素子と、 前記圧電素子を挟持するように、かつ圧電基板の振動部
    の振動を妨げたいための空洞を形成するようにして圧電
    基板に積層されている第1,第2のケース基板と、 前記圧電基板に第1,第2のケース基板を接着している
    接着剤層とを備え、 前記空洞の周りにおいて圧電基板と第1,第2のケース
    基板とが接着剤層を介して接着されており、 前記圧電基板の両主面において、前記空洞を中心として
    第1,第2の端子電極と対称となる位置にダミー電極が
    形成されていることを特徴とする、圧電共振部品。
  5. 【請求項5】 前記第1,第2のケース基板の内面に前
    記空洞を形成するための凹部が形成されている、請求項
    1〜4の何れかに記載の圧電共振部品。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7622846B2 (en) 2004-04-06 2009-11-24 Samsung Electronics Co., Ltd. Bulk acoustic wave resonator, filter and duplexer and methods of making same

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