JP2000265165A - 寒剤組成物および寒剤 - Google Patents

寒剤組成物および寒剤

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JP2000265165A
JP2000265165A JP7360999A JP7360999A JP2000265165A JP 2000265165 A JP2000265165 A JP 2000265165A JP 7360999 A JP7360999 A JP 7360999A JP 7360999 A JP7360999 A JP 7360999A JP 2000265165 A JP2000265165 A JP 2000265165A
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salt
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cooling
salt hydrate
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Hiroshi Miyazawa
央 宮沢
Isamu Harasawa
勇 原澤
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NAKAE BUSSAN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な冷却到達温度を有すると共に、優れた
即冷性と冷却持続時間を有する寒剤組成物および寒剤を
提供すること。 【解決手段】 無機塩類と塩水和物類とを混合した際の
吸熱現象を利用する寒剤において、該無機塩類は、硝酸
アンモニウムまたはその水溶液であり、該塩水和物類
は、珪酸ナトリウムまたはその水溶液であることを特徴
とする寒剤組成物。また、上記の無機塩類は、硝酸アン
モニウムであり、上記の塩水和物類は、メタ珪酸ナトリ
ウムの水溶液であることを特徴とする上記の寒剤組成
物。および上記の寒剤組成物を封入してなる寒剤であっ
て、該寒剤は、無機塩類または塩水和物類のいずれか一
方を内袋に封入し、該内袋と他の一方とを外袋に封入し
たことを特徴とする寒剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、寒剤組成物および
寒剤に関する。さらに詳しくは無機塩類と塩水和物類と
を混合した際の吸熱現象を利用する寒剤組成物および寒
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電源などを必要としない冷却材料
として、蓄熱容量の大きい物質を使用した蓄冷剤、およ
び二種以上の物質を混合した際の吸熱現象を利用する寒
剤が知られている。このうち、蓄冷剤は、使用前に冷蔵
庫や冷凍庫などで冷却して蓄冷しておく必要がある。一
方、寒剤は、事前の冷却操作が必要でなく、少なくとも
二種類の物質を混合するだけで簡便に冷却効果が得られ
るという利点がある。この点から、寒剤は、人体、食品
などに対する簡易冷却材料として広く普及しつつある。
【0003】このような寒剤としては、無機アンモニウ
ム塩、アルカリ金属塩などの無機塩、またはこれに尿素
を配合したものと水とを混合するもの、無機塩と結晶水
を保有する塩水和物とを混合するものがよく知られてい
る。
【0004】無機塩またはこれに尿素を配合したものと
水とを混合するものは、容易に混合して反応させること
ができることから、冷却の立ち上がりが早いという利点
があるものの、冷却温度が高く、特に雰囲気温度が30
℃を超えるような高温度下で使用した場合には、充分な
冷却性能が得られないなどの点で、実用的に満足できる
ものではなかった。また、輸送中に誤って容器が破損し
た場合に、アンモニアなどの有害ガスが生成したり内容
物が飛散して、四周を汚染するという問題があった。無
機塩としては、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム、
硫酸アンモニウム、臭化アンモニウムなどのアンモニウ
ム塩、硝酸ナトリウム、硝酸カリウムなどのアルカリ金
属塩が一般的によく用いられる。
【0005】一方、無機塩と塩水和物とを混合するもの
は、上記のものに比べて冷却温度が比較的低く、また容
器の取り扱いに対する安全性もよいものの、いずれも固
体であることから完全に混合して反応させることが困難
であり、冷却の立ち上がりが遅いという問題があった。
また、夏場の倉庫などの雰囲気温度が40℃を超えるよ
うな場所に保管される場合に、塩水和物が融解して使用
時の吸熱量が大幅に低減すること、さらに融解後雰囲気
温度が再度低下すると再結晶して塊状になり無機塩と混
合しても、もはや期待される冷却性能が得られなくなる
ことなどの問題もあった。塩水和物としては、水酸化ス
トロンチウム8水和物、炭酸ナトリウム10水和物、炭
酸ナトリウム7水和物、硫酸ナトリウム10水和物、燐
酸2ナトリウム12水和物などが一般的によく用いられ
る。
【0006】無機塩と塩水和物とを混合するものについ
ては、たとえば特開平5−78651号公報に、無機塩
としての無機アンモニウム塩と、塩水和物しての水酸化
ストロンチウム8水和物と、水とを混合する冷却剤が記
載されている。しかし、このような冷却剤は、混合直後
の冷却温度が、一時的とはいえ−20℃以下となること
から、特に肌の弱い乳幼児や女性が使用する場合に、凍
傷の原因となる恐れがあり、また混合後の冷却温度が上
昇し易いという問題があった。さらに、水酸化ストロン
チウム8水和物は、安価に入手することが困難であると
いう問題もあった。
【0007】上述したように、これらの技術はいずれ
も、冷却の立ち上がり、混合後の冷却温度、冷却温度の
持続性の点で不充分なものであった。しかも、容器破損
時の汚染、保管間中の寒剤の変質などの問題があった。
したがって、これらの点を満足し、冷却感が優れ、しか
も利便性のよい寒剤が望まれていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、良好
な冷却到達温度を有すると共に、優れた即冷性と冷却持
続時間を有する寒剤組成物および寒剤を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、無機塩と
塩水和物とを混合した際の吸熱現象を利用する寒剤につ
いて、その組成と混合後の温度変化との関係について鋭
意研究した結果、無機塩として硝酸アンモニウムまたは
その水溶液、塩水和物として珪酸ナトリウムまたはその
水溶液を用いることによって、良好な冷却温度と、優れ
た即冷性と冷却持続時間が得られることを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0010】すなわち、本発明は、無機塩類と塩水和物
類とを混合した際の吸熱現象を利用する寒剤において、
該無機塩類は、硝酸アンモニウムまたはその水溶液であ
り、該塩水和物類は、珪酸ナトリウムまたはその水溶液
であることを特徴とする寒剤組成物を提供するものであ
る。また、本発明は、無機塩類は、硝酸アンモニウムで
あり、塩水和物類は、メタ珪酸ナトリウムの水溶液であ
ることを特徴とする上記の寒剤組成物を提供するもので
ある。さらに、本発明は、上記の寒剤組成物を封入して
なる寒剤であって、該寒剤は、無機塩類または塩水和物
類のいずれか一方を内袋に封入し、該内袋と他の一方と
を外袋に封入したことを特徴とする寒剤を提供するもの
である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。本発明の寒剤組成物は、無機塩類(硝酸アンモニウ
ムまたはその水溶液)と、塩水和物類(珪酸ナトリウム
またはその水溶液)を必須成分として含むものであり、
また本発明の寒剤は、該無機塩類または該塩水和物類の
いずれか一方を内袋に封入し、該内袋と他の一方とを外
袋に封入した寒剤である。
【0012】(無機塩類)本発明で使用する無機塩類
は、硝酸アンモニウムまたはその水溶液であり、好まし
くは硝酸アンモニウムである。硝酸アンモニウムは、特
に限定するものではなく、公知のものを使用することが
できる。また、硝酸アンモニウム以外に、その性能が阻
害されない範囲で、他の無機塩類を少量含有することが
できる。たとえば、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウ
ム、チオシアン酸アンモニウム、酸性硫酸アンモニウ
ム、燐酸アンモニウム、燐酸水素2アンモニウム、メタ
バナジン酸アンモニウム、臭化アンモニウム、沃化アン
モニウムなどのアンモニウム塩、硝酸ナトリウム、チオ
シアン酸ナトリウム、硝酸カリウムなどのアルカリ金属
塩などを挙げることができる。
【0013】(塩水和物類)本発明で使用する塩水和物
類は、珪酸ナトリウムまたはその水溶液である。珪酸ナ
トリウムは、特に限定するものではなく、公知のものを
使用することができる。
【0014】珪酸ナトリウムは、化学式NaO・nS
iO・xHOで表されるものであるが、NaOと
SiOの含有割合によって、オルソ珪酸ナトリウム
(2Na O・SiO・xHO)、セスキ珪酸ナトリウ
ム(3NaO・2SiO・xH O)、メタ珪酸ナト
リウム(NaO・SiO・xHO)がある。また、
メタ珪酸ナトリウムは、結晶水の含有量が異なる各種水
和物が知られており、たとえば、9水和物、8水和物、
6水和物、5水和物および1水和物である。
【0015】さらに、本発明で使用する塩水和物類は、
好ましくはメタ珪酸ナトリウムの水溶液である。メタ珪
酸ナトリウムは、メタ珪酸ナトリウム9水和物を10重
量%以上含有することが望ましく、より望ましくは30
重量%以上である。好適には、メタ珪酸ナトリウム9水
和物である。
【0016】本発明で使用する塩水和物類は、上記した
とおり、珪酸ナトリウムまたはその水溶液、好ましくは
メタ珪酸ナトリウムまたはその水溶液であるが、その性
能が阻害されない範囲で、他の塩水和物を併用すること
ができる。併用する塩水和物としては、水酸化バリウム
8水和物、炭酸ナトリウム10水和物、炭酸ナトリウム
7水和物、硫酸ナトリウム10水和物、燐酸2ナトリウ
ム12水和物などを挙げることができる。
【0017】(寒剤組成物)本発明の寒剤組成物は、上
記した無機塩類と、上記した塩水和物類を必須成分とし
て含むものであって、無機塩類および塩水和物類の合計
含有量は、混合後の全重量に対して、無水物基準で、1
00〜30重量%、好ましくは80〜50重量%、より
好ましくは70〜60重量%であることが望ましい。合
計含有量が、30重量%未満の場合は、無機塩類と塩水
和物類とを混合した際に得られる吸熱量が小さくなる。
また、混合物が水溶液の場合には、発生した吸熱量が水
を冷却するために消費されることから冷却性能が顕著に
劣るという問題がある。さらに、嵩だかになるという問
題もある。
【0018】また、本発明の寒剤組成物においては、無
機塩類と塩水和物類の重量比は、無水物基準で、1:
0.01〜1:5.0、好ましくは1:0.2〜1:
2.0、より好ましくは1:0.4〜1:1.0であ
る。無機塩類1重量部に対して、塩水和物類が0.01
重量部未満の場合は、冷却性能が不充分となり、また冷
却持続時間も短くなる。5.0重量部を超える場合は、
配合割合が多い割に冷却性能が向上しないことから経済
的でない。
【0019】本発明の寒剤組成物は、上記したように、
その性能を阻害しない範囲で、他の化合物を併用するこ
とができる。たとえば、チオシアン酸アンモニウムを併
用する場合は、珪酸ナトリウムとチオシアン酸アンモニ
ウムとの重量比は、無水物基準で、1:0.10〜1:
0.50、好ましくは1:0.20〜1:0.40であ
る。珪酸ナトリウム1重量部に対して、チオシアン酸ア
ンモニウムが0.10重量部未満の場合および/または
0.50重量部を超える場合は、到達冷却温度が期待す
る温度まで低下しない。
【0020】本発明の寒剤組成物は、所望により、その
性能が阻害されない範囲で、各種の増粘剤、高分子保水
剤、高分子凝集剤、その他の薬剤を配合することができ
る。これらの薬剤は、通常無機塩類または塩水和物類の
いずれかまたは双方に添加して配合することができる
が、特に無機塩類に添加して配合することが望ましい。
添加量は、特に限定するものではないが、たとえば、高
分子凝集剤を配合する場合は、寒剤組成物の全重量に対
して、0.01〜10重量%である。
【0021】増粘剤、高分子保水剤や高分子凝集剤を配
合することにより、無機塩類と塩水和物類とを混合した
際に、その混合物が、使用中に容器内を移動して、冷却
性能が不安定になったり、冷却持続時間が短くなること
を防止することができる。また、吸熱反応が進行するに
つれて、アンモニアなどの有害ガスが生成する場合もあ
ることから、使用中または使用後に寒剤組成物を収納し
た容器が誤って破損した際に、内容物が飛散して人体に
被害を与えたり、四周を汚染することを防止することが
できる。
【0022】増粘剤としては、でんぷん、カルボキシメ
チルセルロース、アルギン酸、ゼラチンなどを挙げるこ
とができる。高分子保水剤としては、でんぷん-アクリ
ル酸グラフト共重合物、マレイン酸共重合物、酢酸ビニ
ル-アクリル酸エステル共重合物けん化物、ポリビニル
アルコール、ポリアクリル酸などを挙げることができ
る。高分子凝集剤としては、ポリアクリル酸ソーダ、ア
クリルアミド-アクリル酸ソーダ共重合体、ポリアクリ
ルアミド部分加水分解物などのアニオン系のもの、ポリ
アクリルアミドポリエチレンオキサイドなどのノニオン
系のものを挙げることができる。
【0023】(寒剤)本発明の寒剤は、上記した寒剤組
成物を封入してなる寒剤であって、該寒剤は、無機塩類
または塩水和物類のいずれか一方を内袋に封入し、該内
袋と他の一方とを外袋に封入した寒剤である。好ましく
は塩水和物類を内袋に封入し、該内袋と無機塩類とを外
袋に封入したものであり、より好ましくはメタ珪酸水和
物と水とを内袋に封入し、該内袋と硝酸アンモニウムと
を外袋に封入したものである。
【0024】本発明の寒剤で用いる内袋および外袋は、
流通、保管時には破壊されない強度と低い水分透過性を
有すること、および寒剤の外袋に特定強度以上の外圧、
衝撃が加わった際に、内袋のフィルムまたは内袋のシー
ル部が容易に破壊されて、内容物が流出できることこと
が肝要である。
【0025】内袋および外袋の材質は、特に限定するも
のではないが、水分透過性が低くかつヒートシール等に
より容易に袋加工できるフィルムであればよい。たとえ
ば、水分透過性が特に低いフィルムとしては、ポリ塩化
ビニリデン(PVDC)、エチレンビニルアルコール共
重合体(EVOH)などの樹脂フィルム、樹脂フィルム
のアルミ蒸着物、アルミ箔などを挙げることができる。
また、ヒートシール性のフィルムとしては、ポリエチレ
ン(PE)、ポリプロピレン(PP)などの樹脂フィル
ムがあり、強度の高いフィルムとしては、ポリエチレン
テレフタレート(PET)フィルム、ポリアミド(P
A)フィルムなどを挙げることができる。また、内袋お
よび外袋を密封する方法は、特に限定するものではな
く、公知の方法を採用することができる。たとえば、ヒ
ートシール、接着剤によるシールなどの方法によって密
封することができる。
【0026】
【実施例】本発明を実施例に基づいて説明する。なお、
本発明は以下の実施例によって何ら限定されるものでは
ない。また、実施例および比較例において用いた硝酸ア
ンモニウム、メタ珪酸ナトリウム、チオシアン酸アンモ
ニウム、炭酸ナトリウムは、次のとおりである。 (1)硝酸アンモニウム:硝酸アンモニウム(和光純薬
株式会社製 試薬特級)を用いた。 (2)メタ珪酸ナトリウム:メタ珪酸ナトリウム9水塩
(和光純薬株式会社製試薬特級)を用いた (3)チオシアン酸アンモニウム:チオシアン酸アンモ
ニウム(純正化学株式会社製 試薬純正一級)を用い
た。 (4)炭酸ナトリウム:炭酸ナトリウム無水塩(和光純
薬株式会社製 試薬特級)を用いた。
【0027】(実施例1〜7、比較例1)室温におい
て、390mlの発泡ポリスチロール製容器に、表1お
よび表2に示した配合割合で各成分を入れ、ガラス棒で
撹拌しながら混合した。10秒間撹拌した後静置した。
静置直後からの温度変化を、容器の外壁部内側に取り付
けた温度計により測定した。表3に、実施例1〜7と比
較例1の混合物について測定した温度変化を示した。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】(実施例8)ポリ塩化ビニリデン(厚さ2
μm)、ポリエチレンテレフタレート(厚さ12μm)
およびポリエチレン(厚さ50μm)からなる積層フィ
ルムをヒートシーラで袋状に加工し、これにメタ珪酸ナ
トリウム水溶液(別途、表4の実施例8に示した配合割
合でメタ珪酸ナトリウム9水塩と水とを混合して調製し
た。)を、充填してヒートシーラで密封して内袋を作成
した。一方、ポリアミド(厚さ12μm)、アルミ箔
(厚さ2μm)、ポリエチレンテレフタレート(厚さ1
2μm)、ポリエチレン(厚さ20μm)および線状低
密度ポリエチレン(L−LDPE)(厚さ50μm)か
らなる積層フィルムをヒートシーラで袋状に加工し、こ
れに、表4の実施例8に示した配合量の硝酸アンモニウ
ムと、前記の内袋とを収納した後、ヒートシーラで密封
して寒剤を作製した。次いで、外袋の外側から手で強力
な衝撃を加えることにより内袋を破壊した後、外袋を二
つにたたみ、その間に温度計を挟んでその温度変化を測
定した。表5にその結果を示した。
【0032】(比較例2)実施例8において、内袋に水
(50g)のみを充填したこと以外は、実施例8と同様
にして、寒剤を作製した後、内袋を破壊して、寒剤の温
度変化を測定した。その結果を、表5に示した。
【0033】
【表4】
【0034】
【表5】
【0035】表1に示した実施例1〜7のものは、表3
に示した温度変化から明らかなように、混合後の温度が
低く、また混合後の温度上昇が小さいものであった。す
なわち、良好な冷却到達温度と、優れた即冷性および冷
却持続時間を示した。特に、硝酸アンモニウム、メタ珪
酸ナトリウム9水塩および水を混合した実施例2〜7の
ものは、混合直後の温度が低いことから、優れた即冷性
を示した。これに対して、表2に示した比較例1のもの
は、単に硝酸アンモニウムと水のみからなり、メタ珪酸
ナトリウム9水塩を含まないことから、表3に示したと
おり、混合後の冷却到達温度が高く、しかも混合後の冷
却持続時間が短いものであった。
【0036】さらに、表4の実施例8に示した寒剤組成
物を用いて作製した寒剤においても、表5に示した温度
変化から明らかなように、比較例2のものと比較して、
良好な冷却到達温度と、優れた即冷性および冷却持続時
間を示した。
【0037】
【発明の効果】以上、詳細かつ具体的に説明したよう
に、本発明の寒剤組成物は、無機塩類として、硝酸アン
モニウムまたはその水溶液を用い、該塩水和物類とし
て、珪酸ナトリウムまたはその水溶液を用いたものであ
り、また本発明の寒剤は、無機塩類または塩水和物類の
いずれか一方を内袋に封入し、該内袋と他の一方とを外
袋に封入したものであって、このような構成としたこと
によって、本発明の寒剤組成物および寒剤は、良好な冷
却到達温度を有すると共に、優れた即冷性と冷却持続時
間を有するという効果を奏する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機塩類と塩水和物類とを混合した際の
    吸熱現象を利用する寒剤において、該無機塩類は、硝酸
    アンモニウムまたはその水溶液であり、該塩水和物類
    は、珪酸ナトリウムまたはその水溶液であることを特徴
    とする寒剤組成物。
  2. 【請求項2】 該無機塩類は、硝酸アンモニウムであ
    り、該塩水和物類は、メタ珪酸ナトリウムの水溶液であ
    ることを特徴とする請求項1記載の寒剤組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の寒剤組成
    物を封入してなる寒剤であって、該寒剤は、無機塩類ま
    たは塩水和物類のいずれか一方を内袋に封入し、該内袋
    と他の一方とを外袋に封入したことを特徴とする寒剤。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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