JP2000263378A - 工具折損検出装置及び工具折損検出方法 - Google Patents

工具折損検出装置及び工具折損検出方法

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JP2000263378A
JP2000263378A JP11074163A JP7416399A JP2000263378A JP 2000263378 A JP2000263378 A JP 2000263378A JP 11074163 A JP11074163 A JP 11074163A JP 7416399 A JP7416399 A JP 7416399A JP 2000263378 A JP2000263378 A JP 2000263378A
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Hironori Muramatsu
浩徳 村松
Shuji Ono
修司 小野
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Toyoda Koki KK
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Toyoda Koki KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工具摩耗に関係なく工具折損を正確に検出で
きるようにすること。 【解決手段】 先端に工具11が保持された、モータ9
により回転駆動される主軸10と、前記主軸10のトル
クを検出するトルク検出手段8と、前記検出手段8によ
る検出値の最小値、最大値及び予め設定された抽出率か
ら抽出レベルを設定する抽出レベル設定手段3と、前記
検出値が前記抽出レベルを超えている間の時間または時
間等価値からなる計測値を計測する計測手段3と、前記
検出値、抽出レベル及び計測値を記憶する記憶手段3
と、前回の加工における前記計測値と今回の加工におけ
る前記計測値を比較し、同一工具11を用いた同一加工
条件での今回の加工における計測値が前回の加工におけ
る計測値よりも短かった場合にその工具の折損と判定す
る比較・判定手段3とを備えたことを特徴とする工具折
損検出装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工具折損検出装置
及び工具折損検出方法に関し、特に工具摩耗に関係なく
工具折損を正確に検出できる技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】工作機械の工具折損の検出には以下の方
法がある。まず、非加工時の検出としては、タッチプ
ローブなどで工具に触れる方法、工具を基準位置のセン
サに接触させる方法などの接触検知方法、レーザなど
による非接触検知方法等がある。更に、加工時の工具折
損検出方法として、工具とワークの電気的な導通を利
用する方法がある。
【0003】しかし、上記従来例では、上記及びの
方法では、1回のワーク加工毎にセンサなどにより検出
動作を行う必要があるので、サイクルタイムが伸びてし
まう。また、接触検知用のセンサを設ける必要があり、
コストが高くなってしまうという問題がある。また、上
記の方法では、工具とワークの材質がともに導体に限
定されるという問題がある。
【0004】これらの問題を解決するものとして、特開
昭57−83343号公報記載の技術がある。この技術
は、工具折損時には正常時よりもワーク加工時間が短く
なることに着目し、工具の正常時における工具駆動モー
タの負荷電力が所定のレベル範囲を外れるまでの時間を
計測し、予め設定してある加工所定時間と比較してこの
加工所要時間よりも短い場合に工具折損と判定するよう
にしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、工具は摩耗す
ると切れ味が悪くなるので、モータの負荷が増大する。
特開昭57−83343号公報記載の技術では、単に工
具が摩耗しているだけの場合は、工具駆動モータの負荷
電力がワーク加工の最初から前記レベル範囲の上限レベ
ルを超えてしまい、誤って工具折損と判定されてしま
う。これを避けるためには、工具摩耗が進行しても、工
具駆動モータの負荷電力が前記前記上限レベルを超えな
いように、前記上限レベル大きく設定する必要がある
が、実際には、工具の摩耗限界まで加工してみてみない
と前記上限レベルの設定値が決められない。このよう
に、特開昭57−83343号公報に開示されている技
術では、工具摩耗の進行による主軸トルクの増加が考慮
されておらず、工具摩耗と工具折損を正確に区別するこ
とは困難である。
【0006】したがって、本願発明の課題は、上述の従
来例の欠点をなくし、工具摩耗に関係なく、工具折損を
正確に検出できる工具折損検出装置及び工具折損検出方
法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、第1の発明は請求項1記載の通りである。
【0008】上記第1の発明の構成に係わる工具折損検
出装置では、主軸の先端に工具が保持され、該主軸がモ
ータにより回転駆動される。トルク検出手段が前記主軸
のトルクを検出し、抽出レベル設定手段が前記検出手段
による検出値の最小値、最大値及び予め設定された抽出
率から抽出レベルを設定し、計測手段が前記検出値が前
記抽出レベルを超えている間の時間または時間等価値か
らなる計測値を計測し、記憶手段が前記検出値、抽出レ
ベル及び計測値を記憶し、比較・判定手段が前回の加工
における前記計測値と今回の加工における前記計測値を
比較し、今回の加工における計測値が前回の加工におけ
る計測値よりも短かった場合に工具折損と判定するの
で、工具摩耗が進行しても、工具摩耗と工具折損とを明
確に区別して工具折損を判定することができる。
【0009】更に、第2の発明の構成は請求項2記載の
通りである。
【0010】上記第2の発明の構成により、上記第1の
発明の構成による作用とともに、比較・判定手段は、前
回の加工における計測値に誤差係数を乗じた値と今回の
加工における計測値を比較するので、誤って工具折損の
判定をすることを防ぐことができる。
【0011】更に、第3の発明の構成は請求項3記載の
通りである。
【0012】上記第3の発明の構成により、先端に工具
が保持されたモータにより回転駆動される主軸と前記主
軸のトルクを検出するトルク検出手段と前記検出手段に
よる検出値を記憶する記憶領域を有する工具折損検出装
置の工具折損検出方法において、実加工と同一条件のテ
スト加工時に、前記検出手段による検出値の最小値、最
大値及び予め設定された抽出率から抽出レベルを設定し
て記憶し、前記テスト加工時に前記検出値が前記抽出レ
ベルを超えている間の時間または時間等価値からなる計
測値を計測して記憶し、前記テスト加工に続いて実行さ
れる実加工時に、前記検出値が前記抽出レベルを超えて
いる間の時間または時間等価値からなる計測値を計測し
て記憶し、前記実加工時において、前回の加工における
計測値と今回の加工における計測値を比較し、今回の加
工における計測値が前回の加工における計測値よりも短
かった場合に工具折損と判定するので、実加工時におい
て、工具摩耗が進行しても、工具摩耗と工具折損とを明
確に区別して判別することができる。
【0013】更に、第4の発明の構成は請求項4記載の
通りである。
【0014】上記第4の発明の構成により、上記第3の
発明の構成による作用とともに、前回の加工における計
測値に誤差係数を乗じた値と今回の加工における計測値
を比較するので、実加工において誤って工具折損と判定
をすることを防ぐことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明における実施の形態
を図面に基づいて説明する。図1は本願発明に係わる実
施の形態に係わる工具折損検出装置のブロックダイヤグ
ラムである。図1において、数値制御装置1は、中央処
理装置(CPU;central processing unit)2、メ
モリ3及びインターフェイス(I/F)4、5を備えて
いる。インターフェイス4及びインターフェイス5がC
PU2に接続されている。
【0016】メモリ3は「NCプログラム」、「抽出レ
ベル設定手段」、「計測手段」及び「比較・判定手段」
の各記憶領域並びに「切削トルクバッファ(MT
S)」、「抽出バッファ(MTR)」、「TBバッファ
(MTB)」、「Snバッファ(MSn)」等を備えてい
る。なお、前記「抽出レベル設定手段」、「計測手段」
及び「比較・判定手段」はプログラム化したものであ
る。入出力装置6は、インターフェイス4を介してCP
U2に接続されている。作業者がキーボードにより後述
する「抽出率(TR)」及び「誤差係数(K)」を入出
力装置6に入力すると、該「抽出率(TR)」及び「誤
差係数(K)」はインターフェイス4及びCPU2を経
由してメモリ3に記憶される。モータ駆動回路7はイン
ターフェイス5を介してCPU2に接続されている。
【0017】CPU2は工具折損検出装置全体を制御す
る演算装置であり、メモリ3と各種プログラム及びデー
タの授受をしつつ演算をして、インターフェイス5を介
してモータ駆動回路7を制御する。モータ駆動回路7は
モータ9(例えば誘導モータ)の回転・停止を制御す
る。工作機械の主軸10はモータ9の回転軸に結合され
ている。工具11が該主軸10の先端に固定されてい
る。このため、CPU2は該工具11の回転・停止をメ
モリ3に記憶されたNCプログラムの設定値に従って正
確に制御することができる。検出センサ8はモータ9の
回転軸のトルク即ち主軸10のトルクとしてモータ駆動
回路7の電流値を検出してインターフェイス5を介して
CPU2へ送る。CPU2へ送られた主軸10の検出ト
ルクはメモリ3のMTSに記憶される。
【0018】次に、前記構成の工具折損検出装置による
工具折損検出方法について説明する。まず、実際の工具
折損判定に先立って、基準となる抽出レベル及びこの抽
出レベルを超えている間の時間または時間等価値からな
る計測値を求めるためのテスト加工を実施する。例え
ば、図6に示すようなトルク曲線の加工についてテスト
加工を実施した場合について図2に基づいて説明する。
図2は、新品の工具11によるテスト加工時の図1に示
す工具折損検出装置の動作を示すフローチャートであ
る。なお、このフローチャートは1つの加工条件(工具
11、工作物、送り速度など)毎に実行される。
【0019】図2において、ステップS10において、
抽出率TR(%)を読み込む。具体的には、上述のよう
に作業者が抽出率TR(0〜100)を入出力装置6に
入力する。次に、ステップS11において検出センサ8
が主軸トルクTSを検出し、メモリ3の切削トルクバッ
ファMTSに検出した主軸トルクTSを記憶する。な
お、この場合切削トルクは主軸トルクTSに等しい。具
体的には、図5に示すように主軸トルクTSの一定時間
間隔(クロックパルスの間隔)でサンプリング値を検出
する。なお、図5における「測定時間」は、主軸トルク
TSのサンプリング値が抽出レベルTLを超えている間
の時間である。また、主軸トルクTSはリニアな値では
ないので、主軸トルクTSのサンプリング値を検出して
いる。
【0020】該MTSの大きさには限界があり所定数以
下のパルス数しか記憶できないので、図6に示す1回目
の間にMTSが満杯になってしまう。よって、次に、ス
テップS12において、該MTSが満杯かどうか判断す
る。判断結果がNOであればステップS11を繰り返
し、判断結果がYESであればステップS13へ進む。
ステップS13では、前記MTSに記憶された主軸トル
クTSのうち最大値TSmax及び最小値TSminを選択し
て記憶する。次に、ステップS14にて、CPU2が、
メモリ3に記憶された抽出レベル設定手段(プログラム
化されている。)に従って前記TR、TSmax及びTSm
inから図6に示す1回目の抽出レベルTLを演算して算
出する。なお、TSminは、ほぼ主軸10の始動時の主
軸トルクTSである。
【0021】前記抽出レベルTLは図4(工具11の加
工送り状態の主軸トルクTSの検出値を示す。)の関係
から、 TL=(TSmax−TSmin)×(TR/100)+TS
min となる。なお、図4では、抽出率TRをaで表示してい
る。また、 a+b=100 である。算出されたTLはメモリ3に記憶される。次
に、ステップS15にて、MTSに記憶したTSのう
ち、前記TLより大きいものを抽出バッファMTRへ移
す。図6に示す1回目の場合、図7に示す太線の部分が
抽出バッファMTRへ移される。
【0022】次に、ステップS16にて、ワークの工具
11による加工が終了したかどうか判断する。図6の場
合加工は終了しておらず、判断結果がNOとなるので、
ステップS17で前記満杯のMTSをクリアした後、1
回目と同様にステップS11乃至ステップS15を繰り
返す。2回目のサンプリングで再度MTSが満杯になる
と1回目と同様にTR、TSmax及びTSminから2回目
の抽出レベルTLを算出する。TSmax及びTSminは常
に現在までの値を記憶しており、値に変化があると更新
されるようになっている。よって、この2回目の場合、
TSminは1回目の値がそのまま使用されるが、TSmax
は更新された値が使用されるので、抽出レベルTLは図
8に示すように、1回目と比べて高い値となる。そし
て、この2回目の場合抽出バッファMTRへ移されるの
は図8の太線の部分であり、1回目の値に上書きされて
記憶される。
【0023】以下同様にして3回目から7回目まで実行
されるが、図6に示すように4回目から7回目まではT
Smax、TSminともに変化がないので抽出レベルTLも
変化せず、結果的に3回目の時に算出されたTLが最後
まで残ることになる。7回目のサンプリングが終了する
とステップS16での判断結果がYESとなり、加工が
終了しているので、ステップS18にてMTRに記憶さ
れた主軸トルクTSのサンプリング検出値の数をカウン
トして、TBを該カウント値(新品の工具11に対する
値)とする。最終的に例えば図9のようになったとする
と、この場合、抽出レベルTLを超える「サンプリング
した主軸トルクTSの検出値」は12個存在する。この
場合のサンプリング値の数(12個)は、主軸トルクT
Sが抽出レベルTLを超えている間の時間等価値とな
る。その後、エンドとなる。このようにしてテスト加工
を実施することで、少ないメモリ領域で抽出レベルTL
を算出することができる。
【0024】次に、工具折損の判定原理について説明す
る。工具は摩耗すると切れ味が悪くなるので主軸トルク
TSは新品時と比較して徐々に大きくなっていく。よっ
て、図10に示すように、事前測定(テスト加工)時、
実加工において工具折損が発生する直前の測定時、実加
工において工具折損が発生したときの順で主軸トルクT
Sは大きくなるので、主軸トルクTSが抽出レベルを超
える時間は徐々に長くなる。よって、今回の加工時にお
ける主軸トルクTSが抽出レベルTLを超えている時間
3とテスト加工時における主軸トルクTSが抽出レベ
ルTLを超えている時間T1を比較すると、工具折損が
発生しても、図10に示すように、T1<T3となること
が考えられるので、工具折損を正確に判別することはで
きない。このため、本発明では、工具折損を検出するた
めに、常に今回の加工時の主軸トルクTSとこの直前の
加工の主軸トルクTSとの比較を行うようにしている。
【0025】次に、前記テスト加工によって求められた
TL及びTBを用いて工具折損の検出を行う実加工につ
いて説明する。図3はワークの実加工のフローチャート
である。図3において、ステップS20では、検出セン
サ8が主軸トルクTSを検出する。次に、ステップS2
1では、検出した主軸トルクTSが図2のフローチャー
トで示されるテスト加工で求めた抽出レベルTLより大
きいかどうか判断する。判断結果がYESであれば、ス
テップS22においてTLより大となる主軸トルクTS
のサンプリング数Snを1ずつインクリメントした後、
ステップS23へ進む。ステップS23では、工具11
によるワークの加工が終了したかどうか判断する。ステ
ップS23での判断結果がNOであれば、加工が終了し
ていないので、ステップS20乃至ステップS22を繰
り返す。ステップS23での判断結果がYESであれ
ば、加工が終了しているので、ステップS24へ進む。
【0026】ステップS24では、今回加工時(n回目
の加工時)の前記サンプリング数S n(抽出レベルTL
を超える主軸トルクTSのサンプリング値数)が前回加
工時の前記サンプリング数Sn-1のK倍(Kは誤差係数
である。)より小さいかどうか判断する。なお、前記テ
スト加工時に求められたTBは、実加工の最初の1度し
か使用されない。
【0027】ここで誤差係数Kについて説明する。本実
施の形態ではクロックパルスの間隔で主軸トルクTSを
サンプリングしたサンプリング数を比較することで工具
折損を判定するようにしているが、このクロックパルス
は数ms(ミリ秒)程度である。よって、工具が正常であ
っても今回の加工と前回の加工がms単位で一致するとは
限らない。よって、工具が正常であるのに誤って折損と
判定されるのを防止するために、前回よりもいくらか短
い時間と比較を行うように、誤差係数Kを任意に設定で
きるようになっている。なお、Kは0から1までの間で
設定できるが、安全を考えてKの値をあまり小さくする
と、Sn-1とSnとの比が1に近い場合に工具折損を判別
できなくなるので、実際には例えば0.9程度とするの
が好適である。
【0028】ステップS24での判断結果がYESであ
れば、ステップS25にてCRTに工具11が折損した
旨の警告を発し、その後、ステップS26にて主軸10
の回転を停止させる。その後、エンドとなる。一方、ス
テップS24での判断結果がNOであれば、工具折損で
はないので、直ちにエンドとなる。このようにして常に
直前の加工時と今回の加工時におけるサンプリング数を
比較することによって、工具の摩耗が進行しても正確に
工具折損を判定することができる。
【0029】図7は、前記図2のフローチャートと同様
な方法で抽出レベルTLを算出する方法を示している。
MTSの1回目の満杯までの主軸トルクTSの検出値及
びMTSの2回目の満杯までの主軸トルクTSの検出値
を示している。この場合も、実際にはサンプリングして
主軸トルクTSを検出している。このようにすると、メ
モリ3の少ない容量で抽出レベルTLを算出できる。M
TSの1回目の満杯までの主軸トルクTSの抽出レベル
とMTSの2回目の満杯までの主軸トルクTSの抽出レ
ベルとは異なった値になっている。
【0030】図8は、MTSの1回目の満杯から6回目
の満杯まで及び7回目の満杯の前までの主軸トルクTS
の検出値を示している。なお、図8では抽出レベルをM
TSの1回目の満杯から7回目の満杯まで共通にしてい
る。図7に示すようにして求めた「MTSの1回目の満
杯までの間」の抽出レベル及び「MTSの1回目及び2
回目の満杯までの間」の抽出レベルと同様にして図8に
示す抽出レベルを決定することができる。また、各回
(1回目の満杯等)の始めから満杯までの間の抽出レベ
ルから図8に示す抽出レベルを算出することもできる。
【0031】図9は、事前測定(テスト測定)時、工具
折損が発生する前の実加工での直前測定時及び工具折損
が発生した実加工時の主軸トルクTSの検出値を示して
いる。工具の摩耗のため、主軸トルクTSは事前測定
(テスト測定)時、工具折損が発生する直前の実加工で
の測定時、工具折損が発生した実加工時の順で徐々に大
きくなっている。このため、工具折損を検出するために
は、常に工具折損が発生する加工時の主軸トルクTSを
工具折損が発生する加工の直前の加工時の主軸トルクT
Sと比較する必要がある。このため、事前測定時に主軸
トルクTSが抽出レベルを超えている時間T1、工具折
損が発生する直前の実加工での測定時に主軸トルクTS
が抽出レベルを超えている時間T2、工具折損が発生し
た実加工時に主軸トルクTSが抽出レベルを超えている
時間T3を比較すると以下のようになる。T1<T2
3<T2
【0032】なお、本実施の形態では、主軸トルクとし
て、モータ駆動回路7の電流を検出するようにしたが、
主軸トルクはトルク測定機により主軸負荷又は工作物に
作用する負荷を検出したものでもよい。また、本実施の
形態では、工具折損の判定基準となる計測値として時間
等価値である、主軸トルクTSが抽出レベルTLを超え
る間のクロックパルスの数を計測するようにしたが、時
間そのものを計測するようにしてもよい。そしてまた、
本実施の形態では、少ないメモリ領域で処理を行うため
に図6に示すように段階的に抽出レベルTLを算出する
ようにしているが、メモリ領域が広く使用することがで
きれば、加工の最初から最後まで1度にサンプリングし
て抽出レベルTLを算出するようにしてもよい。
【0033】
【発明の効果】本願の第1の発明に係わる工具折損検出
装置では、比較・判定手段が前回の加工における計測値
と今回の加工における計測値を比較して工具折損を判定
するので、工具摩耗が進行しても、工具摩耗と工具折損
とを明確に区別して工具折損を判定することができる。
このため、生産ライン等において、工作機械により同一
工作物を多数加工する場合に加工中の工具折損を容易に
検出することができる。
【0034】更に、第2の発明によれば、上記第1の発
明による効果とともに、比較・判定手段は、前回の加工
における計測値に誤差係数を乗じた値と今回の加工にお
ける計測値を比較するので、誤って工具折損の判定をす
ることを防ぐことができる。
【0035】更に、第3の発明によれば、実加工時にお
いて、前回の加工における計測値と今回の加工における
計測値を比較して工具折損を判定するので、実加工時に
おいて、工具摩耗が進行しても、工具摩耗と工具折損と
を明確に区別して判別することができる。このため、生
産ライン等において、工作機械により同一工作物を多数
加工する場合に加工中の工具折損を容易に検出すること
ができる。
【0036】更に、第4の発明によれば、上記第3の発
明による効果とともに、前回の加工における計測値に誤
差係数を乗じた値と今回の加工における計測値を比較す
るので、実加工において誤って工具折損と判定をするこ
とを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態に係わる工具折損検出装
置のブロックダイヤグラムである。
【図2】図1に示す実施の形態のテスト加工時の動作を
示すフローチャートである。
【図3】図1に示す実施の形態の実加工時の動作を示す
フローチャートである。
【図4】図1に示す実施の形態における抽出レベル算出
方法の説明図である。
【図5】図1に示す実施の形態における主軸トルクの検
出値を示すグラフである。
【図6】図1に示す実施の形態における抽出レベルの説
明図である。
【図7】図6に示す1回目の抽出レベルの例の説明図で
ある。
【図8】図6に示す2回目の抽出レベルの例の説明図で
ある。
【図9】図1に示す実施の形態における主軸トルクのサ
ンプリング値を示すグラフである。
【図10】図1に示す実施の形態において工具折損を検
出する原理を示すグラフである。
【符号の説明】
1 数値制御装置 2 CPU 3 メモリ 7 モータ駆動回路 8 検出センサ 9 モータ 10 主軸 11 工具

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端に工具が保持された、モータにより
    回転駆動される主軸と、 前記主軸のトルクを検出するトルク検出手段と、 前記検出手段による検出値の最小値、最大値及び予め設
    定された抽出率から抽出レベルを設定する抽出レベル設
    定手段と、 前記検出値が前記抽出レベルを超えている間の時間また
    は時間等価値からなる計測値を計測する計測手段と、 前記検出値、抽出レベル及び計測値を記憶する記憶手段
    と、 前回の加工における前記計測値と今回の加工における前
    記計測値を比較し、同一工具を用いた同一加工条件下で
    の今回の加工における計測値が前回の加工における計測
    値よりも短かった場合にその工具の折損と判定する比較
    ・判定手段と、 を備えたことを特徴とする工具折損検出装置。
  2. 【請求項2】 比較・判定手段は、前回の加工における
    計測値に誤差係数を乗じた値と今回の加工における計測
    値を比較することを特徴とする請求項1記載の工具折損
    検出装置。
  3. 【請求項3】 先端に工具が保持されたモータにより回
    転駆動される主軸と、前記主軸のトルクを検出するトル
    ク検出手段と、前記検出手段による検出値を記憶する記
    憶領域を有する工具折損検出装置の工具折損検出方法で
    あって、 実加工と同一条件のテスト加工時に、前記検出手段によ
    る検出値の最小値、最大値及び予め設定された抽出率か
    ら抽出レベルを設定して記憶する工程と、 前記テスト加工時に前記検出値が前記抽出レベルを超え
    ている間の時間または時間等価値からなる計測値を計測
    して記憶する工程と、 前記テスト加工に続いて実行される実加工時に、前記検
    出値が前記抽出レベルを超えている間の時間または時間
    等価値からなる計測値を計測して記憶する工程と、 テスト加工と同一工具を用いた同一加工条件下での前記
    実加工時において、前回の加工における計測値と今回の
    加工における計測値を比較し、今回の加工における計測
    値が前回の加工における計測値よりも短かった場合にそ
    の工具の折損と判定する工程と、 を含むことを特徴とする工具折損検出方法。
  4. 【請求項4】 前回の加工における計測値に誤差係数を
    乗じた値と今回の加工における計測値を比較することを
    特徴とする請求項3記載の工具折損検出方法。
JP11074163A 1999-03-18 1999-03-18 工具折損検出装置及び工具折損検出方法 Pending JP2000263378A (ja)

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JP7466037B1 (ja) 2023-05-25 2024-04-11 株式会社スギノマシン 加工方法および加工機

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