JPH10296589A - ドリル切損予知装置及びドリル切損予知方法 - Google Patents

ドリル切損予知装置及びドリル切損予知方法

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JPH10296589A
JPH10296589A JP12297597A JP12297597A JPH10296589A JP H10296589 A JPH10296589 A JP H10296589A JP 12297597 A JP12297597 A JP 12297597A JP 12297597 A JP12297597 A JP 12297597A JP H10296589 A JPH10296589 A JP H10296589A
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drill
spindle
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torque
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JP12297597A
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Yoshinori Yamaoka
義典 山岡
Toshiyuki Muraki
俊之 村木
Makoto Tanahashi
誠 棚橋
Koichi Yoshida
浩一 吉田
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Yamazaki Mazak Corp
Original Assignee
Yamazaki Mazak Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ドリルの切損を予知する 【解決手段】ひとつのドリルにより多数の穴を穿設加工
する際に、該ドリルに作用する切削抵抗の変化を、個別
の穴加工の加工開始時から0.2秒に達するまで捕捉し
て生成した切削抵抗変化関数を、該ドリルによる穿設穴
数が少ない30穴目の基準状態と、その後の個別の穴加
工毎の実加工状態についてそれぞれ生成し、個別の穴加
工の加工開始時から0.2秒に達するまでの時間におい
て、実加工状態における切削抵抗変化関数が基準状態の
切削抵抗変化関数に対して所定値以上変動している場合
に、当該ドリルの切損の危険がるものと判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、実際に切損が生じる前
にドリルの切損を予知するドリル切損予知装置及びドリ
ル切損予知方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ドリルの摩耗による切損の検出又
は予知方法としては、工具交換時にドリルの長さを計測
し、加工前に測定した長さと比較して切損を検出する方
法や、ドリルが摩耗するにことにより、切削負荷が増大
するが、その切削負荷が所定の設定値を超えた場合に、
切損の危険ありとして検知する方法、更には、ドリルに
特殊なセンサを装着して、ドリルに作用する切削負荷を
検出して、当該切削負荷が所定値に達したところで、切
損の危険ありとして検知する方法等が用いられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、工具交換時に
ドリルの長さを計測し、加工前に測定した長さと比較し
て切損を検出する方法は、実際にドリルの切損が生じな
い限り検出できないことから、ドリルの切損時に必ず不
良ワークか発生する不都合があり、ドリルの摩耗に伴う
切削負荷の増大を検出する方法は、工具の形状、径、突
き出し量等により、切損の危険があるとされる設定値が
異なり、適切な設定値により切損を予知することが困難
なことが多い。また、ドリルに特殊なセンサを装着する
方法は、ドリルごとにセンサを装着させる必要があり、
センサの装着工程が新たに必要なり、きわめて煩雑な作
業となる欠点がある。
【0004】本発明は、上記事情に鑑み、特別なセンサ
を必要とせず、工具の形状や、径、突き出し量等に左右
されること無く、実際にドリルが切損する前にその切損
を予知することが可能なドリル切損予知装置及びドリル
切損予知方法を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の内、請求
項1の発明は、主軸駆動モータ(12)及び該主軸駆動
モータ(12)により回転駆動される主軸(14)を有
し、該主軸(14)にドリル(13)を着脱交換自在に
設け、該ドリル(13)によりワーク(15)にドリル
穴(15a)を多数穿設加工する工作機械において、前
記主軸駆動モータの駆動電流から該主軸駆動モータの主
軸トルクを検出する主軸トルク検出部を有し、前記ドリ
ル(13)により個別の穴加工をする際に、該穴加工の
加工開始から所定の時間内における、該ドリル(13)
に作用する切削抵抗の変化を前記主軸駆動モータの主軸
トルクの変化として捕捉し、主軸トルク変化関数(TF
1、TF)を生成する主軸トルク変化関数生成部(9)
を有し、前記主軸トルク変化関数生成部9により生成さ
れた前記ドリル(13)の穿設穴数が少ない状態での主
軸トルク変化関数をトルク変化モデル関数(TF1)と
して格納する関数メモリ(7)を有し、前記関数メモリ
(7)内に格納されたトルク変化モデル関数(TF1)
と、その後の当該ドリル(13)による個別の穴の穿設
動作において主軸トルク変化関数生成部(9)により生
成される主軸トルク変化関数を比較し、該主軸トルク変
化関数がトルク変化モデル関数(TF1)に対して所定
値以上変動している場合に、警報信号(WS)を出力す
る切損予知判定部(6)設けて構成される。
【0006】また、本発明の内、請求項2の発明は、主
軸トルク変化関数生成部(9)は、個別の穴の穴加工の
加工開始から0.2秒間における、ドリル(13)に作
用する切削抵抗の変化を前記主軸駆動モータの主軸トル
クの変化として捕捉し、主軸トルク変化関数(TF1、
TF)を生成する主軸トルク変化関数生成部(9)であ
るように構成される。
【0007】また、本発明の内、請求項3の発明は、ひ
とつのドリルにより多数の穴を穿設加工する際に、該ド
リルに作用する個別の穴加工毎の切削抵抗の変化を、該
個別の穴加工における加工開始時から所定の時間に達す
るまで捕捉して生成した切削抵抗変化関数(TF1、T
F)を、該ドリルによる穿設穴数が少ない状態での基準
状態と、その後の穴加工毎の実加工状態についてそれぞ
れ生成し、前記個別の穴加工の加工開始時から所定の時
間に達するまでの時間において、実加工状態における切
削抵抗変化関数が基準状態の切削抵抗変化関数に対して
所定値以上変動している場合に、当該ドリルの切損の危
険があるものと判定するように構成される。
【0008】また、本発明の内、請求項4の発明は、切
削抵抗の変化を、ドリル(13)を回転駆動する駆動モ
ータ(12)の駆動電流(DC)から主軸トルク(T)
の変化として捕捉するように構成される。
【0009】また、本発明の内、請求項5の発明は、切
削抵抗変化関数は、個別の穴加工の開始時から0.2秒
までの間の切削抵抗の変化を捕捉して生成するように構
成される。なお、括弧内の番号等は、図面における対応
する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述は
図面上の記載に限定拘束されるものではない。以下の
「作用」の欄についても同様である。
【0010】
【作用】上記した構成により、請求項1及び3の発明
は、ドリル3の切損を実際にドリルが切損する前に予知
することが出来るように作用する。また、請求項2及び
5の発明は、ドリルによる個別の穴加工のごく初期の段
階で切損の予知が可能となるように作用する。また、請
求項4の発明は、切削抵抗の変化の捕捉に際して特殊な
センサ等を必要としないように作用する。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1はドリル切損予知装置の一例を示すブロック図
図2は加工穴数による、主軸駆動モータの主軸トルク変
化を示す図、図3は、主軸トルク変化関数の一例を示す
図である。
【0012】本発明による、ドリル切損予知装置1が適
用された工作機械は、図1に示すように、主制御部2を
有しており、主制御部2にはバス線3を介してディスプ
レイ5、切損予知判定部6、関数メモリ7、主軸トルク
変化関数生成部9、キーボード4、パラメータメモリ
8、加工制御部10及び主軸トルク検出部11が接続し
ている。加工制御部10に及び主軸トルク検出部11に
は、主軸駆動モータ12が該主軸駆動モータに接続され
た主軸14を回転駆動自在なるように接続しており、主
軸14にはドリル13が図示しない公知の着脱機構を介
して着脱自在に装着されている。
【0013】ドリル切損予知装置1は、以上のような構
成を有するので、ドリル13によりワーク15に穴明け
加工を行なうには、加工制御部10は主軸駆動モータ1
2を回転駆動して主軸14に装着されたドリル13を所
定の回転数で回転駆動し、図示しない公知の移動機構に
よりドリル13を矢印A側、即ち、ワーク15方向に所
定距離移動させて、所定深さdの穴15aを穿設加工す
る。通常この穴15aの加工は、連続して多数行われる
が、その際にドリル13に作用する切削抵抗は、主軸駆
動モータ12の主軸トルクの変化として観測される。
【0014】今、例えば、図2に示すように、ワーク1
5の材質としてS45Cの鋼材を使用し、ドリル13と
して直径Dが5.0mmの超硬ドリルを用い、加工条件
を、周速Vが200m/min、送り速度fが0.25
mm/revで、深さdが15mmの穴15aを多数穿
設する場合について、その主軸トルクの変化を、加工開
始後30穴目、1665穴目、及びドリルの切損直前の
1841穴目について、切削開始から0.5秒間の変化
で見てみる。
【0015】すると、図からも明らかなように、加工開
始から0.2秒の間で、切損直前の1841穴目の主軸
トルク、従ってドリル13に作用する切削抵抗が大幅に
増大していることが判る。即ち、ドリルの切損直前に
は、ドリル13の先端がワークに接触して穿設を開始し
た直後において、顕著な主軸トルクの増大が見られるの
である。通常、ドリルが摩耗すると、切削に伴う切粉が
連続しやすくなり、切粉詰まりが穴15a内に生じ、最
終的に切損することが知られているが、切粉詰まりは、
穴底で発生しやすいことから、従来は、加工の途中に穴
底で生じる切粉詰まりに伴う切削抵抗の増大を、主軸ト
ルクの増大として検出し、判定していたが、この判定方
法は、ドリルの形状などに左右されやすい不都合あるこ
とは前述の通りである。
【0016】しかし、図2に示す結果から、加工開始か
ら0.2秒の間、即ち穴15aの入口付近の加工開始時
点において、切損直前においては、加工の途中ばかりで
なく、最初の段階で穴15aの入口付近ですでに切粉詰
まりが発生し、切削抵抗が増大していることをが判る。
そして、加工開始から0.2秒の間の穴15の入口付近
では、加工の最初(初期)である30穴目や、加工途中
である1665個目では、それほどの切削抵抗、従って
主軸トルクの増大が観測されていない。即ち、ドリル1
3による穴明けに際して、穴15aの入口付近の切粉詰
まりは、ドリル13の切損直前の特有な現象であると判
断される。なお、この現象はワークが鉄系の場合に顕著
に表れることが発明者らの実験で判明しているが、鋳物
系のワークではこうした傾向がはっきりと見られない。
そこで、一般的にワークの多数を占める鉄系のワークの
場合、加工開始から0.2秒の間の穴15aに入口付近
に生じる切損直前の切粉詰まりによる切削抵抗の増大を
判定することにより、ドリル13の切損は、当該ドリル
13によってドリルの切損が生じるであろう穴13aの
穿設を開始した直後に、直ちに予知でき、実際の切損が
生じる直前で加工を停止し、新たなドリルと交換するこ
とが可能となる。
【0017】そこで、ドリル切損予知装置1の主制御部
2は、ドリル13による加工に際して、当該ドリル13
の加工の初期(例えば、30個目の穴を穿設する際)に
おいて、主軸トルク検出部11に、主軸駆動モータ12
の駆動電流DCを所定のサンプリング周期で捕捉させ、
該サンプリングされた駆動電流DCから主軸駆動モータ
12のその時点の主軸トルクTをそれぞれ演算させ、当
該演算された主軸トルクTを主軸トルク変化関数生成部
9に出力させる。なお、主軸トルク検出部11により演
算されるある時点における主軸トルクTは、すでに述べ
たように、その時点の当該ドリル13に作用している切
削抵抗に対応している。
【0018】主軸トルク検出部11から各サンプリング
毎に演算されて出力される、加工開始から0.2秒まで
の間の主軸トルクTは全体的には、図2に示すパターン
PT1となるが、主制御部2は、主軸トルク変化関数生
成部9に、このパターンPT1の加工開始(0秒)から
0.2秒までの0.2秒間を図3に示すように、指数関
数に近似させ、トルク変化モデル関数TF1を生成し、
関数メモリ7内に格納するように指令する。これを受け
て、主軸トルク変化関数生成部9は、このパターンPT
1の加工開始(0秒)から0.2秒までの0.2秒間を
図3に示すように、指数関数に近似させ、トルク変化モ
デル関数TF1を生成し、関数メモリ7内に格納する。
こうして、関数メモリ7内にトルク変化モデル関数TF
1が格納されたところで、主制御部2は、以後、加工制
御部10がドリル13により穴明け動作を行なう毎に、
加工開始時から0.2秒間の主軸トルクTを同様なサン
プリング手法を用いて主軸トルク検出部11に演算検出
させ、更に、主軸トルク変化関数生成部9に当該サンプ
リングされて求められた主軸トルクTに対応したトルク
変化関数TFを生成し、切損予知判定部6に出力する。
【0019】切損予知判定部6は、主軸トルク変化関数
生成部9から出力された、トルク変化モデル関数TF1
生成以後のドリル穴加工に関するトルク変化関数TF
と、関数メモリ7内のトルク変化モデル関数TF1を、
加工開始から0.2秒の間で比較する。また、切損予知
判定部6は、パラメータメモリ8から、オペレータ等が
キーボード4などを介して予め入力していた判定余裕パ
ラメータA1を読み出し、関数メモリ7内に格納された
トルク変化モデル関数TF1に対して図3に示すよう
に、予め一定の範囲で正常範囲NZを設定しておく。
【0020】そして、主軸トルク変化関数生成部9から
出力される、ドリル13による穴明け1個ごとのトルク
変化関数TFと関数メモリ7内の正常範囲NZが設定さ
れたトルク変化モデル関数TF1を比較し、トルク変化
関数TFがトルク変化モデル関数TF1の正常範囲NZ
内に入っているか、即ち、ドリル13の穴明け開始動作
直後の切削抵抗が、ドリル切損の危険性のない範囲に収
まっているか否かを判定する。すでに述べたように、穴
明け開始から0.2秒のまでの間は、ドリルが切損直前
の状態になっていない限り、トルク変化関数TFがトル
ク変化モデル関数TF1の正常範囲NZ内に入っている
ので、切損予知判定部6は何らの警報信号も出力しない
が、ドリル13が切損の直前の加工サイクルに入り、そ
のトルク変化関数TFが、図3に示すように、トルク変
化モデル関数TF1の正常範囲NZを、上回る状態にな
ると、直ちに切損警報信号WSを主制御部2に出力す
る。
【0021】主制御部2は、これを受けて主軸14に装
着されているドリル13が、切損直前の状態になってい
ることを認識して、加工制御部10に対して主軸14に
装着されているドリル13によりる加工の中止を指示す
ると共に、ディスプレイ5上に、主軸14に装着されて
いるドリル13が切損直前の状態であり、直ちに交換す
べきであることをオペレータに警告する。オペレータ
は、当該警告を受けて主軸14に装着されている切損直
前のドリル13を、研磨済みのドリル13と交換する
が、交換されたドリル13も切損した状態ではないの
で、再研磨して後の加工に使用することが出来る。
【0022】上述の実施例は、主軸トルク変化関数生成
部9が、図2に示す主軸駆動モータ12の加工開始から
0.2秒間の主軸トルクTの変化曲線を、指数関数に近
似させてトルク変化モデル関数TF1を生成したが、ト
ルク変化モデル関数TF1は、指数関数によらずとも、
主軸駆動モータ12の加工開始から0.2秒間の主軸ト
ルクTの変動を、切損予知判定部6が明瞭に比較判定可
能な限りどのような関数を用いてもよいことは勿論であ
る。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
主軸駆動モータ12及び該主軸駆動モータ12により回
転駆動される主軸14を有し、該主軸14にドリル13
を着脱交換自在に設け、該ドリル13によりワーク15
にドリル穴15aを多数穿設加工する工作機械におい
て、前記主軸駆動モータの駆動電流から該主軸駆動モー
タの主軸トルクを検出する主軸トルク検出部を有し、前
記ドリル13により個別の穴加工をする際に、該穴加工
の加工開始から所定の時間内における、該ドリル13に
作用する切削抵抗の変化を前記主軸駆動モータの主軸ト
ルクの変化として捕捉し、トルク変化モデル関数TF
1、トルク変化関数TFなどの主軸トルク変化関数を生
成する主軸トルク変化関数生成部9を有し、前記主軸ト
ルク変化関数生成部9により生成された前記ドリル13
の穿設穴数が少ない状態での主軸トルク変化関数をトル
ク変化モデル関数TF1として格納する関数メモリ7を
有し、前記関数メモリ7内に格納されたトルク変化モデ
ル関数TF1と、その後の当該ドリル13による個別の
穴の穿設動作において主軸トルク変化関数生成部9によ
り生成される主軸トルク変化関数を比較し、該主軸トル
ク変化関数がトルク変化モデル関数TF1に対して所定
値以上変動している場合に、切損警報信号WS等の警報
信号を出力する切損予知判定部6設けて構成したので、
ドリル3の切損を実際にドリルが切損する前に予知する
ことが出来、ドリルの切損による不良ワークの発生がな
くなり、極めて利便性に富むほか、特殊なセンサ等を必
要としないので、センサの装着工程などが不要となる。
しかも、ドリルによる特定の加工工程毎にトルク変化モ
デル関数が当該工具固有の関数として生成されるので、
工具の形状や、径、突き出し量等に応じた設定値を予め
準備しておくなどの困難な作業を必要としない。
【0024】主軸トルク変化関数生成部9は、個別の穴
の穴加工の加工開始から0.2秒間における、ドリル1
3に作用する切削抵抗の変化を前記主軸駆動モータの主
軸トルクの変化として捕捉し、トルク変化モデル関数T
F1、トルク変化関数TFなどの主軸トルク変化関数を
生成する主軸トルク変化関数生成部9であるようにする
と、ドリルによる個別の穴加工のごく初期の段階(即
ち、穴の入口の加工の段階)で切損の予知が可能とな
り、迅速な工具交換が可能となり、加工効率の大幅な向
上が可能となる。
【0025】また、ひとつのドリルにより多数の穴を穿
設加工する際に、該ドリルに作用する個別の穴加工毎の
切削抵抗の変化を、該個別の穴加工における加工開始時
から所定の時間に達するまで捕捉して生成したトルク変
化モデル関数TF1、トルク変化関数TFなどの切削抵
抗変化関数を、該ドリルによる穿設穴数が少ない状態で
の基準状態と、その後の穴加工毎の実加工状態について
それぞれ生成し、前記個別の穴加工の加工開始時から所
定の時間に達するまでの時間において、実加工状態にお
ける切削抵抗変化関数が基準状態の切削抵抗変化関数に
対して所定値以上変動している場合に、当該ドリルの切
損の危険があるものと判定するように構成すると、実際
のドリルの切損が生じる前の個別の穴の加工の開始時に
切損を予知することが出来、ドリルの切損による不良ワ
ークの発生がなくなり、極めて利便性に富む。しかも、
ドリルによる特定の加工工程毎に切削抵抗変化関数が当
該穿設工程を行なう工具固有の関数として生成されるの
で、工具の形状や、径、突き出し量等に応じた設定値を
予め準備しておくなどの困難な作業を必要としない。
【0026】切削抵抗の変化を、ドリル13を回転駆動
する主軸駆動モータ12などの駆動モータの駆動電流D
Cから主軸トルクTの変化として捕捉するようにする
と、切削抵抗の変化の捕捉に際して特殊なセンサ等の必
要としないので、センサの装着工程などが不要となる。
【0027】切削抵抗変化関数は、個別の穴加工の開始
時から0.2秒までの間の切削抵抗の変化を捕捉して生
成するようにすると、ドリルによる個別の穴加工のごく
初期の段階で切損の予知が可能となり、迅速な工具交換
が可能となり、加工効率の大幅な向上が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ドリル切損予知装置の一例を示すブロック図で
ある。
【図2】加工穴数による、主軸駆動モータのトルク変化
を示す図である。
【図3】主軸トルク変化関数の一例を示す図である。
【符号の説明】
6……切損予知判定部 7……関数メモリ 9……主軸トルク変化関数生成部 12……主軸駆動モータ 13……ドリル 14……主軸 15……ワーク 15a……ドリル穴 DC……駆動電流 T……主軸トルク TF……主軸トルク変化関数、切削抵抗変化関数(トル
ク変化関数) TF1……主軸トルク変化関数、切削抵抗変化関数(ト
ルク変化モデル関数) WS……警報信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 浩一 愛知県丹羽郡大口町大字小口字乗船1番地 ヤマザキマザック株式会社本社工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主軸駆動モータ及び該主軸駆動モータによ
    り回転駆動される主軸を有し、 該主軸にドリルを着脱交換自在に設け、 該ドリルによりワークにドリル穴を多数穿設加工する工
    作機械において、 前記主軸駆動モータの駆動電流から該主軸駆動モータの
    主軸トルクを検出する主軸トルク検出部を有し、 前記ドリルにより個別の穴を加工する際に、該穴加工の
    加工開始から所定の時間内における、該ドリル作用する
    切削抵抗の変化を前記主軸駆動モータの主軸トルクの変
    化として捕捉し主軸トルク変化関数を生成する主軸トル
    ク変化関数生成部を有し、 前記主軸トルク変化関数生成部により生成された前記ド
    リルの穿設穴数が少ない状態での主軸トルク変化関数を
    トルク変化モデル関数として格納する関数メモリを有
    し、 前記関数メモリ内に格納されたトルク変化モデル関数
    と、その後の当該ドリルによる個別の穴の穿設動作にお
    いて主軸トルク変化関数生成部により生成される主軸ト
    ルク変化関数を比較し、該主軸トルク変化関数がトルク
    変化モデル関数に対して所定値以上変動している場合に
    警報信号を出力する切損予知判定部設けて構成したドリ
    ル切損予知装置。
  2. 【請求項2】主軸トルク変化関数生成部は、個別の穴の
    穴加工の加工開始から0.2秒間における、ドリルに作
    用する切削抵抗の変化を前記主軸駆動モータの主軸トル
    クの変化として捕捉し、主軸トルク変化関数を生成する
    主軸トルク変化関数生成部である請求項1記載のドリル
    切損予知装置。
  3. 【請求項3】ひとつのドリルにより多数の穴を穿設加工
    する際に、 該ドリルに作用する個別の穴加工毎の切削抵抗の変化
    を、該個別の穴加工における加工開始時から所定の時間
    に達するまで捕捉して生成した切削抵抗変化関数を、該
    ドリルによる穿設穴数が少ない状態での基準状態と、そ
    の後の穴加工毎の実加工状態についてそれぞれ生成し、 前記個別の穴加工の加工開始時から所定の時間に達する
    までの時間において、実加工状態における切削抵抗変化
    関数が基準状態の切削抵抗変化関数に対して所定値以上
    変動している場合に、当該ドリルの切損の危険があるも
    のと判定するように構成したドリル切損予知方法。
  4. 【請求項4】切削抵抗の変化を、ドリルを回転駆動する
    駆動モータの駆動電流から主軸トルクの変化として捕捉
    するようにして構成した請求項3記載のドリル切損予知
    方法。
  5. 【請求項5】切削抵抗変化関数は、個別の穴加工の開始
    時から0.2秒までの間の切削抵抗の変化を捕捉して生
    成するようにして構成した請求項3記載のドリル切損予
    知方法。
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JP12297597A Pending JPH10296589A (ja) 1997-04-25 1997-04-25 ドリル切損予知装置及びドリル切損予知方法

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006205289A (ja) * 2005-01-27 2006-08-10 Murata Mach Ltd 工具寿命予測装置
ES2258906A1 (es) * 2004-09-27 2006-09-01 Fundacion Fatronik Metodo de monitorizacion de la formacion de rebabas en los procesos de taladrado de piezas.
WO2007065959A1 (es) * 2005-12-07 2007-06-14 Asociación Centro De Investigación De Fabricación De Alto Rendimiento Método de monitorización de la formación de rebabas en los procesos de taladrado de piezas

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