JP2000262966A - 光触媒性親水性コーティング液の塗布方法及び塗布用シート - Google Patents

光触媒性親水性コーティング液の塗布方法及び塗布用シート

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JP2000262966A
JP2000262966A JP7440899A JP7440899A JP2000262966A JP 2000262966 A JP2000262966 A JP 2000262966A JP 7440899 A JP7440899 A JP 7440899A JP 7440899 A JP7440899 A JP 7440899A JP 2000262966 A JP2000262966 A JP 2000262966A
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JP
Japan
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nonwoven fabric
coating
coating liquid
hydrophilic coating
photocatalytic
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JP7440899A
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Tomoaki Nakano
知明 中野
Masahiro Yamamoto
政宏 山本
Keiichiro Norimoto
圭一郎 則本
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業者が簡単かつ簡便に光触媒性親水性コー
ティング液を塗布面に塗布することができるような塗布
方法を提供すること 【解決手段】 光触媒性親水性コーティング液を不織布
に含浸させる第一のステップと、前記不織布を用いて前
記光触媒性親水性コーティング液を塗布面に塗布する第
二のステップと、からなる光触媒性親水性コーティング
液の塗布方法

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコーティング液の塗
布方法に係り、特に光触媒性親水性コーティング液に好
適な塗布方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光触媒性親水性コーティング液を
塗布面に塗布する場合には、光触媒を塗布面に均一に塗
布するため例えば特開平9−227832に見られるよ
うにスプレーコーティング法、ディップコーティング
法、フローコーティング法、スピンコーティング法、刷
毛塗り、スポンジ塗り等の方法が利用できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の塗布方法は、塗
布作業の際に広範囲にわたるマスキング、作業者の熟練
度、コーティング用の設備を要するなどの改善すべき点
がある為、特に一般家庭において自動車用のバックミラ
ーやガラス、建物のガラス、浴室や洗面所の鏡、眼鏡の
レンズ、マスクやヘルメットのシールドに塗布する方法
として最適とは言えない。また、光触媒性親水性コーテ
ィング液を染み込ませる又は含浸させる基材(刷毛やス
ポンジ等)の具体的な材質が示されておらず場合によっ
ては基材に光触媒性親水性コーティング液を染み込ませ
る又は含浸させた際、基材からの溶出物が光触媒性親水
性コーティング液の光励起を妨げることとなる。
【0004】本発明の第一の目的は、作業者が簡単かつ
簡便に光触媒性親水性コーティング液を塗布面に塗布す
ることができるような塗布方法を提供することにある。
【0005】本発明の第二の目的は、作業者が簡単かつ
簡便に光触媒性親水性コーティング液を塗布面に塗布す
ることができる塗布用シートを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願に係る第一の発明は光触媒性親水性コーティン
グ液を不織布に染み込ませてから塗布面に塗布する塗布
方法である。この塗布方法によれば、塗布作業者はマス
キングや大掛かりな設備も不要で、前記コーティング液
を不織布に染み込ませてから手塗りなどの方法により塗
布面に簡単に塗布することができる。
【0007】前記不織布は、繊維径4〜20μmである
繊維からなることが好ましい。更に好ましい繊維径は9
〜20μmであり、より好ましくは9〜20μmであ
る。
【0008】前記不織布は、セルロース系不織布である
ことが好ましい。セルロース系不織布は一般的に吸水
性、吸湿性が高く、かつ放湿性も高いことから光触媒粒
子を塗布面に均一に充分付着させる事ができる。
【0009】前記不織布は、再生セルロース系不織布で
あることが好ましい。再生セルロース繊維は純度が高い
ことから、不純物が溶出することが少なく、光触媒粒子
を凝集させてしまう事がないので、光触媒粒子を塗布面
に均一に塗布する事ができる。
【0010】前記再生セルロース繊維としては、例えば
ビスコースレーヨン、キュプラアンモニュームレーヨ
ン、リヨセル等の中から選択される。
【0011】本願に係る第二の発明は、光触媒性親水性
コーティング液をあらかじめ不織布に含浸させたことを
特徴とする塗布用シートを用いる塗布方法である。前記
コーティング液があらかじめ塗布用シートに含浸されて
いる為、作業者は塗布作業時に前記コーティング液を不
織布に染み込ませる作業が不要となり請求項1に記載の
効果に加えてより簡便に塗布作業を行なう事ができる。
【0012】前記不織布は、繊維径4〜20μmである
繊維からなることが好ましい。更に好ましい繊維径は9
〜20μmであり、より好ましくは9〜12μmであ
る。
【0013】前記不織布は、セルロース系不織布である
ことが好ましい。セルロース系不織布は一般的に吸水
性、吸湿性が高く、かつ放湿性も高いことから光触媒粒
子を塗布面に均一に充分付着させる事ができる。
【0014】前記不織布は、再生セルロース系不織布で
あることが好ましい。再生セルロース繊維は純度が高い
ことから、不純物が溶出することが少なく、光触媒粒子
を凝集させてしまう事がないので、光触媒粒子を塗布面
に均一に塗布する事ができる。
【0015】前記再生セルロース繊維としては、例えば
ビスコースレーヨン、キュプラアンモニュームレーヨ
ン、リヨセル等の中から選択される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、実施例と比較例により本発
明を更に説明する。なお、以後の説明で、A…粒子径約
30nmのアナタース型二酸化チタン粒子と無定型シリ
カ計10質量%と2−プロパノール、水、メタノールお
よび硝酸が計90質量%からなる光触媒コーティング剤
…を以下Aと呼ぶ。B…1−プロパノール…を以下Bと
呼ぶ。C…ジプロピレングリコールモノプロピルエーテ
ル…を以下Cと呼ぶ。
【0017】
【実施例】(実施例1)重量比A:B:C=10:8
0:10で混合した光触媒液を以下の不織布に染み込ま
せてからソーダライムガラス100×100×2mmに
手塗りする。
【0018】手塗り後、三共電気のブラックライトブル
ー(BLB)ランプを紫外線強度0.5mW/cm2
照射し、照射時間による水との接触角の変化を測定し
た。
【0019】水との接触角の測定は接触角測定器(協和
界面科学、CA−X150)により、マイクロシリンン
ジから水滴を滴下し水との接触角を測定した。
【0020】透過ヘイズはヘイズメータ(ビックケミー
・ジャパン社製、ヘイズガードプラス)を用いて測定し
た。ヘイズの値は塗布後の値から、塗布前の値の差であ
る。
【0021】使用した不織布の材質は、 実施例1−1…ビスコースレーヨン(クラレ製) 実施例1−2…キュプラアンモニュームレーヨン(ベン
リーゼTS327、旭化成(株)製) 比較例1−1…ポリプロピレン(クラレ製) 比較例1−2…ナイロン(クラレ製) 比較例1−3…フローコートによる塗布。
【0022】
【表1】
【0023】実施例1−1、実施例1−2の不織布は比
較例1−1、比較例1−2の接触角より極めて低い値を
示しており、その値は比較例1−3(フローコートによ
る塗布)に近く、光触媒性親水性コーティング液が良好
な状態で塗布されている事がわかる。これは、実施例1
−1、1−2の繊維径が9〜12μmに対し、比較例1
−1、1−2の繊維径が約3μmしかないため、比較例
1−1、比較例1−2の不織布では酸化チタンが拭き取
られてしまったと考えられる。
【0024】光励起性被膜または光触媒性親水性被膜を
形成するための光触媒コーティング組成物は、(a)金
属酸化物からなる光触媒粒子と、(b)シリカ微粒子、
シリコーン樹脂皮膜を形成可能なシリコーン樹脂皮膜前
駆体、およびシリカ皮膜を形成可能なシリカ皮膜前駆体
からなる群から選択される少なくとも一種からなる難分
解性結着剤と、(c)溶媒ととを含んでなる。さらに
は、レベリング剤、界面活性剤、重合硬化触媒、加水分
解触媒、抗菌性金属、pH調整剤、保存安定剤などを添
加することができる。
【0025】光触媒性金属酸化物としては、アナタ−ゼ
型酸化チタン、ブルッカイト型酸化チタン、ルチル型酸
化チタン、酸化錫、酸化亜鉛、三酸化二ビスマス、三酸
化タングステン、酸化第二鉄、チタン酸ストロンチウム
の群から選ばれる1種又は2種以上等が使用できる。こ
の光触媒粒子の平均結晶子径は、好ましくは100nm
以下である。その上限は好ましくは20nm程度以下で
あり、より好ましくは10nm程度以下である。また、
その下限は好ましくは1nm程度以上である。光触媒粒
子の平均結晶子径が上記範囲にあることで、親水化作用
を充分に発揮し、かつ組成物を適用した表面が粒子によ
る可視光の散乱により透明性を失ってしまうことを防止
できる。なお、光触媒粒子の平均結晶子径は、粒子の粉
末X線回折の2θ=25.3°付近の最強ピークの積分
幅からScherrer式によって求めることができ
る。
【0026】難分解性結着剤としては、シリカ微粒子を
含んでなることができる。シリカ微粒子は、光触媒粒子
を効率よく部材表面に固定化するものと考えられる。好
ましい態様によれば、シリカ微粒子の平均粒径は1〜1
00nmが好ましく、より好ましくは5〜50nmであ
り、最も好ましくは8〜20nmである。シリカ微粒子
の平均粒径は例えば動的レーザー散乱法によって求める
ことができる。本組成物に利用可能なシリカ皮膜を形成
可能なシリカ皮膜前駆体の好ましい例としては、平均組
成式 SiXq O(4-q)/2 (式中、Xはアルコキシ基またはハロゲン原子であり、
qは0<q<4を満足する数である)で表されるシリケ
ートが挙げられる。また、シリカ皮膜を形成可能なシリ
カ皮膜前駆体の別の好ましい例としては、一般式 SiX4 (式中、Xはアルコキシ基またはハロゲン原子である)
で表される四官能加水分解性シラン誘導体が挙げられ
る。上記四官能加水分解性シラン誘導体の好ましい具体
例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシ
ラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシラ
ン、ジエトキシジメトキシシラン、テトラクロロシラ
ン、テトラブロモシラン、シラノール、ジメトキシジエ
トキシシラン等があげられる。また、上記シリケートの
好ましい具体例としては、上記四官能加水分解性シラン
誘導体の部分加水分解および脱水縮重合などが挙げられ
る。また、本組成物に利用可能なシリコーン皮膜を形成
可能なシリコーン皮膜前駆体の好ましい例としては、平
均組成式 Rp SiXq O(4-p-q)/2 (式中、Rは、水素原子および有機基の一種または二種
以上の基からなる群から選択される基であり、Xはアル
コキシ基またはハロゲン原子であり、pは0<p<2
を、qは0<q<4をそれぞれ満足する数である)で表
されるシロキサンが挙げられる。また、本組成物に利用
可能なシリコーン皮膜を形成可能なシリコーン皮膜前駆
体の別の好ましい例としては、一般式 Rp SiX4-p (式中、Rは、先に定義したものと同義であり、Xはア
ルコキシ基またはハロゲン原子であり、pは1または2
である)で表される加水分解性シラン誘導体が挙げられ
る。ここで、Rが表す有機基とは、アルキル(より好ま
しくは炭素数1〜18の非置換アルキル、最も好ましく
は炭素数3〜18のアルキルである)またはアリール
(好ましくはフェニルである)を意味する。上記加水分
解性シラン誘導体の好ましい具体例としては、メチルト
リメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチル
トリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エ
チルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、
エチルトリプロポキシシラン、エチルトリブトキシシラ
ン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキ
シシラン、フェニルトリプロポキシシラン、フェニルト
リブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチ
ルジエトキシシラン、ジメチルジプロポキシシラン、ジ
メチルジブトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、
ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジプロポキシシラ
ン、ジエチルジブトキシシラン、フェニルメチルジメト
キシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、フェニ
ルメチルジプロポキシシラン、フェニルメチルジブトキ
シシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロ
ピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリプロポキシ
シラン、n−プロピルトリブトキシシラン、γ−グリコ
キシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。ま
た、上記シロキサンとしては、上記の加水分解性シラン
誘導体の部分加水分解および脱水縮重合、または上記加
水分解性シラン誘導体の部分加水分解物と、テトラメト
キシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシ
シラン、テトラブトキシシラン、ジエトキシジメトシシ
ラン等の部分加水分解物との脱水縮重合により調製した
ものを利用することができる。上記前駆体を後記する方
法により部分的に加水分解または脱水縮重合することに
より得られるシリコーン樹脂は、下記の平均組成式で表
されるものである: Rp SiO(4-p)/2 (式中、Rは、上で定義したものと同義であり、Xはア
ルコキシ基またはハロゲン原子であり、pは0<p<2
を満足する数である)。本組成物に含まれる上記前駆体
の添加量は適宜決定されてよいが、例えば光触媒粒子1
重量部に対して、シリカ換算重量で10重量部以下が好
ましく、より好ましくは5重量部以下であり、最も好ま
しくは1重量部以下であり、また0.05重量部以上が
好ましく、より好ましくは0.1重量部以上であり、最
も好ましくは0.2重量部以上である。
【0027】光触媒コーティング組成物に利用できる溶
媒は上記光触媒粒子および上記前駆体を安定に分散さ
せ、最終的に親水化表面が得られる限り限定されない
が、例えば水及び/又は有機溶媒が挙げられる。特に水
もしくはアルコールまたはそれらの混合溶媒が好まし
い。アルコールとしては、メタノ−ル、エタノ−ル、n
−プロパノ−ル、イソプロパノ−ル、ブタノ−ル、ペン
タノ−ル等が利用できる。本発明による組成物における
溶媒の量は、上記した光触媒粒子および前駆体のシリカ
換算重量の合計(以下、「固形分濃度」ということがあ
る)量の濃度を組成物中で0.01超過5質量%以下の
範囲に置くものとされる。固形分濃度が5質量%を超え
ると、組成物が適用された表面が白濁した外観を有しま
たは干渉縞を有してしまうことがあり望ましくない。よ
り好ましい上限値は1質量%である。また、固形分濃度
が0.01質量%未満であると、十分な親水性表面を効
率よく形成することができなくなるおそれがある。より
好ましい下限値は0.05質量%であり、最も好ましく
は0.1質量%である。本発明による組成物にあって
は、光触媒粒子固形分濃度が上記範囲にあるように溶媒
量が決定されてなる。
【0028】レベリング剤には、エチレングリコ−ル、
ジアセトンアルコ−ル、エチレングリコ−ルモノメチル
エ−テル、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノ
ン、ジプロピレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、
トリプロピレングリコ−ル、1−エトキシ−2−プロパ
ノ−ル、プロピレングリコ−ルモノエチルエ−テル、プ
ロピレングリコ−ルモノメチルエ−テル、ジプロピレン
グリコ−ルモノメチルエ−テル、ジプロピレングリコ−
ルモノエチルエ−テル、トリプロピレングリコ−ルモノ
メチルエ−テル、トリプロピレングリコ−ルモノエチル
エ−テル、2−ブトキシエタノ−ル等が利用できる。
【0029】光触媒コーティング組成物は、界面活性剤
をさらに含むことができる。界面活性剤は、光触媒粒子
1重量部に対して、10重量部未満、より好ましくは、
0.1〜2重量部程度添加されるのが好ましい。本組成
物に添加が可能な界面活性剤の例としては、前述したよ
うな界面活性剤が挙げられる。
【0030】難分解性結着剤がシリコン系化合物の場
合、光触媒コーティング組成物は、重合硬化触媒を含ん
でなることができる。好ましい重合硬化触媒の例として
は、アルミニウムキレ−ト、アルミニウムアセチルアセ
トナ−ト、過塩素酸アルミニウム、塩化アルミニウム、
アルミニウムイソブトキシド、アルミニウムイソプロポ
キシドのようなアルミニウム化合物;テトライソプロピ
ルチタネ−ト、テトラブチルチタネ−トのようなチタン
化合物;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、ナトリウムメチラ−ト、酢酸ナトリウム、ギ酸
ナトリウム、酢酸カリウム、ギ酸カリウム、プロピオン
酸カリウム、テトラメチルアンモニウムクロライド、テ
トラメチルアンモニウムヒドロキシドのような塩基性化
合物類;n−ヘキシルアミン、トリブチルアミン、ジア
ザビクロウンデセン、エチレンジアミン、ヘキサンジア
ミン、ジエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミ
ン、トリエチレンテトラミン、エタノ−ルアミン類、γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチ
ル)−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−
アミノエチル)−アミノプロピルメチルジメトキシシラ
ンのようなアミン化合物;錫アセチルアセトナ−ト、ジ
ブチル錫オクチレ−トのような錫化合物;コバルトオク
チレ−ト、コバルトアセチルアセトナ−ト、鉄アセチル
アセトナ−トのような含金属化合物類;リン酸、硝酸、
フタル酸、p−トルエンスルホン酸、トリクロル酢酸の
ような酸性化合物類などが挙げられる。
【0031】難分解性結着剤がシリコン系化合物の場
合、光触媒コーティング組成物はシランの加水分解触媒
を含むことができる。この触媒の存在によって、上記し
た前駆体としてのシラン化合物の加水分解が促進され
る。好ましい触媒の例としては、pH2〜5の硝酸、硫
酸、塩酸、プロピオン酸、酢酸、マレイン酸、アジピン
酸、フマル酸、フタル酸、吉草酸、クエン酸、乳酸、酪
酸、リンゴ酸、ピクリン酸、ギ酸、炭酸、フェノ−ル等
が挙げられる。
【0032】光触媒コーティング組成物は酸を含むこと
ができる。この酸の添加によって、本組成物が適用され
た表面の極性が増加し、暗所における親水維持性がより
良好になる。本組成物に添加が可能な酸の例としては、
硝酸、硫酸、塩酸、プロピオン酸、酢酸、マレイン酸、
アジピン酸、フマル酸、フタル酸、吉草酸、クエン酸、
乳酸、酪酸、リンゴ酸、ピクリン酸、ギ酸、炭酸、フェ
ノ−ル等が挙げられる。
【0033】光触媒コーティング組成物は、ブリキ容器
やライニング金属からなる容器に保管する場合、さらに
金属部材上に適用される場合には、弱酸性、中性又は塩
基性であるのが好ましい。とりわけ上記のように酸が添
加された場合には、pH調整剤の添加が好ましい。
【0034】光触媒コーティング組成物は、含まれる固
形成分の分散性を向上させ、また保存性を向上させるた
めに、酸又は塩基を適宜含むことができる。さらに、場
合により、顔料、染料、保存安定剤、噴射剤等を添加す
ることが可能である。
【0035】光触媒コーティング組成物は、銀、銅、パ
ラジウム、白金、ロジウム、プラチウム、ルテニウム、
金、亜鉛、コバルト、鉄、ニッケル、ナトリウム、リチ
ウム、ストロンチウム、カリウム、カルシウム、マグネ
シウム又はそれら金属の化合物の群から選ばれる1種以
上が添加してもよい。銀、銅、亜鉛又はそれら金属の化
合物の群から選ばれる1種以上を添加することで、抗菌
性を付与することができる。パラジウム、白金、ロジウ
ム、プラチウム、ルテニウム、金、コバルト、鉄、ニッ
ケル又はそれら金属の化合物の群から選ばれる1種以上
を添加することで、光半導体の光励起による酸化還元触
媒性能を向上させることができる。
【0036】光触媒コーティング組成物は、屈折率2以
下である物質を含むことができる。屈折率2以下の物質
の添加によって、適用された表面において可視光の反射
を有効に防止できるとの利点が得られる。光触媒コーテ
ィング組成物に添加が可能な屈折率2以下の物質として
は、シリカ(屈折率1.5)、酸化錫(同1.9)、炭
酸カルシウム(同1.6)、水酸化カルシウム(同1.
6)、炭酸マグネシウム(同1.5)、炭酸ストロンチ
ウム(同1.5)、ドロマイト(同1.7)、フッ化カ
ルシウム(同1.4)、フッ化マグネシウム(同1.
4)、アルミナ(同1.6)、ケイ砂(同1.6)、ゼ
オライト(同1.5)、モンモリロナイト(同1.
5)、カオリン(同1.6)、セリサイト(同1.
6)、酸化第二鉄(同1.8)、酸化イットリウム(同
1.9)等が挙げられる。
【0037】(実施例2)重量比A:B:C=3:8
7:10で混合した光触媒液を以下の不織布に含浸ささ
てからガラス瓶に密封し、50℃の温度で14日保存後
ガラス瓶から該不織布を取出し光触媒液を搾り出し、搾
り出した液をベンリーゼ(TS327、旭化成(株)製)
に染み込ませソーダライムガラス100×100×2m
mに手塗りする。
【0038】その後の測定は実施例1に同じである。 実施例2−1…ビスコースレーヨン(クラレ製) 実施例2−2…キュプラアンモニュームレーヨン(ベン
リーゼTS327、旭化成(株)製) 比較例2−1…ポリプロピレン(クラレ製) 比較例2−2…ナイロン(クラレ製) 比較例2−3…フローコートによる塗布。
【0039】
【表2】
【0040】実施例2−1、実施例2−2の不織布は比
較例2−1、比較例2−2の接触角より極めて低い値を
示しており、その値は比較例2−3(フローコートによ
る塗布)に近く、光触媒性親水性コーティング液が良好
な状態で塗布されている事がわかる。これは、実施例2
−1、2−2の不織布に比べ比較例2−1、比較例2−
2の不織布は溶出物が多く酸化チタンが溶出物の回りに
凝集し、均一に塗布されなかった為と考えられる。
【0041】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。第一の発明では、塗布作業者が光触媒性親水性コ
ーティング液を簡単かつ簡便に塗布面に塗布する事がで
きる。第二の発明では、光触媒性親水性コーティング液
をあらかじめ不織布に含浸させる事で更に簡単に塗布作
業を行なう事ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06M 11/46 D06M 11/12 11/79 Fターム(参考) 4D075 AC49 CA34 CA37 CA39 DB13 DB20 DC02 DC13 DC38 EA21 4L031 AA02 AB01 AB34 BA09 DA00 DA08 4L047 AA12 AB07 DA00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光触媒性親水性コーティング液を不織布に
    含浸させる第一のステップと、 前記不織布を用いて前記光触媒性親水性コーティング液
    を塗布面に塗布する第二のステップと、からなる光触媒
    性親水性コーティング液の塗布方法
  2. 【請求項2】あらかじめ光触媒性親水性コーティング液
    を含浸させた不織布を準備する第一のステップと、 前記不織布を用いて前記光触媒性親水性コーティング液
    を塗布面に塗布する第二のステップと、からなる光触媒
    性親水性コーティング液の塗布方法
  3. 【請求項3】前記不織布は、繊維径9〜12μmである
    繊維からなる不織布である請求項1又は2記載の光触媒
    性親水性コーティング液の塗布方法
  4. 【請求項4】前記不織布は、再生セルロース系不織布で
    ある請求項1乃至3いずれか1項記載の光触媒性親水性
    コーティング液の塗布方法
  5. 【請求項5】光触媒性親水性コーティング液を不織布に
    含浸させた、光触媒性親水性コーティング液の塗布用シ
    ート
  6. 【請求項6】前記不織布は、繊維径9〜12μmである
    繊維からなる不織布である請求項5記載の光触媒性親水
    性コーティング液の塗布用シート
  7. 【請求項7】前記不織布は、再生セルロース系不織布で
    ある請求項5記載の光触媒性親水性コーティング液の塗
    布用シート
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002266234A (ja) * 2001-03-08 2002-09-18 Kazariichi:Kk 有機化合物分解能力を有する微粒子を担持させた、植物繊維加工品
US6645307B2 (en) 1999-12-22 2003-11-11 Reckitt Benckiser (Uk) Limited Photocatalytic compositions and methods
JP2009057472A (ja) * 2007-08-31 2009-03-19 Canon Inc コーティング剤の製造方法及び電子写真用部材

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